JP2017058602A - 光学装置および投射装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】レーザ光を光源として用いた場合の射出光の照度均一性をより向上させる。
【解決手段】実施形態に係る光学装置は、コヒーレントな入射光が入射される第1の複屈折素子と、第1の複屈折素子から射出された光が入射される透過型の拡散素子と、透過型の拡散素子から射出された光が入射される第2の複屈折素子とを含む。レーザ光源により射出された光が第1の複屈折素子に入射され、入射光を複屈折により2の光に分離して拡散板に入射させる。拡散板は、入射された2の光を拡散して射出する。第2の複屈折素子は、拡散板から射出された2の光を1の光に合成して射出する。
【選択図】図3

Description

本発明は、光学装置および投射装置に関する。
近年、投射装置の光変調素子に光を照射させる光源として、レーザ光源を利用する例が増加している。レーザ光源は、従来のランプによる光源に対して、長寿命、色域が広い、光の利用効率が高いなど、様々な利点がある。一方で、光変調素子に照射させる光は、光変調素子上で均一な光強度分布となることが好ましい。ところが、例えばレーザダイオードアレイなどを用いて複数のレーザ光の光束を生成し、この光束を光変調素子に照射する場合、レーザ光の干渉性が高いことに起因して、投射画像にスペックルパターンと呼ばれる斑模様が発生することがある。
そのため、従来では、レーザ光源と光変調素子との間に、拡散板などを挿入し、レーザ光を拡散させることでレーザ光の可干渉性を緩和することが行われていた。また、特許文献1(特開2011−158543号公報)では、複屈折板により光を2つの光に分離することでローパスフィルタの効果を得てレーザ光の空間周波数を引き下げ、さらに拡散板を用いることでスペックルパターンを抑制する技術が開示されている。
特開2011−158543号公報
しかしながら、従来の技術では、光変調素子上での十分な照度均一性が実現できていなかったという問題があった。例えば、拡散板を用いた方法では、拡散板自身の構造に起因した回折や干渉により新たなノイズが発生してしまう場合があった。
一方、特許文献1の複屈折板と拡散板とを用いた方法では、複屈折板により光源像を分離して、拡散板での拡散により生じる不要なパターンを分離された光源像の数だけ重畳することで、当該パターンを抑制できる。しかしながら、この方法では、複屈折板により光源の光が複数に分離するため、後段の光学系から見た光源像も複数見えることになり、光源光が当該光学系を通過する効率が低下してしまうという問題点があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、レーザ光を光源として用いた場合の射出光の照度均一性をより向上させることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、コヒーレントな入射光が入射される第1の複屈折素子と、第1の複屈折素子から射出された光が入射される透過型の拡散素子と、透過型の拡散素子から射出された光が入射される第2の複屈折素子とを備えることを特徴とする光学装置である。
本発明によれば、レーザ光を光源として用いた場合の射出光の照度均一性をより向上させることができる効果を奏する。
図1は、複屈折性を有する結晶を光が通過する様子を模式的に示す図である。 図2は、第1の実施形態に適用可能な投射装置の一例の構成を示す図である。 図3は、第1の実施形態に係る光学装置を通過する光を概略的に示す図である。 図4は、第1の実施形態に係る第1の複屈折素子および第2の複屈折素子の配置の例を示す斜視図である。 図5は、第1の実施形態に係る第1の複屈折素子および第2の複屈折素子の一例の上面図および正面図である。 図6は、照明系を単純化して示す図である。 図7は、第2の実施形態に適用可能な投射装置の一例の構成を示す図である。 図8は、第2の実施形態に適用可能な蛍光体ホイールの一例の構成を示す図である。 図9は、第2の実施形態に係る光学装置について説明するための図である。
以下に添付図面を参照して、光学装置および投射装置の好適な実施形態を詳細に説明する。係る実施形態に示す具体的な数値および外観構成などは、本発明の理解を容易とするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本発明に直接関係のない要素は詳細な説明および図示を省略している。
本発明の各実施形態に係る光学装置では、光源から射出されたレーザ光を、光を複屈折させる複屈折素子により常光線と異常光線とに分離し、分離した常光線と異常光線とを拡散部により拡散させる。そして、拡散された常光線と異常光線とを再び複屈折素子に入射させて、1の光線に合成する。この合成された光を、投射光学系に入射させて光変調素子に照射する。
各実施形態に係る光学装置は、上述したような構成を有するため、レーザ光が複数の光に分離、拡散されて射出光の照度均一性が向上され、これによりスペックルパターンの発生が緩和される。さらに、分離された複数の光を1の光に合成するため、効率の低下が抑制される。
ここで、複屈折について概略的に説明する。複屈折性を有する結晶は、特定の方向を進む光線に対しては複屈折性を有せず、それ以外の方向に対して複屈折性を有するような特性を持っており、この特定の方向を光学軸と呼ぶ。
図1は、複屈折性を有する結晶6を光7が通過する様子を模式的に示す。結晶6は、光学軸7と平行ではない方向の光線8に対しては、当該光線8を、異なる光路を通る常光線および異常光線に分離する性質を有する。常光線は、光学軸7に対して垂直な偏光光であり(図1(a)参照)、異常光線は、常光線に対して垂直な偏光光である(図1(b)参照)。常光線と異常光線は、屈折率および光線速度が異なる。なお、図1において、「●(黒丸)」および光路対して直角に交差する左右矢印は、互いに向きが異なる偏光の直線偏光を示している。
例えば、図1の例では、複屈折性を有する結晶6が、光学軸7と結晶への入射光の入射方向とのなす角度が0度ではない角度をなすように構成されている。ここでは、入射光は結晶6の入射面に対して垂直に入射する例について説明する。この結晶6の入射面に対して光8が垂直に入射する場合、常光線は、図1(a)に示されるように入射光と同じ方向、つまり、結晶6の入射面に対して垂直な方向に進行する。また、一方、異常光線は、図1(b)に示されるように、光学軸7と平行な平面内を斜めに曲がって進み、射出面では、常光線の射出位置とは異なる位置に射出される。
(第1の実施形態)
図2は、第1の実施形態に適用可能な投射装置の一例の構成を示す。図2において、投射装置1aは、第1の実施形態に係る光学装置2と、光源100と、照明光学系5と、投射レンズ129とを含む。さらに、投射装置1aは、画像処理回路200と、R(赤色)、G(緑色)、B(青色)各色の光変調素子119、125および128と、光合成プリズム120と、画像処理回路200の出力に応じて各光変調素子119、125および128をそれぞれ駆動する駆動回路201、202および203とを含む。
図2において、光源100は、例えばR色のレーザ光を射出するR色光源と、G色のレーザ光を射出するG色光源と、B色のレーザ光を射出するB色光源とをそれぞれ複数含む。例えば、R色光源は、複数のレーザ素子を集合させたものであり、例えばレーザダイオードアレイである。この場合、R色光源は、点光源と見做すことができる。これは、G色光源およびB色光源も同様である。
光源100から射出されたR、G、B各色のレーザ光は、第1の実施形態に係る光学装置2に入射されて後述するようにして照度均一性が向上し射出される。光学装置2から射出されたR、G、B各色のレーザ光は、ミラー111に照射され、方向を変更される。なお、投射装置1aのレイアウトによっては、このミラー111は省略することができる。以下、適宜、R、G、B各色のレーザ光をそれぞれR光、G光、B光と記述する。
ミラー111から射出されたR光、G光およびB光は、フライアイレンズ112および113を介してレンズ114に入射される。フライアイレンズ112および113は、R光、G光およびB光を後述する各光変調素子119、125および128に照射する際に、各光が各光変調素子119、125および128に均一に照射されるように分散させる均一照明光学系を構成する。
R光、G光およびB光は、レンズ114から射出され、R光およびG光とB光とを分離する光分離器115に入射される。光分離器115は、例えばB光の波長帯域の光を反射しR光およびG光の波長帯域の光を透過させる第1のダイクロイックミラーと、R光およびG光の波長帯域の光を反射しB光の波長帯域の光を透過させる第2のダイクロイックミラーとを含む。光分離器115で分離されたB光は、光分離器115から射出されてミラー116に入射される。また、光分離器115で分離されたR光およびG光は、光分離器115から射出されてミラー121に入射される。
ミラー116に入射されたB光は、レンズ117を介して反射型偏光板118に入射される。反射型偏光板118は、S偏光およびP偏光のうち一方の偏光を透過し、他方の偏光を反射する。ここでは、レンズ117から射出されたB光がP偏光であり、後述する光変調素子119で反射された光がS偏光であって、反射型偏光板118がP偏光を透過し、S偏光を反射する特性を有するものとする。
反射型偏光板118を透過したB光は、光変調素子119に入射される。光変調素子119は、後述する駆動回路201により、B色の画像信号に従い駆動され、入射された光を画素毎に変調および反射して射出する。光変調素子119としては、例えば反射型液晶素子を適用することができる。光変調素子119に適用可能な素子は、反射型液晶素子に限られない。例えば、DMD(Digital Mirror Device)を光変調素子119に適用することもできる。なお、光変調素子119にDMDを適用する場合、照明光学系5の構成は、適宜、変更される。
光変調素子119でB色の画像信号に応じて画素毎に変調されたB光は、反射型偏光板118で反射されて方向を変更されて射出され、光合成プリズム120に第1の面から入射される。
光分離器115で分離されミラー121に入射されたR光およびG光は、ミラー121で反射され方向を変更されて色成分分離器122に入射され、R光とG光とに分離される。例えば、色成分分離器122は、G光の波長帯域の光を反射し、R光の波長帯域の光を透過させるダイクロイックミラーを用いて構成される。
色成分分離器122で分離されたG光は、レンズ123を介して反射型偏光板124に入射される。上述のB光と同様に、G光がP偏光であるものとし、G光は、反射型偏光板124を透過して光変調素子125に入射される。光変調素子125は、後述する駆動回路202により、G光の画像信号に従い駆動され、入射されたG光をG色の画像信号に応じて画素毎に変調および反射して射出する。光変調素子125から射出されたG光は、反射型偏光板124で反射されて光合成プリズム120に第2の面から入射される。
色成分分離器122で分離されたR光は、レンズ126を介して反射型偏光板127に入射される。上述のB光と同様に、R光がP偏光であるものとし、R光は、反射型偏光板127を透過して光変調素子128に入射される。光変調素子128は、後述する駆動回路203により、R色の画像信号に従い駆動され、入射されたR光をR色の画像信号に応じて画素毎に変調および反射して射出する。光変調素子128から射出されたR光は、反射型偏光板127で反射されて光合成プリズム120に第3の面から入射される。
光合成プリズム120は、それぞれ第1の面、第2の面および第3の面から入射されたB光、G光およびR光を合成して、ひとまとまりの光束として第4の面から射出する。光合成プリズム120から射出されたR光、G光およびB光を含む光束は、複数のレンズを含む投射レンズ129を介して外部に射出される。
画像処理回路200は、例えばこの投射装置1aにて投射したい画像の画像データが入力される。画像処理回路200は、入力された画像データに対して所定の画像処理を施し、光変調素子119、125および128を駆動するための、R色、G色およびB色それぞれの駆動信号を生成する。これらR色、G色およびB色の各駆動信号は、駆動回路201、202および203にそれぞれ供給される。駆動回路201、202および203は、供給されたR色、G色およびB色の駆動信号に従い光変調素子119、125および128を駆動する。これにより、画像データに従った投射画像が投射される。
(第1の実施形態に係る光学装置の詳細)
次に、第1の実施形態に係る光学装置2について、図2を参照してより詳細に説明する。光学装置2は、複数のレンズ20、21、25および26と、2つの複屈折素子22および24(それぞれ第1の複屈折素子22、第2の複屈折素子24と呼ぶ)と、透過する光を拡散する透過型の拡散板23とを含む。なお、以下では、複屈折素子22および24を、それぞれ第1の複屈折素子22、第2の複屈折素子24と呼ぶ。
複数のレンズ20、21、25および26のうち、レンズ20は、光源100からの各色のレーザ光を集光する集光レンズである。第1の複屈折素子22および第2の複屈折素子24は、入射した光を、複屈折により互いに偏光の向きが異なる常光線と異常光線とに分離させて射出させる。後述するように、第1の複屈折素子22、拡散板23および第2の複屈折素子24は、レーザ光によるスペックルの発生を緩和するためのデスペックラを構成する。
光学装置2に入射されたコヒーレントな光であるレーザ光は、レンズ20および21を介して第1の複屈折素子22に入射され、第1の複屈折素子22において複屈折により常光線および異常光線に分離されて射出される。これら常光線および異常光線による各光線は、拡散板23を介して第2の複屈折素子24に入射される。第2の複屈折素子24は、結晶軸の方向が第1の複屈折素子22と所定の関係になるように配置され、第1の複屈折素子22から射出された常光線および異常光線による光線を1本の光線に合成して射出させる。
第2の複屈折素子24でそれぞれ1本の光線に合成された各色のレーザ光は、第2の複屈折素子24から射出され、レンズ25および26を介して光学装置2から射出される。
図3は、第1の実施形態に係る光学装置を通過する光を概略的に示す。なお、図3中、「●(黒丸)」および光路に対して直角に交差する左右矢印は、互いに向きが異なる変更の直線偏光を示し、光路に対して斜めに交差する両矢印は、任意の向きの偏光を示す。
図3において、第1の実施形態に係る光学装置を構成する第1の複屈折素子22と、第2の複屈折素子24とが配置され、これら第1の複屈折素子22と第2の複屈折素子24との間に拡散板23が配置される。
第1の複屈折素子22および第2の複屈折素子24は、入射された光線を、入射側の界面において、互いに偏光の向きが異なる常光線および異常光線の2本の光線に分離する。異常光線は、例えば複屈折素子の所定の結晶軸の方向に従い進行する。以下では、特に記載の無い限り、複屈折素子の所定の結晶軸の方向を、光学軸として説明する。
第1の複屈折素子22および第2の複屈折素子24としては、例えば方解石や水晶を用いることができる。これに限らず、第1の複屈折素子22および第2の複屈折素子24は、複屈折が発生する特性を有する材料であれば、他の材料で構成してもよい。また、第1の複屈折素子22および第2の複屈折素子24は、常光線および異常光線の屈折率、素子の厚みなどの特性が等しいものを用いる。
より具体的に説明する。第1の複屈折素子22は、偏光の向きが任意で入射された入射光27を、偏光の向きが互いに異なる常光線27aおよび異常光線27bに分離する。以下では、第1の複屈折素子22は、常光線27aが、第1の複屈折素子22内を、入射光27の進行方向と一致する方向に進行するように構成および配置されているものとする。一方、異常光線27bは、第1の複屈折素子22の光学軸220に従い、第1の複屈折素子22内を進行する。
第1の複屈折素子22から射出された常光線27aおよび異常光線27bによる各光線は、拡散板23を介して第2の複屈折素子24に入射される。
第2の複屈折素子24は、第1の複屈折素子22と同様に、入射された各光を複屈折により常光線と異常光線とに分離する。このとき、第2の複屈折素子24と第1の複屈折素子22とを、互いの光学軸220および240が所定の関係となるように配置することで、第1の複屈折素子22で常光線27aおよび異常光線27bに分離され第2の複屈折素子24に入射された各光線を、第1の複屈折素子22内で1本の光線に合成することができる。
第1の実施形態では、第1の複屈折素子22および第2の複屈折素子24を、次の条件を満たすように配置する。すなわち、第1の実施形態では、第1の複屈折素子22および第2の複屈折素子24を、第1の複屈折素子22光学軸220と、第2の複屈折素子24の光学軸240とが鏡像対象になるように配置する。この場合、光学軸220と光学軸240とは、第1の複屈折素子22の、入射光27が射出される射出面と、第2の複屈折素子24の、拡散板23から射出された光線が入射される入射面とを接したと仮定した場合に、第1の複屈折素子22の当該射出面、または、第2の複屈折素子24の当該入射面を鏡像面とする鏡像対称となる。第1の実施形態では、図3に例示されるように、第1の複屈折素子22および第2の複屈折素子24が、光学軸220と光学軸240とが光学的に鏡像対称となるように配置されている。
すなわち、第1の複屈折素子22の光学軸220と第2の複屈折素子24の光学軸240は、第1の複屈折素子22から射出して第2の複屈折素子24に入射した2の光が、第2の複屈折素子24内部を通過する際に同一光路に合成されて射出されるような関係になっていればよい。
これにより、第1の複屈折素子22の異常光線27bによる光線が、第2の複屈折素子24における複屈折による異常光線27b’として、第1の複屈折素子22における異常光線27bの進行方向と鏡面対称の方向に進行する。この光線は、第1の複屈折素子22の常光線27aよる光線が第2の複屈折素子24に入射され、第2の複屈折素子24における複屈折による常光線27a’と、第2の複屈折素子24の射出側の界面で1本の光線に合成されて、射出光28として第2の複屈折素子24から射出される。
なお、ここでは、第1の複屈折素子22および第2の複屈折素子24が、それぞれ、常光線27aおよび27bの屈折角が0°になるように配置されているものとしている。また、第1の複屈折素子22および第2の複屈折素子24は、例えば第1の複屈折素子22の射出面と、第2の複屈折素子24の入射面とが平行になるように配置されているものとしている(図3参照)。
ここで、第1の実施形態の構成によれば、第1の複屈折素子22から射出された常光線27aおよび異常光線27bによる各光線は、拡散板23でそれぞれ拡散され、第2の複屈折素子24に入射される。図3において、第2の複屈折素子24内における常光線27a’は、常光線27aによる光線が拡散板23で拡散された拡散光の成分のうち、拡散板23に入射された当該光線と進行方向が略一致する成分によって構成される。同様に、第2の複屈折素子24内における異常光線27b’は、異常光線27bによる光線が拡散板23で拡散された拡散光の成分のうち、拡散板23に入射された当該光線と進行方向が略一致する成分によって構成される。
また、図3では簡略化のため、拡散板23から射出される光線として、拡散板23に入射された光線と進行方向が略一致する成分のみ記載したが、拡散板23で拡散して進行方向が変わった光線においても、その偏光方向に応じて常光線27a’、異常光線27b’と同様に進行する。これにより、拡散板23の射出側から見て1つの点光源と見做せる。
第1の実施形態に係る光学装置の構成によれば、射出光28の角度分布は、入射光27であるレーザ光の角度分布と、拡散板23における常光線27aおよび異常光線27bに基づく各光線による2箇所の拡散面における拡散光の角度分布とが重畳されたものとなる。そのため、光学装置2は、入射光27に対して射出光28のスペックルを軽減させるデスペックラの機能を果たし、照度均一性を向上させる。また、射出光28は、1本の光線として射出されるため、照明効率の低下が抑えられる。
図4および図5を用いて、第1の実施形態に係る第1の複屈折素子22と第2の複屈折素子24との配置について、より詳細に説明する。図4は、第1の実施形態に係る第1の複屈折素子22および第2の複屈折素子24の配置の例を示す斜視図である。また、図5(a)は、図4に示す第1の複屈折素子22および第2の複屈折素子24の上面図、図5(b)は、正面図の例を示す。なお、図4および図5において、拡散板23は省略されている。また、図4および図5において、上述の図3と共通する部分には同一の符号を付して、詳細な説明を省略する。
図4において、左(幅)方向をx軸、右斜め上(奥行き)方向をy軸、上(高さ)方向をz軸とし、第1の複屈折素子22および第2の複屈折素子24それぞれについて、図中の右下の頂点を原点、単位長さを1とする。この場合において、第1の複屈折素子22の光学軸220が座標(1,0,0)と座標(0,1,1)とを結ぶ方向であるとする。第2の複屈折素子24は、光学軸240が光学軸220に対して鏡面対称となるように配置される。この場合、光学軸240は、光学軸220に対してz軸方向を反転させた座標(1,0,1)と座標(0,1,0)とを結ぶ方向となる。
図4を参照し、第1の複屈折素子22および第2の複屈折素子24がそれぞれ厚みtであり、第1の複屈折素子22および第2の複屈折素子24における常光線および異常光線に対応する屈折率がそれぞれ屈折率n0、屈折率neであるものとする。この場合、素子の射出側での常光線の射出位置と異常光線の射出位置との差分である分離幅dは、次式(1)で表される。
d=t×(no 2−ne 2)/(no 2+ne 2) …(1)
入射光27が第1の複屈折素子22で複屈折により分離された常光線27aおよび異常光線27bは、それぞれ、第1の複屈折素子22の射出面から垂直方向に、分離幅dで以って射出される(図中の位置AおよびB)。つまり、光学軸220は、異常光線27bが厚みtだけ進んだときに常光線27aから分離幅dだけ離れるような向きになっている。第1の複屈折素子22から射出された常光線27aおよび異常光線27bによる光線は、それぞれ、第2の複屈折素子24に対して分離幅dを保って入射される(図中の位置A’およびB’)。
ここで、第1の複屈折素子22と第2の複屈折素子24とが、互いの結晶軸方向が所定の関係になるように配置されている場合、第2の複屈折素子24の位置B’から入射された光線から分離された異常光線27b’は、光学軸240に従い、第1の複屈折素子22内における異常光線27bとは逆の経路で進行する。つまり、光学軸240は、異常光線27b’が厚みtだけ進んだときに常光線27a’に分離幅dと同じ距離だけ近づくような向きになっている。そして、この異常光線27b’は、第2の複屈折素子24の射出側の界面において、第1の複屈折素子22から射出された常光線27aに基づく常光線27a’と合成されて、射出光28として射出される。
また、拡散板23が無いと仮定した場合に、第1の複屈折素子22の中を進む常光線27a及び異常光線27bから作られる平面と、第2の複屈折素子24の中を進む常光線27a’及び異常光線27b’から作られる平面とは、平行である。また、第1の複屈折素子22と第2の複屈折素子24間を進む常光線27a及び異常光線27bと、入射光27は、それぞれ入射光27と平行である。
次に、図4および図5を用いて、各光線の偏光について考える。以下では、座標(x1,y1)と座標(x2,y2)とを結ぶ偏光の向きを、(x1,y1)−(x2,y2)として表す。図4を参照し、入射光27は、偏光の向きが任意の直線偏光であるとする。この場合、第1の複屈折素子22内での常光線27aは、光学軸220に従い、偏光の向きが(1,1)−(0,0)の直線偏光となり、異常光線27bは、偏光の向きが(1,0)−(0,1)の直線偏光となる。
上述したように、第1の複屈折素子22の光学軸220と第2の複屈折素子24の光学軸240とは、鏡面対称すなわち互いにz軸方向を反転させた関係にあり、xy平面上での方向は同一である。そのため、第2の複屈折素子24内では、常光線27a’の偏光の向きは、第1の複屈折素子22内の常光線27aの偏光の向きと同一である。同様に、異常光線27b’の偏光の向きは、第1の複屈折素子22内の異常光線27bの偏光の向きと同一である。したがって、第2の複屈折素子24から射出される、常光線27a’と異常光線27b’とが合成された射出光28は、偏光の向きが互いに異なる2つの直線偏光を含む光線となる。これにより、例えば図2における反射型偏光板118、124および127を用いた光線の分別が可能となる。
なお、レーザ光のようなコヒーレントな光線の照射による被照射位置に起因するスペックルパターンは、被照射位置によって異なる。そのため、第1の複屈折素子22および第2の複屈折素子24の分離幅dは、スペックルパターンの周期からずれていればよい。例えば、分離幅dは、スペックルパターンの1周期の長さよりも大きくする。また、上述した式(1)から分かるように、分離幅dが決まれば第1の複屈折素子22および第2の複屈折素子24の厚みtも決まる。スペックルパターンの1周期の長さを数μm乃至数100μmとした場合、厚みtは、例えば1mm以上あればよい。
ここで、第1の実施形態の効果について説明する。図6は、照明系を単純化して示す。光源300から射出された光は、レンズ301で集光され、被照射面302に光源像を結ぶ。ここで、光源300から射出される光の射出角を角度θ、光源300の面積を面積Sとし、光源300から射出角θで射出された光が、面積S’の被照射面302に、照射角θ’で照射される場合について考える。照明系において、光束の断面積と、光が定める立体角との積による物理量であるエタンデュ(Etendue)が定義される。例えば、射出側すなわち光源300側のエタンデュと、被照射側すなわち被照射面302側のエタンデュは、それぞれ次式(2)および(3)で表される。
射出側Etendue=π×S×sin2θ …(2)
被照射側Etendue=π×S’×sin2θ’ …(3)
照明系では、このエタンデュが射出側と被照射側とで保存される場合に、最も照明効率が高くなる。上述の式(2)および式(3)を例に取ると、次式(4)の関係が成り立つ場合に、最も照明効率が高くなる。
π×S×sin2θ=π×S’×sin2θ’ …(4)
一方、例えば射出側Etendueが被照射側Etendueよりも大きい場合、射出側から射出された光の一部が被照射側に照射されないことになり、照明効率が低下する。
図2の投射装置1aの場合、被照射面302は、R光を例に取ると、光変調素子119であり、光源300は、光源100に含まれるR色光源である。R色光源は、点光源または点光源に極めて近い光源であると見做され、面積Sおよび射出角θは、それぞれ小さな値となる。
ここで、第1の実施形態に係る第2の複屈折素子24を用いない場合について考える。この場合、第1の複屈折素子22の位置AおよびBから射出された各光線が拡散板23で拡散されて光学装置2から射出されることになる。すなわち、第1の複屈折装置22に入射された入射光27は、互いに偏光の向きが異なる2本の光線として射出される。これは、光源300が2点となり、光源300の面積が2倍に増大することを意味する。
これを、上述の式(4)に当て嵌めると、式の左辺において、面積Sが2倍になることになる。この場合において、上述の式(4)を成立させるためには、面積S’または照射角θ’を大きくする必要がある。式(4)が成立しない、すなわち式(4)の左辺が右辺よりも大きい場合、光源300から射出された光の一部が被照射面302に照射されず、照明効率が低下する。また、光源300から射出される偏光の向きが互いに異なる2本の光線のうち一方の光線が被照射面302に照射されない場合、例えば図2のR色光源の場合には、反射型偏光板118における偏光の透過および反射の際に問題が生じることも考えられる。
面積S’を大きくすることは、光変調素子を大きくすることであり、コストが嵩み、また、装置の大型化に繋がる。また、照射角θ’を大きくすることは、Fナンバの小さなレンズ301を用いる必要があり、この場合においてもコストが嵩み、また、装置の大型化に繋がる。
次に、第1の実施形態に係る第2の複屈折素子24を用いる場合について考える。この場合、第2の複屈折素子24において、位置A’および位置B’から入射した各光線に基づく常光線27a’および異常光線27b’が合成されて、1本の光線として射出される。そのため、面積Sの増大を抑制することができる。また、射出される1本の光線は、偏光の向きが互いに異なる2本の光線を含んでいるため、反射型偏光板118における偏光の透過および反射の際の問題も生じない。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について説明する。上述の第1の実施形態では、第1の複屈折素子22と第2の複屈折素子24との間に透過型拡散板を配置してデスペックラを構成していた。これに対して、第2の実施形態では、1つの複屈折素子を用い、拡散板として反射型拡散板を用いてデスペックラを構成する。
図7は、第2の実施形態に適用可能な投射装置の一例の構成を示す。なお、図7において、上述した第1の実施形態と共通する部分には同一の符号を付して、詳細な説明を省略する。
図7において、投射装置1bは、光源としてB光のレーザ光を射出する光源100’と、B光の照射により黄色の光(適宜、Y光と呼ぶ)を発生する蛍光体面151が形成された、回転する蛍光体ホイール150とを含む。投射装置1bは、蛍光体ホイール150上の蛍光体面151にB光を照射させてY光を発光させ、このY光をR光およびG光に分離する。これにより、B光のレーザ光を用いてR、G、B各色の光線を生成し、生成したR、G、B各色の光線を、各色に対応する光変調素子119、125および128に照射させる。
図7において、光源100’から射出されたB光は、集光レンズ101を介してダイクロイックミラー102の第1面に入射される。このダイクロイックミラー102は、B光の波長帯域の光を反射し、B光の波長帯域よりも長波長の帯域の光(例えば赤色光や緑色光)を透過させる特性を備える。ダイクロイックミラー102に入射されたB光は、ダイクロイックミラー102の第1面で反射され、集光レンズ103および104を介して、モータ152により回転駆動される蛍光体ホイール150に入射される。
図8は、第2の実施形態に適用可能な蛍光体ホイール150の一例の構成を示す。蛍光体ホイール150は、ミラー状の表面に、回転軸153に対して同心円状に蛍光体面151が形成され、回転軸153を中心として回転される。蛍光体面151は、B光の波長帯域の光により励起されて、黄色光(Y光)を発光する蛍光体が塗布されてなる。なお、加色法において黄色は緑色と赤色とを混合して得られるので、蛍光体面151で発光される黄色光は、赤色成分と緑色成分とを含む。
ここで、蛍光体ホイール151の直前に、拡散板を配置してもよい。これにより、蛍光体面151においてB光が分散されて照射され、蛍光体面151における蛍光体のB光によるダメージが抑制され、蛍光体の信頼性が向上される。また、蛍光体は、照射される光の光密度が一定値を超えると、発熱などにより励起効率が低下する特性がある。拡散板によりB光を拡散させることで、蛍光体に照射されるB光の光密度が下がり、蛍光体の励起効率を高めることができる。
蛍光体面151で発光されたY光は、ダイクロイックミラー102を透過してレンズ105に入射される。
一方、ダイクロイックミラー102を透過したB光は、第2の実施形態に係る光学装置3に入射される。光学装置3に設けられるレンズ30および31と、複屈折素子32とを介して反射型の拡散板33に照射され、拡散板33で反射されて、入射時と逆の光路により複屈折素子32と、レンズ31と、レンズ30とを介して光学装置3から射出される。光学装置3から射出されたB光は、ダイクロイックミラー102の第2の面に反射され、進行方向をダイクロイックミラー102を透過したY光と同じ方向に変更されてレンズ105に入射される。
レンズ105から射出されたY光およびB光は、ミラー111で反射され方向を変更される。ミラー111から射出されたY光およびB光は、フライアイレンズ112および113と、レンズ114とを介して、B光とY光とを分離する光分離器115に入射される。光分離器115で分離されたB光は、光分離器115から射出されてミラー116に入射される。また、光分離器115で分離されたY光は、光分離器115から射出されてミラー121に入射される。
ミラー116に入射されたB光は、レンズ117を介して反射型偏光板118に入射される。反射型偏光板118を透過したB光は、光変調素子119に入射される。光変調素子119は、駆動回路201により、画像処理回路200から出力されたB色の画像信号に従い駆動され、入射された光を画素毎に変調および反射して射出する。光変調素子119でB色の画像信号に応じて画素毎に変調されたB光は、反射型偏光板118で反射されて方向を変更されて射出され、光合成プリズム120に第1の面から入射される。
光分離器115で分離されミラー121に入射されたY光は、ミラー121で反射され方向を変更されてミラー121から射出される。ミラー121から射出されたY光は、色成分分離器122に入射され、Y光から緑色光成分と赤色光成分とが分離される。例えば、色成分分離器122は、緑色光の波長帯域の光を反射し、赤色光の波長帯域の光を透過させるダイクロイックミラーを用いて構成される。
色成分分離器122でY光から分離されたG光は、レンズ123を介して反射型偏光板124に入射される。G光は、反射型偏光板124を透過して光変調素子125に入射される。光変調素子125は、駆動回路202により、画像処理回路200から出力されたG色の画像信号に従い駆動され、入射されたG光を画素毎に変調および反射して射出する。光変調素子125から射出されたG光は、反射型偏光板124で反射されて光合成プリズム120に第2の面から入射される。
色成分分離器122でY光から分離されたR光は、レンズ126を介して反射型偏光板127に入射される。R光は、反射型偏光板127を透過して光変調素子128に入射される。光変調素子128は、駆動回路203により、画像処理回路200から出力されたR色の画像信号に従い駆動され、入射されたR光を画素毎に変調および反射して射出する。光変調素子128から射出されたR光は、反射型偏光板127で反射されて光合成プリズム120に第3の面から入射される。
光合成プリズム120は、それぞれ第1の面、第2の面および第3の面から入射されたB光、G光およびR光を合成して、ひとまとまりの光束として第4の面から射出する。光合成プリズム120から射出されたR光、G光およびB光を含む光束は、投射レンズ129を介して外部に射出される。
図9を用いて、第2の実施形態に係る光学装置3について説明する。図9(a)および図9(b)は、第2の実施形態に係る光学装置を通過する光を、複屈折素子32の入射光34と平行な面による断面図を用いて概略的に示す。また、図9(c)は、複屈折素子32を入射光34の方向から見た上面図を概略的に示す。
図9において、第2の実施形態に係る光学装置は、複屈折素子32が配置され、複屈折素子32の入射光34に対する射出側に、入射された光線を拡散して反射する反射型拡散板33が配置されて構成される。複屈折素子32は、光学軸320が、x軸およびz軸による座標(x,z)で表す場合、図中で座標(1,0)と座標(0,1)とを結ぶ方向であるものとする。
図9(a)は、複屈折素子32を通過する入射光34を概略的に示す。レーザ光(B光)による入射光34が複屈折素子32に入射される。入射光34は、複屈折素子32の入射面に対して略垂直に入射されると好ましい。入射光34は、複屈折素子32の入射側の界面において複屈折され、常光線35aと、光学軸320に従って進行する異常光線35bとに分離される。つまり、光学軸320は、異常光線35bが厚みtだけ進んだときに常光線35aから分離幅dだけ離れるような向きになっている。射出側の界面において、常光線35aおよび異常光線35bによる各光線が、入射光34と同じ進行方向で射出され、拡散板33に照射される。
図9(b)は、拡散板33に照射された各光線が、拡散板33で反射されて複屈折素子32を入射時とは逆の方向で通過する様子を示す。図9(b)において、複屈折素子32内における常光線35a’は、常光線35aによる光線が拡散板33で拡散された拡散光の成分のうち、入射光34と進行方向が逆方向に略一致する成分に基づく。同様に、複屈折素子32内における異常光線35b’は、異常光線35bによる光線が拡散板33で拡散された拡散光の成分のうち、入射光34と進行方向が逆方向に略一致する成分に基づく。つまり、光学軸320は、異常光線35b’が厚みtだけ進んだときに常光線35a’に分離幅dと同じだけ近づくような向きになっているとも説明できる。これら常光線35a’と異常光線35b’とが、複屈折素子32の射出側の界面で合成されて、1本の射出光34’として射出される。
ここで、例えば複屈折素子32に入射光34が入射される面を入射面、入射光34に基づく常光線35aおよび異常光線35bによる各光線が射出される面を射出面と考える。複屈折素子32の射出面から射出された各光線は、反射型の拡散板33で拡散反射され、複屈折素子32の射出面に入射される。入射面側から見た複屈折素子32を第1の複屈折素子、射出面側から見た複屈折素子32を第2の複屈折素子と見做すと、上述した第1の実施形態に係る、第1の複屈折素子22および第2の複屈折素子24の配置の条件は、第2の実施形態にも適用できる。
次に、各光線の偏光について考える。なお、図9中、「●(黒丸)」および光路に対して直角に交差する左右矢印は、例えば互いに向きが異なる変更の直線偏光を示し、光路に対して斜めに交差する両矢印は、任意の向きの偏光を示す。入射光34は、図9(c)に斜めの両矢印で示されるように、偏光の向き321が任意の直線偏光であるとする。この場合、複屈折素子32内での常光線35aは、光学軸320に従い、第1の偏光の向きの直線偏光となり、異常光線35bは、第1の偏光の向きと異なる第2の偏光の向きの直線偏光となる。
これら常光線35aおよび異常光線35bによる各光線が拡散板33で反射され、反射光がそれぞれ偏光の向きを保ったまま複屈折素子32の射出面側に入射される。すなわち、各反射光は、入射光34に対して逆方向で、複屈折素子32に入射される。そのため、常光線35aによる反射光から分離された常光線35a’の偏光の向きは、常光線35aによる偏光の向きと同一である。同様にして、異常光線35bによる反射光から分離された異常光線35b’の偏光の向きは、異常光線35bによる偏光の向きと同一である。したがって、複屈折素子32の入射面側から射出される、常光線35a’と異常光線35b’とが合成された射出光34’は、偏光の向きが互いに異なる2つの直線偏光を含む光線となる。これにより、図7における反射型偏光板118、124および127を用いた光線の分別が可能となる。
このように、第2の実施形態によっても、複屈折素子32から射出された、常光線35aと異常光線35bとによる各光線が拡散板33で反射されて複屈折素子32に、当該各光線が射出された位置と同じ位置から入射され、入射した各光線の常光線35a’と異常光線35b’とが合成されて、1本の光線として射出される。そのため、図6を用いて説明した、光源の面積Sの増大を抑制することができる。
また、第2の実施形態に係る光学装置の構成によれば、第1の実施形態と同様に、射出光34’の角度分布は、入射光34であるレーザ光の角度分布と、拡散板33における常光線35aおよび異常光線35bに基づく各光線による2箇所の拡散面における角度分布とが重畳されたものとなる。そのため、射出光34’は、入射光34に対してスペックルが軽減され、照度均一性が向上される。また、射出光34は、1本の光線として射出されるため、照明効率の低下が抑えられる。
さらに、第2の実施形態に係る光学装置の構成によれば、1本の光線として射出される射出光34’は、偏光の向きが互いに異なる2本の光線を含んでいるため、反射型偏光板118における偏光の透過および反射の際の問題も生じない。さらに、第2の実施形態に係る光学装置の構成によれば、第1の実施形態の光学装置と同等の効果を、1個の複屈折素子32により構成したデスペックラにより実現しているため、第1の実施形態に対してコストを低減できる。
なお、第1の実施形態、及び、第2の実施形態では、入射光が複屈折素子の入射面に対して垂直に入射する場合について説明したが、入射光が入射面に対して垂直以外の角度で入射する場合についても、デスペックラへの入射光の入射方向と光の入射側の複屈折素子と、デスペックラからの射出光の射出方向と光の射出側の複屈折素子とで、それぞれの光学軸が上述した条件を満たしていれば、本発明の効果を発揮することができる。
上述の条件を満たす構成には、第1の実施形態の変形として、第1の複屈折素子22と第2の複屈折素子24との間の光路を折り曲げるために、第1の複屈折素子22と第2の複屈折素子24との間に光路折り曲げミラーが配置された場合が含まれる。
この場合には、第1の複屈折素子22と第2の複屈折素子24とが、図3に示したような、平行な位置関係ではなくなるが、光学軸220および光学軸240は、第1の複屈折素子22の入射光27が射出される射出面と、第2の複屈折素子24の拡散板23から射出された光線(折り曲げミラーから射出された光線)が入射される入射面とを接したと仮定した場合に、第1の複屈折素子22の当該射出面、または、第2の複屈折素子24の当該入射面を鏡像面とする鏡像対称となる。
1a,1b 投射装置
2,3 光学装置
5 照明光学系
7,220,240,320 光学軸
22 第1の複屈折素子
23,33 拡散板
24 第2の複屈折素子
27,34 入射光
27a,27a’,35a,35a’ 常光線
27b,27b’,35b,35b’ 異常光線
28,34’ 射出光
200 画像処理回路
201,202,203 駆動回路

Claims (7)

  1. コヒーレントな入射光が入射される第1の複屈折素子と、
    前記第1の複屈折素子から射出された光が入射される透過型の拡散素子と、
    前記透過型の拡散素子から射出された光が入射される第2の複屈折素子と
    を備える
    ことを特徴とする光学装置。
  2. 前記第1の複屈折素子は、
    前記入射光を複数の光に分離して前記拡散板に入射させ、
    前記第2の複屈折素子は、
    前記拡散板から射出された前記複数の光を1の光に合成して射出する
    ことを特徴とする請求項1に記載の光学装置。
  3. 前記第1の複屈折素子および前記第2の複屈折素子を、
    前記第1の複屈折素子の光学軸と、前記第2の複屈折素子の光学軸とが鏡像対称となるように配置する
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の光学装置。
  4. 前記鏡像対称は、
    前記第1の複屈折素子の前記入射光が射出される射出面と、前記第2の複屈折素子の前記拡散素子から射出された光が入射される入射面と、を接したと仮定した場合に、該射出面または該入射面を鏡像面とする
    ことを特徴とする請求項3に記載の光学装置。
  5. コヒーレントな入射光が入射される複屈折素子と、
    前記複屈折素子から射出された光を拡散反射して射出し、前記拡散反射された光が前記複屈折素子に入射される反射型の拡散素子と、
    を備える
    ことを特徴とする光学装置。
  6. 前記複屈折素子は、
    前記入射光を複数の光に分離して前記拡散板に入射させ、前記拡散板から射出された前記複数の光の反射光を1の光に合成して射出する
    ことを特徴とする請求項5に記載の光学装置。
  7. 請求項1乃至請求項6の何れか1項に記載の光学装置と、
    前記光学装置から射出された光を画像信号に従い変調する光変調素子と、
    前記光変調素子で変調された光を射出する投射光学部と
    を有する
    ことを特徴とする投射装置。
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