JP6198623B2 - 列車無線システム - Google Patents

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この発明は、線路上を走行する列車と少なくとも一つの基地局との間で無線通信を行う列車無線システムに関するものであり、特に列車に設けられる車上局の受信部に関するものである。
線路上を走行する列車と少なくとも一つの基地局との間で無線通信を行う従来の列車無線システムとして、例えば、特許文献1に開示された列車無線システムがある。
特許文献1に開示された従来の列車無線システムは、線路沿いに設けられた複数の基地局のうちの一つと列車内に設置された車上局との間の通信を行う際、列車に設けられた複数のアンテナの一つを選択して受信機に接続するアンテナ切替スイッチを制御するアンテナ制御装置を備えている。アンテナ制御装置によるアンテナ切替は、現在選択している現用アンテナ,他のアンテナ間の相関係数を順番に測定し、回線モニタの値が基準値を下回った際に相関係数が最も小さいアンテナに切り替える方法で実施される。さらに、アンテナ制御装置には、列車の現在地情報に対するアンテナ切替情報を記憶するメモリを備えており、回線モニタの情報によらず、メモリ蓄積情報のみでアンテナ切替する空間ダイバーシチ受信方式が採用されている。
このような従来の列車無線システムでは、複数アンテナの設置位置について具体的な記載が無いが、列車に設けられるアンテナは設置スペース上の制約があるため、車両屋根上に搭載できるアンテナは1本のみで、運転室内に設置される棒状のホイップアンテナ1本と合わせた2本構成とするのが一般的である。棒状のホイップアンテナは、正面窓際に設置されることが多いが、電波が運転手の体で反射、吸収されること、窓枠サイズが正面窓に比べて小さいことから、左右窓からの輻射はあまり期待できない。
一方、基地局のアンテナは、特許文献1には具体的な記載が無いが、デジタル列車無線では、複数の基地局からの電波が干渉して受信電界レベルが落ち込まないようにする送信ダイバーシチ方式が実施されている。したがって、一般的な明かり区間(トンネル区間以外の区間)では、パンザマスト上に1波長程度離して設置された1対の八木アンテナが、トンネル区間や電波伝搬範囲を限定したい場合の明かり区間では、LCX(Leaky Coaxial Cable;同軸漏洩ケーブル)2条が基本的に用いられる(複線トンネルでは2条(上下線兼用で用いるため)、単線トンネルでは上下線でそれぞれ2条の計4条が必要となる)。LCX(アンテナ)は八木アンテナに比べて、材料、敷設費用が高額なため、回線設計で受信レベルに余裕がある場合は敷設数を減らす場合がある。
LCX(アンテナ)を基地局のアンテナとして使用する場合、輻射方向がLCXの長手方向に一様であり、列車側の棒状のホイップアンテナが左右窓からの輻射があまり期待出来ない事から車両の屋根上アンテナとの通信が主となるため、LCXの取り付け高さは車両の屋根の形成高さ程度にすることが多い。トンネル内では上記形成高さにLCXを吊架することは可能であるが、明かり区間では、吊架に用いる支柱数が少ない事や乗客の視界の問題などから十分な高さにLCXを吊架できない場合がある。
特許第2605606号公報
特許文献1で開示されたような従来の列車無線システムは以上のように構成されているため、受信機の回線モニタ値が基準値を下回らないとアンテナ切替要求が送出されず、現用アンテナより他アンテナの相関係数が小さくなっていても直ぐに最適なアンテナを選択できないという問題点があった。
また、メモリに蓄積した列車の現在地(現在位置)に対するアンテナ切替を実施すると、すれ違い列車や停車中の列車による電波の反射などの影響を受けるため、最適なアンテナを選択できないという問題点があった。一般的な適応等化器を用いた受信機で復調する場合、例えば、推定伝送路候補を用いた受信信号に基づく等化処理結果と既知の比較データ(同じ推定伝送路候補を用いた既知の信号に基づくデータ)との比較結果である誤差のみで推定伝送路候補を決定するため、誤って推定伝送路候補を決定してしまう問題点があった。
加えて、基地局のアンテナとしてLCX(アンテナ)を用いる場合、LCXが部分的に吊架出来ない箇所や吊架高さが低くなり回線品質に影響が出るという問題点があった。
このように、ダイバーシチ方式を用いた従来の列車無線システムでは、列車の受信部が精度良く推定伝送路候補を選択することができないという問題点を少なくとも有している。
この発明は上記問題点を解決するためになされたもので、列車の受信部において推定伝送路候補を正確に選択することができる列車無線システムを得ることを目的とする。
この発明に係る請求項1記載の列車無線システムは、線路上を走行する列車と少なくとも一つの基地局との間で無線通信を行う列車無線システムであって、前記列車は受信部を有し、前記受信部は、屋根上に設けた主アンテナと、前記屋根上を除く設置領域に各々が分散して設けられたM個(M≧2)の補助アンテナと、前記列車の現在位置を検出する位置検出部と、前記主アンテナの受信信号及び前記M個の補助アンテナのM個の受信信号である(M+1)個の受信信号の受信内容に関連づけて複数の予備推定伝送路候補を規定した予備推定伝送路候補情報を記憶する推定伝送路候補記憶部と、前記位置検出部で検出された前記列車の現在位置に基づき、前記M個の補助アンテナそれぞれの有効/無効を判断し、前記予備推定伝送路情報から、無効と判断した前記補助アンテナの受信信号を除去して、K個(2≦K≦M)の有効受信信号に関連づけた前記複数の推定伝送路候補を規定した実推定伝送路候補情報に更新する推定伝送路候補情報更新部と、前記実推定伝送路候補情報を参照して、前記K個の有効受信信号に基づき、前記複数の推定伝送路候補のうち最適な推定伝送路候補である選択推定伝送路候補を用いて等化処理を実行する等化器を有する復調部とを備える。
請求項1記載の本願発明の列車無線システムの列車に搭載された受信部における推定伝送路候補更新部は、位置検出部で検出された列車の現在位置に基づき、M個の補助アンテナそれぞれの有効/無効を判断し、予備推定伝送路情報から、無効と判断した補助アンテナの受信信号を除去して、K個の有効受信信号に関連づけた複数の推定伝送路候補を規定した実推定伝送路候補情報に更新している。
このため、請求項1記載の本願発明は、列車の現在位置に応じて更新された実推定伝送路候補情報を参照してK個の有効受信信号に基づくことにより、正確に選択推定伝送路候補を選択して、精度良く受信処理を行うことができる。
この発明の実施の形態1における第1の態様である列車無線システムの全体構成の概要を示す説明図である。 図1で示した列車に搭載された受信部の構成を示すブロック図である。 実施の形態1の第2の態様である列車無線システムの全体構成の概要を示す説明図である。 実施の形態1における推定伝送路候補情報更新部よる推定伝送路候補更新処理内容を模式的に示す説明図である。 この発明の実施の形態2である列車無線システムの全体構成の概要を示す説明図である。 この発明の実施の形態3である列車無線システムの全体構成の概要を示す説明図である。 適応等化処理に用いられる従来の推定伝送路候補の構成例を模式的に示す説明図である。 複線トンネル内にLCXを設けた場合における列車無線システムの問題点を示す前提技術の説明図である。 明かり区間にLCXを設けた場合における列車無線システムの問題点を示す前提技術の説明図である。
<実施の形態1>
図1はこの発明の実施の形態1における第1の態様である列車無線システムの全体構成の概要を示す説明図であり、図2は図1で示した列車9内に設けられた車上局受信部11の構成を示すブロック図である。
図1に示すように、各々が2つのアンテナTX1及びTX2を有する基地局1及び基地局2が線路25沿いに設けられる。基地局1及び2それぞれの2つのアンテナTX1及びTX2からダイバーシチ送信された電波は、回折、反射をしながら空間を伝搬した後、列車9の屋根上に取り付けられた車両屋根上アンテナMT1と、運転室の走行方向D9において、右側窓ガラス(図示せず)に貼られたフィルムアンテナFT1、正面窓ガラス(図示せず)に貼られたフィルムアンテナFT2、及び左側窓ガラス(図示せず)に貼られたフィルムアンテナFT3とにより受信される。
図1で示す第1の態様の無線通信システムでは、列車9の車上局受信部11の通信環境として、線路25に沿って区間RS1、混在区間RS12、及び区間RS2に分類される。区間RS1は基地局1と無線通信を行う区間であり、区間RS2は基地局2と無線通信を行う区間であり、混在区間RS12は基地局1及び基地局2のうち一方または双方と通信を行う区間となる。
図2に示すように、列車9に搭載される車上局受信部11は、上述した車両屋根上アンテナMT1、フィルムアンテナFT1〜FT3に加え、内部に共用器20、制御部30及び復調部40を主要構成として有している。
主アンテナである車両屋根上アンテナMT1で受信された受信信号RM1と、補助アンテナである3つ(M=3)のフィルムアンテナFT1〜FT3の受信信号RF1〜RF3とは、共用器20を介して復調部40に付与される。なお、共用器20は、車両屋根上アンテナMT1、フィルムアンテナFT1〜FT3を列車9の受信部と送信部(図2では図示せず)とで共用するために設けられている。
復調部40に付与された受信信号RM1及び受信信号RF1〜RF3(4個(3(=M)+1)個の受信信号)は、復調部40内に搭載された適応等化器41により、選択された選択推定伝送路候補を用いて最大比合成され、伝送路の歪が取り除かれた後、復調部40により復調される。
制御部30は現在位置検出部31、推定伝送路候補記憶部32及び推定伝送路候補情報更新部33より構成される。
現在位置検出部31は列車9の現在位置P9を検出して推定伝送路候補情報更新部33に出力する。なお、現在位置検出部31は、基準位置からの列車9の車輪の回転数、列車9のトランスポンダ地上子、GPS等、様々な方法を用いて現在位置P9を検出している。
推定伝送路候補記憶部32は、主アンテナである車両屋根上アンテナMT1の受信信号RM1及び3個の補助アンテナであるフィルムアンテナFT1〜FT3の受信信号RF1〜RF3の受信内容に関連づけてN個の予備推定伝送路候補を規定した予備推定伝送路候補情報を記憶している。
推定伝送路候補情報更新部33は、現在位置検出部31で検出された列車9の現在位置P9に基づき、フィルムアンテナFT1〜FT3それぞれの有効/無効を判断し、推定伝送路候補記憶部32に格納された上記予備推定伝送路情報から、無効と判断したフィルムアンテナの受信信号及び各種パラメータ組合せを除去して、残存した有効受信信号及び有効な各種パラメータ組合せに関連づけた推定伝送路候補C1〜CNを規定した推定伝送路候補情報D1(実推定伝送路候補情報)に更新する。そして、推定伝送路候補情報更新部33は、推定伝送路候補情報D1を、推定伝送路候補記憶部32における予備推定伝送路候補情報とは別の格納領域に保存する。
列車9の屋根上に取り付けられる車両屋根上アンテナMT1は、周囲の障害物が少なく見通しが良い位置に取り付けられているため、基地局1,2からの電波を比較的高いレベルで受信できるが、1本の車両屋根上アンテナMT1のみではフェージングの影響を受け、受信レベルが急激に低下する可能性がある。
この影響を避けるために別のアンテナを車両屋根上アンテナMT1から離した位置に設置し、受信ダイバーシチ方式とすることが一般的に実施される。
そこで、本実施の形態では、実現性を考慮し、上述したように、車両屋根上アンテナMT1に加え、補助アンテナとしてフィルムアンテナFT1〜FT3を用いた最大比合成による受信ダイバーシチ方式を用いている。
復調部40に設けられる適応等化器41は、実際の伝送路を推定するために、後に詳述する推定伝送路候補情報D1で規定された推定伝送路候補C1〜CNから選択した選択推定伝送路候補を用いて、最大比合成による等化処理を実行して等化結果を得る。復調部40は上記等化結果に基づく復調処理を行うことにより、受信信号RM1、受信信号RF1〜RF3に基づく受信処理が行われる。
多くの移動体通信では、移動体はあらゆる場所を移動し、伝送路の電波伝搬環境は時々刻々と変化していくため、多くの推定伝送路候補との比較を実施する必要があるが、列車9は、上述した現在位置検出部31によって現在位置P9を認識することができ、同じ軌道(線路25上)を走行するため、電波伝搬環境は通常の移動体通信と比較すると変化が少ない。
(第1の判断例)
例えば、図1で示す線路25上を列車9が走行方向D9に向かって走行している場合、基地局1は、車両屋根上アンテナMT1、走行方向D9において運転室の右側の窓ガラスに貼りつけられているフィルムアンテナFT1、運転室の正面窓ガラスに貼りつけられているフィルムアンテナFT2の見通しが良いため、受信信号RM1、RF1及びRF2は有効な受信信号となると判断される。一方、走行方向D9において運転室の左側の窓ガラスに貼りつけられているフィルムアンテナFT3の見通しが悪いため、受信信号RF3は有効な受信信号とならないと判断される。
(第2の判断例)
また、基地局2は、車両屋根上アンテナMT1、走行方向D9において運転室の右側の窓ガラスに貼りつけられているフィルムアンテナFT1の見通しが良いため、受信信号RM1及び受信信号RF1は有効な受信信号となると判断される。一方、走行方向D9おいて、運転室の正面窓ガラスに貼りつけられているフィルムアンテナFT2、運転室の左側の窓ガラスに貼りつけられているフィルムアンテナFT3の見通しが悪いため、受信信号RF2及びRF3は有効な受信信号とならないと判断される。
(第3の判断例)。
図3はこの発明の実施の形態1の第2の態様である列車無線システムの全体構成の概要を示す説明図である。
図3に示すように、2つのアンテナTX2を有する基地局2(図1参照)に代えて、LCX(アンテナ)80を有する基地局3が設けられる。LCX80は区間RS3において、列車9の線路25の走行方向D9における左側に線路25に沿って平行な位置関係で設けられる。
図3で示す第2の態様の無線通信システムでは、列車9の車上局受信部11の通信環境として、線路25に沿って区間RS1、及び区間RS3に分類される。区間RS1は基地局1と2つのアンテナTX1を介した無線通信を行う区間であり、区間RS3は基地局3とLCX80を介した無線通信を行う区間である。なお、列車9(車上局受信部11)を含め他の構成は図1及び図2で示した第1の態様と同様である。
図3に示すように、区間RS3における線路25上を列車9が走行方向D9に向けて走行している場合、基地局3のアンテナはLCX80となっており電波の輻射方向が線路に対して、ほぼ直行するため、車両屋根上アンテナMT1、走行方向D9における運転室の左側の窓ガラスに貼りつけられているフィルムアンテナFT3の見通しが良く、受信信号RM1及びRF3は有効な受信信号となると判断される。一方、走行方向D9において運転室の右側の窓ガラスに貼りつけられているフィルムアンテナFT1、運転室の正面窓ガラスに貼りつけられているフィルムアンテナFT2の見通しが悪いため、受信信号RF1及びRF2は有効な受信信号とならないと判断される(第3の判断例)。
(従来の推定伝送路候補の選択)
図7は適応等化処理に用いられる従来の推定伝送路候補Y1〜YNの構成例を模式的に示す説明図である。同図に示すように、従来の適応等化処理では、図1で示した推定伝送路候補記憶部32に記憶すべき伝送路候補群情報として、推定伝送路候補Y1〜YNが設定される。なお、推定伝送路候補は、基地局のアンテナから列車の受信部のアンテナまでの伝送路で発生する歪みや遅延する信号を組み合わせた候補を意味し、通常、多数の推定伝送路候補が存在する。
推定伝送路候補Y1〜YNはそれぞれ全てのアンテナMT1及びFT1〜FT3(の受信信号に設定される重み付けや位相調整内容)と各種パラメータ組合せ1〜Nによって規定されている。各種パラメータ組合せ1〜Nは推定伝送路候補Y1〜YN毎に異なる内容に設定される。
したがって、復調部40内の適応等化器41に相当する構成部は、例えば、対応する推定伝送路候補Yi(i=1〜N)を用いて受信信号RM1及びRF1〜RF3に基づき得られる適応等化結果Eiと比較データ(同じ推定伝送路候補Yiを用いた既知の信号(シンボルデータ等)に基づくデータ)とを比較する。そして、適応等化器41による相当する構成部は、推定伝送路候補Y1〜YNに基づく適応等化結果E1〜Enのうち比較データとの誤差が最も小さい適応等化結果Ej(j=1〜Nのうち、いずれか一つ)に対応する推定伝送路候補jを選択推定伝送路候補として選択する。
その後、適応等化器41に相当する構成部は、選択推定伝送路候補jを使用して、受信信号RM1及びRF1〜RF3に対する適応等化処理を行う。
しかしながら、図1,図3で示した第1及び第2の態様では、受信信号RM1及びRF1〜RF3内に、有効な受信信号とならないと判断される受信信号を含む可能性が高いため、上述のように全ての受信信号RM1、RF1〜RF3に基づき、選択された選択推定伝送路候補は誤検出(誤って選択)される可能性が少なからずあった。
(推定伝送路候補情報更新部33)
図4は本実施の形態における推定伝送路候補情報更新部33よる推定伝送路候補更新処理内容を模式的に示す説明図である。
同図を参照して、列車9が走行する前の準備段階であるステップS0において、全てのアンテナMT1及びFT1〜FT3(の受信信号に設定される重み付けや位相調整内容)と各種パラメータ組合せ1〜Nとによって関連づけらえるN個の予備推定伝送路候補(図7で示した推定伝送路候補Y1〜YNに相当)を規定した予備推定伝送路候補情報を推定伝送路候補記憶部32に予め記憶させておく。
なお、上述した各種パラメータとして、例えば、送信ダイバーシチ有無(基準位置からの車輪の回転数、トランスポンダ地上子、GPSの位置情報等により当該位置が送信ダイバーシチの適用範囲かどうか)及びサンプリングタイミング等が考えられる。
上述したステップS0の準備段階を終えた後、列車18の走行時におけるステップS1において、現在位置検出部31によって列車9の現在位置P9を検出する。
そして、ステップS2において、推定伝送路候補情報更新部33は、現在位置検出部31から受けた現在位置P9に基づき、ステップS0で準備した予備推定伝送路候補情報で規定されたN個の予備推定伝送路候補から、不要な情報を削除して推定伝送路候補C1〜CNに更新する。
推定伝送路候補C1〜CNを規定した推定伝送路候補情報D1が、実際に適応等化器41による適応等化処理に用いられる情報として推定伝送路候補記憶部32に予備推定伝送路候補情報とは別の格納領域に独立して保存される。なお、不要な情報の有無を判断する判断基準としては、例えば、図1を用いて示した上記第1の判断例,第2の判断例や、図3を用いて示した上記第3の判断例がある。すなわち、現在位置P9から推測される対象基地局、構成、アンテナの位置などの情報を元に有効な受信信号とならないと判断することこができる。
図4の例では、2重取消線で示した箇所が不要情報として除外された箇所を示している。すなわち、不要な情報としてフィルムアンテナFT1より得られる受信信号RF1が選択され、不要な各種パラメータ組合せとして、推定伝送路候補C2,C4で用いたパラメータ組合せ2,4が選択された例を示している。
このように、推定伝送路候補情報更新部33は、現在位置検出部31で検出された列車9の現在位置P9に基づき3個のフィルムアンテナFT1〜FT3それぞれの有効/無効を判断している。
そして、推定伝送路候補情報更新部33は、予備推定伝送路情報から、無効と判断したフィルムアンテナFT1の受信信号を除去して、3個(=K;2≦K≦M)の有効受信信号RM1,RF2,RF3に関連づけて推定伝送路候補C1〜CNを新たに規定した推定伝送路候補情報D1(実推定伝送路候補情報)を得る推定伝送路候補情報更新処理を実行している。
さらに、推定伝送路候補情報更新部33は、予備推定伝送路情報から、現在位置P9に基づき無効と判断した各種パラメータ組合せ2,4に関し、対応する推定伝送路候補との関連性を無効にして新たに推定伝送路候補C1〜CNを規定した推定伝送路候補情報D1を得ている。
したがって、復調部40内の適応等化器41は、図4の例の場合、各推定伝送路候補Ci(i=1〜N)と3個の有効受信信号RM1、RF2,及びRF3を用いて行う適応等化結果Eiと比較データとを比較し、推定伝送路候補C1〜CNに基づく適応等化結果E1〜Enのうち比較データとの誤差が最も小さい適応等化結果Ejに対応する推定伝送路候補Cjを選択推定伝送路候補として選択する。
このように、適応等化器41は、現在位置P9に基づき不要な受信信号、や各種パラメータ組合せが除去された推定伝送路候補C1〜CNを規定した推定伝送路候補情報D1を用いることにより、従来構成に比べてより正確に選択推定伝送路候補を選択することができる。
なお、推定伝送路候補情報更新部33による推定伝送路候補情報更新処理、及び適応等化器41による選択推定伝送路候補の選択処理は短時間のサイクルで繰り返し実行されることにより、常に最適な選択推定伝送路候補を選択することができる。
そして、適応等化器41は選択推定伝送路候補を用いた等化処理を行い、復調部40は、適応等化器41による等化処理結果に基づき、受信信号RM1及びRF1〜RF3の復調することにより、高い通信回線品質を得ることができる。
実施の形態1の列車無線システムの車上局受信部11における制御部30の推定伝送路候補情報更新部33は、現在位置検出部31で検出された列車9の現在位置P9に基づき、3個のフィルムアンテナFT1〜FT3それぞれの有効/無効を判断し、予備推定伝送路情報から、無効と判断したフィルムアンテナの受信信号を除去した有効受信信号に関連づけてN個の推定伝送路候補C1〜CNを新たに規定した推定伝送路候補情報D1(実推定伝送路候補情報)に更新している。
このため、実施の形態1の列車無線システムは、列車9の現在位置P9に応じて更新された(実)推定伝送路候補情報D1を参照して有効受信信号のみに基づくことにより、正確に選択推定伝送路候補を選択して、精度良く受信処理を行うことができる結果、従来の列車無線システムと比較して高い通信回線品質を得ることができる。
このように、実施の形態1の列車無線システムは、ダイバーシチ受信精度を高めことができるため、最適な位置に基地局を設置することにより、基地局設置台数の削減によるシステムにおける省エネルギー化を図ることができる。
さらに、推定伝送路候補情報更新部33は列車9の現在位置P9に基づき、N個の各種パラメータ組合せそれぞれの有効/無効を判断し、無効と判断した各種パラメータ組合せを除去することにより、より正確に選択推定伝送路候補を選択することができる。
<実施の形態2>
(前提技術)
図8は複線トンネル内にLCXを設けた場合における列車無線システムの問題点を示す前提技術の説明図である。同図に示すように、トンネル15内に上下線となる2本の線路26及び27が互いに平行に設けられている複線トンネル構成の場合、線路26及び27の両側に2条構成となるLCX81,83を設ければ、線路26及び線路27それぞれを走行する2種類の列車との通信が一般的に行える。
ところが、図8に示すように、トンネル15の内部の一部において線路26と線路27とを隔てる壁50が存在する場合、壁50が存在する箇所でもLCXが2条構成の送信ダイバーシチとなるように、基地局4の出力を2分配器70A及び70Bにより分配してLCXを接続している。
具体的には、2分配器70Aから2分配された一方のLCX81はトンネル15内全長において線路26側のトンネル15の一方端部(図中上方)に線路26に沿って形成され、他方のLCX82は線路27側の壁50の全側面に沿って形成される。
また、2分配器70Bから2分配された一方のLCX83はトンネル15内全長において線路27側のトンネル15の他方端部(図中下方)に線路27に沿って形成され、他方のLCX84は線路26側の壁50の全側面に沿って形成される。
このように構成することにより、基地局4は、トンネル15内において、壁50が形成されていない通常区間ではLCX81,83を用いて線路26,27を走行する列車と通信(ダイバーシチ送信)を行うことができる。一方、壁50が形成されている特殊区間(LCX通信不能区間)では、線路26を走行する列車に対してはLCX81,84を用い、線路27を走行する列車に対してはLCX82,83を用いて通信(ダイバーシチ送信)を行うことができる。
しかしながら、図8で示す前提技術では、壁50が形成される特殊区間に合計4つのLCX81〜84を設ける必要がある点、LCX81,82用及びLCX83,84用に2分配器70A及び70Bが余分に必要になる点等、コストが嵩むという問題点があった。
また、強度などの関係で壁50にLCX82及び84を吊架によって設けることができない等の理由で実現困難な問題点もあった。そこで、図8で示した前提技術のこれらの問題点の解消を図ったのが以下で述べる実施の形態2である。
(実施の形態2の具体的構成)
図5はこの発明の実施の形態2である列車無線システムの全体構成の概要を示す説明図である。
同図に示すように、トンネル15内に上下線となる2本の線路26及び27(第1及び第2の線路)が平行に設けられている複線トンネル構成を呈しており、基地局4(LCX用基地局)は、トンネル15内において線路26及び27の両側に2条構成で設けられるLCX(アンテナ)91(91a,91b),92(92a,92b)を有している。
LCX91(第1のLCXアンテナ)は方向性結合器71のスルーポートを介して、2つのLCX91a及び91b(第1の一対のLCX)が結合されて構成されており、LCX92(第2のLCXアンテナ)は方向性結合器72のスルーポートを介して、2つのLCX92a及び92b(第2の一対のLCX)が結合されて構成されている。
そして、図8に示した前提技術と同様に、トンネル15の内部の一部において線路26と線路27とを隔てる壁50が存在している。
実施の形態2では、基地局4はさらにアンテナ95及び96(第1及び第2の代替アンテナ)を有しており、線路27側の壁50の側面付近にアンテナ95が設けられ、線路26側の壁50の側面付近にアンテナ96が設けられる。アンテナ95は同軸ケーブル75を介して反対側の方向性結合器71のカップリングポートに接続され、アンテナ96は同軸ケーブル76を介して反対側の方向性結合器72のカップリングポートに接続される。
方向性結合器71及び72は、LCXで伝送する電波の一部を抜き出すために用いるものであり、LCX91a,91b間及びLCX92a,92b間に挿入損失(1dB以下程度)が発生するが、20dBダウン程度のレベルで電波を抜き出し、アンテナ95及び96に給電することができる。
なお、線路26及び27を走行する列車18及び19(図5では図示せず)は図2で示した列車9と車上局受信部11を含めて同一構成でもよく、同一構成でなくとも、少なくとも車両屋根上アンテナMT1を用いた通信機能を有すれば良い。
実施の形態2の列車無線システムは上述のように構成することにより、基地局4は、トンネル15内において、壁50が形成されていない通常区間はLCX91(91a,91b),92(92a,92b)を用いて線路26,27を走行する列車18及び19との通信を行うことができる。
一方、壁50が形成されている特殊区間(LCX通信不能区間(LCX91,列車19間及びLCX92,列車18間が通信不能となる区間))は、線路26を走行する列車18に対してはLCX91とアンテナ96とを用い、線路27を走行する列車19に対してはアンテナ95とLCX92とを用いて通信を行うことができる。このように、基地局4は、壁50が存在する特殊区間においても送信ダイバーシチを実現することができる。
上述したように、アンテナ95及び96は方向性結合器71及び72のカップリングポートに同軸ケーブル75及び76の先端を接続することにより、壁50を隔てて存在する方向性結合器71及び72に結合することができる。また、アンテナ95及び96の種別としては、カバーしたい方向が一方向の場合は八木アンテナ、多方向の場合は無指向性のスリーブアンテナ、モノポールアンテナを用いる。図5で示す場合、無指向性のアンテナが適している。
なお、方向性結合器71,72のカップリングポートにおけるアンテナ95,96との結合度は20〜30dB程度であるが、LCX自体の結合損失(60〜70dB程度)より小さいので、実用上問題にはならない。また、LCX91b及びLCX92bの方向性結合器71及び72のスルーポート間の結合に1dB程度の挿入損失が発生するが、基地局4の出力に図8で示す様な2分配器70A及び70B(挿入損失3.5dB程度)が無くなるため、実用上問題は無い。
以上のように、LCX91,92、アンテナ95,96及び方向性結合器71,72を用いて基地局4のアンテナを構成することにより、比較的安価な構成で従来の列車無線システムと同等の回線品質を得ることができる。
このように、実施の形態2の列車無線システムでは、LCX91,92(第1及び第2のLCXアンテナ)と列車18及び19との無線通信が遮断される、壁50が設けられた特殊区間(LCX通信不能区間)において、LCX91,92に代替するLCX以外の種別の第1及び第2の代替アンテナであるアンテナ95及び96を方向性結合器71及び72を介してLCX91及び92に結合する態様で設けている。
このため、実施の形態2の列車無線システムは、図8で示したような代替用のLCX及び2分配器を設けることなく比較的簡単な構成で、トンネル15内の全区間(LCX設置区間の全領域)において、LCX用基地局である基地局4と線路26及び線路27上を走行する列車18及び19との無線通信を行うことができる。
<実施の形態3>
(前提技術)
図9は明かり区間にLCXを設けた場合における列車無線システムの問題点を示す前提技術の説明図である。同図に示すように、上下線となる2本の線路26及び27が平行に設けられている明かり区間の一部において、線路28及び29の両側に2条構成となるLCX61,62を設ければ、線路28及び線路29上を走行方向D18及びD19として方向するする列車18及び19とのLCX61及び62による通信が一般的に行える。したがって、基地局5から2分配器70を介して設けられたLCX61及び62の設置区間に列車18及び19をコントロールする信号を送信することができる。
また、図9に示すように、LCX61及び62の設置区間内において列車18及び19が互いにすれ違う状態(以下、単に「列車すれ違い状態」と略記する場合有り)が想定される。
このよう列車すれ違い状態においても、LCX61及び62の形成高さが列車18及び19の車両屋根以上であれば、列車18に対してはLCX61を用いた車両屋根上アンテナMT1との通信が行え、列車19に対してはLCX62を用いた車両屋根上アンテナMT1との通信を行うことができる。
しかしながら、LCX敷設はトンネル内では、列車18及び19に車両屋根(車両屋根上アンテナMT1の設置高さ)と同等の高さにLCX61及び62を吊架することを比較的簡単に実現できるのに対し、明かり区間では、景観上の観点などからLCX61及び62を低い位置にしか吊架できず、LCX61及び62の設置高さは列車18及び19の屋根の形成高さより低くなる可能性が高い。
上記のような設置位置が低いLCX61及び62では、列車すれ違い状態の場合、LCX61,列車18の車両屋根上アンテナMT1間の通信、LCX62,列車19の車両屋根上アンテナMT1間の通信が行えない。なぜなら、LCX61,列車18の車両屋根上アンテナMT1間の通信を列車18の車両自体が遮断し、LCX62,列車19の車両屋根上アンテナMT1間の通信を列車19の車両自体が遮断するからである。
すなわち、図9で示す様な前提技術では、明かり区間に設けた設置位置が低いLCX61及び62による列車18及び19との通信が、列車18及び19による列車すれ違い状態の発生時に不能となる問題点があった。そこで、図9で示した前提技術の問題点の解消を図ったのが以下で述べる実施の形態3の列車無線システムである。
(実施の形態3の具体的構成)
図6はこの発明の実施の形態3である列車無線システムの全体構成の概要を示す説明図である。
同図に示すように、明かり区間内に上下線となる2本の線路28及び29(第1及び第2の線路)が平行に設けられている複線構成を呈しており、明かり区間の一部において、線路28及び29の両側に2条構成となる一対のLCX(アンテナ)51,52が設けられている。LCX51及び52は基地局5(LCX用基地局)から2分配器70を介して設けられている。なお、LCX61及び62の設置高さは列車18及び19の屋根の形成高さより低い高さになっている。
線路28及び線路29上を互いに反対方向となる走行方向D18及びD19(第1及び第2の走行方向)とする列車18及び19(第1及び第2の列車)が走行する。なお、列車18及び19は図2で示した列車9と車上局受信部11を含めて同一構成でもよく、同一構成でなくとも、少なくとも車両屋根上アンテナMT1を用いた通信機能を有すれば良い。
LCX61及び62の設置高さが列車18及び19の屋根の形成高さより低い場合、前提技術で述べたように、列車18の車両屋根上アンテナMT1とLCX51とが通信不能となる。しかし、列車18から線路29の形成幅以上隔てた比較的遠い位置に設けられるLCX52とは、列車18の車両屋根上アンテナMT1から見通しがあるため、離隔損失が発生するものの受信可能なレベルとなる。すなわち、列車18及び19の列車すれ違い状態でなければ、図6に示すように、列車18の車両屋根上アンテナMT1とLCX52との間、列車19の車両屋根上アンテナMT1とLCX51との間で通信可能となる。
そこで、列車18及び19の車両の長さ、運転速度等を考慮して、LCX51,52の線路28及び29に沿った形成長L51(L52)を設定する。すなわち、列車18及び19の列車すれ違い状態が発生しても、必ず、列車18の車両屋根上アンテナMT1とLCX52との通信、列車19の車両屋根上アンテナMT1とLCX51との通信を行う時間帯が発生する長さに形成長L51を設定する。
以下、形成長L51の設定例についてに説明する。最悪条件として、すれ違い列車状態で停車している場合が考えた場合、LCX通信に通常必要な長さ+すれ違い列車の車両長(列車18,列車19の中で最長の車両長)の長さに形成長L51を設定する。なお、通常必要な長さは、列車速度と無線通信システムでの受信回数で決まる。例えば、640msecに1回の信号を10回受信する場合、時速100km(秒速27.8m)の場合、177.8m程度、時速60km(秒速16.7m)の場合は106.7m程度となる。この通常必要な長さに、すれ違い列車の車両長さ(最大6両編成の場合、20m×6両=120m)の長さを加えた長さ以上に形成長L51を設定すれば、列車すれ違い状態で列車18及び19が停車していても問題無く規定回数の信号を受信することができる。
その結果、列車18及び19の列車すれ違い状態により基地局5からの受信が一時的に不可能となっても、LCX51及び52の形成区間内において、列車すれ違い状態が生じていない区間で列車18及び19は必ず受信することができ、列車18及び19による列車すれ違い状態の影響を受けることなく、基地局5,列車18(19)間の通信が行える列車無線システムを得ることができる。したがって、LCX51及び52を設けることによる景観上の問題も無く、LCX51及び52の設置高さを列車18及び19の車両屋根以上に設定可能であった列車無線コントロールシステムと同等の品質を得ることができる。
実施の形態3の無線通信システムは、一対のLCX51及び52のLCX設置区間の形成長L51は、列車18及び19の車両長及び走行速度に基づき、列車18及び19の列車すれ違い状態においても、上記LCX設置区間の少なくとも一部において、LCX51,列車19間、LCX52,列車19間の無線通信が可能になる長さに設定されている。
このため、実施の形態3の列車無線システムは、景観を損ねることなく設けた一対のLCX51及び52のLCX設置区間において必ず、LCX51及び52を用いた列車18及び19,基地局5(LCX用基地局)間の無線通信が可能となる効果を奏する。
<その他>
図2で示した、推定伝送路候補情報更新部33、復調部40、適応等化器41は、例えば、ソフトウェアに基づくCPUを用いたプログラム処理によって実行することが可能である。
推定伝送路候補記憶部32は、例えば、HDD、DVD、メモリなどによって構成される。
なお、本発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略したりすることが可能である。例えば、フィルムアンテナFT1〜FT3に代えて、棒状のホイップアンテナを用いても良い。
1〜5 基地局、9,18,19 列車、11 車上局受信部、15 トンネル、25〜29 線路、30 制御部、31 現在位置検出部、32 推定伝送路候補記憶部、33 推定伝送路候補情報更新部、40 復調部、41 適応等化器、50 壁、70 2分配器、71,72 方向性結合器、51,52,80,90(90a,90b),91(91a,91b) LCX(アンテナ)、FT1〜FT3 フィルムアンテナ、MT1 車両屋根上アンテナ。

Claims (4)

  1. 線路上を走行する列車と少なくとも一つの基地局との間で無線通信を行う列車無線システムであって、
    前記列車は受信部を有し、
    前記受信部は、
    屋根上に設けた主アンテナと、
    前記屋根上を除く設置領域に各々が分散して設けられたM個(M≧2)の補助アンテナと、
    前記列車の現在位置を検出する位置検出部と、
    前記主アンテナの受信信号及び前記M個の補助アンテナのM個の受信信号である(M+1)個の受信信号の受信内容に関連づけて複数の予備推定伝送路候補を規定した予備推定伝送路候補情報を記憶する推定伝送路候補記憶部と、
    前記位置検出部で検出された前記列車の現在位置に基づき、前記M個の補助アンテナそれぞれの有効/無効を判断し、前記予備推定伝送路情報から、無効と判断した前記補助アンテナの受信信号を除去して、K個(2≦K≦M)の有効受信信号に関連づけた前記複数の推定伝送路候補を規定した実推定伝送路候補情報に更新する推定伝送路候補情報更新部と、
    前記実推定伝送路候補情報を参照して、前記K個の有効受信信号に基づき、前記複数の推定伝送路候補のうち最適な推定伝送路候補である選択推定伝送路候補を用いて等化処理を実行する等化器を有する復調部とを備える、
    列車無線システム。
  2. 請求項1記載の列車無線システムであって、
    前記線路は互いに隣接して敷設される第1及び第2の線路を含み、
    前記列車は前記第1及び第2の線路上を走行する第1及び第2の列車を含み、
    前記少なくとも一つの基地局は、
    LCX設置区間において前記第1及び第2の線路からなる複数線路の両側部に沿って設けた第1及び第2のLCXアンテナを用いて前記第1及び第2の列車との無線通信を行うLCX用基地局を含み、前記第1及び第2のLCXアンテナは前記第1及び第2の線路側に設けられ、
    前記LCX用基地局は、
    前記第1のLCXアンテナと前記第2の列車との無線通信、及び前記第2のLCXアンテナと前記第1の列車との無線通信が遮断される前記LCX設置区間内の一部区間であるLCX通信不能区間に設けられ、前記第1及び第2のLCXアンテナと異なる種別の第1及び第2の代替アンテナをさらに有し、前記第1及び第2の代替アンテナは前記LCX通信不能区間における前記第2及び第1の列車との通信用に設けられ、
    前記第1のLCXアンテナは、第1の方向性結合器を介して結合される第1の一対の部分LCXにより構成され、前記第2のLCXアンテナは、第2の方向性結合器を介して結合される第2の一対の部分LCXにより構成され、
    前記第1の代替アンテナは前記第1の方向性結合器を介して前記第1のLCXアンテナと結合され、前記第2の代替アンテナは前記第2の方向性結合器を介して前記第2のLCXアンテナと結合される、
    列車無線システム。
  3. 請求項1記載の列車無線システムであって、
    前記線路は互いに隣接して敷設される第1及び第2の線路を含み、
    前記列車は互いに反対方向となる第1及び第2の走行方向に向かって、前記第1及び第2の線路上を走行する第1及び第2の列車を含み、
    前記少なくとも一つの基地局は、
    LCX設置区間において前記第1及び第2の線路からなる複数線路の両側部に沿って設けた一対のLCXアンテナを用いて前記第1及び第2の列車との無線通信を行うLCX用基地局を含み、前記一対のLCXアンテナの設置高さは前記第1及び第2の列車の屋根の形成高さより低く設定され、
    前記LCX設置区間は前記第1及び第2の列車の車両長及び走行速度に基づき、前記第1及び第2の列車がすれ違う場合においても、前記LCX設置区間の少なくとも一部において、前記一対のLCXアンテナの少なくとも一方と前記第1及び第2の列車との無線通信が行える長さに設定されることを特徴とする、
    列車無線システム。
  4. 請求項1から請求項3のうち、いずれか1項に記載の列車無線システムであって、
    前記M個の補助アンテナは、前記列車の進行方向において、右、前方及び左の窓に貼付された3個のフィルムアンテナを含む、
    列車無線システム。
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