JP6191236B2 - 液体吐出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、液体を吐出する液体吐出装置に関する。
液体を吐出する液体吐出装置として、インクを吐出することによって記録を行うインクジェット式の記録装置がある。特許文献1に記載のインクジェット式の記録装置では、キャリッジを往復移動させつつ、キャリッジに搭載された記録ヘッドからインクを吐出させることにより記録を行う。また、特許文献1では、キャリッジを駆動するためのキャリッジモータの温度を推定し、推定されたキャリッジモータの温度が所定の閾値以上である場合に、キャリッジモータの冷却のために、記録動作を一時的に休止させている。
このとき、特許文献1では、予め記憶されたテーブルから読み出された1パスあたりの単位発熱量を順次足し合わせることで、単位時間当たりのキャリッジモータの発熱量を算出している。そして、算出した単位時間当たりのキャリッジモータの発熱量から、単位時間当たりのキャリッジモータの温度変化量を求め、キャリッジモータの温度を推定している。また、特許文献1では、キャリッジを種々の移動速度で種々の移動距離だけ移動させ、それぞれの場合においてキャリッジモータの電流値を実測する。そして、実測した電流値から、テーブルに記憶させるキャリッジモータの単位発熱量を決定している。
特許第3941438号公報
ここで、キャリッジモータが回転しているときには、キャリッジモータに逆起電力が発生する。逆起電力は、キャリッジモータの回転数によって変わるものである。そして、キャリッジモータに流れる電流量は、環境温度などの使用環境や逆起電力の影響によって変わる。そのため、特許文献1では、テーブルに記憶させるための単位発熱量を決定するときの使用環境と、印刷時の使用環境とが異なっていると、テーブルから読み出されたキャリッジモータの単位発熱量と、実際のキャリッジモータの単位発熱量とが大きく異なってしまうことがある。その結果、特許文献1において、キャリッジモータの温度が高くなってキャリッジモータが破損してしまうことなどを確実に防止するためには、記録動作を休止させることを決定する基準となる上記閾値を低めの温度に設定する必要がある。そして、この場合には、キャリッジモータの温度がそれほど高くないときにも、記録動作が休止され、画像の記録にかかる時間が長くなってしまう虞がある。
このとき、特許文献1において、上述したようなテーブルを使用環境毎に記憶させておけば、推定されるキャリッジモータの温度を、使用環境の変化に対してロバスト性を有するものとすることができる。しかしながら、この場合には、使用環境毎にテーブルを記憶しておく必要があるため、メモリー容量を増大させる必要等が生じてしまう。
本発明の目的は、推定されるキャリッジモータの温度が、使用環境の変化に対してロバスト性を有するものとなり、且つ、キャリッジモータの温度を推定するために使用環境毎の電流値に対応するパラメータのテーブルを用意する必要もない液体吐出装置を提供することである。
第1の発明に係る液体吐出装置は、液体を吐出する液体吐出ヘッドと、前記液体吐出ヘッドを搭載し、所定の走査方向に往復移動するキャリッジと、前記キャリッジを駆動するためのキャリッジモータと、前記キャリッジの移動速度を検出する速度検出手段と、前記液体吐出ヘッド及び前記キャリッジモータの動作を制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記キャリッジモータの温度を推定するモータ温度推定処理と、前記液体吐出ヘッド及び前記キャリッジモータを動作させて、入力された吐出データに対応する液体の吐出を行わせる液体吐出処理と、を実行し、前記モータ温度推定処理において、前記キャリッジモータに印加される駆動電圧と、前記速度検出手段により検出される前記キャリッジの移動速度とに基づいて、前記吐出データに対応する液体吐出処理を実行した後の前記キャリッジモータの温度である処理後温度を推定し、
前記液体吐出処理において、前記モータ温度推定処理で推定された前記キャリッジモータの温度に基づいて、前記キャリッジモータの動作を制御する。
キャリッジに発生する逆起電力は、キャリッジモータに印加される駆動電圧と、キャリッジモータの回転速度によって決まる。本発明では、キャリッジモータに印加される駆動電圧と、速度検出手段により検出されるキャリッジの移動速度とに基づいて、モータの温度を推定することにより、逆起電力の影響を考慮して、キャリッジモータの温度を推定することとなり、推定されるキャリッジモータの温度が、使用環境の変化に対してロバスト性を有するものとなる。また、モータに印加される駆動電圧は、キャリッジを制御するための操作量であるため、キャリッジモータに印加される駆動電圧と、速度検出手段により検出されるキャリッジの移動速度とに基づいて、キャリッジモータの温度を推定することにより、使用環境毎の電流値に関連するパラメータのテーブルを用意することなく、キャリッジモータの温度を推定することができる。これにより、制御装置の構成を簡素にすることができる。
また、本発明によると、モータ温度推定処理において処理後温度を推定し、液体吐出処理において、推定された処理後温度に基づいて前記キャリッジモータの動作を制御することにより、液体吐出処理の途中にキャリッジモータの温度が閾値以上となり、液体吐出処理が中断されてしまうことなどを防止することができる。
第2の発明に係る液体吐出装置は、第1の発明に係る液体吐出装置において、前記キャリッジの移動距離を検出する距離検出手段をさらに備え、前記制御手段は、前記モータ温度推定処理において、前記駆動電圧と、前記速度検出手段により検出される前記キャリッジの移動速度と、前記距離検出手段により検出される前記キャリッジの移動距離とに基づいて、前記キャリッジモータの温度を推定する。
キャリッジモータにおいて発生したエネルギーの一部は、キャリッジを移動させるためのエネルギーとして消費され、キャリッジを移動させるためのエネルギーは、キャリッジの移動距離に比例する。本発明では、キャリッジモータに印加される駆動電圧と、キャリッジの移動速度と、キャリッジの移動距離とに基づいて、キャリッジモータの温度を推定するため、キャリッジを移動させるために消費されたエネルギーを考慮して、キャリッジモータの温度を精度よく推定することができる。
の発明に係る液体吐出装置は、第1又は2の発明に係る液体吐出装置において、前記制御手段は、入力された前記吐出データを記憶部に一時的に記憶し、前記記憶部に複数の前記吐出データが記憶されたときに、前記モータ温度推定処理において、各吐出データに対応する前記処理後温度をそれぞれ推定し、複数の前記吐出データに対応する前記処理後温度のうち、一部の前記処理後温度が所定の閾値以上であると推定された場合には、複数の前記吐出データが入力された順序に関係なく、推定された前記処理後温度が前記閾値よりも低い前記吐出データに対応する前記液体吐出処理を先に実行する。
本発明によると、先に入力された吐出データに対応する処理後温度が閾値以上であり、後に入力された吐出データに対応する処理後温度が閾値よりも低い場合に、後に入力された吐出データに対応する液体吐出処理が先に行われる。その結果、先に入力された吐出データに対応する液体吐出処理、及び、後に入力された吐出データに対応する液体吐出処理のいずれもが実行されずに、液体吐出装置の動作が長期間停止してしまうのを防止することができる。
の発明に係る液体吐出装置は、第1〜3のいずれかの発明に係る液体吐出装置において、前記制御手段は、前記液体吐出処理において、前記キャリッジを前記走査方向に一往復させ、前記液体吐出ヘッドから液体を吐出させる、単位吐出動作を繰り返し行わせ、各単位吐出動作を、それぞれ、前記キャリッジを前記走査方向の一方側及び他方側に移動させるときに前記液体吐出ヘッドから液体を吐出させる第1単位吐出動作と、前記キャリッジを前記走査方向の一方側に移動させるときにのみ前記液体吐出ヘッドから液体を吐出させる第2単位吐出動作のいずれかに選択的に決定し、前記モータ温度推定処理において、全ての前記単位吐出動作を前記第1単位吐出動作に決定した場合の前記処理後温度である第1温度を推定し、前記第1温度が所定の閾値以上である場合には、さらに、全ての前記単位吐出動作を前記第2単位吐出動作に決定した場合の前記処理後温度である第2温度を推定し、前記第1温度の推定値が前記閾値よりも低い場合には、全ての前記単位吐出動作を前記第1単位吐出動作に決定して前記液体吐出処理を実行し、前記第1温度の推定値が前記閾値以上であり、且つ、前記第2温度の推定値が前記閾値よりも低い場合には、少なくとも一部の前記単位吐出動作を前記第2単位吐出動作に決定して前記液体吐出処理を実行する。
液体吐出装置では、例えば、キャリッジの移動方向に関わらず液体吐出ヘッドから液体を吐出させることによって液体吐出処理を高速に行うことと、液体吐出ヘッドから液体を吐出させるときのキャリッジの移動方向をそろえることによって、液体の着弾位置精度を高くすることと、を選択的に行うことができるようにするために、第1単位吐出動作と第2単位吐出動作のいずれかを選択的に行わせることが可能になっていることがある。本発明では、このような場合に、全ての単位吐出動作を第1単位吐出動作に決定した場合の処理後温度の推定値である第1温度が所定の閾値以上であり、且つ、全ての単位吐出動作を第2単位吐出動作に決定した場合の処理後温度の推定値である第2温度が閾値よりも低い場合に、少なくとも一部の単位吐出動作を第2単位吐出動作に決定して液体吐出処理を実行することにより、液体吐出処理を停止することなく、キャリッジモータの温度が閾値を超えてしまうのを防止することができる。また、第1単位吐出動作を第2単位吐出動作に変更しても、液体の着弾位置精度が低くなってしまうことはない。
の発明に係る液体吐出装置は、第の発明に係る液体吐出装置において、前記第2単位吐出動作は、前記キャリッジを前記走査方向の前記一方側に移動させるときの前記キャリッジの移動速度が前記第1単位吐出動作における前記キャリッジの移動速度以下であり、前記キャリッジを前記走査方向の前記他方側に移動させるときの前記キャリッジの移動速度が前記第1単位吐出動作における前記キャリッジの移動速度よりも遅い。
本発明によると、第2単位吐出動作を行ったときのキャリッジモータの温度上昇は、第1単位吐出動作を行ったときのキャリッジモータの温度上昇よりも小さくなる。したがって、第1温度が所定の閾値以上であると推定された場合に、第2温度が閾値よりも低いと推定される可能性が高い。すなわち、第1温度が所定の閾値以上であると推定された場合に、液体吐出処理を停止することなく、少なくとも一部の第1単位吐出動作を第2単位吐出動作とした液体吐出処理を実行させることができる可能性が高い。
の発明に係る液体吐出装置は、第4又は第5の発明に係る液体吐出装置において、前記制御手段は、前記第1温度の推定値及び前記第2温度の推定値の両方が前記閾値以上である場合には、前記モータ温度推定処理の後、所定時間待機してから、全ての前記単位吐出動作を前記第1単位吐出動作に決定して前記液体吐出処理を実行する。
本発明によると、第1温度の推定値及び第2温度の推定値の両方が閾値以上の場合に、所定時間待機する分、液体吐出処理が完了するのにかかる時間は長くなってしまうが、全ての単位吐出動作を第1単位吐出動作に決定して液体吐出処理を実行させるため、液体吐出処理が完了するのにかかる時間が長くなってしまうのを極力抑えることができる。
の発明に係る液体吐出装置は、第1〜第6のいずれかの発明に係る液体吐出装置において、前記制御手段は、前記液体吐出処理において、前記キャリッジをある移動範囲で移動させるときに、前記移動範囲の片側の端部に位置する加速区間で前記キャリッジを加速させ、前記移動範囲の加速区間と反対側の端部に位置する減速区間で前記キャリッジを減速させ、前記移動範囲の前記加速区間と前記減速区間との間の定速区間で前記キャリッジを定速で移動させ、前記加速区間と前記減速区間の前記走査方向の長さが同じであり、前記速度検出手段は、前記キャリッジの移動速度として、前記定速区間における前記キャリッジの移動速度を検出する。
加速区間でキャリッジを加速(キャリッジモータの回転速度を増加)させるときには、キャリッジモータに流れる電流が増加するため、この電流の増加を妨げる向きに逆起電力が発生する。一方、減速区間でキャリッジを減速(キャリッジモータの回転速度を減少)させるときには、キャリッジモータに流れる電流が低下するため、この電流の低下を妨げる向きに逆起電力が発生する。本発明では、加速区間と減速区間の走査方向の長さが同じであるため、キャリッジモータに印加される駆動電圧と、定速区間におけるキャリッジの移動速度とに基づいて、キャリッジモータの温度を推定することにより、推定されるキャリッジモータの温度は、キャリッジの加減速中に発生する逆起電力の影響をもふまえたものとなる。
本発明によれば、推定されるキャリッジモータの温度が、使用環境の変化に対してロバスト性を有するものとなる。また、使用環境毎の電流値に関連するパラメータのテーブルを用意することなく、キャリッジモータの温度を推定することができるため、制御装置の構成を簡素にすることができる。
本発明の実施の形態に係るプリンタの概略構成図である。 プリンタの動作を制御する制御装置のブロック図である。 キャリッジの走査区間、定速区間、加減速区間を説明するための図である。 プリンタで印刷を行うときの処理を示すフローチャートである。 図4の単数データ用処理のフローチャートである。 図4の複数データ用処理のフローチャートである。 あるプリンタで印刷を行った場合の、キャリッジモータの温度の推定値及び実測値の例を示す図であり、(a)が実施例1の場合、(b)が実施例2の場合を示している。
以下、本発明の好適な実施の形態について説明する。
(プリンタの構成)
図1に示すように、本実施の形態に係るプリンタ1(本発明の液体吐出装置)は、キャリッジ2、インクジェットヘッド3(本発明の液体吐出ヘッド)、搬送ローラ4などを備えている。また、プリンタ1の動作は、制御装置50(図2参照)によって制御されている。
キャリッジ2は、2本のガイドレール11a、11bにより、走査方向に移動自在に支持されている。ガイドレール11bの走査方向における両端部には、上下方向(図1の紙面垂直方向)を軸方向とするプーリ12a、12bが配置されている。プーリ12aは、DCモータであるキャリッジモータ13と連結された駆動プーリである。プーリ12bは、ガイドレール11bに回転自在に支持された従動プーリである。プーリ12a、12bには無端状のベルト14が巻き掛けられている。キャリッジ2には、ベルト14への取り付けを行うためのベルトグリップ2aが設けられ、ベルトグリップ2aは、ベルト14の走査方向に延びた部分に取り付けられている。そして、キャリッジモータ13を駆動すると、プーリ12a、12b及びベルト14が回転し、ベルト14に取り付けられたキャリッジ2が走査方向に往復移動する。なお、以下では、図1に示す走査方向の右側及び左側を単に右側及び左側として説明を行う。
また、ガイドレール11bの上面の搬送方向上流側の端部には、走査方向に延びたエンコーダフィルム15が配置されている。また、キャリッジ2には、エンコーダフィルム15と対向するようにエンコーダセンサ16が設けられている。エンコーダフィルム15には、走査方向に等間隔に配列された図示しない複数のスリットが形成され、エンコーダセンサ16は、キャリッジ2の移動時に通過したスリットの数をカウントする。これにより、エンコーダセンサ16がカウントしたスリットの数から、キャリッジ2の移動距離を検出することができる。また、単位時間にエンコーダセンサ16がカウントしたスリットの数から、キャリッジ2の移動速度を検出することができる。すなわち、本実施の形態では、エンコーダフィルム15とエンコーダセンサ16とを合わせたものが、本発明に係る速度検出手段と移動距離検出手段とを兼ねたものとなっている。なお、エンコーダフィルム15やエンコーダセンサ16の構成は従来と同様のものであるので、ここではこれ以上の詳細な説明を省略する。
インクジェットヘッド3は、キャリッジ2に搭載され、その下面に形成された複数のノズル10からインクを吐出させる。搬送ローラ4は、走査方向と直交する搬送方向におけるインクジェットヘッド3の両側に配置され、搬送モータ17(図2参照)に駆動されることによって記録用紙Pを搬送方向に搬送する。
そして、プリンタ1では、搬送ローラ4によって記録用紙Pを搬送方向に搬送しつつ、キャリッジ2とともに走査方向に移動するインクジェットヘッド3からインクを吐出することにより、記録用紙Pに印刷を行う。
次に、プリンタ1の動作を制御する制御装置50について説明する。制御装置50は、CPU(Central Processing Unit)51、ROM(Read Only Memory)52、RAM(Random Access Memory)53、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)54等からなり、CPU51とASIC54とが協働して、後述の温度推定処理や印刷処理など、プリンタ1の動作に必要な制御を行う。なお、図2では、CPU51を1つだけ図示しているが、制御装置50がCPU51を1つだけ備え、この1つのCPU51が処理を一括して行ってもよいし、制御装置50がCPU51を複数備え、これら複数のCPU51が処理を分担して行ってもよい。また、図2では、ASIC54を1つだけ図示しているが、制御装置50がASIC54を1つだけ備え、この1つのASIC54が処理を一括して行ってもよいし、制御装置50がASIC54を複数備え、これら複数のASIC54が処理を分担して行ってもよい。
(プリンタの動作)
次に、プリンタ1の動作について詳細に説明する。プリンタ1では、上述の通り、搬送ローラ4により記録用紙Pを搬送方向に搬送しつつ、キャリッジ2とともに走査方向に往復移動するインクジェットヘッド3からインクを吐出させることにより印刷を行うが、このとき、キャリッジ2は、図1、図3に示すように、走査区間Rで走査方向に往復移動する。走査区間Rは、その両端部を除いた定速区間R1と、走査区間Rの左端部に位置する加減速区間R2と、走査区間Rの右端部に位置する加減速区間R3とからなる。そして、キャリッジ2が、走査方向の右側に移動するときには、加減速区間R2において移動速度Vまで加速し、定速区間R1において一定の移動速度Vで移動し、加減速区間R3において移動速度0まで減速する。一方、キャリッジ2が、走査方向の左側に移動するときには、加減速区間R3において移動速度Vまで加速し、定速区間R1において移動速度Vで移動し、加減速区間R2において移動速度0まで減速する。ここで、走査区間R(定速区間R1、加減速区間R2、R3)の走査方向の長さや位置は、印刷を行う記録用紙Pのサイズや、記録用紙Pの余白となる部分の長さなどによって決まる。具体的には、図1、図3に示すように、定速区間R1の長さや位置は、記録用紙Pのうち画像が記録される記録領域Aが、配置される定速区間R1内に収まるように決定される。また、加減速区間R2、R3は、決定された定速区間R1の位置に応じて決定される。また、加減速区間R2と加減速区間R3とは走査方向の長さが同じとなるように決定される。
また、プリンタ1では、双方向印刷処理、片方向印刷処理、及び、特殊印刷処理のいずれかの印刷処理を選択的に実行可能となっている。双方向印刷処理は、例えば、テキストの印刷など、高速で印刷を行うための印刷処理である。片方向印刷処理は、例えば、写真の印刷など、双方向印刷処理よりも高い解像度で印刷を行うための印刷処理である。特殊印刷処理は、後述するように、双方向印刷処理、及び片方向印刷処理の代わりに実行させるための印刷処理である。なお、本実施の形態では、双方向印刷処理、片方向印刷処理、及び、特殊印刷処理が、本発明に係る液体吐出処理に相当する。
プリンタ1では、印刷を行うときに、キャリッジ2を走査方向に往復移動させ、その間にノズル10からインクを吐出させる単位吐出動作を繰り返す。そして、本実施の形態では、双方向印刷処理と片方向印刷処理と特殊印刷処理とで、単位吐出動作が異なっている。
双方向印刷処理の単位吐出動作(本発明の第1吐出動作)では、キャリッジ2を走査区間Rで一往復させ、キャリッジ2を右側及び左側のどちらに移動させるときにも、ノズル10からインクを吐出させる。そして、双方向印刷処理では、キャリッジ2を右側及び左側に移動させる毎に、搬送ローラ4により、記録用紙Pを間欠的に搬送する。
第1単位吐出動作では、キャリッジ2を右側及び左側のどちらに移動させるときにも、定速区間R1におけるキャリッジ2の移動速度Vは、印刷する画像の解像度に対応した速度(例えば、600dpiで印刷を行うときに、43.3ips)となっている。なお、キャリッジ2の移動速度Vは、インクジェットヘッド3の駆動周波数に応じて決まるものである(例えば、駆動周波数が26kHzのときに、キャリッジ2の移動速度Vが43.3ipsとなる)。そして、インクジェットヘッド3は、上記駆動周波数で駆動信号が入力されることによりノズル10からインクを吐出する。また、第1単位吐出動作では、インクジェットヘッド3に入力する駆動信号の波形を変えることによって、ノズル10から体積の異なる4種類のインク(特大玉、大玉、中玉、小玉)のいずれかを選択的に吐出させる。
片方向印刷処理の単位吐出動作では、キャリッジ2を走査区間Rで一往復させ、キャリッジ2を左側に移動させるときにのみ、インクジェットヘッド3からインクを吐出させる。そして、片方向印刷処理では、当該単位吐出動作を行う毎に、搬送ローラ4により、記録用紙Pを間欠的に搬送する。
また、片方向印刷処理の単位吐出動作では、キャリッジ2を左側(本発明の一方側)に移動させるときの定速区間R1におけるキャリッジ2の移動速度Vは、インクジェットヘッド3の駆動周波数に応じて決まるものである(例えば、駆動周波数が26kHzのときに、キャリッジ2の移動速度Vが43.3ipsとなる)。そして、インクジェットヘッド3は、上記駆動周波数で駆動信号が入力されることによりノズル10からインクを吐出する。一方、キャリッジ2を右側(本発明の他方側)に移動させるときの定速区間R1におけるキャリッジ2の移動速度Vは、キャリッジ2の移動距離に応じた速度となっている(例えば、キャリッジ2の移動距離が所定距離以上の場合に60.0ipsで、所定距離よりも短い場合に43.3ips)。また、インクジェットヘッド3に入力する駆動信号の波形を変えることによって、ノズル10から体積の異なる4種類のインク(特大玉、大玉、中玉、小玉)のいずれかを選択的に吐出させる。
特殊印刷処理の単位吐出動作(本発明の第2単位吐出動作)では、キャリッジ2を走査区間Rで一往復させ、キャリッジ2を左側に移動させるときにのみ、インクジェットヘッド3からインクを吐出させる。すなわち、特殊印刷処理は、双方向印刷処理における全ての第1単位吐出動作を第2単位吐出動作に変更した印刷処理となっている。また、特殊印刷処理では、第2単位吐出動作を行う毎に、搬送ローラ4により、記録用紙Pを間欠的に搬送する。なお、これらの点については、片方向印刷処理における単位吐出動作と同様である。
また、第2単位吐出動作では、キャリッジ2を左側(本発明の一方側)に移動させるときの定速区間R1におけるキャリッジ2の移動速度Vは、第1単位吐出動作におけるキャリッジ2の移動速度よりも遅く(例えば、600dpiで印刷を行うときに、26.7ips)なっている。一方、キャリッジ2を右側(本発明の他方側)に移動させるときの定速区間R1におけるキャリッジ2の移動速度Vは、第1単位吐出動作におけるキャリッジ2の移動速度よりも遅く(例えば、26.7ips)なっている。
また、第2単位吐出動作では、インクジェットヘッド3に入力する駆動信号の波形を変えることによって、ノズル10から体積の異なる4種類のインク(特大玉、大玉、中玉、小玉)のいずれかを選択的に吐出させる。
そして、片方向印刷処理における単位吐出動作、及び、第2単位吐出動作では、キャリッジ2を左側に移動させるときにのみノズル10からインクを吐出させるため、キャリッジ2を右側及び左側のどちらに移動させるときにもノズル10からインクを吐出させる第1単位吐出動作よりも、記録用紙Pにおけるインクの着弾位置がばらつきにくい。また、ノズル10からインクを吐出するときのキャリッジ2の移動速度が、第1単位吐出動作よりも遅いため、記録用紙Pにおけるインクの着弾位置がさらにばらつきにくい。ただし、片方向印刷処理や特殊印刷処理では、キャリッジ2を左側に移動させるときにのみノズル10からインクを吐出させるため、キャリッジ2を右側及び左側のどちらに移動させるときにもノズル10からインクを吐出させる双方向印刷処理よりもキャリッジ2の移動回数が多くなる。
次に、プリンタ1において、印刷データが入力され、印刷データに応じて記録用紙Pに印刷が行われるまでの動作について説明する。
プリンタ1では、図4に示すように、印刷データが入力され、入力された印刷データが制御装置50のRAM53に記憶されるまで待機している(ステップS101:NO)。なお、以下では、ステップS101を単にS101にするなど「ステップ」を省略して記載する。ここで、制御装置50に入力される印刷データは、記録用紙Pに印刷される画像を形成する各ドットの階調データや、ヘッダのデータなどを含んでいる。ヘッダのデータは、記録用紙Pのサイズを示すデータ、余白の長さを示すデータ、双方向印刷処理及び片方向印刷処理のどちらで印刷を行うかを示すデータ(以下、印刷モードのデータとする)等を含んでいる。
ここで、印刷モードのデータについては、例えば、印刷前に、ユーザに、プリンタ1の図示しない操作パネルやプリンタ1に接続された図示しないPC等を操作させることにより、「速度重視」及び「画質重視」のうちいずれかの印刷モードを選択させ、「速度重視」が選択された場合には、印刷モードのデータが双方向印刷処理に対応したものとなり、「画質重視」が選択された場合には、印刷モードのデータが片方向印刷処理に対応したものとなる。また、印刷モードの各ドットの階調データは、上記4種類のインク(特大玉、大玉、中玉、小玉)のいずれを吐出するかを示すデータ、あるいは、インクを吐出しないことを示すデータとなっている。
そして、RAM53に印刷データが記憶されたときには(S101:YES)、RAM53に記憶されている印刷データが複数あるか否かが判定される(S102)。ここで、RAM53に記憶されている印刷データが複数ある場合とは、複数の印刷データがほぼ同時にプリンタ1に入力された場合や、1つの印刷データが入力された後、以下に説明する印刷処理等の準備が完了するまでの間に別の印刷データが入力された場合などである。
そして、RAM53に記憶された印刷データが1つだけの場合には(S102:NO)、RAM53から記憶された印刷データを読み出し(S103)、読み出した印刷データに基づいて後述する単数データ用処理を実行し(S104)、その後、S101に戻る。一方、RAM53に記憶された印刷データが複数ある場合には(S102:YES)、後述する複数データ用処理を実行し(S105)、その後、S101に戻る。
次に、単数データ用処理について説明する。単数データ用処理では、図5に示すように、読み出した印刷データの印刷モードのデータが双方向印刷処理に対応したものであるときには(S201:YES)、双方向印刷処理を実行して当該印刷データに対応する画像を印刷した場合の、双方向印刷処理後のキャリッジモータ13の温度Ts(本発明の第1温度、処理後温度)を推定する(S202)。S202などのキャリッジモータ13の温度の推定方法の詳細については後程説明する。そして、S202で推定された温度Tsが、所定の閾値Tm(例えば、80℃)よりも低い場合には(S203:YES)、そのまま、双方向印刷処理を実行して印刷データに対応する画像を印刷する(S204)。
S202で推定された温度Tsが閾値Tm以上である場合には(S203:NO)、特殊印刷処理を実行して印刷データに対応する画像を印刷した場合の、特殊印刷処理後のキャリッジモータ13の温度Th(本発明の第2温度、処理後温度)を推定する(S205)。そして、S205で推定された温度Thが、閾値Tmよりも低い場合には(S206:YES)、双方向印刷処理用の階調データを特殊印刷処理用の階調データに変換し(S207)、特殊印刷処理を実行して印刷データに対応する画像を印刷する(S208)。
S207では、例えば、入力された印刷データに含まれる、双方向印刷処理における階調データを、それぞれ、特殊印刷処理における階調データに変換する。これにより、S208では、変換後の階調データに応じて、第2単位吐出動作の上記4種類のインク(特大玉、大玉、中玉、小玉)に対応する波形の駆動信号がインクジェットヘッド3に入力される。
S205で推定された温度Thが、閾値Tm以上の場合には(S206:NO)、所定時間待機し(S209)、その後、双方向印刷処理を実行して印刷データに対応する画像を印刷する(S204)。
一方、印刷データの印刷モードのデータが片方向印刷処理を指定するものであるときには(S201:NO)、片方向印刷処理を実行して当該印刷データに対応する画像を印刷した場合の、片方向印刷処理後のキャリッジモータ13の温度Tk(本発明の処理後温度)を推定する(S210)。そして、S210で推定した温度Tkが閾値Tmよりも低い場合には(S211:YES)、そのまま、片方向印刷処理により、印刷データに対応する画像を印刷する(S212)。S210で推定した温度Tkが閾値Tm以上の場合には(S211:NO)、所定時間待機し(S213)、その後、片方向印刷処理により、印刷データに対応する画像を印刷する(S212)。
また、S204、S207、S213の印刷処理の後には、それぞれ、印刷が完了した印刷データをRAM53から消去し(S214)、図4のフローに戻る。
次に、複数データ用処理について説明する。複数データ用処理では、図6に示すように、まず、RAM53に記憶された複数の印刷データのうち、最初に記憶された印刷データを読み出す(S301)。次に、読み出した印刷データについて、印刷処理後のキャリッジモータ13の温度Tf(本発明の処理後温度)を推定する(S302)。ここで、S302で推定する印刷処理後のキャリッジモータ13の温度Tfは、より詳細には、印刷データの印刷モードのデータが指定する印刷処理(双方向印刷処理又は片方向印刷処理)によって、当該印刷データに対応する画像を印刷した場合の、印刷処理後のキャリッジモータ13の温度のことである。
S302で推定した温度Tfが閾値Tmよりも低い場合には(S303:YES)、読み出した印刷データ(印刷モードのデータ)が指定する印刷処理(双方向印刷処理又は片方向印刷処理)を実行して、当該印刷データに対応する画像を印刷する(S304)。その後、印刷が完了した印刷データをRAM53から消去する(S305)。
S302で推定した温度Tfが閾値Tm以上の場合には(S303:NO)、RAM53に、当該印刷データの次の印刷データが記憶されている場合には(S306)、RAM53から次の印刷データを読み出して(S307)、S302に戻る。一方、RAM53に、次の印刷データが記憶されていない場合には(S306:NO)、RAM53から最初の印刷データを読み出し(S308)、上述の単数データ用処理を実行する(S309)。
ここで、S306では、現在読み出されている印刷データが、複数の印刷データのうち最後に入力された印刷データである場合、あるいは、現在読み出されている印刷データが、複数の印刷データのうち印刷されずに最後まで残った印刷データである場合に、RAM53に、次の印刷データが記憶されていないと判定される。また、現在読み出されている印刷データが、複数の印刷データのうち印刷されずに最後まで残った印刷データである場合には、現在読み出されているデータと最初の印刷データとは同じデータであるため、この場合には、S308の印刷データの読み出しを行わずそのままS309に進んでもよい。
また、S305及びS309の後には、RAM53に印刷データが残っているか否かが判定される(S310)。RAM53に印刷データが残っている場合には(S310:YES)、S301に戻り、RAM53に印刷データが残っていない場合には(S310:NO)、図4のフローに戻る。
(キャリッジモータの温度の推定方法)
次に、S202、S205、S209、S302におけるキャリッジモータ13の温度Ts、Th、Tk、Tfの推定方法について説明する。なお、本実施の形態では、S202、S205、S209、S302におけるキャリッジモータ13の温度Ts、Th、Tk、Tfの推定が、本発明に係る温度推定処理に相当する。ここで、プリンタ1では、双方向印刷処理、片方向印刷処理、及び、特殊印刷処理のいずれの印刷処理によって印刷を行う場合であっても、キャリッジ2を走査方向の右側及び左側に交互に移動する。そこで、本実施の形態では、印刷データに対応する画像の印刷を行う場合における、n回目(n=1、2、3、・・・)のキャリッジ2の移動後のキャリッジモータ13の温度をT(n)として、(n+1)回目のキャリッジ2の移動後のキャリッジモータ13の温度T(n+1)を(1)の式に基づいて推定する。
ここで、kはモータの放熱係数である。Cはモータの熱容量である。Δtは温度を推定する時間の間隔である。Eはキャリッジモータ13の駆動電圧である。aはキャリッジモータ13の逆起電力定数である。Vはキャリッジ2の移動速度である。Teは環境温度である。Fはキャリッジ2が移動するときにキャリッジ2とガイドレール11a、11b等の間に生じる摺動抵抗である。Sxは直前にキャリッジモータ13の温度を推定した時点からのキャリッジ2の移動距離の合計である。
これらのうち、k、C、aは、キャリッジモータ13の構造などから決まる定数であり、ROM52などに予め記憶されている。なお、本実施の形態では、キャリッジモータ13がDCモータであるので、逆起電力定数aは、キャリッジモータ13のモータトルク定数と等しい。Fは、キャリッジ2やガイドレール11a、11bの材質や表面粗さなどによって決まる定数であり、ROM52等に予め記憶されている。また、キャリッジモータ13の駆動電圧Eは、キャリッジ2を制御するための操作量であり、プリンタ1の仕様などによって決められるものである。また、キャリッジ2の移動距離Sxは、記録用紙Pのサイズや余白の大きさなどに基づいて決まるものであり、エンコーダセンサ16が検出するエンコーダフィルム15のスリットの数から取得される。また、キャリッジ2の移動速度Vは、上述したように、エンコーダセンサ16が単位時間あたりに検出するエンコーダフィルム15のスリットの数から取得される。また、環境温度Teは、プリンタ1に設けられた図示しない温度計などによって取得される。また、Δtは、キャリッジ2の移動距離Sxを移動速度Vで除すことによって算出される。
また、(1)の式の(a)と(c)の部分は、前回のキャリッジモータ13の温度の推定時からの自然放熱による温度変化に対応する。また、(1)の式の(b)の部分は、キャリッジモータ13に電流が流れることによって発生した熱による温度変化に対応する。ここで、キャリッジモータ13には回転時に逆起電力が発生する。そして、この逆起電力は、キャリッジモータ13の回転速度、すなわち、キャリッジ2の移動速度Vに比例する。そして、本実施の形態では(b)の部分に[E−aV]の項を含まれており、(b)の部分によって算出される温度変化は、逆起電力が考慮されたものとなっている。また、(1)の式の(d)の部分は、キャリッジ2とガイドレール11a、11b等との摩擦によって消費されるエネルギー、すなわち、キャリッジ2の移動によって消費されるエネルギーに対応する。
そして、印刷処理においてキャリッジ2がN回移動する場合には、T(N)が印刷処理後のキャリッジモータ13の温度Ts、Th、Tk、Tfの推定値となる。ここで、印刷処理におけるキャリッジ2移動回数Nは、上記ヘッダのデータに含まれる、記録用紙Pのサイズの情報、双方向印刷処理及び片方向印刷処理のどちらをしているかの情報などから取得することができる。
以上に説明した実施の形態によると、キャリッジモータ13の温度を、(1)の式を用いて推定するため、キャリッジモータ13の温度は、キャリッジモータ13の駆動電圧Eに基づいて推定されるとともに、キャリッジ2の移動速度Vに比例する、キャリッジモータ13に発生する逆起電力が考慮されたものとなる。さらに、キャリッジモータ13の温度は、キャリッジ2の移動距離Sxに比例する、キャリッジ2の移動によって消費されるエネルギーが考慮されたものとなる。これにより、キャリッジモータ13の温度の推定値は、プリンタ1の使用環境の変化に対してロバスト性を有するものとなっている。
また、このとき、上記(1)の式において、キャリッジモータ13の駆動電圧Eは、キャリッジ2を制御するための操作量であり、キャリッジ2の移動速度Vや移動距離Sxは、エンコーダセンサ16の検出結果から取得するものであり、その他のパラメータについては、予めROM52等に記憶されたものであるか、キャリッジ2の移動速度Vと移動距離Sxとから算出されるものである。したがって、上述したように、制御装置50のROM52等に、キャリッジモータ13の温度を推定するために、使用環境毎の電流値、あるいは電流値に関連する別のパラメータのテーブルを記憶しておく必要がなく、制御装置50のメモリー容量(ROM52等の容量)が大きくなってしまうことがない。
ここで、キャリッジモータ13の温度の推定結果が、使用環境の変化に対してロバスト性を有するものであることを示す例について説明する。図7(a)、(b)は、あるプリンタ1において、(1)の式を用いてキャリッジモータ13の温度を推定した場合の、キャリッジモータ13の温度の推定値と、キャリッジモータ13の温度の実測値との関係を示している(実施例1、2)。実施例1と実施例2とでは、プリンタ1の使用環境が異なっている。具体的には、実施例1は、気温25℃(湿度は制御しない)の条件下で、片方向印刷処理により1200dpiで画像を印刷した場合の結果を示す一例である。一方、実施例2は、気温35℃、湿度80%の環境下で、片方向印刷処理により1200dpiで画像を印刷した場合の結果を示す一例である。
実施例1では、図7(a)に示すように、キャリッジモータ13の温度の推定値と実際のキャリッジモータ13の温度との差が最大5℃程度となっている。また、実施例2では、図7(b)に示すように、キャリッジモータ13の温度の推定値とキャリッジモータ13の温度の実測値との差が最大6℃程度となっている。そして、図8(a)、(b)の結果から、(1)の式を用いてキャリッジモータ13の温度を推定すれば、推定されるキャリッジモータ13の温度が、プリンタ1の使用環境の変化に対してロバスト性を有するものとなることがわかる。
また、図7(a)、(b)の結果からわかるように、実施例1、2では、キャリッジモータ13の温度の推定値が、キャリッジモータ13の温度の実測値よりも低くなることはない。したがって、(1)の式で推定したキャリッジモータ13の温度が閾値Tmよりも低いときに、実際のキャリッジモータ13の温度が閾値Tm以上となって不具合などが生じることがない。
また、本実施の形態では、上述したように、印刷処理の後のキャリッジモータ13の温度Ts、Th、Tk、Tfを推定する。したがって、推定した温度Ts、Th、Tk、Tfが閾値Tm以上の場合に、例えば、上記S207のように特殊印刷処理を実行する、あるいは、上記S208、S212のように所定時間待機した後に、上記S204、S2011の印刷処理を実行するなどすれば、印刷処理を実行している途中にキャリッジモータ13の温度が閾値以上となり、印刷処理が中断されてしまうことがない。
また、本実施の形態では、上述したように、第2単位吐出動作において、キャリッジ2を右側及び左側のどちらに移動させるときのキャリッジ2の移動速度も、第1単位吐出動作よりも遅くなってはいる。そのため、特殊印刷処理を実行して画像を印刷したときに、双方向印刷処理を実行して画像を印刷したときよりも、キャリッジモータ13の温度上昇が小さくなる。
そこで、本実施の形態では、推定した温度Tsが閾値Tm以上であり、且つ、推定した温度Thが閾値Tmよりも低い場合に、特殊印刷処理を実行して画像を印刷する。これにより、画像の印刷にかかる時間は多少長くなってしまうが、プリンタ1の動作を停止させる(待機時間を設ける)ことなく、キャリッジモータ13の温度が閾値Tm以上とならないようにすることができる。また、第2単位吐出動作では、第1単位吐出動作よりも、記録用紙Pにおけるインクの着弾位置精度が高いため、特殊印刷処理を実行して画像の印刷を行っても、印刷される画像の画質が低下してしまうことがない。
また、推定した温度Ts、Thのいずれもが閾値Tm以上となる場合には、所定時間待機してから双方向印刷処理を実行して画像を印刷する。この場合には、所定時間の間、プリンタ1の動作が停止することになるが、その後、双方向印刷処理を実行して画像を印刷するため、画像の印刷にかかる時間を極力短くすることができる。
また、制御装置50に複数の印刷データが入力され、これら複数の印刷データがRAM53などに記憶された場合には、各印刷データにおける、記録用紙Pのサイズ、余白の大きさ、印刷枚数、印刷処理などによっては、先にRAM53に記憶された印刷データに対応する印刷処理後のキャリッジモータ13の温度Tfは閾値Tm以上となり、これよりも後にRAM53に記憶された印刷データに対応する印刷処理後のキャリッジモータ13の温度Tfは閾値Tmよりも低くなるということがあり得る。
例えば、表1は、あるプリンタ1において、同じ条件下で、双方向印刷処理と片方向印刷処理を実行して、それぞれ、同じ枚数だけ画像を連続して印刷した場合の、キャリッジモータ13の温度変化ΔTを、(1)の式によって算出した一例を示している。
表1の例では、片方向印刷処理によるキャリッジモータ13の温度変化ΔTが、双方向印刷処理によるキャリッジモータ13の温度変化ΔTよりも小さくなる。したがって、この例の場合において、先に双方向印刷を指定する印刷データが入力され、その後に、片方向印刷を指定する印刷データが入力された場合に、先にRAM53に記憶された印刷データに対応する印刷処理後のキャリッジモータ13の温度Tfは閾値Tm以上となり、後にRAM53に記憶された印刷データに対応する印刷処理後のキャリッジモータ13の温度Tfは閾値Tmよりも低くなり得る。
そして、このような場合に、本実施の形態とは異なり、複数の印刷データに対応する画像を、RAM53に記憶された順に印刷すると、先に記憶された印刷データに対応する印刷処理、及び、後に記憶された印刷データに対応する印刷処理のいずれもが実行されずに、プリンタ1の動作が長期間停止してしまうことになる。
これに対して、本実施の形態では、先にRAM53に記憶された印刷データに対応する印刷処理後のキャリッジモータ13の温度Tfの推定値が閾値Tm以上となり、且つ、これよりも後にRAM53に記憶された印刷データに対応する印刷処理後のキャリッジモータ13の温度Tfの推定値が閾値Tmよりも低くなる場合に、複数の印刷データがRAM53に記憶された順に関係なく、後からRAM53に記憶された印刷データに対応する印刷処理を先に行う。これにより、後からRAM53に記憶された印刷データに対応する印刷処理後の、プリンタ1の動作が停止することとなり、先にRAM53に記憶された印刷データに対応する印刷処理、及び、後に記憶された印刷データに対応する印刷処理のいずれもが実行されずに、プリンタ1の動作が長期間停止してしまうのを防止することができる。
また、キャリッジモータ13には、キャリッジモータ13が回転することによって逆起電力が発生する以外に、キャリッジモータ13(キャリッジ2)の加速時及び減速時におけるキャリッジモータ13に流れる電流の変化によって、誘導起電力が発生する。また、キャリッジモータ13の加速時と減速時とでは、発生する誘導起電力の向きが逆になる。本実施の形態では、上述の通り加減速区間R2と加減速区間R3の走査方向の長さがほぼ同じとなっている。したがって、(1)の式により、キャリッジモータに印加される駆動電圧Eと、速度検出手段により検出されるキャリッジ2の定速区間R1での移動速度Vとに基づいて、キャリッジモータ13の温度を推定することにより、推定されるキャリッジモータ13の温度は、キャリッジ2の加減速中に発生する逆起電力の影響をもふまえたものとなる。また、(1)の式にキャリッジモータ13の加減速時の逆起電力の影響に関する項が含まれていないため、(1)の式を極力簡単なものとすることができる。
次に、本実施の形態に種々の変更を加えた変形例について説明する。
上述の実施の形態では、第2単位吐出動作において、キャリッジ2を右側及び左側のどちらに移動させるときのキャリッジ2の移動速度も、第1単位吐出動作よりも遅くしたが、これには限られない。第2単位吐出動作では、キャリッジ2を右側に移動させるときのキャリッジ2の移動速のみを第1単位吐出動作よりも遅くし、キャリッジ2を左側に移動させるときのキャリッジ2の移動速度を第1単位吐出動作と同じ速度としてもよい。
この場合では、第2単位吐出動作において、キャリッジ2を左側に移動させたときのキャリッジモータ13の温度上昇は、第1単位吐出動作とほぼ同じであるが、キャリッジ2を右側に移動させるときのキャリッジモータ13の温度上昇が、第1単位吐出動作よりも小さくなる。したがって、推定した温度Tsが閾値Tm以上である場合に、推定した温度Thが閾値Tmよりも低くなり得る。
また、この場合には、第1単位吐出動作と第2単位吐出動作とで、ノズル10からインクを吐出させるときのキャリッジ2の移動速度が同じであるため、インクジェットヘッド3に入力する駆動信号の駆動周波数も同じとなる。したがって、この場合には、S207の階調データの変換を行う必要はない。
また、上述の実施の形態では、キャリッジモータ13の温度を推定するための(1)の式に、キャリッジ2の移動によって消費されるエネルギーによる温度変化に対応する部分(上記(d)の部分)が含まれていたが、この部分は含まれていなくてもよい。すなわち、キャリッジ2の移動距離Sx(キャリッジ2の移動によって消費されるエネルギー)を考慮せずに、キャリッジモータ13の温度を推定してもよい。キャリッジ2の移動よって消費されるエネルギーは、キャリッジモータ13を流れる電流によって発生するエネルギーや、自然放熱によって外部に逃がされるエネルギーと比較して僅かである。例えば、自然放熱によって外部に逃がされるエネルギーは、キャリッジモータ13を流れる電流によって発生するエネルギーの20〜30%程度であり、キャリッジ2の移動よって消費されるエネルギーは、キャリッジモータ13を流れる電流によって発生するエネルギーの2〜3%程度である。したがって、キャリッジ2の移動距離Sxを考慮せずに、キャリッジモータ13の温度を推定しても、推定されるキャリッジモータ13の温度の精度がそれほど低くなってしまうことはない。
また、上述の実施の形態では、複数の印刷データがRAM53に記憶されている場合において、先に記憶された印刷データについて推定された印刷処理後のキャリッジモータ13の温度Tfが閾値Tm以上であり、且つ、これよりも後に記憶された印刷データについて推定された印刷処理後のキャリッジモータ13の温度Tfが閾値Tmよりも低い場合に、後に記憶された印刷データに対応する印刷処理を先に行うようにしたが、これには限られない。例えば、各印刷データについて推定された温度Tfに関わらず、RAM53に記憶された順に複数の印刷データに対応する印刷処理を実行してもよい。
この場合でも、推定されるキャリッジモータ13の温度が、使用環境の変化に対してロバスト性を有するものであるため、キャリッジモータ13の温度がそれほど高くないにもかかわらず、不必要にプリンタ1の動作が停止してしまうことはない。
また、上述の実施の形態では、上記S301、S307において、印刷データ全体を読み出したが、これには限られない。例えば、上記S301、S307において、印刷データのうちヘッダのデータのみを読み出し、印刷処理の直前(S304の直前、S308)に階調データを読み出すようにしてもよい。
また、上述の実施の形態では、特殊印刷処理が、双方向印刷処理における全ての第1単位吐出動作を第2単位吐出動作に変更した印刷処理であったが、これには限れられない。特殊印刷処理が、双方向印刷処理における第1単位吐出動作のうち、一部の第1単位吐出動作のみを第2単位吐出動作に変更した印刷処理を実行してもよい。このとき、例えば、S206で推定された温度Thが閾値Tmよりも低い場合において、温度Thと閾値Tmとの差が大きいほど、第2単位吐出動作に変更する第1単位吐出動作の回数が少なくする。この場合には、第1単位吐出動作の回数が多くなり、キャリッジモータ13の温度が閾値Tm以上となってしまうのを防止しつつ、画像の印刷にかかる時間を極力短縮することができる。
また、上述の実施の形態では、印刷モードのデータが双方向印刷処理を指定するものであるときに、推定された温度Tsが閾値Tm以上であり、且つ、推定された温度Thが閾値Tmよりも低い場合に、特殊印刷処理を実行して当該印刷データに対応する画像を印刷するようにしたが、これには限られない。例えば、推定された温度Tsが閾値Tm以上である場合に、常に所定時間待機してから双方向印刷処理を実行して当該印刷データに対応する画像を印刷してもよい。
この場合でも、推定されるキャリッジモータ13の温度が使用環境の変化に対してロバスト性を有するものであるため、キャリッジモータ13の温度がそれほど高くないにもかかわらず、不必要にプリンタ1の動作が停止してしまうことはない。
また、本実施の形態では、加減速区間R2と加減速区間R3の走査方向の長さがほぼ同じとなっていたが、これには限られない。例えば、加減速区間R2、R3がある程度長く、キャリッジモータ13の加減速が緩やかに行われる場合には、キャリッジモータ13の加減速時に発生する誘導起電力が小さく、これらの誘導起電力がキャリッジモータ13の温度変化に与える影響は僅かなものとなる。したがって、このような場合には、加減速区間R2と加減速区間R3の走査方向の長さは異なっていてもよい。
また、上述の実施の形態では、第1単位吐出動作を第2単位吐出動作に変更することによって、キャリッジモータ13の温度上昇が小さくなるようにしたが、これには限られない。例えば、キャリッジモータ13の温度上昇は、キャリッジ2(キャリッジモータ13)の加速度が高い場合ほど高くなる。そこで、サイズの小さい記録用紙Pに印刷を行う場合や、余白が大きい場合など、吐出領域Aの走査方向の長さが短い場合には、加減速区間R2、R3の走査方向の長さを長くして、キャリッジモータ13の加減速を緩やかにすることで、キャリッジモータ13の温度上昇を小さくしてもよい。
また、上述の実施の形態では、印刷処理を実行する前に印刷処理後のキャリッジモータ13の温度を推定し、推定された温度に基づいて、上述したような吐出動作の変更や、印刷の順序の変更等を行ったが、これには限られない。例えば、印刷処理後に、(1)の式に基づいて当該印刷処理後のキャリッジモータ13の温度を推定し、推定した温度に基づいて、次の印刷処理を実行する際に吐出動作の変更等を行ってもよい。
2 キャリッジ
3 インクジェットヘッド
13 キャリッジモータ
15 エンコーダフィルム
16 エンコーダセンサ
50 制御装置

Claims (7)

  1. 液体を吐出する液体吐出ヘッドと、
    前記液体吐出ヘッドを搭載し、所定の走査方向に往復移動するキャリッジと、
    前記キャリッジを駆動するためのキャリッジモータと、
    前記キャリッジの移動速度を検出する速度検出手段と、
    前記液体吐出ヘッド及び前記キャリッジモータの動作を制御する制御手段と、を備え、
    前記制御手段は、
    前記キャリッジモータの温度を推定するモータ温度推定処理と、
    前記液体吐出ヘッド及び前記キャリッジモータを動作させて、入力された吐出データに対応する液体の吐出を行わせる液体吐出処理と、を実行し、
    前記モータ温度推定処理において、前記キャリッジモータに印加される駆動電圧と、前記速度検出手段により検出される前記キャリッジの移動速度とに基づいて、前記吐出データに対応する液体吐出処理を実行した後の前記キャリッジモータの温度である処理後温度を推定し、
    前記液体吐出処理において、前記モータ温度推定処理で推定された前記キャリッジモータの温度に基づいて、前記キャリッジモータの動作を制御することを特徴とする液体吐出装置。
  2. 前記キャリッジの移動距離を検出する距離検出手段をさらに備え、
    前記制御手段は、前記モータ温度推定処理において、前記駆動電圧と、前記速度検出手段により検出される前記キャリッジの移動速度と、前記距離検出手段により検出される前記キャリッジの移動距離とに基づいて、前記キャリッジモータの温度を推定することを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。
  3. 前記制御手段は、
    入力された前記吐出データを記憶部に一時的に記憶し、
    前記記憶部に複数の前記吐出データが記憶されたときに、前記モータ温度推定処理において、各吐出データに対応する前記処理後温度をそれぞれ推定し、
    複数の前記吐出データに対応する前記処理後温度のうち、一部の前記処理後温度が所定の閾値以上であると推定された場合には、複数の前記吐出データが入力された順序に関係なく、推定された前記処理後温度が前記閾値よりも低い前記吐出データに対応する前記液体吐出処理を先に実行することを特徴とする請求項1又は2記載の液体吐出装置。
  4. 前記制御手段は、
    前記液体吐出処理において、前記キャリッジを前記走査方向に一往復させ、前記液体吐出ヘッドから液体を吐出させる、単位吐出動作を繰り返し行わせ、
    各単位吐出動作を、それぞれ、
    前記キャリッジを前記走査方向の一方側及び他方側に移動させるときに前記液体吐出ヘッドから液体を吐出させる第1単位吐出動作と、
    前記キャリッジを前記走査方向の一方側に移動させるときにのみ前記液体吐出ヘッドから液体を吐出させる第2単位吐出動作のいずれかに選択的に決定し、
    前記モータ温度推定処理において、全ての前記単位吐出動作を前記第1単位吐出動作に決定した場合の前記処理後温度である第1温度を推定し、前記第1温度が所定の閾値以上である場合には、さらに、全ての前記単位吐出動作を前記第2単位吐出動作に決定した場合の前記処理後温度である第2温度を推定し、
    前記第1温度が前記閾値よりも低い場合には、全ての前記単位吐出動作を前記第1単位吐出動作に決定して前記液体吐出処理を実行し、
    前記第1温度が前記閾値以上であり、且つ、前記第2温度が前記閾値よりも低い場合には、少なくとも一部の前記単位吐出動作を前記第2単位吐出動作に決定して前記液体吐出処理を実行することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の液体吐出装置。
  5. 前記第2単位吐出動作は、前記キャリッジを前記走査方向の前記一方側に移動させるときの前記キャリッジの移動速度が前記第1単位吐出動作における前記キャリッジの移動速度以下であり、前記キャリッジを前記走査方向の前記他方側に移動させるときの前記キャリッジの移動速度が前記第1単位吐出動作における前記キャリッジの移動速度よりも遅いことを特徴とする請求項に記載の液体吐出装置。
  6. 前記制御手段は、
    前記第1温度及び前記第2温度の両方が前記閾値以上である場合には、前記モータ温度推定処理の後、所定時間待機してから、全ての前記単位吐出動作を前記第1単位吐出動作に決定して前記液体吐出処理を実行することを特徴とする請求項4又は5に記載の液体吐出装置。
  7. 前記制御手段は、
    前記液体吐出処理において、前記キャリッジをある移動範囲で移動させるときに、前記移動範囲の片側の端部に位置する加速区間で前記キャリッジを加速させ、前記移動範囲の加速区間と反対側の端部に位置する減速区間で前記キャリッジを減速させ、前記移動範囲の前記加速区間と前記減速区間との間の定速区間で前記キャリッジを定速で移動させ、
    前記加速区間と前記減速区間の前記走査方向の長さが同じであり、
    前記速度検出手段は、前記キャリッジの移動速度として、前記定速区間における前記キャリッジの移動速度を検出することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の液体吐出装置。
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