JP6723834B2 - ポンプ及び既設ポンプの改良方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ポンプ及び既設ポンプの改良方法に関する。
吸引した液体を羽根車の回転軸に対してラジアル方向に流動させて吐出する遠心ポンプが知られている。遠心ポンプは、ケーシングに収容された羽根車が電動機に連結した回転軸に接続されている。遠心ポンプは、羽根車が回転軸を介して電動機により回転された場合に、羽根車の回転により液体が回転流を形成し、回転流の遠心力によってケーシングの吸込口から羽根車の内部へ液体を吸引し、羽根車の内部に吸引した液体をケーシングの吐出口から吐出する。
引用文献1には、ケーシング及び羽根車にコーティングが形成された横軸の両吸込渦巻ポンプが記載されている。特許文献1記載のポンプは、ケーシングの内部及び羽根車に溶射膜を形成することで耐摩耗性を向上させ、ケーシングの内部及び羽根車の全面に樹脂被膜を形成することで電気腐食の耐性を向上させたポンプが記載されている。
特開平10−122117号公報
ここで、ポンプは、少ないエネルギーでより多くの液体を送ることで、効率が高くなる。ポンプは、羽根車や流路の形状によって、効率を向上させる設計がされているが、さらなる効率の向上が望まれている。
本発明は、上述した課題を解決するものであり、ポンプ効率を向上させることができるポンプ及び既設ポンプの改良方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するための本発明は、吸込口と連通する吸込室及び吐出口と連通する吐出室が内部に形成され、前記吸込室及び前記吐出室に液体が流れるケーシングと、前記ケーシングを貫通する主軸と、前記主軸に固定され、前記ケーシングに収容され、前記吸込室の流体を前記吐出室に吐出する羽根車と、を備え、前記吐出室は、液体が流れる面である内壁の少なくとも一部に、コーティング剤が積層された第1コーティング部を有し、前記第1コーティング部は、前記コーティング剤が積層されている前記内壁の表面の表面粗さよりも表面粗さが小さいことを特徴とする。
この構成によれば、吐出室の内壁の表面粗さを低下させることを可能にし、吐出室の内壁と吐出室を流れる水との摩擦を低減することができ、ポンプ効率を向上させることができ、ポンプの消費動力を削減することができる。
また、前記第1コーティング部は、表面粗さが0.5Ra以下であることが好ましい。
この構成によれば、第1コーティング部の表面粗さを十分に低下させることを可能にし、吐出室の内壁と吐出室を流れる水との摩擦をより低減することができ、ポンプ効率をより向上させることができ、ポンプの消費動力をより削減することができる。
また、前記第1コーティング部は、前記内壁の前記羽根車のシュラウド面と対向する部分のみに形成されていることが好ましい。
この構成によれば、流速が速い水と接する吐出室の内壁部分の表面粗さを低下させることを可能にし、少ないコーティング面積で吐出室の内壁と吐出室を流れる水との摩擦を効果的に低減することができ、第1コーティング部の形成に必要な時間を短縮しつつ吐出室の内壁と吐出室を流れる水との摩擦を効果的に低減することができ、第1コーティング部の形成に必要な費用を削減しつつ吐出室の内壁と吐出室を流れる水との摩擦を効果的に低減させることができる。これにより、少ないコーティング面積で吐出室の内壁と吐出室を流れる水との摩擦を低減することができ、ポンプのポンプ効率を効果的に向上させることができ、ポンプの消費動力を効果的に削減することができる。
前記第1コーティング部は、前記内壁の全面に形成されていることが好ましい。
この構成によれば、吐出室の内壁全面の表面粗さを低下させることを可能にし、吐出室の内壁と吐出室を流れる水との摩擦をより低減することができ、ポンプ効率をより向上させることができ、ポンプの消費動力をより削減することができる。
前記羽根車は、シュラウド面に、コーティング剤が積層された第2コーティング部を有し、前記第2コーティング部は、前記コーティング剤が積層されている前記シュラウド面の表面の表面粗さよりも表面粗さが小さいことが好ましい。
前記第2コーティング部は、表面粗さが0.5Ra以下であることが好ましい。
この構成によれば、シュラウド面の表面粗さを低下させることを可能にし、少ないコーティング面積でシュラウド面と吐出室を流れる水との摩擦を低減することができる。これにより、第2コーティング部の形成に必要な時間を短縮しつつシュラウド面と吐出室を流れる水との摩擦を低減することができ、第2コーティング部の形成に必要な費用を削減しつつシュラウド面と吐出室を流れる水との摩擦を低減させることができ、ポンプ効率を効果的に向上させることができ、ポンプの消費動力を効果的に削減することができる。
前記コーティング剤は、エポキシ系樹脂コーティング剤であることが好ましい。
この構成によれば、第1コーティング部の表面粗さを十分に低下させることを可能にし、十分な強度を有する第1コーティング部を形成することができ、ケーシングと第1コーティング部との接着を強固にすることができ、ポンプが長期に渡って稼働する場合でも第1コーティング部が摩耗及び剥離に対して十分な信頼性を得ることができる。これにより、第1コーティング部と吐出室を流れる水との摩擦を長期的に低減することができる。
また、上述した課題を解決するための本発明は、吸込口と連通する吸込室及び吐出口と連通する吐出室が内部に形成されたケーシングと、前記ケーシングを貫通する主軸と、前記主軸に固定され、前記ケーシングに収容され、前記吸込室の流体を前記吐出室に吐出する羽根車と、を備える既設ポンプの改良方法であって、前記吐出室の内壁及び前記羽根車のシュラウド面の少なくとも一方にコーティング剤を積層しコーティング部を形成するコーティングステップと、前記コーティング部が形成された前記既設ポンプの吐出圧を計測する吐出圧計測ステップと、前記吐出圧に基づいて前記羽根車の径方向外側の一部を除去し、前記羽根車の径を短くするインペラカットステップと、を有することを特徴とする。
この構成によれば、吐出室の内壁と吐出室を流れる水との摩擦を低減することができ、摩擦の低減によってポンプの吐出圧を向上させることができ、ポンプの消費動力を低減させることができる。また、向上した吐出圧を計測することができ、吐出圧の向上によって生じた羽根車の余剰な外径をカットすることができ、コーティングによる消費動力の低減に加えてインペラカットによるポンプの消費動力の低減をすることができ、ポンプの消費動力をより効果的に削減できる。
本発明によれば、ポンプ効率を向上させることができるポンプ及び既設ポンプの改良方法を提供することができる。
図1は、本発明の第1実施形態に係るポンプの正面図である。 図2は、本発明の第1実施形態に係るポンプの側面図である。 図3は、図2のA−A線断面図である。 図4は、本発明の第2実施形態に係るポンプの縦断面図である。 図5は、本発明の第3実施形態に係るポンプの縦断面図である。 図6は、本発明の既設ポンプの改良方法の一例を示すフローチャートである。
以下、この発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、本発明は以下の実施形態に記載した内容により限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、あるいは実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、下記実施形態で開示した構成要素は本発明の要旨を逸脱しない範囲内で適宜組み合わせることが可能である。
第1実施形態に係るポンプ10aについて図面を参照して説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係るポンプ10aの正面図である。図2は、本発明の第1実施形態に係るポンプ10aの側面図である。図3は、図2のA−A線断面図である。ポンプ10aは、2つの管路に接続されており、接続されている一方管路から他方の管路に水を送る。本実施形態では、ポンプ10aが移送する流体を水として想定しているが、これに限定されない。ポンプ10aが移送する流体は、液体であればよい。例えば、ポンプ10aが移送する流体を油とした場合においても、本発明は適用可能である。
ポンプ10aは、ケーシング12と、吸込室28と、吐出室30と、主軸32と、羽根車34と、第1の軸受部50と、第2の軸受部60と、ライナリング70、72と、シール部80と、第1コーティング部90aと、を有する。本実施形態におけるポンプ10aは、横軸の両吸込渦巻きポンプであるが、これに限定されない。ポンプ10aは、遠心ポンプであればよく、例えば、多段ポンプ及びタービンポンプでもよい。
ケーシング12は、下部ケーシング14と、上部ケーシング16と、を有する。ケーシング12は、後述する主軸32及び羽根車34を収容する容器である。ケーシング12は、下部ケーシング14と上部ケーシング16とに分割可能に構成される。ケーシング12は、水の流路である吸込室28及び吐出室30が内部に形成されている。吸込室28及び吐出室30については後述する。
下部ケーシング14は、図2に示すように、吸込口18と、吐出口20と、が形成される。吸込口18は、下部ケーシング14に形成された開口である。吸込口18は、吸込室28と連通して形成される。吸込口18は、外周にフランジ部19が形成される。フランジ部19は、液体の供給元である図示しない配管に接続される。吐出口20は、下部ケーシング14に形成された開口である。吐出口20は、吐出室30と連通して形成される。吐出口20は、外周にフランジ部21が形成される。フランジ部21は、液体の供給先である図示しない配管に接続される。
上部ケーシング16は、図3に示すように、吸込室28の最上部及び吐出室30の最上部にエア抜きノズル22、24、26が形成される。エア抜きノズル22、24、26は、ケーシング12の内部に水を張る場合に、ケーシング12内部の空気を逃がすノズルである。上部ケーシング16は、下部ケーシング14に例えば、ボルト及びナットを用いて固定される。
吸込室28は、ケーシング12の内部に渦巻き形状に形成される水の流路である。吸込室28は、吸込口18と連通して形成される。吸込室28は、後述する羽根車34を介して吐出室30と連通している。
吐出室30は、ケーシング12の内部に渦巻き形状に形成される水の流路である。吐出室30は、吐出口20と連通して形成される。吐出室30は、羽根車34を介して吸込室28と連通している。
主軸32は、羽根車34の回転軸である。主軸32は、図3に示すように、ケーシング12を貫通した状態で配置される。主軸32は、後述する第1の軸受部50及び第2の軸受部60によって回転可能に支持される。主軸32の電動機側40の端部は、図3に示すように、軸継手42によって電動機主軸44と接続される。ここで、電動機主軸44は、電動機46の回転軸である。
羽根車34は、両吸込型の遠心羽根車である。羽根車34は、図3に示すように、主軸32に固定される。羽根車34は、図3に示すように、ケーシング12の内部に収容される。羽根車34は、羽根車吸込口36、36と、羽根車吐出口38と、羽根車内部流路39とを備える。
羽根車吸込口36、36は、羽根車34に形成される開口である。羽根車吸込口36、36は、図3に示すように、主軸32のスラスト方向の両端部に形成される。羽根車吸込口36、36は、図3に示すように、吸込室28及び羽根車内部流路39と連通して形成される。
羽根車吐出口38は、羽根車34に形成される開口である。羽根車吐出口38は、図3に示すように、主軸32のラジアル方向に形成される。羽根車吐出口38は、図3に示すように、羽根車内部流路39及び吐出室30と連通して形成される。
羽根車内部流路39は、羽根車34の内部に形成された水の流路である。羽根車内部流路39は、図3に示すように、羽根車吸込口36、36を介して吸込室28に連通している。羽根車内部流路39は、図3に示すように、羽根車吐出口38を介して吐出室30に連通している。
第1の軸受部50は、図3に示すように、主軸32の電動機側40と反対側の端部を回転可能に支持する。第1の軸受部50は、図3に示すように、主軸32の電動機側40と反対側の端部を収容する。第1の軸受部50は、第1の軸受52と、第1の軸受ブラケット54と、を有する。第1の軸受52は、例えば、ボールベアリングである。第1の軸受52は、図3に示すように、第1の軸受ブラケット54に収容される。第1の軸受ブラケット54は、第1の軸受52を介して主軸32を支持する支持部材である。第1の軸受ブラケット54は、例えば、ボルト及びナットを用いて下部ケーシング14に固定される。
第2の軸受部60は、図3に示すように、主軸32の電動機側40を回転可能に支持する。第2の軸受部60は、第2の軸受62と、第2の軸受ブラケット64と、を有する。第2の軸受62は、例えば、ボールベアリングである。第2の軸受62は、図3に示すように、第2の軸受ブラケット64に収容される。第2の軸受ブラケット64は、第2の軸受62を介して主軸32を支持する支持部材である。第2の軸受ブラケット64は、例えば、ボルト及びナットを用いて下部ケーシング14に固定される。
ライナリング70、72は、円環形状のライナである。ライナリング70、72は、図3に示すように、羽根車34のシュラウド面35とケーシング12との隙間に挿入される。ライナリング70、72は、ケーシング12と羽根車34との隙間を狭める。ライナリング70、72は、吐出室30内の液体がケーシング12と羽根車34との隙間を介して吸込室28に流入することを抑制する。
シール部80は、グランドパッキン82と、パッキン押え84と、を有する。グランドパッキン82は、ケーシング12と主軸32との間の隙間に挿入される。パッキン押え84は、図示しないボルトによってケーシング12に固定される。パッキン押え84は、図示しないボルトを締めることで、ケーシング12の外部からケーシング12の内部へ向けてグランドパッキン82を押さえつける。シール部80は、パッキン押え84でグランドパッキン82をケーシング12の内側へ押さえつけることで、ケーシング12と主軸32との隙間をシールする。なお、シール部80は、グランドパッキン82によりポンプ10a内部の流体をシールするとしたが、これに限定されない。シール部80は、例えば、メカニカルシールでもよい。
第1コーティング部90aは、コーティング剤が吐出室30の内壁に積層されている。
つまり、第1コーティング部90aは、吐出室30の内壁の表面に、吐出室30の母材とは異なるコーティング剤が付着した部分である。コーティング剤は、例えば、エポキシ系樹脂コーティング剤である。本実施形態の第1コーティング部90aは、図3に示すように、吐出室30の内壁のうち、羽根車34のシュラウド面35と対向する部分のみに形成される。ここで、羽根車34のシュラウド面35と対向する部分とは、主軸32の径方向において、シュラウド面35と重なる部分である。また、図3では、第1コーティング部90aの領域を示すため、厚さを厚く示しているが、ケーシング12の厚みよりも薄い。第1コーティング部90aは、例えば、刷毛を用いてコーティング剤を吐出室30の内壁に塗布することで形成される。第1コーティング部90aは、吐出室30の内壁の他の部分、つまり、第1コーティング部90aが形成されていない部分及び第1コーティング部90aが形成される前の吐出室30の内壁(第1コーティング部90aが形成されている部分の母材の表面)よりも表面粗さが小さい。また、第1コーティング部90aの表面粗さは、算術平均粗さが0.5Ra以下であることが好ましい。なお、本発明において、表面粗さとは、JIS B 0651:2001に準拠した計測器を用いて、JIS B 0601:2013に準拠した測定方法で測定される値である。
本実施形態において、第1コーティング部90aは、刷毛を用いてコーティング剤を吐出室30の内壁に塗布することで形成されるとしたが、これに限定されない。第1コーティング部90aの形成方法は、例えば、ロールコーターによる塗布及び吹付塗装でもよい。
本実施形態において、コーティング剤は、エポキシ系樹脂コーティング剤であるとしたが、これに限定されない。コーティング剤は、コーティング対象の表面よりも表面粗さが小さくなるような材料であればよい。
次に、ポンプ10aの動作について説明する。羽根車34は、主軸32を介して電動機46により回転される。羽根車内部流路39の水は、羽根車34が回転することにより主軸32を回転軸とする回転流を形成する。羽根車吐出口38近傍の水圧は、回転流から生じる遠心力により上昇する。羽根車内部流路39の液体は、回転流により高圧となった羽根車吐出口38を介して吐出室30に吐出される。つまり、羽根車34は、回転流から生じる遠心力により吸込室28の水を吐出室30へ吐出する。吐出室30に吐出された液体は、一部がケーシング12と羽根車34との隙間を介して吸込室28に流入する。ライナリング70、72は、ケーシング12と羽根車34との隙間を狭め、ケーシング12と羽根車34との隙間から吸込室28に水が流入することを抑制する。吐出室30に吐出された残りの液体は、吐出口20を介して水の供給先である図示しない配管へ排出される。ここで、吐出室30の内部を流れる水は、吸込室28を流れる水よりも速い流速で流れる。ここで、吐出室30の内壁とシュラウド面35とで囲まれる領域を流れる水は、吐出室30を流れる他の水よりも速い流速で流れる。詳細には、吐出室30の内壁とシュラウド面35とで囲まれる領域を流れる水は、シュラウド面35が高速回転することにより、主軸32を回転軸とする高速の回転流を形成する。
第1実施形態に係るポンプ10aは、羽根車34のシュラウド面35と対向する吐出室30の内壁に、他の部分よりも表面粗さが小さい、つまり表面が滑らかな第1コーティング部90aが形成される。これにより、吐出室30の内壁及びシュラウド面35によって囲まれる領域を流れる水とケーシング12との摩擦は、表面が滑らかな第1コーティング部90aによって低減される。このように、流速が速い水と接する吐出室30の内壁部分の表面粗さを低下させることを可能にし、少ないコーティング面積で吐出室30の内壁と吐出室30を流れる水との摩擦を効果的に低減することができ、第1コーティング部90aの形成に必要な時間を短縮しつつ吐出室30の内壁と吐出室30を流れる水との摩擦を効果的に低減することができ、第1コーティング部90aの形成に必要な費用を削減しつつ吐出室30の内壁と吐出室30を流れる水との摩擦を効果的に低減させることができる。これにより、吐出室30の内壁と吐出室30を流れる水との摩擦を効果的に低減することができ、ポンプ10aのポンプ効率を効果的に向上させることができ、ポンプ10aの消費動力を効果的に削減することができる。
また、第1実施形態に係るポンプ10aは、コーティング部を羽根車34のシュラウド面35と対向する吐出室30の内壁のみに設けることで、形成したコーティングが剥離する恐れを低減することができる。また、コーティング部を羽根車34のシュラウド面35と対向する吐出室30の内壁のみに設けることで、羽根車34の点検をする場合に羽根車34のコーティングを剥離することなく非破壊検査を実施することができ、羽根車34の点検に必要な時間を短縮でき、羽根車34にコーティングを形成した場合に比べて、検査時に羽根車34のコーティングの剥離及び再形成の工程が必要なくなり、検査を簡単にすることができる。
また、第1実施形態に係るポンプ10aは、第1コーティング部90aの算術平均粗さが0.5Ra以下であることが好ましい。これにより、第1コーティング部90aの表面粗さを十分に低下させることを可能にし、吐出室30の内壁と吐出室30を流れる水との摩擦をより効果的に低減することができる。これにより、吐出室30の内壁と吐出室30を流れる水との摩擦をより低減することができ、ポンプ10aのポンプ効率をより効果的に向上させることができ、ポンプ10aの消費動力をより効果的に削減することができる。
第1実施形態に係るポンプ10aは、第1コーティング部90aの形成に用いるコーティング剤がエポキシ系樹脂コーティング剤である。これにより、第1コーティング部90aの表面粗さを十分に低下させることを可能にし、十分な強度を有する第1コーティング部90aを形成することができ、ケーシング12と第1コーティング部90aとの接着を強固にすることができ、ポンプ10aが長期に渡って稼働する場合でも第1コーティング部90aが摩耗及び剥離に対して十分な信頼性を得ることができる。これにより、第1コーティング部90aと吐出室30を流れる水との摩擦を長期的に低減することができる。
次に、図4を用いて、第2実施形態のポンプ10bについて説明する。図4は、本発明の第2実施形態に係るポンプ10bの縦断面図である。なお、第2実施形態のポンプ10bは、第1コーティング部90b以外は、第1実施形態に係るポンプ10aと同様の構成である。第2実施形態に係るポンプ10bにおいて、第1実施形態に係るポンプ10aと同じ構成を有する箇所については説明を省略する。
第1コーティング部90bは、コーティング剤によってコーティングされたコーティング面である。ここで、コーティング剤とは、例えば、エポキシ系樹脂コーティング剤である。第1コーティング部90bは、図4に示すように、吐出室30の内壁全面に形成される。第1コーティング部90bは、例えば、刷毛を用いてコーティング剤を吐出室30の内壁に塗布することで形成される。第1コーティング部90bの表面粗さは、算術平均粗さが0.5Ra以下である。
第2実施形態に係るポンプ10bは、第1コーティング部90bが吐出室30の内壁全面に形成される。これにより、吐出室30の内壁全面の表面粗さを低下させることを可能にし、吐出室30の内壁と吐出室30を流れる水との摩擦をより低減することができ、ポンプ効率をより向上させることができ、ポンプの消費動力をより削減することができる。
第2実施形態に係るポンプ10bは、コーティング部を回転しない吐出室30の内壁のみに設けることで、形成したコーティングが剥離する恐れを低減することができる。これにより、ポンプ10aと同様に、コーティングの剥離の発生を抑制することができる。
次に、図5を用いて、第3実施形態のポンプ10cについて説明する。図5は、本発明の第3実施形態に係るポンプ10cの縦断面図である。なお、第3実施形態のポンプ10cは、第2コーティング部92c以外は、第1実施形態に係るポンプ10aと同様の構成である。第3実施形態に係るポンプ10cにおいて、第1実施形態に係るポンプ10aと同じ構成を有する箇所については説明を省略する。
第1コーティング部90cは、第1実施形態に係るポンプ10aの第1コーティング部90aと同様の構成であるため、説明を省略する。第2コーティング部92cは、コーティング剤によってコーティングされたコーティング面である。ここで、コーティング剤とは、例えば、エポキシ系樹脂コーティング剤である。第2コーティング部92cは、図5に示すように、羽根車34のシュラウド面35に形成される。つまり、第2コーティング部92cは、羽根車内部流路39には形成されない。第2コーティング部92cは、例えば、刷毛を用いてコーティング剤をシュラウド面35に塗布することで形成される。第2コーティング部92cは、第1コーティング部90cと同様に、羽根車34のシュラウド面35の他の部分、つまり、第2コーティング部92cが形成されていない部分及び第2コーティング部92cが形成される前のシュラウド面35の表面(第2コーティング部92cが形成されている部分の母材の表面)よりも表面粗さが小さい。また、第2コーティング部92cの表面粗さは、算術平均粗さが0.5Ra以下であることが好ましい。
第3実施形態に係るポンプ10cは、第2コーティング部92cが羽根車34のシュラウド面35に形成される。これにより、シュラウド面35の表面粗さを低下させることを可能にし、少ないコーティング面積でシュラウド面35と吐出室30を流れる水との摩擦を低減することができる。これにより、第2コーティング部92cの形成に必要な時間を短縮しつつシュラウド面35と吐出室30を流れる水との摩擦を低減することができ、第2コーティング部92cの形成に必要な費用を削減しつつシュラウド面35と吐出室30を流れる水との摩擦を低減させることができ、ポンプ効率を効果的に向上させることができ、ポンプの消費動力を効果的に削減することができる。
第3実施形態に係るポンプ10cは、シュラウド面35のみにコーティングを形成している。つまり、ポンプ10cは、回転する羽根車34の羽根車内部流路39にコーティングが形成していない。羽根車内部流路39にコーティングを設けないことで、羽根車34の点検をする場合に羽根車34のコーティングを剥離することなく非破壊検査を実施することができ、羽根車34の点検に必要な時間を短縮できる。これにより、検査時に羽根車34のコーティングの剥離及び再形成を行う必要がなくなる。
ここで、上述の実施形態のポンプは、コーティングが形成されていない既設ポンプにコーティングを形成することでも実現することができる。
以下、図3及び図6を用いて、既設ポンプの改良方法の一例を説明する。図6は、本発明の既設ポンプの改良方法の一例を示すフローチャートである。以下、既設ポンプが両吸込遠心ポンプであり、既設ポンプに第1実施形態に係るポンプ10aの第1コーティング部90aを形成して改良する場合を例に挙げて説明する。
本発明の既設ポンプの改良方法は、まず、コーティングステップ(ステップST1)を実施する。ステップST1において、作業員は、既設ポンプを分解する。次に、作業員は、羽根車34のシュラウド面35と対向する吐出室30の内壁に第1コーティング部90aを形成する。第1コーティング部90aは、例えば、刷毛を用いてコーティング剤を塗布することで形成される。ここで、第1コーティング部90aの表面粗さは、算術平均粗さが0.5Ra以下となるように形成される。
次に、作業員は、吐出圧計測ステップ(ステップST2)を実施する。ステップST2において、作業員は、既設ポンプを組み立てる。次に、作業員は、既設ポンプを駆動し、既設ポンプの吐出圧を記録する。
次に、作業員は、インペラカットステップ(ステップST3)を実行する。ステップST3において、作業員は、羽根車34のインペラカットを実施する。詳細には、作業員は、羽根車34の羽根車吐出口38を切削加工することで羽根車34の外径を小さくする。つまり、羽根車34の外径を小さくすることで、余剰なポンプ能力を削減し、既設ポンプの消費動力を低減させる。ここで、羽根車34の外径をカットする長さは、ステップST2で計測された吐出圧とポンプに要求される吐出圧とを勘案して、適宜決定される。
本実施形態に係る既設ポンプの改良方法は、ステップST1で示されたコーティングステップと、ステップST2で示された吐出圧計測ステップと、ステップST3で示されたインペラカットステップと、を含んで構成される。
本実施形態に係る既設ポンプの改良方法は、コーティングステップ(ステップST1)において、羽根車34のシュラウド面35と対向する吐出室30の内壁に第1コーティング部90aを形成する。これにより、既設ポンプの吐出室30の内壁の表面粗さを低減することを可能にし、吐出室30の内壁全面と吐出室30を流れる水との摩擦を低減することができ、ポンプ効率を向上させることができ、ポンプの消費動力を削減することができる。
本実施形態に係る既設ポンプの改良方法は、コーティングステップ(ステップST1)において、羽根車34のシュラウド面35と対向する吐出室30の内壁に第1コーティング部90aを形成し、吐出圧計測ステップ(ステップST2)においてコーティングが施された既設ポンプの吐出圧を記録し、インペラカットステップ(ステップST3)において羽根車34のインペラカットを実施する。これにより、吐出室30の内壁と吐出室30を流れる水との摩擦を低減することができ、摩擦の低減によって既設ポンプの吐出圧を向上させることができ、既設ポンプの消費動力を低減させることができる。また、向上した吐出圧を計測することができ、吐出圧の向上によって生じた羽根車34の余剰な外径をカットすることができ、コーティングによる消費動力の低減に加えてインペラカットによる既設ポンプの消費動力の低減をすることができ、既設ポンプの消費動力をより効果的に削減できる。
なお、本実施形態に係る既設ポンプの改良方法は、コーティングステップ(ステップST1)において、羽根車34のシュラウド面35と対向する吐出室30の内壁に第1コーティング部90aを形成するとしたが、これに限定されない。例えば、コーティングステップ(ステップST1)におけるコーティング位置は、吐出室30の内壁及び羽根車34のシュラウド面35の少なくとも一方でもよい。
なお、本実施形態に係る既設ポンプの改良方法は、既設ポンプが両吸込遠心ポンプであるとしたが、これに限定されない。例えば、既設ポンプは、遠心ポンプであればよく、多段ポンプ及びタービンポンプであってもよい。
10a、10b、10c ポンプ
12 ケーシング
14 下部ケーシング
16 上部ケーシング
18 吸込口
19、21 フランジ部
20 吐出口
22、24、26 エア抜きノズル
28 吸込室
30 吐出室
32 主軸
34 羽根車
35 羽根車シュラウド面
36 羽根車吸込口
38 羽根車吐出口
39 羽根車内部流路
40 電動機側
42 軸継手
44 電動機主軸
46 電動機
50 第1の軸受部
52 第1の軸受
54 第1の軸受ブラケット
60 第2の軸受部
62 第2の軸受
64 第2の軸受ブラケット
70、72 ライナリング
80 シール部
82 グランドパッキン
84 パッキン押え
90a、90b、90c 第1コーティング部
92c 第2コーティング部

Claims (5)

  1. 吸込口と連通する吸込室及び吐出口と連通する吐出室が内部に形成され、前記吸込室及び前記吐出室に液体が流れるケーシングと、
    前記ケーシングを貫通する主軸と、
    前記主軸に固定され、前記ケーシングに収容され、前記吸込室の流体を前記吐出室に吐出する羽根車と、を備え、
    前記吐出室は、液体が流れる面である内壁の少なくとも一部に、コーティング剤が積層された第1コーティング部を有し、
    前記第1コーティング部は、前記コーティング剤が積層されている前記内壁の表面の表面粗さよりも表面粗さが小さく、
    前記第1コーティング部は、前記内壁の前記羽根車のシュラウド面と対向する部分のみに形成され、
    前記羽根車は、シュラウド面のみに、コーティング剤が積層された第2コーティング部を有し、
    前記第2コーティング部は、前記コーティング剤が積層されている前記シュラウド面の表面の表面粗さよりも表面粗さが小さいことを特徴とするポンプ。
  2. 前記第1コーティング部は、表面粗さが0.5Ra以下であることを特徴とする請求項1に記載のポンプ。
  3. 前記第2コーティング部は、表面粗さが0.5Ra以下であることを特徴とする請求項1または2に記載のポンプ。
  4. 前記コーティング剤は、エポキシ系樹脂コーティング剤であることを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載のポンプ。
  5. 吸込口と連通する吸込室及び吐出口と連通する吐出室が内部に形成されたケーシングと、前記ケーシングを貫通する主軸と、前記主軸に固定され、前記ケーシングに収容され、前記吸込室の流体を前記吐出室に吐出する羽根車と、を備える既設ポンプの改良方法であって、
    前記吐出室の内壁のうち前記羽根車のシュラウド面と対向する部分のみと、前記羽根車の表面のうちシュラウド面のみにコーティング剤を積層しコーティング部を形成するコーティングステップと、
    前記コーティング部が形成された前記既設ポンプの吐出圧を計測する吐出圧計測ステップと、
    前記吐出圧に基づいて前記羽根車の径方向外側の一部を除去し、前記羽根車の径を短くするインペラカットステップと、を有することを特徴とする既設ポンプの改良方法。
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