JP6209381B2 - 化粧料の調製方法、及び化粧料の評価方法 - Google Patents
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例えば、スキンケア化粧料では適度なエモリエント性をもつ被膜をつくり、保湿感を与える目的で油性成分が用いられる。その他、メークアップ化粧料では顔料の皮膚への展延性、付着性を与える目的で、また、ヘアケア化粧料では髪へのつやとセット性を与える目的で、油性成分が用いられる。
その他、皮膚中に存在している酵素として、角層形成、NMF産生に関与する酵素としてカスパーゼ−14(例えば、非特許文献1、2参照)、過酸化水素の分解に関わり老化に伴い減少する酵素としてカタラーゼ(例えば、非特許文献2、3参照)、エネルギー産生に関わる酵素としてNADHデヒドロゲナーゼ(例えば、非特許文献4参照)、角層細胞の皮膚での接着に関わり、角層剥離に関与する酵素としてカリクレイン−5(例えば、非特許文献5参照)が知られている。
角層中の酵素を選択する工程、前記選択した酵素の活性を測定する工程、及び前記工程で測定した酵素の活性を指標に化粧料の油性成分の量を最適化する工程、を含む化粧料の調製方法である。
前記角層中の酵素は、カリクレイン−5、カスパーゼ−14、カタラーゼ、及びNADHデヒドロゲナーゼからなる群から選択される少なくとも1種を含むことが好ましい。
また、前記選択した酵素の活性を測定する工程において、酵素の活性が低下する場合、前記化粧料の油性成分の量を最適化する工程において、化粧料中の油性成分の含有量を減量することが好ましい。
また、前記角層中の酵素を選択する工程において、少なくとも3種の酵素を選択し、前記選択した酵素の活性を測定する工程において少なくとも3種の酵素活性が向上することが好ましい。
また、前記角層中の酵素を選択する工程において、少なくとも3種の酵素を選択し、前記化粧料を評価する工程において、少なくとも3種の酵素活性が向上する化粧料を、肌状態改善効果を有すると評価することが好ましい。
また、前記肌状態は、肌の明るさ、毛穴の目立ち、しわ、および肌の凹凸からなる群から選択される1種以上を含むことが好ましい。
また、本発明の化粧料の評価方法では、特定の酵素の活性を指標として化粧料を評価するという、新たな化粧料の評価方法が提供される。また、本発明の評価方法により、油性成分の含有量が少ない化粧料、好ましい態様としては実質的にフリーである化粧料の肌状態改善効果を適切に評価することができる。
本実施態様に係る化粧料の調製方法は、本発明者らが得た知見である、化粧料が有する肌状態改善効果と特定の酵素活性との関係に基づくものである。より具体的には、角層中に存在するカリクレイン−5、カスパーゼ−14、カタラーゼ、及びNADHデヒドロゲナーゼなどの酵素が肌状態の改善に関与するという知見に基づくものである。
酵素活性の測定は、例えば、市販の粘着テープ等にて採取された角層細胞から酵素をバッファーにて抽出し、得られた酵素液に化粧料で通常使用される油性成分を添加し、添加する油性成分の量により酵素活性の変化量を測定する方法が挙げられる。角層採取部位は特に限定されない。
酵素活性が低下するか否かの判断は、油性成分を添加しない場合との濃度の異なる油性成分を添加した場合で、酵素活性がどのように変化するかを測定して行うことができる。
また、予め化粧料を調製し、当該化粧料を酵素液に適用し、酵素活性の変化量を測定する方法も挙げられる。
例えば、カスパーゼ−14の場合、MCA基質にNaCl、Chaps、EDTA、D
TT及びクエン酸ナトリウムを含有するバッファーに酵素液を混合し、10分間37℃においてインキュベートする。モノクロロ酢酸ナトリウム溶液で反応を停止し、蛍光強度(EX370nm、EM460nm)で測定することができる。
カタラーゼの場合、リン酸カリウム緩衝液(pH7.2)、酵素液を混合し、過酸化水素水を加え25℃で反応させた後、過酸化水素に由来する240nmの吸光度の減少を追跡し、過酸化水素の分子吸光度係数 により酵素活性を求めることができる。
NADHデヒドロゲナーゼでは、NADHを含むトリス塩酸緩衝液(pH7.5)を25℃で5分間予備加温後、2,6−ジクロロフェノールインドフェノール水溶液を添加し、次いで、トリス塩酸緩衝液(pH7.5)で希釈したNADHデヒドロゲナーゼ溶液を加え、反応を開始し、25℃で600nmの吸光度を測定することで酵素活性を測定できる。
カリクレイン−5は、MCA基質にHEPES(pH7.5)、NaCl、Chaps、EDTA、DTT及びクエン酸ナトリウムを含有するバッファーに酵素液を添加し、10分間37℃においてインキュベートする。モノクロロ酢酸ナトリウム溶液(pH4.3)で反応を停止し、蛍光強度(EX370nm、EM460nm)で測定することにより酵素活性を測定できる。
最適化の具体例としては、市販の粘着テープ等にて採取された角層細胞から酵素をバッファーにて抽出し、得られた酵素液に化粧料で通常使用される油性成分を添加し超音波装置等で分散させ、添加する油性成分の量により酵素活性の変化量を測定し、酵素活性が最も向上する油性成分量を決定することができる。あるいは、異なる油性成分量を含有する化粧料を使用者に適用し、一定時間後に角層細胞を採取し、上記の酵素測定法にて1種または複数の酵素について活性を測定し、酵素活性が最も向上する油性成分量を決定することができる。
通常、化粧料の調製において、エモリエント性の付与等、多目的で使用されている油性成分の含有量は増加させる傾向にあるところ、油性成分の含有量をあえて減量することで、調製した化粧料の肌改善効果を向上させ得ることができる。
化粧料中の油性成分を減量する場合、減量の程度は特定されるものではないが、徐々に減量させていき、上記の最適化工程を複数回繰り返して行うことで、化粧料の詳細な設計が可能となる。また、酵素活性の低下の程度が大きい場合には、油性成分の含有量の減量の度合いを大きくすることも、最適化工程の簡素化の観点から好ましい。
なお、本明細書において、油性成分の含有量が「実質的にフリー」とは、油性成分の含有量が5質量%以下であることを示す。また、「油性成分」とは、後に例示するような化粧料調製時において一般的に油性成分として扱う成分を意味し、例えば、界面活性剤の効果を期待して加える成分において油性のものが存在しても油性成分に含まないものとし、また、粉体被覆のためのシリコーンなどの油分、加えて油性成分として用いられることがあるシリコーンについても、本発明では、油性成分に含まれないものとして扱う。
NADHデヒドロゲナーゼからなる上記4種の酵素のうち、少なくとも3種の酵素について、酵素活性が向上する油性成分量を選択することが好ましい。すなわち、角層中の酵素を選択する工程において、上記4種の酵素のうち少なくとも3種の酵素を選択し、選択した酵素の活性を測定する工程において、少なくとも3種の酵素活性が向上することが好ましい。
また、上記4種の酵素のうち、全ての酵素について、酵素活性の向上が確認されることがより好ましい。すなわち、角層中の酵素を選択する工程において、上記4種の酵素を選択し、選択した酵素の活性を測定する工程において、上記4種の酵素活性が向上することが好ましい。
美白成分としては、一般的に化粧料に用いられているものであれば特に限定はない。例えば、4−n−ブチルレゾルシノール、アスコルビン酸グルコシド、3−О−エチルアスコルビン酸、トラネキサム酸、アルブチン、2−[(トリフェニルメチル)オキシ]エタノ−ル、1−(トリフェニルメチル)ピペリジン、N−(p−トルイル)システイン酸、N−(p−メトキシベンゾイル)システイン酸等が挙げられる。これらの美白成分は、既に市販されているものもあれば、合成により入手することもできる。例えば、3−О−エチルアスコルビン酸は、特開平8−134055号公報に記載の公知の方法で合成することが出来る。市販品(日本精化製「VCエチル」)もあるので、これらを入手して使用することが可能である。2−[(トリフェニルメチル)オキシ]エタノ−ル、1−(トリフェニルメチル)ピペリジンは特許文献WO2010―074052号パンフレットに、N−(p−トルイル)システイン酸、N−(p−メトキシベンゾイル)システイン酸はWO2010―058730号パンフレットに、その合成方法が公開されているので、該開示に従い合成することができる。
化粧料における美白成分の含有量は、通常0.01〜30質量%であり、0.1〜10質量%が好ましく、1〜5質量%がより好ましい。
ャエキス、サンショウエキス、シイタケエキス、ジオウエキス、シコンエキス、シソエキス、シナノキエキス、シモツケソウエキス、シャクヤクエキス、ショウキュウエキス、ショウブ根エキス、シラカバエキス、スギナエキス、ステビアエキス、ステビア発酵物、セイヨウキズタエキス、セイヨウサンザシエキス、セイヨウニワトコエキス、セイヨウノコギリソウエキス、セイヨウハッカエキス、セージエキス、ゼニアオイエキス、センキュウエキス、センブリエキス、ソウハクヒエキス、ダイオウエキス、ダイズエキス、タイソウエキス、タイムエキス、タンポポエキス、茶エキス、チョウジエキス、チンピエキス、甜茶エキス、トウガラシエキス、トウキエキス、トウキンセンカエキス、トウニンエキス、トウヒエキス、ドクダミエキス、トマトエキス、納豆エキス、ニンジンエキス、ニンニクエキス、ノバラエキス、ハイビスカスエキス、バクモンドウエキス、ハスエキス、パセリエキス、バーチエキス、ハマメリスエキス、ヒキオコシエキス、ヒノキエキス、ビワエキス、フキタンポポエキス、フキノトウエキス、ブクリョウエキス、ブッチャーブルームエキス、ブドウエキス、ブドウ種子エキス、ヘチマエキス、ベニバナエキス、ペパーミントエキス、ボダイジュエキス、ボタンエキス、ホップエキス、マツエキス、マロニエエキス、ミズバショウエキス、ムクロジエキス、メリッサエキス、モズクエキス、モモエキス、ヤグルマギクエキス、ユーカリエキス、ユキノシタエキス、ユズエキス、ユリエキス、ヨクイニンエキス、ヨモギエキス、ラベンダーエキス、緑茶エキス、リンゴエキス、ルイボス茶エキス、レイシエキス、レタスエキス、レモンエキス、レンギョウエキス、レンゲソウエキス、ローズエキス、ローズマリーエキス、ローマカミツレエキス、ローヤルゼリーエキス、ワレモコウエキス等のエキスが好ましいものとして挙げられる。
化粧料中における植物抽出エキスの含有量は、通常0.01〜30質量%であり、0.1〜10質量%が好ましく、1〜5質量%がより好ましい。
化粧料中における抗炎症成分の含有量は、通常0.01〜30質量%であり、0.1〜10質量%が好ましく、1〜5質量%がより好ましい。
極性油としては、合成エステル油として、ミリスチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸ミリスチル、オレイン酸デシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、酢酸ラノリン、ステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソセチル、12−ヒドロキシステアリル酸コレステリル、ジ−2−エチルヘキシル酸エチレングリコール、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、モノイソステアリン酸N−アルキルグリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキシル酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキシル酸ペンタンエリスリトール、トリ−2−エチルヘキシル酸グリセリン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパンを挙げることができる。
エン酸トリエチル、オクチル メトキシシンナメート等も挙げられる。
その他の化粧料にて通常使用される油性成分を使用することが出来るが、シリコーンは除く。ここでいうシリコーンとは、ケイ素を含む油性成分のことである。
ベタイン系界面活性剤(アルキルベタイン、アミドベタイン、スルホベタイン等)、イミダゾリン系両性界面活性剤(2−ココイル−2−イミダゾリニウムヒドロキサイド−1−カルボキシエチロキシ2ナトリウム塩等)、アシルメチルタウリン等の両性界面活性剤類、
ソルビタン脂肪酸エステル類(ソルビタンモノステアレート、セスキオレイン酸ソルビタン等) 、グリセリン脂肪酸類(モノステアリン酸グリセリン等)、プロピレングリコール脂肪酸エステル類(モノステアリン酸プロピレングリコール等)、硬化ヒマシ油誘導体、グリセリンアルキルエーテル、POEソルビタン脂肪酸エステル類(POEソルビタンモノオレエート、モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン等)、POEソルビット脂肪酸エステル類(POE−ソルビットモノラウレート等)、POEグリセリン脂肪酸エステル類(POE−グリセリンモノイソステアレート等)、POE脂肪酸エステル類(ポリエチレングリコールモノオレート、POEジステアレート等) 、POEアルキルエーテル類(POE2−オクチルドデシルエーテル等)、POEアルキルフェニルエーテル類(POEノニルフェニルエーテル等)、プルロニック型類、POE・POPアルキルエーテル類(POE・POP2−デシルテトラデシルエーテル等)、テトロニック類、POEヒマシ油・硬化ヒマシ油誘導体(POEヒマシ油、POE硬化ヒマシ油等)、ショ糖脂肪酸エステル、アルキルグルコシド等の非イオン界面活性剤類、などが挙げられる。
リウム、ポリエチレングリコール、ベントナイト等があげられる。
本実施態様についても、上記第一の実施態様と同様に、化粧料が有する肌状態改善効果と特定の酵素活性の関係に基づくものであり、より具体的には、角層中に存在するカリクレイン−5、カスパーゼ−14、カタラーゼ、及びNADHデヒドロゲナーゼ等の酵素が肌状態の改善に関与するという知見に基づく。
好ましい態様では、角層中の酵素を選択する工程において、少なくとも3種の酵素を選択し、化粧料を選択した酵素に適用した際に、少なくとも3種類の酵素活性が向上する化粧料を、肌状態改善効果を有する化粧料と評価する。
従来、これらの肌状態の改善は、油性成分の含有量を増加させることで対応されていたが、本実施態様の化粧料の評価方法により、油性成分の含有量が少ない乃至は含有しない化粧料であっても、肌状態の改善を達成できる化粧料を評価し、当該化粧料を選択するこ
とができる。
(角層中の酵素選択)
健常人1名について、顔部をダブル洗顔した後(メーク落とし・洗顔)、テープストリッピング法により、顔部の角層細胞を採取した。
採取した角層は酵素抽出液(0.1M Tris−HCl(pH7.5)+0.14M
NaCl+0.1%Tween20)にてホモジナイズし、15000rpmで遠心した上清を酵素液とした。
酵素活性の算出に必要な蛋白濃度は、前記酵素液を、ProteinAssayKit(同仁化学)を用い測定した。
本試験においては、角層中の酵素として、カリクレイン−5、カスパーゼ−14、カタラーゼ、及びNADHデヒドロゲナーゼを選択し、各酵素の酵素活性を測定した。
ブランク、サンプルともに0.1Mモノクロロ酢酸ナトリウム溶液(pH4.3)で反応を停止し、蛍光強度(EX370nm、EM460nm)を測定し、酵素活性を算出した。
ブランク、サンプルともに0.1Mモノクロロ酢酸ナトリウム溶液(pH4.3)で反応を停止し、蛍光強度(EX370nm、EM460nm)で測定し、酵素活性を算出した。
水素の分子吸光度係数(1μmol/mL=0.036)により酵素活性 (μmol/min/g)を求めた。
0.2mMを含む20mMトリス塩酸緩衝液(pH7.5)2.8mLを25℃で5分間予備加温後、1.2mMの2,6−ジクロロフェノールインドフェノール(DCIP)水溶液を0.1mL添加し、次いで、予め、酵素希釈液(200mMトリス塩酸緩衝液(pH7.5))で希釈した酵素液0.1mLを加え、反応を開始し、25℃で20秒毎に600nmの吸光度の減少を4分間測定した。
盲検として上記において、NADHデヒドロゲナーゼ溶液0.1mLの代わりに酵素希釈液0.1mLを加え、上記同様に操作を行って反応を開始し、25℃で20秒毎に600nmの吸光度の減少を4分間測定する吸光度を測定した。
(酵素と肌状態の関連性)
カリクレイン−5と肌状態の関連性を把握するため、前記のように、60名の健常者の顔部の角層細胞を採取し、酵素活性を測定し、酵素活性の高さから低中高群を設定し、低い群、高い群で肌の明るさ、毛穴の目立ち、しわ、及び肌の凹凸(ムラ)に差が認められるか観察した。
肌の明るさは、洗顔後(メーク落とし・洗顔)、室温22±2 ℃、湿度50±5%の条件下にて安静にし、右の頬下部を分光測色計CM−2600d(コニカミノルタオプティクス株式会社)にてL*値を測定し、5回測定を行い、平均値を求めた。
毛穴の目立ち、しわ、及び肌の凹凸は、前記と同様に洗顔を行い、前期条件下で安静にした後、顔 正面および左右斜めの3部位について、VISIA Evolution(Canfield Scientific Ltd.)を用いて、毛穴スコア、凹凸及びシワの個数を測定した。
前記の通り、採取した角層細胞における、カリクレイン−5、カスパーゼ−14、カタラーゼ、及びNADHデヒドロゲナーゼの酵素において、活性の平均を上回った酵素数が0、1種又は2種、及び3種又は4種、の3群に分け、各群での肌の明るさ、毛穴の目立ち、しわ、及び肌の凹凸を比較した。
上記の実験例から、酵素活性の向上により肌状態が改善することが明らかとなったため、実験例1にて最も酵素活性が高かった油性成分無添加の、以下の表1に示す化粧料1のローション及び化粧料2の保湿液、を調製し使用した群と、比較化粧料として油性成分を含んだ化粧品を使用した群での肌状態の改善を比較した。各群の被験者は、化粧料1、2を使用した群で健常者20名、比較化粧料を使用した群で健常者12名であり、1ヶ月間連用時の肌の状態を観察するため、角層水分量の変化を測定した。
角層水分量は、アイ.ビイ.エス社製の「SKICON−200EX」により測定した。
化粧料1は、表1に記載された成分を表1に記載された量でよく混合することで調製した。化粧料2は水酸化カリウム以外の成分を表1に記載の量にて混合し、その後、アルカリである水酸化カリウムを加えることにより調製した。尚、表1中の数字は質量%を表す。
Claims (8)
- 肌状態改善用化粧料を調製する方法であって、
角層中の酵素を選択する工程、化粧料又は化粧料の油性成分を適用したときの前記選択した酵素の活性を測定する工程、及び前記工程で測定した酵素の活性を指標に化粧料の油性成分の量を最適化する工程を含み、
前記角層中の酵素が、カリクレイン−5、カスパーゼ−14、カタラーゼ、及びNADHデヒドロゲナーゼからなる群から選択され、
前記油性成分が極性油、天然油、及び揮発性炭化水素からなる群から選択される、化粧料の調製方法。 - 前記選択した酵素の活性を測定する工程において、化粧料又は化粧料の油性成分を適用しないときに比べて酵素の活性が低下する場合、前記化粧料の油性成分の量を最適化する工程において、化粧料中の油性成分の含有量を減量する、請求項1に記載の化粧料の調製方法。
- 前記角層中の酵素を選択する工程において、少なくとも3種の酵素を選択し、
前記選択した酵素の活性を測定する工程において、化粧料の油性成分の量を変えて少なくとも3種の酵素活性の変化量を測定し、該酵素活性が最も向上する油性成分量を、前記化粧料の油性成分の量を最適化する工程において選択する、請求項1又は2に記載の化粧料の調製方法。 - 前記化粧料の油性成分の量を最適化する工程は、油性成分の含有量が5質量%以下となるように行われる、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の化粧料の調製方法。
- 前記肌状態は、肌の明るさ、毛穴の目立ち、しわ、及び肌の凹凸からなる群から選択される少なくとも1種を含む、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の化粧料の調製方法。
- 角層中の酵素を指標に化粧料を評価する方法であって、
角層中の酵素を選択する工程、及び化粧料を前記選択した酵素に適用した際の酵素活性が化粧料を適用しないときから低下する程度が小さい化粧料を、肌状態改善効果を有すると評価する工程、を含み、
前記選択された角層中の酵素がカリクレイン−5、カスパーゼ−14、カタラーゼ、及びNADHデヒドロゲナーゼからなる群から選択される、化粧料の評価方法。 - 前記角層中の酵素を選択する工程において、少なくとも3種の酵素を選択する、請求項6に記載の化粧料の評価方法。
- 前記肌状態は、肌の明るさ、毛穴の目立ち、しわ、および肌の凹凸からなる群から選択される少なくとも1種を含む、請求項6又は7に記載の化粧料の評価方法。
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