JP6201610B2 - 電子装置の製造方法及び回路基板 - Google Patents

電子装置の製造方法及び回路基板 Download PDF

Info

Publication number
JP6201610B2
JP6201610B2 JP2013211190A JP2013211190A JP6201610B2 JP 6201610 B2 JP6201610 B2 JP 6201610B2 JP 2013211190 A JP2013211190 A JP 2013211190A JP 2013211190 A JP2013211190 A JP 2013211190A JP 6201610 B2 JP6201610 B2 JP 6201610B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
release layer
layer
release
peeling
resin layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2013211190A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015076477A (ja
Inventor
靖志 小林
靖志 小林
中田 義弘
義弘 中田
今 純一
純一 今
暁 土手
暁 土手
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujitsu Ltd filed Critical Fujitsu Ltd
Priority to JP2013211190A priority Critical patent/JP6201610B2/ja
Publication of JP2015076477A publication Critical patent/JP2015076477A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6201610B2 publication Critical patent/JP6201610B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Wire Bonding (AREA)
  • Production Of Multi-Layered Print Wiring Board (AREA)

Description

本発明は、電子装置の製造方法及び回路基板に関する。
近年では、電子機器の小型化に伴い、電子部品の高密度実装の要求が高まっており、特に半導体チップの多端子及び狭ピッチ化の進行により、半導体チップを搭載する多層回路基板にも微細配線化が求められている。例えば、集積回路を有する半導体チップとビルドアップ基板とを微細配線で接続する、いわゆるFan-out WLP(Wafer Level Package)構造等の開発が行われている。
特開2004−146602号公報 特開2002−164467号公報
多層回路基板における微細配線接続を低コストで実現すべく、支持基板上に剥離層を介して形成した微細配線回路部をビルドアップ基板に転写し、支持基板を剥離する手法が案出されている(特許文献1を参照)。この場合、剥離層を金属で形成し、酸性溶液又はアルカリ性溶液を用いて剥離層を溶解することで支持基板を剥離する。或いは、剥離層を所定温度以上で剥離性が生じる樹脂で形成し、当該所定温度以上に加熱することで支持基板を剥離する。
しかしながら、前者の場合には、溶液により微細配線回路部の受けるダメージが大きく、しかも剥離層の溶解に比較的長時間を要するため、製品の信頼性を大きく低下させる。後者の場合には、支持基板、剥離層、及び微細配線回路部における熱膨張係数にミスマッチがあり、微細配線回路部に亀裂や部分破壊が発生し、歩留まりを著しく低下させる。このように、従来の技術では、製品の信頼性及び歩留まりを両立させることが極めて困難であるという問題がある。
本発明は、上記の課題を解決すべくなされたものであり、優れた歩留まりで得ることができる信頼性の高い電子装置の製造方法及び回路基板を提供することを目的とする。
電子装置の製造方法の一態様は、支持体上に、主骨格をシロキサン結合とする無機絶縁材料からなる第1の剥離層を形成する工程と、前記第1の剥離層を覆って前記第1の剥離層を非露出状態とする、前記第1の剥離層よりも薄い膜である第2の剥離層を形成する工程と、前記第2の剥離層上に配線を備えた樹脂層を形成する工程と、基板に前記樹脂層を接続する工程と、前記第1の剥離層及び前記第2の剥離層を除去して前記支持体を剥離し、前記樹脂層の表面を露出させる工程と、前記樹脂層上に電子部品を接続する工程とを含む。
回路基板の一態様は、支持体と、前記支持体上に形成された、主骨格をシロキサン結合とする無機絶縁材料からなる第1の剥離層と、前記第1の剥離層を覆って前記第1の剥離層を非露出状態とする、前記第1の剥離層よりも薄い膜である第2の剥離層と、前記第2の剥離層上に形成された、配線を備えた樹脂層とを含み、前記支持体と前記樹脂層とは前記第1の剥離層及び前記第2の剥離層により接合されており、前記第1の剥離層及び前記第2の剥離層を除去することで前記支持体が剥離可能とされている。
本発明によれば、優れた歩留まりで得ることができる信頼性の高い電子装置及び回路基板が実現する。
本実施形態による半導体装置の製造方法を工程順に示す概略断面図である。 図1に引き続き、本実施形態による半導体装置の製造方法を工程順に示す概略断面図である。
以下、電子装置の製造方法及び回路基板について、図面を参照しながら詳細に説明する。電子装置として、いわゆるFan-out WLP構造の半導体装置を例示する。
図1〜図2は、本実施形態による半導体装置の製造方法を工程順に示す概略断面図である。
先ず、図1(a)に示すように、支持基板1上に剥離膜2を形成する。
詳細には、支持基板1として、例えばSi基板を用意する。
先ず、支持基板1上に第1の剥離層2aを形成する。
次に、第1の剥離層2aの全面(表面及び側面)を覆うように、支持基板1上に第2の剥離層2bを形成する。第1の剥離層2aは、第2の剥離層2bにより外部に対して非露出状態とされる。第1の剥離層2a及び第2の剥離層2bにより、剥離膜2が構成される。
第1の剥離層2aは、例えばアルカリ性溶剤によって急速に剥離性又は溶解するアルカリ可溶の材料、ここでは主骨格をシロキサン結合とする無機絶縁材料で形成される。
第1の剥離層2aは、急速な剥離性を発揮すべく、例えば3.0g/cm3以下の低密度であることが好ましい。これは、アルカリ性溶剤が第1の剥離層2a内へ急速に浸入し、アルカリによる溶解剥離を加速する効果を得るためである。更に、アルカリ溶剤による溶解性及び浸透性を維持するために、主骨格であるシロキサン結合の他に、シラノール基やアルコキシ基を多く含有することが好ましい。これに対して、アルキル基等の非極性官能基は撥水特性を有しており、アルカリ性溶剤の浸透を阻害する働きを示すため、多く含有しない方が好ましい。しかしながら、第1の剥離層2aの厚みとの関係から、第1の剥離層2aの内部応力の低減及びクラック発生の防止のために、アルキル基等の非極性官能基を多少含んでいても構わない。
第2の剥離層2bは、例えばアルカリ不溶の材料、ここではCu,Ti,Ta,W,Cr,Ni,Coの材料群から選ばれた少なくとも1種を含む金属系材料で形成される。第2の剥離層2bは、アルカリ性溶剤を用いた剥離とは異なる方法により剥離性を得られる材料であれば良く、酸、有機溶剤、ドライエッチング等により剥離される。ここで、剥離に要する時間を短くするため、第2の剥離層2bはできるだけ薄い膜であることが好ましい。第2の剥離層2bは例えば、Cu層とTi層との積層構成としたり、Cu及びTiの合金層として形成しても良い。
剥離膜2は、後述する剥離工程までの間では高い接着性を発現し、剥離工程では高い剥離性を発現する。
剥離膜2は、剥離工程までの間では、支持基板1上に配線樹脂層を確実に保持する。配線樹脂層は、これと直接的に接触する接着性の高い第2の剥離層2bにより保持される。そのため、配線樹脂層を形成する工程及び配線樹脂層等にバンプを形成する工程で第1の剥離層2aを保護し、第2の剥離層2bによる配線樹脂層の十分な保持力を確保すべく、第1の剥離層2aの表面を非露出状態とする様態で第2の剥離層2bが形成されている。
剥離膜2は、剥離工程では、後述する配線樹脂層へのダメージを可及的に抑制した短時間での剥離が可能である。第1の剥離層2aは、特定の剥離方法、ここではアルカリ性溶剤剥離方法により、第2の剥離層2bよりも剥離性の高い層である。第1の剥離層2aにより、剥離膜2の優れた剥離性を得ることができる。
剥離膜としては、第2の剥離層上に、上述した第2の剥離層の材料群から選択される第3及び第4の剥離層等を積層形成した多層構成にしても良い。但し、剥離膜を3層以上の多層構成とすると、剥離工程が複雑化すると共に、剥離工程におけるビルドアップ基板へのダメージが発生する可能性がある。そのため、理想的には簡素な層構造であることが好ましく、剥離膜は、剥離膜2のように2層構成とすることが望ましい。
続いて、図1(b)に示すように、剥離膜2上に配線樹脂層3を形成する。
詳細には、セミアディティブ法等により、第2の剥離層2b上又は絶縁樹脂上に例えばCu配線3Aを形成する工程を繰り返し行い、例えば3層の配線構造を形成する。最下層の配線構造では、剥離膜2上にランド部3aが形成される。最上層の配線構造では、ランド部3bが配線樹脂層3の表面で露出する。以上により、支持基板1上に剥離膜2を介して配線樹脂層3が形成される。配線樹脂層3は、剥離膜2の第2の剥離層2bと接着された状態に形成される。
続いて、図1(c)に示すように、配線樹脂層3上にバンプ4を形成する。
詳細には、配線樹脂層3の表面で露出するランド部3b上に、ハンダボール等のバンプ4を形成する。バンプ4の形成には、無電界メッキ法、バンプボールマウント法、電界メッキ法、印刷法等を用いる。
本実施形態における回路基板は、図1(c)の状態で構成される。
この回路基板は、支持基板1上に、第1の剥離層2aとこれを非露出状態で覆う第2の剥離層2bとからなる剥離膜2が形成され、剥離膜2上に配線樹脂層3が形成され、配線樹脂層3上にバンプ4が形成されて構成されている。
この回路基板では、剥離性の高い第1の剥離層2aの表面を非露出状態に覆う接着性の高い第2の剥離層2bが形成されて剥離膜2が形成されており、第1の剥離層2aの高い剥離性が発現されない状態で保持されている。
続いて、図1(c)の回路基板をダイシングし、所定のサイズに小片化する。小片化された回路基板を図1(d)に示す。
図1(d)では、ダイシングにより剥離膜2が加工され、小片化された回路基板において、剥離膜2の側面部位で第1の剥離層2aが露出している。本実施形態では、このダイシング工程が、剥離膜2で第1の剥離層2aの一部を露出させる、後述する剥離工程のうちの第1の剥離工程を兼ねている。
続いて、図2(a)に示すように、配線樹脂層3をビルドアップ基板6と接合する。
詳細には、配線樹脂層3をビルドアップ基板6と対向させ、配線樹脂層3上のバンプ4をビルドアップ基板6のランド部と当接させる。リフロー炉により所定温度でバンプ4を溶融させ、配線樹脂層3をビルドアップ基板6と接合する。配線樹脂層3とビルドアップ基板6との間にアンダーフィル材を注入し、アンダーフィル材を加熱硬化させる。
続いて、図2(b)に示すように、剥離膜2を剥離して支持基板1を配線樹脂層3から分離する。
剥離膜2の剥離工程は、第1〜第3の剥離工程からなる。
第1の剥離工程は、剥離膜2において、第1の剥離層2aの少なくとも一部を露出させる工程であり、本実施形態では上述のダイシング工程が兼ねている。ダイシング工程において剥離膜2の一部が除去され、剥離膜2の側面部位で第2の剥離層2bから第1の剥離層2aが露出する。
なお、第1の剥離工程をダイシング工程で兼ねることなく、小片化した後に、小片化された回路基板の剥離膜2の一部を酸又は有機溶剤で処理して第2の剥離層2bの一部を溶解し、第1の剥離層2aの一部を露出させるようにしても良い。当該溶解処理の代わりに、第2の剥離層2bの一部をレーザ加工又はエッチング等することで、第1の剥離層2aの一部を露出させるようにすることもできる。
第2の剥離工程は、剥離膜2において、第1の剥離層2aを剥離する工程であり、アルカリ性溶剤を用いてアルカリ可溶の第1の剥離層2aを溶解除去する。
第2の剥離工程においては、第1の剥離工程により第2の剥離層2bから第1の剥離層2aの一部が露出した状態とされており、アルカリ性溶剤が第1の剥離層2aの露出した部位から低密度の第1の剥離層2a内に急速に浸入し、第1の剥離層2aが溶解されて除去される。
第3の剥離工程は、剥離膜2のうち残存する第2の剥離層2bを剥離する工程であり、酸又は有機溶剤等を用いて第2の剥離層2bを溶解除去したり、或いはドライエッチング等により第2の剥離層2bを剥離する。
第2の剥離層2bは、アルカリ不溶の材料からなり、第1の剥離層2aよりも剥離性が低い。第3の剥離工程においては、第2の剥離層2bは、酸又は有機溶剤等を用いたウェット処理又はドライエッチング等により、比較的容易に除去される。
以上のように第1〜第3の剥離工程を順次行うことにより、剥離膜2が剥離されて支持基板1が配線樹脂層3から分離する。支持基板1が除去された配線樹脂層3の表面には、ランド部3aが露出する。
続いて、図2(c)に示すように、配線樹脂層3上にバンプ5を形成する。
詳細には、配線樹脂層3の表面で露出するランド部3a上に、ハンダボール等のバンプ5を形成する。バンプ5の形成には、無電界メッキ法、バンプボールマウント法、電界メッキ法、印刷法等を用いる。
続いて、図2(d)に示すように、配線樹脂層3上に半導体チップ7を接合する。
詳細には、配線樹脂層3上にバンプ5を介して電子部品、ここでは半導体チップ7を配置し、バンプ5を溶融させて配線樹脂層3と半導体チップ7とを接合する。
しかる後、配線樹脂層3と半導体チップ7との間にアンダーフィル材を注入し、アンダーフィル材を加熱硬化させる。以上により、本実施形態によるFan-out WLP構造の電子装置が形成される。
以上説明したように、本実施形態によれば、優れた歩留まりで得ることができる信頼性の高い半導体装置が実現する。
以下、上述した実施形態の具体的な実施例について説明する。
支持基板として、6インチ径のSi基板を準備した。
先ず、このSi基板上に、第1の剥離層として多孔質シリカ膜(セラメートNCS)を回転数2000rpm、30秒間の条件でスピンコート法により塗布し、200℃のホットプレートで3分の仮硬化を行った。スピンコートの際には、Si基板の外周5mmにイソプロピルアルコールを噴射し、Si基板が露出するようにした。
次に、Si基板を酸素濃度100ppm以下の窒素雰囲気の電気炉に配置し、400℃、30分間の条件で焼成を行い、第1の剥離層を形成した。このときの第1の剥離層の厚みは約1μm程度であった。
続いて、第1の剥離層及びSi基板の露出した外周上に、第2の剥離層としてTiをスパッタ法により形成した。このとき、第2の剥離層は、第2の剥離層の側面にも形成され、第1の剥離層を一様に覆うように形成された。このときの第2の剥離層の厚みは約0.5μm程度であった。
以上により、第1の剥離層及び第2の剥離層からなる剥離膜が形成された。
続いて、第2の剥離層上に、シード層として厚み0.5μm程度のCuをスパッタ法により形成し、その上にノボラック型の液状レジストをスピンコート法により塗布した。更に、φ100μm程度のランドパターンを有するガラスマスクを用いて、コンタクトアライナーでレジストを露光・現像して、第2の剥離層上の所定位置にφ500μm程度のランドパターンを形成した。
次に、電気Cuメッキによりランドパターンにメッキした。このとき、Cuメッキ部分は高さが5μm程度に形成された。
次に、N−メチル−2−ピロリジノンを用いてレジストを剥離した後、レジストの被覆によってメッキされなかった部分のシード層Cuを過硫酸アンモニウムにてエッチングいた。以上により、ランド部が形成された。
次に、形成されたランド上に、セミアディティブ法により、所定の回路配線を有する配線樹脂層を形成した。配線樹脂層は、3層の配線構造に形成された。配線樹脂層の最上層の配線に、所定位置にφ500μm程度のCuのランド部を形成した。
続いて、無電界メッキ法により、配線樹脂層のランド部上に、厚み5μm程度のNi及び厚み0.1μm程度のAuを順次形成した。次に、メタルマスクを用いてランド部上にフラックスを塗布した後、φ500μm程度のSnAgハンダボールを配置し、リフロー炉を通してバンプを形成した。
以上により、支持基板上に第1の剥離層及び第2の剥離層からなる剥離膜を介して、表面にバンプを有する配線樹脂層が形成されてなる回路基板が形成された。
得られた回路基板を、第1の剥離工程を兼ねたダイシング工程により、所定の大きさに小片化した。このとき、小片化された回路基板は、側面に第1の剥離層及び第2の剥離層が露出した状態とされた。
次に、ビルドアップ基板の所定のランド部上にフラックスを塗布した後、小片化された回路基板のバンプをビルドアップ基板に押し当て、ランド部間を当接させた状態でリフロー炉に設置し、バンプを溶融させてランド部間を接合した。
次に、ビルドアップ基板と配線樹脂層との間にアンダーフィル材を注入し、150℃、2時間の条件でアンダーフィルを加熱硬化した。
以上により、バンプ及びアンダーフィルを介してビルドアップ基板と小片化された回路基板とを貼り合わせた構造体が得された。
続いて、第2の剥離工程として、この構造体を10%濃度の水酸化カリウム水溶液に1分間浸漬し、第1の剥離層を溶解剥離する。
続いて、第3の剥離工程として、この構造体を10%濃度のフッ化アンモニウム水溶液に1分間浸漬し、第2の剥離層を溶解剥離する。
以上により、剥離膜が剥離除去されて支持基板が配線樹脂層から分離した。このとき、配線樹脂層の表面には、φ100μm程度のランド部が露出した。
続いて、予め電極上にφ100μm程度のSnAgバンプを形成した半導体チップを、チップマウンタを用いて配線樹脂層上に配置し、リフロー炉にてバンプを溶融接合して配線樹脂層と半導体チップとを接合した。
次に、配線樹脂層と半導体チップとの間にアンダーフィル材を注入し、150℃、2時間の条件でアンダーフィルを加熱硬化した。以上により、Fan-out WLP構造の半導体装置が得られた。
上記のように得られた半導体装置について、ビルドアップ基板の導通評価用電極を用いて、ビルドアップ基板−配線樹脂層−半導体チップ−配線樹脂層−ビルドアップ基板の導通検査を行った。その結果、抵抗値1kΩ以下の良好な導通を得ることができた。同様にして半導体装置を20個作製して検査をしたところ、歩留まり率は100%であった。
以下、本実施例の半導体装置の比較例について説明する。
(比較例1)
本実施例における剥離膜の代わりに、一層のみの剥離層とし、剥離層として厚み1μm程度のCuを形成した。剥離層上に配線樹脂層を形成した後、この構造体を10%濃度の硝酸水溶液に浸漬し、剥離層の溶解剥離を実施した。その結果、1時間経過した後でも、外周部に一部剥離が生じる程度であり、十分な剥離性は得られなかった。その後、22時間経過した後に配線樹脂層と支持基板とを剥離することができた。続いて、本実施例と同様にして半導体装置を形成した。
上記のように得られた半導体装置について、ビルドアップ基板の導通評価用電極を用いて、ビルドアップ基板−配線樹脂層−半導体チップ−配線樹脂層−ビルドアップ基板の導通検査を行った。その結果、抵抗値1GΩ以上と非常に高い値であった。半導体装置の断面を観察したところ、長時間の剥離工程によって、配線樹脂層中の配線が腐食し、断線が生じていた。同様にして半導体装置を20個作製して検査をしたところ、抵抗値1kΩ以下の歩留まり率は0%であった。
(比較例2)
本実施例における剥離膜の代わりに、一層のみの剥離層とし、剥離層として厚み1μm程度の、加熱により剥離性を生じる樹脂層を形成した。剥離層上に配線樹脂層を形成したところ、配線樹脂層の硬化工程において剥離層が剥離してしまい、配線樹脂層を形成することができなかった。
以下、電子装置の製造方法及び回路基板の諸態様を付記としてまとめて記載する。
(付記1)支持体上に第1の剥離層を形成する工程と、
前記第1の剥離層を覆って前記第1の剥離層を非露出状態とする第2の剥離層を形成する工程と、
前記第2の剥離層上に配線を備えた樹脂層を形成する工程と、
基板に前記樹脂層を接続する工程と、
前記第1の剥離層及び前記第2の剥離層を除去して前記支持体を剥離し、前記樹脂層の表面を露出させる工程と、
前記樹脂層上に電子部品を接続する工程と
を含むことを特徴とする電子装置の製造方法。
(付記2)前記第1の剥離層はアルカリ可溶の材料からなり、且つ前記第2の剥離層はアルカリ不溶の材料からなることを特徴とする付記1に記載の電子装置の製造方法。
(付記3)前記支持体を剥離する工程は、少なくとも相異なる3段階の剥離工程を含むことを特徴とする付記1又は2に記載の電子装置の製造方法。
(付記4)前記支持体を剥離する工程は、
前記第1の剥離層の少なくとも一部を露出させる第1の剥離工程と、
前記第1の剥離層を除去する第2の剥離工程と、
前記第2の剥離層を除去する第3の剥離工程と
を含むことを特徴とする付記3に記載の電子装置の製造方法。
(付記5)前記第1の剥離層は、主骨格をシロキサン結合とする無機絶縁材料からなることを特徴とする付記1〜4のいずれか1項に記載の電子装置の製造方法。
(付記6)前記第2の剥離層は、Cu,Ti,Ta,W,Cr,Ni,Coの群から選ばれた少なくとも1種を含む材料からなることを特徴とする付記1〜5のいずれか1項に記載の電子装置の製造方法。
(付記7)支持体と、
前記支持体上に形成された第1の剥離層と、
前記第1の剥離層を覆って前記第1の剥離層を非露出状態とする第2の剥離層と、
前記第2の剥離層上に形成された、配線を備えた樹脂層と
を含み、
前記支持体と前記樹脂層とは前記第1の剥離層及び前記第2の剥離層により接合されており、前記第1の剥離層及び前記第2の剥離層を除去することで前記支持体が剥離可能とされていることを特徴とする回路基板。
(付記8)前記第1の剥離層はアルカリ可溶の材料からなり、且つ前記第2の剥離層はアルカリ不溶の材料からなることを特徴とする付記7に記載の回路基板。
(付記9)前記第1の剥離層は、主骨格をシロキサン結合とする無機絶縁材料からなることを特徴とする付記7又は8に記載の回路基板。
(付記10)前記第2の剥離層は、Cu,Ti,Ta,W,Cr,Ni,Coの群から選ばれた少なくとも1種を含む材料からなることを特徴とする付記7〜9のいずれか1項に記載の回路基板。
1 支持基板
2 剥離膜
2a 第1の剥離層
2b 第2の剥離層
3 配線樹脂層
3A Cu配線
3a,3b ランド部
4,5 バンプ
6 ビルドアップ基板
7 半導体チップ

Claims (5)

  1. 支持体上に、主骨格をシロキサン結合とする無機絶縁材料からなる第1の剥離層を形成する工程と、
    前記第1の剥離層を覆って前記第1の剥離層を非露出状態とする、前記第1の剥離層よりも薄い膜である第2の剥離層を形成する工程と、
    前記第2の剥離層上に配線を備えた樹脂層を形成する工程と、
    基板に前記樹脂層を接続する工程と、
    前記第1の剥離層及び前記第2の剥離層を除去して前記支持体を剥離し、前記樹脂層の表面を露出させる工程と、
    前記樹脂層上に電子部品を接続する工程と
    を含むことを特徴とする電子装置の製造方法。
  2. 前記第1の剥離層はアルカリ可溶の材料からなり、且つ前記第2の剥離層はアルカリ不溶の材料からなることを特徴とする請求項1に記載の電子装置の製造方法。
  3. 前記支持体を剥離する工程は、
    前記第1の剥離層の少なくとも一部を露出させる第1の剥離工程と、
    前記第1の剥離層を除去する第2の剥離工程と、
    前記第2の剥離層を除去する第3の剥離工程と
    を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の電子装置の製造方法。
  4. 支持体と、
    前記支持体上に形成された、主骨格をシロキサン結合とする無機絶縁材料からなる第1の剥離層と、
    前記第1の剥離層を覆って前記第1の剥離層を非露出状態とする、前記第1の剥離層よりも薄い膜である第2の剥離層と、
    前記第2の剥離層上に形成された、配線を備えた樹脂層と
    を含み、
    前記支持体と前記樹脂層とは前記第1の剥離層及び前記第2の剥離層により接合されており、前記第1の剥離層及び前記第2の剥離層を除去することで前記支持体が剥離可能とされていることを特徴とする回路基板。
  5. 前記第1の剥離層はアルカリ可溶の材料からなり、且つ前記第2の剥離層はアルカリ不溶の材料からなることを特徴とする請求項に記載の回路基板。
JP2013211190A 2013-10-08 2013-10-08 電子装置の製造方法及び回路基板 Expired - Fee Related JP6201610B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013211190A JP6201610B2 (ja) 2013-10-08 2013-10-08 電子装置の製造方法及び回路基板

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013211190A JP6201610B2 (ja) 2013-10-08 2013-10-08 電子装置の製造方法及び回路基板

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015076477A JP2015076477A (ja) 2015-04-20
JP6201610B2 true JP6201610B2 (ja) 2017-09-27

Family

ID=53001113

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013211190A Expired - Fee Related JP6201610B2 (ja) 2013-10-08 2013-10-08 電子装置の製造方法及び回路基板

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6201610B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7485503B2 (ja) 2018-07-17 2024-05-16 ツェット・エフ・オートモーティブ・ジャーマニー・ゲーエムベーハー 積層体を評価する方法、積層体を評価する装置、積層体を製造する方法、及び積層体を製造する装置

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017034225A (ja) * 2015-04-28 2017-02-09 大日本印刷株式会社 デバイス層製造方法、分離装置、積層体が巻き取られた巻回体、積層体、及び分離方法
CN109997419A (zh) 2016-11-28 2019-07-09 三井金属矿业株式会社 多层布线板的制造方法
JP6496882B2 (ja) 2016-11-28 2019-04-10 三井金属鉱業株式会社 粘着シート及びその剥離方法
US10622311B2 (en) * 2017-08-10 2020-04-14 International Business Machines Corporation High-density interconnecting adhesive tape
WO2020065966A1 (ja) * 2018-09-28 2020-04-02 シャープ株式会社 電子デバイスの製造方法
JP7362378B2 (ja) * 2019-09-12 2023-10-17 株式会社東芝 キャリア及び半導体装置の製造方法
JP7508879B2 (ja) 2020-06-16 2024-07-02 Toppanホールディングス株式会社 支持体付き配線基板、配線基板、及び半導体装置

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003163459A (ja) * 2001-11-26 2003-06-06 Sony Corp 高周波回路ブロック体及びその製造方法、高周波モジュール装置及びその製造方法。
JP4023285B2 (ja) * 2002-10-24 2007-12-19 ソニー株式会社 光・電気配線混載ハイブリッド回路基板及びその製造方法並びに光・電気配線混載ハイブリッド回路モジュール及びその製造方法
JP4460341B2 (ja) * 2004-04-09 2010-05-12 日本特殊陶業株式会社 配線基板およびその製造方法
JP2012186270A (ja) * 2011-03-04 2012-09-27 Toppan Printing Co Ltd 半導体パッケージの製造方法
JP5432354B2 (ja) * 2012-10-26 2014-03-05 新光電気工業株式会社 配線基板製造用の仮基板及びその製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7485503B2 (ja) 2018-07-17 2024-05-16 ツェット・エフ・オートモーティブ・ジャーマニー・ゲーエムベーハー 積層体を評価する方法、積層体を評価する装置、積層体を製造する方法、及び積層体を製造する装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015076477A (ja) 2015-04-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6201610B2 (ja) 電子装置の製造方法及び回路基板
TWI446465B (zh) Manufacturing method of semiconductor device
US8692129B2 (en) Package-substrate-mounting printed wiring board and method for manufacturing the same
US20200135678A1 (en) Protrusion Bump Pads for Bond-on-Trace Processing
US9338886B2 (en) Substrate for mounting semiconductor, semiconductor device and method for manufacturing semiconductor device
JP5942823B2 (ja) 電子部品装置の製造方法、電子部品装置及び電子装置
JP2010034403A (ja) 配線基板及び電子部品装置
US9949372B2 (en) Printed wiring board and method for manufacturing the same
JP2012216773A (ja) 配線基板及びその製造方法
JP2014154800A (ja) 配線基板及びその製造方法
JP2010238702A (ja) 半導体パッケージの製造方法および半導体パッケージ
JP2008108908A (ja) はんだボール搭載方法及びはんだボール搭載基板の製造方法
JP2015056458A (ja) 半導体装置
JP2011204765A (ja) 半導体装置の製造方法及び半導体装置
US9711476B2 (en) Wiring board and electronic component device
JP2015165533A (ja) 配線基板及びその製造方法と半導体装置
JP5543754B2 (ja) 半導体パッケージ及びその製造方法
JP2011187913A (ja) 電子素子内蔵型印刷回路基板及びその製造方法
JP6092555B2 (ja) 配線基板の製造方法
JP5982760B2 (ja) 電子デバイス及びその製造方法
JP2011187792A (ja) 半導体パッケージおよび半導体パッケージの製造方法
JP2004087661A (ja) チップ状電子部品及びその製造方法、並びにその製造に用いる疑似ウェーハ及びその製造方法、並びに実装構造
JP7052464B2 (ja) 微細配線層付きコアレス基板の製造方法、および半導体パッケージの製造方法
JP4605176B2 (ja) 半導体搭載基板及び半導体パッケージの製造方法並びに半導体パッケージ
JP2016004975A (ja) 積層回路基板の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160606

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170309

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170314

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170512

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170523

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170721

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170801

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170814

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6201610

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees