JP6201582B2 - 操作子装置 - Google Patents

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Description

本発明は、操作者の操作に対して弾性変形による反力を発生するための反力発生部材を備えた操作子装置に関する。
従来から、電子オルガン、電子ピアノ等の鍵盤楽器には、押鍵操作に対して反力を付与するための反力発生部材を設けることがある。例えば、下記特許文献1には、鍵を上方にて揺動可能に支持する鍵フレーム(棚板)上に、反力発生部材(レットオフ素子)を設けた鍵盤装置が示されている。この反力発生部材は、押鍵時に鍵によって押されることにより、弾性変形して反力を発生する。特に、この反力発生部材は、押鍵時に鍵の揺動角の増加に従って増加するとともに、ピークに達した後に座屈変形によって急激に減少する特性の反力を発生する。この座屈変形によるクリック感により、ピアノのレットオフによる鍵タッチと似たタッチ感が得られるようにしている。
実公平7−49512号公報
しかしながら、前述した従来の鍵盤装置では、押鍵時に、反力発生部材の全周が一度に座屈しないために、明確なクリック感を得ることができないという問題があった。この点について図19乃至図21を用いて詳しく説明する。図19(A)〜(D)は、それぞれ右方向から見た鍵盤装置の概略側面図である。(A)は、鍵が離鍵状態にある鍵盤装置を示している。(B)は、鍵91が押されて鍵91の押圧部91aが反力発生部材92のトップ部92aに当接し始めた状態にある鍵盤装置を示している。(C)は、鍵91がさらに押されて反力発生部材92が座屈する直前であって、反力発生部材の反力がピークである状態における鍵盤装置を示している。(D)は、鍵91がさらに押されて反力発生部材92の弾性変形が終了した押鍵終了状態にある鍵盤装置を示している。なお、図19に示した鍵盤装置は、前記従来技術である特許文献1に示された鍵盤装置とは若干異なる構成であるが、原理的には前記特許文献1に示された鍵盤装置と同じである。これは、後述する本発明の実施形態による鍵盤装置と類似した構成を示して、本発明の実施形態に係る鍵盤装置による作用効果との比較を容易にするためである。
なお、この図19乃至図21、並びに後述する本発明の各種実施形態及びそれらの変形例に係る図面においては、左右方向を鍵盤装置の前後方向とし、紙面表裏方向を鍵盤装置の左右方向とし、上下方向を鍵盤装置の上下方向とする。
鍵盤装置は、演奏者によって押離鍵操作される鍵91と、鍵91の押鍵操作に対して反力を付与する反力発生部材92とを備えている。鍵91は、上部を水平に形成した鍵フレーム93の後端部上に立設させた鍵支持部94により、前端部を上下方向に揺動可能に後端部にて支持されている。この鍵91の揺動中心を揺動軸Cとする。反力発生部材92は、鍵91の前後方向の中央部であって下面を平面に形成した押圧部91aの下方にて、鍵フレーム93の上面に固定されている。反力発生部材92は、ゴムなどの弾性部材により一体的に構成されており、薄肉に形成されたドーム状の本体部92aと、上面を平面に形成した円柱状のトップ部92bとからなる。この反力発生部材92の上下方向に延びた中心軸線を軸線Y1とする。鍵91と鍵フレーム93との間には、反力発生部材92と鍵支持部94の中間位置にて、鍵91を上方に付勢するスプリング95が設けられている。鍵91は、その前端部を下方に延設させており、その下端には後方に突出した係合部91bが設けられ、係合部91bは、鍵フレーム93に設けた貫通孔を介して、鍵フレーム93の下方にて前方から後方に侵入している。また、鍵フレーム93の前端部下面にはストッパ部材96が設けられており、ストッパ部材96は鍵91の係合部91bとの当接により、鍵91の前端部の上方への変位を規制する。
このように構成した鍵盤装置においては、鍵91の離鍵状態では、鍵91の前端は、図19(A)に示すように、スプリング95により上方に付勢され、かつ係合部91bとストッパ部材96との係合により上方への変位が規制されて、鍵91の下面は鍵フレーム93の上面と平行に対向して水平になっているとともに、鍵91の押圧部91aの下面も反力発生部材92のトップ部92bの上面と平行に対向して水平となっている。また、この状態では、反力発生部材92の軸線Y1は、押圧部91aの下面、トップ部92aの上面、及び鍵フレーム93の上面にそれぞれ直交している。そして、鍵91が押されると、鍵91は揺動軸C周りに揺動して、鍵91の前端部が下方に変位して係合部91bがストッパ部材96から離れ、その後、図19(B)に示すように、鍵91の押圧部91aが反力発生部材92のトップ部92bの上面の前端部に当接する。
鍵91がさらに押されると、鍵91の前端部がさらに下方に変位して、押圧部91aの押圧により反力発生部材92の本体部91aが変形し始める。この状態で、押圧部91aの下面は反力発生部材92のトップ部92bの上面に面接触し始める。この場合、トップ部92bの上面に面接触している押圧部91aの下面の法線は、反力発生部材92の軸線Y1とは平行でなく、軸線Y1に対して傾いている。したがって、反力発生部材92は、軸線Y1に対して非対称に変形する。そして、鍵91がさらに押されると、図19(C)に示すように、反力発生部材92の本体部92aによる反力はピークとなり、その直後に、本体部92は座屈し始める。この座屈により、演奏者がピアノのレットオフ感に似た感覚を得ることができるようにしている。このような座屈直前においては、鍵91の押圧部91aの押圧面(反力発生部材92のトップ部92bとの接触面)は揺動軸Y1と直交しおらず、図示矢印方向に、反力発生部材92に対して押圧力が付与されることになる。この矢印方向は、反力発生部材92の軸線Y1とは平行でないので、本体部92aの全周が同時に座屈することはなく、座屈直前の明確なクリック感を得ることができず、前記レットオフ感は不完全なものとなる。さらに、鍵91が押されると、図19(D)に示すように、反力発生部材92の弾性変形が終了して、押圧による鍵91の揺動が終了する。
前記明確なクリック感を得ることができない理由について、図20を用いて説明する。図20(A)〜(D)は、反力発生部材92のドーム状の本体部91aにおける軸線Y1周りの90度間隔の位置の4カ所の部分を4個の板ばね状の弾性体91a1,91a2,913,91a4として取り出し、鍵91の押圧部91aによって押される弾性体92a1,92a2,92a3,92a4の変形状態を示している。なお、弾性体92a1は鍵91の延設方向であって揺動軸Cから最も遠い部分に対応し、弾性体92a4は鍵91の延設方向であって揺動軸Cから最も近い部分に対応し、弾性体92a2,92a3は、前記両部分の中間部分に対応している。
前述の図19(A)のように鍵91が離鍵状態にあれば、図20(A)に示すように、4個の弾性体92a1,92a2,92a3,92a4はいずれも押圧部91aから離れている。図19(B)のように鍵91が押されて、鍵91の押圧部91aが反力発生部材92の上端に当接し始めた状態では、図20(B)に示すように、弾性体92a1のみが押圧部91aに当接し、他の弾性体92a2,92a3,92a4はいずれも押圧部91aから離れている。鍵91がさらに押されると、弾性体91aは変形し始めて、その反力がピークに達した後に座屈する。鍵91がさらに押されると、押圧部91aは弾性体91a2,92a3にも当接し、その後に、弾性体91a2,92a3も変形し始めて、それらの反力がピークに達した後に座屈する。そして、鍵91がさらに押されると、押圧部91aは弾性体91a4にも当接し、その後に、弾性体92a4も変形し始めて、それらの反力がピークに達した後に座屈する。図20(C)は弾性体91a4の反力がピークに達した状態を示しており、前記図19(C)の鍵盤装置の状態に対応している。その後、鍵91がさらに押されると、座屈した弾性体92a1,92a2,92a3,92a4は、さらに変形して変形を終了する。図20(D)はこの全ての弾性体92a1,92a2,92a3,92a4の変形が終了した状態を示しており、前記図19(D)の鍵盤装置の状態に対応している。
このように動作する4個の弾性体92a1,92a2,92a3,92a4においては、弾性体92a1,92a2,92a3,92a4が発生する反力は、図21(A)に示すように、鍵91の押鍵時のストロークに対して、順にピークとなるように変化する。そして、4個の弾性体92a1,92a2,92a3,92a4が発生する個別の反力を合成すると、合成反力は、図21(B)に示すように、鍵91の押鍵時のストロークに対して、複数のピークをもつ反力となる。その結果、このような4個の弾性体92a1,92a2,92a3,92a4を想定した場合には、演奏者は、ピアノのレットオフ感のような一つのピークからなって明確なクリック感を有する反力を感じることができない。しかし、実際には、反力発生部材92は、ドーム状に構成されているために、図21(B)の破線で示すように、なだらかに変化する反力特性となる。したがって、実際にも、演奏者は、顕著なピークを有する反力、すなわちピアノのレットオフ感のような一つの明確のクリック感を感じることができない。
本発明は、このような問題に対処するためになされたもので、その目的は、操作子の操作に対して、顕著なピークを有する反力、すなわちピアノのレットオフ感のような一つの明確なクリック感を得ることができる反力を発生できる操作子装置を提供することである。なお、下記本発明の各構成要件の記載においては、本発明の理解を容易にするために、実施形態の対応箇所の符号を括弧内に記載しているが、本発明の構成要件は、実施形態の符号によって示された対応箇所の構成に限定解釈されるべきものではない。
以下に、前述した目的を達成するための第1乃至第6の発明について説明するが、第1乃至第6の発明は、支持部材(32,41,51,63,68)によって揺動軸(C)周りに揺動可能に支持されて、操作者の操作力を直接的又は間接的に受けて揺動軸周りに揺動する揺動体(11,42,52,62,67)と、軸線方向(Y1)の押圧により弾性変形して前記押圧に対する反力を発生する反力発生部材であって、前記押圧による弾性変形量の増加に従って、初期から反力を増加させ、反力がピークに達した後には座屈変形して反力を減少させる反力発生部材(21,22)とを備え、揺動体に押圧部(11a,42a,52d,62g,67a)を設けるとともに、反力発生部材を前記押圧部に対向させて固定して、又は反力発生部材を揺動体に固定するとともに、固定された部材(31)に設けた押圧部(31e)を反力発生部材に対向させて、揺動体の揺動に応じて押圧部で反力発生部材を軸線方向に押圧するようにした操作子装置に適用される。
第1の発明の特徴は、前記押圧部が前記反力発生部材に接触する時点における前記揺動軸と前記押圧部の押圧点を含む平面の法線と、前記押圧部が前記反力発生部材を押圧し終えた時点における前記揺動軸と前記押圧部の押圧点を含む平面の法線とがなす角度の範囲内に、前記反力発生部材の軸線の方向が存在し、かつ前記反力発生部材の反力がピークに達した時点における前記揺動軸と前記押圧部の押圧点を含む平面の法線と、前記反力発生部材の軸線とが平行となるように、前記押圧部と前記反力発生部材を構成したことにある。
前記のように構成した第1の発明においては、反力発生部材の反力がピークに達した時点における揺動軸と押圧部の押圧点を含む平面の法線と、反力発生部材の軸線とが正確に平行となる。その結果、第1の発明によれば、操作子の操作に対して、反力発生部材が座屈直前に一つの顕著なピークを有する反力を発生するので、操作者は、前記座屈直前の明確なクリック感を得ることができて、操作感覚が良好になる。
また、第2の発明の特徴は、前記押圧部が前記反力発生部材に接触する時点における前記反力発生部材に対する前記押圧部の押圧面の法線と、前記押圧部が反力発生部材を押圧し終えた時点における前記反力発生部材に対する前記押圧部の押圧面の法線とがなす角度の範囲内に、前記反力発生部材の軸線の方向が存在し、かつ前記反力発生部材の反力がピークに達した時点における前記押圧部の押圧面の法線と、前記反力発生部材の軸線とが平行となるように、前記押圧部と前記反力発生部材を構成したことにある。
前記のように構成した第2の発明においては、反力発生部材の反力がピークに達した時点における押圧部の押圧面の法線と、反力発生部材の軸線とが正確に平行となる。その結果、第2の発明によっても、操作子の操作に対して、反力発生部材が座屈直前に一つの顕著なピークを有する反力を発生するので、操作者は、前記座屈直前の明確なクリック感を得ることができて、操作感覚が良好になる。
また、第3の発明の特徴は、前記押圧部が前記反力発生部材に接触する時点における前記揺動軸と前記押圧部の押圧点を含む平面の法線と、前記押圧部が前記反力発生部材を押圧し終えた時点における前記揺動軸と前記押圧部の押圧点を含む平面の法線とがなす角度の範囲内に、前記反力発生部材の軸線の方向が存在し、かつ前記反力発生部材によるピーク反力の発生時における、前記押圧部と前記反力発生部材との当接面が、前記揺動体の揺動軸を含むように、前記押圧部と前記反力発生部材を構成したことにある。
第3の発明によっても、前記第1の発明と同様に、操作子の操作に対して、反力発生部材が座屈直前に一つの顕著なピークを有する反力を発生するので、操作者は、前記座屈直前の明確なクリック感を得ることができて、操作感覚が良好になる。
また、第4の発明の特徴は、前記押圧部が前記反力発生部材に接触する時点における前記反力発生部材に対する前記押圧部の押圧面の法線と、前記押圧部が反力発生部材を押圧し終えた時点における前記反力発生部材に対する前記押圧部の押圧面の法線とがなす角度の範囲内に、前記反力発生部材の軸線の方向が存在し、かつ前記反力発生部材によるピーク反力の発生時における、前記押圧部と前記反力発生部材との当接面が、前記揺動体の揺動軸を含むように、前記押圧部と前記反力発生部材を構成したことにある。
第4の発明によっても、前記第2の発明と同様に、操作子の操作に対して、反力発生部材が座屈直前に一つの顕著なピークを有する反力を発生するので、操作者は、前記座屈直前の明確なクリック感を得ることができて、操作感覚が良好になる。
また、第5の発明の特徴は、前記押圧部が前記反力発生部材に接触する時点における前記揺動軸と前記押圧部の押圧点を含む平面の法線と、前記押圧部が前記反力発生部材を押圧し終えた時点における前記揺動軸と前記押圧部の押圧点を含む平面の法線とがなす角度の範囲内に、前記反力発生部材の軸線の方向が存在し、かつ前記揺動体の揺動開始前における前記反力発生部材の軸線に対する前記押圧部の押圧面の法線方向を、前記反力発生部材の反力がピークに達した時点において前記押圧部の押圧面の法線が前記反力発生部材の軸線に対して平行となる前記揺動体の揺動開始前における前記反力発生部材の軸線に対する前記押圧部の押圧面の法線方向に対して、前記押圧部と前記反力発生部材の当接開始時において前記押圧部の押圧面の法線が前記反力発生部材の軸線に対して平行となる前記揺動体の揺動開始前における前記反力発生部材の軸線に対する前記押圧部の押圧面の法線方向側に傾けるように、前記押圧部及び前記反力発生部材を構成したことにある。
第5の発明によれば、押圧部が反力発生部材に当接し始めた時点から反力発生部材の反力がピークに達する時点までの間に、押圧部は反力発生部材に面接触し始める。その結果、反力発生部材による反力がピークに達した時点において、押圧部の押圧面の法線が反力発生部材の軸線に正確に平行になることはないが、操作者による操作力が揺動体に付与され始めた直後から押圧部と反力発生部材とは面接触し始めるので、反力発生部材は操作者の操作開始直後から軸線方向へ適切に弾性変形し始める。その結果、操作者の操作感覚も良好となる。
また、第6の発明の特徴は、前記押圧部が前記反力発生部材に接触する時点における前記反力発生部材に対する前記押圧部の押圧面の法線と、前記押圧部が反力発生部材を押圧し終えた時点における前記反力発生部材に対する前記押圧部の押圧面の法線とがなす角度の範囲内に、前記反力発生部材の軸線の方向が存在し、かつ前記揺動体の揺動開始前における前記反力発生部材の軸線に対する前記押圧部の押圧面の法線方向を、前記反力発生部材の反力がピークに達した時点において前記押圧部の押圧面の法線が前記反力発生部材の軸線に対して平行となる前記揺動体の揺動開始前における前記反力発生部材の軸線に対する前記押圧部の押圧面の法線方向に対して、前記押圧部と前記反力発生部材の当接開始時において前記押圧部の押圧面の法線が前記反力発生部材の軸線に対して平行となる前記揺動体の揺動開始前における前記反力発生部材の軸線に対する前記押圧部の押圧面の法線方向側に傾けるように、前記押圧部及び前記反力発生部材を構成したことにある。
第6の発明によっても、押圧部が反力発生部材に当接し始めた時点から反力発生部材の反力がピークに達する時点までの間に、押圧部は反力発生部材に面接触し始める。その結果、反力発生部材による反力がピークに達した時点において、押圧部の押圧面の法線が反力発生部材の軸線に正確に平行になることはないが、操作者による操作力が揺動体に付与され始めた直後から押圧部と反力発生部材とは面接触し始めるので、反力発生部材は操作者の操作開始直後から軸線方向へ適切に弾性変形し始める。その結果、操作者の操作感覚も良好となる。
また、第1乃至第6の発明において、反力発生部材は、例えば、軸線に直交する平断面内にて軸線に対応した中心に対して点対称形状であり、荷重に応じて弾性変形する弾性変形部(21a,22a)を備えている。弾性変形部は、例えば、弾性材料で構成されたドーム状に形成されている。これによれば、反力発生部材を簡単に構成できるとともに、簡単に製造することができる。
また、反力発生部材は、さらに、弾性変形部の下部に位置して荷重によりほとんど弾性変形しないベース部(22c)を備え、ベース部を設置面に固定することにより反力発生部材を設置面に固定し、かつベース部の厚みを位置に応じて異ならせることにより、反力発生部材の軸線方向を前記設置面の法線に対して傾斜させるとよい。この場合、例えば、反力発生部材のベース部の上面の法線方向と、反力発生部材の軸線とが平行である。また、反力発生部材を、操作者の非操作時における押圧部の押圧面に対して傾斜させた設置面に固定してもよい。これによれば、反力発生部材の軸線方向を設置面に対して、簡単に傾斜させることができる。
(A)〜(D)は、本発明の第1実施形態の第1実施例に係る鍵盤装置の押鍵開始前から押鍵終了までの状態を示す概略側面図である。(E)は、(C)における反力発生部材の部分の拡大図である。 (A)は、図1の鍵盤装置に設けられた反力発生部材の非押圧時の拡大断面図である。(B)は、前記反力発生部材の押圧時の拡大断面図である。 (A)〜(D)は、図1の鍵盤装置に係る反力発生部材のドーム状の本体部における90度間隔の位置の4カ所の部分を4個の弾性体として取出して、4個の弾性体の変形状態を前記図1に対応させて示す図である。 (A)は、鍵のストロークに対して前記4個の弾性体が発生する反力を個別に示すグラフである。(B)は、鍵のストロークに対して前記4個の弾性体が発生する反力を合成した合成反力を示すグラフである。 (A)は、本発明の第1実施形態の第2実施例に係り、鍵の離鍵時における鍵盤装置の概略側面図である。(B)は、反力発生部材の反力がピークである状態における前記鍵盤装置の反力発生部材の部分の拡大図である。 (A)は、本発明の第1実施形態の第3実施例に係り、鍵の離鍵時における鍵盤装置の概略側面図である。(B)は、反力発生部材の反力がピークである状態における前記鍵盤装置の反力発生部材の部分の拡大図である。 (A)〜(C)は、前記第1実施形態の第1変形例に係る鍵盤装置の押鍵開始前から反力がピークに達するまでの概略側面図である。(D)は、(C)における反力発生部材の部分の拡大図である。 (A)〜(C)は、前記第1実施形態の第2変形例に係る鍵盤装置の押鍵開始前から反力がピークに達するまでの概略側面図である。(D)は、(C)における反力発生部材の部分の拡大図である。 (A)〜(D)は、反力発生部材のトップ部の上面又は鍵の押圧部の下面を平面以外の形状に形成した例を示す概略側面図である。 (A),(B)は、本発明の第2実施形態の第1実施例に係り、押鍵開始前と、反力がピークである状態における鍵盤装置の概略側面図である。(C)は、(B)の反力発生部材の部分の拡大図である。 (A),(B)は、本発明の第2実施形態の第2実施例に係り、押鍵開始前と、反力がピークである状態における鍵盤装置の概略側面図である。(C)は、(B)の反力発生部材の部分の拡大図である。 (A),(B)は、本発明の第2実施形態の第3実施例に係り、押鍵開始前と、反力がピークである状態における鍵盤装置の概略側面図である。(C)は、(B)の反力発生部材の部分の拡大図である。 (A),(B)は、本発明の第2実施形態の第4実施例に係り、押鍵開始前と、反力がピークである状態における鍵盤装置の概略側面図である。(C)は、(B)の反力発生部材の部分の拡大図である。 本発明の第3実施形態に係る鍵盤装置の概略側面図である。 本発明の第1の他の適用例に係る鍵盤装置の概略側面図である。 本発明の第2の他の適用例に係る鍵盤装置の概略側面図である。 本発明の第3の他の適用例に係るマニアル操作子装置の概略側面図である。 本発明の第4の他の適用例に係るマニアル操作子装置の概略側面図である。 (A)〜(D)は、従来の鍵盤装置の押鍵開始前から押鍵終了時までの状態を示す概略側面図である。 (A)〜(D)は、前記従来の鍵盤装置に係る反力発生部材のドーム状の本体部における90度間隔の位置の4カ所の部分を4個の弾性体として取出して、4個の弾性体の変形状態を前記図19に対応させて示す図である。 (A)は、鍵のストロークに対して前記4個の弾性体が発生する反力を個別に示すグラフである。(B)は、鍵のストロークに対して前記4個の弾性体が発生する反力を合成した合成反力を示すグラフである。
a.第1実施形態
a1.第1実施例
以下、本発明の第1実施形態の第1実施例について図面を用いて説明すると、図1(A)〜(D)は、同第1実施例に係る鍵盤装置を右から見た概略側面図である。この鍵盤装置は、演奏者によって押離鍵操作される鍵11と、演奏者の押鍵操作に対して反力を付与する反力発生部材21とを備えている。この場合、図1(A)は、鍵11が離鍵状態にある押鍵開始前の鍵盤装置を示している。図1(B)は、鍵11が押されて鍵の押圧部が反力発生部材21の上端に当接し始めた状態にある鍵盤装置を示している。図1(C)は、鍵11がさらに押されて、反力発生部材21の座屈直前であって、反力発生部材21の反力がピーク状態にある鍵盤装置を示している。図1(D)は、鍵がさらに押されて反力発生部材21の弾性変形が終了した押鍵終了状態にある鍵盤装置を示している。図1(E)は、図1(C)における反力発生部材21の部分を拡大して示している。なお、この鍵盤装置は、本発明に係る操作子装置を構成するものである。また、鍵11として白鍵のみを示しているが、黒鍵に関しても、前部上面が高くなっている形状こそ異なるが、他の構成は白鍵と同様である。
鍵11は、前後方向に長尺状に形成されるとともに下方を開放させた断面コ字状に形成されて、鍵フレーム31の平板状の上板部31a上に配置されている。鍵フレーム31は、上板部31aの前端及び後端から下方に延設された平板上の脚部31b,31cを有し、脚部31b,31cの下端部分にて楽器内に設けたフレームFR上に固定されている。鍵フレーム31の上板部31aの後端部の上面上には、鍵11の内側にて対向する一対の板状の鍵支持部32が立設固定されている。鍵支持部32の上部には、互いに対向する位置にてそれぞれ外側に突出した突出部が設けられ、突出部を鍵11の後端部に設けた貫通孔に内側から回転可能に侵入させている。これにより、鍵11は、鍵支持部32により、前端部を上下方向に揺動可能に後端部にて支持されている。以下の説明では、この鍵11の揺動中心を揺動軸Cとする。
反力発生部材21は、鍵11の前後方向の中央部の下方にて、鍵フレーム31の上板部11aの上面に固定されている。この反力発生部材21について説明しておくと、反力発生部材21は、弾性を有するゴムにより一体形成されており、図2(A),(B)に示すように、本体部21a、トップ部21b、ベース部21c及び一対の脚部21dとで構成されている。本体部21aは、上方からの押圧により変形し易いドーム状(お椀状)に形成されるとともに、トップ部21bに近い上部分は他の部分よりも薄肉に形成されており、上方からの押圧により圧縮された際には、図2(B)に示したように座屈変形する。これにより、反力発生部材21は、上方からの押圧力の増加により弾性変形して反力を徐々に増加させるとともに、反力がピークに達した後に座屈変形によって反力が急激に減少する。なお、この本体部21aが本発明の弾性変形部を構成する。
トップ部21bは、上面が解放された円筒状に形成されて、下面にて本体部21aの上面に接続されている。また、トップ部21bは全周にわたって均一の高さに設定され、その上面は平面である。トップ部21bの上部における周方向の一部には、トップ部21bの内部と外部とを連通させる空気逃がし用の切込部21eが設けられている。ベース部21cは、本体部21aの下端部の外周面から外側に環状(フランジ状)に突出されて、全周にわたって同一厚さに形成されている。べース部21cの上面及び下面も平面である。なお、これらのトップ部21b及びベース部21cは、上方から押圧された際には僅かに変形するが、その変形量は本体部21aに比べてごく僅かである。一対の脚部21dは、鍵フレーム31の上板部31aに設けた支持部31dに固定するために、ベース部21cの下面から下方に円柱状に突出している。また、以下の説明では、この反力発生部材21の上下方向に延びた中心軸線を軸線Y1とする。
このように構成した反力発生部材21は、軸線Y1に直交する平断面内にて軸線Y1に対応した中心に対して点対称形状であるとともに、べース部21cの上面の法線は軸線Y1と平行である。なお、この反力発生部材21は、前記点対称形状であり、上方からの押圧力の増加により弾性変形して反力を徐々に増加させるとともに、反力がピークに達した後に座屈変形によって反力が急激に減少するものであれば、ドーム状でなくてもよい。例えば、本体部21aの側面に複数の貫通孔を設けて、上記従来技術の欠点についての説明に用いた図20及び後述する図3に示すような、本体部21aを複数の板ばね状の弾性体で構成するようにしてもよい。また、反力発生部材21の材料としては、ゴム以外の弾性材料を用いてもよい。さらに、反力発生部材21の脚部21dをなくして、ベース部21cの下面を、鍵フレーム31の上板部31a(支持部31d)上に接着剤などにより固定するようにしてもよい。そして、この反力発生部材21の変形に関しては、後述する他の実施形態及び各種変形例にも適用される。
次に、反力発生部材21の鍵フレーム31の上板部31aへの取付けについて説明する。鍵フレーム31の上板部31aにおける、鍵11の直下であって鍵11の前後方向の中間位置には、反力発生部材21が固定されて支持される支持部31dが設けられている。支持部31dの上面は、平面であって、水平に延設された上板部31aに対して、前側にて低く後側にて高くなるように上下方向に傾斜している。この傾斜した支持部31dには一対の貫通孔が設けられており、一対の貫通孔には反力発生部材21の脚部21dが圧入されて、反力発生部材21がそのベース部21cの下面を支持部31dの上面に当接して固定されている。なお、この点に関しては、図2に詳細に示し、図1では省略している。また、鍵11の下面であって反力発生部材21のトップ部21bの上面に対向する位置には、反力発生部材21を上方から押圧する押圧部11aが設けられている。押圧部11aは平板状に構成され、その下面は、平面であって、離鍵状態にて水平に延設された鍵11の下面に対して、前側にて低く後側にて高くなるように上下方向に傾斜している。
次に、鍵フレーム31における支持部31d以外の上板部31aの水平面に対する支持部31dの上面の傾斜角と、鍵11における押圧部31d以外の下面に対する押圧部11aの下面の傾斜角について説明しておく。この場合、押圧部11aの下面の傾斜角は、押圧部11aの下面を延長した平面が揺動軸Cを含むように設定されており、以降、この揺動軸Cを含む平面をP1とする。そして、押圧部11aの傾斜角は、図1(C),(E)に示すように、鍵11の押圧によって反力発生部材21が座屈する直前であって、反力発生部材21の反力がピークになる時点において、反力発生部材21の軸線Y1が平面P1に対して直交するように、鍵フレーム31における支持部31d以外の上板部31aの水平面に対して傾く角度である。言い換えれば、前記反力のピーク時において、揺動軸Cと押圧部11aの押圧点(押圧面)を含む平面P1の法線が、反力発生部材21の軸線Y1に平行になるように、押圧部11aの下面と反力発生部材21のトップ部21bの上面が傾斜している。
また、この鍵盤装置は、押圧部11aと鍵支持部32の中間位置にて、鍵11と鍵フレーム31の上板部31aの間に組み込まれたスプリング33を備えている。スプリング33は、鍵11を上板部31aに対して上方に付勢している。なお、このスプリング33は、コイル状でなくても、鍵11を上方に付勢することができれば、板ばねのようなスプリングでもよく、この変形例は後述する他の実施形態及び種々の変形例にも適用される。鍵11は、その前端部を下方に延設させた延設部11bを備え、延設部11bの下端には後方に突出させた係合部11cが設けられ、係合部11cは鍵フレーム31に設けた貫通孔を介して、上板部31aの下方に前方から侵入している。また、鍵フレーム31の上板部31aの前端部下面にはストッパ部材34が設けられている。ストッパ部材34は、フェルトのような緩衝部材により構成されており、鍵11の係合部11cとの当接により、鍵11の前端部の上方への変位を規制する。また、鍵フレーム31の上面であって押圧部11aの若干前側の位置には、ドーム状の鍵スイッチ35が設けられている。鍵スイッチ35は、鍵11の押鍵時に鍵11の下面から突出させた突出部の押圧によりオフ状態からオン状態に変化して、鍵11の押離鍵操作を検出する。なお、この鍵スイッチ35による押離鍵操作の検出は、楽音信号の発生制御に利用される。
次に、前記のように構成した鍵盤装置の動作について説明する。この鍵盤装置は、離鍵状態においては、図1(A)に示すように、鍵11の前端は、スプリング33により上方に付勢され、かつ係合部11cとストッパ部材34との係合により上方への変位が規制されて、鍵11の押圧部11a以外の下面は、上板部31aの支持部31d以外の上面と平行に対向して水平となっている。なお、鍵11の押圧部11aの下面は前側を低くして水平面に対して若干傾いている。また、この状態では、反力発生部材21の軸線Y1は、トップ部21bの上面に対しては直交しているが、押圧部11aの下面に対しては傾いている。
そして、鍵11が押されると、鍵11は揺動軸C周りに揺動して、鍵11の前端部が下方に変位して係合部11cがストッパ部材34から離れ、その後、図1(B)に示すように、押圧部11aがトップ部21bの上面の後側端部に当接する。この状態では、反力発生部材21の軸線Y1は、押圧部11aの下面すなわち平面P1と直交していない。
鍵11がさらに押されると、鍵11の前端部が下方に変位して、押圧部11aの押圧により反力発生部材21の本体部21aが変形し始める。この変形し始めにおいては、鍵11の押圧部11aの下面と反力発生部材21のトップ部21bの上面との当接面の法線は、反力発生部材21の軸線Y1に対して平行から僅かにずれているので、反力発生部材21は軸線Y1に対して僅かに非対称に変形する。
そして、鍵11がさらに押されると、図1(C),(E)に示すように、反力発生部材21の反力がピークに達して、その後に、本体部21aが座屈変形し始める。この反力がピークに達した状態では、反力発生部材21の軸線Y1は、押圧部11と反力発生部材21との当接面(押圧部11aの下面を含む平面P1と同じ)に直交する。言い換えれば、押圧部11aによるトップ部21bに対する押圧面(押圧点の集合)と、揺動軸Cとを含む平面P1の法線が、軸線Y1と平行となる。これは、前述のように、反力発生部材21による反力がピークになる時点で、軸線Y1が、押圧部11aとトップ部21bとの当接面(当接点の集合)と、揺動軸Cとを含む平面P2に直交するように、押圧部11aの下面及び支持部31dの上面を傾斜させているためである。したがって、この時点における押圧部11aの下面によるトップ部21bに対する押圧方向は軸線Y1の方向となり、反力発生部材21は軸線Y1を中心とする周方向において均等に押圧されることなる。その結果、反力発生部材21の本体部21aは全周にわたって同時に座屈する。なお、鍵スイッチ35は、この座屈よりも若干遅れて、鍵11の下面から突出させた突出部の押圧によりオフ状態からオン状態に変化する。この鍵スイッチ35のオン状態への変化に応答して、図示しない楽音信号発生回路は楽音信号を発生し始める。
さらに、鍵11が押されると、図1(D)に示すように、反力発生部材21の弾性変形が終了して、押鍵による鍵11の揺動が終了する。そして、鍵11が離鍵されると、反力発生部材21及びスプリング33の反力により、鍵11の前端部は上方に付勢されて離鍵状態に戻る。この離鍵状態に戻る過程においては、鍵スイッチ35はオン状態からオフ状態に変化して、図示しない楽音信号発生回路は楽音信号の発生停止を制御する。
前記反力発生部材21の本体部21aが全周にわたって同時に座屈する点について、図3を用いて説明する。図3(A)〜(D)は、上記従来技術で説明した図20の場合と同様に、反力発生部材21の本体部21aにおける軸線Y1周りの90度間隔の位置の4カ所の部分を4個の弾性体21a1,21a2,21a3,21a4として取り出し、鍵11の押圧部11aによって押圧される弾性体21a1,21a2,21a3,21a4の変形状態を示している。
前述の図1(A)のように離鍵状態にあれば、図3(A)に示すように、4個の弾性体21a1,21a2,21a3,21a4はいずれも押圧部11aから離れている。次に、鍵11が押されて、鍵11の押圧部11aが反力発生部材21のトップ部21bの上面に当接し始めると、図3(B)に示すように、押圧部11aが弾性体21a4に当接する。さらに、鍵11が押されると、弾性体21a4が変形し始めた後、押圧部11aは弾性体21a2,21a3及び弾性体21a1の順に当接する。そして、弾性体21a2,21a3及び弾性体21a4も変形し始める。このように、押圧部11aが弾性体21a1,21a2,21a3,21a4にそれぞれ当接し始めるタイミング及び弾性体21a1,21a2,21a3,21a4が変形し始めるタイミングには若干のずれがあり、かつこれらの弾性体21a2,21a3,21a4の変形も軸線Y1に対してわずかに非対称である。この場合、押圧部11aの押圧面(押圧部11aとトップ部21bとの当接面)の法線方向は、反力発生部材21の軸線Y1に対して平行ではなく、多少傾いている。しかし、前述のような支持部31dの上面及び押圧部11aの下面の傾斜により、前記タイミングのずれ及び変形の非対称はごく僅かである。
さらに、鍵11が押されると、弾性体21a1,21a2,21a3,21a4は、反力がピークに達した後に座屈する。図3(C)は、この反力がピークに達した状態の弾性体21a1,21a2,21a3,21a4を示している。この場合、弾性体21a1,21a2,21a3,21a4(反力発生部材21)の反力がピークに達する時点では、支持部31dの上面及び押圧部11aの下面の傾斜により、押圧部11aの押圧面(押圧部11aとトップ部21bとの当接面)の法線方向が反力発生部材21の軸線Y1に対して平行になるように設定されているので、弾性体21a1,21a2,21a3,21a4は同時にピーク反力を発生した後に同時に座屈する。そして、鍵11がさらに押されると、弾性体21a1,21a2,21a3,21a4は座屈後に変形を終了して、図3(D)の状態になる。
このように動作する4個の弾性体21a1,21a2,21a3,21a4においては、弾性体21a1,21a2,21a3,21a4が発生する反力は、図4(A)に示すように、鍵11の押鍵時のストロークに対して、同じタイミングでピークとなるように変化する。そして、4個の弾性体21a1,21a2,21a3,21a4が発生する個別の反力を合成すると、合成反力は、図4(B)に示すように、鍵11の押鍵時のストロークに対して、一つの顕著なピークをもつ反力となる。その結果、このような4個の弾性体21a1,21a2,21a3,21a4を想定した場合には、一つの顕著なピークを有する合成反力が得られることになる。また、この場合も、実際には、反力発生部材21の本体部21aはドーム状に構成されている。しかし、4個の弾性体21a1,21a2,21a3,21a4以外の部分も、図4(A)に示すような反力特性を有するために、ドーム状に構成された本体部21aを有する反力発生部材21も、前述した図4(B)のような一つの顕著なピークを有する特性の反力を発生することになる。
前記説明のように、前記第1実施例においては、反力発生部材21を、軸線Y1に直交する平断面内にて軸線Y1に対応した中心に対して点対称形状であるように弾性材料で形成するとともに、本体部21aをドーム状に形成して座屈変形するように構成した。そして、反力発生部材21の反力がピークに達した時点における揺動軸Cと鍵11の押圧部11aの押圧点(押圧面)を含む平面P1の法線と、反力発生部材21の軸線Y1とが平行となるように構成した。その結果、前記第1実施例によれば、鍵11の押圧に対して、反力発生部材21が座屈直前に一つの顕著なピークを有する反力を発生するので、演奏者は、前記座屈直前の明確なクリック感を得ることができて、ピアノにおけるレットオフ感と同様な鍵タッチ感を感じることができる。
なお、前記第1実施例においては、反力発生部材21の反力がピークに達した時点における揺動軸Cと鍵11の押圧部11aの押圧点(押圧面)を含む平面P1の法線と、反力発生部材21の軸線Y1とが平行となるように構成した。しかし、押圧部11aが反力発生部材21のトップ部21bに接触し始める状態(図1(B)の状態)から押圧部11aが反力発生部材21を押圧し終える状態(図1(D)の状態)までに、鍵11が揺動する角度は小さい。したがって、押圧部11aがトップ部21bに接触する時点における揺動軸Cと押圧部11aの押圧点を含む平面の法線と、押圧部11aが反力発生部材21を押圧し終えた時点における揺動軸Cと押圧部11aの押圧点を含む平面の法線とがなす角度の範囲内に、反力発生部材21の軸線Y1の方向が存在するように、鍵11と反力発生部材21を構成するようにしてもよい。これによっても、押圧部11aが反力発生部材21のトップ部21bに接触し始める状態から押圧部11aが反力発生部材21を押圧し終える状態までの間に、反力発生部材21の軸線Y1周りの各部は押圧部11aによって軸線Y1方向に近い方向に押圧されて座屈するので、反力発生部材21が座屈直前に一つの顕著なピークを有する反力を発生する。その結果、演奏者は、座屈直前の明確なクリック感を得ることができて、ピアノにおけるレットオフ感と同様な鍵タッチ感を感じることができる。なお、この点に関しては、後述する第2及び第3実施例においても適用される。
また、前記第1実施例においては、押圧部11aの下面を鍵11の押圧部11a以外の下面に対して傾斜させて、反力発生部材21による反力がピークになる時点で、押圧部11aの下面が支持部31dの上面に平行になるようにした。しかし、この傾斜角度は僅かであるので、押圧部11aの下面が、鍵11の押圧部11a以外の下面と同一又は平行になるように構成してもよい。また、この点に関しても、後述する第2及び第3実施例においても適用される。
a2.第2実施例
次に、第1実施形態の第2実施例に係る鍵盤装置について図5を用いて説明する。図5(A)は、鍵11の離鍵時(押鍵開始前)における鍵盤装置を右から見た側面図である。図5(B)は、反力発生部材22がピーク反力を発生している状態における反力発生部材22の部分を拡大して示す図である。この場合も、反力発生部材22は、本体部22a、トップ部22b及びベース部22cを有する(図5(B)参照)。ただし、ベース部22cは、鍵フレーム31の上板部31の支持部31d上に固定された状態で、前側の厚さを薄くして、後方に向かうに従って厚くなるように形成されている。そして、ベース部22cが下面にて固定される支持部31dは、支持部31d以外の上板部31aの上面よりも若干低く水平に構成されている。なお、この場合も、べース部21cの上面は上記第1実施例の場合と同じであり、その法線は軸線Y1と平行である。反力発生部材22の他の部分は、上記第1実施例の反力発生部材21と同様である。また、押圧部11aの下面の傾斜も上記第1実施例の場合と同様である。また、この場合も、押圧部11aの下面を延長した平面には揺動軸Cが含まれるようになっており、この揺動軸Cを含む平面をP1とする。ただし、軸線Y1は、反力発生部材22のドーム状の本体部22a及び円筒状のトップ部22bの中心軸線である。また、前記以外の構成は、上記第1実施例の場合と同じであるので、同一符号を付してそれらの説明を省略する。
このように、この第2実施例においては、反力発生部材22のベース部22cの前後方向の厚さを異ならせることにより、反力発生部材22の軸線Y1を水平な鍵フレーム31の上板部31aに対して傾けている。そして、この上板部31aの傾き及び押圧部11aの下面の傾斜により、反力発生部材22の反力がピークになる時点で、反力発生部材22の軸線Y1が平面P1に対して直交するようにしている。
前記のように構成した第2実施例においても、演奏者が鍵11を押離鍵操作すれば、反力発生部材22は上記第1実施例の場合と同様に動作する。すなわち、鍵11が押さえられれば、反力発生部材22は弾性変形して座屈する。そして、反力発生部材22の反力がピークに達する座屈直前の時点では、平面P1の法線と、反力発生部材22の軸線Y1とが平行となる(図5(B)参照)。その結果、この第2実施例によっても、上記第1実施例の場合と同様に、鍵11の押圧に対して、反力発生部材22が座屈直前に一つの顕著なピークを有する反力を発生するので、演奏者は、前記座屈直前の明確なクリック感を得ることができて、ピアノにおけるレットオフ感と同様な鍵タッチ感を感じることができる。
なお、前記第2実施例においては、鍵フレーム31の支持部31dを上板部31aの他の部分よりも低くするようした。しかし、これに代えて、支持部31dを支持部31d以外の上板部31aと同一平面に形成するようにしてもよい。この場合、鍵支持部32の高さを若干高くするとともに、延設部11bを若干長くすればよい。また、前記第2実施例においては、ベース部22cの厚さを前後方向で異ならせることのみにより、反力発生部材22の軸線Y1を上板部31aに対して傾けるようにして。しかし、これに代えて、ベース部22cの厚さを前後方向で異ならせることに加えて、支持部31dを水平から若干傾けることの組み合わせにより、反力のピーク時に、軸線Y1が平面P1に直交するように、反力発生部材22を傾けるようにしてもよい。この場合、反力発生部材22のベース部22cの前後方向の厚さの変化を前記第2実施例の場合よりも緩やかにするようにするとよい。
a3.第3実施例
次に、第1実施形態の第3実施例に係る鍵盤装置について図6を用いて説明する。図6(A)は、鍵11の離鍵時(押鍵開始前)における鍵盤装置を右から見た側面図である。図6(B)は、反力発生部材21がピーク反力を発生している状態における反力発生部材21の部分を拡大して示す図である。この場合も、鍵フレーム31の上板部31aの後端部の上面上には、鍵11の内側にて対向する一対の板状の鍵支持部32が立設固定されている。鍵支持部32の上部には、互いに対向する位置にて外側に突出した突出部が設けられ、突出部を鍵11の後端部に設けた貫通孔に内側から回転可能に侵入させている。
しかし、この第3実施例においては、鍵支持部32の高さは上記第1及び第2実施例の場合よりも低く、鍵支持部32の突出部が回転可能に侵入する鍵11に設けた貫通孔は、鍵11の後端部の下面を下方に突出させた凸部11dに設けられている。そして、この場合も、鍵11は、鍵支持部32により、前端部を上下方向に揺動可能に後端部にて支持されており、この揺動中心を揺動軸Cとする。ただし、揺動軸Cは、上記第1実施例の場合に比べて、鍵フレーム31の上板部31aに近い位置にある。また、反力発生部材21は、上記第1実施例の場合と同様に構成されており、本体部21a、トップ部21b及びベース部21cを有し、ベース部21cの厚みは全て均一である(図6(B)参照)。ベース部21cの下面が固定される支持部31dは、支持部31d以外の上板部31aの上面よりも若干低く水平に構成されている。したがって、反力発生部材21の軸線Y1は、鍵フレーム31の上板部31aの水平な上面に垂直である。
この第3実施例においても、鍵11の下面であって反力発生部材21のトップ部21bの上面に対向する位置には、反力発生部材21を上方から押圧する押圧部11aが設けられている。押圧部11aの下面は、平面であって、離鍵状態にて水平に延設された鍵11の下面に対して、上記第1実施例の場合とは逆に、前側にて高く後側にて低くなるように上下方向に傾斜している。この場合も、押圧部11aの下面を延長した平面は揺動軸Cを含むようになっており、この揺動軸Cを含む平面をP1とする。そして、この押圧部11aの下面の傾斜角は、反力発生部材22の反力がピークになる時点で、反力発生部材21の軸線Y1が平面P1に直交するようになっている。それ以外の構成は上記第1実施例と同じであるので、同一符号を付してそれらの説明を省略する。
このように、この第3実施例においては、鍵11の揺動軸Cの上下方向の位置を低くし、反力発生部材22のベース部21cの厚みを均一にするとともに、支持部31dを水平にして、軸線Y1が鍵フレーム31の上板部31aの水平面に対して垂直にしている。また、押圧部11aの下面の傾斜を、鍵11における押圧部11a以外の下面に対して、前側を後側よりも高くして、反力発生部材22の反力がピークになる時点で、反力発生部材21の軸線Y1が平面Pに直交するようにしている。
前記のように構成した第3実施例においても、演奏者が鍵11を押離鍵操作すれば、反力発生部材21は上記第1実施例の場合と同様に動作する。すなわち、鍵11が押さえられれば、反力発生部材21は弾性変形して座屈する。そして、反力発生部材21の反力がピークに達する座屈直前の時点では、平面P1の法線と、反力発生部材22の軸線Y1とが平行となる(図6(B)参照)。その結果、この第3実施例によっても、上記第1実施例の場合と同様に、鍵11の押圧に対して、反力発生部材21が座屈直前に一つの顕著なピークを有する反力を発生するので、演奏者は、前記座屈直前の明確なクリック感を得ることができて、ピアノにおけるレットオフ感と同様な鍵タッチ感を感じることができる。
なお、前記第3実施例においては、鍵フレーム31の支持部31dを上板部31aの他の部分よりも低くするようした。しかし、反力のピーク時における押圧部11aの下面と反力発生部材21のトップ部21bの上面との当接面を低くすることができれば、支持部31dを支持部31d以外の上板部31aと同一平面上に形成するようにしてもよい。また、反力のピーク時における押圧部11aの下面と反力発生部材21のトップ部21bの上面との当接面を水平にできない場合には、上記第1実施例のように支持部31dを水平に対して若干傾斜させたり、上記第2実施例のように反力発生部材21のベース部21cの厚みを前後方向において異ならせたりするようにすればよい。
a4.第1変形例
次に、第1実施形態の第1変形例について図7を用いて説明する。図7(A)は、鍵11の離鍵時(押鍵開始前)における鍵盤装置を右から見た側面図である。図7(B)は、鍵11が押されて鍵の押圧部11aが反力発生部材22の上端に当接し始めた状態にある鍵盤装置を右から見た側面図である。図7(C)は、鍵11がさらに押されて反力発生部材22が座屈する直前であって反力がピークにある状態における鍵盤装置を右から見た側面図である。図7(D)は、図7(C)の反力発生部材22の部分を拡大して示す図である。この場合も、反力発生部材22は、上記第2実施例の場合と同様に、本体部22a、トップ部22b1及びベース部22cを有し、ベース部22cの厚みは前後方向で変更されている。そして、反力発生部材22の軸線Y1の方向も上記第2実施例の場合と同じである。
しかし、この第1変形例においては、図7(D)に矢印で示すように、押圧部11aの下面を、前記第2実施例の場合に比べて、鍵11の下面に対して前側を後側に比べてさらに下方に位置させて、押圧部11aの傾斜を図示矢印方向に大きくしている。すなわち、押圧部11aの下面(押圧面)の法線を、上記第2実施例の場合に比べて、若干水平方向側に傾けている。また、この場合も、押圧部11aの下面を延長した平面には揺動軸Cが含まれるようになっており、この揺動軸Cを含む平面をP1とする。そして、押圧部11aの下面の前記傾斜の設定により、押圧部11aが反力発生部材22のトップ部22bに当接した時点で、押圧部11aの下面がトップ部22bの上面に面接触するようにしている。なお、前記以外の構成は、上記第2実施例の場合と同じであるので、同一符号を付してそれらの説明を省略する。
このような構成により、鍵11の押離鍵操作により、反力発生部材22は第2実施例の場合とほぼ同様に動作する。しかし、この第1変形例では、前述のように、鍵11が押されると、押圧部11aが反力発生部材22のトップ部22bに接触し始める時点で、押圧部11aの下面はトップ部22b1の上面に面接触する。したがって、この状態で、反力発生部材22の軸線Y1は平面P1に直交、すなわち押圧部11aの下面の法線と軸線Y1とが一致する。これにより、反力発生部材22は、最初、軸線Y1に対して対称に変形し始める。鍵11がさらに押されると、押圧部11aの下面とトップ部22b1の上面との摩擦により、押圧部11aは、接触位置を変更することなく、反力発生部材22を変形させ続ける。そして、反力発生部材22の反力がピークになる時点では、反力発生部材22の軸線Y1は、平面P1に直交することなく、押圧部11aの下面に直交しない。したがって、この時点では、トップ部22bの前側の下端は、トップ部22bの後側の下端よりも若干下方に押し込まれることになる。
したがって、反力ピーク時の反力発生部材22の変形は、軸線Y1に対して僅かに非対称となる。しかし、この非対称性は僅かなものであるので、上記第2実施例の場合と同様に、鍵11の押圧に対して、反力発生部材22が座屈直前に一つの顕著なピークを有する反力を発生する。その結果、演奏者は、前記座屈直前の明確なクリック感を得ることができて、ピアノにおけるレットオフ感と同様な鍵タッチ感を感じることができる。また、押圧部11aが反力発生部材22のトップ部22b1に接触し始める時点で、押圧部11aの下面はトップ部22b1の上面に面接触するので、反力発生部材22は演奏者の押鍵操作開始直後から軸線方向へ適切に弾性変形しはじめるので、演奏者の鍵タッチ感も良好となる。
なお、この第1変形例では、押圧部11aが反力発生部材22のトップ部22b1に接触し始める時点で、押圧部11aの下面はトップ部22bの上面に面接触するように、押圧部11aの下面を鍵11の下面に対して所定の傾斜角を持って傾斜させるようにした。しかし、押圧部11aの下面における鍵11の下面に対する傾斜角を、前記第2実施例における傾斜角と、前記所定の傾斜角との間の範囲内に設定するようにしてもよい。すなわち、押圧部11aの下面における鍵11の下面に対する傾斜角を、ピーク反力時に反力発生部材22の軸線Y1が押圧部11aの下面に直交するような傾斜角と、押圧部11aの当接開始時に押圧部11aの下面が反力発生部材22のトップ部22bの上面に面接触するような傾斜角との間の範囲内に設定するようにしてもよい。これによっても、押圧部11aが反力発生部材22のトップ部22bに当接し始めた直後から、押圧部11aの下面はトップ部22bの上面に面接触し始めるので、前記効果は期待される。
また、この第1変形例においては、上記第2実施例のように、反力発生部材22の軸線Y1を垂直に対して傾けるために、ベース部22cの厚みを前後方向で異ならせるようにした。しかし、これに代えて、上記第1実施例のように、反力発生部材22の軸線Y1を垂直に対して傾けるために、支持部31dを水平から若干傾けてもよい。また、支持部31dを水平から若干傾けるのに加えて、ベース部22cの厚みを前後方向で異ならせたりするようにしてもよい。また、この変形例は、上記第3実施例にも適用される。
a5.第2変形例
次に、第1実施形態の第2変形例について図面を用いて説明する。図8(A)は、鍵11の離鍵時(押鍵開始前)における鍵盤装置を右から見た側面図である。図8(B)は、鍵11が押されて鍵11の押圧部11aが反力発生部材22の上端に当接し始めた状態にある鍵盤装置を右から見た側面図である。図8(C)は、鍵がさらに押されて反力発生部材22が座屈する直前であって反力がピークにある状態における鍵盤装置を右から見た側面図である。図8(D)は、図8(C)の反力発生部材22の部分を拡大して示す図である。この場合も、反力発生部材22は、上記第2実施例の場合と同様に、本体部22a、トップ部22b及びベース部22c1を有する(図7(D)参照)。しかし、ベース部22c1は、前後方向の厚みの異なる度合いを上記第2実施例の場合に比べて若干小さくして、支持部31dに反力発生部材22を固定した状態で、反力発生部材22の軸線Y1を上記第2実施例の場合よりも垂直に近い側に傾けた点で、上記第2実施例のベース部22cとは異なる。すなわち、反力発生部材22の軸線Y1を上記第2実施例の場合に比べて図8(D)の矢印方向に若干傾ける。そして、この反力発生部材22の軸線Y1の傾きの設定により、押圧部11aが反力発生部材22のトップ部22bに当接した時点で、押圧部11の下面11aがトップ部22bの上面に面接触するようにしている。また、この場合も、押圧部11aの下面を延長した平面には揺動軸Cが含まれるようになっており、この揺動軸Cを含む平面をP1とする。なお、前記以外の構成は、上記第2実施例の場合と同じであるので、同一符号を付してそれらの説明を省略する。
このような構成により、鍵11の押離鍵操作により、反力発生部材22は第2実施例の場合とほぼ同様に動作する。しかし、この第2変形例でも、前述のように、鍵11が押されると、押圧部11aが反力発生部材22のトップ部22bに接触し始める時点で、押圧部11aの下面はトップ部22bの上面に面接触する。したがって、この状態で、反力発生部材22の軸線Y1は平面P1に直交、すなわち押圧部11aの下面の法線と軸線Y1とが一致する。これにより、反力発生部材22は、最初、軸線Y1に対して対称に変形し始める。鍵11がさらに押されると、押圧部11aの下面とトップ部22b1の上面との摩擦により、押圧部11aは、接触位置を変更することなく、反力発生部材22を変形させ続ける。そして、反力発生部材22の反力がピークになる時点では、反力発生部材22の軸線Y1は、平面P1に直交することなく、押圧部11aの下面に直交しない。したがって、この時点では、トップ部22bの前側の下端は、トップ部22bの後側の下端よりも若干下方に押し込まれることになる。
したがって、反力ピーク時の反力発生部材22の変形は、軸線Y1に対して僅かに非対称となる。しかし、この非対称性は僅かなものであるので、上記第2実施例の場合と同様に、鍵11の押圧に対して、反力発生部材22が座屈直前に一つの顕著なピークを有する反力を発生する。その結果、演奏者は、前記座屈直前の明確なクリック感を得ることができて、ピアノにおけるレットオフ感と同様な鍵タッチ感を感じることができる。また、押圧部11aが反力発生部材22のトップ部22b1に接触し始める時点で、押圧部11aの下面はトップ部22b1の上面に面接触するので、反力発生部材22は演奏者の押鍵操作開始直後から軸線方向へ適切に弾性変形しはじめるので、演奏者の鍵タッチ感も良好となる。
なお、この第2変形例では、押圧部11aが反力発生部材22のトップ部22b1に接触し始める時点で、押圧部11aの下面がトップ部22bの上面に面接触するように、反力発生部材22の軸線Y1を水平面に対して所定の傾斜角を持って傾斜させるようにした。しかし、軸線Y1の水平面に対する傾斜角を、前記第2実施例における傾斜角と、前記所定の傾斜角との間の範囲内に設定するようにしてもよい。すなわち、反力発生部材22の軸線Y1の傾斜角を、ピーク反力時に押圧部11aの下面に直交するような傾斜角と、押圧部11aの当接開始時に押圧部11aの下面が反力発生部材22のトップ部22bの上面に面接触するような傾斜角との間の範囲内に設定するようにしてもよい。これによっても、押圧部11aが反力発生部材22のトップ部22bに当接し始めた直後から、押圧部11aの下面はトップ部22bの上面に面接触し始めるので、前記効果は期待される。
また、上記第1変形例に係るように押圧部11aの下面の傾斜の設定と、この第2変形例による反力発生部材22の軸線Y1の方向の設定との組み合わせにより、押圧部11aの反力発生部材22のトップ部22bへの当接開始時又は当接開始直後から、押圧部11aの下面がトップ部22bの上面に面接触し始めるようにしてもよい。
要するに、前記第1変形例及びこの第2変形例においては、鍵11の押圧部11a及び反力発生部材22を次のように構成すればよい。この場合、鍵11の押鍵操作開始前における反力発生部材22の軸線Y1に対する押圧部11aの押圧面の法線の方向(角度)をθ1とする。また、反力発生部材22の反力がピークに達した時点において、押圧部11aの押圧面の法線が反力発生部材22の軸線Y1に対して平行となるような、鍵11の押鍵操作開始前における反力発生部材22の軸線Y1に対する押圧部11の押圧面の法線の方向(角度)をθ2とする。また、押圧部11aと反力発生部材22の当接開始時において押圧部11aの押圧面の法線が反力発生部材22の軸線Y1に対して平行となるような、鍵11の押鍵操作開始前における反力発生部材22の軸線Y1に対する押圧部11aの押圧面の法線の方向(角度)をθ3とする。そして、方向(角度)θ1が、方向(角度)θ2と方向(角度)θ3との間に入るようにすればよい。
また、この第2変形例においては、上記第2実施例のように、反力発生部材22の軸線Y1を垂直方向に対して傾けるために、ベース部22c1の厚みを前後方向で異ならせるようにした。しかし、これに代えて、上記第1実施例のように、反力発生部材22の軸線Y1を垂直方向に対して傾けるために、支持部31dを水平から若干傾けてもよい。また、支持部31dを水平から若干傾けるのに加えて、ベース部22c1の厚みを前後方向で異ならせたりするようにしてもよい。また、この第2変形例は、上記第3実施例にも適用される。
a6.第3変形例
次に、第1実施形態の第3変形例について説明する。上記第1乃至第3実施例、並びに上記第1及び第2変形例においては、反力発生部材21,22のトップ部21b、22bの上面及び鍵11の押圧部11aの下面を平面に形成した。しかし、これらの上面及び下面を凸状又は凹状に形成してもよい。この変形例について、反力発生部材22を例にして説明する。例えば、図9(A)に示すように、反力発生部材22のトップ部22bの上面を平面状に形成し、押圧部11aの下面を下方に突出した球面状に形成する。また、図9(B)に示すように、反力発生部材22のトップ部22bの上面を上方に突出した球面状に形成し、押圧部11aの下面を平面状に形成してもよい。また、図9(C)に示すように、反力発生部材22のトップ部22bの上面を下方に窪んだ球面状に形成し、押圧部11aの下面を下方に突出した球面上に形成してもよい。さらに、図9(D)に示すように、反力発生部材22のトップ部22bの上面を上方に突出した球面状に形成し、押圧部11aの下面を上方に窪んだ球面上に形成してもよい。また、押圧部11aを、鍵11の内部上面から下方に突出させた十字型、H字型等のリブなどで構成してもよい。なお、これらの変形は、反力発生部材21にも適用されるものである。
前記図9(A),(B)に示したように反力発生部材21,22を構成しても、反力がピークに達する時点において押圧部11aの下面と、反力発生部材21,22のトップ部22bの上面が当接する当接面(当接点の集合)と、揺動軸Cとを含む平面は、上記第1乃至第3実施例、及びそれらの第1及び第2変形例の平面P1と同様に定義される。しかし、前記図9(C),(D)に示したように反力発生部材21,22を構成した場合には、反力がピークに達する時点において押圧部11aの下面と、反力発生部材21,22のトップ部22bの上面が当接している当接面(当接点の集合)の一部の当接点と、揺動軸Cとを含む平面が、上記第1乃至第3実施例の平面P1として定義される。なお、この第3変形例に関しては、後述する第2実施形態、第3実施形態及びそれらの変形例にも適用されるとともに、後述する各種他の適用例にも適用される。
a7.他の変形例
上記第1乃至第3実施例、並びに第1乃至第3変形例においては、反力発生部材21,22を一つの鍵11に対して一つだけ設けるようにした。しかし、一つの鍵11に対して複数の反力発生部材21,22をそれぞれ設けるようにしてもよい。この場合、複数の反力発生部材21,22の反力ピークのタイミングを一致させる必要がある。なお、この他の変形例に関しては、後述する第2実施形態、第3実施形態及びそれらの変形例にも適用されるとともに、後述する各種他の適用例にも適用される。
また、一つの鍵11に対して一つの反力発生部材21,22を設ける場合には、反力発生部材21,22の軸線は本体部21a,22aの中心軸線であるが、一つの鍵11に対して複数の反力発生部材21,22を設ける場合には、反力発生部材21,22の軸線は単純ではないので、この軸線について若干説明しておく。すなわち、厳密には、反力発生部材21,22の軸線とは、反力ベクトルの起点を通り、ベクトル方向に延びる力の作用線を意味する。そして、一つの鍵11に対して一つの反力発生部材21,22を設ける場合には、一つの反力発生部材21,22の反力方向のみに着目して反力発生部材21,22の軸線とすればよいが、一つの鍵11に対して複数の反力発生部材21,22を設ける場合には、複数の反力発生部材21,22の反力方向に着目して反力発生部材21,22の軸線とする必要がある。具体的には、複数の反力発生部材21,22ごとに反力ベクトルを求め、複数の反力ベクトルの合力の方向を求め、かつその合力の起点周りのあらゆるモーメントがゼロとなる起点を求めて、反力発生部材21,22の軸線を定義することになる。
b.第2実施形態
上記第1実施形態においては、平面P1は、鍵11の押圧部11aの押圧面(下面)を含む平面内に揺動軸Cが含まれる実施形態について説明した。第2実施形態では、前記押圧部11aの押圧面(下面)を含む平面が揺動軸Cを含まない場合も含めて、前記押圧面と反力発生部材21,22の軸線Y1との関係に着目した実施形態について説明する。
b1.第1実施例
まず、本発明の第2実施形態の第1実施例について図10を用いて説明する。図10(A)は、離鍵時(押鍵開始前)における鍵盤装置を右から見た側面図である。図10(B)は、反力発生部材22が座屈する直前のピーク反力を発生している状態における鍵盤装置を右から見た側面図であり、図10(C)は、図10(B)の反力発生部材22の部分を拡大して示す図である。この鍵盤装置は、上記第1実施形態の第2実施例(図5参照)の鍵盤装置とほぼ同様に構成されている。
反力発生部材22は上記第1実施形態の第2実施例の場合と同様に構成されていて、ベース部22cが前側から後側に向かうに従って厚くなるように構成されている。また、上記第1実施形態の第2実施例と同様に、鍵フレーム31の支持部31dは上板部31aの他の上面よりも若干低く水平に構成され、かつ鍵11の押圧部11aの下面は、離鍵状態にて、前側が後側に比べて僅かに低くなるよう形成されている。ただし、支持部31dの上面及び押圧部11aの下面は、上記第1実施形態の第2実施例の場合よりも若干上方に位置する。これにより、反力発生部材22の軸線Y1は、上記第1実施形態の第2実施例の場合と同じ傾斜角度をもって、支持部31dと直交する方向に対して若干前側に傾いている。また、この場合には、押圧部11aの下面を延長した平面をP2とする。そして、上記第1実施形態の第2実施例の場合と同様に、押圧部11aの下面の傾斜の程度を適当に設定することにより、鍵11の押圧により反力発生部材22による反力がピークに達した際に、反力発生部材22の軸線Y1が平面P2に対して直交するようにする。その結果、この第1実施例においては、反力発生部材22は上記第1実施形態の第2実施例の場合よりも上方に位置し、平面P2は揺動軸Cを含むことなく、鍵支持部32の中心軸と平面P2との交点は、揺動軸Cの若干上方に位置することになる。
言い換えれば、この第1実施例では、反力発生部材22、押圧部11a及び支持部31dが、次の2つの条件を満足するように設定されている。第1の条件は、鍵11の押圧により反力発生部材22による反力がピークに達した際に、反力発生部材22の軸線Y1が押圧部11aの下面を含む平面P2に対して直交、すなわち反力ピーク時における押圧部11aと反力発生部材22のトップ部22bの上面との当接面(前記平面P2と同じ)の法線が、軸線Y1と平行になることである。第2の条件は、鍵支持部32の中心軸が平面P2に交差する点が揺動軸Cの上方に位置することである。ただし、前記交差する点と揺動軸Cの上下方向のずれ量は僅かである。この点で、この第2実施形態の第1実施例は、上記第1実施形態の第2実施例とは異なる。前記以外の構成は上記第1実施形態の第2実施例と同じであるので、同一符号を付してその説明を省略する。
前記のように構成した第1実施例においても、演奏者が鍵11を押離鍵操作すれば、反力発生部材22は上記第1実施形態の第2実施例の場合と同様に動作する。すなわち、鍵11が押さえられれば、反力発生部材22は弾性変形して座屈する。そして、反力発生部材22の反力がピークに達する座屈直前の時点では、押圧部11aの押圧面を含む平面P2の法線と、反力発生部材22の軸線Y1とが平行となる(図10(B),(C)参照)。
このように動作する第1実施例においては、揺動軸Cが反力ピーク時における押圧部11aと反力発生部材22のトップ部22bの上面との当接面(すなわち平面P2)から多少ずれているので、反力発生部材22は軸線Y1に対して僅かに非対称に変形する。したがって、第1実施形態の第2実施例の場合に比べて、クリック感は若干不明確になる。しかしながら、反力ピーク時における押圧部11aの下面の法線と反力発生部材22の軸線Y1は平行であり、揺動軸Cから平面P2までの距離も小さいので、演奏者は十分なクリック感を感じる。このように、この第1実施例によっても、上記第1実施形態の第2実施例の場合と同様に、鍵11の押圧に対して、反力発生部材22が座屈直前に一つの顕著なピークを有する反力を発生し、演奏者は、前記座屈直前の明確なクリック感を得ることができて、ピアノにおけるレットオフ感と同様な鍵タッチ感を感じることができる。
なお、この第1実施例においては、反力発生部材22の反力がピークに達した時点における鍵11の押圧部11aの押圧面を含む平面P2の法線と、反力発生部材22の軸線Y1とが平行となるように構成した。しかし、この第2実施例の場合も、上記第1実施形態の第2実施例の場合と同様に、押圧部11aが反力発生部材22のトップ部22bに接触し始める状態から押圧部11aが反力発生部材22を押圧し終える状態までに、鍵11が揺動する角度は小さい。したがって、この場合も、押圧部11aがトップ部22bに接触する時点における押圧部11aの押圧面の法線と、押圧部11aが反力発生部材22を押圧し終えた時点における押圧部11aの押圧面の法線とがなす角度の範囲内に、反力発生部材22の軸線Y1の方向が存在するように、鍵11と反力発生部材22を構成するようにしてもよい。この点に関しては、後述する第2実施形態の第2乃至第4実施例にも適用される。
b2.第2実施例
次に、本発明の第2実施形態の第2実施例について図11を用いて説明する。図11(A)は、離鍵時(押鍵開始前)における鍵盤装置を右から見た側面図である。図11(B)は、反力発生部材22が座屈する直前のピーク反力を発生している状態における鍵盤装置を右から見た側面図である。図11(C)は、図11(B)の反力発生部材22の部分を拡大して示す図である。この鍵盤装置も、上記第1実施形態の第2実施例(図5参照)の鍵盤装置とほぼ同様に構成されている。
反力発生部材22は上記第1実施形態の第2実施例の場合と同様に構成されていて、ベース部22cが前側から後側に向かうに従って厚くなるように構成されている。また、上記第1実施形態の第2実施例と同様に、鍵フレーム31の支持部31dは上板部31aの他の上面よりも若干低く水平に構成され、かつ鍵11の押圧部11aの下面は、離鍵状態にて、前側が後側に比べて僅かに低くなるよう形成されている。ただし、支持部31dの下面は、上記第1実施形態の第2実施例の場合よりも若干下方に位置する。また、押圧部11aは、鍵11の下面から下方に突出している。これにより、反力発生部材22の軸線Y1は、上記第1実施形態の第2実施例の場合と同じ傾斜角度をもって、支持部31dと直交する方向に対して若干前側に傾いている。また、この場合にも、押圧部11aの下面を延長した平面をP2とする。そして、上記第1実施形態の第2実施例の場合と同様に、押圧部11aの下面の傾斜の程度を適当に設定することにより、鍵11の押圧により反力発生部材22による反力がピークに達した際に、反力発生部材22の軸線Y1が平面P2に対して直交するようにする。その結果、この第2実施例においては、反力発生部材22は上記第1実施形態の第2実施例の場合よりも下方に位置し、平面P2は揺動軸Cを含むことなく、鍵支持部32の中心軸と平面との交点は、揺動軸Cの若干下方に位置することになる。
言い換えれば、この第2実施例では、反力発生部材22、押圧部11a及び支持部31dが、次の2つの条件を満足するように設定されている。第1の条件は、鍵11の押圧により反力発生部材22による反力がピークに達した際に、反力発生部材22の軸線Y1が押圧部11aの下面を含む平面P2に対して直交、すなわち反力ピーク時における押圧部11aと反力発生部材22のトップ部22bの上面との当接面(前記平面P2と同じ)の法線が、軸線Y1と平行になることである。第2の条件は、鍵支持部32の中心軸が平面P2に交差する点が揺動軸Cの下方に位置することである。ただし、この場合も、前記交差する点と揺動軸Cの上下方向のずれ量は僅かである。この点で、この第2実施形態の第2実施例は、上記第1実施形態の第2実施例とは異なる。前記以外の構成は上記第1実施形態の第2実施例と同じであるので、同一符号を付してその説明を省略する。
前記のように構成した第2実施例においても、演奏者が鍵11を押離鍵操作すれば、反力発生部材22は上記第1実施形態の第2実施例の場合と同様に動作する。すなわち、鍵11が押さえられれば、反力発生部材22は弾性変形して座屈する。そして、反力発生部材22の反力がピークに達する座屈直前の時点では、押圧部11aの押圧面を含む平面P2の法線と、反力発生部材22の軸線Y1とが平行となる(図11(B),(C)参照)。
このように動作する第2実施例においても、揺動軸Cが反力ピーク時における押圧部11aと反力発生部材22のトップ部22bの上面との当接面(すなわち平面P2)から多少ずれているので、反力発生部材22は軸線Y1に対して僅かに非対称に変形する。したがって、第1実施形態の第2実施例の場合に比べて、クリック感は若干不明確になる。しかしながら、反力ピーク時における押圧部11aの下面の法線と反力発生部材22の軸線Y1は平行であり、揺動軸Cから平面P2までの距離も小さいので、演奏者は十分なクリック感を感じる。このように、この第2実施例によっても、上記第1実施形態の第2実施例の場合と同様に、鍵11の押圧に対して、反力発生部材22が座屈直前に一つの顕著なピークを有する反力を発生し、演奏者は、前記座屈直前の明確なクリック感を得ることができて、ピアノにおけるレットオフ感と同様な鍵タッチ感を感じることができる。
b3.第3実施例
次に、本発明の第2実施形態の第3実施例について図12を用いて説明する。図12(A)は、離鍵時(押鍵開始前)における鍵盤装置を右から見た側面図であり、図12(B)は、反力発生部材22が座屈する直前のピーク反力を発生している状態における鍵盤装置を右から見た側面図である。図12(C)は、図12(B)の反力発生部材22の部分を拡大して示す図である。この鍵盤装置も、上記第1実施形態の第2実施例(図5参照)の鍵盤装置とほぼ同様に構成されている。
反力発生部材22は、上記第1実施形態の第2実施例の場合とほぼ同様に、ベース部22cが前側から後側に向かうに従って厚くなるように構成されているが、ベース部22cの厚さの変更度合を上記第1実施形態の第2実施例の場合よりも極めて若干量だけ大きくしている。また、上記第1実施形態の第2実施例と同様に、鍵フレーム31の支持部31dは上板部31aの他の上面よりも若干低く水平に構成され、かつ鍵11の押圧部11aの下面は、離鍵状態にて、前側が後側に比べて僅かに低くなるよう形成されている。これにより、反力発生部材22の軸線Y1は、上記第1実施形態の第2実施例の場合に比べて、垂直方向に対する角度が大きくなるように、図示矢印方向に傾いている。また、この場合にも、押圧部11aの下面を延長した平面をP2とする。そして、上記第1実施形態の第2実施例の場合と同様に、押圧部11aの下面の傾斜の程度を適当に設定することにより、鍵11の押圧により反力発生部材22による反力がピークに達した際に、反力発生部材22の軸線Y1が平面P2に対して直交するようにする。その結果、この第3実施例においては、平面P2の水平面に対する角度が大きくなり、平面P2は揺動軸Cを含むことなく、鍵支持部32の中心軸と平面との交点は、揺動軸Cの若干上方に位置することになる。
言い換えれば、この第3実施例では、反力発生部材22、押圧部11a及び支持部31dが、次の2つの条件を満足するように設定されている。第1の条件は、鍵11の押圧により反力発生部材22による反力がピークに達した際に、反力発生部材22の軸線Y1が押圧部11aの下面を含む平面P2に対して直交、すなわち反力ピーク時における押圧部11aと反力発生部材22のトップ部22bの上面との当接面(前記平面P2と同じ)の法線が、軸線Y1と平行になることである。第2の条件は、鍵支持部32の中心軸が平面P2に交差する点が揺動軸Cの上方に位置することである。ただし、この場合も、前記交差する点と揺動軸Cの上下方向のずれ量は僅かである。この点で、この第2実施形態の第3実施例は、上記第1実施形態の第2実施例とは異なる。前記以外の構成は上記第1実施形態の第2実施例と同じであるので、同一符号を付してその説明を省略する。
前記のように構成した第3実施例においても、演奏者が鍵11を押離鍵操作すれば、反力発生部材22は上記第1実施形態の第2実施例の場合と同様に動作する。すなわち、鍵11が押さえられれば、反力発生部材22は弾性変形して座屈する。そして、反力発生部材22の反力がピークに達する座屈直前の時点では、押圧部11aの押圧面を含む平面P2の法線と、反力発生部材22の軸線Y1とが平行となる(図12(B),(C)参照)。
このように動作する第3実施例においても、揺動軸Cが反力ピーク時における押圧部11aと反力発生部材22のトップ部22bの上面との当接面(すなわち平面P2)から多少ずれているので、反力発生部材22は軸線に対して僅かに非対称に変形する。したがって、第1実施形態の第2実施例の場合に比べて、クリック感は若干不明確になる。しかしながら、反力ピーク時における押圧部11aの下面の法線と反力発生部材22の軸線Y1は平行であり、揺動軸Cから平面P2までの距離も小さいので、演奏者は十分なクリック感を感じる。このように、この第3実施例によっても、上記第1実施形態の第2実施例の場合と同様に、鍵11の押圧に対して、反力発生部材22が座屈直前に一つの顕著なピークを有する反力を発生し、演奏者は、前記座屈直前の明確なクリック感を得ることができて、ピアノにおけるレットオフ感と同様な鍵タッチ感を感じることができる。
b4.第4実施例
次に、本発明の第2実施形態の第4実施例について図13を用いて説明する。図13(A)は、離鍵時(押鍵開始前)における鍵盤装置を右から見た側面図である。図13(B)は、反力発生部材22が座屈する直前のピーク反力を発生している状態における鍵盤装置を右から見た側面図である。図13(C)は、図12(B)の反力発生部材22の部分を拡大して示す図である。この鍵盤装置も、上記第1実施形態の第2実施例(図5参照)の鍵盤装置とほぼ同様に構成されている。
反力発生部材22は、上記第1実施形態の第2実施例の場合とほぼ同様に、ベース部22cが前側から後側に向かうに従って厚くなるように構成されているが、ベース部22cの厚さの変更度合を上記第1実施形態の第2実施例の場合よりも極めて若干量だけ小さくしている。また、上記第1実施形態の第2実施例と同様に、鍵フレーム31の支持部31dは上板部31aの他の上面よりも若干低く水平に構成され、かつ鍵11の押圧部11aの下面は、離鍵状態にて、前側が後側に比べて僅かに低くなるよう形成されている。これにより、反力発生部材22の軸線Y1は、上記第1実施形態の第2実施例の場合に比べて、垂直方向に対する角度が小さくくなるように、図示矢印方向に傾いている。また、この場合にも、押圧部11aの下面を延長した平面をP2とする。そして、上記第1実施形態の第2実施例の場合と同様に、押圧部11aの下面の傾斜の程度を適当に設定することにより、鍵11の押圧により反力発生部材22による反力がピークに達した際に、反力発生部材22の軸線Y1が平面P2に対して直交するようにする。その結果、この第4実施例においては、平面P2の水平面に対する角度が小さくなり、平面P2は揺動軸Cを含むことなく、鍵支持部32の中心軸と平面との交点は、揺動軸Cの若干下方に位置することになる。
言い換えれば、この第4実施例では、反力発生部材22、押圧部11a及び支持部31dが、次の2つの条件を満足するように設定されている。第1の条件は、鍵11の押圧により反力発生部材22による反力がピークに達した際に、反力発生部材22の軸線Y1が押圧部11aの下面を含む平面P2に対して直交、すなわち反力ピーク時における押圧部11aと反力発生部材22のトップ部22bの上面との当接面(前記平面P2と同じ)の法線が、軸線Y1と平行になることである。第2の条件は、鍵支持部32の中心軸が平面P2に交差する点が揺動軸Cの下方に位置することである。ただし、この場合も、前記交差する点と揺動軸Cの上下方向のずれ量は僅かであり、この点で、この第2実施形態の第4実施例は、上記第1実施形態の第2実施例とは異なる。前記以外の構成は上記第1実施形態の第2実施例と同じであるので、同一符号を付してその説明を省略する。
前記のように構成した第4実施例においても、演奏者が鍵11を押離鍵操作すれば、反力発生部材22は上記第1実施形態の第2実施例の場合と同様に動作する。すなわち、鍵11が押さえられれば、反力発生部材22は弾性変形して座屈する。そして、反力発生部材22の反力がピークに達する座屈直前の時点では、押圧部11aの押圧面を含む平面P2の法線と、反力発生部材22の軸線Y1とが平行となる(図13(B),(C)参照)。
このように動作する第4実施例においても、揺動軸Cが反力ピーク時における押圧部11aと反力発生部材22のトップ部22bの上面との当接面(すなわち平面P2)から多少ずれているので、反力発生部材22は軸線に対して僅かに非対称に変形する。したがって、第1実施形態の第2実施例の場合に比べて、クリック感は若干不明確になる。しかしながら、反力ピーク時における押圧部11aの下面の法線と反力発生部材22の軸線Y1は平行であり、揺動軸Cから平面P2までの距離も小さいので、演奏者は十分なクリック感を感じる。このように、この第4実施例によっても、上記第1実施形態の第2実施例の場合と同様に、鍵11の押圧に対して、反力発生部材22が座屈直前に一つの顕著なピークを有する反力を発生し、演奏者は、前記座屈直前の明確なクリック感を得ることができて、ピアノにおけるレットオフ感と同様な鍵タッチ感を感じることができる。
b5.変形例
次に、前記第2実施形態の第1乃至第4実施例の変形例について説明する。前記第1乃至第4実施例の構成を上記第1実施形態の第2実施例の構成とほぼ同様にしたが、上記第1実施形態の第1実施例の場合と同様に、反力発生部材として、上記第1実施形態の第1実施例の場合における均一の厚みのべース部21cを有する反力発生部材21を使用するとともに、鍵フレーム31の上板部31aの支持部を上記第1実施形態の支持部31dのように傾斜させて、反力発生部材の軸線Y1を傾けるようにしてもよい。また、ベース部21cの厚みを前後方向で異ならせるのに加えて、支持部31dの上面を傾斜させて、反力発生部材の軸線Y1を傾けるようにしてもよい。さらに、これらの第1乃至第4実施例に係る鍵盤装置を、揺動軸Cを鍵フレーム31の上板部31aに近づけた上記第1実施形態の第3実施例のように構成してもよい。
また、前記第2実施形態の第1乃至第4実施例においても、上記第1実施形態の第1実施例の第1及び第2変形例のように、鍵11が押されて押圧部11aが反力発生部材21,22のトップ部21b,22bに接触し始める時点で、押圧部11aの下面はトップ部21b,22bの上面に面接触するように構成してもよい。また、前記第2実施形態の第1乃至第4実施例においても、上記第1実施形態の第1実施例の第3変形例における図9(A),(B)のように、鍵11の押圧部11aの下面又は反力発生部材21,22のトップ部21b,22bの上面を平面でないように、押圧部11a又は反力発生部材21,22を構成してもよい。さらに、前記第2実施形態の第1乃至第4実施例においても、上記第1実施形態の第1実施例の第4変形例のように、反力発生部材21,22を複数設けるようにしてもよい。
b6.第1実施形態との関係
次に、第2実施形態の第1乃至第4実施例においては、揺動軸Cが押圧部11aの下面を延長した平面P2から多少ずれている例について説明した。しかし、第2実施形態の第1乃至第4実施例においても、揺動軸Cと平面P2とのずれ量、すなわち鍵支持部32の中心軸が平面P2と交差する点と揺動軸Cとのずれ量が極めて小さくなれば、第2実施形態の第1乃至第4実施例に係る鍵盤装置は上記第1実施形態の第1乃至第3実施例に係る鍵盤装置に極めて近くなる。特に、前記ずれ量が「0」になれば、第2実施形態の第1乃至第4実施例に係る鍵盤装置は上記第1実施形態の第1乃至第3実施例に係る鍵盤装置と同じになる。そして、この第2実施形態及びその変形例に係る鍵盤装置は、上記第1実施形態の第1乃至第3実施例に係る鍵盤装置を除外するものではない。
そして、上記第1実施形態においては、押圧部11aがトップ部21bに接触する時点における揺動軸Cと押圧部11aの押圧点を含む平面の法線と、押圧部11aが反力発生部材21を押圧し終えた時点における揺動軸Cと押圧部11aの押圧点を含む平面の法線とがなす角度の範囲内に、反力発生部材21の軸線Y1の方向が存在するように、鍵11と反力発生部材21を構成するようにしてもよいことを説明した。また、前記第2実施形態においては、押圧部11aがトップ部22bに接触する時点における押圧部11aの押圧面の法線と、押圧部11aが反力発生部材22を押圧し終えた時点における押圧部11aの押圧面の法線とがなす角度の範囲内に、反力発生部材22の軸線Y1の方向が存在するように、鍵11と反力発生部材22を構成するようにしてもよいことを説明した。したがって、前記第2実施形態において、押圧部11aの押圧面(下面)が揺動軸Cを含む場合には、上記第1実施形態に係る鍵盤装置と前記第2実施形態に係る鍵盤装置とが一致する場合もある。
c.第3実施形態
上記第1及び第2実施形態、並びにそれらの変形例では、鍵11に押圧部11aを設けるとともに、反力発生部材21,22を鍵フレーム31の上板部31aの支持部31dに固定した。そして、鍵11の押鍵操作により、押圧部11aで反力発生部材21,22のトップ部21b,22bを押圧するようにした。しかし、これに代えて、鍵11側に反力発生部材21,22を設けるようにした第3実施形態について、次に説明する。図14は、上記第1実施形態の第1実施例を変形した例を示している。そして、図14(A)は、この第3実施形態に係り、離鍵時(押鍵開始前)における鍵盤装置を右から見た側面図である。図14(B)は、反力発生部材21が座屈直前にピーク反力を発生している状態における反力発生部材21の部分を拡大して示す図である。
この第3実施形態に係る鍵盤装置においては、鍵11の中央部の下面に支持部11eを設け、上記第1実施形態の第1実施例と同じ反力発生部材21を固定している。なお、この反力発生部材21の軸線Y1も上記第1実施形態の第1実施例の場合と同じである。支持部11eは、離鍵状態にて、後側に対して前側が若干低くなるように平面状に形成されている。また、この第3実施形態においては、鍵フレーム31の上板部31aにおける反力発生部材21に対向する位置には、平面状の押圧部31eが設けられている。この押圧部31eは、後側に比べて前側を低くするように傾斜している。この押圧部31eの上面の傾斜角が、押圧部31eの上面を延長した平面は揺動軸Cを含むように設定されており、この揺動軸Cを含む平面をP3とする。そして、上記第1実施形態の第1実施例の場合と同様に、押圧部31aの上面の傾斜の程度を適当に設定することにより、鍵11の押圧により反力発生部材22による反力がピークに達した際に、反力発生部材22の軸線Y1が平面P3に対して直交するようにする。それ以外の構成は、上記第1実施形態の第1実施例の場合と同じであるので、同一符号を付してそれらの説明を省略する。
このように構成した第3実施形態においても、演奏者が鍵11を押離鍵操作すれば、反力発生部材21のトップ部21bの下面が押圧部31eに当接し、その後、反力発生部材21は弾性変形して座屈する。上記第1実施形態の第1実施例と異なる点は、押圧部31eが静止していて、反力発生部材22が押鍵に伴って移動する点であり、その他の点では上記第1実施形態の第1実施例の場合と同様である。したがって、反力発生部材21の反力がピークに達する座屈直前の時点では、揺動軸Cと押圧部31eの押圧点(押圧面)を含む平面P3の法線と、反力発生部材22の軸線Y1とが平行となる(図14(B)参照)。その結果、この第3実施形態によっても、上記第1実施形態の第1実施例の場合と同様に、鍵11の押圧に対して、反力発生部材21が座屈直前に一つの顕著なピークを有する反力を発生するので、演奏者は、前記座屈直前の明確なクリック感を得ることができて、ピアノにおけるレットオフ感と同様な鍵タッチ感を感じることができる。
なお、前記のように反力発生部材21を鍵11側に設けて、鍵フレーム31側に押圧部31eを設けるようにすることは、上記第1実施形態の第2及び第3実施例、並びに第2実施形態の第1乃至第4実施例にも適用される。この場合も、反力発生部材21,22を鍵11側に設け、鍵フレーム31の上板部31aにおける反力発生部材21,22に対向する位置には、平面状の押圧部31eを設けるようにする。そして、上記第1実施形態の第2及び第3実施例に適用する場合は、反力ピーク時には、反力発生部材21,22の軸線Y1が、押圧部31eの上面すなわち揺動軸Cを含む平面P3に対して直交するようにすればよい。また、第2実施形態の第1乃至第4実施例に適用する場合は、反力ピーク時には、反力発生部材22の軸線Y1が、押圧部31eの上面すなわち揺動軸Cを含まない平面に対して直交するようにすればよい。
d.本発明の他の適用例
上記第1実施形態の第1乃至第3実施例、上記第2実施形態の第1乃至第4実施例、第3実施形態、及びそれらの変形例においては、本発明を鍵盤装置に適用するとともに、鍵11と反力発生部材21,22との当接により、反力発生部材21,22が押鍵に対して反力を発生するようにした。しかし、これに代えて、鍵11によって間接的に駆動される別の部材と反力発生部材21,22との当接により、反力発生部材21,22が押鍵に対して反力を発生するようにしてもよい。また、本発明に係る反力発生部材21,22を用いて反力を発生する装置を、鍵盤装置以外の他の操作子装置に適用してもよい。次に、このような本発明の他の適用例について説明する。
d1.第1の他の適用例
まず、鍵11の操作により鍵11の上方で揺動する質量体42を備えた第1の他の適用例である鍵盤装置について、図面を用いて説明する。図15は第1の他の適用例に係る鍵盤装置を右から見た側面図である。この鍵盤装置は、上記第1乃至第3実施形態とほぼ同様に構成された鍵11を備えている。鍵11は、鍵フレーム31の上板部31a上に鍵支持部32を介して揺動可能に支持されている。この場合、鍵支持部32は、鍵11の後端部ではなく、中間部に設けられている。また、この鍵盤装置は、上記第1乃至第3実施形態とほぼ同様に構成されたストッパ部材34及び鍵スイッチ35を備えている。
また、この鍵盤装置は、支持部材41によって揺動可能に支持された質量体42を備えている。支持部材41は、鍵11の後端よりも後方にて、上板部31a上に立設している。質量体42は前後方向に長尺状に形成され、中央部にて揺動軸C周りに揺動可能に支持され、前部及び後部を上下方向に揺動させる。質量体42は、前側を後側よりも重く構成されており、揺動軸Cよりも後部を後方に直線状に延設させている。鍵11の後端部の上面には緩衝部材43が固定されており、質量体42の前部下面が緩衝部材43を介して鍵11の後端部を下方に付勢している。この後端部の下方への付勢により、離鍵状態では、鍵11の前端部は上方向に付勢され、係合部11cのストッパ部材34との係合によりほぼ水平に維持されている。
上板部31aは、後部にて階段状に高くなるように構成された支持部31dを備えている。支持部31d上に、上記第1実施形態と同様な反力発生部材21(22)が固定されている。反力発生部材21(22)の軸線Y1は支持部31dに対して垂直方向から若干傾いている。質量体42の直線状に延設された後部の下面は、平面状の押圧部42aを構成し、押圧部42aは離鍵状態にて反力発生部材21(22)のトップ部21b(22b)の上面に対向している。そして、押鍵時には、押圧部42aが下方に変位してトップ部21b(22b)の上面に当接して、反力発生部材21(22)を押圧する。この場合も、前記押圧による反力発生部材21(22)が弾性変形して、反力がピークに達した時点では、反力発生部材21(22)の軸線Y1が、押圧部42aの下面を延長して揺動軸Cを含む平面P1(押圧部42aの下面とトップ部21b(22b)の上面との当接面)に直交するようになっている。すなわち、前記平面P1の法線と、軸線Y1が平行となるようになっている。
このように構成した第1の他の適用例においては、鍵11の押鍵時には、質量体42が時計方向に揺動し、反力発生部材21(22)は質量体42の押圧部42aに押されて弾性変形した後に座屈する。一方、鍵11の離鍵時には、質量体42は反時計方向に揺動し、鍵11は係合部11cとストッパ部材34との係合により、ほぼ水平状態に復帰する。また、前記押鍵時には、反力発生部材22の反力がピークに達する座屈直前の時点で、平面P1の法線と、反力発生部材22の軸線Y1とが平行となる。したがって、この第1の他の適用例によっても、上記第1実施形態の場合と同様に、鍵11の押圧に対して、反力発生部材22が座屈直前に一つの顕著なピークを有する反力を発生するので、演奏者は、前記座屈直前の明確なクリック感を得ることができて、ピアノにおけるレットオフ感と同様な鍵タッチ感を感じることができる。
なお、前記のような質量体42を有する鍵盤装置においても、上記第1実施形態のように、反力発生部材21(22)を鍵11の下方であって、鍵フレーム31の上板部31aの上面に設けるようにしてもよい(図示破線参照)。
また、この第1の他の適用例においても、質量体42の押圧部42aが反力発生部材21(22)のトップ部21b(22b)に接触する時点における揺動軸Cと押圧部11aの押圧点を含む平面の法線と、押圧部42aが反力発生部材21(22)を押圧し終えた時点における揺動軸Cと押圧部42aの押圧点を含む平面の法線とがなす角度の範囲内に、反力発生部材21(22)の軸線Y1の方向が存在するように、質量体42と反力発生部材21(22)を構成するようにしてもよい。
d2.第2の他の適用例
次に、鍵11の操作により鍵11の下方で揺動するハンマー52を備えた第2の他の適用例である鍵盤装置について、図面を用いて説明する。図16は第2の他の適用例に係る鍵盤装置を右から見た側面図である。この鍵盤装置も、上記第1乃至第3実施形態とほぼ同様に構成された鍵11を備えている。鍵11は、鍵フレーム31の上板部31a上に鍵支持部32を介して揺動可能に支持されている。この場合、鍵支持部32は、鍵11の後端部に設けられている。また、この鍵盤装置は、上記第1乃至第3実施形態とほぼ同様に構成されたストッパ部材34及び鍵スイッチ35を備えている。
また、この鍵盤装置は、ハンマー支持部51によって揺動可能に支持されたハンマー52を備えている。ハンマー支持部51は、鍵11の前後方向の中間位置にて、上板部31aの下面から下方に延設している。ハンマー52は、基部52a、連結棒52b及び質量体52cからなる。基部52aは、その中間部にて、揺動軸C周りに揺動可能にハンマー支持部51により支持され、質量体52cを上下方向に揺動させる。基部52aの前部は2股に分かれた脚部を備えており、脚部の間には、鍵11の下面から垂直に延設させた延設部53に設けた駆動軸53aが摺動可能に貫通している。延設部53は、上板部31aに設けた貫通孔を上下方向に変位可能に貫通している。これにより、鍵11が押されると、基部52aが下方に変位するようになっている。連結棒52bは前後方向に延設されて、基部52aと質量体52cとを連結している。質量体52cは、その重量により、ハンマー52の前端側を上方に付勢している。質量体52cの下方には、質量体52cの下方への移動を規制するストッパ部材54がフレームFRに固定されている。これにより、離鍵状態では、質量体52cはストッパ部材54上に位置し、鍵11の前端部は上方向に付勢され、鍵11は、係合部11cのストッパ部材34との係合によりほぼ水平に維持されている。
上板部31aは、質量体52cに対向する位置にて、下方に突出させて下面をほぼ水平に構成した支持部31dを備えている。支持部31dの下面上には、上記第1実施形態と同様な反力発生部材21(22)がトップ部21b(22b)を下方にして固定されている。反力発生部材21(22)の軸線Y1はほぼ垂直である。質量体52cの上面は、平面状の押圧部52dを構成し、押圧部52dは離鍵状態にて反力発生部材21(22)のトップ部21b(22b)の上面に対向している。そして、押鍵時には、押圧部52dが上方に変位してトップ部21b(22b)の下面に当接して、反力発生部材21(22)を押圧する。この場合も、前記押圧により、反力発生部材21(22)は弾性変形して、反力がピークに達した時点では、反力発生部材21(22)の軸線Y1が、押圧部52dの上面を延長した揺動軸Cを含む平面P1(押圧部52dの上面とトップ部21b(22b)の下面との当接面)に直交するようになっている。すなわち、前記平面P1の法線と、軸線Y1が平行となるようになっている。
このように構成した第2の他の適用例においては、鍵11の押鍵時には、延設部53の駆動軸53aが下方に変位し、ハンマー52が反時計方向に揺動する。そして、ハンマー52の質量体52cの押圧部52dが反力発生部材21(22)を押圧し、反力発生部材21(22)は弾性変形した後に座屈する。一方、鍵11の離鍵時には、質量体52cの重量により、ハンマー52は時計方向に揺動し、鍵11の前端部は上方に変位して、鍵11は係合部11cとストッパ部材34との係合により、ほぼ水平状態に復帰する。また、前記押鍵時には、反力発生部材21(22)の反力がピークに達する座屈直前の時点で、平面P1の法線と、反力発生部材21(22)の軸線Y1とが平行となる。したがって、この第2の他の適用例によっても、上記第1実施形態の場合と同様に、鍵11の押圧に対して、反力発生部材22が座屈直前に一つの顕著なピークを有する反力を発生するので、演奏者は、前記座屈直前の明確なクリック感を得ることができて、ピアノにおけるレットオフ感と同様な鍵タッチ感を感じることができる。
なお、前記のようなハンマー52を有する鍵盤装置においても、上記第1実施形態のように、反力発生部材21(22)を鍵11の下方であって、鍵フレーム31の上板部31aの上面に設けるようにしてもよい(図示破線参照)。
また、この第2の他の適用例においても、質量体52cの押圧部52dが反力発生部材21(22)のトップ部21b(22b)に接触する時点における揺動軸Cと押圧部11aの押圧点を含む平面の法線と、押圧部42aが反力発生部材21(22)を押圧し終えた時点における揺動軸Cと押圧部42aの押圧点を含む平面の法線とがなす角度の範囲内に、反力発生部材21(22)の軸線Y1の方向が存在するように、質量体42と反力発生部材21(22)を構成するようにしてもよい。
d3.第3の他の適用例
次に、手動で操作される操作子62であって、鍵11とは異なる操作子62を備えた第3の他の適用例である操作子装置について、図面を用いて説明する。図17は第3の他の適用例に係る操作子装置を右から見た側面図である。なお、この操作子装置は、電子楽器、電気楽器などに組込まれたり、他の電気製品に組込まれたりしている。操作子装置は、フレームFR上に固定された操作子フレーム61と、操作子フレーム61に揺動可能に組み付けられた操作子62とを備えている。操作子フレーム61は、水平に延設された上板部61aと、上板部61aの後端及び前端から下方に延設された一対の脚部61b,61cとを有し、脚部61b,61cによりフレームFR上に固定されている。
操作子62は、非操作状態にあるとき操作子フレーム61の上板部61aの上方にて前後方向に水平に延設されている基部62aと、基部62a上にて上方に延設されて基部62aと一体的に形成された操作部62bとを備えている。基部62aの後端部及び前端部には、下方にそれぞれ延設された延設部62c,62dが一体的に設けられている。延設部62cには、その下端にて前方に突出した突出部62eが設けられ、突出部62eは、操作子フレーム61の脚部61bに設けた貫通孔を介して上板部61aの下方に後方から侵入している。延設部62dには、その下端にて前方に突出した係合部62fが設けられ、係合部62fは、操作子フレーム61の脚部61cに設けた貫通孔を介して上板部61aの下方に前方から侵入している。
また、操作子装置は、支持部63、スプリング64、ストッパ部材65及びスイッチ66も備えている。支持部63は、操作子フレーム61の上板部61aの後端部の下面から下方に延設しており、操作子62を突出部62eにて揺動軸C周りに揺動可能に支持している。スプリング64は、操作子フレーム61の上板部61aの上面と、操作子62の基部62aとの間に設けられ、操作子62の前端部を上方に付勢している。ストッパ部材65は、操作子フレーム61の上板部61aの前端下面に設けられて、係合部62fとの係合により、操作子62の基部62aの上方への変位を規制している。これにより、操作子62の非操作状態では、その前端部がスプリング64により上方に付勢されるとともに、ストッパ部材65との係合により上方への変位が規制されて、その基部62aがほぼ水平に保たれている。スイッチ66は、上述した鍵スイッチ35と同様に構成され、操作子フレーム61の上板部61a上の上面に固定されている。これにより、操作子62の操作部62bの下方への操作時には、スイッチ66がオフ状態からオン状態に切換えられる。そして、このスイッチ66のオン・オフ動作により、図示しない電気制御回路が制御される。
操作子フレーム61の上板部61a上には、その前後方向の中間位置にて、上記第1実施形態と同様な反力発生部材21(22)が固定されている。ただし、この場合には、反力発生部材21(22)の軸線Y1は、上側が後方に傾くように傾斜している。操作子62の基部62aの下面には、反力発生部材21(22)に対向する位置にて、押圧部62gが形成されている。この押圧部62gは、操作子62の非操作状態にて、前側が後側よりも高くなるように傾斜している。この場合、操作子62の操作部62bの下方への操作時には、押圧部62gが下方に変位してトップ部21b(22b)の上面に当接して、反力発生部材21(22)を押圧する。この場合も、前記押圧により、反力発生部材21(22)は弾性変形して、反力がピークに達した時点では、反力発生部材21(22)の軸線Y1が、押圧部62gの下面を延長した揺動軸Cを含む平面P1(押圧部62gの下面とトップ部21b(22b)の上面との当接面)に直交するようになっている。すなわち、前記平面P1の法線と、軸線Y1が平行となるようになっている。
このように構成した第3の他の適用例においては、操作子62の非操作時には、スプリング64の付勢力により、操作子62の基部62aの前端は上方に付勢されるとともに、係合部62fがストッパ部材65に当接して、基部62aはほぼ水平状態に保たれる。一方、操作子62の下方への操作時には、基部62aの前端は下方に変位し、押圧部62gが反力発生部材21(22)を押圧し、反力発生部材21(22)は弾性変形した後に座屈する。そして、操作子62の操作を解除すれば、前述のようにして、基部62aはほぼ水平状態に戻る。また、前記操作時には、反力発生部材21(22)の反力がピークに達する座屈直前の時点で、平面P1の法線と、反力発生部材21(22)の軸線Y1とが平行となる。したがって、この第3の他の適用例によっても、上記第1実施形態の場合と同様に、操作子62の操作に対して、反力発生部材22が座屈直前に一つの顕著なピークを有する反力を発生するので、操作者は、前記座屈直前の明確なクリック感を得ることができて、操作感覚が良好となる。
また、この第3の他の適用例においても、操作子62の押圧部62gが反力発生部材21(22)のトップ部21b(22b)に接触する時点における揺動軸Cと押圧部11aの押圧点を含む平面の法線と、押圧部62gが反力発生部材21(22)を押圧し終えた時点における揺動軸Cと押圧部62gの押圧点を含む平面の法線とがなす角度の範囲内に、反力発生部材21(22)の軸線Y1の方向が存在するように、操作子62と反力発生部材21(22)を構成するようにしてもよい。さらに、第3の他の適用例においては、手動で操作される操作子62についてのみ説明したが、操作子としては、人間の他の部分(例えば足)で操作されるペダル操作子などにも、本発明は適用され得る。
d4.第4の他の適用例
次に、前記第3の他の適用例で説明した操作子装置を変形した第4の他の適用例である操作子装置について、図面を用いて説明する。図18は第4の他の適用例に係る操作子装置を右から見た側面図である。この第4の他の適用例においては、操作子62の非操作状態にて水平に延設された基部62aは、その後端部にて、操作子フレーム61の上板部61a上に立設された支持部63により、揺動軸C周りに揺動可能に支持されている。前記第3の適用例の延設部62c及び突出部62eは存在しない。
操作子フレーム61の上板部61aの下方には、前後方向に延設された揺動レバー67が設けられている。揺動レバー67は、その中間部にて、揺動軸C周りに揺動可能に支持部材68により支持されている。揺動レバー67の前部は2股に分かれた脚部を備えており、脚部の間には、操作子62の基部62aの下面から垂直に延設させた延設部69に設けた駆動軸69aが摺動可能に貫通している。延設部69は、上板部61aに設けた貫通孔を上下方向に変位可能に貫通している。これにより、操作子62が下方に向けて操作されると、揺動レバー67は、その前端部を下方に変位させて揺動軸Cを中心に反時計方向に揺動する。なお、操作子62の非操作時には、スプリング64により操作子62の基部62aは上方に付勢され、延設部69も上方に位置している。
操作子フレーム61の上板部61aの下面には、揺動レバー67の前部に対向する位置にて、上記第1実施形態と同様な反力発生部材21(22)がトップ部21b(22b)を下方に向けて固定されている。この場合、反力発生部材21(22)の軸線Y1は、下部が後方に傾くように傾斜している。また、揺動レバー67の反力発生部材21(22)に対向する上面には、平面に形成した押圧部67aが設けられている。この場合、操作子62の操作部62bの下方への操作時には、揺動レバー67の揺動により、押圧部67aが上方に変位してトップ部21b(22b)の下面に当接して、反力発生部材21(22)を押圧する。この場合も、前記押圧により、反力発生部材21(22)は弾性変形して、反力がピークに達した時点では、反力発生部材21(22)の軸線Y1が、押圧部67aの上面を延長した揺動軸Cを含む平面P1(押圧部67aの上面とトップ部21b(22b)の下面との当接面)に直交するようになっている。すなわち、前記平面P1の法線と、軸線Y1が平行となるようになっている。前記以外の構成は、前記第3の他の適用例の場合と同じであるので、同一符号を付して、その説明を省略する。
このように構成した第4の他の適用例においては、操作子62の非操作時には、スプリング64の付勢力により、操作子62の基部62aの前端は上方に付勢されるとともに、係合部62fがストッパ部材65に当接して、基部62aはほぼ水平状態に保たれる。一方、操作子62の下方への操作時には、基部62aの前端は下方に変位して、延設部69が下方に変位して、揺動レバー67が反時計方向に揺動して、押圧部67aが反力発生部材21(22)を押圧し、反力発生部材21(22)は弾性変形した後に座屈する。そして、操作子62の操作を解除すれば、前述のようにして、基部62aはほぼ水平状態に戻る。また、前記操作時には、反力発生部材21(22)の反力がピークに達する座屈直前の時点では、平面P1の法線と、反力発生部材21(22)の軸線Y1とが平行となる。したがって、この第4の他の適用例によっても、上記第1実施形態の場合と同様に、操作子62の操作に対して、反力発生部材21(22)が座屈直前に一つの顕著なピークを有する反力を発生するので、操作者は、前記座屈直前の明確なクリック感を得ることができて、操作感覚が良好となる。
なお、前記のような揺動レバー67を有する操作子においても、反力発生部材21(22)を操作子62の下方であって、操作子フレーム61の上板部61aの上面に設けるようにしてもよい(図示破線参照)。
また、この第4の他の適用例においても、揺動レバー67の押圧部67aが反力発生部材21(22)のトップ部21b(22b)に接触する時点における揺動軸Cと押圧部11aの押圧点を含む平面の法線と、押圧部67aが反力発生部材21(22)を押圧し終えた時点における揺動軸Cと押圧部67aの押圧点を含む平面の法線とがなす角度の範囲内に、反力発生部材21(22)の軸線Y1の方向が存在するように、操作子62と反力発生部材21(22)を構成するようにしてもよい。
d5.他の適用例の変形例
前記第1乃至第4の他の適用例においては、平面P1が揺動軸Cを含むようにした。しかし、これに代えて、上記第2実施形態のように、反力発生部材21(22)の軸線Y1が、押圧部42a,52d,62g,67aの押圧面、すなわち反力発生部材21(22)のトップ部21b(22b)に対する押圧部42a,52d,62g,67aの当接面であって揺動軸Cを含まない平面P2に、反力のピーク時に直交するようにしてもよい。すなわち、軸線Y1と前記平面P2の法線とが反力のピーク時に平行になるようにしてもよい。また、この場合も、押圧部42a,52d,62g,67aがトップ部21b(22b)に接触する時点における押圧部42a,52d,62g,67aの押圧面の法線と、押圧部42a,52d,62g,67aが反力発生部材21(22)を押圧し終えた時点における押圧部42a,52d,62g,67aの押圧面の法線とがなす角度の範囲内に、反力発生部材21(22)の軸線Y1の方向が存在するようにしてもよい。
また、前記第1乃至第4の他の適用例においても、上記第3実施形態のように、揺動体である質量体42,52c及び操作子62の基部62a側に反力発生部材21(22)を設け、この反力発生部材21(22)に対向する位置に押圧部を設けるようにしてもよい。
さらに、前記第1乃至第4の他の適用例においても、上述した第1及び第2実施形態の各種変形例は、採用され得るものである。
e.他の変形例
上記第1乃至第3実施形態、上記他の適用例及びそれらの変形例においては、鍵スイッチ35及びスイッチ66とは独立して反力発生部材21,22を設けるようにした。しかし、これに代えて、鍵スイッチ35及びスイッチ66を反力発生部材21,22と同様に構成して、鍵スイッチ35及びスイッチ66を反力発生部材として利用するようにしてもよい。この場合、本体部21a,22aを内側部分と外側部分との2段構成とし、内側部分と外側部分との間に円筒状の変形量の少ないスイッチ部分を設ける。そして、外側部分の変形により押鍵に対して増加する反力を発生するとともにスイッチ部分で基板に設けた接点を開閉するようにし、かつ内側部分の変形により座屈変形を伴う押鍵に対する反力を発生するようにするとよい。
また、上記第1乃至第3実施形態、上記他の適用例及びそれらの変形例においては、鍵11を鍵支持部32に揺動軸C周りに揺動可能に支持させたり、質量体42を支持部材41に揺動軸C周りに揺動可能に支持させたり、ハンマー52をハンマー支持部51に揺動軸C周りに支持させたり、操作子62を支持部63に揺動軸C周りに支持させたり、揺動レバー67を支持部材68に揺動軸C周りに支持させたりした。しかし、揺動体である鍵11、質量体42、ハンマー52及び揺動レバー67の揺動軸C側の端部に板状の薄肉部それぞれを設け、薄肉部の反対側端を支持部材に支持させることにより、薄肉部の弾性変形により鍵11、質量体42、ハンマー52及び揺動レバー67を揺動させるようにしたヒンジ型の揺動支点を利用するようにしてもよい。
この場合、ヒンジ型の揺動支点すなわち上述した揺動軸Cは、僅かではあるが、鍵11、質量体42、ハンマー52及び揺動レバー67の揺動に伴い変化する。すなわち、揺動軸Cの位置は時間経過に従って変化するので、本願明細書で定義される揺動軸Cは各時点での鍵11、質量体42、ハンマー52及び揺動レバー67の揺動軸(揺動中心軸)を意味するものとする。例えば、本願発明の押圧部が反力発生部材に接触する時点における揺動軸とは前記時点における揺動軸(揺動中心軸)であり、押圧部が反力発生部材を押圧し終えた時点における揺動軸とは前記時点における揺動軸(揺動中心軸)である。
上記第1乃至第3実施形態、上記他の適用例及びそれらの変形例における反力発生部材21,22の説明においては、複数の反力発生部材21,22は、本体部21a,22a、トップ部21b,22b及びベース21c,22cをそれぞれ備えているように説明した。この場合、複数の本体部21a,22a及びトップ部21b,22bはそれぞれ離れて独立しているが、複数のベース21c,22cに関しては、隣り合うベース部21c、22cが、一体的に連続して設けられていてもよいし、離れて独立して設けられていてもよい。
C…揺動軸、Y1…軸線、P1,P2…平面、11…鍵、11a…押圧部、11e…支持部、21,22…反力発生部材、21a,22a…本体部、21b,22b…トップ部、21c,22c…ベース部、31…鍵フレーム、31a…上板部、31d…支持部、31e…押圧部、33…スプリング、42,52c…質量体、42a,52d,62g,67a…押圧部、52…ハンマー、61…操作子、62…操作子、64…スプリング、67…揺動レバー

Claims (11)

  1. 支持部材によって揺動軸周りに揺動可能に支持されて、操作者の操作力を直接的又は間接的に受けて前記揺動軸周りに揺動する揺動体と、
    軸線方向の押圧により弾性変形して前記押圧に対する反力を発生する反力発生部材であって、前記押圧による弾性変形量の増加に従って、初期から反力を増加させ、反力がピークに達した後には座屈変形して反力を減少させる反力発生部材とを備え、
    前記揺動体に押圧部を設けるとともに、前記反力発生部材を前記押圧部に対向させて固定して、又は前記反力発生部材を前記揺動体に固定するとともに、固定された部材に設けた押圧部を前記反力発生部材に対向させて、前記揺動体の揺動に応じて前記押圧部で前記反力発生部材を軸線方向に押圧するようにした操作子装置であって、
    前記押圧部が前記反力発生部材に接触する時点における前記揺動軸と前記押圧部の押圧点を含む平面の法線と、前記押圧部が前記反力発生部材を押圧し終えた時点における前記揺動軸と前記押圧部の押圧点を含む平面の法線とがなす角度の範囲内に、前記反力発生部材の軸線の方向が存在し、かつ
    前記反力発生部材の反力がピークに達した時点における前記揺動軸と前記押圧部の押圧点を含む平面の法線と、前記反力発生部材の軸線とが平行となるように、前記押圧部と前記反力発生部材を構成したことを特徴とする操作子装置。
  2. 支持部材によって揺動軸周りに揺動可能に支持されて、操作者の操作力を直接的又は間接的に受けて前記揺動軸周りに揺動する揺動体と、
    軸線方向の押圧により弾性変形して前記押圧に対する反力を発生する反力発生部材であって、前記押圧による弾性変形量の増加に従って、初期から反力を増加させ、反力がピークに達した後には座屈変形して反力を減少させる反力発生部材とを備え、
    前記揺動体に押圧部を設けるとともに、前記反力発生部材を前記押圧部に対向させて固定して、又は前記反力発生部材を前記揺動体に固定するとともに、固定された部材に設けた押圧部を前記反力発生部材に対向させて、前記揺動体の揺動に応じて前記押圧部で前記反力発生部材を軸線方向に押圧するようにした操作子装置であって、
    前記押圧部が前記反力発生部材に接触する時点における前記反力発生部材に対する前記押圧部の押圧面の法線と、前記押圧部が反力発生部材を押圧し終えた時点における前記反力発生部材に対する前記押圧部の押圧面の法線とがなす角度の範囲内に、前記反力発生部材の軸線の方向が存在し、かつ
    前記反力発生部材の反力がピークに達した時点における前記押圧部の押圧面の法線と、前記反力発生部材の軸線とが平行となるように、前記押圧部と前記反力発生部材を構成したことを特徴とする操作子装置。
  3. 支持部材によって揺動軸周りに揺動可能に支持されて、操作者の操作力を直接的又は間接的に受けて前記揺動軸周りに揺動する揺動体と、
    軸線方向の押圧により弾性変形して前記押圧に対する反力を発生する反力発生部材であって、前記押圧による弾性変形量の増加に従って、初期から反力を増加させ、反力がピークに達した後には座屈変形して反力を減少させる反力発生部材とを備え、
    前記揺動体に押圧部を設けるとともに、前記反力発生部材を前記押圧部に対向させて固定して、又は前記反力発生部材を前記揺動体に固定するとともに、固定された部材に設けた押圧部を前記反力発生部材に対向させて、前記揺動体の揺動に応じて前記押圧部で前記反力発生部材を軸線方向に押圧するようにした操作子装置であって、
    前記押圧部が前記反力発生部材に接触する時点における前記揺動軸と前記押圧部の押圧点を含む平面の法線と、前記押圧部が前記反力発生部材を押圧し終えた時点における前記揺動軸と前記押圧部の押圧点を含む平面の法線とがなす角度の範囲内に、前記反力発生部材の軸線の方向が存在し、かつ
    前記反力発生部材によるピーク反力の発生時における、前記押圧部と前記反力発生部材との当接面が、前記揺動体の揺動軸を含むように、前記押圧部と前記反力発生部材を構成したことを特徴とする操作子装置。
  4. 支持部材によって揺動軸周りに揺動可能に支持されて、操作者の操作力を直接的又は間接的に受けて前記揺動軸周りに揺動する揺動体と、
    軸線方向の押圧により弾性変形して前記押圧に対する反力を発生する反力発生部材であって、前記押圧による弾性変形量の増加に従って、初期から反力を増加させ、反力がピークに達した後には座屈変形して反力を減少させる反力発生部材とを備え、
    前記揺動体に押圧部を設けるとともに、前記反力発生部材を前記押圧部に対向させて固定して、又は前記反力発生部材を前記揺動体に固定するとともに、固定された部材に設けた押圧部を前記反力発生部材に対向させて、前記揺動体の揺動に応じて前記押圧部で前記反力発生部材を軸線方向に押圧するようにした操作子装置であって、
    前記押圧部が前記反力発生部材に接触する時点における前記反力発生部材に対する前記押圧部の押圧面の法線と、前記押圧部が反力発生部材を押圧し終えた時点における前記反力発生部材に対する前記押圧部の押圧面の法線とがなす角度の範囲内に、前記反力発生部材の軸線の方向が存在し、かつ
    前記反力発生部材によるピーク反力の発生時における、前記押圧部と前記反力発生部材との当接面が、前記揺動体の揺動軸を含むように、前記押圧部と前記反力発生部材を構成したことを特徴とする操作子装置。
  5. 支持部材によって揺動軸周りに揺動可能に支持されて、操作者の操作力を直接的又は間接的に受けて前記揺動軸周りに揺動する揺動体と、
    軸線方向の押圧により弾性変形して前記押圧に対する反力を発生する反力発生部材であって、前記押圧による弾性変形量の増加に従って、初期から反力を増加させ、反力がピークに達した後には座屈変形して反力を減少させる反力発生部材とを備え、
    前記揺動体に押圧部を設けるとともに、前記反力発生部材を前記押圧部に対向させて固定して、又は前記反力発生部材を前記揺動体に固定するとともに、固定された部材に設けた押圧部を前記反力発生部材に対向させて、前記揺動体の揺動に応じて前記押圧部で前記反力発生部材を軸線方向に押圧するようにした操作子装置であって、
    前記押圧部が前記反力発生部材に接触する時点における前記揺動軸と前記押圧部の押圧点を含む平面の法線と、前記押圧部が前記反力発生部材を押圧し終えた時点における前記揺動軸と前記押圧部の押圧点を含む平面の法線とがなす角度の範囲内に、前記反力発生部材の軸線の方向が存在し、かつ
    前記揺動体の揺動開始前における前記反力発生部材の軸線に対する前記押圧部の押圧面の法線方向を、前記反力発生部材の反力がピークに達した時点において前記押圧部の押圧面の法線が前記反力発生部材の軸線に対して平行となる前記揺動体の揺動開始前における前記反力発生部材の軸線に対する前記押圧部の押圧面の法線方向に対して、前記押圧部と前記反力発生部材の当接開始時において前記押圧部の押圧面の法線が前記反力発生部材の軸線に対して平行となる前記揺動体の揺動開始前における前記反力発生部材の軸線に対する前記押圧部の押圧面の法線方向側に傾けるように、前記押圧部及び前記反力発生部材を構成したことを特徴とする操作子装置。
  6. 支持部材によって揺動軸周りに揺動可能に支持されて、操作者の操作力を直接的又は間接的に受けて前記揺動軸周りに揺動する揺動体と、
    軸線方向の押圧により弾性変形して前記押圧に対する反力を発生する反力発生部材であって、前記押圧による弾性変形量の増加に従って、初期から反力を増加させ、反力がピークに達した後には座屈変形して反力を減少させる反力発生部材とを備え、
    前記揺動体に押圧部を設けるとともに、前記反力発生部材を前記押圧部に対向させて固定して、又は前記反力発生部材を前記揺動体に固定するとともに、固定された部材に設けた押圧部を前記反力発生部材に対向させて、前記揺動体の揺動に応じて前記押圧部で前記反力発生部材を軸線方向に押圧するようにした操作子装置であって、
    前記押圧部が前記反力発生部材に接触する時点における前記反力発生部材に対する前記押圧部の押圧面の法線と、前記押圧部が反力発生部材を押圧し終えた時点における前記反力発生部材に対する前記押圧部の押圧面の法線とがなす角度の範囲内に、前記反力発生部材の軸線の方向が存在し、かつ
    前記揺動体の揺動開始前における前記反力発生部材の軸線に対する前記押圧部の押圧面の法線方向を、前記反力発生部材の反力がピークに達した時点において前記押圧部の押圧面の法線が前記反力発生部材の軸線に対して平行となる前記揺動体の揺動開始前における前記反力発生部材の軸線に対する前記押圧部の押圧面の法線方向に対して、前記押圧部と前記反力発生部材の当接開始時において前記押圧部の押圧面の法線が前記反力発生部材の軸線に対して平行となる前記揺動体の揺動開始前における前記反力発生部材の軸線に対する前記押圧部の押圧面の法線方向側に傾けるように、前記押圧部及び前記反力発生部材を構成したことを特徴とする操作子装置。
  7. 前記反力発生部材は、軸線に直交する平断面内にて軸線に対応した中心に対して点対称形状であり、荷重に応じて弾性変形する弾性変形部を備えた請求項1乃至6のうちの何れか一つに記載の操作子装置。
  8. 前記弾性変形部は、弾性材料で構成されたドーム状に形成されている請求項7に記載の操作子装置。
  9. 前記反力発生部材は、さらに、前記弾性変形部の下部に位置して荷重によりほとんど弾性変形しないベース部を備え、前記ベース部を設置面に固定することにより前記反力発生部材を前記設置面に固定し、かつ前記ベース部の厚みを位置に応じて異ならせることにより、前記反力発生部材の軸線方向を前記設置面の法線に対して傾斜させることを特徴とする請求項7又は8に記載の操作子装置。
  10. 前記反力発生部材のベース部の上面の法線方向と、前記反力発生部材の軸線とが平行であることを特徴とする請求項9に記載の操作子装置。
  11. 前記反力発生部材を、操作者の非操作時における前記押圧部の押圧面に対して傾斜させた設置面に固定したことを特徴とする請求項7又は8に記載の操作子装置。
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