JP2003274793A - 蟹類の養殖装置及びその使用方法 - Google Patents

蟹類の養殖装置及びその使用方法

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JP2003274793A JP2002082377A JP2002082377A JP2003274793A JP 2003274793 A JP2003274793 A JP 2003274793A JP 2002082377 A JP2002082377 A JP 2002082377A JP 2002082377 A JP2002082377 A JP 2002082377A JP 2003274793 A JP2003274793 A JP 2003274793A
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crabs
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    • Y02A40/00Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
    • Y02A40/80Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production in fisheries management
    • Y02A40/81Aquaculture, e.g. of fish

Abstract

(57)【要約】 【課題】 稚ガニから市場に出荷できるサイズの親ガニ
に至るまでの養殖期間中における共食い死や斃死による
蟹類の生存数の減少を効果的に防止するための蟹類の養
殖装置及びその装置を用いて効果的に蟹類を養殖する方
法を提供する。 【解決手段】 両端又はその近傍のいずれか2箇所に開
口部を設けてあり、少なくとも蟹類が通過可能な内径を
有する管状構造物を3本以上集積してなる管状構造物集
積体を水流のある水槽内に管状構造物の開口部を水流に
向けて一体的に配置してある蟹類の養殖装置。2セット
以上の管状構造物集積体を蟹類がそれぞれの外周を運動
できるような空間を設けて配置するのが好ましい。ま
た、蟹類の成長に伴い、あらかじめ蟹類の成長サイズを
予測して、大きいサイズの管状構造物に逐次取り替えて
いく蟹類の養殖方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、蟹類の養殖装置及
びその使用方法に関する。詳しくは、蟹類を養殖するた
めの新規な装置とその装置を用いて蟹類を養殖する新規
な方法に関する。さらに詳しくは、海水中、汽水中又は
淡水中に生息する蟹類を飼育ないし養殖する際に発生す
る「共食い」等に起因する生存数の低下を防止し、か
つ、脚部欠損の蟹類の増加を防止するための蟹類の養殖
装置及びその装置を使用する蟹類の養殖方法に関する。
【0002】
【従来の技術】蟹類のほとんどは、外敵生物や同種の蟹
類から身を守るため、日中は潜砂したり、岩陰に身を潜
めているが、夜間は餌を求めて行動する性質を有する。
【0003】蟹類は、脱皮によって成長する動物であ
り、稚ガニから親ガニに成長するまでに数回から20回
前後(通常は15回程度)の脱皮を繰り返す。脱皮直後
の新生体は、甲羅及び脚部が軟甲であるため、砂底に潜
ることができない。この脱皮直後の軟甲個体が同種の蟹
類又は外敵に遭遇すると、攻撃されて、共食い死又は斃
死する。これが、蟹類の養殖時の生存数や生存歩留りを
低下させている大きな原因である。したがって、蟹類の
大量生産ペースでの養殖技術は、いまだ確立されていな
い。
【0004】蟹類の共食い死や斃死による生存数の低下
を防止する技術として、以下に示すような発明が公開さ
れているが、いまだ大量生産ペースでの蟹類の養殖に用
いるには十分ではない。 (1)特公昭51−45504号公報によれば、部分的
に扁平状に狭窄されている複数個の管状部材よりなる甲
殻類用の水中人造魚礁が提案されているが、このような
人造魚礁では、管状部材のサイズが蟹類には不適当であ
り、また、管状部材が1種類であるため、蟹類が成長す
るにしたがって脱皮できなくなり、結果として成長が阻
害されてしまう。 (2)特開平8−80138号公報によれば、浮板部材
に区分け棒を甲殻類が位置できる間隔をおいて多数垂下
して取り付けてなる養殖具が提案されている。しかし、
この養殖具を蟹類に応用した場合、蟹類どうしの接触が
多くなり、結果として共食い死を削減できない。 (3)特公昭61−49931号公報によれば、石灰質
材で構成した多数の洞穴状穴を有する生棲場を用いて稚
仔を生育して成熟ヤシガニとするヤシガニの養殖方法が
提案されている。しかし、この養殖方法では、洞穴状の
穴の大きさが1種類であるため、ヤシガニが十分に成熟
できない。また、洞穴状の穴の大きさが不適切なとき
は、共食い死を大幅には削減できない。 (4)特公平7−95905公報によれば、切断された
複数の塩ビパイプを三角柱状に接着・集積し、同パイプ
の内部のシェルター(空洞部)が蟹類をその内に収容す
る空間を形成し、塩ビパイプの一方の側の空洞開口端に
蟹類が外部と出入りできない大きさの開口を形成する網
が接着された蟹類飼育装置が提案されている。しかし、
この飼育装置では、蟹類が出入りできる開口が1個であ
るため、2匹目の蟹がパイプ内に入ったとき、最初の蟹
類は逃げることができず、共食いを削減できない。ま
た、この飼育装置は、連続して配置した場合、蟹類の出
入りできる隙間がなくなり、多数の蟹類を収容できない
ばかりか、成長を妨げ、共食いを防止できない。さらに
加えて、従来の養殖方法では、出荷時の親ガニのサイズ
に大きな分布が生じてしまい、出荷時に分別しなればな
らず、結果として出荷数が生存数に比べてさらに減少し
てしまうので、結局のところ、蟹類の養殖事業は経済的
に成り立たないとされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このような状況に鑑
み、本発明は、稚ガニから市場に出荷できるサイズの親
ガニに至るまでの養殖期間中における共食い死や斃死に
よる蟹類の生存数の減少を効果的に防止するための蟹類
の養殖装置及びその装置を用いて効果的に蟹類を養殖す
る方法を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の課題を達成するた
めの、本発明のうち請求項1に記載の発明は、両端又は
その近傍のいずれか2箇所に開口部を設けてあり、少な
くとも蟹類が通過可能な内径を有する管状構造物を3本
以上集積してなる管状構造物集積体を水流のある水槽内
に管状構造物の開口部を水流に向けて一体的に配置して
ある蟹類の養殖装置である。
【0007】本発明のうち請求項2に記載の発明は、請
求項1に記載の養殖装置において、管状構造物の内径と
長さのサイズ比を、内径1に対して長さ2〜5の大きさ
にしてある請求項1に記載の蟹類の養殖装置である。
【0008】また、本発明のうち請求項3に記載の発明
は、請求項1又は2に記載の養殖装置において、管状構
造物集積体を、水槽内に水平に配置してある蟹類の養殖
装置である。
【0009】また、請求項4に記載の発明は、請求項1
から3のいずれかに記載の養殖装置において、管状構造
物集積体を、水槽内で水流又は蟹類の動きによって変動
しないように安定的に配置してある蟹類の養殖装置であ
る。
【0010】また、請求項5に記載の発明は、請求項1
から4のいずれかに記載の養殖装置において、管状構造
物集積体が、並列に並べた3本以上の管状構造物の上に
さらに管状構造物を段積みしたものである蟹類の養殖装
置である。
【0011】さらに、請求項6に記載の発明は、請求項
1から5のいずれかに記載の養殖装置において、2セッ
ト以上の管状構造物集積体を、蟹類がそれぞれの外周を
運動できるような空間を設けて配置してある蟹類の養殖
装置である。
【0012】さらに、請求項7に記載する発明は、請求
項6に記載の養殖装置において、2セット以上の管状構
造物集積体を、蟹類の甲長の0.5〜5倍の空間を設け
て配置してある蟹類の養殖装置である。
【0013】本発明のうち請求項8に記載する発明は、
請求項1から7のいずれかに記載の養殖装置を使用し、
管状構造物を、蟹類の成長に伴い、大きいサイズの管状
構造物に逐次取り替えていく蟹類の養殖方法である。
【0014】また、本発明のうち請求項9に記載する発
明は、請求項8に記載の養殖方法において、あらかじめ
蟹類の成長サイズを予測して、内径が蟹類の甲長の1.
3〜3倍、長さが蟹類の甲幅の2〜5倍のサイズの管状
構造物を常時用いるように、大きいサイズの管状構造物
に取り替えていく蟹類の養殖方法である。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明に係る養殖装置及び養殖方
法は、蟹類の種類を問わず、どのような蟹類にも適用で
きるが、例えば、モクズガニ、ケガニ、ズワイガニ、上
海ガニ(中国モクズガニ)、タラバガニ、ハナサキガ
ニ、タイザガニ、ベニズワイガニ、アサヒガニ、シマイ
シガニ、イバラガニ、ヒラツメガニ、ガザミ、ノコギリ
ガザミ、タイワンガザミ、ジャノメガザミ、イボガザ
ミ、サワガニ、イシガニ、フタホシイシガニ、タカアシ
ガニ、ヤシガニ等を対象にできる。
【0016】まず、本発明の養殖装置に用いる管状構造
物について詳しく説明する。本発明で用いる管状構造物
の内径断面は、蟹類が通過できるものであれば、丸形、
三角形、四角形等の他、どのような形状でも差し支えな
い。
【0017】本発明で用いる管状構造物は、その両端又
は両端の近傍に2箇所の開口部を有する。管状構造物の
開口部が1箇所であると、1匹目の蟹類が脱皮した直後
に2匹目の蟹類が進入して来たとすると、1匹目の蟹類
は共食い死又は斃死させられかねないので、好ましくな
い。このため、蟹類が出入りできる開口部は、少なくと
も2箇所は必要であるが、2箇所よりも多いと、出荷等
に際して管状構造物を取り上げたとき、管状構造物内の
蟹類が離れにくくなり、取り出しに苦労するので好まし
くない。すなわち、管状構造物の開口部は、その両端又
はその近傍のいずれか2箇所に設けるのがよい。
【0018】本発明で用いる管状構造物の内径は、少な
くとも蟹類が通過可能の大きさであればよいが、具体的
には、蟹類の甲長の1.3〜3倍程度、好ましくは1.
5〜2.5倍程度、さらに好ましくは1.7〜2倍程度
であればよい。なお、甲長とは、蟹類の甲羅の縦の長さ
を示す。管状構造物の内径が蟹類の甲長の1.3倍未満
では、脱皮して脱皮前の1.3倍程度の大きさになった
蟹類が管状構造物に入れず、露出するため、他の蟹類と
の接触が発生し、脚部等の欠損の原因となりやすいので
好ましくない。また、本発明では、各管状構造物の内径
と長さのサイズ比を、内径1に対して長さ2〜5の大き
さにするのが好ましい。その理由は、通常、蟹類は、甲
長に対して脚部を含めた全幅が2〜5倍であるため、蟹
類が個体全体を隠すには、その程度の大きさが必要にな
るからである。
【0019】本発明で用いる管状構造物は、材質を特に
限定するものではないが、熱可塑性樹脂組成物ないし熱
硬化性樹脂組成物等の、表面が円滑な素材で形成したも
のを使用するのが好ましい。現在その廃棄が問題となっ
ているペットボトルの両端を切断してパイプ状にしたも
のを使用することも可能である。管状構造物の素材とし
て熱可塑性樹脂組成物や熱硬化性樹脂組成物が好ましい
理由は、これらの素材のものであれば、管状構造物を取
り上げたとき、振るだけで、管状構造物内の蟹類を容易
に脱落させることができるからである。すなわち、この
ような円滑な素材のものであれば、出荷等に際して、管
状構造物を取り上げて振るだけで出荷個体である蟹類が
容易に剥離されて、水槽の排水口から飼育水と共に排出
されるので、これをタモアミ等で受けることにより一網
打尽にできるため、取り上げの労力を軽減できる。な
お、管状構造物はガラス製でもよいが、金属製のもの
は、金属イオンが発生するので、あまり好ましくない。
【0020】本発明で用いる管状構造物は、透明なもの
でも不透明なものでもよく、また、内面の色彩の有無は
問わない。管状構造物の素材として、比重の小さいもの
を使用する際には、錘として充填剤等を隙間に注入する
ことによって水中でも安定化し得る。なお、開口部の一
方又は両方に網等を張ることは、飼育水中での藻の発生
から目詰まりを誘因させる結果、水流を滞らせ、飼育水
の水質の悪化を招き、水質に敏感な種類の蟹類では減耗
の要因となり得るので、避けるべきである。もともと環
境浄化力のある甲殻類の出す排出物は、水質を改善する
ことがあっても汚濁することはなく、環境にも配慮され
る。
【0021】本発明で用いる管状構造物は、これを3本
以上集積して管状構造物集積体を形成し、その管状構造
物集積体を水槽内に水平に設置することにより、各部に
十分に餌を行き渡らせることができる。なお、管状構造
物を垂直に設置した場合は、餌が底の部分に沈殿し、そ
れを捕食しようと蟹類が底部に集中するため共食いは防
げない。また、管状構造物集積体は、できるだけ水平に
設置することが望ましいが、水槽の底面に対して45度
以内であれば傾いた状態で設置しても使用に差し支えな
い。しかし、45度を越えて傾けて設置すると、蟹類が
落ちつかず、頻繁に移動するようになり、他の蟹類との
接触が多くなるので共食いが発生すやすくなる。また、
蟹類が落ちつかなくなるので脱皮がおこなわれにくくな
り、成長も遅くなってしまうことが多い。
【0022】次に、本発明の蟹類の養殖装置について説
明する。本発明の蟹類の養殖装置では、3本以上の管状
構造物、すなわち、少なくとも3本から数十本の管状構
造物を集積して管状構造物集積体を形成し、これを水の
流れがある水槽内に一体的に配置する。ここで「集積し
て一体的に配置する」とは、図1に示すように、3本か
ら数十本の管状構造物を向きを揃えて並置するか又は並
置したものを数段に積み重ねて全体として一体性を有す
る構造物に形成することをいう。このように管状構造物
を管状構造物集積体として一体的に配置することによ
り、各管状構造物が水中で水流や蟹類の力で変動するこ
となく、安定に設置されるので、健全な脱皮を可能に
し、脱皮不全による蟹類の消耗を防止することが可能に
なる。
【0023】また、管状構造物どうしは、管状構造物集
積体としての形が崩れないように、できるだけ隙間を空
けないように配置することが好ましい。なお、形状が崩
れないのであれば、図3に示すように、2段目より上方
の段では、例えば、1本づつ間隔を空けるようにして管
状構造物を段積みしても差し支えない。図3のような形
状に管状構造物を集積し段積みすると、管状構造物集積
体を軽量化でき、コストも削減できる。
【0024】本発明の蟹類の養殖装置では、管状構造物
集積体を各集積体を各管状構造物の開口部を水流に向け
て水槽内に一体的に配置するが、管状構造物集積体は、
水槽の内壁との間に蟹類が自由に運動できる空間を設け
るように配置すると、蟹類の遡上行動や遊泳行動等の生
態的移動や行動を効率よく連続的な運動に変換できるの
で都合がよい。すなわち、管状構造物集積体をこのよう
に外周に空間を設けて水槽内に配置すると、蟹類を1尾
づつ隔離して飼育する水槽に比べて、蟹類が各管状構造
物内及び各管状構造物間を自由に行き来できるようにな
り、蟹類どうしが接触してもすみやかに離脱することが
可能となり、共食いや脚部の欠損を大幅に防止できる。
【0025】また、大型の養殖装置の場合は、図2に示
すように、管状構造物集積体の複数セット(図2では2
セット)を水槽内に設置することが好ましい。この場
合、それぞれのセットとセットの間隔は、蟹類の甲長の
0.5〜5倍、好ましくは1〜3倍、さらに好ましくは
1.5〜2倍の空間を設けて配置するのが好ましい。管
状構造物集積体の各セットをこのように間隔を空けて不
連続的に配置すると、蟹類が1箇所に集合することを回
避でき、管状構造物の一方の開口部から他の蟹類が進入
してきても、すぐ逃避し、別のセットの穴への移動が可
能となるので、接触による共食いや脚部欠損等を効率よ
く防止できる。
【0026】本発明の蟹類の養殖装置は、それを構成す
る各管状構造物が開口部を2箇所有することにより、水
槽内を蟹類が自由に行き来できるため、蟹類が餌を十分
かつ有効に消費できる。さらに蟹類が活発に運動できる
ことにより、ストレスが少なくなって蟹類の肉質を向上
できる。
【0027】本発明の養殖装置に用いる水槽は、蟹類が
壁面を上がれないような材質にするか又は水槽上部に返
しを備えるかもしくは蓋等を取り付けて、蟹類の逃亡を
防ぐことができる構造であることが必要である。水槽の
形状は、水槽内部に水の流れを作るため、楕円形が望ま
しい。円形の水槽では水の流れができるものの、管状構
造物を効率的に配置するには好ましくない。なお、水槽
の容量は格別に制限はないが、蟹類の収容尾数は水槽の
容量により決定される。水槽の深さは、管状構造物の高
さよりも深いことが必要である。
【0028】次に、上記の養殖装置を用いる蟹類の養殖
方法について説明する。本発明においては、蟹類の種類
にもよるが、飼育水槽の水温は5〜30℃に維持するの
が好ましく、10〜25℃であればさらに好ましい。な
お、30℃以上では斃死する個体が発生することがあ
る。また、5℃未満では蟹類の活動が鈍くなり、摂餌し
なくなり、その結果、成長の停滞を来すことがある。
【0029】脱皮したての蟹類は、軟らかいうちに水を
たくさん飲み、体表からも水分を吸収して体液の圧力を
高めて大きくなる。通常、脱皮後はこの行動により脱皮
前よりも1.3倍程度の大きさになる。したがって、あ
らかじめ蟹類の成長を予測して、適宜に適合するサイズ
の管状構造物に入れ替えて配置しないと、蟹類の成長を
妨げることになりかねない。実務的には、例えば、1箇
月ごとに蟹類の大きさを測定し、そのデータ等に基づい
て蟹類の成長サイズを予測し、必要に応じて管状構造物
のサイズを逐次大きなものに変更するとよい。すなわ
ち、少なくとも1箇月ごとに蟹類のサイズを計測し、蟹
類の成長に合わせて管状構造物のサイズと収容密度を変
更していく方法を採ることが好ましい。
【0030】共食い等による蟹類の減耗を防ぐには、蟹
類どうしの接触を防ぐことは勿論、脱皮時期の同調をは
かり、蟹類の個体の大きさのばらつきを少なくすること
が肝要である。そのためには、あらかじめ蟹類の成長に
適合したサイズの管状構造物からなる管状構造物集積体
を飼育水槽に配置することにより、脱皮成長の時期を同
調させることが好ましい。
【0031】蟹類の共食いによる減耗と活発な遡上行動
は、甲幅が6mm以上のサイズから始まり、甲幅10m
mを越えると共食いは激しくなる。なお、甲幅とは、蟹
類の甲羅の横の長さを示す。
【0032】養殖装置として、水槽内に管状構造物集積
体を配置しても、脱皮のときに捕食とは関係なく、ただ
殺されることがしばしば観察される。しかも、小型の蟹
類が大型の蟹類に襲われるだけでなく、脱皮直後の大型
の蟹類が小型の蟹類に襲われることもある。この現象
は、管状構造物のサイズが蟹類の個体サイズより小さい
ときに起こりやすい。また、サイズの異なる管状構造物
集積体の複数セットを同時に配置するか、或いはサイズ
の異なる管状構造物(例えば、倍数サイズの管状構造
物)を段積みして管状構造物集積体として配置しても、
蟹類の生残数は少なく、大きさもばらつくことが多い。
したがって、あらかじめ目標サイズまでに適合した管状
構造物集積体を配置しておく必要がある。
【0033】本発明においては、蟹類は流水で養殖する
必要がある。流水で飼育することにより、水質が安定
し、餌を管状構造物の各内部に行き渡らせることができ
る。餌は、市販の配合飼料が望ましいが、一部に食品廃
棄物の利用が可能である。すなわち、餌の一部の種類に
漁協市場等から廃棄される魚肉や内蔵物が利用できる。
なお、給餌は、毎日おこなう必要はない。1〜2日置き
で十分である。餌は飽食量を与え、また、エアレーショ
ンを強めにおこない、エアが管状構造物内に行き渡るよ
うにする。
【0034】
【実施例】以下、本発明を図面に基づき、実施例によっ
てさらに説明する。図1及び図2は、本発明で使用する
管状構造物集積体の実施例を示す。すなわち、図1
(イ)は、断面が丸形と四角形の管状構造物をそれぞれ
向きを揃えて3本づつ並列に集積して一体的に配置した
管状構造物集積体を示し、図1(ロ)の左方は、断面丸
形の管状構造物を向きを揃えて6本並列に集積した管状
構造物をさらに6段積み上げて一体的に配置し、合計3
6本の管状構造物で構成した管状構造物集積体を示す。
また、図1(ロ)の右方は、断面四角形の管状構造物を
3本×3段=9個集積して構成した管状構造物集積体を
示す。さらに、図2は、図1(イ)の左方の36本の管
状構造物からなる集積体を2セット、間隔を空けて配置
した状態を示す。また、図3は、管状構造物集積体の他
の実施例を示し、図1(ロ)の左方の管状構造物集積体
から3段目と5段目の管状構造物を各2本づつ欠落させ
た状態の管状構造物集積体を示す。管状構造物集積体を
図3のような形状に段積みすると、全体を軽量化でき、
コストも抑えることができる。また、図4は、本発明の
蟹類の養殖装置の実施例を示す。すなわち、図4は、複
数本の管状構造物を一体的に集積した管状構造物集積体
をレースウエイ形の飼育水槽に配置した養殖装置の説明
図(平面図)である。図4において、水流は、矢印で示
すように、水槽の周壁にそって循環するようにしてあ
る。以下、本発明を試験例によってさらに説明する。
【0035】
【試験例1】<管状構造物による飼育試験>1998年
に山形県水産試験場において種苗生産されたモクズガニ
の稚ガニを使用し、飼育水槽としてガラス製45cm水
槽(容量27L)に循環濾過水槽とチタンヒーター及び
サーモスタット、エアストンを取り付けた。試験区とし
て内径13mmの塩化ビニール製のパイプを内径の3倍
である39mmの長さに切断したものを横に14本並列
に接着し、これを縦に16段積み重ねたものを管状構造
物集積体の1セットとして、同形状のものを3セット並
列にして各セット間を平均甲長の約4倍の長さ、すなわ
ち、約40mmの間隔を空けて配置した水槽と、対照区
として管状構造物集積体を配置しない水槽を用意し、そ
れぞれに稚ガニ30尾づつを収容し、水温を25℃に設
定した。この2基の水槽で1999年3月13日から1
2月15日までの247日間、飼育試験を実施した。給
餌量は飽食量とし、試験区及び対照区の稚ガニの成長と
生残数を1箇月ごとに観察した。試験の結果を表1に示
す。
【0036】
【表1】 ─────────────────────────────── A.試験区(管状構造物集積体を配置した水槽) 経過日数 生残尾数 生残率 平均甲長 平均体重 (days) (尾) (%) (mm) (g) 0 30 100 10.3 0.7 40 30 100 11.3 0.8 67 27 90 12.0 1.0 98 26 88 12.6 1.3 164 26 86 13.7 1.6 202 20 67 14.1 1.7 247 7 23 15.6 3.0 ─────────────────────────────── B.対照区(管状構造物集積体を配置しない水槽) 経過日数 生残尾数 生残率 平均甲長 平均体重 (days) (尾) (%) (mm) (g) 0 30 100 9.7 0.6 40 26 87 9.8 0.6 67 26 87 11.6 0.9 98 28 87 12.3 1.1 164 22 73 12.9 1.3 202 16 53 12.9 1.2 247 16 54 14.4 1.8 ───────────────────────────────
【0037】表1に基づいて、試験の結果を考察する。
試験区における稚ガニの成長が対照区に比較して良好で
あり、また、生残率も試験開始後40日間は100%で
あり、管状構造物集積体配置の有効性が認められた。し
かし、管状構造物のサイズよりも大きい蟹類が生じ始め
ると、共食い等による消耗が発生し、247日後には、
試験区の生残率は23%で、対照区は54%であった。
このように、管状構造物集積体の配置によって、一時的
に共食いを防ぐことはできるが、蟹類のサイズが管状構
造物のサイズ(内径13mm)に近くなると、成長が遅
くなって、その後、脱皮が始まると共食いにより激しく
消耗し、管状構造物のサイズ以上には成長しなかった。
このことから、長期間にわたって、より効果的に共食い
を防止するには、異なるサイズの管状構造物を用意する
必要があると考えられた。
【0038】
【試験例2】<種々のサイズの管状構造物を用いた飼育
試験>あらかじめ各種サイズの管状構造物を配置してお
けば、小さい蟹類は小さい管状構造物に潜穴し、大きい
蟹類は大きい管状構造物に潜穴するため、共食いを防
ぎ、成長が期待されるのではないかと考えて、以下の試
験をおこなった。1998年に山形県水産試験場におい
て種苗生産されたモクズガニの稚ガニを使用し、飼育水
槽としてFRP製500L水槽(容量300L)に、以
下に示すサイズの異なる6段階の塩化ビニール製管状構
造物集積体の6セット(A〜F)を1セットづつ同じ水
槽内に配置した。なお、管状構造物の長さは内径の3倍
とし、各セットは、おおむね横50cm、高さ25cm
とした。また、各セットの間隔は、小さい方の各セット
に潜穴すると予想される蟹類の甲長の約3倍、すなわ
ち、内径の約3倍とした。各水槽に稚ガニを250尾づ
つ収容し、水温13℃の井戸水を流し、1998年11
月1日から2000年11月24日までの754日間飼
育した。給餌量は飽食量とした。試験の結果を表2に示
す。 A:内径13mm・長さ39mm・448本(28本×
16本) B:内径16mm・長さ48mm・299本(23本×
13本) C:内径20mm・長さ60mm・209本(19本×
11本) D:内径30mm・長さ90mm・84本(12本×7
本) E:内径40mm・長さ120mm・45本(9本×5
本) F:内径50mm・長さ150mm・28本(7本×4
本)
【0039】
【表2】 ─────────────────────────────────── 尾数 生残率(%) 甲長(mm) 体重(mg) 試験開始時 250 100 11.8 0.9 1年後 39 16 25.9 12.0 ───────────────────────────────────
【0040】表2に基づいて、試験の結果を考察する。
1年後の生残尾数は39尾で、生残率は16%と低かっ
た。したがって、各種サイズの管状構造物集積体を同時
に配置しておくことは、共食いを十分に防止できないこ
とが判った。また、以上の試験により、管状構造物集積
体のない水槽では当然に共食いが発生するが、サイズの
合わない管状構造物集積体では、共食いを防止しにくい
ことが明らかとなった。
【0041】
【試験例3】<管状構造物の入れ替えによる飼育試験>
以上の結果に基づいて、あらかじめ成長後(脱皮後)の
蟹類の個体サイズを予測し、それに適合した内径サイズ
の管状構造物集積体を配置して、逐次大きいサイズのも
のに入れ替えていくことにより、蟹類の生残率が高くな
ることが予想されたため、以下の試験をおこなった。山
形県水産試験場で2000年に種苗生産したモクズガニ
の稚ガニを使用し、飼育水槽としてガラス製45cm水
槽(容量27L)に循環濾過水槽とチタンヒーター及び
サーモスタット、エアストンを取り付けた。試験区とし
て管状構造物集積体を配置した水槽と、対照区として管
状構造物集積体を配置しない水槽を用意し、それぞれに
稚ガニ30尾を収容し、水温を20℃に設定した。この
2基の水槽で、2000年11月15日から2001年
6月8日までの205日間、飼育試験を実施した。試験
区の水槽に配置する管状構造物集積体として、以下に示
すサイズの異なる5段階の塩化ビニール製管状構造物集
積体のセット(A〜E)を準備した。なお、各管状構造
物の長さは内径の4倍とし、各セットは、おおむね横2
5cm、高さ25cmとした。また、各セットの間隔
は、平均甲長の約5倍とし、並列に設置した。試験の結
果を表3に示す。 A:内径16mm・長さ56mm・130本(10本×
13本)・3セット B:内径22mm・長さ88mm・88本(8本×11
本)・3セット C:内径28mm・長さ112mm・48本(6本×8
本)・3セット D:内径36mm・長さ144m・35本(7本×5
本)・3セット E:内径42mm・長さ168mm・25本(5本×5
本)・2セット
【0042】試験開始時の試験区の蟹類の平均甲長が1
1.8mmであったので、次の観察日までの約1箇月の
間に脱皮成長すると1.3倍の15.3mmになると予
想されたので、上記Aの管状構造物集積体を水槽に投入
した。給餌量は飽食量とし、試験区と対照区の稚ガニの
成長と生残率を1箇月ごとに観察し、1箇月後の成長を
予測し、必要に応じて管状構造物を大きいものに交換し
た。なお、試験区(管状構造物集積体を配置した水槽)
では、収容個体の脚部欠損が見られた場合は収容密度を
減らし、その場合は対照区(管状構造物集積体を配置し
ない水槽)についても同数に減らすこととし、それ以下
に減耗している場合はそのまま飼育を続けた。また、管
状構造物集積体を交換する場合は、それぞれのセット間
を管状構造物の内径と同じ長さで並列に配置した。試験
の結果を表3に示す。
【0043】
【表3】 ─────────────────────────────────── 使用した管状構造物集積体 経過日数 集積体サイズ セット数 1セット穴数 穴/尾 0 16(mm) 3 130 13 23 16→22(交換) 3 89 9 51 22 3 89 9 83 22→28(交換) 3 48 5 112 28→36(交換) 3 35 5 148 36 3 35 5 175 36→42(交換) 2 25 3 205 42 2 25 3 ──────────────────────────────── A.試験区(管状構造物集積体を配置した水槽) 経過日数 生残尾数 生残率 平均甲長 平均体重 (days) (尾) (%) (mm) (g) 0 30 100 11.8 0.9 23 30 100 14.1 1.5 51 30 100 16.2 2.4 83 30 100 17.0 2.8 112 20 100 18.2 3.5 148 20 100 20.3 4.5 175 20 100 22.9 6.7 205 20 100 22.8 7.0 ─────────────────────────────── B.対照区(管状構造物集積体を配置しない水槽) 経過日数 生残尾数 生残率 平均甲長 平均体重 (days) (尾) (%) (mm) (g) 0 30 100 11.6 0.9 23 22 73 11.5 0.9 51 18 60 11.5 0.9 83 18 60 11.5 0.9 112 16 80 13.5 1.3 148 14 70 13.4 1.4 175 13 65 13.4 1.4 205 10 50 13.4 1.4 ───────────────────────────────
【0044】表3に基づいて、試験の方法を説明する。
試験区において、試験開始から23日後の蟹類の平均甲
長は14.1mmであったので、1箇月後までに脱皮成
長するとこの1.3倍の18.3mmになると予想され
た。そこで次の交換サイズである管状構造物集積体B
(内径22mm)に交換した。51日後の平均甲長は1
6.2mmであったので、1箇月後までに脱皮成長する
とこの1.3倍の21.1mmになると予想されたの
で、管状構造物集積体は交換しなかった。83日後の平
均甲長は17.0mmであったので、1箇月後までに脱
皮成長するとこの1.3倍の22.1mmになると予想
されたので、次の交換サイズである管状構造物集積体C
(内径28mm)に交換した。112日後の平均甲長は
18.2mmであったので、1箇月後までに脱皮成長す
るとこの1.3倍の23.7mmになると予想された。
ここで管状構造物のサイズは甲長の1.3倍を充たして
いたが、甲長が18mmを越えるあたりから蟹類のはさ
みが発達し、無視できない大きさとなり、これを含めた
蟹類の縦の長さが、甲長の1.3倍ほどあることから、
これを含めた次の脱皮では、平均甲長の1.7倍(1.
3×1.3=1.69)、すなわち、内径が30.9m
mより大きい、次の交換サイズである管状構造物D(内
径36mm)に交換した。148日後の平均甲長は2
0.3mmであったので、1箇月後までに脱皮成長する
とこの1.7倍の34.5mm以上の管状構造物が必要
であるが、配置してある管状構造物のサイズが内径36
mmであったので、交換しなかった。175日後の平均
甲長は22.9mmであったので、1箇月後までに脱皮
成長するとこの1.7倍の38.9mm以上の管状構造
物が必要であったので、次の交換サイズである管状構造
物集積体E(内径42mm)と交換した。205日後に
試験を終了した。このときの生残率は、試験区で100
%、対照区で50%であり、これは、管状構造物集積体
を入れ替えなかった試験例1の試験区(202日で67
%、247日で23%)に比べても顕著に好ましい成績
である。稚ガニの成長についても、約200日後で、甲
長が22.8mmとなり、対照区の13.4mmに比べ
約1.7倍の大きさとなった。また、試験開始から対照
区では約1.2倍ほどの成長であったのに対し試験区で
は約1.9倍の大きさとなった。
【0045】すなわち、あらかじめ成長後(脱皮後)の
個体サイズを予測し、それに合った管状構造物集積体を
配置し、逐次大きいサイズのものに取り替えていくこと
により、蟹生残率が高くなり、しかも成長が早くなる傾
向が認められた。
【0046】
【発明の効果】以上、詳細に説明するとおり、本発明の
蟹類の養殖装置とその装置を用いる蟹類の養殖方法を実
施すると、養殖期間中の共食い死や斃死を大幅に減少す
ることができ、しかも、出荷時の親ガニのサイズを揃え
ることができる。したがって、本発明によって、養殖の
蟹類の出荷収量を向上でき、かつ出荷作業に手間がかか
らなくなるので、蟹類の周年出荷が可能となり、例え
ば、蟹類を東北地方の冬の有益な特産物として安定して
供給できるようになる。また、蟹類の種類によっては、
禁漁期が設定されているが、その禁漁期においても周年
出荷が可能となる。また、蟹類の種類によっては、養殖
の方が天然よりも成長が早いので、本発明によって、養
殖事業として蟹類を大量に供給できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明で用いる管状構造物集積体の一実施例
の説明図
【図2】 本発明で用いる管状構造物集積体の他の実施
例の説明図
【図3】 本発明で用いる管状構造物集積体のさらに他
の実施例の説明図
【図4】 本発明の蟹類の養殖装置の一実施例の説明図
(平面図)

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 両端又はその近傍のいずれか2箇所に開
    口部を設けてあり、少なくとも蟹類が通過可能な内径を
    有する管状構造物を3本以上集積してなる管状構造物集
    積体を水流のある水槽内に各管状構造物の開口部を水流
    に向けて一体的に配置してある蟹類の養殖装置。
  2. 【請求項2】 管状構造物の内径と長さのサイズ比を、
    内径1に対して長さ2〜5の大きさにしてある請求項1
    に記載の蟹類の養殖装置。
  3. 【請求項3】 管状構造物集積体を、水槽内に水平に設
    置してある請求項1又は2に記載の蟹類の養殖装置。
  4. 【請求項4】 管状構造物集積体を、水槽内で水流又は
    蟹類の動きによって変動しないように安定的に配置して
    ある請求項1から3のいずれかに記載の蟹類の養殖装
    置。
  5. 【請求項5】 管状構造物集積体が、並列に並べた3本
    以上の管状構造物の上にさらに管状構造物を段積みして
    なるものである請求項1から4のいずれかに記載の蟹類
    の養殖装置。
  6. 【請求項6】 2セット以上の管状構造物集積体を、蟹
    類がそれぞれの外周を運動できるように空間を設けて配
    置してある請求項1から5のいずれかに記載の蟹類の養
    殖装置。
  7. 【請求項7】 2セット以上の管状構造物集積体を、蟹
    類の甲長の0.5〜5倍の空間を設けて配置してある請
    求項6に記載の蟹類の養殖装置。
  8. 【請求項8】 請求項1から7のいずれかに記載の養殖
    装置を使用し、管状構造物を、蟹類の成長に伴い、大き
    いサイズのものに逐次取り替えていく蟹類の養殖方法。
  9. 【請求項9】 あらかじめ蟹類の成長サイズを予測し
    て、内径が蟹類の甲長の1.3〜3倍、長さが蟹類の甲
    幅の2〜5倍のサイズの管状構造物を常時用いるように
    大きいサイズの管状構造物に取り替えていく請求項8に
    記載の蟹類の養殖方法。
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