JP6193283B2 - 熱電発電モジュールおよび熱電発電装置 - Google Patents

熱電発電モジュールおよび熱電発電装置 Download PDF

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Description

本発明は、熱エネルギーを電気エネルギーに変換する熱電発電モジュール、およびそのような熱電発電モジュールを複数備えた熱電発電装置に関する。
異種の導体または半導体に温度差を与えると、高温部と低温部との間に起電力が生じることは、ゼーベック効果として古くから知られており、このような性質を利用した熱電素子を用いて熱を直接電力に変換する熱電発電装置が数多く提案されている。
このような熱電発電装置としては、ゼーベック効果を利用した熱電変換回路を2枚の金属製の熱交換板(受熱板および冷却板)との間に挟み込んだ熱電発電装置が提案されている(例えば特許文献1参照)。このような熱電発電装置では、熱電変換回路を囲うように、2つの熱交換板の間にOリング(封止材)を配置し、熱交換板どうしを、これらの外縁部分や中央部分の複数個所に挿入されたボルトによって互いに近づく方向に締め付け、この締め付け力によってOリングを適度に押し潰すことにより熱交換板に密着させて、熱交換板間の気密性を確保し、熱電変換回路が存在している領域への水分(湿気)の侵入を防止している。
一方、特許文献2には、同様に、熱電変換回路を2枚の金属製熱交換板との間に挟み込み、2つの熱交換板の間をOリングを介してボルトによって締め付ける構成の熱電発電装置において、熱電変換回路として、所定個数のP型熱電素子およびN型熱電素子とを平面状に配列してこれらを直列に接続してなる複数の熱電モジュール(熱電発電モジュール)を複数配置したものを用いることが示されている。そして、特許文献2では、このような複数の熱電発電モジュールどうしをリード線により接続している。
特開2002−147888号公報 特開2013−80883号公報
しかしながら、このような熱電発電装置においては、熱電発電モジュールどうしをリード線で接続して配線を構成しているため、配線スペースが必要であり、熱電発電モジュールの実装密度は40%弱と低く、熱電発電装置の単位面積当たりの出力が小さいという問題がある。また、リード線設置時に生じる摩擦、こすれによりリード線の被覆が劣化して、絶縁性劣化による地絡を生じることがある。
したがって、本発明が解決しようとする課題は、リード線を用いることなく接続することが可能な熱電発電モジュール、および複数の熱電発電モジュールを高密度に配置して単位面積当たりの出力を大きくすることができる熱電発電装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明は、以下の(1)〜(19)を提供する。
(1)所定個数のP型熱電素子とN型熱電素子とが平面状に配列され、前記P型熱電素子および前記N型熱電素子の一方側の面どうし、および、前記P型熱電素子および前記N型熱電素子の他方側の面どうしを電極により直列に接続してPN素子対を構成してなり、熱エネルギーを電気エネルギーに変換するとともに、複数個接続されることにより熱電発電装置を構成する熱電発電モジュールであって、
端部の前記P型熱電素子および端部の前記N型熱電素子には、接続端子が接合されており、
前記接続端子は、加工により所定パターンに形成された、複数の熱電発電モジュールを接続するための配線に直接接続されるように構成されていることを特徴とする熱電発電モジュール。
(2)前記配線は、基体中に加工により所定パターンで形成され、前記基体には接続端子を差し込む接続口が形成されており、
前記接続端子はポール状をなし、前記接続端子を前記接続口に差し込むことにより、前記接続端子が前記配線に接続されることを特徴とする(1)に記載の熱電発電モジュール。
(3)前記基体は絶縁体からなり、前記配線は前記基体の内部に直接形成されていることを特徴とする(2)に記載の熱電発電モジュール。
(4)前記基体は導電体からなり、前記配線は前記基体の内部に絶縁材を介して形成されていることを特徴とする(2)に記載の熱電発電モジュール。
(5)前記配線は、パターン印刷によって形成されていることを特徴とする(1)から(4)のいずれかに記載の熱電発電モジュール。
(6)熱エネルギーを電気エネルギーに変換する複数の熱電発電モジュールと、熱源からの熱を受ける受熱板と、前記受熱板よりも低温に維持される冷却板と、加工により所定パターンに形成された、前記複数の熱電発電モジュールを接続するための配線とを有し、前記複数の熱電発電モジュールが、前記受熱板と前記冷却板との間に介装されてなる熱電発電装置であって、
前記熱電発電モジュールは、所定個数のP型熱電素子とN型熱電素子とが平面状に配列され、前記P型熱電素子および前記N型熱電素子の一方側の面どうし、および、前記P型熱電素子および前記N型熱電素子の他方側の面どうしを電極により直列に接続してPN素子対を構成してなり、端部の前記P型熱電素子および端部の前記N型熱電素子には、接続端子が接合されており、
前記複数の熱電発電モジュールの前記接続端子が、前記配線に直接接続されることにより、前記複数の熱電発電モジュールどうしが接続されることを特徴とする熱電発電装置。
(7)前記配線は、基体中に加工により所定パターンで形成され、前記基体には前記複数の熱電発電モジュールの接続端子を差し込む複数の接続口が形成されており、
前記複数の熱電発電モジュールの前記接続端子はポール状をなし、前記接続端子を前記接続口に差し込むことにより、前記接続端子が前記配線に接続され、前記複数の熱電発電モジュールが接続されることを特徴とする(6)に記載の熱電発電装置。
(8)前記基体は絶縁体からなり、前記配線は前記基体の内部に直接形成されていることを特徴とする(7)に記載の熱電発電装置。
(9)前記基体は導電体からなり、前記配線は前記基体の内部に絶縁材を介して形成されていることを特徴とする(7)に記載の熱電発電装置。
(10)前記基体と前記配線とで配線板が構成され、前記配線板は、前記複数の熱電発電モジュールと前記冷却板との間に設けられていることを特徴とする(7)から(9)のいずれかに記載の熱電発電装置。
(11)前記基体と前記配線とで配線板が構成され、前記配線板は、前記冷却板の外側の面に設けられていることを特徴とする(8)に記載の熱電発電装置。
(12)前記基体は、前記冷却板の一部として構成され、前記配線は、前記冷却板の内部に絶縁材を介して形成されていることを特徴とする(7)に記載の熱電発電装置。
(13)前記配線は、パターン印刷によって形成されていることを特徴とする(7)から(12)のいずれかに記載の熱電発電装置。
(14)前記受熱板および前記冷却板の間には、前記複数の熱電発電モジュールの配置空間を囲むように封止材が設けられ、前記受熱板および前記冷却板は前記封止材の外側の位置で締結材により締結されていることを特徴とする(6)から(13)のいずれかに記載の熱電発電装置。
(15)前記締結材には、前記受熱板および前記冷却板を互いに近づける方向に付勢する弾性を有する付勢部材が設けられていることを特徴とする(14)に記載の熱電発電装置。
(16)前記付勢部材がコイルばねであることを特徴とする(15)に記載の熱電発電装置。
(17)前記封止材がOリングであることを特徴とする(14)から(16)のいずれかに記載の熱電発電装置。
(18)前記複数の熱電発電モジュールは、これらが高実装密度で配置されるように、接続端子の配置位置が異なる複数タイプのものからなることを特徴とする(6)から(17)のいずれかに記載の熱電発電装置。
(19)前記複数の熱電発電モジュールは、接続端子の配置位置がすべて同一であり、前記熱電発電モジュールが高実装密度を実現するように配置されていることを特徴とする(6)から(17)のいずれかに記載の熱電発電装置。
本発明によれば、端部のP型熱電素子および端部のN型熱電素子に接続端子を接合し、接続端子は、加工により所定パターンに形成された、複数の熱電発電モジュールを接続するための配線に直接接続されるように構成されているので、リード線を用いることなく熱電発電モジュールどうしを接続することができる。このため、従来必要であった配線スペースが不要となり、複数の熱電発電モジュールを高密度に配置して単位面積当たりの出力を大きくすることができる。
本発明の一実施形態に係る熱電発電装置を示す断面図である。 図1の熱電発電装置に搭載された熱電発電モジュールを示す断面図である。 図1の熱電発電装置に搭載された熱電発電モジュールの概略構成を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る熱電発電装置における熱電発電モジュールの配置例を示す図である。 熱電発電モジュールを図4のように配置した場合の配線パターンを示す図である。 図4,5に示す熱電発電モジュールの複数のタイプを説明するための図である。 従来の熱電発電装置における熱電発電モジュールの配置例を示す図である。 本発明の他の実施形態に係る熱電発電装置を示す断面図である。 配線板の配置の変形例を示す図である。 配線構造の変形例を示す図である。 配線構造の他の変形例を示す図である。 絶縁材で覆った状態の接続端子を示す図である。 熱電発電モジュールの配置の第1の変形例を示す図である。 熱電発電モジュールを図13のように配置した場合の配線パターンを示す図である。 熱電発電モジュールの配置の第2の変形例を示す図である。 熱電発電モジュールを図15のように配置した場合の配線パターンを示す図である。 熱電発電モジュールの配置の第3の変形例を示す図である。 熱電発電モジュールを図17のように配置した場合の配線パターンを示す図である。
以下、添付図面を参照して本発明の実施の形態について具体的に説明する。
図1は本発明の一実施形態に係る熱電発電装置を示す断面図、図2は図1の熱電発電装置に搭載された熱電発電モジュールを示す断面図、図3は図2の熱電発電モジュールの概略構成を示す斜視図である。
熱電発電装置100は、例えば、製鉄工場等から排出される熱エネルギーを電力に変換するためのものであり、複数の熱電発電モジュール1と、受熱板10と、冷却板20と、配線板30とを有している。複数の熱電発電モジュール1は、受熱板10と冷却板20との間に挟み込まれるように設けられている。
受熱板10と冷却板20の間には、熱電発電モジュール1の配置空間を囲むように、封止材としてのOリング40が設けられており、Oリング40の外側の位置で、受熱板10と冷却板20とがその四隅において締結材としてのボルト50により締結されている。
受熱板10は金属製であり、所定の熱源からの熱エネルギーを受けて加熱されるようになっている。一方、冷却板20も金属製であり、冷却水等により冷却されるようになっている。これらは、それぞれ高温側および低温側の熱交換器として機能する。なお、熱源としては、製鉄所における高温の鋼材が例示される。
配線板30は、複数の熱電発電モジュール1どうしを電気的に接続するためのものであり、複数の熱電発電モジュール1と冷却板20との間に設けられており、絶縁体からなる基体31の内部に所定パターンをなす配線32が直接形成されている。
熱電発電モジュール1は、熱エネルギーを電気エネルギーに変換するものであり、平面状に配列された所定個数のP型熱電素子2およびN型熱電素子3を有している。P型熱電素子2とN型熱電素子3は、下側電極4と上側電極5とにより、順次直列に接続されており、PN素子対群が形成される。下側電極4は、P型熱電素子2とN型熱電素子3の下面に接合され、上側電極5は、P型熱電素子2とN型熱電素子3の上面に接合されている。下側電極4と上側電極5は、例えば、電極層と拡散防止層との二層構造となっている。
下側電極4は電気絶縁性を有する下側薄膜基板6上に形成されており、上側電極5の上には電気絶縁性を有する上側薄膜基板7が設けられていて、所定個数のP型熱電素子2およびN型熱電素子3が下側薄膜基板6と上側薄膜基板7とにより上下から挟持されている。基板を省略して、電気絶縁性を有する熱交換器の表面に電極4、5を直接形成するようにしてもよい。
上側薄膜基板7は高温側の熱交換器である受熱板10により加熱され、下側薄膜基板6は低温側の熱交換器である冷却板20により冷却される。これにより生じた温度差によりゼーベック効果が生じ、熱電発電モジュール1のPN素子対に起電力が発生して電流が流れる。
PN素子対群の一方の端部のN型熱電素子3と、他方の端部のP型熱電素子2には、それぞれ下側電極4を介して導電性材料からなる接続端子8が接合されている。接続端子8は下方に延びるポール状をなしており、この接続端子8が、配線板30の配線32に直接接続され、複数の熱電発電モジュール1間の電気的接続がなされる。
より具体的には、配線板30の上面、すなわち絶縁体からなる基体31の上面には、熱電発電モジュール1の接続端子8に対応する位置に配線32に達する接続口33が形成されおり、接続口33に接続端子8が差し込まれることにより、接続端子8が配線32に接続される。なお、基体31は、絶縁性を保てる限り薄いほうが好ましい。
配線32はパターン印刷により形成されることが好ましい。パターン印刷により所定パターンの配線を容易に形成することができる。また、配線32を銅めっき等のめっきにより形成することもできる。例えば、基体31を加工して配線パターンに対応する凹部を形成し、基体31に銅が拡散しないようバリア材を入れた後、銅めっきして配線32を形成することができる。
熱電発電装置100は、例えば、図4に示すように、縦横4枚ずつ合計16個の熱電発電モジュール1がマトリックス状に配列されており、各熱電発電モジュール1の接続端子8が、配線板30の接続口33に差し込まれ、配線32に接続される(図1参照)。
配線板30の内部の配線32は、複数の熱電発電モジュール1が直列に接続されるようにパターン形成される。熱電発電モジュール1が図4のように配置される場合には、絶縁体からなる基体31の内部の配線32は、図5に示すパターンに形成される。なお、図4では、図5に示す、配線板30の内部の配線32のパターンも併せて示している。熱電発電装置100は、直列に接続される複数の熱電発電モジュール1のプラス側の端部と、マイナス側の端部から電気ライン60が引き出され、これらの電気ライン60から電力が取り出される。
以上のような構成の熱電発電装置100においては、熱電発電モジュール1がポール状の接続端子8を有し、この接続端子8が熱電発電モジュール1どうしを接続するための配線に直接接続されるようになっているので、リード線を用いることなく熱電発電モジュール1どうしを接続することができる。このため、配線スペースが不要であり、複数の熱電発電モジュールを高密度で配置した熱電発電装置を提供することができる。その結果、従来に比べて熱電発電装置内における熱電発電モジュールの実装密度を著しく高めることができ、単位面積あたりの発電量を多くすることができる。したがって、熱源から放出される熱エネルギーを高レベルで回収することができる。また、リード線を用いる必要がないので、絶縁性劣化による地絡を生じることもない。
特に、図4、5に示す熱電発電モジュール1の配置例では、図6に示すような、接続端子8の位置が異なるAタイプ、Bタイプ、Cタイプの3つのタイプの熱電発電モジュールを接続端子8を内側にして、適切に配置することにより極めて高い実装密度を実現している。
図7は、従来の熱電発電装置100′における熱電発電モジュールの配置例を示す図であり、図4と同様、縦横4枚ずつ合計16個の熱電発電モジュール1をマトリックス状に配列した例である。この図に示すように、従来の熱電発電装置100′では、複数の熱電発電モジュール1がリード線80で接続されているため、配線スペースが必要であり、熱電発電モジュール1を高密度に配置することが困難である。図7と図4を比較すると明らかなように、従来の熱電発電装置100′に比べて、本実施形態の熱電発電装置100は、熱電発電モジュール1の実装密度が高くなっており、ほぼ2倍程度である。
また、従来は熱電発電モジュールを装着する際にリード線どうしを手作業で一対ずつ接続する必要があったが、本実施形態では接続端子8を配線板30の接続口33に差し込むだけの極めて簡単な操作で熱電発電モジュールを装着することができる。このため熱電発電モジュールの装着時間を大幅に削減することができ、生産性を著しく向上させることができる。
さらに、絶縁体からなる基体31に配線32を形成してなる配線板30を冷却板20側に設け、そこに熱電発電モジュール1の接続端子8を接続するようにしたので、受熱板10から配線板30や接続端子8への熱影響を抑制することができ、熱電発電装置100の耐久性を高めることができる。すなわち、配線板30およびそれに接続される接続端子8が高温の受熱板10側に設けられている場合には、これらが高温になって、常温との熱応力が発生し、接続端子8および配線板30そのものや、これらの接続部分が破損する危険性が高くなるが、これらを低温の冷却板20側に設けることにより、このような危険性を回避することができる。
また、受熱板10と冷却板20(配線板30)の間には、熱電発電モジュール1の配置空間を囲むように、封止材であるOリング40が設けられ、その状態で受熱板10と冷却板20が締結材であるボルト50により締結されているので、熱電発電モジュール1の配置空間を密閉空間とすることができ、熱電素子の酸化等による劣化を抑制することができる。
そして、さらに図8に示すように、締結材であるボルト50に、受熱板10および冷却板20を互いに近づける方向に付勢する弾性を有する付勢部材であるコイルばね70を設けることにより、高温の受熱板10に熱変形が生じた場合などにも封止材であるOリング40の密着性を良好に維持して熱電素子の酸化等を一層効果的に抑制することができるとともに、受熱板10および冷却板20の熱電発電モジュール1に対する熱接触状態を良好に保つことができる。このため、熱電発電装置100の耐久性および発電効率をより高めることができる。
次に、配線の変形例について説明する。
図9は配線板の配置の変形例を示す図である。上記実施形態では、配線板30を複数の熱電発電モジュール1と冷却板20との間に設けたが、配線板30は絶縁性の基体31の中に配線32が形成された構造であるため、熱抵抗が比較的高い。このため、図9の例では、配線板30を冷却板20の外側の面に設け、熱電発電モジュール1と冷却板20を接触するようにしている。これにより、熱抵抗を低減して効率よく熱電発電を行うことができる。ただし、本例では、冷却板20に貫通孔21を設け、貫通孔21を介して接続端子8が配線32に接続されるように、接続端子8を長くし、かつ接続端子8が金属からなる冷却板20と接触して導通しないように貫通孔の周囲に絶縁材22を設ける必要がある。絶縁材22は、例えば、貫通孔21の内壁へテフロン(登録商標)等の樹脂をコーティングすること、貫通孔21へシリコン材を注入すること、または、貫通孔21に紙を挟むことにより形成することが可能である。また、接続口33(図1参照)にも同様に絶縁材34を設けることが必要である。
図10、11は、配線構造の変形例を示す図である。図10の例では、図1の配線板30の代わりに、導電体からなる基体35の中に、絶縁材36で覆った状態で配線32を配置した配線板30′を設けている。また、接続口33にも絶縁材34が設けられている。これにより、配線板30′を配線板30と同様に熱電発電モジュール1と冷却板20との間に設けても、熱抵抗の問題は生じない。接続端子8の長さも図1と同様にすることができる。図11の例では、配線板30を設けず、配線32を絶縁材36で覆った状態で冷却板20内に設けている。すなわち、冷却板20の一部を基体として機能させる。これにより、熱電発電装置100をよりコンパクトにすることができる。
なお、熱電発電モジュール1を近接して設けると、隣接する接続端子8が接触して短絡する可能性がある。そのような場合には、図12に示すように、接続端子8の周囲を絶縁材38で覆うことが好ましい。
次に、熱電発電モジュールの配置の他の例について説明する。
上記図4、5に示す例では、上述したように接続端子8の位置が異なるAタイプ、Bタイプ、Cタイプの3つのタイプの熱電発電ユニットを用い、接続端子8を内側にして、実装密度が極めて高い配置を実現している。しかし、熱電発電モジュールが3種類あることにより、製造および組立が煩雑になるという問題がある。
そこで、1種類の熱電発電モジュールを用いて実装密度を極力高めた変形例について説明する。
図13は熱電発電モジュールの配置の第1の変形例を示す図であり、図14はその配線パターンを示す図である。この例では、上記パターンAのみを用いて最密に実装した例である。ただし、この例では、配線32の一部が外側に存在せざるを得ず、そのことで実装密度がやや低下してしまう。
図15は熱電発電モジュールの配置の第2の変形例を示す図であり、図16はその配線パターンを示す図である。この例では、一つの辺に2つの接続端子を設けた上記タイプA〜Cとは異なるタイプの熱電発電モジュールのみを用いて最密に実装しており、接続端子8を内側にした状態で、実装密度も高い。
図17は熱電発電モジュールの配置の第3の変形例を示す図であり、図18はその配線パターンを示す図である。この例においても、上記第2の変形例と同様、一つの辺に2つの接続端子を設けたタイプの熱電発電モジュールのみを用い、接続端子8を内側にして配置されているが、この例では、図8に示すOリング等の封止材の配置を含めた熱電発電装置の全体を考慮している。すなわち、封止材40がOリングの場合、熱電発電モジュール群の四隅のモジュールの外側の角の部分で拘束されればよく、四隅以外の部分で熱電発電モジュール1がOリングから若干突き出てもOリングにより封止が可能である。第3の変形例では、この点を考慮して四隅の熱電発電ユニット1の位置をOリングの拘束部分が極力内側になるように配置し、その代わりに、四隅以外の外周側の熱電発電ユニット1をOリングから突き出るように配置して、同じタイプの熱電発電モジュールのみを用いながら、全体的な実装密度が図4、5の例から大きく低下しないようにしている。
なお、本発明は上記実施形態に限定されず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変形可能である。例えば、上記実施形態では、封止材としてOリングを用いた場合を示したが、これに限らず、熱電発電モジュールの配置空間を密閉空間として封止できるものであれば他のものを用いることもできる。例えば封止治具を受熱板または冷却板に接合して封止材としてもよい。また、締結材としてボルトを用いた例を示したが、これに限るものではない。
また、付勢部材としてコイルばねを用いた例を示したが、これに限らず、例えばエラストマ材からなる弾性体を用いることもできる。
さらに、熱源として製鉄所における高温の鋼材を例示したが、これに限らず、種々の製造設備において受熱板に熱エネルギーを供給可能な物体であれば熱源として適用することができる。また、冷却板として冷却水等により冷却されるものを例示したが、冷却板は受熱板に対して低温に維持されていればよく、積極的な冷却手段が存在しなくてもよい。
さらにまた、上記実施形態では、複数の熱電発電モジュールを直列に接続した場合について説明したが、接続形態はこれに限るものではない。
さらにまた、上記実施形態では、熱電発電装置として16枚の熱電発電モジュールを有するものを用いたが、熱電発電モジュールの数はこれに限定されるものではなく、また、複数の熱電発電モジュールを受熱板および冷却板で挟んだ構造のものを一つのユニットとし、このユニットを複数有するものを熱電発電装置とする場合も含まれる。
さらにまた、受熱板と冷却板の配置についても上記実施形態に限るものではなく、受熱板と冷却板とが上下逆でも、受熱板および冷却板の面が鉛直であってもよい。
さらにまた、熱電発電モジュールの接続端子としてポール状のものを例示したが、加工により形成された配線に直接接続可能であればこれに限るものではない。また、上記実施形態では、配線板を冷却板側に設けた例を示したが、これに限らず受熱板側に設けてもよい。ただし、上述したように、配線板や接続端子への熱影響を抑制して熱電発電装置の耐久性を高める観点からは、配線板を冷却板側に設けることが好ましい。
以下、本発明の実施例について説明する。
まず、ポール状の接続端子を有する熱電発電モジュールを配線板に差し込むことにより、図4に示すように縦横4枚ずつ合計16個マトリックス状に配列した図1に示す断面構造の熱電発電装置を作製した(本発明例1)。熱電発電モジュールの平面サイズは50mm×50mmであり、熱電発電装置の平面サイズは235mm×235mmである。各熱電発電モジュールの発電量は15Wであり、合計の発電量は240Wとなった。
比較のため、本発明例1と同様の平面サイズの熱電発電モジュールどうしを従来のようにリード線で接続して、縦横4枚ずつ合計16個マトリックス状に配列し、図7に示す熱電発電装置を作製した(比較例1)。その結果、本発明例1と同様、各熱電発電モジュールの発電量は15Wであり、合計の発電量は240Wとなったが、配線スペースが必要であるため、比較例1の熱電発電装置の平面サイズは280mm×400mmと全体の面積が本発明例1の2倍程度となり、熱電発電モジュールの配置密度が低いことが確認された。また、比較例1の熱電発電装置は、使用中に、リード線の絶縁が悪化し、地絡が発生した。
このように、本発明例1の熱電発電装置では、熱電発電モジュールの接続にリード線が不要であるため、リード線を用いた比較例1よりも熱電発電モジュールの配置密度を2倍程度に高めることができ、また、本発明例1では、ポール状の接続端子を配線板にワンタッチで接続することができるため、リード線同士を手作業で一対ずつ接続する比較例1の場合よりも、熱電発電モジュールの熱電発電装置への組み込み時間を大幅に削減でき、生産性が向上した。また、本発明例1では地絡が生じないため、絶縁不良による故障を大幅に低減することができた。
次に、図4に示すように縦横4枚ずつ合計16個マトリックス状に配列した図8に示す断面構造の熱電発電装置を作製した(本発明例2)。すなわち、本発明例2は、本発明例1の熱電発電装置に付勢部材であるコイルばねを付加したものである。その結果、本発明例2では、本発明例1に比べて熱接触状態が向上し、出力が約5%向上した。また、本発明例1よりもOリングの着性が良好に維持され、耐久性の高いものとなった。
本発明は、製鉄工場に限らず、種々の工業用設備や、エンジンにて駆動される自動車、建設機械、鉄道車両等、熱を発生する種々の装置ないし設備に適用することが可能である。
1 熱電発電モジュール
2 P型熱電素子
3 N型熱電素子
4 下側電極
5 上側電極
6 下側薄膜基板
7 上側薄膜基板
8 接続端子
10 受熱板
20 冷却板
21 貫通孔
22,34,36,38 絶縁材
30,30′ 配線板
31 絶縁体からなる基体
32 配線
33 接続口
35 導電体からなる基体
40 Oリング(封止材)
50 ボルト(締結材)
60 電気ライン
70 コイルばね
100 熱電発電装置

Claims (9)

  1. 熱エネルギーを電気エネルギーに変換する複数の熱電発電モジュールと、熱源からの熱を受ける受熱板と、前記受熱板よりも低温に維持される冷却板と、加工により所定パターンに形成された、前記複数の熱電発電モジュールを接続するための配線とを有し、前記複数の熱電発電モジュールが、前記受熱板と前記冷却板との間に介装されてなる熱電発電装置であって、
    前記熱電発電モジュールは、所定個数のP型熱電素子とN型熱電素子とが平面状に配列され、前記P型熱電素子および前記N型熱電素子の一方側の面どうし、および、前記P型熱電素子および前記N型熱電素子の他方側の面どうしを電極により直列に接続してPN素子対を構成してなり、端部の前記P型熱電素子および端部の前記N型熱電素子には、接続端子が接合されており、
    前記複数の熱電発電モジュールの前記接続端子が、前記配線に直接接続されることにより、前記複数の熱電発電モジュールどうしが接続され、
    前記配線は、基体中に加工により所定パターンで形成され、前記基体には前記複数の熱電発電モジュールの接続端子を差し込む複数の接続口が形成されており、
    前記接続端子はポール状をなし、前記接続端子を前記接続口に差し込むことにより、前記接続端子が前記配線に接続され、
    前記基体は絶縁体からなり、前記配線は前記基体の内部に直接形成されており、
    前記基体と前記配線とで配線板が構成され、前記配線板は、前記冷却板の外側の面に設けられていることを特徴とする熱電発電装置。
  2. 前記冷却板は、前記接続端子が貫通する貫通孔を有し、前記接続端子は、前記貫通孔を貫通した後、前記接続口に差し込まれて配線に接続され、前記貫通孔の周囲に絶縁材が設けられて前記冷却板と前記接続端子が絶縁されることを特徴とする請求項1に記載の熱電発電装置。
  3. 前記配線は、パターン印刷によって形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の熱電発電装置。
  4. 前記受熱板および前記冷却板の間には、前記複数の熱電発電モジュールの配置空間を囲むように封止材が設けられ、前記受熱板および前記冷却板は前記封止材の外側の位置で締結材により締結されていることを特徴とする請求項から請求項のいずれか1項に記載の熱電発電装置。
  5. 前記締結材には、前記受熱板および前記冷却板を互いに近づける方向に付勢する弾性を有する付勢部材が設けられていることを特徴とする請求項に記載の熱電発電装置。
  6. 前記付勢部材がコイルばねであることを特徴とする請求項に記載の熱電発電装置。
  7. 前記封止材がOリングであることを特徴とする請求項から請求項のいずれか1項に記載の熱電発電装置。
  8. 前記複数の熱電発電モジュールは、これらが高実装密度で配置されるように、接続端子の配置位置が異なる複数タイプのものからなることを特徴とする請求項から請求項のいずれか1項に記載の熱電発電装置。
  9. 前記複数の熱電発電モジュールは、接続端子の配置位置がすべて同一であり、前記熱電発電モジュールが高実装密度を実現するように配置されていることを特徴とする請求項から請求項のいずれか1項に記載の熱電発電装置。
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