JP6197361B2 - プロジェクター - Google Patents

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本発明は、プロジェクターに関する。
クロスダイクロイックプリズムを色光合成手段として用いたプロジェクターとして、特許文献1には、光源とライトバルブの間に拡散板を配置したものが提案されている。この構成によれば、光源から射出される光が拡散されることで、クロスダイクロイックプリズムの中央の交差部を回り込む光の量が増え、交差部の影が映り込むことによる表示品質の劣化を低減できる。
特開2004−29818号公報
しかし、拡散板によって拡散された光のうち、拡散角度の大きい光は光路上から外れてしまうため、光の利用効率が悪くなるという問題があった。また、光路上から外れた光は迷光となり、その結果、投影像のコントラストが低下するという問題もあった。
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑みて成されたものであって、高効率かつ高コントラストのプロジェクターを提供することを目的とする。
本発明のプロジェクターは、第1の色のレーザー光を発する第1の光源装置と、第2の色の光と第3の色の光とを発する第2の光源装置と、第1の光変調素子と、第2の光変調素子と、第3の光変調素子と、前記第1の光源装置と前記第1の光変調素子との間の光路上に配置された、第1の光分岐素子および第2の光分岐素子と、前記第1の光変調素子、前記第2の光変調素子および前記第3の光変調素子からの光を合成するクロスプリズムと、投射光学系と、を備え、前記光路と平行に見たとき、前記第1の光分岐素子の光学軸は前記第2の光分岐素子の光学軸に対して前記光路の周りに回転されている。
この構成によれば、第1の光源装置から射出されたレーザー光は、光分岐素子に入射される。光分岐素子は、乱反射を利用した拡散板のように光を全方位に拡散させるのではなく、入射光を所定の方向に進む複数の光に分岐させて射出する。拡散板を用いた場合、一部の拡散光はその拡散角度が大きすぎるために光路上から外れてしまうが、光分岐素子を用いた場合には射出光の方向が所定の方向となるため、光路から外れる光を低減できる。そのため、拡散板を用いた場合と比較して光の利用効率を向上させることができる。また、光路から外れる光を低減できる結果、迷光が少なくなるため、投影像のコントラストの低下を抑制できる。したがって、高効率かつ高コントラストのプロジェクターが得られる。
また、光分岐素子に入射した光は分岐されるため、光分岐素子から射出される光線の数は、光分岐素子に入射する光線の数よりも増加する。そのため、光分岐素子を用いると、実際に平面配置した点光源の数よりも多くの点光源を平面配置したことと等価となる。これにより、レーザー光源から射出される光を面光源に近づけることができる。したがって、光分岐素子から射出された光が、第1の光変調素子を介して、クロスプリズムに入射された際に、クロスプリズムの中央の交差部を回り込む光の量が多くなり、交差部の影が映り込むことによる表示品質の劣化を低減できる。
これまでは、第1の色のレーザー光を発する光源装置と、第2の色の非レーザー光を発する光源装置とを備えたプロジェクターにおいて、光の利用効率の低下を小さく抑えつつ、クロスプリズムの交差部の影の影響を簡易な構成で低減する手段は知られていなかった。しかし、光分岐素子を非レーザー光の光路上に設けない、という構成を採用すれば、非レーザー光に影響を与えることなく、レーザー光とクロスプリズムとの組み合わせによって生ずるクロスプリズムの交差部の影の影響を簡易な構成で低減することが可能である。
本発明のプロジェクターは、第1の色のレーザー光を発する第1の光源装置と、第2の色のレーザー光を発する第2の光源装置と、第3の色の光を発する第3の光源装置と、第1の光変調素子と、第2の光変調素子と、第3の光変調素子と、前記第1の光変調素子、前記第2の光変調素子および前記第3の光変調素子からの光を合成するクロスプリズムと、投射光学系と、を備え、前記第1の光源装置と前記第1の光変調素子との間の第1の光路上に第1の光分岐素子が配置され、前記第2の光源装置と前記第2の光変調素子との間の第2の光路上に第2の光分岐素子および第3の光分岐素子が配置されており、前記第2の光路と平行に見たとき、前記第2の光分岐素子の光学軸は前記第3の光分岐素子の光学軸に対して前記第2の光路の周りに回転されている。
この構成によれば、レーザー光源を2つ以上用いるような場合であっても、交差部の影が映り込むことによる表示品質の劣化を低減し、高効率かつ高コントラストのプロジェクターが得られる。
前記光分岐素子によって分岐された光は、前記光分岐素子に入射した光と同じ方向に射出されてもよい。
この構成によれば、光分岐素子に入射する光は、入射する方向と同一の方向に射出される。したがって、光路上から外れる光を低減することができる。
前記光分岐素子は、入射した光を、偏光方向が互いに異なる2つの偏光成分に分離してもよい。
この構成によれば、光分岐素子に入射した入射光は、入射光に含まれる互いに方向が異なる2つの偏光成分ごとに分離される。そのため、分離された2つの光の強度比は、入射光に含まれる2つの偏光成分の比に等しくなる。したがって、光分岐素子によって分離される偏光方向を変えることによって、光分岐素子によって分離された2つの光の強度比を調整することができる。
前記光分岐素子は、光路に沿って複数配置されていてもよい。
この構成によれば、1つの光分岐素子によって分岐された光が、別の光分岐素子によってさらに分岐される。そのため、光分岐素子から射出される分岐光の数を増加することができる。
前記光分岐素子は、ハーフミラーを備えていてもよい。
この構成によれば、ハーフミラーに入射する光の方向に垂直な方向に沿って、複数のハーフミラーを配置することで、配置したハーフミラーの数だけ分岐光の数を増加することができる。
第1実施形態のプロジェクターを示す模式図である。 第1実施形態の複屈折板を示す図であって、(a)は外観斜視図、(b)は平面図である。 第1実施形態の偏光変換素子を示す模式図である。 第1実施形態の複屈折板の作用を模式的に示す説明図であって、(a)は複屈折板を用いない場合を示した図、(b)は複屈折板を用いた場合を示した図である。 第1実施形態において、複屈折板を2つ用いた場合を示した外観斜視図である。 第2実施形態の光分岐素子を示す模式図である。 実施例における複屈折板の基準姿勢を示す図である。 実施例1のシミュレーション結果を示す図である。 実施例2のシミュレーション結果を示す図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態に係るプロジェクターについて説明する。
なお、本発明の範囲は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で任意に変更可能である。また、以下の図面においては、各構成をわかりやすくするために、実際の構造と各構造における縮尺や数等を異ならせる場合がある。
(第1実施形態)
図1は、本実施形態のプロジェクター1000を示す模式図である。
本実施形態のプロジェクター1000は、光源装置100と、色分離導光光学系200と、光変調装置(第2の光変調素子)400Rと、光変調装置(第3の光変調素子)400Gと、光変調装置(第1の光変調素子)400Bと、クロスダイクロイックプリズム(クロスプリズム)500と、投射光学系600と、を備えている。
光源装置100は、第1の光源装置100aと、光分岐素子としての複屈折板1と、第1集光レンズ60と、回転拡散板70と、第1ピックアップ光学系80と、第2の光源装置100bと、フライアイインテグレーター90と、偏光変換素子93と、第2平行化レンズ94と、を備えている。
第1の光源装置100aは、第1光源50と、第1コリメーターレンズアレイ53と、を備えている。後で説明するように、第1の光源装置100aは、レーザー光を射出する。
第2の光源装置100bは、第2光源10と、第2コリメーターレンズアレイ13と、第2集光レンズ20と、第1平行化レンズ21と、ダイクロイックミラー22と、第2ピックアップ光学系40と、蛍光発光素子30と、を備えている。後で説明するように、第2の光源装置100bは、非レーザー光を射出する。
第1光源50は、第1基台51と、第1基台51上に平面的に並べて配置された複数の第1固体発光素子52とを備えた光源アレイである。第1固体発光素子52は、ダイクロイックミラー22によって反射させる青色光を射出する光源である。本実施形態の場合、第1固体発光素子52は、青色(発光強度のピーク:450nm付近)のレーザー光を射出する半導体レーザーであるが、第1固体発光素子52は、ダイクロイックミラー22で反射される波長の光であれば、450nm以外のピーク波長を有する光を射出するものであっても構わない。
第1コリメーターレンズアレイ53は、各第1固体発光素子52と1対1に対応した複数の第1マイクロレンズ530を備えている。複数の第1マイクロレンズ530は、第1基台51上に並べて配置されている。各第1マイクロレンズ530は、対応する第1固体発光素子52から射出される青色光の光軸上に設置され、当該青色光を平行化して射出する。これにより、第1の光源装置100aから、青色のレーザー光が射出される。平行化された光は、複屈折板1に入射される。
図2は、複屈折板1を示す図である。図2(a)は、外観斜視図であり、図2(b)は、平面図である。
複屈折板1は、図2に示すように、直方体である。入射光Lが入射する方向を複屈折板1の厚さ方向とする。複屈折板1は、入射光Lが入射する方向と直交する入射面1bと、射出面1cと、入射光Lが入射する方向と複屈折板1の光学軸C1とを含む面と平行な上面1aと、を有している。入射面1bは上面1aと直交している。複屈折板1の厚さh1は、必要とされる複屈折特性に応じて決定される。厚さh1を変えることで、後述する常光Loと異常光Leとの距離w1を調整することができる。光学軸C1は、複屈折板1の上面1aと平行でない面(たとえば、入射面1bおよび射出面1c)に対しては斜めに傾いている。
複屈折板1は、たとえば、方解石や水晶、あるいは液晶分子を配向させた液晶セル、高分子配向体等の、屈折率異方性を有する部材で構成される。
図2(b)に示すように、複屈折板1に、複屈折板1の入射面1bに対して垂直に入射光Lを入射させると、入射光Lは、常光Loと、異常光Leとに分岐する。図示の例では、入射光Lは自然光であり、複屈折板1の上面1aに対して垂直な方向に振動する偏光成分と、平行な方向に振動する偏光成分を有する光として表示している。入射光Lに示された黒丸と矢印は、それぞれ偏光の振動方向を示している。黒丸は上面1aに対して垂直な方向に振動する偏光成分、すなわち常光Loを示しており、矢印は上面1aに対して平行な方向に振動する偏光成分、すなわち異常光Leを示している。
常光Loは、複屈折板1内で屈折することがなく、入射光Lと同軸上を、同一の進行方向に向かって直進し、複屈折板1の射出面1cから射出される。
異常光Leは、複屈折板1の入射面1bで屈折し、複屈折板1内を屈折した方向へと進む。そして、異常光Leは、射出面1cで再び屈折され、入射光Lと同一の方向(常光Loと同一の方向)に射出される。射出面1cにおける、異常光Leが射出される位置は、常光Loが射出される位置から距離w1だけ離れた位置となる。
このように、複屈折板1の入射面1bに入射された入射光Lは、射出する方向がともに入射光Lと同一の方向である2本の光線、常光Loと、異常光Leとに分岐される。
常光Loと異常光Leとの距離w1は、複屈折板1の厚さh1に応じて変化する。すなわち、常光Loと異常光Leは互いの角度を保持したまま複屈折板1の中を進むため、厚さh1が大きくなるほど、異常光Leが射出される射出面1c上の位置が、常光Loが射出される射出面1c上の位置に対して遠くなる。その結果、射出される常光Loと異常光Leとの距離w1が大きくなる。
たとえば、複屈折板1の厚さh1を調整することで、距離w1を、平面的に互いに隣り合う2つの第1固体発光素子52同士の距離の半分の大きさとすることができる。これにより、互いに隣り合う2つの第1固体発光素子52同士の中間にさらに固体発光素子を配置したことと等価になり、複屈折板1から射出される光を均一な面光源に近づけることができる。
図1に示すように、複屈折板1は、第1コリメーターレンズアレイ53と、第1集光レンズ60と、の間の光路上に配置されている。複屈折板1の光学軸C1の配置角度は、複屈折板1に入射する光の偏光方向との関係により決定できる。
複屈折板1に入射する光が自然光である場合には、光の振動方向は一様に分布しているため、光学軸C1に対してどのような角度(光学軸C1と平行な場合を除く)で光を入射させても、分岐される2つの偏光の強度は略等しくなる。
これに対して、本実施形態のように、複屈折板1に入射する光がレーザー光のような偏光である場合には、光の振動方向に偏りがあるため、分岐させる偏光方向によって、分岐された2つの偏光の強度が異なるものとなる。すなわち、入射する偏光の振動方向に対して、複屈折板1の光学軸C1の角度を変えることで、分岐された2つの光の強度を調整することができる。
たとえば、光学軸C1の配置角度を、光学軸C1と偏光の振動方向とが、光の進行方向から見て45°の角度を有するような角度とする。これにより、入射光Lを、光学軸C1と偏光の入射方向とで規定される面に対して垂直な方向に振動する偏光成分と、平行な方向に振動する成分と、に等しい割合で分岐させることができ、複屈折板1によって分岐される2つの光の強度を等しくできる。
複屈折板1によって分岐された青色光は、凸レンズからなる第1集光レンズ60で集光され、回転拡散板70に射出される。
拡散部材としての回転拡散板70は、入射した青色光を拡散して入射側とは反対側の面から射出する透過型の回転拡散板である。回転拡散板70は、モーター73により回転駆動される拡散部材としての基板71を備えている。基板71としては、公知の拡散板、たとえば、磨りガラスや、ホログラフィックディフューザー、透明基板の表面にブラスト処理を施したもの、透明基板の内部にビーズのような散乱材を分散させ、散乱材によって光を散乱させるものなどを用いることができる。本実施形態では基板71として円板を用いているが、基板71の形状は円板に限られない。回転拡散板70では、基板71を回転駆動することによって、青色光が照射された部分(被照射部分)が円を描くように、青色光が照射される領域(光照射領域)S1に対して相対的に移動する。
回転拡散板70から射出された光は、第1ピックアップ光学系80に入射される。
第1ピックアップ光学系80は、ダイクロイックミラー22と回転拡散板70との間の光路上に配置されている。第1ピックアップ光学系80は、回転拡散板70からの光が入射するピックアップレンズとしての第1レンズ81と、第1レンズ81から射出される光を平行化する第2レンズ82とを含んで構成されている。第1レンズ81は、たとえば、光入射面が平面状であり、光射出面が凸の曲面状をなす平凸レンズからなり、第2レンズ82は、たとえば凸レンズからなる。第1ピックアップ光学系80は、回転拡散板70からの光を、略平行化した状態でダイクロイックミラー22に入射させる。
なお、第1ピックアップ光学系80は、回転拡散板70から射出される青色光の広がりに応じて、使用するレンズの屈折率や形状が決められる。また、レンズの数も2つに限らず、1つまたは3つ以上の複数個とすることもできる。
ダイクロイックミラー22は、第1ピックアップ光学系80から射出された分岐光の光路上に配置され、その表面は、分岐光の光路方向に対して約45°の角度をなしている。ダイクロイックミラー22の、分岐光が入射する側の面は、フライアイインテグレーター90の側を向いている。ダイクロイックミラー22は、第1ピックアップ光学系80から入射する青色光を90°折り曲げてフライアイインテグレーター90側に反射する。
第2光源10は、第2基台11と、第2基台11上に並べて配置された複数の第2固体発光素子12とを備えている。第2固体発光素子12は、蛍光発光素子30に備えられた蛍光体32を励起させる励起光を射出する光源である。本実施形態の場合、第2固体発光素子12は、励起光として青色(発光強度のピーク:450nm付近)の光を射出するLEDであるが、第2固体発光素子12は、蛍光体32を励起させることができる波長の光であれば、450nm以外のピーク波長を有する光を射出するものであっても構わない。
第2コリメーターレンズアレイ13は、各第2固体発光素子12と1対1に対応した複数の第2マイクロレンズ130を備えている。複数の第2マイクロレンズ130は、第2基台11上に並べて配置されている。各第2マイクロレンズ130は、対応する第2固体発光素子12から射出される励起光の光軸上に設置され、当該励起光を平行化する。第2コリメーターレンズアレイ13から射出された励起光は、凸レンズからなる第2集光レンズ20で集光される。
第2集光レンズ20とダイクロイックミラー22との間の励起光の光路上には、両凹レンズからなる第1平行化レンズ21が配置されている。第1平行化レンズ21は、第2集光レンズ20と、第2集光レンズ20における焦点位置との間に配置され、第2集光レンズ20から入射する励起光を平行化してダイクロイックミラー22に射出する。
ダイクロイックミラー22は、第1平行化レンズ21から射出された光の光路上に配置され、その表面は、第1平行化レンズ21から射出された光の光路方向に対して約45°の角度をなしている。ダイクロイックミラー22の、第1平行化レンズ21から射出された光が入射する側の面は、第2ピックアップ光学系40の側を向いている。ダイクロイックミラー22は、第1平行化レンズ21から入射する励起光(青色光成分)を90°折り曲げて第2ピックアップ光学系40側に反射するとともに、第2ピックアップ光学系40から入射する蛍光(赤色光成分および緑色光成分)を透過させる。
第2ピックアップ光学系40は、蛍光発光素子30からの蛍光を略平行化した状態でダイクロイックミラー22に入射させる。また、第2ピックアップ光学系40の第1レンズ41および第2レンズ42は、ダイクロイックミラー22から入射する励起光を集光する機能を兼ねており、励起光を集光させた状態で蛍光発光素子30に入射させる。すなわち、第2コリメーターレンズアレイ13と第2集光レンズ20と第1平行化レンズ21とダイクロイックミラー22と第2ピックアップ光学系40によって、第2光源10から射出された複数の励起光を集光する第2集光光学系15が形成されている。
なお、第2ピックアップ光学系40は、蛍光発光素子30から射出される蛍光の広がりに応じて、使用するレンズの屈折率や形状が決められ、レンズの数も2つに限らず、1つまたは3つ以上の複数個とすることもできる。
蛍光発光素子30は、励起光の入射方向と同じ方向に蛍光を射出させる反射型の蛍光発光素子である。蛍光発光素子30は、モーター33により回転駆動される基板31と、基板31の表面に形成された蛍光体32とを備えている。基板31は、蛍光体32が発する蛍光を反射する材料よりなる。基板31は、Al等の熱伝導率の高い金属材料等からなることが好ましく、これにより基板31を放熱板として機能させることができる。蛍光体32は、励起光が入射する領域に対応して、基板31の回転方向に沿ってリング状に形成されている。本実施形態では基板31として円板を用いているが、基板31の形状は円板に限られない。
蛍光体32は、第2固体発光素子12から射出される励起光を吸収し、蛍光を発する粒子状の蛍光物質(蛍光体粒子)を有する。蛍光体32は、波長が約450nmの励起光(青色光)を吸収し、概ね490〜750nm(発光強度のピーク:570nm)の蛍光に変換する機能を有する。蛍光には、緑色光(波長530nm付近)および赤色光(波長630nm付近)が含まれる。
蛍光体粒子としては、通常知られたYAG(イットリウム・アルミニウム・ガーネット)系蛍光体を用いることができる。たとえば、平均粒径が10μmの(Y,Gd)(Al,Ga)12:Ceで示される組成のYAG系蛍光体を用いることができる。なお、蛍光体粒子の形成材料は、1種であってもよく、2種以上の形成材料を用いて形成されている粒子を混合したものを蛍光体粒子として用いることとしてもよい。
蛍光発光素子30には、第1レンズ41および第2レンズ42によって集光された励起光(青色光)が、蛍光体32の表面から入射する。蛍光発光素子30は、励起光が入射する側と同じ側に向けて、蛍光体32が発した赤色光および緑色光(蛍光)を射出する。蛍光発光素子30では、基板31を回転駆動することによって、蛍光体32の励起光が照射された部分(被照射部分)が円を描くように、励起光が照射される領域(光照射領域)S2に対して相対的に移動する。
蛍光発光素子30から射出された光は、第2ピックアップ光学系40で平行化され、ダイクロイックミラー22に入射する。ダイクロイックミラー22は、第2ピックアップ光学系40から入射する光のうち、励起光(青色光)を反射して除去し、緑色光および赤色光を透過させる。これにより、第2の光源装置100bから、緑色の非レーザー光および赤色の非レーザー光が射出される。
また、ダイクロイックミラー22には、第2ピックアップ光学系40からの光が入射する入射面と反対側の表面に、第1光源50から射出された青色光が入射し、第1光源50から射出された青色光は第2ピックアップ光学系40から射出された光の光軸と平行な方向に反射される。これにより、第2ピックアップ光学系40から射出された緑色光および赤色光と、第1ピックアップ光学系80から射出された青色光とが合成されて白色光となる。
ダイクロイックミラー22で合成された緑色光、赤色光および青色光は、第1フライアイレンズアレイ91および第2フライアイレンズアレイ92からなるフライアイインテグレーター90に入射し、光量分布が均一化される。フライアイインテグレーター90から射出された緑色光、赤色光および青色光は、偏光変換素子93によって偏光方向が一方向に揃えられた直線偏光に変換され、第2平行化レンズ94により平行化され、光源装置100から射出される。なお、フライアイインテグレーター90は、たとえば特開平8−304739号公報にその詳細が開示されている公知の技術であるため、詳細な説明は省略する。
図3は、偏光変換素子93を示す模式図である。
偏光変換素子93は、図3に示すように、光入射面S3と、光射出面S4と、偏光分離膜931と、反射膜932と、位相差膜933と、を備えている。偏光変換素子93は、フライアイインテグレーター90から入射する入射光Lを、偏光分離膜931に対するP偏光Lpと偏光分離膜931に対するS偏光Lsに分離し、P偏光Lpの偏光方向をS偏光Lsの偏光方向に揃えて射出するものである。以降、偏光分離膜931に対するP偏光のことをP偏光Lpとし、偏光分離膜931に対するS偏光のことをS偏光Lsとする。
光入射面S3は、フライアイインテグレーター90からの入射光Lが入射する面である。
光射出面S4は、S偏光を射出させる面である。光射出面S4は、互いに隣り合う第1の領域S4Aと第2の領域S4Bとを有する。第1の領域S4Aは、フライアイインテグレーター90からの入射光Lの入射方向から見て光入射面S3と重なる領域である。第2の領域S4Bは、フライアイインテグレーター90からの入射光Lの入射方向から見て光入射面S3と重ならない領域である。
偏光分離膜931は、光路方向に対して約45°の角度をなすように斜めに配置されている。偏光分離膜931は、P偏光Lpを第1の領域S4Aに向けて透過させるとともにS偏光Lsを反射する。
反射膜932は、偏光分離膜931で反射されたS偏光Lsを第2の領域S4Bに向けて反射する。
位相差膜933は、第1の領域S4Aに設けられている。位相差膜933は、たとえばλ/2板からなる。位相差膜933は、偏光分離膜931を透過したP偏光Lpを、その偏光方向を90°回転させてS偏光Lsに変換する。
このように構成された偏光変換素子93では、フライアイインテグレーター90からの入射光Lが、光入射面S3から入射する。ここで、図3では、フライアイインテグレーター90からの入射光Lに、S偏光LsとP偏光Lpの双方が含まれており、S偏光LsとP偏光Lpとの割合が概ね等しい場合を示している。
フライアイインテグレーター90からの入射光Lは、光入射面S3を通過して偏光分離膜931に入射する。
偏光分離膜931に入射した光のうち、S偏光Lsは、偏光分離膜931で反射されて反射膜932に入射する。そして、反射膜932に入射したS偏光Lsは、反射膜932で第2の領域S4Bに向けて反射される。このように、光入射面S3から入射したS偏光Lsは、S偏光Lsとして光射出面S4の第2の領域S4Bから射出される。
一方、偏光分離膜931に入射した光のうち、P偏光Lpは、偏光分離膜931を透過する。偏光分離膜931を透過したP偏光Lpは、位相差膜933に入射してS偏光Lsに変換され、S偏光Lsとして光射出面S4の第1の領域S4Aから射出される。したがって、偏光変換素子93の光入射面S3から偏光分離膜931に入射した光は、S偏光Lsとして光射出面S4の第1の領域S4Aと第2の領域S4Bとから射出される。
なお、本実施形態の偏光変換素子93においては、位相差膜933が第1の領域S4Aに設けられており、位相差膜933がP偏光LpをS偏光Lsに変換する構成であるが、これに限らない。たとえば、位相差膜が第1の領域S4Aではなく第2の領域S4Bに設けられており、位相差膜がS偏光をP偏光に変換する構成であってもよい。
色分離導光光学系200は、ダイクロイックミラー210、ダイクロイックミラー220、反射ミラー230、反射ミラー240、反射ミラー250およびリレーレンズ260を備えている。色分離導光光学系200は、光源装置100からの光を赤色光、緑色光および青色光に分離し、赤色光、緑色光および青色光をそれぞれ光変調装置400R、光変調装置400G、光変調装置400Bに導光する機能を有する。
ダイクロイックミラー210、ダイクロイックミラー220は、基板上に、所定の波長領域の光を反射して、他の波長領域の光を透過させる誘電体多層膜からなる波長選択透過膜が形成されたミラーである。具体的には、ダイクロイックミラー210は、青色光成分を透過させ、赤色光成分および緑色光成分を反射する。ダイクロイックミラー220は、緑色光成分を反射して、赤色光成分を透過させる。
反射ミラー230、反射ミラー240、反射ミラー250は、入射した光を反射するミラーである。具体的には、反射ミラー230は、ダイクロイックミラー210を透過した青色光成分を反射する。反射ミラー240、反射ミラー250は、ダイクロイックミラー220を透過した赤色光成分を反射する。
ダイクロイックミラー210を透過した青色光は、反射ミラー230で反射され、青色光用の光変調装置400Bの画像形成領域に入射する。ダイクロイックミラー210で反射された緑色光は、ダイクロイックミラー220でさらに反射され、緑色光用の光変調装置400Gの画像形成領域に入射する。ダイクロイックミラー220を透過した赤色光は、入射側の反射ミラー240、リレーレンズ260、射出側の反射ミラー250を経て赤色光用の光変調装置400Rの画像形成領域に入射する。
光変調装置400R、光変調装置400G、光変調装置400Bは、通常知られたものを用いることができ、たとえば、液晶素子410と液晶素子410を挟持する偏光素子420および偏光素子430とを有した、透過型の液晶ライトバルブ等の光変調装置により構成される。偏光素子420および偏光素子430は、たとえば透過軸が互いに直交する構成(クロスニコル配置)となっている。
光変調装置400R、光変調装置400G、光変調装置400Bは、入射された色光を画像情報に応じて変調してカラー画像を形成するものであり、光源装置100の照明対象となる。光変調装置400R、光変調装置400Gおよび光変調装置400Bによって、入射された各色光の光変調が行われる。
たとえば、光変調装置400R、光変調装置400G、光変調装置400Bは、一対の透明基板に液晶を密閉封入した透過型の光変調装置であり、ポリシリコンTFTをスイッチング素子として、与えられた画像情報に応じて、入射側偏光素子420から射出された1種類の直線偏光の偏光方向を変調する。
クロスダイクロイックプリズム500は、射出側偏光素子430から射出された色光毎に変調された光学像を合成してカラー画像を形成する光学素子である。クロスダイクロイックプリズム500は、4つの直角プリズムを貼り合せた平面視略正方形状をなしている。直角プリズムを貼り合せた略X字状の界面には、誘電体多層膜が形成されている。略X字状の一方の界面に形成された誘電体多層膜は、赤色光を反射するものであり、他方の界面に形成された誘電体多層膜は、青色光を反射するものである。これらの誘電体多層膜によって赤色光および青色光は曲折され、赤色光の進行方向および青色光の進行方向が緑色光の進行方向に揃えられることにより、3つの色光が合成される。
クロスダイクロイックプリズム500から射出されたカラー画像は、投射光学系600によって拡大投射され、スクリーンSCR上で画像を形成する。
以上に詳細に説明した、本実施形態のプロジェクター1000によれば、第1光源50から射出されたレーザー光(青色光)は、複屈折板1によって常光Loと異常光Leとに分岐される。常光Loと、異常光Leと、はともに入射したレーザー光と同一の方向に進行するため、光路から外れる光を低減でき、光の利用効率を向上することができる。また、光路から外れる光を低減できることにより、迷光が低減され、投影像のコントラストの低下を抑制できる。したがって、高効率かつ高コントラストのプロジェクターが得られる。
また、複屈折板1に入射した光は常光Loと異常光Leとに分岐されるため、複屈折板1から射出される光線の数は、複屈折板1に入射する光線の数の2倍となっている。そのため、実際に平面配置した複数の点光源(第1固体発光素子52)の数の2倍の数の複数の点光源を平面配置したことと等価となる。これにより、レーザー光源である第1光源50から射出される光を面光源に近づけることができる。したがって、クロスダイクロイックプリズム500に光が入射された際に、クロスダイクロイックプリズム500の中央の交差部を回り込む光の量が多くなり、交差部の影が映り込むことによる表示品質の劣化を低減できる。
複屈折板を光が透過するとき、複屈折板の表面においていくらかの光が反射されるため、光の損失が発生することがある。レーザー光と非レーザー光とを画像表示に用いるプロジェクターにおいて、レーザー光は交差部の影を発生させるが、非レーザー光は画像の観察者によって認識しうるような影を発生させない。そこで非レーザー光(第2の光源装置100bから射出される光)の光路には、複屈折板1を設けないことが好ましい。これによれば、非レーザー光には本来必要とされない複屈折板を非レーザー光が透過することによる非レーザー光の損失は発生しない。
また、複屈折板1の入射面1bにおけるいずれの位置に光が入射した場合であっても、分岐した光が射出される方向は、入射された光の方向と変わらない。そのため、複屈折板1は、光路上に配置されていればよく、配置の自由度が高い。
本実施形態において、光源から射出される光は、レーザー光であるため略均一な直線偏光である。しかし、光源から射出された光は、回転拡散板70によって拡散される際に、偏光が乱れ、S偏光成分とP偏光成分とが偏った割合で含まれる光となる場合がある。この場合においては、偏光変換素子93に入射された光は、強度比が異なる2つのS偏光に分岐される。そのため、偏光変換素子93から射出される光の強度が不均一になり、スクリーンSCRに照射される光の強度にムラが生じる可能性がある。
これに対して、本実施形態によれば、複屈折板1の光学軸C1の方向を、入射する光の偏光方向に対して変化させることによって、複屈折板1から射出される光に含まれるS偏光とP偏光の割合を調整できる。そのため、複屈折板1に入射する光に含まれるS偏光成分とP偏光成分を、その後に回転拡散板70によって変化する割合を補償するような割合とすることで、スクリーンSCRに照射される光の強度が略均一になるように調整することが可能である。
また、回転拡散板70の光の光射出側に、第2の複屈折板1Cを配置することによって、より確実に光の強度を調整することができる。
以下、図を用いて説明する。
図4は、複屈折板と偏光変換素子による光の強度調整について示す模式図である。図4(a)は、第2の複屈折板1Cを配置しない場合を示す図であり、図4(b)は、回転拡散板70と偏光変換素子93との間の光路中に第2の複屈折板1Cを配置した場合を示す図である。入射光L1は、回転拡散板70によって拡散され、S偏光成分とP偏光成分とが偏った割合となっている。
図4(a)に示すように、偏光変換素子93に入射される入射光L1は、S偏光Ls1と、P偏光Lp1と、を有しており、S偏光Ls1とP偏光Lp1とが含まれる割合は偏っている。図4(a)では、S偏光Ls1に比べてP偏光Lp1の方が多い場合を示している。第1の領域S4Aから射出されるS偏光Ls2の強度と、第2の領域S4Bから射出されるS偏光Ls1の強度と、の比は、入射光L1に含まれるP偏光Lp1とS偏光Ls1との割合に応じて決まるため、このようにP偏光とS偏光の含まれる割合に偏りがある場合においては、射出されるS偏光Ls1とS偏光Ls2との強度は異なるものとなる。
これに対して、図4(b)に示すように、回転拡散板70と偏光変換素子93との間の光路中に第2の複屈折板1Cを配置することにより、P偏光Lp1とS偏光Ls1とを有する入射光L1を、含まれるS偏光Ls3とP偏光Lp2との割合が等しい入射光L2(第2の複屈折板1Cによって分岐された常光または異常光)に変換することができる。
この場合における第2の複屈折板1Cの光学軸としては、たとえば、第2の複屈折板1Cの光学軸と入射光L1の偏光方向(S偏光およびP偏光の振動方向)との角度が、入射する光の進行方向からみて45°となるように設定すればよい。これにより、第2の複屈折板1Cから射出される光は、光学軸が含まれる面に対して、それぞれ垂直な方向と平行な方向とに分岐されるため、常光、異常光ともにS偏光およびP偏光の振動方向に対して、光線軸回りに45°傾いた方向に振動する偏光となる。そのため、常光、異常光ともに、含まれるS偏光成分とP偏光成分との割合が等しいものとなる。
入射光L2は、含まれるS偏光とP偏光との割合が等しいため、偏光変換素子93によって分岐されるS偏光Ls3とS偏光Ls4の強度の比は等しいものとなる。これにより、偏光変換素子93から射出される光の強度分布を略均一にできる。
なお、本実施形態においては、下記の構成を採用することもできる。
複屈折板1の配置は、第1光源50と、光変調装置400Bと、の間の光路上であれば特に限定されない。
光源装置を3つ用いてもよい。この場合においては、各光源装置は、それぞれ赤色と、緑色と、青色の光を発する。例えば青色光を発する光源装置がレーザー光源装置から構成されている場合、青色光の光路上に複屈折板を設ければよい。しかし、赤色の非レーザー光の光路上と緑色の非レーザー光の光路上には複屈折板を設けないことが好ましい。なお、この場合、赤色光を発する光源装置と緑色光を発する光源装置とを合わせて第2の光源装置とみなしてもよい。
レーザー光を発する光源装置を2つ以上備えていてもよい。この場合においては、それぞれのレーザー光の光路上における、光源装置と、光変調素子との間に、それぞれ複屈折板を設ける。例えば、青色光を発する光源装置(第1の光源装置)が青色のレーザー光を発し、赤色光を発する光源装置(第2の光源装置)が赤色のレーザー光を発し、緑色光を発する光源装置(第3の光源装置)が緑色の非レーザー光を発する場合、青色光の光路上に第1の複屈折板を設け、赤色光の光路上に第2の複屈折板を設ける。しかし、緑色光の光路上には複屈折板を設けないことが好ましい。
複屈折板を光路に沿って複数配置してもよい。
図5は、複屈折板が2つある場合の光の分岐について示す、説明図である。
なお、図5の説明においてはX座標系を設定し、このX座標系を参照しつつ各部材の位置関係を説明する。この際、複屈折板1Aの側面1Aaと垂直な方向をX軸方向、X軸方向と直交し、複屈折板1Aの入射面1Abと平行な方向をY軸方向、X軸方向とY軸方向の両方と直交する方向をZ軸方向(入射光Lの方向)とする。また、入射光Lの進行方向を+Z方向とする。
また、入射光Lは自然光として表示しており、光線に示す矢印は、光の振動方向を示している。
図5に示すように、入射光Lの進行方向(+Z方向)に沿って、順に複屈折板1Aと、複屈折板1Bと、が配置されている。
複屈折板1Aは、直方体である。複屈折板1Aの光学軸C2は、入射光Lと光学軸C2とで規定される面が、複屈折板1Aの側面1Aaと平行となるように設定されている。いいかえると、光学軸C2は、Y平面内に設定されている。光学軸C2は、側面1Aaと平行でない面に対しては斜めに傾いている。複屈折板1Aは、入射面1Ab(光学軸C2を含む面に対して垂直な面)が入射光Lの方向(Z軸方向)に垂直となるようにして配置されている。
複屈折板1Bは、直方体である。複屈折板1Bは、入射光Lと複屈折板1Bの光学軸C3とで規定される側面1Ba面を有する。光学軸C3は、側面1Baと平行でない面に対しては斜めに傾いている。複屈折板1Bは、入射面1Bb(光学軸C3を含む面に対して垂直な面)が入射光Lの方向(Z軸方向)に垂直となるようにして配置されている。複屈折板1Bは、入射光Lの方向(Z軸方向)回りに所定角度、回転して配置されている。
複屈折板1Aに入射した入射光Lは、常光Lo1と、異常光Le1と、に分岐する。
常光Lo1は、複屈折板1A内を直進するため、入射光Lと同軸上の光である。
一方、異常光Le1は、入射面1Abにおいて屈折し、屈折した角度のまま複屈折板1A内を進む。そして、異常光Le1は、射出面1Acにおいて再び屈折し、常光Lo1と平行な方向に進む。これにより、異常光Le1は、常光Lo1と所定距離離れた平行な光となる。
複屈折板1Aから射出された常光Lo1と異常光Le1は、それぞれ複屈折板1Bに、入射面1Bbから入射する。
入射した常光Lo1は、側面1Baと垂直な方向に振動する常光Lo2と、側面1Baと平行な方向に振動する異常光Le2と、に分岐する。
同様にして、異常光Le1も、常光Lo3と、異常光Le3と、に分岐する。
常光Lo2および常光Lo3は、前述した常光Lo1と同様に、複屈折板1B内を直進し、射出面1Bcから射出される。
異常光Le2および異常光Le3は、前述した異常光Le1と同様に、複屈折板1Bの入射面1Bbで屈折し、射出面1Bcで再び屈折し、常光Lo2および常光Lo3と平行な方向に射出面1Bcから射出する。
これにより、入射光Lは、複屈折板1Aおよび1Bによって、常光Lo2、常光Lo3、異常光Le2および異常光Le3の4つに分岐される。
以上に説明したように、2つの複屈折板によって、入射される光の光線が4倍の本数に増加して射出される結果、クロスダイクロイックプリズム500に入射する光は面光源に近づき、クロスダイクロイックプリズム500の中央の交差部を回り込む光の量が多くなる。これにより、クロスダイクロイックプリズム500の交差部の影が映り込むことによる表示品質の劣化を更に低減できる。
なお、図5では、複屈折板が2つの場合を示したが、これに限られず、3つ以上用いてもよい。その場合においては、入射光Lはさらに分岐され、複屈折板から射出される光線の本数が増加する。
また、複屈折板を複数配置する場合においては、連続して配置しなくてもよい。たとえば、1つの複屈折板を図1と同様の箇所に配置して、他の複屈折板を第1ピックアップ光学系80と、ダイクロイックミラー22との間の光路上に配置してもよい。他の複屈折板の配位置も、第1光源50と光変調装置400Bとの間の光路上であれば、特に限定されない。
(第2実施形態)
本実施形態は、第1実施形態に対して、複屈折板1の代わりにハーフミラーを備えた光分岐素子を用いている点において異なる。
なお、上記実施形態と同様の構成要素については、適宜、上記実施形態と同様の符号を付してその説明を簡略化、あるいは省略する。
図6は、本実施形態の光分岐素子3を示した模式図である。
本実施形態の光分岐素子3は、図6に示すように、第1ハーフミラー3aと、第2ハーフミラー3bと、反射ミラー3cと、を備える。
なお、本明細書において、「ハーフミラー」は、入射光の一部を透過し、他の一部を反射するものを意味する。
第1ハーフミラー3a、第2ハーフミラー3bおよび反射ミラー3cは、それぞれ平板状であり、入射光Lに対して45°の角度を有するようにして配置されている。
第1ハーフミラー3aは、入射した光のうち、3分の1を透過させ、3分の2を反射させる性質を有している。第2ハーフミラー3bは、入射した光のうち、半分を透過させ、半分を反射させる性質を有している。
入射光Lは、第1ハーフミラー3aに入射され、入射光Lのうち3分の1の光が第1ハーフミラー3aを透過し、射出光Lh1として射出される。そして、入射光Lのうち3分の2の光は、第1ハーフミラー3aによって90°折り曲げられ、第2ハーフミラー3bの側に反射光Lrとして射出される。
反射光Lrは、第2ハーフミラー3bに入射され、反射光Lrのうち半分(入射光Lの3分の1)が第2ハーフミラー3bを透過し、射出光Lh3となって射出され、もう半分(入射光Lの3分の1)が第2ハーフミラー3bによって、90°折り曲げられて反射され、射出光Lh2となって射出される。
射出光Lh3は、反射ミラー3cによって、90°折り曲げられ、入射光Lの進行方向と同一の方向に反射される。
これにより、入射光Lは、射出光Lh1、射出光Lh2および射出光Lh3に分岐される。射出光Lh1、射出光Lh2および射出光Lh3は同一の進行方向に進む。また、射出光Lh1、射出光Lh2および射出光Lh3それぞれの強度は入射光Lの3分の1の強度である。
図1に示す、第1実施形態と同様にして、第1光源50から射出された光は、第1マイクロレンズ530を介して、光分岐素子3に入射される。光分岐素子3は、入射された光を分岐し、第1集光レンズ60に射出する。第1集光レンズ60から射出された光は、回転拡散板70および第1ピックアップ光学系80を介して、ダイクロイックミラー22に入射される。ダイクロイックミラー22から射出された光は、第2の光源装置100bから射出された光と合成され、フライアイインテグレーター90、偏光変換素子93および第2平行化レンズ94を介して光源装置100から射出される。その後、光源装置100から射出された光は、色分離導光光学系200、光変調装置400R、光変調装置400G、光変調装置400B、クロスダイクロイックプリズム500および投射光学系600を介して、SCR上に投射され、画像を形成する。
本実施形態によれば、光分岐素子3によって、光源から射出された光の光線数が増加される結果、クロスダイクロイックプリズム500に入射する光が面光源に近づく。そのため、クロスダイクロイックプリズム500の中央の交差部を回り込む光の量が多くなり、交差部の影が映り込むことによる表示品質の劣化を低減できる。
なお、本実施形態においては、下記の構成を採用することもできる。
また、本実施形態の光分岐素子3は、2つのハーフミラーを備えているが、これに限られない。光分岐素子3は、1つのハーフミラーを備えていてもよいし、3つ以上のハーフミラーを備えていてもよい。これにより、分岐する光線の数を増加することができる。
ハーフミラーの代わりに、たとえば、図3で示したような偏光分離膜を用いてもよい。
(実施例)
本実施例は、複屈折板による光の分岐についてシミュレーションを行ったものである。
実施例1では、1つの複屈折板(複屈折板1D)を用い、実施例2では、2つの複屈折板(複屈折板1Dと複屈折板1E)を用いた。
本実施例の説明は図7から図9を参照して行う。図7は、本実施例における、複屈折板の基準となる姿勢を示す図である。図7から図9の説明においてはX座標系を設定し、このX座標系を参照しつつ各部材の位置関係を説明する。この際、入射光の進行方向(中心軸Oの方向)をZ軸方向とする。また、図7の基準となる姿勢において、光学軸C4と中心軸Oとで規定される面に対して垂直な方向をY軸方向、Y軸方向とZ軸方向とにそれぞれ直交する方向をX軸方向とする。また、入射光L3の進行方向を+Z方向とする。中心軸Oは、複屈折板の中心を通る線である。
光線に示す矢印は、光の振動方向を示している。
複屈折板1D(1E)は、図7に示すように、直方体である。複屈折板1D(1E)は、入射光L3が入射する方向と直交する入射面1Db(1Eb)と、入射光L3が入射する方向と複屈折板1D(1E)の光学軸C4(C5)とを含む面と平行な上面1Da(1Ea)と、を有している。入射面1Db(1Eb)は上面1Da(1Ea)と直交している。図7に示す基準姿勢において、複屈折板の上面1Da(1Ea)はZ面と平行であり、複屈折板1Dの光学軸C4とX軸とがなす角度をθで表す。
[実施例1]
図8は、本実施例におけるシミュレーションの結果を示す図である。実施例1では、複屈折板1Dの光学軸C4とX軸とがなす角度θは30°である。複屈折板1Dを図7に示す基準姿勢に対して、中心軸O回りに時計回りに20°回転させ、偏光方向Dの直線偏光である入射光L3を、複屈折板1Dの入射面1Dbに対して入射させた。入射光L3は、中心軸Oと同軸である。入射光L3の偏光方向Dは、図7の基準姿勢において光学軸C4を含む面と平行な方向(X軸方向)である。
図8に示すように、入射光L3は、常光Lo4と、異常光Le4とに分岐され、複屈折板1Dから射出されている。常光Lo4は、図8において、光学軸C4を含む面(複屈折板1Dの上面1Daと平行な面)と垂直な方向に振動する光であり、異常光Le4は、常光Lo4の振動方向と垂直で、光学軸を含む面(複屈折板1Dの上面1Daと平行な面)と平行な方向に振動する光である。
これにより、複屈折板によって入射する光を2つに分岐できることが確かめられた。
[実施例2]
図9は、本実施例におけるシミュレーションの結果を示す図である。
図9に示すように、本実施例においては、複屈折板1Dの下流に、複屈折板1Eをさらに配置した。
図9における、複屈折板1Dは、図7に示す基準姿勢に対して、中心軸O回りに時計回りに30°回転させた状態であり、複屈折板1Eは、図7に示す基準姿勢に対して、中心軸O回りに時計回りに50°回転させた状態である。複屈折板1Dの光学軸C4とX軸とがなす角度θは30°であり、複屈折板1Eの光学軸C5とX2軸とがなす角度θは50°である。
図9に示すように、入射光L3を、複屈折板1Dの入射面1Dbに入射させ、複屈折板1Dからの射出光(常光Lo4及び異常光Le4)を複屈折板1Eの入射面1Ebに入射させた。入射光L3は、実施例1と同様にして、複屈折板1Dによって常光Lo4と、異常光Le4と、に分岐され、入射面1Ebから複屈折板1Eに入射される。入射された常光Lo4と、異常光Le4とは、それぞれ分岐され、常光Lo5および異常光Le5、常光Lo6および異常光Le6となって複屈折板1Eから射出される。
図9においては、異常光Le5と異常光Le6は重なり、1つの光線となって射出されているため、射出された光線は3本となっている。
これにより、2つの複屈折板を光路に沿って配置することによって、1つの複屈折板を用いた場合に比べて、分岐された光線の数を増加させることができることが確かめられた。
1,1A,1B,1C,1D,1E…複屈折板(光分岐素子)、3…光分岐素子、3a…第1ハーフミラー(ハーフミラー)、3b…第2ハーフミラー(ハーフミラー)、100a…第1の光源装置、100b…第2の光源装置,第3の光源装置、400R…光変調装置(第2の光変調素子)、400G…光変調装置(第3の光変調素子)、400B…光変調装置(第1の光変調素子)、500…クロスダイクロイックプリズム(クロスプリズム)、600…投射光学系、1000…プロジェクター

Claims (4)

  1. 第1の色のレーザー光を発する第1の光源装置と、
    第2の色の光と第3の色の光とを発する第2の光源装置と、
    第1の光変調素子と、
    第2の光変調素子と、
    第3の光変調素子と、
    前記第1の光源装置と前記第1の光変調素子との間の光路上に配置された、第1の光分岐素子および第2の光分岐素子と、
    前記第1の光変調素子、前記第2の光変調素子および前記第3の光変調素子からの光を合成するクロスプリズムと、
    投射光学系と、
    を備え
    前記光路と平行に見たとき、前記第1の光分岐素子の光学軸は前記第2の光分岐素子の光学軸に対して前記光路の周りに回転されているプロジェクター。
  2. 第1の色のレーザー光を発する第1の光源装置と、
    第2の色のレーザー光を発する第2の光源装置と、
    第3の色の光を発する第3の光源装置と、
    第1の光変調素子と、
    第2の光変調素子と、
    第3の光変調素子と、
    前記第1の光変調素子、前記第2の光変調素子および前記第3の光変調素子からの光を合成するクロスプリズムと、
    投射光学系と、
    を備え、
    前記第1の光源装置と前記第1の光変調素子との間の第1の光路上に第1の光分岐素子が配置され、
    前記第2の光源装置と前記第2の光変調素子との間の第2の光路上に第2の光分岐素子および第3の光分岐素子が配置されており、
    前記第2の光路と平行に見たとき、前記第2の光分岐素子の光学軸は前記第3の光分岐素子の光学軸に対して前記第2の光路の周りに回転されているプロジェクター。
  3. 前記第1の光分岐素子によって分岐された光は、前記第1の光分岐素子に入射した光と同じ方向に射出される、請求項1または2に記載のプロジェクター。
  4. 前記第1の光分岐素子は、入射した光を、偏光方向が互いに異なる2つの偏光成分に分離する、請求項1から3のいずれか1項に記載のプロジェクター。
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