JP6198458B2 - 毛髪化粧料 - Google Patents

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Description

本発明は毛髪化粧料に関する。より詳しくは、揮発性炭化水素と10℃で液体の不乾性油である植物油を含むことを特徴とする毛髪化粧料に関する。
毛髪化粧料の剤型の中で、実質的に水を含有しないヘアオイルは、室温で固形の固形油、エステル油、シリコーン油等の油分を組み合わせることで毛髪にツヤ及びまとまりを与えている。これらの中で、シリコーン油が多く配合されているヘアオイルでは、質感面ではさらさらと指通りはいいが、潤い感に物足りなさが生じる。さらには、床に付着すると滑るという問題、およびドライヤー使用時に揮発して、ドライヤーの故障につながるという問題があった。
それに対してエステル油や植物油のみの組み合わせの処方であると、潤い感やまとまり感はあるものの、重くべたつきを生じたり、不自然なツヤを与えたりすることがあった。
そして、ヘアオイルを手で毛髪に塗布すると、手がべたつく原因ともなっていた。
特許文献1には、揮発性炭化水素および不揮発性シリコーン油を植物油とともに配合した毛髪化粧料は、毛髪にべたつきや重さを生じることがないことが開示されている。しかしながら、特許文献1に開示されている毛髪化粧料中の揮発性炭化水素の配合量は少ない。また、特許文献1に具体的に開示されている毛髪化粧料は、水が多量に含まれるものであり、ヘアオイルとは異なる。
それに対して、特許文献2は、揮発性炭化水素を50重量%以上含有するヘアオイルを開示している。しかしながら、特許文献2で使用されている低融点油脂は、固形〜半固形の油脂であり、毛髪に不自然なツヤを生じることがあるとともに、毛髪を軽やかな触感とすることが難しかった。
一方、手を汚さないで毛髪化粧料を毛髪に塗布するための剤型として、容器に充填された毛髪化粧料を霧状にして放出するヘアミストおよびヘアスプレーが用いられている。ヘアスプレーは、容器にエアゾールとともに充填された毛髪化粧料を、霧状にして放出して用いる剤型であるが、霧が広い領域に放出されるために、目的とする箇所のみに毛髪化粧料を塗布することが難しかった。それに対してヘアミストは、霧吹き式等の容器に充填された毛髪化粧料を、エアゾールを用いることなく霧状にして放出して用いる剤型であるが、目的とする箇所のみに毛髪化粧料を塗布することが可能である。ヘアオイルは、一般に霧状にすると粒子が粗くなるため、ヘアミストの剤型にすることは難しかった。
特開2009−91259号公報 特開2011−57624号公報
従来の技術で、シリコーン油が多く配合された処方であると指通りはいいが潤い感が物足りない、エステル油や植物油のみの処方であると潤い感はあるがべたついた仕上がりになってしまうという問題点があった。本発明は、毛髪に自然なツヤ及びまとまりを与えながら、べたつきを生じることがなく、毛髪を指通りのよい軽い感触にすることが可能な毛髪化粧料を提供することを目的とする。また、本発明は、使用時に手がべたついて汚れるといった不満点も解消でき、かつ目的とする箇所のみに均一に塗布することができる毛髪化粧料を提供することを目的とする。
本発明は、たとえば以下の[1]〜[7]に関する。
[1]毛髪化粧料全体100重量%に対して、揮発性炭化水素(A)を80〜99重量%、10℃で液体の不乾性油である植物油(B)を1〜20重量%含むことを特徴とする毛髪化粧料。
[2]前記揮発性炭化水素(A)が、沸点が50〜260℃のパラフィン系炭化水素であることを特徴とする[1]に記載の毛髪化粧料。
[3]10℃で液体の不乾性油である植物油(B)が、植物性スクワランであることを特徴とする[1]または[2]に記載の毛髪化粧料。
[4]毛髪化粧料全体100重量%に対して、さらに、ノニオン性界面活性剤(C)を0.05〜1重量%含むことを特徴とする[1]〜[3]のいずれかに記載の毛髪化粧料。
[5]毛髪化粧料全体100重量%に対して、さらに、シリコーン油(D)を0.01〜5重量%含むことを特徴とする[1]〜[4]のいずれかに記載の毛髪化粧料。
[6]非エアゾールで霧状にして用いられることを特徴とする[1]〜[5]のいずれかに記載の毛髪化粧料。
[7]非水系であることを特徴とする[1]〜[6]のいずれかに記載の毛髪化粧料。
本発明の毛髪化粧料は、毛髪に自然なツヤ及びまとまりを与えることができる。また、毛髪にべたつきを生じることがなく、指通りがよく、ふんわりとした軽い、潤い感も適度に感じられる質感のいい感触にすることが可能である。そして、剤型をエアゾールを用いることなく霧状にすることが可能であるため、ヘアミストの剤型として手を汚すことなく、毛髪の目的とする箇所にまんべんなく塗布することができる。さらにはノニオン性界面活性剤を配合した態様においては、毛髪からの洗い落ちを良くすることができ、シリコーン油を少量配合した態様においては、毛髪をよりさらさらとした質感にして、指通りよくすることができる。
以下、本発明について具体的に説明する。
本発明の毛髪化粧料は、毛髪化粧料全体100重量%に対して、揮発性炭化水素(A)を80〜99重量%、10℃で液体の不乾性油である植物油(B)を1〜20重量%含むことを特徴とする。
(1)揮発性炭化水素(A)
本発明の毛髪化粧料は、揮発性炭化水素(以下「成分(A)」ともいう。)を含む。成分(A)を配合した毛髪化粧料は、後述の成分(B)を配合することにより生ずるべたつきを解消することができる。
本明細書においては、揮発性炭化水素とは、沸点が260℃以下の炭化水素をいう。成分(A)としては、好ましくは沸点が50〜260℃のパラフィン系炭化水素が挙げられる。好ましい揮発性炭化水素の具体例としては、たとえば、沸点が50〜260℃の範囲にある、軽質パラフィン、軽質イソパラフィン、軽質流動パラフィン、軽質流動イソパラフィンが挙げられる。
上記好ましい揮発性炭化水素の具体例の中でも、炭素数が10〜16のものが好ましく、炭素数10〜12のものが特に好ましく、具体例としては、ドデカン、イソドデカンおよび水添ポリイソブテン等が挙げられる。これらの中でも、毛髪がより軽くサラっとした質感となることから、ドデカンとイソドデカンが好ましい。成分(A)は1種単独で用いても、2種以上組み合わせて用いてもよい。
これらに対して、一般に流動パラフィンは、沸点が300℃以上であるパラフィン系炭化水素であることから、成分(A)には含まれない。
成分(A)の市販品としては、PARAFOL12-97(SASOL製)、ISODODECANE(INEOS Europe Limited製)、パールリーム3(日油株式会社製)が挙げられる。
本発明の毛髪化粧料100重量%中の成分(A)の配合量は、80〜99重量%であり、好ましくは90〜98.5重量%であり、より好ましくは95〜98重量%である。上記範囲であると、毛髪がパサついた質感にならず、毛髪に自然なツヤおよびまとまりを付与することができる上に、毛髪がべたつくこともなく、毛髪のふんわり感が損なわれない。さらには、ヘアミストの剤型として用いることが可能である。
(2)10℃で液体の不乾性油である植物油(B)
本発明の毛髪化粧料は、10℃で液体であり、かつ不乾性油である植物油(以下「成分(B)」ともいう。)を含む。成分(B)は、毛髪にツヤおよびまとまりを付与する。
ここで成分(B)は、10℃で液体であるため、室温で固体または半固体の植物油である植物脂とは区別される。成分(A)に成分(B)を配合すると、室温で固体または半固体の植物油を配合した場合に比べて、毛髪のふんわり感が損なわれない上に、毛髪に自然なツヤが与えられ、毛髪のまとまりもよい。
また、成分(B)は、不乾性油である。ここで、植物油は、ヨウ素価によって乾性油、半乾性油、不乾性油の3種類に分類され、乾性油はヨウ素価が130以上であり、半乾性油は、ヨウ素価が100〜130程度であり、不乾性油はヨウ素価が100以下である。成分(A)に成分(B)を配合すると、乾性油または半乾性油を配合した場合に比べて、毛髪により自然なツヤを与え、毛髪のべたつきが生じることなく、毛髪のふんわり感が損なわれない上に、毛髪の指通りもより優れる。
成分(B)としては、植物の種子または果実等から抽出された、10℃で液体の不乾性油であれば、制限なく用いることができる。具体的には、たとえば、植物性スクワラン、マカダミアナッツ油、ホホバ油、ツバキ油、オリーブ油、メドウフォーム油、アボカド油が挙げられ、より自然なツヤを毛髪に与えることから、植物性スクワランが好ましく、植物性スクワランとしてはオリーブスクワランおよびシュガースクワランがより好ましい。成分(B)の植物油は、1種単独で用いても2種以上組み合わせて用いてもよい。
本発明の毛髪化粧料100重量%中の成分(B)の配合量は、1〜20重量%であり、好ましくは1.5〜10重量%であり、より好ましくは2〜5重量%である。上記範囲であると、毛髪に自然なツヤおよびまとまりを付与することができる上に、毛髪がべたつくこともなく、毛髪のふんわり感が損なわれない。
このような揮発性炭化水素(A)と不乾性油である植物油(B)を含む組成物は、ヘアミストの剤型として用いることが可能である。
本発明の毛髪化粧料は、上記成分(A)および(B)に加え、好ましくは下記(C)および(D)成分を含む。
(3)ノニオン性界面活性剤(C)
本発明の毛髪化粧料は、さらにノニオン性界面活性剤(以下「成分(C)」ともいう。)を含むことが好ましい。本発明の毛髪化粧料が、成分(C)を含有すると、毛髪に塗布した毛髪化粧料の洗い落ちが良好となる。また、カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤等の他の界面活性剤を用いた場合に比べて、界面活性剤の毛髪の質感への影響が少ない。
成分(C)としては、特に制限されないが、たとえばトリイソステアリン酸PEG−20グリセリル、イソステアリン酸PEG−20グリセリルおよびイソステアリン酸PEG−8グリセリル等が挙げられ、トリイソステアリン酸PEG−20グリセリルおよびイソステアリン酸PEG−20グリセリルが好ましい。成分(C)は、1種単独で用いても2種以上組み合わせて用いてもよい。
本発明の毛髪化粧料100重量%中の成分(C)の配合量は、好ましくは0.05〜1重量%であり、より好ましくは0.05〜0.1重量%である。上記範囲であると、毛髪に塗布した毛髪化粧料の洗い落ちが良好であるとともに、毛髪の質感が重くなることがない。
(4)シリコーン油(D)
本発明の毛髪化粧料は、さらにシリコーン油(以下「成分(D)」ともいう。)を含むことが好ましい。本発明の毛髪化粧料が、成分(D)を含有すると、毛髪をよりさらさらとした質感にすることができる。
成分(D)の例としては、特に制限されないが、環状シリコーン油、直鎖状シリコーン油および変性シリコーン油が挙げられ、具体的には、シクロペンタシロキサン、メチルポリシロキサンおよびジフェニルシロキシフェニルメチコンが挙げられ、シクロペンタシロキサンおよびメチルポリシロキサンが好ましく、シクロペンタシロキサンおよび5〜100cStのメチルポリシロキサンがより好ましい。成分(D)は、1種単独で用いても2種以上組み合わせて用いてもよい。
本発明の毛髪化粧料100重量%中の成分(D)の配合量は、好ましくは0.01〜5重量%である。上記範囲であると、毛髪をよりさらさらとした質感にして、指通りを良好にする上に、霧の状態が粗くなることがないので、ミストの剤型にすることができる。さらに毛髪の潤いの質感に物足りなさを感じることもない。
(5)その他の成分
本発明の毛髪化粧料は、さらに、本発明の効果を損なわない範囲で、上記成分以外に、油剤、保湿剤、増粘剤、生薬類、乳化剤、pH調整剤、紫外線吸収剤、キレート剤、防腐剤、清涼剤、ビタミン類、蛋白質、香料、抗菌剤、酸化防止剤、抗炎症剤、色素等の添加剤を含有することができる。
油剤の例としては、高級アルコール、不揮発性の炭化水素、エステル油およびロウ類が挙げられ、高級アルコールの例としては、アラキルアルコール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、セトステアリルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、オレイルアルコールおよびイソステアリルアルコール等が挙げられる。本明細書では、不揮発性の炭化水素は沸点が260℃を超えるものとして定義するが、具体例としては流動パラフィン、スクワレン、パラフィン、セレシン、動物性スクワラン、ワセリンおよびマイクロクリスタリンワックス等が挙げられる。エステル油としては、コハク酸ジ2−エチルヘキシル、ミリスチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸ミリスチル、オレイン酸デシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、酢酸ラノリン、ステアリン酸イソセチル、12-ヒドロキシステアリル酸コレステリル、ジ-2-エチルヘキシル酸エチレングリコール、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、モノイソステアリン酸N-アルキルグリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ-2-ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリ-2-エチルヘキシル酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ-2-エチルヘキシル酸ペンタエリスリトール、トリ-2-エチルヘキシル酸グリセリン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、セチル2-エチルヘキサノエート、2-エチルヘキシルパルミテート、トリミリスチン酸グリセリン、トリ-2-ヘプチルウンデカン酸グリセライド、ヒマシ油脂肪酸メチルエステル、オレイン酸オイル、セトステアリルアルコール、アセトグリセライド、パルミチン酸2-ヘプチルウンデシル、N-ラウロイル-L-グルタミン酸-2-オクチルドデシルエステル、エチルラウレート、ミリスチン酸2-ヘキシルデシルおよびパルミチン酸2-ヘキシルデシル等が挙げられる。ロウ類としては、キャンデリラロウ、カルナバロウ、ミツロウ、鯨ロウ、ラノリン、還元ラノリン、酢酸ラノリン、ラノリン脂肪酸イソプロピルおよびラノリン脂肪酸オクチルドデシル等が挙げられる。これらは1種類単独で用いても、2種類以上組み合わせて用いてもよい。
保湿剤の例としては、たとえばエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ヘキシレングリコール、グリセリン、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールおよびポリグリセリン等のポリオール等ならびにアミノ酸が挙げられる。これらは1種類単独で用いても、2種類以上組み合わせて用いてもよい。
増粘剤の例としてはアニオン系、ノニオン系およびカチオン系の増粘剤が挙げられ、アニオン系の増粘剤としては、カルボキシビニルポリマーおよびカルボキシエチルセルロース等が挙げられ、ノニオン系増粘剤としては、キサンタンガム等が挙げられ、カチオン系の増粘剤としては、(ジメチルアクリルアミド/メタクリル酸エチルトリモニウムクロリド)コポリマー等が挙げられる。これらは1種類単独で用いても、2種類以上組み合わせて用いてもよい。
生薬類の例としては、植物エキスが挙げられ、たとえばダイサンチクエキス、アルニカエキス、カモミラエキス、シコンエキス、シナノキエキス、スギナエキス、セイヨウノコギリソウエキス、セージエキス、トウキエキス、ノバラエキス、ビワ葉エキス、マロニエエキス、モモ葉エキス、ヨクイニンエキスおよびローズマリーエキス等が挙げられる。これらは1種類単独で用いても、2種類以上組み合わせて用いてもよい。
乳化剤としてはステアリン酸トリエタノールアミン塩等の脂肪酸とアルカリとから得られる脂肪酸塩ならびに両性、アニオン性およびカチオン性界面活性剤等が挙げられる。成分(C)以外の界面活性剤の例としては、ラウリル硫酸Na、オレフィン(C14−16)スルホン酸Na、コカミドプロピルベタイン、ラウロイルグルタミン酸ナトリウム、セトリモニウムブロミドおよびステアリルトリモニウムクロリド等が挙げられる。これらは1種類単独で用いても、2種類以上組み合わせて用いてもよい。
pH調整剤としては、塩酸、クエン酸、リンゴ酸、乳酸、コハク酸、シュウ酸等の有機酸およびこれらのナトリウム塩、水酸化ナトリウム、ならびにトリエタノールアミン等が挙げられる。
紫外線吸収剤、キレート剤、防腐剤、清涼剤、ビタミン類、蛋白質、香料、抗菌剤、酸化防止剤、抗炎症剤および色素については、当業者に公知のものが用いられる。
(6)用途
本発明の毛髪化粧料の剤型としては、非水系であることが好ましく、たとえばヘアオイルの剤型が好ましい。非水系とは、実質的に水を含まないことをいう。
また、本発明の毛髪化粧料は、ヘアミストの剤型で用いられることが好ましい。ヘアミストの剤型とは、上述のとおり、エアゾールを用いることなく、毛髪化粧料を霧状にして用いる剤型をいう。ヘアミストの剤型においては、毛髪化粧料は、通常、霧吹き式容器に充填される。本発明は、成分(B)に成分(A)を配合することで、霧吹き式容器から放出される際の霧の状態が細かくなり、ヘアミストの剤型とすることが可能となった。そのため、手を汚すことなく、毛髪の目的とする箇所に、毛髪化粧料をまんべんなく塗布することができる。
(7)製造方法
本発明の毛髪化粧料は、上述した各成分を、公知の方法で、撹拌、混合、加熱、溶解、分散等することによって製造することができ、製造方法はとくに限定されない。
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
表1〜4に示す組成の毛髪化粧料を、全成分を配合した後、均一になるまで充分に攪拌して調製し、以下の項目、方法および基準で評価した。なお、表中の各成分の配合量の単位は、重量%であり、毛髪化粧料全体を100重量%とする。また、配合量は純分を表わす。
実施例では、以下の市販品を用いた。
<成分(A)>
ドデカン:PARAFOL12-97、SASOL製、(沸点216.2℃、炭素末12)
イソドデカン:ISODODECANE、INEOS Europe Limited製、(沸点170〜195℃、炭素数12)
水添ポリイソブテン:パールリーム3、日油株式会社製、(沸点175〜200℃、炭素数12)
<成分(A)以外の油剤>
ミネラルオイル:ハイコールK−350 カネダ株式会社製(沸点330℃)
ミリスチン酸オクチルドデシル(エステル):ニッコールODM-100、日光ケミカルズ株式会社製(沸点522.4℃)
ミリスチン酸イソプロピル(エステル):クロダモルIPM、クローダジャパン株式会社製(沸点192℃/20mmHg)
<成分(B)>
オリーブスクワラン:オリーブスクワラン、日光ケミカルズ株式会社製
シュガースクワラン:シュガースクワラン、日光ケミカルズ株式会社製
マカダミアナッツ油:ニッコールマカデミアナッツ油、日光ケミカルズ株式会社製
ホホバ油:ニッコールホホバ油S、日光ケミカルズ株式会社製
ツバキ油:椿油、利島村農業協同組合製
オリーブ油:オリブ油、五協産業株式会社製
メドウフォーム油:クロピュアMDF、クローダジャパン株式会社製
<乾性〜半乾性油>
ククイナッツ油:ニッコールククイナッツ油、日光ケミカルズ株式会社製
月見草油:月見草油、オリザ油化株式会社製
アーモンド油:クロピュアアーモンド、クローダジャパン株式会社製
<固形〜半固形油>
テオブロマグランジフロルム種子脂:クロピュアクパス、クローダジャパン株式会社製
ショレアステノプテラ脂:セゲソフトSH、コグニスジャパン株式会社製
ババス油:クロピュアババス、クローダジャパン株式会社製
マンゴ種子核油:マンゴーオイル203、山川貿易株式会社製
<成分(C)>
トリイソステアリン酸PEG−20グリセリル:エマレックスGWIS-320、日本エマルジョン製
イソステアリン酸PEG−20グリセリル:エマレックスGWIS‐120、日本エマルジョン製
<成分(D)>
シクロペンタシロキサン:トーレ・シリコーンSH245、東レ・ダウコーニング・シリコーン製
メチルポリシロキサン(5cSt):トーレ・シリコーンSH200(5Cs)、東レ・ダウコーニング・シリコーン製
メチルポリシロキサン(100cSt):トーレ・シリコーンSH200(100Cs)、東レ・ダウコーニング・シリコーン製
評価は、専門パネラー(美容師)10名により、以下の基準で行い、協議による総意によって判定した。
毛髪としては、(5)および(7)の評価は、PAMS社製の人毛ウィッグUN(トップ40cm、ネープ25cm)を用いた。それ以外の評価(1)〜(4)は、ビューラックス社製、人毛毛束30cm、10gを用いた。
(1)自然なツヤ
室温(25℃)の条件下で、試料0.5gを手で毛髪にまんべんなく塗布し、毛髪をドライヤーでブロー乾燥後、官能評価を行い、目視でツヤを評価した。
◎:自然なツヤがある。
○:やや自然なツヤがある。
△:ツヤがない。
×:ギラついた不自然なツヤがある。
(2)まとまり
室温(25℃)の条件下で、試料0.5gを手で毛髪にまんべんなく塗布し、毛髪をドライヤーでブロー乾燥後、官能評価を行い、目視でまとまりを評価した。
◎:毛先までしっかりとまとまりが良い。
○:毛先までのまとまりがやや良い。
△:毛先のまとまりがやや悪い。
×:まとまりが悪い。
(3)指通り
室温(25℃)の条件下で、試料0.5gを手で毛髪にまんべんなく塗布し、毛髪をドライヤーでブロー乾燥後、官能評価を行い、手櫛を通して指通りを触感で評価した。
◎◎:かなりさらさらと指通りが良い。
◎:さらさらと指通りが良い。
○:やや指通りが良い。
△:やや指通りが悪い。
×:ひっかかりがあり指通りが悪い。
(4)べたつき
室温(25℃)の条件下で、試料0.5gを手で毛髪にまんべんなく塗布し、毛髪をドライヤーでブロー乾燥後、官能評価を行い、手櫛を通してべたつきを触感で評価した。
◎:べたつきがない。
○:べたつきが少ない。
×:べたつきがある。
(5)ふんわり感
室温(25℃)の条件下で、試料3gを手で毛髪にまんべんなく塗布し、毛髪をドライヤーでブロー乾燥後、毛髪全体のふんわり感を目視で評価した。
◎:ふんわりとしており、髪のボリュームは維持されている。
○:ふんわりしているが、髪のボリュームは少し落ちる。
△:あまりふんわりとしていない。
×:ふんわりとしておらず、髪全体がべたっとしている。
(6)噴霧状態
室温(25℃)の条件下で、試料20gを(株)三谷バルブ製のミストポンプ(商品名:Z-155-45-1、吐出量:0.15ml,口径:5mm)を用いて噴霧し、目視で霧状になっているかを確認した。
◎:綺麗な霧状になっている。
○:やや粒が大きいが霧状になっている。
×:棒状に出てしまい、霧状にならない。
(7)毛髪への塗布均一性
室温(25℃)の条件下で、試料0.5gを(株)三谷バルブ製のミストポンプ(商品名:Z-155-45-1)を用いて毛髪に噴霧し、目視で均一に塗布できているかを確認した。
◎:全体にまんべんなく塗布できている。
○:まんべんなく塗布できている。
△:ややムラのある塗布になっている。
×:全体的にムラのある塗布になっている。
(8)洗い落ち
室温(25℃)の条件下で、試料0.5gを手にのばした後、手を水洗し、洗い落ちの良さを評価した。
◎:非常に洗い落ちがいい。
○:洗い落ちがいい。
△:洗い落ちが悪い。
×:非常に洗い落ちが悪く、べたつきが残る。
[実施例1]
表1に示す配合処方で全成分を配合した後、均一になるまで充分に攪拌して調製することにより、毛髪化粧料を製造した。成分(A)としてはドデカンを用い、成分(B)としてはオリーブスクワランを用いた。自然なつや、まとまり、指通りが良好であり、べたつきはなくふんわり感が良好であった。結果を表1に示す。
[実施例2]〜[実施例7]
ドデカンおよびオリーブスクワランの配合量を変更した以外は、実施例1と同様にして、実施例2〜7を実施した。結果を表1に示す。
[実施例8]
成分(A)をイソドデカンに変更した以外は、実施例4と同様にして、実施例8を実施した。結果を表1に示す。
[実施例9]
成分(A)をイソドデカンに変更した以外は、実施例6と同様にして、実施例9を実施した。結果を表1に示す。
[実施例10]
成分(A)をドデカンとイソドデカンの等重量混合物に変更した以外は、実施例4と同様にして、実施例10を実施した。結果を表1に示す。
[実施例11]
成分(A)を水添ポリイソブテンに変更した以外は、実施例4と同様にして、実施例11を実施した。結果を表1に示す。
[比較例1]
成分(B)を配合しないでドデカンの量を変更した以外は、実施例1と同様にして、比較例1を実施した。結果を表1に示す。
[比較例2]
成分(A)を配合しないでオリーブスクワランの量を変更した以外は、実施例1と同様にして、比較例2を実施した。結果を表1に示す。
[比較例3]〜[比較例6]
成分(A)の代わりに、揮発性炭化水素以外の油剤を用いた以外は実施例4と同様にして、比較例3〜6を実施した。結果を表1に示す。
Figure 0006198458
[実施例12]〜[実施例17]
成分(B)として表2に示す不乾性油である植物油を用いた以外は、実施例4と同様にして、実施例12〜17を実施した。結果を表2に示す。
[比較例7]〜[比較例13]
成分(B)を表2に示す乾性油、半乾性油、固形油または半固形油に変更した以外は、実施例4と同様にして、比較例7〜13を実施した。結果を表2に示す。
Figure 0006198458
[実施例18]〜[実施例21]
表3に示す配合処方で成分(C)をさらに加え、ドデカンの量を変更した以外は、実施例4と同様にして、実施例18〜21を実施した。結果を表3に示す。
Figure 0006198458
[実施例22]〜[実施例27]
表4に示す処方に従い成分(D)をさらに加え、ドデカンの量を変更した以外は、実施例4と同様にして、実施例22〜27を実施した。結果を表4に示す。
Figure 0006198458
表1より、成分(A)を本発明に規定する量で配合すると、他の合成油を配合した場合に比べて、毛髪の自然なツヤを損なうことなく、べたつきを抑え、毛髪をふんわりとした触感にすることが可能であり、ヘアミストの剤型にすることも可能であることがわかる。また、揮発性炭化水素のみであると、毛髪の自然なつや、まとまり、指通りおよびふんわり感のいずれも良好でないことがわかる。さらには、揮発性炭化水素の中でドデカンおよびイソドデカンがもっとも優れた効果を奏することがわかる。
表2より、成分(B)を本発明に規定する量で配合すると、乾性油または半乾性油を用いた場合に比べて、毛髪に自然なツヤが与えられ、毛髪にべたつきがなく、ふんわり感が得られ、指通りもよいことがわかる。また、室温で半固形〜固形の油を用いた場合に比べて、毛髪に自然なツヤが与えられるとともに、毛髪のまとまりがよく、毛髪のふんわり感も損なわれない。さらには、10℃で液体の不乾性油である植物油の中で植物性スクワランがもっとも優れた効果を奏することがわかる。
表3より、成分(C)を特定量配合すると、毛髪化粧料の洗い落ちが良好であることがわかる。
表4より、成分(D)を特定量配合すると、毛髪の指通りがさらに良好になることがわかる。

Claims (6)

  1. 毛髪化粧料全体100重量%に対して、揮発性炭化水素(A)を80〜99重量%、10℃で液体の不乾性油である植物油(B)を1〜20重量%およびノニオン性界面活性剤(C)を0.05〜1重量%含むことを特徴とする毛髪化粧料。
  2. 前記揮発性炭化水素(A)が、沸点が50〜260℃のパラフィン系炭化水素であることを特徴とする請求項1に記載の毛髪化粧料。
  3. 10℃で液体の不乾性油である植物油(B)が、植物性スクワランであることを特徴とする請求項1または2に記載の毛髪化粧料。
  4. 毛髪化粧料全体100重量%に対して、さらに、シリコーン油(D)を0.01〜5重量%含むことを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の毛髪化粧料。
  5. 非エアゾールで霧状にして用いられることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の毛髪化粧料。
  6. 非水系であることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の毛髪化粧料。
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