JP6868585B2 - 整髪剤用乳化組成物 - Google Patents

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本発明は、整髪剤用乳化組成物に関する。
従来より、毛髪を固めずに髪型を形成できる特徴を有する毛髪化粧料として、ヘアワックス(ヘアスタイリングワックス)等の固形油剤が配合された乳化整髪剤が広く用いられている。
具体的には、例えば、ワックス、高重合度ポリエチレングリコールおよび非イオン界面活性剤を含有する毛髪用の化粧料(特許文献1を参照);ビニルカプロラクタムの単独重合体、25℃固形油性成分、25℃液状油性成分および水を含有する整髪剤組成物(特許文献2を参照);ロウ類、特定の液状油、揮発性液状油および水を含有する整髪料(特許文献3を参照);20℃固形のワックスおよび揮発性シリコーンを含有する整髪料(特許文献4を参照)等が知られている。
特開2002−241243号公報 特開2004−91406号公報 特開2005−239677号公報 特開2007−15935号公報 特開2013−40107号公報 特開2013−253037号公報
固形油剤が配合された乳化整髪剤(整髪剤用乳化組成物)は、毛髪を立ち上げる力(立ち上げ力)に代表される特有の整髪力を発揮できる反面、塗布後の毛髪の艶が低下する傾向がある。毛髪の艶の低下を抑えるために上記乳化整髪剤に液状の油剤を配合したり、毛髪の艶を付与するために上記乳化整髪剤にコンディショニング効果付与成分である特定のカチオン性界面活性剤を配合することが考えられる。しかしながら、液状の油剤を配合した従来の乳化整髪剤(例えば特許文献5を参照)や、カチオン性界面活性剤を配合した従来の乳化整髪剤(例えば特許文献6を参照)は、固形油剤特有の整髪力が低下してしまう。このため、従来の整髪剤用乳化組成物では、固形油剤特有の整髪力と毛髪への艶の付与の双方の効果を最大限発揮させることが困難であった。
従って、本発明の目的は、固形油剤特有の整髪力に優れ、且つ毛髪に自然な艶を付与することができる整髪剤用乳化組成物を提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討した結果、成分(A):室温で固形のロウ及び/又は室温で固形の炭化水素と、成分(B):ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、及びポリオキシエチレンアルキルエーテルからなる群より選択される少なくとも一種の成分(但し、成分(C)に該当するものを除く)と、成分(C):ジイソステアリン酸ポリグリセリル、トリイソステアリン酸ポリグリセリル、及び(エチルヘキサン酸/ステアリン酸/アジピン酸)グリセリルからなる群より選択される少なくとも一種の成分と、成分(D):水とを含有する整髪剤用乳化組成物によれば、固形油剤特有の整髪力に優れ、且つ毛髪に自然な艶を付与することができることを見出した。本発明はこれらの知見に基づいて完成させたものである。
すなわち、本発明は、下記成分(A)、下記成分(B)、下記成分(C)、及び下記成分(D)を含有する整髪剤用乳化組成物を提供する。
成分(A):室温で固形のロウ及び/又は室温で固形の炭化水素
成分(B):ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、及びポリオキシエチレンアルキルエーテルからなる群より選択される少なくとも一種の成分(但し、成分(C)に該当するものを除く)
成分(C):ジイソステアリン酸ポリグリセリル、トリイソステアリン酸ポリグリセリル、及び(エチルヘキサン酸/ステアリン酸/アジピン酸)グリセリルからなる群より選択される少なくとも一種の成分
成分(D):水
成分(C)の含有量は0.5〜4.0質量%であることが好ましい。
上記整髪剤用乳化組成物はヘアワックスであることが好ましい。
本発明の整髪剤用乳化組成物は、固形油剤特有の整髪力に優れ、且つ毛髪に自然な艶を付与することができる。より具体的には、本発明の整髪剤用乳化組成物は、毛髪の立ち上げや、毛先をまとめるという整髪力に優れ、且つ塗布後の毛髪に自然な風合いの艶を付与することができるという効果を奏する。
本発明の整髪剤用乳化組成物は、室温で固形のロウ及び/又は室温で固形の炭化水素;ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、及びポリオキシエチレンアルキルエーテルからなる群より選択される少なくとも一種の成分(但し、成分(C)に該当するものを除く);ジイソステアリン酸ポリグリセリル、トリイソステアリン酸ポリグリセリル、及び(エチルヘキサン酸/ステアリン酸/アジピン酸)グリセリルからなる群より選択される少なくとも一種の成分;並びに水を少なくとも含有する。
なお、本明細書において、上記室温で固形のロウ及び/又は室温で固形の炭化水素を「成分(A)」、上記ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、及びポリオキシエチレンアルキルエーテルからなる群より選択される少なくとも一種の成分(但し、成分(C)に該当するものを除く)を「成分(B)」、上記ジイソステアリン酸ポリグリセリル、トリイソステアリン酸ポリグリセリル、及び(エチルヘキサン酸/ステアリン酸/アジピン酸)グリセリルからなる群より選択される少なくとも一種の成分を「成分(C)」、水を「成分(D)」とそれぞれ称する場合がある。
すなわち、本発明の整髪剤用乳化組成物は、成分(A)、成分(B)、成分(C)、及び成分(D)を少なくとも含有する。本発明の整髪剤用乳化組成物は、上記成分(A)〜(D)以外の成分を含んでいてもよい。また、本発明の整髪剤用乳化組成物に含まれる各成分、例えば、成分(A)、成分(B)、成分(C)、成分(D)、及び、成分(A)〜(D)以外の成分等の各成分は、それぞれ、一種のみを用いてもよいし、二種以上を用いてもよい。
[成分(A)]
上記成分(A)は、室温で固形のロウ及び/又は室温で固形の炭化水素、すなわち、室温で固形のロウ及び室温で固形の炭化水素のうちの一方又は両方である。成分(A)を用いることにより、毛髪の立ち上げや、毛先をまとめるという整髪力を付与することができる。なお、本明細書において、「室温で固形」とは、1〜30℃の温度範囲で流動性がない性状をいう。成分(A)は、一種のみを使用してもよいし、二種以上を使用してもよい。
室温で固形のロウとしては、例えば、カルナウバロウ、キャンデリラロウ、ミツロウ、コメヌカロウ、セラックロウ、鯨ロウ、ラノリン等が挙げられる。また、室温で固形の炭化水素としては、例えば、セレシン、パラフィンワックス、フィッシャー・トロプシュワックス(合成ワックス)、マイクロクリスタリンワックス、ポリエチレン末、ポリエチレンワックス、ワセリン等が挙げられる。
本発明の整髪剤用乳化組成物中の成分(A)の含有量は、特に限定されないが、本発明の整髪剤用乳化組成物100質量%に対して、5.0〜25.0質量%が好ましく、より好ましくは7.5〜20.0質量%、さらに好ましくは10.0〜18.0質量%である。上記含有量が5.0質量%以上であると、固形油剤特有の整髪力(例えば、毛髪の立ち上げ力、毛束のつくりやすさ等)がより向上する。一方、上記含有量が25.0質量%以下であると、製剤安定性(例えば、乳化安定性)が高まるとともに、塗布性がより良好となる。上記成分(A)の含有量は、本発明の整髪剤用乳化組成物中の全ての成分(A)の含有量の合計である。
[成分(B)]
上記成分(B)は、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、及びポリオキシエチレンアルキルエーテルからなる群より選択される少なくとも一種の成分(但し、成分(C)に該当するものを除く)である。すなわち、成分(B)におけるグリセリン脂肪酸エステルは、ジイソステアリン酸ポリグリセリル、トリイソステアリン酸ポリグリセリル、及び(エチルヘキサン酸/ステアリン酸/アジピン酸)グリセリル以外のグリセリン脂肪酸エステルである。成分(B)を用いることにより、乳化組成物を調製することができる。成分(B)は、一種のみを使用してもよいし、二種以上を使用してもよい。
ソルビタン脂肪酸エステルとしては、例えば、モノパルミチン酸ソルビタン、モノステアリン酸ソルビタン、モノオレイン酸ソルビタン、モノイソステアリン酸ソルビタン、ヤシ油脂肪酸ソルビタン、セスキステアリン酸ソルビタン、トリステアリン酸ソルビタン、トリオレイン酸ソルビタン等が挙げられる。
グリセリン脂肪酸エステルとしては、例えば、モノミリスチン酸グリセリル、モノステアリン酸グリセリル、モノオレイン酸グリセリル、ヤシ油脂肪酸グリセリル等が挙げられる。
ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルとしては、例えば、モノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、モノパルミチン酸ポリオキシエチレンソルビタン、モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン、モノイソステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、トリステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、トリオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン、ヤシ油脂肪酸ポリオキシエチレンソルビタン等が挙げられる。なお、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルの酸化エチレンの付加モル数は特に限定されない。
ポリオキシエチレンアルキルエーテルとしては、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンベヘニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキル(12〜14)エーテル等が挙げられる。なお、ポリオキシエチレンアルキルエーテルの酸化エチレンの付加モル数は特に限定されない。
本発明の整髪剤用乳化組成物中の成分(B)の含有量は、特に限定されないが、本発明の整髪剤用乳化組成物100質量%に対して、1.0〜10.0質量%が好ましく、より好ましくは2.0〜8.0質量%、さらに好ましくは3.0〜7.0質量%である。上記含有量が1.0質量%以上であると、本発明の整髪剤用乳化組成物の乳化安定性により優れる。一方、上記含有量が10.0質量%以下であると、組成物が硬くなりすぎることによる塗布時の使用感の悪化を抑えることができる。上記成分(B)の含有量は、本発明の整髪剤用乳化組成物中の全ての成分(B)の含有量の合計である。
[成分(C)]
上記成分(C)は、ジイソステアリン酸ポリグリセリル、トリイソステアリン酸ポリグリセリル、及び(エチルヘキサン酸/ステアリン酸/アジピン酸)グリセリルからなる群より選択される少なくとも一種の成分である。成分(C)を用いることにより、塗布後の毛髪に自然な風合いの艶を付与することができる。また、成分(C)を用いることにより、毛先の「はね」や「パラつき」を抑え、潤いのある「まとまり感」を付与することもできる。成分(C)は、一種のみを使用してもよいし、二種以上を使用してもよい。
上記ジイソステアリン酸ポリグリセリルにおけるグリセリンの平均付加モル数は、特に限定されないが、2〜15が好ましく、より好ましくは2〜6、さらに好ましくは2〜3、最も好ましくは2である。すなわち、上記ジイソステアリン酸ポリグリセリルとしてはジイソステアリン酸ポリグリセリル−2が好ましい。
上記トリイソステアリン酸ポリグリセリルにおけるグリセリンの平均付加モル数は、特に限定されないが、2〜10が好ましく、より好ましくは2〜5、さらに好ましくは2である。すなわち、上記トリイソステアリン酸ポリグリセリルとしてはトリイソステアリン酸ポリグリセリル−2が好ましい。
成分(C)であるジイソステアリン酸ポリグリセリル−2の市販品としては、例えば、商品名「コスモール 42V」(日清オイリオグループ社製)等が挙げられる。成分(C)であるトリイソステアリン酸ポリグリセリル−2の市販品としては、例えば、商品名「コスモール 43N」(日清オイリオグループ社製)等が挙げられる。成分(C)である(エチルヘキサン酸/ステアリン酸/アジピン酸)グリセリルの市販品としては、例えば、商品名「ノムコート LAH」(日清オイリオグループ社製)等が挙げられる。
本発明の整髪剤用乳化組成物中の成分(C)の含有量は、特に限定されないが、本発明の整髪剤用乳化組成物100質量%に対して、0.3〜5.0質量%が好ましく、より好ましくは0.5〜4.5質量%、さらに好ましくは1.0〜4.0質量%である。上記含有量が0.3質量%以上であると、塗布後の毛髪に自然な風合いの艶をより付与することができ、毛先の質感をより良好とすることができる。一方、上記含有量が5.0質量%以下であると、固形油剤特有の整髪力の低下をより抑制することができる。上記成分(C)の含有量は、本発明の整髪剤用乳化組成物中の全ての成分(C)の含有量の合計である。
[成分(D)]
成分(D)は水であり、特に限定されないが、精製水が好ましい。本発明の整髪剤用乳化組成物中の成分(D)の含有量は、特に限定されないが、本発明の整髪剤用乳化組成物100質量%に対して、50〜90質量%が好ましく、より好ましくは55〜85質量%、さらに好ましくは60〜80質量%である。
[成分(E)]
本発明の整髪剤用乳化組成物は、さらに、上記成分(A)以外の炭化水素(「成分(E)」と称する場合がある)を含んでいてもよい。本発明の整髪剤用乳化組成物が成分(E)を含む場合、乳化安定性や製剤安定性がより向上し、塗布時の使用感をより良好とすることができる。上記成分(E)は、室温で液状であるものが好ましい。より具体的には、上記成分(E)は、室温で液状の炭化水素であることが好ましい。なお、本明細書において、「室温で液状」とは、1〜30℃の温度範囲で流動性がある性状をいう。成分(E)は、一種のみを用いてもよいし、二種以上を用いてもよい。
上記成分(E)としては、例えば、α−オレフィンオリゴマー、ミネラルオイル(流動パラフィン)、水添ポリイソブテン、イソドデカン、軽質イソパラフィン、軽質流動イソパラフィン、合成スクワラン、植物性スクワラン、スクワラン、流動イソパラフィン等が挙げられる。
本発明の整髪剤用乳化組成物が成分(E)を含有する場合、本発明の整髪剤用乳化組成物中の成分(E)の含有量は、特に限定されないが、本発明の整髪剤用乳化組成物100質量%に対して、1.0〜10.0質量%が好ましく、より好ましくは2.0〜8.0質量%、さらに好ましくは3.0〜6.0質量%である。上記含有量が1.0質量%以上であると、整髪剤用乳化組成物の乳化安定性や製剤安定性がより向上し、塗布時ののびがより優れる。一方、上記含有量が10.0質量%以下であると、べたつき等の使用感の低下を抑制することができる。上記成分(E)の含有量は、本発明の整髪剤用乳化組成物中の全ての成分(E)の含有量の合計である。
[成分(F)]
本発明の整髪剤用乳化組成物は、さらに、上記成分(B)及び成分(C)以外の脂肪酸エステル油(「成分(F)」と称する場合がある)を含んでいてもよい。本発明の整髪剤用乳化組成物が成分(F)を含む場合、乳化安定性や製剤安定性がより向上し、塗布時の使用感をより良好とすることができる。上記成分(F)は、室温で液状であるものが好ましい。より具体的には、上記成分(F)は、室温で液状の脂肪酸エステル油(但し、成分(C)に該当するものを除く)であることが好ましい。成分(F)は、一種のみを用いてもよいし、二種以上を用いてもよい。
上記成分(F)としては、例えば、オレイン酸エチル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸ミリスチル、パルミチン酸セチル、パルミチン酸2−エチルヘキシル、オレイン酸オレイル、ミリスチン酸オクチルドデシル、オレイン酸オクチルドデシル、イソステアリン酸エチル、イソステアリン酸イソプロピル、イソステアリン酸プロピレングリコール、2−エチルヘキサン酸セチル、2−エチルヘキサン酸セトステアリル、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル、トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル、トリイソパルミチン酸グリセリル、テトラ2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール、アジピン酸ジイソプロピル、オクタン酸イソセチル、オクタン酸イソステアリル、イソステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸オクチルドデシル、ジメチルオクタン酸オクチルドデシル、イソノナン酸イソノニル、テトラオクタン酸ペンタエリスリチル、テトライソステアリン酸ペンタエリトリット等が挙げられる。
本発明の整髪剤用乳化組成物が成分(F)を含有する場合、本発明の整髪剤用乳化組成物中の成分(F)の含有量は、特に限定されないが、本発明の整髪剤用乳化組成物100質量%に対して、1.0〜12.0質量%が好ましく、より好ましくは3.0〜11.0質量%、さらに好ましくは5.0〜10.0質量%である。上記含有量が1.0質量%以上であると、整髪剤用乳化組成物の乳化安定性や製剤安定性がより向上し、塗布時ののびがより優れる。一方、上記含有量が12.0質量%以下であると、べたつき等の使用感の低下を抑制することができる。上記成分(F)の含有量は、本発明の整髪剤用乳化組成物中の全ての成分(F)の含有量の合計である。
[成分(G)]
本発明の整髪剤用乳化組成物は、さらに、増粘剤(「成分(G)」と称する場合がある)を含んでいてもよい。本発明の整髪剤用乳化組成物が成分(G)を含む場合、乳化安定性や製剤安定性がより向上し、塗布時の使用感をより良好とすることができる。成分(G)は、一種のみを用いてもよいし、二種以上を用いてもよい。
上記成分(G)としては、例えば、水溶性を有する、天然高分子、半合成高分子、合成高分子等が挙げられる。上記水溶性を有する天然高分子としては、例えば、キサンタンガム、カラギーナン、アラビアゴム、トラガントガム、グアガム、ローカストビーンガム、カラヤガム、アイリスモス、クインスシード、ゼラチン、セラック、ロジン、カゼイン等が挙げられる。上記水溶性を有する半合成高分子としては、例えば、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、エチルセロース、アルギン酸ナトリウム、エステルガム、ニトロセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、結晶セルロース等が挙げられる。上記水溶性を有する合成高分子としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ナトリウム、カルボキシビニルポリマー、アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体等のアクリル酸・メタクリル酸エステル共重合体、ポリビニルメチルセルロース、ポリアミド樹脂、ポリエチレングリコール等が挙げられる。中でも、水溶性を有する合成高分子が好ましく、より好ましくはカルボキシビニルポリマー、アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体である。
なお、成分(G)としてカルボキシビニルポリマーやアクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体を用いる場合は、通常、塩基性物質で中和して用いられる。塩基性物質としては、例えば、トリエタノールアミン、モノエタノールアミン等のアルカノールアミン類;アンモニア、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の無機塩基;アルギニン等の塩基性アミノ酸等が挙げられる。また、塩基性物質の添加量は、カルボキシビニルポリマーやアクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体を中和するのに充分な量であり、これら成分の種類や使用量に応じて適宜配合すればよい。
本発明の整髪剤用乳化組成物が成分(G)を含有する場合、本発明の整髪剤用乳化組成物中の増粘剤の含有量は、特に限定されないが、本発明の整髪剤用乳化組成物100質量%に対して、0.01〜0.5質量%が好ましく、より好ましくは0.05〜0.4質量%、さらに好ましくは0.1〜0.3質量%である。上記含有量が0.01質量%以上であると、整髪剤用乳化組成物の乳化安定性や製剤安定性がより向上し、塗布時ののびがより優れる。一方、上記含有量が0.5質量%以下であると、べたつき等の使用感の低下を抑制することができる。上記成分(G)の含有量は、本発明の整髪剤用乳化組成物中の全ての成分(G)の含有量の合計である。
[その他の成分]
本発明の整髪剤用乳化組成物は、本発明の効果を損なわない範囲内で、成分(A)〜(G)以外の成分(その他の成分)を含んでいてもよい。上記その他の成分としては、特に限定されず、例えば、化粧品や医薬部外品に通常用いられる成分等が挙げられる。具体的には、例えば、成分(B)以外の界面活性剤(成分(B)以外の、カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、両性界面活性剤等);低級アルコール(エタノール等);上述した以外の油性成分(シリコーン油、植物油、油脂、高級アルコール、高級脂肪酸等);多価アルコール;香料;紫外線吸収剤;酸化防止剤;金属イオン封鎖剤;皮膜形成性高分子化合物(ピリビニルピロリドン等);粉体(カオリン、シリカ、タルク等);色素;顔料;染料;ビタミン類;アミノ酸類;収斂剤;美白剤;動植物抽出物;酸;アルカリ等が挙げられる。
本発明の整髪剤用乳化組成物の製造方法としては、特に限定されず、公知乃至慣用の方法を採用することができる。例えば、上記各成分を混合し、ホモミキサーを用いた転相乳化法等により乳化することにより製造することができる。また、混合と乳化は別々に行っても同時に行ってもよい。
本発明の整髪剤用乳化組成物は、固形油剤特有の整髪力に優れ、且つ毛髪に自然な艶を付与することができる観点から、ワックス状の整髪剤用乳化組成物(ヘアワックス)であることが特に好ましい。なお、本明細書において、ヘアワックスとは、室温(1〜30℃)で流動性を示さない状態の剤型であり、整髪剤用乳化組成物を広口容器に充填し容器を45°に1分間傾けた際に、充填した整髪剤用乳化組成物が広口容器から垂れ落ちないことをいう。
本発明の整髪剤用乳化組成物は、主たる整髪成分として室温で固形のロウ及び/又は室温で固形の炭化水素[成分(A)]を用いたものであり、これにより固形油剤特有の整髪力を発揮する。そして、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、及びポリオキシエチレンアルキルエーテルからなる群より選択される少なくとも一種の成分(但し、成分(C)に該当するものを除く)[成分(B)]及び水[成分(D)]を配合することで、整髪剤用乳化組成物において成分(A)を細かく分散し安定的に乳化させることができる。さらに、これら成分(A)、成分(B)、及び成分(D)に加えて、ジイソステアリン酸ポリグリセリル、トリイソステアリン酸ポリグリセリル、及び(エチルヘキサン酸/ステアリン酸/アジピン酸)グリセリルからなる群より選択される少なくとも一種の成分[成分(C)]を配合することにより、成分(A)が有する固形油剤特有の整髪力を低下させることなく、すなわち保持しつつ、毛髪に自然な風合いの艶を付与することができる。このような、成分(A)〜(D)、特に成分(A)と成分(C)とを組み合わせて得られる、固形油剤特有の整髪力の効果を維持しつつ自然な風合いの艶を付与するという効果は、これまでに知られていない異質な効果であり、従来技術からは予測困難な効果である。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例にのみ限定されるものではない。なお、表に記載の配合量は、各成分の配合量(すなわち、各原料中の有効成分の配合量)であり、特記しない限り「質量%」で表す。また、表中の配合量における「−」は、その成分を配合していないことを示す。
表に記載の各成分の詳細は、以下の通りである。
<成分(A)>
カルナバロウ:商品名「TOWAX-1F8」(東亜化成社製)
キャンデリラロウ:商品名「精製キャンデリラワックスR−2CGM」(ミツバ貿易社製)
高融点マイクロクリスタリンワックス:商品名「HI−MIC−1090」(日本精蝋社製)
マイクロクリスタリンワックス:商品名「MULTIWAX W−835」(Sonneborn社製)
パラフィンワックス(高融点):商品名「SP−0165」(日本精蝋社製)
パラフィンワックス(低融点):商品名「SP−0145」(日本精蝋社製)
ワセリン:商品名「ハクショクワセリン1S」(Sonneborn社製)
<成分(B)>
モノステアリン酸ソルビタン:商品名「SS−10V」(日本サーファクタント工業社製)
モノステアリン酸グリセリル:商品名「CUTINA GMS−V」(BASF社製)
モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン:商品名「レオドール TW−S120V」(花王社製、酸化エチレンの平均付加モル数:20)
ポリオキシエチレンセチルエーテル:商品名「BC−20TX」(日本サーファクタント工業社製)
<成分(C)>
ジイソステアリン酸ポリグリセリル−2:商品名「コスモール42V」(日清オイリオグループ社製)
トリイソステアリン酸ポリグリセリル−2:商品名「コスモール43N」(日清オイリオグループ社製)
(エチルヘキサン酸/ステアリン酸/アジピン酸)グリセリル:商品名「ノムコートLAH」(日清オイリオグループ社製)
<成分(E)>
ミネラルオイル:商品名「CARNATION」(Sonneborn社製)
<成分(F)>
パルミチン酸2−エチルヘキシル:商品名「コーヨーPOC」(交洋ファインケミカル社製)
<成分(G)>
カルボキシビニルポリマー:商品名「CARBOPOL980Polymer」(Lubrizol Advanced Materials社製)
実施例1〜7、比較例1〜6
表に記した各成分(成分(A)〜(G)、及びその他の成分)を用い、実施例及び比較例の各試料を常法に準じてヘアワックスの形態として整髪剤用乳化組成物を得、下記評価を行った。
(評価)
実施例及び比較例で得られた各整髪剤用乳化組成物について以下の通り評価した。評価は3名の専門評価員が行い、協議して決定した結果を評価結果とした。評価結果は表に記載した。
[試験例1:「毛髪の立ち上げ力」の評価]
各実施例及び各比較例で得られた整髪剤用乳化組成物0.75gを掌にとり、カットウィッグ(ユーカリジャパン社製、商品名「A−386」)に塗布した。塗布はウィッグの左右いずれかの半分に対して行った。その後、ウィッグの頭頂部の毛髪を根元から上方へ立ち上げてまとめるように整髪を施した。そして、整髪5分後の「毛髪の立ち上げ力」を下記の評価基準に従って目視評価した。
<毛髪の立ち上げ力の評価基準>
○(良好):毛髪を立ち上げるように整髪することができ、5分後も整髪した形状が維持していた。
△(やや良好):毛髪を立ち上げるように整髪することができたが、5分後は整髪した形状が維持できていない。
×(不良):毛髪を立ち上げることができなかった。
[試験例2:「毛先のまとまり感」の評価]
試験例1と同様の方法にて整髪を施し、整髪30分後の「毛先のまとまり感」を下記の評価基準に従って目視評価した。
<毛先のまとまり感の評価基準>
○(良好):毛先を十分にまとめることができ、30分後もまとめた毛先が維持していた。
△(やや良好):毛先を十分にまとめることができたが、30分後はまとめた毛先が維持できていない。
×(不良):毛先を十分にまとめることができず、30分後には毛先に「はね」や「パラつき」が認められた。
[試験例3:「毛髪の艶」の評価]
各実施例及び各比較例で得られた整髪剤用乳化組成物0.75gを掌にとり、カットウィッグ(ユーカリジャパン社製、商品名「A−386」)の左右いずれかの半分に塗布し、毛髪全体を後頭部方向に手櫛でなでつけるように整髪を施した。そして、未塗布部分の毛髪の艶と比較し、下記の評価基準に従って目視評価した。
<毛髪の艶の評価基準>
◎(良好):未塗布部分の毛髪の艶と比較し、自然な風合いの艶が十分に向上している。
△(やや良好):未塗布部分の毛髪の艶と比較し、自然な風合いの艶がやや向上している。
×(不良):未塗布部分の毛髪の艶と比較し、毛髪の艶がなくなっている、若しくは、未塗布部分の毛髪の艶と同等である。
Figure 0006868585
本発明の整髪剤用乳化組成物(実施例1〜7)は、毛髪の立ち上げや、毛先をまとめるという固形油剤特有の整髪力に優れ、且つ自然な風合いの艶を付与することができたと評価された。これに対し、成分(A)、成分(B)又は成分(C)が配合されていない比較例1〜3、並びに成分(C)を他の成分に置き換えた比較例4〜6で得られた整髪剤用組成物では、本発明の効果を十分に発揮できていないことが分かる。

Claims (4)

  1. 下記成分(A)、下記成分(B)、下記成分(C)、及び下記成分(D)を含有し、前記成分(A)の含有量が5.0〜25.0質量%であり、前記成分(D)の含有量が50〜90質量%である、整髪剤用乳化組成物。
    成分(A):室温で固形のロウ及び/又は室温で固形の炭化水素
    成分(B):ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、及びポリオキシエチレンアルキルエーテルからなる群より選択される少なくとも一種の成分(但し、成分(C)に該当するものを除く)
    成分(C):ジイソステアリン酸ポリグリセリル、トリイソステアリン酸ポリグリセリル、及び(エチルヘキサン酸/ステアリン酸/アジピン酸)グリセリルからなる群より選択される少なくとも一種の成分
    成分(D):水
  2. 前記成分(C)の含有量が0.5〜4.0質量%である請求項1に記載の整髪剤用乳化組成物。
  3. さらに、下記成分(G)を含有する請求項1又は2に記載の整髪剤用乳化組成物。
    成分(G):カルボキシビニルポリマー及び/又はアクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体
  4. ヘアワックスである請求項1〜3のいずれか1項に記載の整髪剤用乳化組成物。
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