JP2018093152A - 熱発電デバイス - Google Patents

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高橋 和宏
Kazuhiro Takahashi
和宏 高橋
剛 梶谷
Takeshi Kajitani
剛 梶谷
政彦 斎藤
Masahiko Saito
政彦 斎藤
康一 奥
Koichi Oku
康一 奥
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Abstract

【課題】熱発電半導体素子と電極材の接合強度が高く、高温環境下での使用時も熱発電半導体素子および電極材の間の接合信頼性を確保し、熱電半導体の高温側及び低温側からの熱伝導性が良い熱発電デバイスを提供する。【解決手段】支持基板1としての金属板あるいは熱伝導率100w/m・k以上の素材の平面基板上に絶縁層2a並びに銅配線回路2bを形成し、その上に複数のp型の熱発電半導体3aとn型の熱発電半導体3bを交互に直列に結合配置する。熱電半導体3aと3bの間には絶縁も兼ねた接着層9を設け、当該デバイスの高温熱源接触側一面には耐熱耐酸化層6を有する電極板5を用い、金属接合材4によってその電極材と2種類の熱発電半導体を接合し、低温側は鉛フリーはんだを含むはんだを用いて基板の回路2bと2種類の熱電半導体3aと3bの低温側とを接合する。【選択図】図3

Description

本発明は、支持基板と該支持基板上に配列された複数の熱発電半導体素子と、支持基板に形成され熱発電半導体素子間を電気的に接続する複数の配線回路と、隣接するp型n型それぞれの熱発電半導体素子の間を接続する電極材と接合材を有し、600℃までの熱源に対応しながらも耐久信頼性や発電効率を向上させた熱発電デバイスとその製造方法に関するものである。
熱発電半導体は、大電力を得るため熱電能と電気伝導が大きく、絶縁体のように熱伝導率が小さいという物理的性質を持つ半導体で、従来はIIA−IVA族、IVA−VIA族、VA−VIA族化合物半導体が主なものであったが、VIIB−IVA族やVIIIA−IVA族化合物半導体も加わっており、電子構造上、縮退半導体が有利だと言われている。更に発電用熱発電半導体としては耐熱性半導体である事が要求され、宇宙開発用のシリコン−ゲルマニウム合金、民生用としての遷移金属ケイ化物などの耐熱、耐酸化性半導体も含まれる。
熱発電半導体にはp型の熱発電半導体とn型の熱発電半導体が存在し、これらの半導体の両端に温度差をつけると電子並びに正孔が偏って生じるため、p型とn型を交互に直列に接続し、導通回路を形成することで電流が流れる特徴を有する。
その特性を利用し、熱エネルギーから電気エネルギーへの変換を行う熱発電デバイスは、可動部品がなく発電時の静音性に優れているうえに構造も比較的シンプルにできる為、メンテナンスも最小限で済むなどの利点がある一方、それほどエネルギー変換効率が高くなく、人工衛星や惑星探査機などの放射性同位体の崩壊熱を熱源として利用した発電システム等に用いられてきた。だが、環境意識の高まりやエネルギーハーベストへの注目などの時代の流れから、今まで廃熱としてただ捨てられていた熱エネルギーから電気エネルギーを取り出す手法として着目され、自動車並びに船舶等のエンジンや排気系の熱、工場設備からの廃熱、ごみ焼却炉やボイラー等の廃熱等に用いられることが考えられており、熱発電デバイスの低コスト化、長期耐久信頼性の向上が期待されている。
しかし現状で実用化され広く世間に出回っている熱発電デバイスは、熱発電素子としてビスマス−テルル系を主とするものであり、高温側の使用温度領域が200℃付近までと比較的低めの温度に限られている為、より高い温度となる自動車や焼却等の熱を利用した熱発電デバイスへの利用を考えると、ビスマス−テルル系よりもより高温領域で使用出来得る鉛−テルル系、コバルト−アンチモン系、亜鉛−アンチモン系、マンガンシリサイド系、マグネシウムシリサイド系、ハーフホイスラー型、シリコン−ゲルマニウム系等を熱発電素子の素材とするような熱発電デバイスが必要となる。
また、前記ビスマス−テルル熱発電素子とそのデバイスの電極は熱源接触部も含め、多くのものがはんだ等の軟ろう材によって接合されており、比較的融点が高い鉛フリーはんだであってもその融点は220℃前後であるため、より温度の高い領域でデバイスを使用すると、軟ろう材が溶融、流出して電極形成が破綻する危険性があるため、熱発電デバイスの最高使用温度に少なくとも軟ろう材の融点付近以下という制限があった。
そこで特許文献1には、熱発電素子として珪化鉄(FeSi2)を用いるとともに、軟ろう材使用時の不具合解消の為、熱発電素子端部に銀を主体とした介在層を設け、電極材と熱発電素子を融点が600〜820℃の硬ろう材を用いて電極形成した熱発電デバイスが記されている。
また特許文献2には、p型の熱発電素子であるコバルト−アンチモン系素子と電極材との間、並びにn型の熱発電素子であるコバルト−アンチモン系素子と電極材との間に、それぞれアルミニウムを主成分とする層を形成してから接合することが記されている。
更に特許文献3には、マンガンシリサイドのp型とマグネシウムシリサイドのn型の熱発電素子をそれぞれ、アルミニウムあるいはアルミニウム合金層及びチタンあるいはチタン合金層を中間層として電極材との間に設ける事が記されている。
あるいは特許文献4には、p型の熱発電素子と金属電極並びに金属電極とn型の熱電素子との中間層の金属電極界面近傍にアルミニウム成分よりも熱発電素子成分(ゲルマニウム−シリコン、またはマグネシウム−シリコン、あるいはマンガン−シリコン)を多く含む部分を有するように形成すること、また成分としてシリコンを含有するp型の熱発電素子とn型の熱発電素子に対し、中間層はアルミニウムまたはシリコンと熱電素子の成分を含有させたアルミウム合金からなるものであり、中間層部材が溶融される温度で電極板と中間層、熱発電素子を接合することが記されている。
特許第4570071号公報 特開2003−304006号公報 特開2006−49736号公報 特許第5931657号公報
前記の熱発電半導体素子と電極材との接合並びに熱発電デバイスの上面にもう一枚別の支持基板を取り付けることについては以下のような課題が考えられる。
(1)硬ろう材による接合
硬ろう材は本来、金属構造材の接合を目指したもので機械的強度は高いが硬く、これを用いた場合、融点は約450〜800℃とはんだ等の軟ろう材よりは融点が高く、接合材としてより高温の使用温度領域での使用が可能となる。硬ろう材の種類として、アルミニウムを主としたアルミろう、銀を主とした銀ろう、銅を主とした銅ろう、金を主とした金ろう等があるが、まずは材料費として価格が高価になるとともに、高温系デバイスの接合材として用いられる場合、熱発電半導体との線膨張係数の差による接合性劣化や大気中での高温加熱による酸化によって接合部の劣化が大きくなり、耐久性、信頼性が確保できなくなる問題がある。
(2)加圧、圧着
熱発電素子と電極材との接合は接触面の熱伝導状態の悪化や酸化層の形成などによる接触抵抗の増加で熱発電デバイスの発電効率悪化が懸念される。また接触抵抗を軽減させる為、加圧力を高めると熱発電デバイスの使用環境によっては加圧力に加えて、熱による変形とその応力も加わってくる為、熱発電デバイスの耐久信頼性への悪影響が懸念される。
(3)中間層を挟んだ接合
特許文献2と3に記されているように、熱発電半導体素子と電極材との間にアルミニウム又はアルミニウムの合金を挟んで熱発電半導体素子と電極材とを接合することが示されている。しかし、特許文献2の記載方法では、接合時に500℃以上600℃以下に加熱しつつ19.61〜88.26MPaの圧力をかけているため、熱発電半導体素子にダメージを与え、熱発電半導体素子と電極材の間の接合信頼性が悪化する危険性がある。また、特許文献3に記載されている方法でも、接合時に600〜800℃に加熱しつつ数十MPa程度の圧力をかけるため、熱発電半導体素子にダメージを加え、熱発電半導体素子と電極材の間の接合信頼性が悪化する危険性がある。
(4)上面(高温熱源側)に支持基板を取り付ける構造
熱発電デバイスの上面にもう一枚支持基盤を取り付ける場合、デバイス全体としての一体化が図れ、熱発電半導体素子の保護にもつながる一方で、支持基板の熱伝導性が低い場合、発電出力に悪影響を与えるとともに全体として製造コストを押し上げる要因となる。
そこで、本発明の目的は、高温用の熱発電半導体素子と電極材を接合する構造において、熱発電半導体素子と電極材の接合強度が高く、高温環境下での使用時も熱発電半導体素子および電極材の間の接合信頼性を確保し、熱電半導体の高温側の熱の伝導性も良く、低温側からの熱の移動も良好な熱発電デバイスを提供することにある。
上述の熱発電デバイスに関する課題を解決する為、p型の熱発電半導体とn型の熱発電半導体を交互に直列に結合配置して構成されるπ型の熱発電デバイスにおいて熱発電半導体デバイスの支持基板として金属板あるいは熱伝導率100w/m・k以上の素材の基板上に絶縁処理を施したうえで回路パターンを設け、デバイスの電極材として厚さ0.1〜0.2mmのニッケル(Ni)あるいはその合金材を用い、金属接合材によってそのNi電極材とp型、n型それぞれの熱発電半導体が接合されており、また低温接触側にははんだ(鉛フリーを含む)を用いて回路パターンとp型、n型それぞれの熱発電半導体との電極材とを接合し、回路形成した。
また、金属接合材として、アルミニウム(Al)またはその合金材、もしくはマグネシウム(Mg)またはその合金材を用いた。
また、本発明における熱発電デバイスの製造方法は、一つのp型の熱発電半導体ブロックと一つのn型の熱発電半導体ブロックの広い面(7mm×10mm)の面に絶縁並びに耐酸化保護機能を有する無機接着剤を塗布し、これらを接着した。
その後、電極材の板の一方の面の側に金属接合材を置き、p型の熱発電半導体素子とn型の熱発電半導体素子が一体となって並んだブロックを設置し、これらをセラミックバネを用いた加圧式固定具によって板挟みにした状態で0.4〜1.7MPa程度で加圧しながら、真空雰囲気中で接合材が溶融する温度域まで加熱し、導通回路となるように接合させた。
また、相対するもう一方の電極板についても上記と同様な手法でp型熱発電半導体素子とn型熱発電半導体素子がショートしないように2種類の熱発電半導体それぞれに1枚ずつ電極板を接合させた。
熱発電デバイスの絶縁処理と耐酸化性処理を兼ねて高温部接触側の電極材を中心とした1対の熱発電半導体素子ブロック表面に金属酸化物を主体とする塗料を吹き付け、乾燥並びに焼成を行った。この際、p型とn型それぞれに2分割されて接合している低温側の電極面には塗料が付かないようマスキング処理を施して塗料の塗布を行った。
両端に電極材接合されたp型及びn型の熱発電半導体素子の2分割されて接合している低温側の電極面をデバイスの支持基板となる金属板あるいは熱伝導率100w/m・k以上の素材の基板上に絶縁処理を施し、銅箔による回路パターンを設けた基板上に、p、n、p、n・・・と交互の直列配列となるように配置し、鉛フリーはんだを用いて回路パターンとp型、n型の熱発電半導体をはんだ付けし、回路形成を行った。
熱発電デバイス支持基板上に設けてある電極取り出し面より電力を取り出すため、それぞれプラス側、マイナス側のリード線を取り付けた。
本発明の特徴は、金属接合による高強度接合であり、高温環境下での接合信頼性を確保するとともに熱発電半導体をNi電極板一枚の上から直接加熱でき、また熱伝導率の高い支持基板を用いることで発電効率を上げられることにある。
本発明の熱電変換モジュールでは、熱発電半導体ブロックの直上の耐熱耐酸化処理された電極材側から熱発電半導体素子を加熱できるため、効率よく熱を伝えられるとともに、高温環境下での各部材の熱膨張率の差による接合部の熱応力を緩和できる構造を実現できる。また、各電極部材並びに支持基板の熱伝導率が比較的高いため、熱の流れを妨げてデバイス内に蓄熱されることを防止し、効率の良い発電状態を維持することが出来る。
本発明の熱発電デバイスの実施形態を示すもので、デバイス全体の斜視図である。 [図1]の熱発電半導体の一部並びに電極取出し用のリード線の一部を支持基板から取り除いた状態を示した斜視図である。 [図2]中のZ線に沿った断面図の一部である。
本発明の実施形態を主に図2、図3をもとにして説明する。なお、図1、図2、図3に示した符号は同一の部材を示している。
本発明の熱発電デバイスは、図2、図3に示すように、下部の支持基板1の表面に、2aの絶縁層、2bの銅配線回路が形成され、更にp型熱発電半導体素子3a及びn型熱発電半導体素子3b(以降、熱電素子3aまたは熱電素子3bと呼称する)が、支持基板1上の2b銅配線回路の上に配置され、8のはんだ層、7の電極材、4の接合材によって接合されている。
更に各熱電素子3aと3bは、接合材4を介して高温側電極板5で各々連結されており、更に高温側電極板5の上には耐熱耐酸化層6が形成されている。
また、一対の熱電素子3aと3bの間にはそれぞれ絶縁も兼ねた絶縁機能を有する接着層9があることにより、一体形成されている。
連続した熱電素子の直列回路を形成する熱電素子3aと3bの接続回路の末端にあたる、支持基板1上の2b銅配線回路の端部には電極取出し用端子部10aと10bが設けられ、そこから耐熱被覆を有するリード線11a及び11bで熱発電デバイスから発生する電気エネルギーを取り出す。
絶縁機能を持つ耐熱耐酸化層7は高温側電極板5の上のみを覆うだけでなく、各熱電素子3a並びに3bの表面を覆う。
本発明の熱発電デバイスにおいて、支持基板1は強度を保持するため、1〜2mm程度の厚みとなることが望ましく、材質としては熱伝導度が100w/m・k以上となるアルミナ、窒化アルミニウム、窒化珪素、炭化珪素等を主成分とするセラミックスまたは金属板(アルミニウムまたはその合金、銅並びにその合金、マグネシウムまたはその合金、タングステンまたはその合金、銀またはその合金、あるいは金)または成形焼結した等方性黒鉛やグラファイトが望ましい。支持基板1の材質が絶縁体の場合は必要ないが、導電性を有する場合、2aの絶縁層は0.05〜0.1mm程度の厚みが望ましい。またその上に配置する2bの銅配線回路の厚みは0.03〜0.05mmが望ましい。
更に熱電素子3a及び熱電素子3bが、支持基板1上の2b銅配線回路の上に配置され、8のはんだ層、7の電極材、4の接合材によって接合されており、電極材7の厚みは0.03〜0.1mmであることが望ましい。
熱電素子3aならびに熱電素子3bの間には絶縁機能を有する接着層9があることにより、一体化されていることにより、熱発電デバイスの物理的な強度を増している。この接着層は0.15〜0.3mm程度であることが望ましい。
更に一対の熱電素子3aと熱電素子3bは、接合材4を介して高温側電極板5で各々連結されており、高温側電極板5の厚みは0.1〜0.2mm程度であることが望ましい。また、更に高温側電極板5の上に設けられる耐熱耐酸化層6は0.01〜0.04mmで形成されることが望ましい。
支持基板1上の2b銅配線回路の端部に設けられた電極取出し用端子部10aと10bから取り出されるリード線11a及び11bは電流を流すため、導電性の良好な銅、アルミニウム、銀等が用いられ、またその被覆材の耐熱温度が80〜200℃程度まであるものが望ましく、低温接触側に沿わせる形で配線し、高温側からの熱影響を受けにくく配置することが望ましい。
このように構成された熱発電デバイスを、最高温度600℃までの高温熱源に高温側電極板を押し付けるように取り付け、低温側となる支持基盤1の裏側を空冷もしくは水冷により冷却することにより、発電手段として用いることが出来るとともに、長期信頼性、耐久性に優れた発電デバイスを提供することができる。
p型熱発電半導体(Mn4Si7)及びn型熱発電半導体(Al3Mn3Si4)の2つの焼結体をそれぞれ3mm×7mm×10mmの直方体の大きさに切断加工し、p型熱発電素子とn型熱発電素子を作った。これらのp型とn型の熱発電素子1対の7mm×10mmの面を無機接着剤にて貼り合わせ、6mm×7mm×10mmの熱発電素子ブロック体を作った。その熱発電素子ブロックの6mm×10mmの面のうち、片面にはp型材とn型材がお互いに導通するようにニッケル電極材を金属接合材を介して取り付けた。またその反対面にはp型材とn型材が導通しないように同様にして別々に電極材を取り付けた。p型材とn型材の独立した電極板のほうを熱発電素子ブロック体低温側として、細長いニッケル電極板を半田付けにて取り付けた。
本熱発電素子ブロック体の上面部の電極板を600℃に加熱して低温側ニッケル電極から取り出される電気出力を確認したところ、初期開放電圧(初期OCV)として0.10V,初期最大電力として4.6mWが得られた。その後、一旦常温まで戻し、再度600℃まで加熱、常温空冷という動作を10回繰り返した後、試験後開放電圧(試験後OCV)として0.10V,試験後最大電力として4.5mWが得られた。
p型熱発電半導体(Mn4Si7)及びn型熱発電半導体(Mg2Si)の2つの焼結体をそれぞれ3mm×7mm×10mmの直方体の大きさに切断加工し、p型の熱発電素子とn型の熱発電素子を作った。これらのp型とn型の熱発電素子1対から実施例1の方法と同様にして低温側電極のついた熱発電素子ブロック体を作った。
本熱発電素子ブロック体の上面部の電極板を600℃に加熱して低温側ニッケル電極から取り出される電気出力を確認したところ、初期開放電圧(初期OCV)として0.17V,初期最大電力として12.2mWが得られた。その後、一旦常温まで戻し、再度600℃まで加熱、常温空冷という動作を10回繰り返した後、試験後開放電圧(試験後OCV)として0.18V,試験後最大電力として13.5mWが得られた。
p型熱発電半導体(Sr2Mg4Si3)及びn型熱発電半導体(Mg2Si)の2つの焼結体をそれぞれ3mm×7mm×10mmの直方体の大きさに切断加工し、p型の熱発電素子とn型の熱発電素子を作った。これらのp型とn型の熱発電素子1対から実施例1の方法と同様にして低温側電極のついた熱発電素子ブロック体を作った。
本熱発電素子ブロック体の上面部の電極板を600℃に加熱して低温側ニッケル電極から取り出される電気出力を確認したところ、初期開放電圧(初期OCV)として0.12V,初期最大電力として6.0mWが得られた。その後、一旦常温まで戻し、再度600℃まで加熱、常温空冷という動作を10回繰り返した後、試験後開放電圧(試験後OCV)として0.12V,試験後最大電力として6.3mWが得られた。
p型熱発電半導体(Mn4Si7)及びn型熱発電半導体(Al3Mn3Si4)の2種類の焼結体をそれぞれ3mm×7mm×10mmの直方体の大きさに切断加工し、p型の熱発電素子とn型の熱発電素子を作った。これらのp型とn型の熱発電素子1対の7mm×10mmの面を無機接着剤にて貼り合わせ、6mm×7mm×10mmの熱発電素子ブロック体を20個作った。その熱発電素子ブロックの6mm×10mmの面のうち、片面にはp型材とn型材がお互いに導通するようにニッケル電極材を金属接合材を介して取り付けた。またその反対面にはp型材とn型材が導通しないように同様にして別々に電極材を取り付けた。p型材とn型材の独立した電極板のほうを熱発電素子ブロック体低温側として、アルミウム製支持基板上の銅回路に対してp型材とn型材の直列回路となるよう配置してはんだ付けにて20対取り付け、熱発電デバイスを作成した。
本熱発電デバイスの上面部の電極板を600℃に加熱して電気的出力を確認したところ、開放電圧(OCV)として1.57V,最大電力として1.44Wが得られた。また、本デバイスの内部抵抗を測定したところ、約0.43Ωであった。
p型熱発電半導体(Mn4Si7)及びn型熱発電半導体(Mg2Si)の2種類の焼結体をそれぞれ3mm×7mm×10mmの直方体の大きさに切断加工し、p型の熱発電素子とn型の熱発電素子を作った。これらのp型とn型の熱発電素子1対の7mm×10mmの面を無機接着剤にて貼り合わせ、6mm×7mm×10mmの熱発電素子ブロック体を20個作った。その熱発電素子ブロックの6mm×10mmの面のうち、片面にはp型材とn型材がお互いに導通するようにニッケル電極材を金属接合材を介して取り付けた。またその反対面にはp型材とn型材が導通しないように同様にして別々に電極材を取り付けた。p型材とn型材の独立した電極板のほうを熱発電素子ブロック体低温側として、アルミニウム製支持基板上の銅回路に対してp型材とn型材の直列回路となるよう配置してはんだ付けにて20対取り付け、熱発電デバイスを作成した。
本熱発電デバイスの上面部の電極板を600℃に加熱して電気出力を確認したところ、開放電圧(OCV)として2.48V,最大電力として2.78Wが得られた。また、本デバイスの内部抵抗を測定したところ、約0.55Ωであった。
比較例1
p型熱発電半導体(Mn4Si7)及びn型熱発電半導体(Mg2Si)の2種類の焼結体をそれぞれ3mm×7mm×10mmの直方体の大きさに切断加工し、p型熱発電素子とn型熱発電素子を作った。これらのp型とn型の熱発電素子1対の7mm×10mmの面を無機接着剤にて貼り合わせ、6mm×7mm×10mmの熱発電素子ブロック体を作った。その熱発電素子ブロックの6mm×10mmの面のうち、片面にはp型材とn型材がお互いに導通するようにNi電極材を導電性銀ペースト(アレムコ社パイロダクト597)で取り付けた。またその反対面にはp型材とn型材が導通しないように同様にして別々に電極材を同じ銀ペーストを使って取り付け、低温側電極のついた熱電素子ブロック体を作った。
本熱電素子ブロック体の上面部の電極板を600℃に加熱して低温側ニッケル電極から取り出される電気出力を確認したところ、初期開放電圧(初期OCV)として0.16V,初期最大電力として11.2mWが得られた。
その後、一旦常温まで戻し、再度600℃まで加熱、常温空冷という動作を10回繰り返した後、試験後開放電圧(試験後OCV)として0.12V,試験後最大電力として0.8mWが得られた。
1・・・支持基板
2・・・支持基板上加工
2a・・・絶縁層
2b・・・銅回路パターン
3・・・熱発電半導体素子
3a・・・p型熱発電半導体素子
3b・・・n型熱発電半導体素子
4・・・接合材
5・・・高温側電極材
6・・・絶縁及び耐熱耐酸化層
7・・・低温側電極材
8・・・はんだ
9・・・絶縁層(無機系接着剤)
10・・・電極取出し面
10a・・・プラス(+)側電極取出し面
10b・・・マイナス(−)側電極取出し面
11・・・配線(リード線)
11a・・・プラス(+)側リード線
11b・・・マイナス(−)側リード線

Claims (5)

  1. 複数のp型の熱発電半導体とn型の熱発電半導体を交互に直列に結合配置して構成されるπ(パイ)型の形式の熱発電デバイスにおいて、支持基板として金属板あるいは熱伝導率100w/m・k以上の素材の平面基板上に絶縁処理を施したうえで銅などによる回路パターンを設け、デバイスの高温熱源接触側には電極材として厚さ0.1〜0.2mmのニッケル(Ni)あるいはその合金材を用い、金属接合材によってそのNi電極材とp型、n型それぞれの熱発電半導体が接合されており、前記デバイスの高温熱源接触側の電極材表面に絶縁性のある耐熱耐酸化膜を有し、隣接するp型とn型の熱発電半導体間には電気絶縁並びに耐酸化機能を有する接着層が設けられており、更には各熱電半導体の表面にも絶縁並びに耐熱耐酸化機能を有する層を設け、高温側と相対する低温側は鉛フリーはんだを含むはんだを用いて基板の回路とp型、n型それぞれの熱発電半導体とを接合してなり、回路が形成されていることを特徴とする熱発電デバイス。
  2. 前記の金属接合材として、アルミニウム(Al)またはその合金材、もしくはマグネシウム(Mg)またはその合金材を用いることを特徴とする請求項1に記載の熱発電デバイス。
  3. 前記の熱発電半導体のうち、p型材料としてマンガン(Mn)と珪素(Si)を主とするものあるいはMnSi1.74、またはマグネシウム(Mg)とストロンチウム(Sr)と珪素(Si)を主とするものあるいはSr2Mg4Si3を用い、n型材料としてMg2Siあるいはマグネシウムと珪素を主とするものにアンチモン(Sb)を添加したもの、またはAl3Mn3Si4あるいはアルミニウムとマンガンと珪素を主とするものにアンチモン(Sb)を添加したものを用いることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の熱発電デバイス。
  4. 前記のp型熱発電半導体とn型熱発電半導体はそれぞれ、電流加熱方式を用いて粉末焼結されたものを用いることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載された熱発電デバイス。
  5. 前記の熱発電デバイス作成時にセラミックバネを用いた加圧式固定具を用い、真空炉中で加圧するとともに一定時間加熱して電極接合することを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載された熱発電デバイスの製造方法。
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