JP2004161756A - 整髪料組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】適度な硬さを有することにより指等で取りやすく、毛髪への塗布時にはのび広がりが良く毛髪上に均一に塗布することができ、良好な毛髪セット力がありながら、使用中・使用後のべたつきやフレーキングがなく、なおかつ再整髪性、コンディショニング効果に優れた整髪料組成物を提供すること。
【解決手段】(a)固形状油を含有する油性成分(固形状油の含有量が全油性成分中20〜80質量%)20〜60質量%を、(b)炭素数8〜30の脂肪酸の塩0.1〜8質量%、(c)ポリオキシアルキレン付加型ノニオン性界面活性剤0.5〜10質量%および(d)グリセリン脂肪酸エステル型ノニオン性界面活性剤1〜10質量%を含有する乳化剤で乳化した、(e)水を連続相とする乳化型の組成物であり、30℃の稠度値(JIS−K2524準拠、稠度計、30g2号アルミニウムコーン使用)が50〜250の範囲にある整髪料組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は整髪料組成物に関し、更に詳細には、適度な硬さにより指等で取りやすく、毛髪への塗布時にはのび広がりが良く毛髪上に均一に塗布することができ、良好な整髪保持力(毛髪セット力)がありながら、使用中・使用後のべたつきやフレーキング(整髪成分の剥離)がなく、なおかつ再整髪性(髪が乱れた時の、もとの髪型への戻しやすさ)、コンディショニング効果に優れた整髪料組成物に関する。
従来、整髪料として、ヘアリキッド、ヘアミルク、ヘアクリーム、ヘアワックス、ヘアチック、ポマード、ブローローション、ヘアフォーム、ヘアスプレーなどが使用されてきた。これら整髪料の整髪成分としてはアニオン性、カチオン性、ノニオン性、両性等の各種の被膜形成性ポリマーや油性成分等が用いられてきており、更に、毛髪のセット保持性や仕上がりの風合いを考慮してアニオン系ポリマーとカチオン系ポリマーを組み合わせたものや、両性ポリマーと陽イオンポリマー(カチオンポリマー)を組み合わせたもの、また、アクリル系樹脂にソルビット脂肪酸エステル酸化エチレン付加物等の特定の可塑剤を配合するものなども提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3参照。)。また、整髪成分に油性成分を用いたものとしては、エステル油とトリグリセライドを組み合わせて配合したものなどが提案されている(例えば、特許文献4参照。)。
特公昭62−7164号公報 特公平3−14805号公報 特開昭53−99338号公報 特開平10−310510号公報
しかしながら、整髪成分として被膜形成性ポリマーを用いた整髪料は、整髪保持力は高いものの、再整髪性が悪い、使用後にごわつきを感じる、フレーキングによりフケ状の付着物を生じ頭髪の外観を損なう等の問題を生じる場合があった。
一方、整髪成分に油性成分を用いたものは、再整髪性は優れるものの、毛髪に特有の光沢(テカリ)を生じて自然な仕上がりになりにくかったり、また、使用時にべたつく、整髪保持効果が弱い、仕上がりが重い等の欠点を有する場合もあった。テカリやべたつき、整髪保持効果の弱さは、油性成分に液状油を多量に配合した場合に生じることが多く、ダメージのある毛髪ではより顕著に現われる傾向がある。この整髪保持効果を補うため、また使用時のべたつき、テカリを抑えるために固形状油を大量に配合すると、系が硬くなり指で取ることが難しくなったり、毛髪への塗布時にのびがなく重くなったり、更に経時的に系の硬度が増して使用性(使い易さ)を損なう場合があった。
このため、適度な硬さにより指で取りやすく、塗布時にはのび広がりが良く毛髪上に均一に塗布できて良好な整髪保持力を有し、使用中・使用後にはべたつきやフレーキングがない、再整髪性、コンディショニング効果に優れた整髪料組成物が望まれていた。
かかる実情において、本発明者は上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、固形状油を含有する油性成分を、高級脂肪酸塩と特定のノニオン性界面活性剤の組み合わせを含有する乳化剤で乳化し、特定の硬さとすることにより、上記課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、次の成分(a)を、成分(b)〜(d)を含有する乳化剤で乳化した、成分(e)を連続相とする乳化型の組成物であり、30℃の稠度値(JIS−K2524準拠、稠度計、30g2号アルミニウムコーン使用)が50〜250の範囲にあることを特徴とする整髪料組成物に関するものである。
(a)固形状油を含有する油性成分であり、かつ、固形状油の含有量が全油性成分中20〜80質量%である油性成分 20〜60質量%
(b)炭素数8〜30の脂肪酸の塩 0.1〜8質量%
(c)ポリオキシアルキレン付加型ノニオン性界面活性剤 0.5〜10質量%
(d)グリセリン脂肪酸エステル型ノニオン性界面活性剤 1〜10質量%
(e)水
また、本発明は、成分(a)中の固形状油が、融点が65℃以上の固形状油(a−1)と、融点が45℃以上かつ60℃未満の固形状油(a−2)との混合物であることを特徴とする前記の整髪料組成物に関するものである。
また、本発明は、融点が60℃以上の固形状油(a−1)と、融点が45℃以上かつ60℃未満の固形状油(a−2)の含有質量比(a−1)/(a−2)が10/1〜5/11であることを特徴とする前記の整髪料組成物に関するものである。
また、本発明は、成分(c)がポリオキシエチレン硬化ヒマシ油であることを特徴とする前記の整髪料組成物に関するものである。
さらに、本発明は、成分(d)がグリセリン脂肪酸モノエステルであることを特徴とする前記の整髪料組成物に関するものである。
また、本発明は、さらに成分(f)としてビニルピロリドン含有ポリマー、高重合ポリアルキレングリコール、カチオン性ポリマー、アミノ変性シリコーンまたはその誘導体から選ばれる1種または2種以上を含有することを特徴とする前記の整髪料組成物に関するものである。
本発明の整髪料組成物は、適度な硬さを有することにより指等で取りやすく、毛髪への塗布時にはのび広がりが良く毛髪上に均一に塗布することができ、良好な整髪保持力(毛髪セット力)がありながら、使用中・使用後のべたつきやフレーキング(整髪成分の剥離)がなく、なおかつ再整髪性(髪が乱れた時の、もとの髪型への戻しやすさ)、コンディショニング効果に優れたものであり、整髪料組成物として優れた品質を有する。
以下、本発明をさらに詳述する。
本発明に用いられる成分(a)固形状油を含有する油性成分のうち、固形状油は整髪保持力を付与し、使用時・使用後のべたつきを抑制したり、毛髪の再整髪性を付与する目的で含有される。固形状油のうち、融点60℃以上の固形状油(a−1)は、特に整髪保持力を付与して使用時・使用後のべたつきを抑える効果に優れる。また、融点が45℃以上かつ60℃未満の固形状油(a−2)は整髪保持力の付与と共に、毛髪の再整髪性を付与する上で優れた効果を有する。
本発明に用いられる成分(a)固形状油を含有する油性成分のうち、固形状油でない油性成分は、常温で液体またはペースト状の油性成分であり、本発明の整髪料組成物においては系の硬さ、すなわち指で取りやすい適度な硬さに調節する上で重要な成分であると共に、毛髪上での塗布時の滑らかさや塗布後のコンディショニング効果を付与する目的においても配合される。
本発明に用いられる成分(a)のうち、固形状油は常温で固形状の油で化粧品に使用可能なものであれば特に制限されず、炭化水素類、エステル類、ロウ類、油脂類、高級アルコール等が使用できる。
固形状油のうち、融点が60℃以上の固形状油(a−1)は、具体的には固形パラフィンワックス(融点60℃以上)、セレシンワックス、マイクロクリスタリンワックス、カルナウバワックス、キャンデリラワックス、モンタンワックス、ミツロウ、ベヘニルアルコール等を例示することができ、これらの1種または2種以上を必要に応じて適宜選択して用いることができる。本発明においては、優れた整髪保持力を得る上で、特にカルナウバワックス、キャンデリラワックス、ミツロウが好ましい。
固形状油のうち、融点が45℃以上かつ60℃未満の固形状油(a−2)は、具体的には、固形パラフィンワックス(融点45℃以上、60℃未満)、ゲイロウ、ミリスチン酸セチル、パルミチン酸セチル、セチルアルコール、ステアリルアルコール、セトステアリルアルコール、ステアリル変性ポリシロキサン等を例示することができ、必要に応じて1種または2種以上を適宜選択して用いることができる。本発明においては、優れた再整髪性を得る上で、特に固形パラフィンワックス(融点45℃以上、60℃未満)、パルミチン酸セチル、セチルアルコール、ステアリルアルコール、セトステアリルアルコールが好ましい。
本発明に用いられる成分(a)のうち、固形状油でない油性成分(成分(a−3)とする)としては通常化粧品用に使用される常温液状、ペースト状の油性成分であれば特に制限されず、具体的にはスクワラン、スクワレン、流動パラフィン等の炭化水素油、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸ブチル、パルミチン酸イソプロピル、オレイン酸エチル、カプリン酸セチル、ラウリン酸ヘキシル、オレイン酸デシル、オレイン酸オレイル、ラウリン酸イソステアリル、ミリスチン酸イソステアリル、ミリスチン酸イソセチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸2ーエチルヘキシル、パルミチン酸イソセチル、パルミチン酸イソセチル、ステアリン酸2ーエチルヘキシル、ステアリン酸イソセチル、オレイン酸イソデシル、オレイン酸オクチルドデシル、2ーエチルヘキサン酸セチル、2ーエチルヘキサン酸セトステアリル、イソステアリン酸ヘキシル、ネオペンタン酸オクチルドデシル、オクタン酸イソステアリル、イソペラルゴン酸2ーエチルヘキシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、ジメチルオクタン酸オクチルドデシル、イソパルミチン酸2ーエチルヘキシル、イソステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソステアリル、イソノナン酸イソノニル、ジオクタン酸エチレングリコール、ジカプリン酸プロピレングリコール、ジオクタン酸ネオペンチルグリコール、トリカプリン酸グリセリル、トリ2ーエチルヘキサン酸グリセリル、トリイソステアリン酸グリセリル、トリ2ーエチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン等のエステル油、ヤシ油、オリーブ油、米胚芽油、米ヌカ油、ヒマシ油、マカデミアンナッツ油、オリーブ油、アボカド油、サフラワー油、サンフラワー油、ホホバ油等の植物油脂、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン等のシリコーン油、パーフルオロデカン等のフッ素系油等を例示することができる。これらのうち、流動パラフィン、パルミチン酸2ーエチルヘキシル、イソノナン酸イソノニル、2ーエチルヘキサン酸セチル、ミリスチン酸イソプロピルが特に好ましい。これらの液状油は必要に応じて1種または2種以上を適宜選択して用いることができる。
本発明の整髪料組成物において、全組成中の成分(a)の含有量は20〜60質量%(以下、単に%と略記する)であり、より優れた整髪保持力や再整髪性、塗布時ののび広がりの良さ、べたつきのなさ等を得る上で30〜50%がより好ましい。20%未満では十分な整髪保持力が得られず、逆に60%を超えるとべたつきや重い感触を生じる場合がある。
また、成分(a)中の固形状油の含有量は20〜80%であり、より優れた再整髪性とべたつきのなさを得る上で40〜60%が特に好ましい。
本発明の整髪料組成物においては、固形状油として、融点が60℃以上の固形状油(a−1)と、融点が45℃以上かつ60℃未満の固形状油(a−2)を組み合わせて使用することが好ましく、これにより良好な整髪保持力、べたつきの抑制および毛髪の再整髪性を得ることができる。この効果は、成分(a−1)と成分(a−2)の含有質量比(a−1)/(a−2)が10/1〜5/11であればより良好であり、11/3〜1/2であれば特に良好な効果を得ることができる。
本発明で用いられる成分(b)炭素数8〜30の脂肪酸の塩は、整髪料組成物の系において乳化剤として含有されるものであり、特に固形状油の含有量が多い乳化系においても、経時安定性に優れ、かつ使用時ののび広がりが良く、使用感に優れた再整髪性のある乳化物が得られる。
本発明で用いられる成分(b)を構成する脂肪酸は、通常化粧品用に使用可能な炭素数8〜30の脂肪酸であれば特に限定されず、具体的にはラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸等を例示することができる。また、成分(b)を構成し脂肪酸の対イオンとなるアルカリ剤としてはアミノメチルプロパノール、アミノメチルプロパンジオール、トリエタノールアミン、L−アルギニン、L−リジン、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム等を例示することができる。成分(b)の炭素数8〜30の脂肪酸の塩は、炭素数8〜30の脂肪酸をアルカリ剤であらかじめ中和したものでも、また、脂肪酸とアルカリ剤をそれそれ別に添加したものでも良い。
これらの中でも優れた経時安定性と使用感を得るためには、ステアリン酸トリエタノールアミン、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウムが好ましい。
成分(b)の炭素数8〜30の脂肪酸の塩は必要に応じて1種または2種以上を適宜選択して用いることができる。その含有量は全組成中0.1〜8%であり、より使用時のごわつきを抑制し、良好な経時安定性を得る上で0.3〜6%が特に好ましい。
本発明で用いられる成分(c)ポリオキシアルキレン付加型ノニオン性界面活性剤は、整髪料組成物の乳化剤として含有するものであり、成分(b)と組み合わせて含有することで、固形状油を多く含有する油性成分の乳化系での経時安定性が相乗的に向上し、毛髪上において、また手に付着した際のべたつきを改善すると共に再整髪性を補う効果が得られる。
本発明で用いられる成分(c)ポリオキシアルキレン付加型ノニオン性界面活性剤は、通常化粧料に使用可能なものであれば、特には限定されず、具体的にはポリオキシアルキレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンテトラオレイン酸ソルビット、ポリオキシエチレントリイソステアリン酸グリセリル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシアルキレン変性シリコーン等を例示することができる。これらの中で、乳化剤としてより優れた効果を得る上で、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油が特に好ましい。
本発明において成分(c)ポリオキシアルキレン付加型ノニオン性界面活性剤は必要に応じて1種または2種以上を適宜選択して用いることができる。その含有量は乳化物の経時安定性をより良好にし、べたつきをより抑える上で全組成中0.5〜10%であり、0.5〜5.5%がより好ましい。
本発明で用いられる成分(d)グリセリン脂肪酸エステル型ノニオン性界面活性剤は、骨格にグリセリンと脂肪酸のエステルを含有し、かつ、ポリオキシアルキレン鎖を含有しないノニオン性界面活性剤である。成分(d)のグリセリン脂肪酸エステル型ノニオン性界面活性剤は成分(b)、成分(c)と共に本発明の整髪料組成物に乳化剤として配合されるものであり、これらと併用することにより系に適度な硬さを付与すると共に指で取れやすくし、べたつきを抑え、固形状油分の含有量が高い乳化系での経時安定性を向上させる。本発明において成分(d)のグリセリン脂肪酸エステル型ノニオン性界面活性剤としてはモノミリスチン酸グリセリル、モノステアリン酸グリセリル、モノベヘン酸グリセリル、モノ水添ナタネ油脂肪酸グリセリル、ジステアリン酸グリセリル、ジベヘン酸グリセリル等を例示することができるが、特にモノステアリン酸グリセリル、モノベヘン酸グリセリルが好ましい。
本発明において成分(d)グリセリン脂肪酸エステル型ノニオン性界面活性剤は必要に応じて1種または2種以上を適宜選択して用いることができ、その含有量は全組成中1〜10%であり、1〜5%がより好ましい。
また、成分(d)は、成分(c)のポリオキシアルキレン付加型ノニオン性界面活性剤との組み合わせにおいて含有質量比(c)/(d)が1/5〜14/5であると乳化剤の効果がより良好なものとなり、好ましい。
本発明において成分(e)水は乳化型の整髪料組成物の連続相を形成するものである。成分(e)の水は特に限定されず、常水、精製水、海水、植物抽出成分由来の水分等、化粧料に使用可能なものであれば使用できる。その含有量も特に限定されないが、全組成中30〜70%が好ましい。
本発明の整髪料組成物は、30℃での稠度値(JIS−K2524準拠、稠度計、30g2号アルミニウムコーン使用)が50〜250、より好ましくは80〜200の範囲にある。この範囲内であれば、使用時ののび広がりと、整髪保持力、再整髪性、べたつきの抑制において良好なバランスが得られる。
上記成分(a)〜(e)に加え、成分(f)としてビニルピロリドン含有ポリマー、高重合ポリアルキレングリコール、カチオン性ポリマー、アミノ変性シリコーンまたはその誘導体をさらに加えることにより各成分の機能が加味され、さらに高品質の製品を得ることができる。
成分(f)のうち、ビニルピロリドン含有ポリマーは本発明の整髪料組成物において毛髪セット剤としての機能を強化するものであり、成分(a)〜(e)と併用することで整髪保持力および再整髪性が極めて優れた整髪料組成物を得ることができる。ビニルピロリドン含有ポリマーは通常化粧料に使用可能なものであれば特には限定されず、具体的にはポリビニルピロリドン、ビニルピロリドン・酢酸ビニル共重合体、ビニルピロリドン・N,N−ジメチルアミノエチルメタクリル酸共重合体ジエチル硫酸塩液、ビニルピロリドン・塩化メチルビニルイミダゾリニウム共重合体、ビニルピロリドン・ビニルカプロラクタム・塩化メチルビニルイミダゾリニウム共重合体等を例示することができる。これらの中で、より優れた効果を得る上でポリビニルピロリドン、ビニルピロリドン・酢酸ビニル共重合体、ビニルピロリドン・N,N−ジメチルアミノエチルメタクリル酸共重合体ジエチル硫酸塩液が好ましい。ビニルピロリドン含有ポリマーは必要に応じて1種または2種以上を適宜選択して用いることができる。
成分(f)のうち、高重合ポリアルキレングリコールは毛髪上での塗布時ののばし易さや指通りの良さを毛髪に付与する作用を有し、本発明の成分(a)〜(e)との併用により整髪保持力、再整髪性に加えて極めてなめらかな感触を付与することができる。成分(f)の高重合ポリアルキレングリコールとしては、上記効果を有する高重合ポリアルキレングリコールであれば特に限定されないが、特に、平均分子量が10万〜1000万の範囲にある高重合ポリエチレングリコールが好ましく、25万〜700万の範囲にあるものがより好ましい。高重合ポリアルキレングリコールは必要に応じて平均分子量の異なる1種または2種以上を適宜選択して用いることができる。
成分(f)のうち、カチオン性ポリマーは毛髪に良好なコンディショニング効果を付与する作用を有するが、本発明の成分(a)〜(e)との併用により、毛髪により高度なしなやかさや指通りの良さを与えることができる。成分(f)のカチオン性ポリマーは通常化粧料に用いられるものであれば特には限定されず、具体的には塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体、ポリ塩化ジメチルメチレンピペリジニウム、カチオン化セルロース、カチオン化グァーガム等を例示することができる。これらの中でも、より優れた効果を得るためには、塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体、カチオン化セルロースが好ましい。カチオン性ポリマーは必要に応じて1種または2種以上を適宜選択して用いることができる。
成分(f)のうち、アミノ変性シリコーンまたはその誘導体は毛髪に良好なコンディショニング効果を付与する作用を有するが、本発明の成分(a)〜(e)との併用により、より高度になめらかな感触や指通りの良さを毛髪に与えることができる。成分(f)のアミノ変性シリコーンまたはその誘導体は、上記効果を有するアミノ変性シリコーンであれば特に限定されないが、例えば、アモジメチコンや、アミノ変性シリコーンとグリコール類、エーテル類、アミノ酸、ビニルピロリドン等との共重合体等が例示される。これらのうち、毛髪に柔らかさとなめらかさを与える効果の高さからアミノ変性シリコーン・ポリエーテルブロック共重合体がより好ましい。アミノ変性シリコーンまたはその誘導体は必要に応じて1種または2種以上を適宜選択して用いることができる。
本発明において、成分(f)は必要に応じて上記化合物の1種または2種以上を適宜選択して用いることができ、その含有量は全組成中0.1〜10%が好ましく、0.5〜2%がより好ましい。
本発明の整髪料組成物には、上記必須成分の他に、目的に応じて本発明の効果を損なわない量的、質的範囲において、成分(b)〜(d)以外の界面活性剤、粉体、成分(f)以外の水溶性ポリマ−、紫外線吸収剤、酸化防止剤、防腐剤、香料、植物エキス、各種薬剤等、通常化粧料に配合される成分を配合することができる。また、その製造方法は通常の乳化化粧料を製造する方法で製造可能であり、特に限定はされない。
本発明の整髪料組成物は、ヘアミルク、ヘアクリーム、ヘアワックス、ヘアムース、ヘアカラー等の整髪用製品または整髪機能を有する他の毛髪用製品に用いることができる。
以下に実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらにより何等限定されるものではない。
本発明品1〜12および比較品1〜11:整髪料
下記表1、表2に示す組成および下記製法にて整髪料を調製し、得られた整髪料の各試料について稠度を測定した後、各々の整髪保持力(セット力)、使用感(塗布の均一性、べたつきのなさ)、コンディショニング性、再整髪性およびフレーキングのなさの各評価項目について下記の方法により評価し、結果を併せて表1、表2に示した。
注1:ルビスコールK90(BASF社製)
注2:アルコックスE−30G(明成化学工業社製)(平均分子量約40万)
注3:マーコート550(8%)(カルゴン社製)(配合量はポリマー純分の量として記載した)
注4:SILSTYLE401(日本ユニカー社製)
(製法)
A:成分(1)〜(9)を80℃で溶解混合する。
B:成分(10)〜(11)、(15)〜(17)を70℃に加熱し、Aに添加混合し、乳化する。
C:これを冷却して成分(12)〜(14)を添加し、整髪料を得た。
〔稠度の測定方法〕
本発明品1〜12および比較品1〜11の各試料を、試料収容部の内径7cm、高さ5cmの筒型広口容器に充填して閉蓋し、30℃にて1日静置した後、室温30℃で稠度計を用いて稠度値を測定した。稠度値の測定方法はJIS−K2524に準拠し、30gの2号アルミニウムコーンを用いて測定を行った。
〔評価項目の判定方法〕
人毛のウィッグ(カツラ)を、市販の通常タイプのシャンプーとリンスにて施術後、乾燥させた。次に、本発明品1〜12および比較品1〜11の試料5gを各々人毛ウィッグの毛に塗布し、乾燥したものについて(a)整髪保持効果(セット力)、(b)塗布の均一性、(c)べたつきのなさ、(d)コンディショニング性について評価した。その後30℃、湿度80%で1時間静置後、(e)再整髪性について評価した。最後に、これらのウィッグにコーミング(櫛でとかす)を5回施し、(f)フレーキングのなさを評価した。これらの評価は専門評価者5名により下記の5段階評価基準(A)を用いて行い、さらにその評点の平均値を判定基準(B)を用いて判定した。
(A)5段階評価基準
(評価):(評価)
5点:非常に良好
4点:良好
3点:普通
2点:不良
1点:非常に不良
(B)判定基準
(判定) (評点)
◎ :平均点4.5点以上
○ :平均点3.5点以上4.5点未満
△ :平均点2.5点以上3.5点未満
× :平均点2.5点未満
表1および表2の結果から明らかなように、本発明品1〜12の整髪料は、比較品1〜11のものと比較して、整髪保持力(セット力)、使用感(塗布の均一性、べたつきのなさ)、コンディショニング性、再整髪性、フレーキングのなさ、の全ての項目において良好な結果を示し、整髪料として優れた効果を示すものであることが実証された。
本発明品13:ヘアワックス整髪料
(成分) (%)
1.キャンデリラワックス 5.5
2.マイクロクリスタリンワックス 1.0
3.ミツロウ 1.5
4.ベヘニルアルコール 0.5
5.パラフィンワックス(融点52℃) 7.5
6.セタノール 2.0
7.流動パラフィン 10.0
8.ミリスチン酸イソプロピル 4.5
9.トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリン 3.0
10.ジメチルポリシロキサン(10mPa・s) 0.75
11.ステアリン酸 1.7
12.トリエタノールアミン 0.9
13.ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 2.2
14.ポリオキシエチレン(60)・ポリオキシプロピレン(240)グリコール 0.65
15.モノステアリン酸グリセリン 3.0
16.香料 0.2
17.高重合ポリエチレングリコール(注5) 0.45
18.ポリビニルピロリドン 1.2
19.アミノ変性シリコーン(注6) 0.1
20.1,3−ブチレングリコール 12.0
21.防腐剤 0.05
22.塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体(注7) 0.2
23.エデト酸二ナトリウム 0.07
24.精製水 残 量
(注5):実施例1の本発明品9と同じ
(注6):SM8704C(東レ・ダウコーニングシリコーン社製)
(注7):実施例1の本発明品10と同じ
(製造方法)
A:成分(1)〜(16)を80℃で溶解する。
B:成分(17)〜(21)および成分(24)を80℃に加熱し、Aに添加混合して乳化する。
C:Bを冷却して成分(22)〜(23)を添加し、30℃での稠度値(JIS−K2524準拠、稠度計、30g2号アルミニウムコーン使用)が193のヘアワックス整髪料を得た。
以上のようにして得られた本発明品13のヘアワックス整髪料は、整髪保持力、塗布の均一性、べたつきのなさ、コンディショニング効果および再整髪性が良好であり、フレーキングのない優れた効果を有するものであった。

Claims (6)

  1. 次の成分(a)を、成分(b)〜(d)を含有する乳化剤で乳化した、成分(e)を連続相とする乳化型の組成物であり、30℃の稠度値(JIS−K2524準拠、稠度計、30g2号アルミニウムコーン使用)が50〜250の範囲にあることを特徴とする整髪料組成物。
    (a)固形状油を含有する油性成分であり、かつ、固形状油の含有量が全油性成分中20〜80質量%である油性成分 20〜60質量%
    (b)炭素数8〜30の脂肪酸の塩 0.1〜8質量%
    (c)ポリオキシアルキレン付加型ノニオン性界面活性剤 0.5〜10質量%
    (d)グリセリン脂肪酸エステル型ノニオン性界面活性剤 1〜10質量%
    (e)水
  2. 固形状油が、融点が60℃以上の固形状油(a−1)と、融点が45℃以上かつ60℃未満の固形状油(a−2)との混合物であることを特徴とする請求項1記載の整髪料組成物。
  3. 融点が60℃以上の固形状油(a−1)と、融点が45℃以上かつ60℃未満の固形状油(a−2)の含有質量比(a−1)/(a−2)が10/1〜5/11であることを特徴とする請求項1または2に記載の整髪料組成物。
  4. 成分(c)がポリオキシエチレン硬化ヒマシ油であることを特徴とする請求項1ないし3の何れかの項記載の整髪料組成物。
  5. 成分(d)がグリセリン脂肪酸モノエステルであることを特徴とする請求項1ないし4の何れかの項記載の整髪料組成物。
  6. さらに、成分(f)としてビニルピロリドン含有ポリマー、高重合ポリアルキレングリコール、カチオン性ポリマー、アミノ変性シリコーンまたはその誘導体から選ばれる1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項1ないし5の何れかの項記載の整髪料組成物。
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