JP6195720B2 - 壊食防止構造およびこれを用いたポンプ - Google Patents
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Description
また、新設の機場の場合であっても、予めケーシングライナ(図8参照)を装備することで、壊食が発生した場合でも、迅速に修理することが可能となる。
図1は、本実施形態のポンプ1の全体概要を示す断面図である。このポンプ1は、両吸込渦巻きポンプと呼ばれる形式のものである。ポンプ1は、上ケーシング3と、下ケーシング5と、これら両ケーシング3,5の間に設置される回転軸7と、当該回転軸7に設けられるインペラ9とを備えている。そして両ケーシング3,5内には、インペラ9の前後に吸込側流路11と吐出側流路13とが形成されている。
本実施形態のケーシングは、吐出側流路13を中心として両側から液体を吸い込む形式の両吸込渦巻きポンプである。このため、吸込側流路11と吐出側流路13を隔てる隔壁15が設けられている。本実施形態が着目するのは、このケーシング3,5の隔壁15の端部であって、インペラ9と摺動する部位の近傍である。その摺動する部位を、図1にお
いては、領域Aとして示している。領域Aを重要視するのは、この領域でキャビテーション等が多く発生し、壊食が進行しやすいからである。
ポンプ1の回転軸7には、図示しない電動モータなどの原動機が係合されており、この原動機の駆動力によりインペラ9を回転させるようになっている。本実施形態のポンプ1では、回転軸7が水平方向に設けられているため、インペラ9は回転軸7の垂直方向に回転することとなる。ただし、本実施形態における水平方向の回転軸は一例であって、垂直方向やそれ以外の角度方向に設置してもよい。回転軸7は、軸封部7aを介して上ケーシング3と下ケーシング5の間に挟まれている。この軸受7aは、基本的にポンプ内部の吸込側流路11と外部環境との境界となっているため、内部の液体が漏れないようにシール構造(図示略)が設けられている。
インペラ9は、吸込側流路11に面している吸込側縁部9aと、吐出側流路13に面している吐出側縁部9bを具備している。本実施形態のポンプ1は両吸込渦巻きポンプであるので、吸込側縁部9aが図における左右にそれぞれ1つ(合計2つ)あり、吐出側縁部9bは1つ存在する。また、インペラ9の端部であって後述するライナリング19に接触する部位には、インペラリング10が装着されている。なお、本願発明は、両吸込渦巻きポンプにしか適用できないものではなく、片吸込渦巻きポンプのような構造にも適用可能である。
図2は、図1における領域Aを拡大した図である。この図に示すように、本実施形態に係るポンプでは、インペラ9とインペラライナ10については従来のものとほぼ同様ではあるが、ケーシング側の構造が異なっている。すなわち、摺動ライナ19と各ケーシング3,5の隔壁15の端部との間にケーシングライナ17を設けている点が特徴である。具体的な装着例は、図3及び4の写真に示されている。これらの図では、下ケーシング5におけるインペラ9と摺動する部位の近傍に、半円形状のケーシングライナ17が設置されている。因みに、図4から明らかであるが、下ケーシング5の隔壁15が多孔質状になっている。これは、摺動ライナ19の直近部であって、壊食が進行した跡であり、長期間にわたって使用された後の下ケーシング5である。
これらの凸形状に合致するように形成されている。
次に、本実施形態に係る壊食防止構造の施工方法について説明する。図5は、施工方法を説明する概略図である。図5(A)は、長期間にわたって使用されたポンプの下ケーシング5の一部を示す図であり、特にインペラと摺動する部位の近傍を示している(図3に相当)。インペラとの摺動部近傍は、キャビテーション等に起因する壊食によって、所定範囲(点線で示した部分)において、表面に損傷が生じている。そこで、切削加工により、下ケーシング5の隔壁15の摺動部近傍を半円状に切削する(図5(B))。
地での作業効率が向上する。それぞれ水平部分18A1と垂直部分18A2とは、別個のボルト20aと20bによって固定される。但し、固定構造はボルトに限定されるものではない。
3 上ケーシング
5 下ケーシング
7 回転軸
9 インペラ
11 吸込側流路
13 吐出側流路
15 ケーシングの隔壁
17 ケーシングライナ
19 摺動ライナ
21 ネジ
23 FRPライニング
67 第2のケーシングライナ
Claims (15)
- ケーシングと、このケーシングによって回転自在に支持されている回転軸と、この回転軸に装着されたインペラと、前記ケーシング内部に形成される液体流路とを備えるポンプに用いられる壊食防止構造であって、
前記ケーシングの一部分であって前記インペラと摺動する部位の近傍に、少なくとも2つの部材からなるライナを設け、
前記ライナは、ケーシングに接合されるケーシングライナと、このケーシングライナに接合されて前記インペラと摺動する摺動ライナとからなり、
前記ケーシングの表面とケーシングライナあるいは摺動ライナとの間に段差が形成されないようにし、
前記インペラと摺動ライナとが摺動する部位の近傍における、前記ケーシングの少なくとも一部に、複数層からなるFRPライニングを被覆し、
前記FRPライニングの少なくとも2つの層は異なる色の材料で形成されていることを特徴とする、壊食防止構造。 - 前記ポンプは両吸込渦巻きポンプであることを特徴とする、請求項1に記載の壊食防止構造。
- 前記ケーシングとケーシングライナとの接合面、前記ケーシングライナと摺動ライナとの接合面の少なくとも一方には、少なくとも1つの凹凸形状が形成されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の壊食防止構造。
- 前記ケーシングライナは、ネジによって前記ケーシングに固定されることを特徴とする、請求項1〜3の何れか一項に記載の壊食防止構造。
- 前記ケーシングライナと摺動ライナはステンレス鋼鋳鋼からなり、前記ケーシングライナと摺動ライナの材料の強度は、ねずみ鋳鉄の強度と同等かあるいはそれよりも高いことを特徴とする、請求項1〜4の何れか一項に記載の壊食防止構造。
- 前記FRPライニングの少なくとも一部は、前記ケーシングとケーシングライナとの間に挟み込まれていることを特徴とする、請求項1〜5の何れか一項に記載の壊食防止構造。
- 前記ケーシングの隔壁の羽根車入口近傍の表面に、第2のケーシングライナを設けたことを特徴とする、請求項1〜6の何れか一項に記載の壊食防止構造。
- 前記第2のケーシングライナは二層構造となっていることを特徴とする、請求項7に記載の壊食防止構造。
- 前記ケーシングと第2のケーシングライナとの接合面には、少なくとも1つの凹凸形状が形成されていることを特徴とする、請求項7又は8に記載の壊食防止構造。
- 前記ケーシングライナは、吸込側流路の側における前記ケーシングの少なくとも一部を覆う形状であることを特徴とする、請求項1〜9の何れか一項に記載の壊食防止構造。
- 前記摺動ライナは、前記インペラの少なくとも一部に覆い被さる形状を有することを特徴とする、請求項1〜10の何れか一項に記載の壊食防止構造。
- 請求項1〜11の何れか一項に記載の壊食防止構造を備えることを特徴とする、ポンプ。
- ケーシングと、このケーシングによって回転自在に支持されている回転軸と、この回転軸に装着されたインペラと、前記ケーシング内部に形成される液体流路とを備えるポンプに用いられる壊食防止構造であって、
前記ケーシングの一部分であって前記インペラと摺動する部位の近傍に、少なくとも2つの部材からなるライナを設け、
前記ライナは、ケーシングに接合されるケーシングライナと、このケーシングライナに接合されて前記インペラと摺動する摺動ライナとからなり、
前記ケーシングの表面とケーシングライナあるいは摺動ライナとの間に段差が形成されないようにし、
前記ケーシングの隔壁の羽根車入口近傍の表面に、第2のケーシングライナを設け、
前記第2のケーシングライナは二層構造となっていることを特徴とする、壊食防止構造。 - 前記ケーシングと第2のケーシングライナとの接合面には、少なくとも1つの凹凸形状が形成されていることを特徴とする、請求項13に記載の壊食防止構造。
- 請求項13又は14に記載の壊食防止構造を備えることを特徴とする、ポンプ。
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