JP2001103860A - 肉食性巻き貝の養殖方法および装置 - Google Patents

肉食性巻き貝の養殖方法および装置

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JP2001103860A JP28643399A JP28643399A JP2001103860A JP 2001103860 A JP2001103860 A JP 2001103860A JP 28643399 A JP28643399 A JP 28643399A JP 28643399 A JP28643399 A JP 28643399A JP 2001103860 A JP2001103860 A JP 2001103860A
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    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A40/00Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
    • Y02A40/80Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production in fisheries management
    • Y02A40/81Aquaculture, e.g. of fish

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 肉食性巻き貝の生産効率を向上する。 【解決手段】 種苗蓄養水槽1内の上部に小割り式籠2
を設ける。小割り式籠2よりも網目の細かいネットを小
割り式籠2に重ね合せて、網目の細かい小割り式籠2
(二重)とする。親貝蓄養水槽内に親貝用網籠を設けて
その中に親貝を収容する。産卵期に親貝用網籠内に基質
を配置し親貝に産卵させる。卵嚢が付着している基質を
親貝用網籠から種苗蓄養水槽1内の小割り式籠2(二
重)内に移す。小割り式籠2(二重)内で種苗(稚貝)
を蓄養し、稚貝の成長に応じて所定の時期に小割り式籠
2(二重)からネットを取り外し、小割り式籠2単体と
して網目を拡大する。稚貝が成長するとともにサイズが
均一になる様に間引き、分槽を行って種苗蓄養水槽1を
増やし、それに応じて小割り式籠2単体の個数を増やし
て行く。 【効果】 小割り式籠内の種苗が、残餌および排泄物の
影響によって水質の悪い水槽の底の部分と分離され、成
長が良好となり環境悪化による斃死が防止され生残率が
上がる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、肉食性巻き貝
類、詳しくは、バイ(俗称「バイ貝」という)を始めと
するエゾバイ科の肉食性巻き貝およびアカニシを始めと
するアクキガイ科の肉食性巻き貝等を養殖する方法、な
らびに、これに用いる装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】貝類には、肉食性および藻食性の種類が
あることが知られている。具体的には、バイを始めとす
るエゾバイ科の肉食性巻き貝およびアカニシを始めとす
るアクキガイ科の肉食性巻き貝等である。巻き貝類に関
する養殖技術として従来から知られているのは、主に藻
食性貝類についてのものである。
【0003】一方、バイに代表される肉食性巻き貝につ
いての大量養殖技術は、産業的および実用的にいまだ確
立されておらず、従来から試験研究機関、例えば、鳥取
県水産試験場および千葉県水産試験場等において種苗生
産、蓄養、飼育等が試験的に実施されている段階であ
る。
【0004】以下に、従来試験的に行なわれているバイ
の養殖方法(水槽での掛け流し法)について説明する。
図8〜10は、その養殖装置を示す図面である。
【0005】まず、親貝の蓄養から説明する。
【0006】採卵用親貝は、漁獲された天然成貝を使用
する。図8に示すように、採卵用親貝5をFRP水槽か
らなる親貝蓄養水槽6内に収容し、1回転/時(1hou
r)の換水率およびエアレーションを保って流水式で蓄
養する。エアレーションは、エアストーンを備える給気
装置によって行う(図示せず:図9参照)。4は飼育
水、10はオーバーフローによる排水口、17は排水口
10に設けられた流出防止用ネットである。飼育水温は
自然海水温とし、餌は魚の切り身を親貝の体重の1〜3
%を目安に1日2回与える。
【0007】次に、産卵および採卵について説明する。
【0008】産卵期に、塩化ビニール製パイプ、塩化ビ
ニール製波板や石綿製角型スレートの単体(いずれも長
さ50cm程度)を、採卵用基質として親貝産卵用の蓄
養水槽6内に配置し、自然産卵によって卵嚢が付着した
基質を定期的(最長1週間以内)に取り出し、卵嚢を剥
ぎ取って採卵する。
【0009】次に、孵化について説明する。
【0010】図9に示すように、採卵された卵嚢は、孵
化水槽(FRP水槽)8内の上部に設けられた目合1.
0mmのネットによって構成された孵化用網籠7に収容
し、止水、または、3回転/日(1day)程度までの緩
い換水、および、緩いエアレーションを施して、孵化ま
で20日程度の前記緩い流水式飼育で静置する。13は
給気用エアーストーンである。孵化水槽8からのオーバ
ーフローに際し、目合0.5mm浮遊幼生流出防止用ネ
ット(ミュラーガーゼ)15を排水口10に取り付け、
孵化した浮遊幼生が流出しないように配慮する。
【0011】次に、稚貝の蓄養を説明する。
【0012】図10に示すように、浮遊期を経て幼生の
着底を確認後、孵化して卵嚢から出た幼生を孵化用網籠
7から種苗蓄養水槽(FRP水槽)9に移す。孵化して
卵嚢から出た幼生は、無給餌の緩い換水および緩いエア
レーションの流水式飼育条件下で、幼生が流出しないよ
うに排水口10に目合0.5mmのネット(ミュラーガ
ーゼ)16を取付けた種苗蓄養水槽9内に1週間程度置
き、着底稚貝14となり次第給餌蓄養を開始する。飼育
水温は自然海水温である。
【0013】着底後は給餌も始まる関係から、および、
水質悪化を防ぐ意味からも、注水量を1回転/時程度に
増量し、エアレーションを充分に施すとともに、給餌前
にはホース式サイフォン11(飼育水交換装置)を用い
て残餌の除去等底掃除を行う。サイフォン11で飼育水
ごと吸い出し、サイフォンの排水はザル12(漉し器)
で受けて、残餌のみ分別し、残餌とともに種苗が流失す
ることを防ぐ。サイフォンによる掃除の際、注水および
エアレーションは停止する。掃除および給餌が終了した
後に、注水およびエアレーションを再開する。
【0014】給餌開始時に与えるアミエビはミンチ状に
細かくしこれを10日間程度、その後は、ミンチ状アミ
エビおよびザク切り状アミエビを混ぜ、これを5日間程
度与え、以後、徐々にザク切りの比率を高めていく。給
餌開始日から50日目頃にはエビを切り刻まず丸ごと与
えて、その後、成長に伴ない徐々に餌を魚の切り身に移
行して行き、親貝の蓄養と同様の蓄養内容とする。1才
以上の稚貝になれば親貝と同じ給餌とする。いずれの餌
の場合も、給餌回数は基本的に1日2回とする。
【0015】稚貝の収容密度は、殻高3mm程度の個体
で1万個/m2、殻高15mm程度の個体で5000個
/m2、殻高30mm程度の個体で3500個/m2を目
安とする。
【0016】夏季の高水温期には自然海水温で、冬季の
低水温期には、ボイラを用いた熱交換によって加温して
16〜17℃を保持し、飼育水の水温低下を抑制して成
長が停滞しないようにする。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の方法で
は、夏季の高水温期の水質悪化だけでなく、冬季に飼育
水に適した加温の効果を維持しつつ、飼育水の交換が滞
らない限界のところで流水飼育を行っている。その為
に、残餌およびバイの排泄により飼育環境が悪化する危
険が常に存在した。
【0018】バイの食性が前述の通り肉食性で、飼料と
して鮮魚、冷凍魚の切り身およびアミエビ等を与える為
に、上述したような従来の単純な流水式(掛け流し式)
の蓄養水槽では、残餌および排泄物(以下、「残餌等」
という)が停滞している場所とバイの生息場所とがどち
らも水槽の底で同一場所となり、残餌等とバイ飼育環境
との分離が難しく、残餌等による水質悪化の影響を直接
受けることとなる。そのため、日常の飼育管理において
は、水質悪化による飼育環境への負荷、悪影響を極力少
なくするため、残餌等の処理に細心の注意が必要であ
り、給餌後、残餌等を取り除くため、水槽の底の掃除を
頻繁に実施することが必要である。更に、換水量の調節
も頻繁に求められる。このような飼育環境管理は、人手
のみの管理では多大な労力が必要である。そして、この
ような飼育管理が不充分であれば、即座に斃死が起こ
り、生残率の低下の原因となる。斃死しない程度の環境
悪化であっても成長の低下が見られる。
【0019】上記の問題が起こるのは、肉食性貝類の飼
育において魚肉やアミエビ等を飼料として与えことによ
る残餌や飼料からの溶出および排泄物等による水質の悪
化に対する工夫がなされていないためである。
【0020】従って、この発明の目的は、上述の問題点
を解決し、充分な成長を遂げた品質の良好な肉食性巻き
貝を、生残率を低下させることなく、従来よりも簡便な
管理労力によって得ることができる、肉食性巻き貝の養
殖方法および装置を提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の肉食性巻
き貝の養殖方法は、種苗蓄養水槽内の上部に、稚貝が落
下しない網目を有する稚貝用網籠を設け、前記稚貝用網
籠内に肉食性巻き貝の親貝の産卵により卵嚢が付着した
基質を配置し、孵化した稚貝を前記稚貝用網籠内で蓄養
することに特徴を有するものである。
【0022】請求項2記載の方法は、親貝蓄養水槽内の
上部に、親貝が落下しない網目を有する親貝用網籠を設
け、および、種苗蓄養水槽内の上部に、稚貝が落下しな
い網目を有する稚貝用網籠を設け、前記親貝用網籠に肉
食性巻き貝の親貝を収容し、前記親貝用網籠に基質を配
置して親貝に産卵せしめ、卵嚢が付着した前記基質を前
記親貝用網籠から前記稚貝用網籠内に移し、孵化した稚
貝を前記稚貝用網籠内で蓄養することに特徴を有するも
のである。
【0023】請求項3記載の方法は、稚貝の成長に応じ
て前記稚貝用網籠を交換して前記稚貝が落下しない限度
で網目を拡大して行くことに特徴を有するものである。
【0024】請求項4記載の方法は、稚貝蓄養中に前記
種苗蓄養水槽内の底部の飼育水を所定期間毎に交換する
とともに空気供給を行うことに特徴を有するものであ
る。
【0025】請求項5記載の方法は、前記肉食性巻き貝
は、エゾバイ科の肉食性巻き貝またはアクキガイ科の肉
食性巻き貝であることに特徴を有するものである。
【0026】請求項6記載の肉食性巻き貝の養殖装置
は、親貝蓄養水槽と、前記親貝蓄養水槽内の上部に設け
られた、親貝および基質を収容するための、親貝が落下
しない網目を有する親貝用網籠と、種苗蓄養水槽と、前
記種苗蓄養水槽内の上部に設けられた、親貝の産卵によ
り卵嚢が付着した基質を収容し種苗を蓄養するための、
稚貝が落下しない網目を有する稚貝用網籠とを備えるこ
とに特徴を有するものである。
【0027】請求項7記載の装置は、前記稚貝用網籠
は、稚貝の成長に応じて前記稚貝が落下しない限度で網
目を拡大するために交換可能となっていることに特徴を
有するものである。
【0028】請求項8記載の装置は、前記種苗蓄養水槽
は、前記種苗蓄養水槽内の底部の飼育水を所定期間毎に
交換する飼育水交換装置および給気装置を備えることに
特徴を有するものである。
【0029】請求項9記載の装置は、前記肉食性巻き貝
は、エゾバイ科の肉食性巻き貝またはアクキガイ科の肉
食性巻き貝であることに特徴を有するものである。
【0030】我々は、上述の課題を解決するために鋭意
研究を重ねた。その結果、バイ等の肉食性巻き貝の種苗
生産、蓄養、稚貝飼育の経験から、蓄養水槽内で、残餌
および排泄物による水質悪化部位と種苗蓄養部位とを極
力分離することが重要と考え、孵化以後の種苗の蓄養に
網籠を用いた養殖を導入することにより、残餌等と種苗
との分離を図ることができ、蓄養環境が良化することを
知見した。この発明は、上記知見に基づいてなされたも
のである。
【0031】上記に述べたように、従来は、幼生の着底
後孵化用網籠から出して種苗蓄養水槽に移し水槽の底で
種苗(稚貝)を蓄養していたが、蓄養は生餌を与える飼
育であるため水槽内の水質が悪化し、種苗蓄養水槽内の
底部の飼育水を定期的に交換しても種苗の生残率が落ち
る。本発明は、種苗蓄養水槽の上部に設けた稚貝用網籠
によって稚貝の飼育を行うことにより、稚貝は残餌等の
停滞する水槽の底の部分と分離されるので成長が良好と
なり生残率を上げることができる。稚貝が成長するに従
い殻高および餌、排泄物が大きくなるので、成長に応じ
て稚貝用網籠を交換して、稚貝が落下しない限度で網目
を拡大し、残餌および排泄物が落下し易くする。
【0032】使用する網籠は小割り式籠とし、小割り式
籠の単体は、ステンレス製の枠材と樹脂製のネットで構
成するとよい。
【0033】小割り式籠の単体を、種苗生産、蓄養およ
び養殖に使用するFRP水槽の大きさおよび水槽数に応
じて必要数用意して、一連の作業に用いる。
【0034】まず、採卵用親貝(漁獲された天然成貝)
を雌雄比1:1の割合でFRP水槽内に設置した小割り
式籠に収容し、1回転/時(1hour)の換水率の流水式
飼育を保つと共に、エアレーションを充分に施して蓄養
する。
【0035】飼育水温は自然海水温、餌は魚の切り身を
体重の1〜3%を目安に1日2回与える。
【0036】産卵期に塩化ビニール製パイプ(直径25
0mm位)を半円形にしたもの、または、石綿製山型ス
レート(1辺120〜130mm)単体(共に長さ30
cm位)を採卵基質として蓄養水槽内に設置して、ボイ
ラを熱源とする熱交換による加温を施した砂濾過海水
(水温24〜25℃)で産卵を誘発させ、卵嚢が付着し
た基質を定期的(最長1週間)に回収および交換する。
【0037】回収した採卵基質は、FRP水槽内に設置
した小割り式籠に目合0.5mmのネットで出来た網籠
を更に併せたものに収容して、3回転/日程度の緩い換
水をシャワー式で行うと同時に緩いエアレーションを施
して、浮遊幼生の卵嚢からの孵出までボイラを熱源する
熱交換による加温を施した砂濾過海水(水温24〜25
℃)を用いた緩い流水式飼育で、積算温度に換算して3
90日℃を基準に静置する。
【0038】孵化した幼生は、無給餌の緩い換水(3回
転/日程度)および緩いエアレーションの流水式飼育条
件下で1週間程度置き、着底稚貝となり次第給餌飼育を
開始する。
【0039】着底後は給餌が始まる為に、水質悪化を防
ぐ意味で注水量を1回転/時程度に増量し、エアレーシ
ョンを充分に施すと共に、給餌前にはサイフォンを用い
て残餌および排泄物の除去のために底掃除を行う。
【0040】この際、給水およびエアレーションは止め
て行う。
【0041】底掃除のサイフォンの排水は漉し器で受け
て、残餌および排泄物と共に種苗が流失することを防
ぐ。
【0042】掃除および給餌が終了した後に、注水およ
びエアレーションを再開する。
【0043】給餌開始時に与えるアミエビはミンチ状に
細かくして10日間程度、その後ミンチ状アミエビとザ
ク切り状アミエビを混ぜて5日間程度とし、徐々にザク
切り状アミエビの比率を高めて行き、50日目頃にはエ
ビを切り刻まず丸で与える。
【0044】その後、成長に伴い徐々に餌を魚の切り身
に移行して行き、親貝の蓄養と同様の飼育内容とする。
【0045】いずれの餌の場合も、給餌回数は基本的に
1日2回とする。
【0046】殻高20mm程度に成長した時点で目合
0.5mmの網籠部分を外して、小割り式籠単体を単独
で用いた蓄養、養殖に移行する。
【0047】蓄養親貝および殻高20mm以上の種苗
は、従来方式と同等の収容密度30kg/m2(殻高5
0mmの親貝で1000個/m2、殻高40mm程度の
個体で2000個/m2、殻高20mm程度の個体でも
4000個/m2)を限度として収容する。
【0048】種苗が成長すると共に、種苗のサイズ(殻
高)が均一なるように間引きおよび分槽を行い、それに
応じて小割り式籠単体数を増やして行く。
【0049】小割り式籠単体による蓄養および養殖の際
は、毎給餌前に注水およびエアレーションを止め単体を
水槽から取り出して、水槽底をサイフォンを用いて清掃
し、残餌および排泄物を除去する。
【0050】底掃除終了後、単体をFRP水槽内に戻し
て給餌を行い、注水およびエアレーションを再開する。
【0051】着底以降の飼育、蓄養および養殖は、ボイ
ラを熱源とする熱交換による加温を施した砂濾過海水
(水温23〜24℃)を、単独または自然水温の砂濾過
海水と混合して用いることとして、冬季の低水温期も飼
育海水の水温低下を抑制(水温16〜17℃)して成長
の停滞を抑える。
【0052】
【発明の実施の形態】次に、この発明の実施の形態を図
面を参照しながら説明する。
【0053】図1は、この発明の実施の形態に係る稚貝
用網籠を有するバイの蓄養水槽を示す平面図、図2は側
面断面図である。
【0054】種苗蓄養水槽1はFRP水槽からなってい
る。網籠は小割り式の網籠(以下、「小割り式籠」とい
う)2からなっている。小割り式籠2は、蓄養水槽1内
の上部に、吊具3により吊られて取り外し容易に設けら
れている。使用する小割り式籠2は、ステンレス製の枠
材2aと目合1.0mmの樹脂製のネット2bとによっ
て構成されている。小割り式籠2の単体を、種苗生産、
蓄養および飼育に使用する蓄養水槽1の大きさおよび水
槽数に応じて必要数用意し、一連の作業に用いる。
【0055】まず、FRP水槽からなる親貝蓄養水槽内
の上部に親貝用網籠を設ける。親貝蓄養水槽は、種苗蓄
養水槽1とは別の水槽である。採卵用親貝(漁獲された
天然成貝)を親貝用網籠(小割り式籠2と目合が同規格
のものでよい)内に収容し、1回転/時の換水率と給気
装置によるエアレーションを保って流水式で蓄養する。
飼育水温は自然海水温とし、餌は魚の切り身を親貝の体
重の1〜3%を目安に1日2回与える。
【0056】産卵期に塩化ビニール製パイプを半円形に
したものまたは石綿製山型スレートの単体(ともに長さ
30cm程度)を、採卵用基質として親貝を収容した親
貝用網籠内に配置し、ボイラを熱源とする熱交換によっ
て飼育水を加温し(24〜25℃)、産卵を誘発する。
そして、卵嚢が付着した基質を定期的(原則として週1
回、最長1週間以内)に回収し、新しい基質と交換す
る。なお、親貝の蓄養および基質による産卵は、従来の
技術で述べたように蓄養水槽で行ってもよい。
【0057】この時期には、種苗蓄養水槽1内の小割り
式籠2に目合0.5mmのネット(ミューラーガーゼ)
からなる網籠(図示せず)を更に重ね合せて二重にして
おく(以下、「小割り式籠(二重)」という)。親貝用
網籠から回収した卵嚢が付着している基質を、この小割
り式籠2(二重)に収容する。そして、3回転/日程度
の緩い換水をシャワー式によって行い、同時に緩いエア
レーションを施し、浮遊幼生が卵嚢から孵出するまでボ
イラを熱源とする熱交換による加温海水(24〜25
℃)を用いた緩い流水式飼育で、積算温度に換算して3
90日℃を基準に静置する。
【0058】孵化した浮遊幼生は、無給餌の緩い換水、
且つ、緩いエアレーションの流水式飼育条件下で1週間
程度置き、着底稚貝となり次第、給餌飼育を開始する。
小割り式籠2(二重)内に給餌された餌の残餌および稚
貝の排泄物は籠の目合から種苗蓄養水槽1の底に落下す
る。
【0059】稚貝が小割り式籠2(二重)に着底後は、
給餌が始まる関係から、水質悪化を防ぐ意味で注水量を
1回転/時程度に増量し、エアレーションを充分に施す
とともに、給餌前にはサイフォン(飼育水交換装置)
(図10参照)を用いて種苗蓄養水槽1の底部の飼育水
を吸い出して掃除を実施し水槽1の底にある残餌および
排泄物を除去する。このような水槽底の掃除をサイフォ
ンによって実施するときは、注水およびエアレーション
は停止する。掃除および給餌が終了した後に、注水およ
びエアレーションを再開する。
【0060】また、サイフォンによる排水を漉し器で受
け、残餌とともに種苗(稚貝)が流失することを防いで
もよい。稚貝が落下しないように小割り式籠2(二重)
を用いるので、種苗が落下する確立は低いが、落下する
可能性もあるので上記漉し器を設ける。
【0061】給餌開始時に与えるアミエビは、ミンチ状
に細かくして10日間程度、その後、ミンチ状アミエビ
およびザク切り状アミエビを混ぜて5日間程度とし、徐
々にザク切り状アミエビの比率を高めて行き50日目頃
にエビを切り刻まず丸ごと与える。その後、稚貝の成長
に伴い徐々に餌を魚の切り身に移行して行き、親貝の蓄
養と同様の飼育内容とする。いずれの餌の場合も、給餌
回数は基本的に1日2回とする。
【0062】稚貝の成長に応じて稚貝が落下しない限度
で網目を拡大する。本実施の形態では、稚貝が殻高20
mm程度に成長した時点で、小割り式籠2(二重)から
目合0.5mmのネットを取り外し、小割り式籠2単体
による蓄養に移行する。
【0063】稚貝が殻高20mm程度に成長し小割り式
籠2単体による蓄養、飼育を開始するときは、給餌前
に、注水およびエアレーションを止めた後、小割り式籠
2単体を種苗蓄養水槽1から取出し、水槽1の底をサイ
フォンを用いて清掃し、残餌および排泄物を除去する。
そして、水槽1の底の掃除が終了後、取り出した小割り
式籠2単体を水槽1内に戻し、給餌を開始し、注水およ
びエアレーションを再開する。
【0064】種苗(稚貝)が成長するとともに、種苗の
サイズが均一になる様に間引き、分槽を行って水槽1を
増やし、それに応じて小割り式籠2単体の個数を増やし
て行く。小割り式籠2の収容量は、蓄養親貝および殻高
20mm以上の種苗は、収容密度30kg/m2を限度
とする。なお、収容密度30kg/m2は、殻高50m
mの親貝で約1000個/m2、殻高20mm程度の個
体では約4000個/m2となる。
【0065】着底以後の蓄養および飼育は、ボイラを熱
源とする熱交換による加温海水(23〜24℃)を、単
独または自然海水と混合して用いることとして、冬季の
低水温期も飼育水の水温低下を抑制して16〜17℃を
保持し、成長が停滞しないようにする。
【0066】
【実施例】次に、この発明の実施例を図面を参照しなが
ら説明する。
【0067】本発明装置および方法によってバイの養殖
を実施し、半年間の個体の成長および生残を調査した。
比較のため、[従来の技術]で述べた、親貝蓄養水槽、
孵化水槽および稚貝蓄養水槽を使用する掛け流し法によ
って同種類のバイの養殖を実施し、従来技術1、2とし
た。調査は、飼育開始時(9月)と終了時(翌年3月)
における、成長(殻高)および生残個体数を比較するこ
とによって行った。その結果を表1および図3、4に示
す。併せて、蓄養、養殖における飼育水の平均水温を図
5に、取水海水、水槽上層および水槽下層における水質
の計測結果を表2に、および、アンモニア分析値の平均
値を図6に、酸素飽和度の平均値を図7に、それぞれ示
す。
【0068】
【表1】
【0069】
【表2】
【0070】各年度の飼育方法における成長は、横軸に
計測月、縦軸に殻高平均値をmm単位で取って図示およ
び比較した。
【0071】貝の殻高平均値は螺旋状の両端の間(殻の
最も尖った部位から最下部までの長軸方向)の長さを5
0個体分計測した結果の平均値とした。
【0072】従来技術1の結果では、9月には13.4
mmで飼育を開始した種苗が、11月に16.3mm、
1月に17.7mm、最終的に3月に17.9mmに成
長した。
【0073】従来技術2の結果では、9月に10.6m
mで飼育を開始した種苗が11月に14.4mm、1月
に16.4mm、最終的には3月に16.9mmに成長
した。
【0074】一方、本発明による結果では、9月に8.
4mmで飼育を開始した種苗が11月に12.1mm、
1月に15.9mm、最終的には3月に21.7mmに
成長した。
【0075】従来技術1、2におけるバイの成長量は、
3月の飼育終了時までに4.5〜6.3mmで冬季の低
水温の時期における成長の停滞があった。本発明を用い
ることで水質悪化を招くことなく加温を充分に施すと同
時に、成長に応じて種苗を収容する小割り式籠数を増や
し、籠1個当たりの収容量を調整することで、常に単位
面積当たり飼育密度の均一化を図ることが可能であるこ
とが分かる。
【0076】また、単位面積当たり飼育密度の均一化に
よって、投餌した飼料を種苗に万遍なく行き渡らせるよ
うに出来ることで、摂餌の均一化が図られ通年安定した
成長を維持することが可能となることが分かる。
【0077】このような改良の結果により、本発明では
飼育開始から3月の飼育終了時までに種苗が13.3m
mも成長した。
【0078】次に、各年度の飼育方法における生残は、
横軸に計測月、縦軸に生残個体数を取って図示し、比較
した。
【0079】成長と同様に生残結果について比較する
と、従来技術1による結果では、9月に35000個体
収容して飼育を開始した種苗が、11月に30000個
体、1月に27000個体、最終的に3月に25000
個体生残し、取り上げ時点の生残率は71.4%となっ
た。
【0080】また、従来技術2による結果では、9月に
120000個体収容して飼育を開始した種苗が、11
月に80000個体、1月に50000個体、最終的に
3月に39000個体生残し、取り上げ時点の生残率は
32.5%となった。
【0081】一方、本発明による結果では、9月に14
4000個体収容して飼育を開始した種苗が、11月に
143000個体、1月には141500個体、最終的
に3月に141000個体生残し、取り上げ時点の生残
率は97.9%となった。
【0082】このように生残においても、従来技術1、
2では32.5〜71.4%で、飼育開始時の個体数が
充分に多い場合でも最終的に生残する個体数はある程度
限られていた。本発明を用いることで水質悪化を招くこ
となく加温を充分に施すと同時に、成長に応じて種苗を
収容する小割り式籠数を増やし、籠1個当たりの収容量
を調整することで、常に単位面積当たり飼育密度の均一
化を図ることが可能になることが分かる。
【0083】また、単位面積当たり飼育密度の均一化に
よって、投餌した飼料を種苗に万遍なく行き渡らせるよ
うに出来ることで、摂餌の均一化が図られ高い生残を維
持することが可能となる。
【0084】このような改良の結果により、本発明では
飼育開始から3月の飼育終了時までに、種苗が97.9
%生残した。
【0085】飼育海水の水質は、アンモニア態窒素量お
よび酸素飽和度を測定し、それぞれアンモニア態窒素量
は横軸に飼育方法、縦軸に窒素量をmg/L単位で、酸
素飽和度は横軸に飼育方法、縦軸に飽和度を%単位で取
って図示し、比較した。
【0086】それぞれアンモニア態窒素量はインドフェ
ノール法による比色分析、酸素飽和度は隔膜系ガルバニ
電池式の隔膜電極法で測定した。
【0087】アンモニア態窒素量について、飼育方法お
よび測定位置の違いによる比較をすると、従来技術1で
は取水海水で0.2mg/L、飼育水槽上層で0.3m
g/L、飼育水槽下層で1.4mg/Lであった。
【0088】また、従来技術2では取水海水で0.2m
g/L、飼育水槽上層で0.6mg/L、飼育水槽下層
で2.8mg/Lであった。
【0089】一方、本発明では、取水海水で0.2mg
/L、飼育水槽上層で0.4mg/L、飼育水槽下層で
1.8mg/Lであった。
【0090】また、酸素飽和度について、飼育方法およ
び測定位置の違いによる比較をすると、従来技術1では
取水海水で90%、飼育水槽上層で84%、飼育水槽下
層で75%であった。
【0091】また、従来技術2では、取水海水で92
%、飼育水槽上層で82%、飼育水槽下層で71%であ
った。
【0092】一方、本発明では取水海水で91%、飼育
水槽上層で86%、飼育水槽下層で76%であった。
【0093】飼育水槽における水質項目の比較結果から
も、従来技術1、2におけるバイ飼育では、特に水槽下
層における残餌および排泄物の蓄積およびその除去が不
充分になりがちとなることに起因する、アンモニアの蓄
積と酸素飽和度の低下が起こりがちであったが、本発明
を用いて底掃除の簡便化を図ることで、残餌および排泄
物の蓄積を軽減および防止することが可能となり、環境
悪化がバイに与える負荷および影響を軽減することがで
きることが分かる。
【0094】水槽底掃除を含む日常飼育管理には、従来
技術で1回当たり作業員2人で1.5時間、1日2回
(6人・時間/日)必要であったが。本発明を用いるこ
とで1回当たり作業員1人で1時間、1日2回(2人・
時間/日)に効率化を図ることが可能となり、水槽底掃
除を含む日常飼育管理における省力化を図ることができ
ることが分かる。
【0095】実施例の結果から、従来技術1は、開始時
飼育個体数が3.5万個体と少ない飼育で、生残率71.
4%となるものの、12万個体と多い従来技術2では生
残率32.5%と生残率が急減したが、本発明によれ
ば、従来技術2(12万個体)を上回る14.4万個体
の開始時飼育個体数の飼育においても、生残率97.9
%と極めて良好な飼育が達成され、また、種苗の成長に
ついても、本発明は、従来技術1、2よりも飼育開始時
の殻高が小さいにもかかわらず、飼育終了時には従来技
術1、2よりも殻高が上回り、成長面からも本発明が優
れていることがわかる。
【0096】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、バイ等の肉食性巻き貝の養殖において、水槽の底か
ら所定高さ上方の位置に設けられた網籠{小割り式籠
(二重、単体)}を、採卵から孵化、稚貝蓄養および飼
育までの一連の工程を通して用いることにより、従来技
術と比較して次に挙げる項目において改善が見られる有
用な効果がもたらされる。
【0097】 蓄養水槽の底の水質悪化が生じ易い環
境と、巻き貝の生息環境とを切り離すことが可能とな
り、種苗の成長を促進し、環境悪化による斃死を抑える
ことができる。
【0098】 日常の飼育管理において、これまでは
蓄養水槽の底の掃除排水中に、残餌および排泄物ととも
に種苗(稚貝)が一緒に排出されてくる可能性が高く、
排水は漉し器で必ず受けていたが、本発明によれば、網
籠(小割り式籠)が上部にあり、更に、これを水槽から
取り出すことにより単体そのものを水槽から取り上げる
ことができ、確実且つ簡便に残餌および排泄物のみを掃
除できる。
【0099】 成長に伴う蓄養水槽の移動や切り替え
を行う場合、これまではその都度、全個体数を水槽内か
ら取り出して行っていたが、本発明によれば基本的に網
籠(小割り式籠)の目合を切り替えて行くことで対応可
能となり、水槽移動における省力化が図れる。
【0100】 成長に伴なう間引きを行う場合、これ
まではその都度、全個体数を水槽内から取り出し、選別
および分槽を行っていたが、本発明によれば基本的に網
籠(小割り式籠)単体の数を増やして行くことで対応可
能となり、間引き選別における省力化が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態に係る網籠(小割り式
籠)を有するバイの蓄養水槽を示す平面図である。
【図2】この発明の実施の形態に係る網籠(小割り式
籠)を有するバイの蓄養水槽を示す側面断面図である。
【図3】この発明の実施例に係る個体の成長の調査結果
を示すグラフである。
【図4】この発明の実施例に係る生残個体数の調査結果
を示すグラフである。
【図5】この発明の実施例に係る飼育水の平均水温を示
すグラフである。
【図6】この発明の実施例に係る飼育水の水質の計測結
果をアンモニア分析値平均で示すグラフである。
【図7】この発明の実施例に係る飼育水の水質の計測結
果を酸素飽和度平均で示すグラフである。
【図8】従来のバイの養殖装置を示す側面図でバイの親
貝蓄養と給餌状況を示している。
【図9】従来のバイの養殖装置を示す側面図で孵化水槽
による孵化の状況を示している。
【図10】従来のバイの養殖装置を示す側面図で種苗蓄
養水槽による稚貝の飼育と給餌状況を示している。
【符号の説明】
1 種苗蓄養水槽 2 小割り式籠 3 吊具 4 飼育水 5 親貝 6 親貝蓄養水槽 7 孵化用網籠 8 孵化水槽 9 種苗蓄養水槽 10 排水口 11 サイフォン 12 ザル 13 エアーストーン 14 稚貝 15 ネット(ミュラーガーゼ) 16 ネット(ミュラーガーゼ) 17 ネット

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 種苗蓄養水槽内の上部に、稚貝が落下し
    ない網目を有する稚貝用網籠を設け、前記稚貝用網籠内
    に肉食性巻き貝の親貝の産卵により卵嚢が付着した基質
    を配置し、孵化した稚貝を前記稚貝用網籠内で蓄養する
    ことを特徴とする肉食性巻き貝の養殖方法。
  2. 【請求項2】 親貝蓄養水槽内の上部に、親貝が落下し
    ない網目を有する親貝用網籠を設け、および、種苗蓄養
    水槽内の上部に、稚貝が落下しない網目を有する稚貝用
    網籠を設け、前記親貝用網籠に肉食性巻き貝の親貝を収
    容し、前記親貝用網籠に基質を配置して親貝に産卵せし
    め、卵嚢が付着した前記基質を前記親貝用網籠から前記
    稚貝用網籠内に移し、孵化した稚貝を前記稚貝用網籠内
    で蓄養することを特徴とする肉食性巻き貝の養殖方法。
  3. 【請求項3】 稚貝の成長に応じて前記稚貝用網籠を交
    換して前記稚貝が落下しない限度で網目を拡大して行く
    請求項1または2記載の肉食性巻き貝の養殖方法。
  4. 【請求項4】 稚貝蓄養中に前記種苗蓄養水槽内の底部
    の飼育水を所定期間毎に交換するとともに空気供給を行
    う請求項1、2または3記載の肉食性巻き貝の養殖方
    法。
  5. 【請求項5】 前記肉食性巻き貝は、エゾバイ科の肉食
    性巻き貝またはアクキガイ科の肉食性巻き貝である請求
    項1、2、3または4記載の肉食性巻き貝の養殖方法。
  6. 【請求項6】 親貝蓄養水槽と、前記親貝蓄養水槽内の
    上部に設けられた、親貝および基質を収容するための、
    親貝が落下しない網目を有する親貝用網籠と、種苗蓄養
    水槽と、前記種苗蓄養水槽内の上部に設けられた、親貝
    の産卵により卵嚢が付着した基質を収容し種苗を蓄養す
    るための、稚貝が落下しない網目を有する稚貝用網籠と
    を備えることを特徴とする肉食性巻き貝の養殖装置。
  7. 【請求項7】 前記稚貝用網籠は、稚貝の成長に応じて
    前記稚貝が落下しない限度で網目を拡大するために交換
    可能となっている請求項6記載の肉食性巻き貝の養殖装
    置。
  8. 【請求項8】 前記種苗蓄養水槽は、前記種苗蓄養水槽
    内の底部の飼育水を所定期間毎に交換する飼育水交換装
    置および給気装置を備える請求項6または7記載の肉食
    性巻き貝の養殖装置。
  9. 【請求項9】 前記肉食性巻き貝は、エゾバイ科の肉食
    性巻き貝またはアクキガイ科の肉食性巻き貝である請求
    項6、7または8記載の肉食性巻き貝の養殖装置。
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