JP6209033B2 - シリカ被覆金属粒子およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、粉末冶金用のシリカ被覆金属粒子及びその製造方法に関する。
粉末冶金は金属を粉末状態として型内に充填し、押圧・焼結することにより粉末同士を結合させる技術であり、(a)複雑な形をもつ製品、高精度な製品が大量生産できる、(b)粉末を混合することにより複合材料が簡単に作れる、(c)多孔質材料も作ることができる、(d)高い経済性と優れた環境性をもつ、などの優れた特性をもつ金属製品の製造方法である。また近年、粉末冶金の技術と樹脂成形技術とを組み合わせた金属粉末射出成形法(メタルインジェクションモールディング、MIM)により、より自由度が高く高性能な金属製品を経済的に製造できるようになっている。
粉末冶金では粉末状の金属の流動性、圧縮性が最終製品の品質に大きな影響を与えることになる。まず流体としての性質がよいほど、単に粉のハンドリングが良いだけに留まらず、型への充填が容易となり欠陥のない製品が製造できる。また圧力のかかった状態の流動性、すなわち金属粒子の滑り性は粉末の圧縮性と大きくかかわっており、より高強度、焼成後の寸法精度を達成するためには重要な要素である。
また、最終製品を磁芯に用いる場合には粒子間の絶縁性を保つことが望ましいことが知られており、その場合には絶縁物質にて金属の粉を被覆することが行われている。そのような金属粉は被覆のないものと比べて流動性が悪いことが知られており、例えば特許文献1では粉末冶金用の金属粒子に対して粒径が200nm以下のシリカ(いわゆるアエロジルシリカ)を添加することで流動性を改善することが開示されている。
特表2003−508635号公報 特開2011−213514号公報
ところで本出願人は無機酸化物粒子について新規な知見を提供している(例えば、特許文献2)。その中で開示された表面処理を施したナノメートルオーダーのシリカ粒子を金属粒子の表面に付着させることで流動特性を向上できることを見出した。
本発明は上記実情に鑑み完成したものであり、ナノメートルオーダーのシリカ粒子を表面に付着させた、粉末冶金用のシリカ被覆金属粒子及びその製造方法を提供することを解決すべき課題とする。
(1)上記課題を解決する本発明のシリカ被覆金属粒子の製造方法は、一次粒子の体積平均粒径が200nm以下の原料シリカ粒子に対し、嵩密度が450g/L以下になるように解砕する解砕工程と、
前記解砕工程にて得られたシリカ粒子と前記シリカ粒子の一次粒子よりも体積平均粒径が大きい金属粒子とを混合して前記金属粒子の表面に前記シリカ粒子を付着させる混合工程とを有し、
前記原料シリカ粒子は、
水を含む液状媒体中でシランカップリング剤およびオルガノシラザンによって表面処理する表面処理工程と、
前記液状媒体を除去する工程と、
をもつ前処理工程にて処理されており、
該シランカップリング剤は、3つのアルコキシ基と、フェニル基、ビニル基、エポキシ基、メタクリル基、アミノ基、ウレイド基、メルカプト基、イソシアネート基、又はアクリル基と、を持ち、
該シランカップリング剤と該オルガノシラザンとのモル比は、該シランカップリング剤:該オルガノシラザン=1:2〜1:10である。
金属粒子の表面に上述の特性を持つシリカ粒子を付着させることにより、付着したシリカ粒子が金属粒子の間に介在して金属粒子の流動特性が向上している。上述の特性を持つシリカ粒子はナノメートルオーダーの粒径をもつにも拘わらず殆ど一次粒子にまで分離している粉体である。
上記(1)について下記(2)の構成を採用することができる。
(2)前記表面処理工程は、
前記シランカップリング剤で処理する第1の処理工程と、
前記オルガノシラザンで処理する第2の処理工程と、を持ち、
該第2の処理工程は、該第1の処理工程後に行う。
(2)に開示した条件にて原料シリカ粒子を表面処理することにより更に凝集した粒子の分離が実現できる。
(3)上記課題を解決する本発明のシリカ被覆金属粒子は、一次粒子の体積平均粒径が200nm以下、嵩密度が450g/L以下であるシリカ粒子と、
前記シリカ粒子の一次粒子よりも体積平均粒径が大きく前記シリカ粒子が表面に付着する金属粒子とを有し、
前記シリカ粒子は、式(1):−OSiXで表される官能基と、式(2):−OSiYで表される官能基とを表面にもつ。(上記式(1)、(2)中;Xはフェニル基、ビニル基、エポキシ基、メタクリル基、アミノ基、ウレイド基、メルカプト基、イソシアネート基、又はアクリル基であり;X、Xは−OSiR及び−OSiYよりそれぞれ独立して選択され;YはRであり;Y、YはR及び−OSiYよりそれぞれ独立して選択される。YはRであり;Y及びYは、R及び−OSiRからそれぞれ独立して選択され;Rは炭素数1〜3のアルキル基から独立して選択される。なお、X、X、Y、Y、Y、及びYの何れかは、隣接する官能基のX、X、Y、Y、Y、及びYの何れかと−O−にて結合しても良い。)
(4)特に上述のシリカ被覆金属粒子及びその製造方法における金属粒子としては鉄、鉄合金、ニッケル、又はニッケル合金から形成され、表面がシリコーンにて被覆されていても良い。これらの金属は粉末冶金の需要が大きく流動性向上の効果が高い。
本発明のシリカ被覆金属粒子は凝集しやすいナノメートルオーダーのシリカ粒子につい一次粒子に近い状態にまで分離した状態に近づけているため、金属粒子の表面に付着させたときにも一次粒子に近い状態で存在することが可能になる。そのため、金属粒子の表面においてころのような作用を発揮することができ、外圧がかからない状態及び加圧下で金属粒子間の摩擦を転がり抵抗として開放することが可能となる。これにより粒子の流動性および圧縮性を向上させることが可能となる。また、金属粒子の表面を一層以上覆うことが可能な量のシリカ粒子で被覆することで粒子間の絶縁性を向上することが可能となる。
実施例における金属粒子のSEM写真(2000倍)である。 実施例における金属粒子のSEM写真(20万倍)である。 実施例における金属粒子(シリカ粒子添加)のSEM写真(2000倍)である。 実施例における金属粒子(シリカ粒子添加)のSEM写真(20万倍)である。 粒子表面への試験試料1の付着の密度を検討するために行った試験におけるSEM写真である。 粒子表面への試験試料1の付着の密度を検討するために行った試験におけるSEM写真である。
以下に本発明のシリカ被覆金属粒子、及びその製造方法について実施形態に基づき以下詳細に説明する。
(シリカ被覆金属粒子)
本実施形態のシリカ被覆金属粒子は金属粒子とその金属粒子の表面に付着したシリカ粒子とを有する。金属粒子の表面にシリカ粒子を付着させる方法としては特に限定されず、単純に混合したり、混合した後に振動を与えたりすることで実施できる。金属粒子表面へのシリカ粒子の付着は乾燥状態にて行うことができる。金属粒子とシリカ粒子との混合割合は特に限定しない。僅かな量であってもシリカ粒子が金属粒子の表面に存在すればシリカ粒子による流動特性改善効果が発現できるものと考えられる。また後述するように鉄心などは成形品の渦損などを防止するために粉末間の絶縁を保つ必要があるが、この目的には表面を一層以上一様に覆うだけの量を加えても良い。例えばシリカ粒子の含有量は金属粒子の質量を基準として、上限が10%、5%、1%程度を好ましい範囲として採用でき、下限が0.001%、0.005%、0.0001%程度を好ましい範囲として採用できる。金属粒子の粒径との関連では、金属粒子の粒径が10μm以上、更には30μm以上の範囲では上限を1%程度にすることが望ましく、0.5%程度にすることが更に望ましい。下限としては0.0001%にすることが望ましく、0.001%以上にすることが更に望ましい。金属粒子の粒径が上述の範囲以下では上限を10%程度にすることが望ましく、5%程度にすることが更に望ましい。下限としては0.01%にすることが望ましく、0.05%以上にすることが更に望ましい。金属粒子はシリカ粒子の一次粒子よりも体積平均粒径が大きくシリカ粒子が表面に付着する。シリカ粒子は前記金属粒子の表面において(300nm)当たり5個以上存在することが望ましい。本実施形態のシリカ粒子であるか否かはその粒子が金属粒子の表面にて一次粒子として存在するかどうかで判断する。ここで一次粒子で存在するとはSEM写真において、粒子同士が接触している状態から互いに離散している状態の間である粒子を意味する。
金属粒子は金属単独又は金属を主成分(質量基準で50%以上)であること以外特に限定しない。金属粒子を構成する金属としては特に限定しない。金属粒子は単体の金属元素からなる粒子であっても良いし、合金からなる粒子であっても良い。また、粉末冶金の特徴として、単独の金属からなる金属粒子を複数種類混合した後、粉末冶金の工程を付与することにより全体として合金化した製品を得ることが出来る。金属粒子としては、鉄、銅、アルミ、チタン、タングステン及びそれらを主成分とする合金、粉末冶金の構成金属として補助的に添加される錫、ニッケル、コバルト、亜鉛、モリブデンなどの金属からなる粒子が例示できる。特に、主たる金属として鉄またはニッケル及びこれらの金属を主成分とする合金から構成される粒子が望ましい。更に、金属粒子は表面がめっき、化学反応、樹脂、またはこれらの組み合わせにて被覆されたりしても良い。化学反応、樹脂による被覆の代表的な例として、それぞれ化成処理(化学反応によるガラス層の形成)、シリコーン被覆があげられる。鉄心などは成形品の渦損などを防止するために粉末間の絶縁を保つことがあり、そのような場合の化成処理やシリコーン被覆などにより表面に形成された絶縁被膜は物理的・化学的に安定だからである。
金属粒子は粒径が小さいほど凝集性が高まるため本願発明のシリカ被覆金属粒子にする効果が高くなる。また、金属粒子の用いられる用途により適正な粒径の範囲が設定される。例えば鉄、ステンレス、青銅等の粉末冶金において主成分になり得る金属及び合金からなる金属粒子では、その体積平均粒径は望ましくは200μm以下、より望ましくは150μm以下、更に望ましくは100μm以下である。また、補助的に添加される金属および合金ではその体積平均粒径は望ましくは20μm以下、より望ましくは15μm以下、更に望ましくは10μm以下である。金属粒子の粒径の下限としては0.5μm、1.0μmが例示できる。
シリカ粒子は一次粒子の体積平均粒径が200nm以下、嵩密度が450g/L以下である。体積平均粒径としては、好ましい上限として、100nm、70nm、50nmが挙げられる。また、好ましい下限として、1nmが挙げられる。シリカ粒子としてはすべて300nm以下の粒径であることが望ましい。
本明細書における嵩密度の測定は筒井理化学器械(株)製:電磁振動式カサ密度測定器(MVD−86型)を使用して行う。具体的には試料槽としての上部500μm篩に測定対象のサンプルを投入し、加速度4Gの条件で電磁振動により上部・下部の2つの500μm篩を通してサンプルを分散させ100mLの試料容器に落下投入した後、質量を測定し、その質量と体積とからかさ密度を算出した。自重による嵩密度の低下を防止するため測定は落下投入後1時間以内に実施する。
嵩密度の好ましい上限としては400g/L、370g/L、350g/L、300g/L、280g/L、250g/Lが挙げられる。好ましい下限としては100g/Lが挙げられる。嵩密度をこれら上限よりも下の値にすることにより一次粒子の分離がより確実に行われる。また、嵩密度をこれら下限よりも上の値にすることで嵩が小さく取り扱いやすくなる。
本実施形態のシリカ粒子は表面に炭素を含む官能基が表面に導入されている。炭素を含む官能基の具体的な構成及びシリカ粒子表面への導入方法などについては後述するシリカ粒子の製造方法にて詳述するため、ここでの説明は省略する。
(シリカ被覆金属粒子の製造方法)
本実施形態のシリカ被覆金属粒子の製造方法は、原料シリカ粒子に対して解砕工程を行い製造したシリカ粒子を金属粒子の表面に付着させる方法である。前述の本実施形態のシリカ被覆金属粒子の製造に好適に利用できる方法である。原料シリカ粒子は一次粒子同士が結合している割合が多いが、その結合を解砕工程にて分離することが出来る。
解砕工程は特に方法は問わない。好ましくは凝集体の凝集を分離する程度の作用が加えられる方法が良く、凝集体を構成する一次粒子を破壊するような方法でない方が良い。例えば乾燥状態で行う粉砕に類する方法にて行うことができ、ジェットミル、ピンミル、ハンマーミルが例示できる。特に望ましくはジェットミルにて行う。工程の終期は原料シリカ粒子の嵩密度の値から判断する。適正な嵩密度後としては先述した範囲内から選択できる。ジェットミルは原料シリカ粒子を気流に乗せて粉砕を行う装置である。ジェットミルの種類は問わない。ジェットミルによる解砕は乾式にて行うことが望ましい。
原料シリカ粒子は一次粒径の体積平均粒径が200nm以下である。その他、上限としては100nm、70nm、50nmが挙げられる。原料シリカ粒子の製造方法は特に限定しない。例えば水ガラス法、アルコキシド法、VMC法が例示でき、水ガラス法を採用することが望ましい。水ガラス法は水ガラスに対して、イオン交換、化学反応による置換基の導入・脱離、pHや温度などの制御などを行うことにより原料シリカ粒子を析出させる方法である。例えば、水ガラスをイオン交換樹脂でイオン交換することによって、ナノメートルオーダーのシリカ粒子が分散された水性スラリーを調製することができる。原料シリカ粒子を構成する二次粒子の粒径は特に限定しないが、体積平均粒径が10μm以上、100μm以上などの値を示すこともある。更に、金属ケイ素をアルカリ溶液などに溶解させた後に析出させることで(水ガラス法類似の方法)、原料シリカ粒子を製造することが出来る。
原料シリカ粒子の調製には前処理工程を適用する。前処理工程は表面処理工程と液状媒体を除去する工程(固形化工程)とをもつ。表面処理工程は水を含む液状媒体(水、水の他にアルコールなどを含むもの)中でシランカップリング剤およびオルガノシラザンによって表面処理する工程である。シランカップリング剤は、3つのアルコキシ基と、フェニル基、ビニル基、エポキシ基、メタクリル基、アミノ基、ウレイド基、メルカプト基、イソシアネート基、又はアクリル基とをもつ。シランカップリング剤とオルガノシラザンとのモル比は、(シランカップリング剤):(オルガノシラザン)=1:2〜1:10である。
表面処理工程は、前述のシランカップリング剤で処理する第1の処理工程と、その後、オルガノシラザンで処理する第2の処理工程と、をもつ。
表面処理工程は、上述の方法にて得られたシリカ粒子に対して、式(1):−OSiXで表される官能基と、式(2):−OSiYで表される官能基とが表面に結合した原料シリカ粒子を得る工程である。以下、式(1)で表される官能基を第1の官能基と呼び、式(2)で表される官能基を第2の官能基と呼ぶ。
第1の官能基におけるXは、フェニル基、ビニル基、エポキシ基、メタクリル基、アミノ基、ウレイド基、メルカプト基、イソシアネート基、又はアクリル基である。X、Xは、それぞれ、−OSiR又は−OSiYである。YはRである。Y、Yは、それぞれ、R又は−OSiRである。
第2の官能基におけるYはRである。Y、Yは、それぞれ、−OSiR又は−OSiYである。
第1の官能基および第2の官能基に含まれる−OSiRが多い程、原料シリカ粒子の表面にRを多く持つ。第1の官能基および第2の官能基に含まれるR(炭素数1〜3のアルキル基)が多い程、原料シリカ粒子は凝集し難い。
第1の官能基に関していえば、X、Xがそれぞれ−OSiRである場合に、Rの数が最小となる。また、XおよびXがそれぞれ−OSiYであり、かつ、Y、Yがそれぞれ−OSiRである場合に、Rの数が最大となる。
第2の官能基に関していえば、Y、Yがそれぞれ−OSiRである場合に、Rの数が最小となる。また、YおよびYがそれぞれ−OSiYであり、かつ、Y、Yがそれぞれ−OSiRである場合に、Rの数が最大となる。
第1の官能基に含まれるXの数、第1の官能基に含まれるRの数、第2の官能基に含まれるRの数は、RとXとの存在数比や、原料シリカ粒子の粒径や用途に応じて適宜設定すれば良い。
なお、X、X、Y、Y、Y、及びYの何れかは、隣接する官能基のX、X、Y、Y、Y、及びYの何れかと−O−にて結合しても良い。例えば、第1の官能基のX、X、Y、及びYの何れかが、この第1の官能基に隣接する第1の官能基のX、X、Y、及びYの何れかと−O−にて結合していても良い。同様に、第2の官能基のY、Y、Y、及びYの何れかが、この第2の官能基に隣接する第2の官能基のY、Y、Y、及びYの何れかと−O−にて結合していても良い。さらには、第1の官能基のX、X、Y、及びYの何れかが、この第1の官能基に隣接する第2の官能基のY、Y、Y、及びYの何れかと−O−にて結合していても良い。
原料シリカ粒子において、第1の官能基と第2の官能基との存在数比が1:12〜1:60であれば、原料シリカ粒子の表面にXとRとがバランス良く存在する。このため、第1の官能基と第2の官能基との存在数比が1:12〜1:60である原料シリカ粒子は、樹脂に対する親和性および凝集抑制効果に特に優れる。また、Xが原料シリカ粒子の単位表面積(nm)あたり0.5〜2.5個であれば、原料シリカ粒子の表面に充分な数の第1の官能基が結合し、第1の官能基および第2の官能基に由来するRもまた充分な数存在する。したがってこの場合にも、樹脂に対する親和性および原料シリカ粒子の凝集抑制効果が充分に発揮される。
何れの場合にも、原料シリカ粒子の単位表面積(nm)あたりのRは、1個〜10個であるのが好ましい。この場合には、原料シリカ粒子の表面に存在するXの数とRの数とのバランスが良くなり、樹脂に対する親和性および原料シリカ粒子の凝集抑制効果との両方がバランス良く発揮される。
原料シリカ粒子においては、シリカ粒子の表面に存在していた水酸基の全部が第1の官能基または第2の官能基で置換されているのが好ましい。第1の官能基と第2の官能基との和が、原料シリカ粒子の単位表面積(nm)あたり2.0個以上であれば、原料シリカ粒子において、シリカ粒子の表面に存在していた水酸基のほぼ全部が第1の官能基または第2の官能基で置換されているといえる。
原料シリカ粒子は、表面にRを持つ。これは、赤外線吸収スペクトルによって確認できる。詳しくは、原料シリカ粒子の赤外線吸収スペクトルを固体拡散反射法で測定すると、2962±2cm−1にC−H伸縮振動の極大吸収がある。
また、上述したように原料シリカ粒子は凝集し難い。
なお、原料シリカ粒子は、例え僅かに凝集した場合にも、超音波処理することによって再度分散可能である。詳しくは、原料シリカ粒子をメチルエチルケトンに分散させたものに、発振周波数39kHz、出力500Wの超音波を照射することで、原料シリカ粒子を実質的に一次粒子にまで分散できる。このときの超音波照射時間は10分間以下で良い。原料シリカ粒子が一次粒子にまで分散したか否かは、粒度分布を測定することで確認できる。詳しくは、この原料シリカ粒子のメチルエチルケトン分散材料をマイクロトラック装置等の粒度分布測定装置で測定し、原料シリカ粒子の粒度分布があれば、原料シリカ粒子が一次粒子にまで分散したといえる。
原料シリカ粒子は、凝集し難いため、水やアルコール等の液状媒体に分散されていない原料シリカ粒子として提供できる。この場合、液状媒体の持ち込みがないために、樹脂材料用のフィラーとして好ましく用いられる。
また、原料シリカ粒子は凝集し難いために、水で容易に洗浄できる。
原料シリカ粒子は、水を含む液状媒体中で、シランカップリング剤およびオルガノシラザンによってシリカ粒子を表面処理する工程(表面処理工程)にて処理される。シランカップリング剤は、3つのアルコキシ基と、フェニル基、ビニル基、エポキシ基、メタクリル基、アミノ基、ウレイド基、メルカプト基、イソシアネート基、又はアクリル基(すなわち上記のX)とを持つ。
シランカップリング剤で表面処理することで、シリカ粒子の表面に存在する水酸基がシランカップリング剤に由来する官能基で置換される。シランカップリング剤に由来する官能基は式(3);−OSiXで表される。式(3)で表される官能基を第3の官能基と呼ぶ。第3の官能基におけるXは式(1)で表される官能基におけるXと同じである。X、Xは、それぞれ、アルキコキシ基である。オルガノシラザンで表面処理することで、第3の官能基のX、Xがオルガノシラザンに由来する−OSiY(式(2)で表される官能基、第2の官能基)で置換される。シリカ粒子の表面に存在する水酸基の全てが第3の官能基で置換されていない場合には、シリカ粒子の表面に残存する水酸基が第2の官能基で置換される。このため、表面処理された原料シリカ粒子の表面には、式(1):−OSiXで表される官能基(すなわち第1の官能基)と、式(2):−OSiYで表される官能基と(すなわち第2の官能基)が結合する。なお、シランカップリング剤とオルガノシラザンとのモル比は、シランカップリング剤:オルガノシラザン=1:2〜1:10であるため、得られた原料シリカ粒子における第1の官能基と第2の官能基との存在数比は理論上1:12〜1:60となる。
表面処理工程においては、シリカ粒子をシランカップリング剤及びオルガノシラザンで同時に表面処理しても良い。または、先ずシリカ粒子をシランカップリング剤で表面処理し、次いでオルガノシラザンで表面処理しても良い。または、先ずシリカ粒子をオルガノシラザンで表面処理し、次いでシランカップリング剤で表面処理し、さらにその後にオルガノシラザンで表面処理しても良い。何れの場合にも、シリカ粒子の表面に存在する水酸基全てが第2の官能基で置換されないように、オルガノシラザンの量を調整すれば良い。なお、シリカ粒子の表面に存在する水酸基は、全てが第3の官能基で置換されても良いし、一部のみが第3の官能基で置換され、他の部分が第2の官能基で置換されても良い。第3の官能基に含まれるX、Xは、全て第2の官能基で置換されるのが良い。
なお、オルガノシラザンの一部を、第2のシランカップリング剤で置き換えても良い。第2のシランカップリング剤としては、3つのアルコキシ基と、1つのアルキル基とを持つものを用いることができる。この場合には、第3の官能基に含まれるX、Xが、第2のシランカップリング剤に由来する第4の官能基で置換される。第4の官能基は式(4);−OSiYで表される。Yは第2の官能基におけるYと同じRであり、X、Xはそれぞれアルコキシ基または水酸基である。第4の官能基に含まれるX、Xは、オルガノシラザンに由来する第2の官能基で置換されるか、または、別の第4の官能基で置換される。この場合には、原料シリカ粒子の表面に存在するRの量をさらに多くする事ができる。なお、オルガノシラザンの一部を、第2のシランカップリング剤に置き換える場合、第2のシランカップリング剤で表面処理した後に、再度オルガノシラザンで表面処理する必要がある。第4の官能基に含まれるX、Xを、最終的にはオルガノシラザンに由来する第2の官能基で置換するためである。
オルガノシラザンの一部を第2のシランカップリング剤で置き換える場合、上述した第1の官能基に含まれるX、Xは、オルガノシラザンに由来する第2の官能基で置換されるか、第2のシランカップリング剤に由来する第4の官能基で置換される。X、Xが第4の官能基で置換された場合、第4の官能基に含まれるX、Xは、第2の官能基で置換されるか、別の第4の官能基によって置換される。第4の官能基に含まれるX、Xが別の第4の官能基によって置換された場合、第4の官能基に含まれるX、Xは、第2の官能基で置換される。このため第2のシランカップリング剤は、第1のカップリング剤及びオルガノシラザンのみで表面処理する場合(オルガノシラザンを第2のシランカップリング剤で置き換えなかった場合)に設定されるオルガノシラザンの量(a)molに対して、最大限5a/3mol置き換えることができる。この場合に必要になるオルガノシラザンの量は、8a/3molである。
シランカップリング剤および第2のシランカップリング剤のアルコキシ基は特に限定しないが、比較的炭素数の小さなものが好ましく、炭素数1〜12であることが好ましい。アルコキシ基の加水分解性を考慮すると、アルコキシ基はメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基の何れかであることがより好ましい。
シランカップリング剤として、具体的には、フェニルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、p−スチリルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランが挙げられる。
オルガノシラザンとしては、シリカ粒子の表面に存在する水酸基およびシランカップリング剤に由来するアルコキシ基を、上述した第2の官能基で置換できるものであれば良いが、分子量の小さなものを用いるのが好ましい。具体的には、テトラメチルジシラザン、ヘキサメチルジシラザン、ペンタメチルジシラザン等が挙げられる。
第2のシランカップリング剤としては、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、ヘキシルトリエトキシシラン等が挙げられる。
なお、表面処理工程において、シランカップリング剤の重合や第2のシランカップリング剤の重合を抑制するため、重合禁止剤を加えても良い。重合禁止剤としては、3,5−ジブチル−4−ヒドロキシトルエン(BHT)、p−メトキシフェノール(メトキノン)等の一般的なものを用いることができる。
原料シリカ粒子は、表面処理工程後に固形化工程を備えても良い。固形化工程は、表面処理後の原料シリカ粒子を鉱酸で沈殿させ、沈殿物を水で洗浄・乾燥して、原料シリカ粒子の固形物を得る工程である。上述したように、一般的なシリカ粒子は非常に凝集し易いため、一旦固形化したシリカ粒子を再度分散するのは非常に困難である。しかし、原料シリカ粒子は凝集し難いため、固形化しても凝集し難く、また、例え凝集しても再分散し易い。なお、洗浄工程においては、原料シリカ粒子の抽出水(詳しくは、シリカ粒子を121℃で24時間浸漬した水)の電気伝導度が50μS/cm以下となるまで、洗浄を繰り返すのが好ましい。
固形化工程で用いる鉱酸としては塩酸、硝酸、硫酸、リン酸などが例示でき、特に塩酸が望ましい。鉱酸はそのまま用いても良いが、鉱酸水溶液として用いるのが好ましい。鉱酸水溶液における鉱酸の濃度は0.1質量%以上が望ましく、0.5質量%以上が更に望ましい。鉱酸水溶液の量は、洗浄対象である原料シリカ粒子の質量を基準として6〜12倍程度にすることができる。
鉱酸水溶液による洗浄は複数回数行うことも可能である。鉱酸水溶液による洗浄は原料シリカ粒子を鉱酸水溶液に浸漬後、撹拌することが望ましい。また、浸漬した状態で1時間から24時間、更には72時間程度放置することができる。放置する際には撹拌を継続することもできるし、撹拌しないこともできる。鉱酸含有液中にて洗浄する際には常温以上に加熱することもできる。
その後、洗浄して懸濁させた原料シリカ粒子をろ取した後、水にて洗浄する。使用する水はアルカリ金属などのイオンを含まない(例えば質量基準で1ppm以下)ことが望ましい。例えば、イオン交換水、蒸留水、純水などである。水による洗浄は鉱酸水溶液による洗浄と同じく、原料シリカ粒子を分散、懸濁させた後、ろ過することもできるし、ろ取した原料シリカ粒子に対して水を継続的に通過させることによっても可能である。水による洗浄の終了時期は、上述した抽出水の電気伝導度で判断しても良いし、原料シリカ粒子を洗浄した後の排水中のアルカリ金属濃度が1ppm以下になった時点としても良いし、抽出水のアルカリ金属濃度が5ppm以下になった時点としても良い。なお、水で洗浄する際には常温以上に加熱することもできる。
原料シリカ粒子の乾燥は、常法により行うことができる。例えば、加熱や、減圧(真空)下に放置する等である。
本発明のシリカ被覆金属粒子及びその製造方法について実施例に基づき説明を行う。なお、本実施例では粒径について言及するときには特に一次粒子の粒径であるとの記載が無い場合には二次粒子の粒径について記載する。
〔試験例1〕
(シリカ粒子の製造)
・原料シリカ粒子の製造
シリカ粒子を水系媒質としての水に分散させた水系スラリーとしてのコロイドシリカスノーテックスOS(シリカ分20%:日産化学製:一次粒子の粒径が10nm)100質量部に対して前処理工程(表面処理工程及び乾燥工程)を行った。
(表面処理工程)
(1)準備工程
水系スラリー100質量部にイソプロパノール40質量部を加え、室温(約25℃)で混合することで、シリカ粒子が液状媒体に分散されてなる分散液を得た。
(2)第1工程
この分散液にフェニルトリメトキシシラン(信越化学工業株式会社製、KBM103)1.82質量部を加え40℃で72時間混合した。この工程により、シリカ粒子の表面に存在する水酸基をシランカップリング剤で表面処理した。なお、このときフェニルトリメトキシシランは必要な量の水酸基(一部)が表面処理されず残存するように計算して加えた。
(3)第2工程
次いで、この混合物にヘキサメチルジシラザン3.71質量部を加え、40℃で72時間放置した。この工程によって、シリカ粒子が表面処理され、シリカ粒子材料が得られた。表面処理の進行に伴い、疎水性になったシリカ粒子が水及びイソプロパノールの中に安定に存在できなくなり、凝集・沈殿した。なお、フェニルトリメトキシシランとメキサメチルジシラザンとのモル比は2:5であった。
(固形化工程)
表面処理工程で得られた混合物に35%塩酸水溶液を4.8質量部加え、シリカ粒子材料を沈殿させた。沈殿物をろ紙(アドバンテック社製 5A)で濾過した。濾過残渣(固形分)を純水で洗浄した後に100℃で真空乾燥して、シリカ粒子材料の固形物(原料シリカ粒子)を得た。
得られたシリカ粒子はD10が8.8μm、D50が124.5μm、D90が451.9μmであった。
(解砕工程)
得られた原料シリカ粒子に対して解砕工程を行い、本試験例のシリカ粒子を得た。解砕工程はジェットミル((株)セイシン企業製、型番STJ−200)を用い、解砕圧0.3MPa、供給量10kg/hの条件で実施した。得られたシリカ粒子は嵩密度が251.7g/L、D10が0.8μm、D50が1.8μm、D90が4.0μm、一次粒子の体積平均粒径が10nmであった。
〔試験例2〕
試験例1における解砕工程に代えてスプレードライ法にて噴霧乾燥を行ったものを本試験例の試験試料とした。具体的には固形化工程にて得られた原料シリカ粒子100質量部をIPA200質量部に分散させ、それを180℃、5L/hの流量で噴霧して乾燥した。得られたシリカ粒子は嵩密度が341.3g/Lであった。
〔試験例3〕
試験例1における解砕工程を実施せずに固形化工程で得られたものを本試験例の試験試料とした。得られたシリカ粒子は嵩密度が769g/L、D10が8.8μm、D50が124.5μm、D90が451.9μmであり、一次粒子の体積平均粒径が10nmであった。
〔試験例4〕
市販のシリカ粒子(日本アエロジル(株)製、AEROSIL R972、いわゆるアエロジルシリカ)を本試験例の試験試料とした。本試験例のシリカ粒子は嵩密度が41.0g/Lであった。
〔試験例5〜7〕
試験例1における解砕工程において解砕圧及び供給量を調節することにより嵩密度を調節した。嵩密度は試験例5の試験試料が271.3g/L、試験例6の試験試料が364.6g/L、試験例7の試験試・BR>ソが249.8g/Lであった。解砕圧を大きくすることにより嵩密度が大きくなる傾向があった。以下の表には詳しい結果は示さないが、以下の評価試験と同様の試験を行うことにより試験例1の試験試料と同様の効果を発揮することが明らかになった。
(評価1:金属粒子として純鉄を採用)
得られた各試験例1及び4のシリカ粒子を0.5質量部、鉄粉(純鉄、150μm篩通過品、株式会社高純度化学研究所製、FEE03PB)を99.5質量部との混合物を震とう機(ヤマト科学株式会社製:SA300)を用い、250rpmで30分間震とうを行った。また鉄粉単独のものも用意した。試験例1のシリカ粒子を添加したシリカ被覆金属粒子についてSEM写真(図3及び4)を撮影した。シリカ粒子を添加していない金属粒子単独のものについてSEM写真(図1及び2)を撮影した。図より明らかなように、鉄粉の表面にシリカ粒子が一様かつ一次粒子の状態にて付着している様子が観察された。
これらの粉体について、嵩密度と流動性と圧縮性とを評価した。流動性は50gの試料がガラス製の漏斗の脚部から流出する時間で評価した。漏斗は、脚部が口径4.5mm、長さ10mmであり、開き角60°である。圧縮性は内径14mmの円筒形の金型を用い、圧縮後の厚みが3mmになるように各試料を入れた。圧縮の圧力は2〜12ton/cmの範囲で行った。圧縮後、アルキメデス法にて密度を測定した。結果を表1に示す。
表より明らかなように、試験例1のシリカ粒子を添加した場合には流動性に優れ、取り扱いが容易になることが分かった。また、相対密度の値から圧縮性に優れることも分かった。
更に、試験試料1、4、及び対照について8ton/cm2にて圧縮した試料について電気抵抗を測定したところ、試験試料1が189μΩ・m、試験試料4が44μΩ・m、対照が0.4μΩ・mとなり、シリカ粒子を添加した試験試料1及び4の双方で添加しない場合よりも電気抵抗が大きく(絶縁性が大きく)なることが明らかになり、更に、試験資料1の方が試験試料4よりも絶縁性が高いことが明らかになった。
更に、嵩密度2670g/Lのシリカ粒子を添加した場合には流動性が7.7秒/50gでり、試験試料1よりも流動性が低いことが分かった。
(評価2:金属粒子としてニッケルを採用)
得られた各試験例のシリカ粒子を0.2質量部、ニッケル粉(純ニッケル、粒径10μm、株式会社高純度化学研究所製、SF−Ni)を99.5質量部との混合物を震とう機(ヤマト科学株式会社製:SA300)を用い、250rpmで30分間震とうを行った。またニッケル粉単独のものも用意した。これらの粉体について、嵩密度、流動性、内部接触角、圧力伝達率、圧縮後密度を評価した。嵩密度は上述の方法にて評価した。流動性は10gの試料がガラス製の漏斗の脚部から流出する時間で評価した。測定中は1秒に1回の頻度で漏斗をタッピングした。漏斗は、脚部が口径4.5mm、長さ10mmであり、開き角60°である。
各試料15gを用いて粉体層せん断力測定(直動型一面せん断法、株式会社ナノシーズNS-S)を行った。15mm径のセルに粉体を入れ、最大加重を50N、100N、150Nの3点とし、垂直応力に対するせん断応力のプロットの傾きから、粉体の流動性の指標となる内部摩擦角を求めた。一般的に、内部摩擦角の大小は粉体の流れやすさの指標であり、2°以上違えば、流動性が異なると言える。また、加重の緩和過程から、定常状態の加重の比を求め、プロットより最大過重0Nの外挿値を圧力伝達率とした。圧力伝達率は、粉体の圧縮しやすさの指標で、圧力伝達率が高いほど加える圧力が有効に粉体の圧縮に効く(力が逃げない)と言える。また、150Nで圧縮した後の試料の密度を圧縮後密度とした。結果を表2に示す。
表より明らかなように、試験例1のシリカ粒子を添加した場合には流動性に優れ、取り扱いが容易になることが分かった。特に、対照に比べて流動性に優れることから取扱性に優れることが分かった。また、試験試料1の方が試験試料4よりも圧縮後密度が高く圧縮性に優れることが分かった。
(評価3:金属粒子として純鉄(シリコーン被覆)を採用)
鉄粉(純鉄、150μm篩通過品、株式会社高純度化学研究所製、FEE03PB)を99質量部と、100質量部のメチルエチルケトンに溶解させた0.5質量部のシリコーン樹脂プライマー(信越シリコーン製、KE−109)とを混合し、ロータリーエバポレータを用いてメチルエチルケトンを留去した。その後、100℃で2時間加熱しシリコーン樹脂を硬化させてシリコーン被覆鉄粉とした。
得られた各試験例のシリカ粒子を0.5質量部、シリコーン被覆鉄粉を99.5質量部との混合物を震とう機(ヤマト科学株式会社製:SA300)を用い、250rpmで30分間震とうを行った。またシリコーン被覆鉄粉単独のものも対照として用意した。
これらの粉体について、流動性を評価した。流動性は50gの試料がガラス製の漏斗の脚部から流出する時間で評価した。漏斗は、脚部が口径4.5mm、長さ10mmであり、開き角60°である。
結果、試験例1の混合物は流動性が5.4秒/50g、シリコーン被覆鉄粉単独では7.6秒/50g、試験例4の混合物では5.9秒/50gであり、試験例1のシリカ粒子を添加すると流動性が向上することが分かった。
更に、試験試料1、4、及び対照について8ton/cm2にて圧縮した試料について電気抵抗を測定したところ、試験試料1が147μΩ・m、試験試料4が83μΩ・m、対照が10μΩ・mとなり、シリカ粒子を添加した試験試料1及び4の双方で添加しない場合よりも電気抵抗が大きく(絶縁性が大きく)なることが明らかになり、更に、試験資料1の方が試験試料4よりも絶縁性が高いことが明らかになった。
更に、試験試料1における解砕工程とを行っていない試料を試験試料1と同量混ぜた場合、流動性試験は7.5秒/50gとなり、試験試料1の方が流動性に優れていることが分かった。
(評価4:金属粒子として純鉄(化成処理とシリコーンによる被覆)を採用)
金属粒子としての粉末冶金用アトマイズ粉(へガネス、ABC100.30、鉄)1000質量部に、 特開2010−225673に記載のH3PO4/MgO/H3BO3からなる化成処理液50質量部を混合し、200℃で1時間乾燥し金属粒子の表面をガラス層で被覆(化成処理)した。このもの1000質量部にMEK50質量部、0.5質量部のシリコーン樹脂(KE-109)を加え100℃で1時間乾燥し、シリコーンコーティングを行った。
得られた金属粒子(化成処理とシリコーンによる被覆)99.5質量部に試験例1のシリカ粒子0.5質量部を混合して、その混合物を震とう機(ヤマト科学株式会社製:SA300)を用い、250rpmで30分間震とうを行った。また金属粒子(化成処理とシリコーンによる被覆)単独のものも対照として用意した。
各試料15グラムを用いて粉体層せん断力測定(直動型一面せん断法、株式会社ナノシーズNS-S)を行った。15mm径のセルに粉体を入れ、最大加重を50N、100N、150Nの3点とし、垂直応力に対するせん断応力のプロットの傾きから、粉体の流動性の指標となる内部摩擦角を求めた。一般的に、内部摩擦角の大小は粉体の流れやすさの指標であり、2°以上違えば、流動性が異なると言える。
試料1、試料4、対照で、内部摩擦角が29.9°、37.9°、38.9°と、試料1で特に大きな流動性の改善が見られた。
(シリカ粒子の付着量の評価)
体積平均粒径0.5μmの粒子(シリカ)100質量部に対して試験試料1を0.33質量部混合した混合物を震とう機(ヤマト科学株式会社製:SA300)を用い、250rpmで1分間震とうを行った(混合物A)。
体積平均粒径1.5μmの粒子(シリカ)100質量部に対して試験試料1を0.25質量部混合した混合物を震とう機(ヤマト科学株式会社製:SA300)を用い、250rpmで1分間震とうを行った(混合物B)。
得られたそれぞれの混合物のFE−SEM写真を図5及び6に示す。図から単位面積(300nm平方)当たりに付着しているシリカ粒子(試験試料1)の量の平均値を算出した。結果、混合物A(図5)では5個/(300nm)、混合物B(図6)では6個/(300nm)であった。
混合物A及びB共に試験試料1を添加する前よりも流動性が向上することが明らかになっており、5個/(300nm)以上の密度でシリカ粒子を表面に付着させることにより確実に効果を発現できることが分かった。
シリカ粒子の個数の測定はFE−SEMにて撮影した写真を用い、粒子材料の表面からランダムに300nm×300nmの領域を10箇所選択し、そこに存在するシリカ粒子の数を数えて平均値を求めることで行う。本実施形態のシリカ粒子であるか否かはその粒子が粒子材料の表面にて一次粒子として存在するかどうかで判断する。ここで一次粒子で存在するとはSEM写真において、粒子同士が接触している状態から互いに離散している状態の間である粒子を意味する。

Claims (6)

  1. 一次粒子の体積平均粒径が50nm以下の原料シリカ粒子に対し、嵩密度が280g/L以下になるように解砕する解砕工程と、
    前記解砕工程にて得られたシリカ粒子と前記シリカ粒子の一次粒子よりも体積平均粒径が大きい金属粒子とを混合して前記金属粒子の表面に前記シリカ粒子を付着させる混合工程とを有し、
    前記原料シリカ粒子は、
    水を含む液状媒体中でシランカップリング剤およびオルガノシラザンによって表面処理する表面処理工程と、
    前記液状媒体を除去する工程と、
    をもつ前処理工程にて処理されており、
    該シランカップリング剤は、3つのアルコキシ基と、フェニル基、ビニル基、エポキシ基、メタクリル基、アミノ基、ウレイド基、メルカプト基、イソシアネート基、又はアクリル基と、を持ち、
    該シランカップリング剤と該オルガノシラザンとのモル比は、該シランカップリング剤:該オルガノシラザン=1:2〜1:10である、
    ことを特徴とする粉末冶金用のシリカ被覆金属粒子の製造方法。
  2. 前記表面処理工程は、
    前記シランカップリング剤で処理する第1の処理工程と、
    前記オルガノシラザンで処理する第2の処理工程と、を持ち、
    該第2の処理工程は、該第1の処理工程後に行う請求項1に記載のシリカ被覆金属粒子の製造方法。
  3. 前記金属粒子は200μm以下0.5μm以上の体積平均粒径をもち、まためっき、化学処理、もしくは樹脂による被覆、あるいはこれらを組み合わせて被覆されていても良い請求項1又は2に記載のシリカ被覆金属粒子の製造方法。
  4. 一次粒子の体積平均粒径が50nm以下、嵩密度が280g/L以下であるシリカ粒子と、
    前記シリカ粒子の一次粒子よりも体積平均粒径が大きく前記シリカ粒子が表面に付着する金属粒子とを有し、
    前記シリカ粒子は、式(1):−OSiXで表される官能基と、式(2):−OSiYで表される官能基とを表面にもつことを特徴とする粉末冶金用のシリカ被覆金属粒子。(上記式(1)、(2)中;Xはフェニル基、ビニル基、エポキシ基、メタクリル基、アミノ基、ウレイド基、メルカプト基、イソシアネート基、又はアクリル基であり;X、Xは−OSiR及び−OSiYよりそれぞれ独立して選択され;YはRであり;Y、YはR及び−OSiYよりそれぞれ独立して選択される。YはRであり;Y及びYは、R及び−OSiRからそれぞれ独立して選択され;Rは炭素数1〜3のアルキル基から独立して選択される。なお、X、X、Y、Y、Y、及びYの何れかは、隣接する官能基のX、X、Y、Y、Y、及びYの何れかと−O−にて結合しても良い。)
  5. 前記金属粒子は200μm以下0.5μm以上の体積平均粒径をもち、まためっき、化学処理、樹脂による被覆、あるいはこれらを組み合わせて被覆されていても良い請求項4に記載のシリカ被覆金属粒子。
  6. 前記金属粒子は主成分が鉄あるいはニッケルである請求項4又は5に記載のシリカ被覆金属粒子。
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