JP6209406B2 - ハイドロゲル - Google Patents
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Description
本発明のハイドロゲル(以下、単に「ハイドロゲル」又は「ゲル」ともいう)は、高分子マトリックス(以下、「マトリックス」ともいう)と、水と、オキシアルキレン基を有する多価アルコールとを含むものである。
前記高分子マトリックスは、(メタ)アクリルアミドと、分子内に重合性の炭素−炭素二重結合を1つ有する他の単官能単量体と、架橋性単量体との共重合体からなる。なお、本明細書中において、(メタ)アクリルは、アクリル又はメタクリルを意味する。
本発明では、分子内に重合性の炭素−炭素二重結合を1つ有する単官能単量体として、(メタ)アクリルアミドと、(メタ)アクリルアミド以外の他の単官能単量体とが使用されている。
本発明で使用される前記架橋性単量体としては、特に限定されないが、分子内に重合性を有する炭素−炭素二重結合を2つ以上有する化合物が好ましく、例えば、ジビニルベンゼン、ジビニルビフェニル、N,N’−メチレンビス(メタ)アクリルアミド、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、及び、ポリグリセリンジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。これら化合物は、それぞれ、単独で用いても、または2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、前記架橋性単量体として、ジビニルベンゼン、及び/又は、ジビニルビフェニルを使用すると、前記ハイドロゲルの耐アルカリ性を向上させることができ、コンクリート構造物の電気防食方法に好適なハイドロゲルを提供することができる。
本発明のハイドロゲルには、オキシアルキレン基を有する多価アルコールが含有されている。なお、本明細書中でいうオキシアルキレン基とは、具体的には、二つの結合手のいずれもが水素原子に結合されていないオキシアルキレン基を意味するものとする。
本発明のハイドロゲルにおいて、上記高分子マトリックスと上記多価アルコールの含有比率は、特に限定されないが、重量比で、0.25:1〜3.0:1の範囲内であることが好ましく、0.45:1〜2.5:1の範囲内であることがより好ましい。上記ハイドロゲルにおける上記高分子マトリックスの含有量が、上記多価アルコールの含有量1重量部に対して、0.25重量部未満であると、ハイドロゲルの保形性が不十分で上記多価アルコールがブリードアウトするおそれがある。一方、上記ハイドロゲルにおける上記高分子マトリックスの含有量が、上記多価アルコールの含有量1重量部に対して、3.0重量部を超えると、ハイドロゲルが硬くなり、柔軟性が損なわれてしまうおそれがある。
本発明のハイドロゲルには、水が含有されている。
本発明のハイドロゲルには、必要に応じて、水溶性高分子が含有されていてもよい。本発明のハイドロゲルに使用可能な水溶性高分子としては、特に限定されないが、例えば、ビニルピロリドンの単独重合体(即ち、ポリビニルピロリドン);ビニルアルコールとビニルピロリドンの共重合体、エーテル変性されたビニルアルコールとビニルピロリドンの共重合体、ビニルピロリドンと酢酸ビニルの共重合体等のようなビニルピロリドン共重合体;ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、アルギン酸ナトリウム、デキストラン等が挙げられる。
本発明のハイドロゲルには、必要に応じて、電解質が含有されていてもよい。
本発明のハイドロゲルには、本発明の効果を阻害しない範囲で必要に応じて、防腐剤、殺菌剤、防錆剤、酸化防止剤、安定剤、香料、界面活性剤、着色剤、抗炎症剤、ビタミン剤、美白剤等その他の薬効成分を適宜添加してもよい。これら添加剤は、単独で用いても、または2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、これらの添加剤は、ハイドロゲルの全量100重量部に対して0.05〜10重量部の範囲内で用いることができる。
本発明のハイドロゲルは、(メタ)アクリルアミドと、上記他の単官能単量体と、上記架橋性単量体と、上記多価アルコールとを、水に均一に混合溶解させた配合液を用い、この配合液中の(メタ)アクリルアミドと上記他の単官能単量体と架橋性単量体とを共重合させる製造方法によって容易に製造することができる。上記配合液は、必要に応じて、上記水溶性高分子、上記電解質、及び/又は、上記各種の添加物を含んでいる。
(メタ)アクリルアミドと上記他の単官能単量体と架橋性単量体との重合は、重合開始剤の存在下で行うことが好ましい。例えば、上記配合液には、重合開始剤を含有させることが好ましい。前記重合開始剤としては、特に限定されず、熱重合開始剤、光重合開始剤等が挙げられる。
本発明のハイドロゲルは、例えば、上記配合液を重合してゲル化させたものであるため、用途に合わせて適宜成形することが可能である。例えば、樹脂フィルム等のベースフィルムの上に上記配合液を滴下し、滴下後、その上面に樹脂フィルム等のトップフィルムをかぶせて上記配合液を押し広げ、所望の厚みに制御する。この状態で光(紫外線)照射及び/又は熱により配合液中の(メタ)アクリルアミドと上記他の単官能単量体と上記架橋性単量体とを重合させて、所望の厚みを有するシート状のハイドロゲル、すなわちゲルシートを得ることができる。例えば、粘着剤として使用する場合等では、厚さ0.01mm〜2.0mmのゲルシートに成型されることがある。なお、ゲルシートの作製方法は、前記した方法に限定されるものではなく、ゲルシートは、公知の方法で製造可能である。
本発明のハイドロゲルでは、前述の構成により、可塑剤としての多価アルコールが高湿条件下において経時でブリードアウトすることが抑制されるため、例えば、保湿性、粘着性、導電性等の特性変化が少ない。
アクリルアミド(略称「AAM」、三菱化学株式会社製)10重量部と、他の単官能単量体としてのジアセトンアクリルアミド(略称「DAAM」、日本化成株式会社製)15重量部(アクリルアミド1重量部に対して、1.5重量部)と、架橋性単量体としてのジビニルベンゼン(略称「DVB」、新日鐵株式会社製)0.43重量部と、多価アルコールとしてのポリエチレングリコール(型番「PEG#300」、日油株式会社製)33.94重量部と、水溶性高分子としてのポリビニルピロリドン(略称「PVP」、第一工業製薬株式会社製)15重量部と、イオン交換水25重量部と、電解質としての塩化ナトリウム0.5重量部と、光重合開始剤としての1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン(製品名「IRGACURE(登録商標)2959」、BASFジャパン株式会社製)0.13重量部とを混合し、撹拌溶解させて配合液を得た。
水溶性高分子としてのポリビニルピロリドンの使用量を5重量部に変更し、多価アルコールとしてのポリエチレングリコールの使用量を43.94重量部に変更した以外は、実施例1と同様にしてハイドロゲルを得た。得られたハイドロゲルにおいて、高分子マトリックス(AAMとDAAMとジビニルベンゼンとの共重合体)と多価アルコール(ポリエチレングリコール)との含有比率は、重量比で、0.58:1である。
水溶性高分子としてのポリビニルピロリドンの使用量を10重量部に変更し、多価アルコールとしてのポリエチレングリコールの使用量を38.94重量部に変更した以外は、実施例1と同様にしてハイドロゲルを得た。得られたハイドロゲルにおいて、高分子マトリックス(AAMとDAAMとジビニルベンゼンとの共重合体)と多価アルコール(ポリエチレングリコール)との含有比率は、重量比で、0.65:1である。
水溶性高分子としてのポリビニルピロリドンの使用量を20重量部に変更し、多価アルコールとしてのポリエチレングリコールの使用量を28.94重量部に変更した以外は、実施例1と同様にしてハイドロゲルを得た。得られたハイドロゲルにおいて、高分子マトリックス(AAMとDAAMとジビニルベンゼンとの共重合体)と多価アルコール(ポリエチレングリコール)との含有比率は、重量比で、0.88:1である。
水溶性高分子としてのポリビニルピロリドンの使用量を30重量部に変更し、多価アルコールとしてのポリエチレングリコールの使用量を18.94重量部に変更した以外は、実施例1と同様にしてハイドロゲルを得た。得られたハイドロゲルにおいて、高分子マトリックス(AAMとDAAMとジビニルベンゼンとの共重合体)と多価アルコール(ポリエチレングリコール)との含有比率は、重量比で、1.3:1である。
架橋性単量体として、ジビニルベンゼン0.43重量部に代えて、N,N’−メチレンビスアクリルアミド(MRCユニテック株式会社製)0.43重量部を使用した以外は、実施例1と同様にしてハイドロゲルを得た。得られたハイドロゲルにおいて、高分子マトリックス(AAMとDAAMとN,N’−メチレンビスアクリルアミドとの共重合体)と多価アルコール(ポリエチレングリコール)との含有比率は、重量比で、0.75:1である。
アクリルアミド(AAM)の使用量を20重量部に変更し、ジアセトンアクリルアミド(DAAM)の使用量を5重量部(アクリルアミド1重量部に対して0.25重量部)に変更した以外は、実施例1と同様にしてハイドロゲルを得た。得られたハイドロゲルにおいて、高分子マトリックス(AAMとDAAMとジビニルベンゼンとの共重合体)と多価アルコール(ポリエチレングリコール)との含有比率は、重量比で、0.75:1である。
他の単官能単量体として、ジアセトンアクリルアミド(DAAM)15重量部に代えて、N,N−ジメチルアクリルアミド(略称「DMAA」、興人フィルム&ケミカルズ株式会社製)15重量部(アクリルアミド1重量部に対して1.5重量部)を使用した以外は、実施例1と同様にしてハイドロゲルを得た。得られたハイドロゲルにおいて、高分子マトリックス(AAMとDMAAとジビニルベンゼンとの共重合体)と多価アルコール(ポリエチレングリコール)との含有比率は、重量比で、0.75:1である。
他の単官能単量体として、ジアセトンアクリルアミド(DAAM)15重量部に代えて、N−(2−ヒドロキシエチル)アクリルアミド(略称「HEAA」、興人フィルム&ケミカルズ株式会社製)15重量部(アクリルアミド1重量部に対して1.5重量部)を使用した以外は、実施例1と同様にしてハイドロゲルを得た。得られたハイドロゲルにおいて、高分子マトリックス(AAMとHEAAとジビニルベンゼンとの共重合体)と多価アルコール(ポリエチレングリコール)との含有比率は、重量比で、0.75:1である。
他の単官能単量体として、ジアセトンアクリルアミド(DAAM)15重量部に代えて、N−アクリロイルモルホリン(略称「ACMO」、興人フィルム&ケミカルズ株式会社製)15重量部(アクリルアミド1重量部に対して1.5重量部)を使用した以外は、実施例1と同様にしてハイドロゲルを得た。得られたハイドロゲルにおいて、高分子マトリックス(AAMとACMOとジビニルベンゼンとの共重合体)と多価アルコール(ポリエチレングリコール)との含有比率は、重量比で、0.75:1である。
水溶性高分子としてのポリビニルピロリドンを使用せず、多価アルコールとしてのポリエチレングリコールの使用量を48.94重量部に変更した以外は、実施例1と同様にしてハイドロゲルを得た。得られたハイドロゲルにおいて、高分子マトリックス(AAMとDAAMとジビニルベンゼンとの共重合体)と多価アルコール(ポリエチレングリコール)との含有比率は、重量比で、0.52:1である。
水溶性高分子としてのポリビニルピロリドンを使用せず、架橋性単量体としてのジビニルベンゼンの使用量を0.08重量部に変更し、多価アルコールとしてのポリエチレングリコールの使用量を49.29重量部に変更した以外は、実施例1と同様にしてハイドロゲルを得た。得られたハイドロゲルにおいて、高分子マトリックス(AAMとDAAMとジビニルベンゼンとの共重合体)と多価アルコール(ポリエチレングリコール)との含有比率は、重量比で、0.51:1である。
電解質としての塩化ナトリウムを使用せず、多価アルコールとしてのポリエチレングリコールの使用量を34.44重量部に変更した以外は、実施例1と同様にしてハイドロゲルを得た。得られたハイドロゲルにおいて、高分子マトリックス(AAMとDAAMとジビニルベンゼンとの共重合体)と多価アルコール(ポリエチレングリコール)との含有比率は、重量比で、0.74:1である。
アクリルアミド(AAM)の使用量を15重量部に変更し、他の単官能単量体としてのジアセトンアクリルアミド(DAAM)の使用量を25重量部(アクリルアミド1重量部に対して1.7重量部)に変更し、多価アルコールとしてのポリエチレングリコールの使用量を18.94重量部に変更した以外は、実施例1と同様にしてハイドロゲルを得た。得られたハイドロゲルにおいて、高分子マトリックス(AAMとDAAMとジビニルベンゼンとの共重合体)と多価アルコール(ポリエチレングリコール)との含有比率は、重量比で、2.1:1である。
多価アルコールとして、ポリエチレングリコール33.94重量部に代えて、トリエチレングリコール(三協化学株式会社製)33.94重量部を使用した以外は、実施例1と同様にしてハイドロゲルを得た。得られたハイドロゲルにおいて、高分子マトリックス(AAMとDAAMとジビニルベンゼンとの共重合体)と多価アルコール(トリエチレングリコール)との含有比率は、重量比で、0.75:1である。
他の単官能単量体としてのジアセトンアクリルアミド(DAAM)を使用せず、アクリルアミド(AAM)の使用量を25重量部に変更した以外は、実施例1と同様にしてハイドロゲルを得た。得られたハイドロゲルにおいて、高分子マトリックス(AAMとジビニルベンゼンとの共重合体)と多価アルコール(ポリエチレングリコール)との含有比率は、重量比で、0.75:1である。
アクリルアミド(AAM)を使用せず、他の単官能単量体としてのジアセトンアクリルアミド(DAAM)の使用量を25重量部に変更した以外は、実施例1と同様にしてハイドロゲルを得た。得られたハイドロゲルにおいて、高分子マトリックス(DAAMとジビニルベンゼンとの共重合体)と多価アルコール(ポリエチレングリコール)との含有比率は、重量比で、0.75:1である。
多価アルコールとして、ポリエチレングリコール33.94重量部に代えて、グリセリン33.94重量部を使用した以外は、実施例1と同様にしてハイドロゲルを得た。得られたハイドロゲルにおいて、高分子マトリックス(AAMとDAAMとジビニルベンゼンとの共重合体)と多価アルコール(グリセリン)との含有比率は、重量比で、0.75:1である。
他の単官能単量体として、ジアセトンアクリルアミド(DAAM)15重量部に代えて、N,N−ジエチルアクリルアミド(略称「DEAA」、興人フィルム&ケミカルズ株式会社製)15重量部を使用し、架橋性単量体として、ジビニルベンゼン0.43重量部に代えて、N,N’−メチレンビスアクリルアミド(MRCユニテック株式会社製)0.43重量部を使用した以外は、実施例1と同様にしてハイドロゲルを得た。得られたハイドロゲルにおいて、高分子マトリックス(AAMとDEAAとN,N’−メチレンビスアクリルアミドとの共重合体)と多価アルコール(ポリエチレングリコール)との含有比率は、重量比で、0.75:1である。
アクリルアミド(AAM)を使用せず、他の単官能単量体としてのジアセトンアクリルアミド(DAAM)の使用量を10重量部に変更し、さらに、他の単官能単量体として、N−アクリロイルモルホリン(略称「ACMO」、興人フィルム&ケミカルズ株式会社製)15重量部を使用した以外は、実施例1と同様にしてハイドロゲルを得た。得られたハイドロゲルにおいて、高分子マトリックス(DAAMとACMOとジビニルベンゼンとの共重合体)と多価アルコール(ポリエチレングリコール)との含有比率は、重量比で、0.75:1である。
アクリルアミド(AAM)を使用せず、他の単官能単量体としてのジアセトンアクリルアミド(DAAM)の使用量を10重量部に変更し、さらに、他の単官能単量体として、N,N−ジメチルアクリルアミド(略称「DMAA」、興人フィルム&ケミカルズ株式会社製)15重量部を使用した以外は、実施例1と同様にしてハイドロゲルを得た。得られたハイドロゲルにおいて、高分子マトリックス(DAAMとDMAAとジビニルベンゼンとの共重合体)と多価アルコール(ポリエチレングリコール)との含有比率は、重量比で、0.75:1である。
アクリルアミド(AAM)及びジアセトンアクリルアミド(DAAM)を使用せず、他の単官能単量体として、N−アクリロイルモルホリン(略称「ACMO」、興人フィルム&ケミカルズ株式会社製)10重量部と、N,N−ジメチルアクリルアミド(略称「DMAA」、興人フィルム&ケミカルズ株式会社製)15重量部とを使用した以外は、実施例1と同様にしてハイドロゲルを得た。得られたハイドロゲルにおいて、高分子マトリックス(ACMOとDMAAとジビニルベンゼンとの共重合体)と多価アルコール(ポリエチレングリコール)との含有比率は、重量比で、0.75:1である。
実施例1〜15及び比較例3で得られた厚み1.0mmのハイドロゲル(ゲルシート)を、それぞれ、幅20mm×長さ100mmの大きさに切断した後、一方の面のPETフィルム(ベースフィルム)を剥がし、このPETフィルム(ベースフィルム)を剥がした面に、厚み80μmの合成紙(例えば、日清紡ペーパープロダクツ株式会社製の「ピーチコート紙SE80」又は株式会社ユポ・コーポレーション製の「FGS80」等)を裏打ちし、試験片を作成した。この試験片におけるハイドロゲルの他方の面のPETフィルム(トップフィルム)を剥がしてから、この試験片のPETフィルム(トップフィルム)を剥がした面をSUS(ステンレス鋼)板(厚み1.0mm)に貼り付け、テクスチャーアナライザー(Stable Micro Systems社製の「TA−XT.Plus」)にセットした。この後、JIS Z 0237に準じて300mm/分の速度で90°方向に試験片を剥離する際の荷重を測定し、測定された荷重(N/20mm)を粘着力(SUS粘着力)とした。
実施例1〜15及び比較例1〜7で得られたハイドロゲル(ゲルシート)のそれぞれについて、一方の面のPETフィルム(ベースフィルム)を剥がし、20mm×20mmに裁断して試料を作成した。次いで、前記試料を、40℃、相対湿度90%の恒温槽中に24時間静置した後、予め秤量した定性ろ紙(アドバンテック東洋株式会社製、No.58、サイズ125mmφ)を用いて、前記試料の表裏面(ゲル表面中)に析出したブリードアウト成分を拭き取り(上記定性ろ紙にブリードアウト成分を吸着させ)、ブリードアウト成分が吸着した上記定性ろ紙の重量を測定した。そして、ブリードアウト量(%)(ろ紙に対するブリードアウト成分の付着量)を以下の計算式から算出した。
W0:ブリードアウト成分の拭き取り前に予め秤量した定性ろ紙の重量(g)
W1:ブリードアウト成分の拭き取り後に測定した定性ろ紙の重量(g)
上記ブリードアウト量の測定方法により得られたブリードアウト量(%)を基に、下記評価基準に従って、耐ブリードアウト性を評価した。
○:ブリードアウト量が101%未満である(ゲル中からブリードアウト成分がでていない)。
×:ブリードアウト量が101%以上である(ゲル中から多量のブリードアウト成分がでている。)。
Claims (7)
- 高分子マトリックスと、水と、多価アルコールとを含むハイドロゲルであって、
前記多価アルコールがオキシアルキレン基を有し、
前記高分子マトリックスが、(メタ)アクリルアミドと、分子内に重合性の炭素−炭素二重結合を1つ有する他の単官能単量体と、架橋性単量体との共重合体からなり、
前記他の単官能単量体が、ジアセトン(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−(メタ)アクリロイルモルホリン、及び、N−(2−ヒドロキシエチル)(メタ)アクリルアミドからなる群から選択される少なくとも1種であり、
前記架橋性単量体が、ジビニルベンゼン及びジビニルビフェニルからなる群より選択される少なくとも1種であることを特徴とするハイドロゲル。 - 請求項1に記載のハイドロゲルであって、
(メタ)アクリルアミドに由来する構造単位と、前記他の単官能単量体に由来する構造単位との含有比率が、重量比で、1:0.2〜1:4.0の範囲内であることを特徴とするハイドロゲル。 - 請求項1又は請求項2に記載のハイドロゲルであって、
前記高分子マトリックスと前記多価アルコールとの含有比率が、重量比で、0.25:1〜3.0:1であることを特徴とするハイドロゲル。 - 請求項1〜3のいずれか1項に記載のハイドロゲルであって、
前記多価アルコールが、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコール、及び、ポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコール−ポリエチレングリコール共重合体からなる群より選択される少なくとも1種であることを特徴とするハイドロゲル。 - 請求項1〜4のいずれか1項に記載のハイドロゲルであって、
当該ハイドロゲルの全量100重量部に対して、ビニルピロリドンの単独重合体及び/又は共重合体を5〜30重量部含むことを特徴とするハイドロゲル。 - 請求項1〜5のいずれか1項に記載のハイドロゲルであって、
当該ハイドロゲルの全量100重量部に対して、電解質を0.05〜10重量部含み、導電性を有することを特徴とするハイドロゲル。 - 請求項1〜6のいずれか1項に記載のハイドロゲルであって、コンクリート構造物の電気防食方法に用いられることを特徴とするハイドロゲル。
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