JP6189601B2 - パルスシャワー装置 - Google Patents
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Description
また下記特許文献2に、同じくシャワーヘッド内部に羽根車を備え、その羽根車の回転運動により散水板のシャワー孔からシャワー水をパルス状に断続吐水する構造が開示されている。
また摩耗カス(摩耗粉)が多く発生して、その摩耗カスが支持部と被支持部との接触面に噛み込まれることで、羽根車の円滑な回転を一層阻害してしまう。
この請求項1によれば、当接部を羽根車の被支持面に対して点状に接触させる等可及的に小さな接触面積で当接させることが可能である。
しかも請求項1では、当接部を羽根車の回転中心で被支持面に当接させるため、羽根車の円滑な回転を確保できる。
また当接部や羽根車の被支持面が摩耗したとしても、発生する摩耗カスの量は微量であり、且つ仮に摩耗カスが当接部と被支持面との間に噛み込まれたとしても、当接部と被支持面との接触面積が微小で、その接触面への噛込み量も微量であるため、従来のパルスシャワー装置のように多くの摩耗カスが発生して、その摩耗カスが広い接触面積に亘って噛み込まれてしまう場合に比べ、羽根車回転に対する摩耗カスによる悪影響は極めて微小である。
従って請求項1によれば、長期に亘って羽根車の円滑な回転を確保することができ、パルスシャワー装置の耐久性を高めることができる。
この場合において、突起の上部を断面円弧形状その他の連続した湾曲形状としておくことができる。或いは円錐形状や角錐形状等の錐形状としてその頂部としての頂点ないし頂点を含む周辺部を当接部とすることができる。
これらの場合には、当接部を羽根車の被支持面に対して点接触若しくはこれに近い状態で接触させることができる。
この請求項1によれば、当接部や羽根車の被支持面が摩耗して摩耗カスが発生した場合であっても、摩耗カスが傾斜面又は湾曲面によってシャワー孔に向けて案内され(シャワー孔に向う水の流れに乗ってシャワー孔に案内され)、シャワー水とともにシャワー孔から外部に排出されるため、摩耗カスが残留することによって羽根車の円滑な回転を阻害してしまうのをより確実に防止ないし抑制することができる。
また場合によって突起の下部の周面を傾斜面又は湾曲面として形成することもできる。
或いは散水板内面から羽根車に向って膨出部を設けて、その膨出部から上記の突起を起立させ、そしてその膨出部の周面を上記の傾斜面や湾曲面として形成しておくこともできる。
この請求項2においても、羽根車側の当接部を散水板の支持面に対して点状に接触させる等、可及的に小さな接触面積で当接させることが可能であり、請求項1と同様の効果を得ることができる。
そしてその頂部としての頂点ないし頂点を含む周辺部を当接部とすることができる。
これにより当接部を散水板の支持面に対して点接触若しくはこれに近い状態で接触させることができる。
図1において、10は水栓(この例では湯水混合水栓、以下単に水栓とすることがある)で、12はカウンタ上に露出状態に設置される吐水部、14はカウンタ下に配置される制御機能部,16は更にその下側に配置される温調機能部である。
温調機能部16は、壁から突き出した水側,湯側の一対のクランク脚18に接続された湯水混合バルブ20をカバー22の内側に有している。
この湯水混合バルブ20からは、温調ハンドル24が図中下向きに突き出している。
制御機能部14は、制御基板30による制御の下で電磁弁28を開弁又は閉弁させることで、吐水部12からの吐水と止水とを行わせる。
操作盤38には、吐止水形態を変更するための操作スイッチ50が設けられている。
ここで操作スイッチ50は、後述の人体検知センサ42による人体検知の有無に拘らず、手動操作によって吐水口40から連続吐水又は止水させる吐止水スイッチとされている。
また人体非検知となることで電磁弁28が閉弁され、吐水口40からの吐水が自動停止される。
吐水管32及び操作盤38は、この雄ねじ管34及び締付ナット36にてカウンタに取付固定される。
詳しくは、雄ねじ管34をカウンタの取付孔を挿通してその裏側まで突き出させ、そしてその突き出した部分に締付ナット36をねじ込み、これを3角パッキン37を介してカウンタ裏側に締め付けることで、吐水管32及び操作盤38がカウンタ上に固定状態に設置される。
これら給水チューブ44とセンサ配線46は、それぞれ吐水管32から雄ねじ管34内を通って下向きに延び出している。
同じく操作盤38から延び出したスイッチ配線52が、雄ねじ管34内を通って下向きに延び出している。
そして給水チューブ44が制御機能部14の電磁弁28に接続され、またセンサ配線46及びスイッチ配線52が、同じく制御機能部14の制御基板30に接続されている。
上記吐水管32にはまた、図示を省略する水槽の排水口を開閉するポップアップ排水栓を操作するための引き棒48が設けられている。
保持部材54は管状の接続部56を有しており、その接続部56に対して給水チューブ44が差込状態に接続されている。
この保持部材54はまた閉鎖部58を有しており、その閉鎖部58にて、吐水管32の先端部の開口60を閉鎖している。
この散水板62には、これを内面から外面(下面)に貫通した多数のシャワー孔64が、2重の同心円をなす状態に配置されている。
図中64-1は外周側のシャワー孔を、また64-2は内周側のシャワー孔を示している。
図に示しているようにシャワー装置45は、そのケースとしての円筒状の吐水口40と、その内側に配置されたキャップ66,ノズルシート68,ノズルシート押え70,羽根車72,水流噴射部材74とを有している。
ここでノズルシート68以外の各部材は、何れも硬質の樹脂製とされている。
一方上記の保持部材54には、対応する円筒部80が設けられている。そしてこの円筒部80の内周面に雌ねじ部82が設けられている。
吐水口40は、小径部76の雄ねじ部78と円筒部80の雌ねじ部82のねじ結合により保持部材54に組み付けられ、保持されている。
尚、吐水口40と保持部材54との間は、図2にも示しているようにリング状の弾性シール部材84にて水密にシールされている。
底部88には、上記シャワー孔64に対応した数の多数の挿通孔90が底部88を貫通して設けられている。
一方周壁部86には、外周面に雄ねじ部92が設けられている。
キャップ66はこの雄ねじ部92において、吐水口40における大径側の下部の内周面に形成された雌ねじ部94に螺合され、吐水口40にねじ結合されている。
キャップ66は、この溝101よりも図中下部において、図3に示しているように弾性を有するOリング102にて吐水口40との間が水密にシールされている。
ノズルシート68はゴム製(他のエラストマー材料から成るものであっても良い)であり、このノズルシート68はシート部96と、シート部96から下向きに突き出した多数のノズル部98とを有しており、各ノズル部98が、樹脂製のキャップ66の底部88に形成された挿通孔90を挿通して、それぞれの先端部が下向きに突き出している。
これら複数のノズル部98は、内部にノズル孔64Aを有しており、それらノズル孔64Aによってシャワー孔64の下部を形成している。
これに対応してノズル押え70は、その下面がノズルシート68におけるシート部96の凹曲面に対応した凸曲面を成している。
尚このノズルシート押え70には、図4に示しているように周方向3個所に、後述の水流噴射部材74における押え脚120からの力を受ける被押圧部104が、径方向外向きに突出する形で設けられている。
ノズルシート押え70は、これら被押圧部104をキャップ66の上記の溝101内部に嵌め入れる状態に、キャップ66内部に組み込まれている。
羽根車72は、図5に示しているように中心部に図中下端が閉鎖された形状の有底円筒状の嵌合部106を有しており、この嵌合部106が、水流噴射部材74の後述の軸部118に嵌め合されている。
羽根車72は、これら軸部118と嵌合部106との嵌合に基づいて、軸部118周りに回転運動せしめられる。
羽根車72はまた、図中下面側に、ノズルシート押え70の内面に沿って所定周長で延び、羽根車72の図中下面を部分的に閉鎖するシャワー孔遮断部110を有している。
シャワー孔遮断部110は、ノズルシート押え70の多数の連通孔64B、即ち多数のシャワー孔64を部分的に覆ってこれを遮断作用する。
ここで一対のシャワー孔開放部112は、内周側の端から外周側の端に到るまで、ほぼ同じ幅寸法を維持しながら延びている。
ここでは内周側の端の幅寸法(周方向長)X1(図6参照)の、同一円周上における全周長に対する比率が0.18であり、また外周側の端の幅寸法(周方向長)X2の、同一円周上における全周長に対する比率が0.06である。
この水流噴射部材74は、上流側から流れて来た水を噴射孔116に導入してこれを通過させる。そして通過水を噴射水流として図中下側の羽根車72の羽根108に当て、羽根車72を回転駆動する。
ここで噴射孔116は、噴射水流が羽根車72の部分螺旋形状をなす羽根108の凹面側に当るように、その向きが定められている。
水流噴射部材74は、その中心部から下向きに突き出した軸部118を有しており、この軸部118に対して羽根車72の上記の嵌合部106が回転可能に嵌合されている。
これら押え脚120は、キャップ66の上記の縦の溝101内に下向きに嵌入し、上記のノズルシート押え70の被押圧部104に下端を当て、これを下向きに押圧作用する。即ちノズルシート押え70に下向きの力を加える。
ノズルシート押え70は、この下向きの力を受けてノズルシート68をキャップ66の底部88に向けて押圧する。
突起124は、その上部が断面(縦断面)山形状をなしている。具体的にはここでは上部が部分球状をなしており、その断面形状が半径Rの円弧形状をなしている。
即ちここでは突起124の頂点が、羽根車72下面の一部である被支持面130に当接して羽根車72を下側から支持する当接部126を成している。
同様にノズルシート押え70の内面(図中上面)もまた、その全体がフラットな面をなしている。
但し場合によって羽根車72下面の、被支持面130以外の部分を他の形状とすることも可能である。
この円弧面128は、羽根車72の回転運動に伴い、当接部126や被支持面130が摩耗したときに、発生した摩耗カスをノズルシート押え70の内面122に向けて、つまりは連通孔64B(即ちシャワー孔64)に向けて排出案内する働きを有する。
先ずキャップ66の内部にノズルシート68,ノズルシート押え70,羽根車72,水流噴射部材74を収めておく。
その状態でキャップ66を、円筒状をなす吐水口40に対して上向きにねじ込む。するとノズルシート68,ノズルシート押え70,羽根車72,水流噴射部材74が持ち上げられ、そして水流噴射部材74が吐水口40の段付形状の肩部132(図3参照)に当って、キャップ66内部の各部材、具体的にはノズルシート68,ノズルシート押え70,羽根車72,水流噴射部材74が固定される。
そして羽根車72の回転運動によりシャワー孔64が断続的に遮断及び開放され、シャワー孔64からシャワー水がパルス状に断続吐水される。
しかも本実施形態では、当接部126を羽根車72の回転中心で被支持面130に当接させるため、羽根車72の円滑な回転を確保できる。
また当接部126や羽根車72の被支持面130が摩耗したとしても、発生する摩耗カスの量は微量であり、且つ仮に摩耗カスが当接部126と被支持面130との間に噛み込まれたとしても、当接部126と被支持面130との接触面積が微小で、その接触面への噛込み量も微量であるため、従来のパルスシャワー装置のように多くの摩耗カスが発生して、その摩耗カスが広い接触面積に亘って噛み込まれてしまう場合に比べ、羽根車72回転に対する摩耗カスによる悪影響は極めて微小である。
従って本実施形態によれば、長期に亘って羽根車72の円滑な回転を確保することができ、パルスシャワー装置45の耐久性を高めることができる。
この例では、羽根車72の回転中心において、羽根車72の図中下面から散水板62に向けて、詳しくはノズルシート押え70に向けて突出する突起134を設けている。
ここで突起134の形状は、図中上下の向きが逆向きである点を除いて図3に示す突起124と同形状である。但し他の形状としておくことも可能である。
ここでは突起134の頂点が、ノズルシート押え70の内面122の一部である支持面136に当接し、支持面136にて支持される当接部138を成している。
62 散水板
64 シャワー孔
72 羽根車
108 羽根
124,134 突起
126,138 当接部
128 円弧面(湾曲面)
130 被支持面
136 支持面
Claims (2)
- 内面から外面に貫通した複数のシャワー孔を備えた散水板と、
該散水板の上流側に設けられ、水流を羽根に当てることで軸周りに回転運動する羽根車と、を備え、該羽根車の回転により前記シャワー孔からシャワー水をパルス状に断続吐水するパルスシャワー装置において、
前記羽根車の前記散水板側の面をフラットな面と成し、
前記散水板には、前記羽根車側に突出する突起を設けて、該突起の頂部を、該頂部に対向する該羽根車の該散水板側の被支持面に回転中心で当接し該羽根車を支持する当接部と成し、該当接部の周りに、前記シャワー孔に向けて傾斜し又は湾曲した傾斜面又は湾曲面を設けるとともに、前記散水板の前記羽根車側の面であって平面視で該羽根車と重なる部分の全体を、前記突起を除いてフラットな面と成したことを特徴とするパルスシャワー装置。 - 内面から外面に貫通した複数のシャワー孔を備えた散水板と、
該散水板の上流側に設けられ、水流を羽根に当てることで軸周りに回転運動する羽根車と、を備え、該羽根車の回転により前記シャワー孔からシャワー水をパルス状に断続吐水するパルスシャワー装置において、
前記羽根車には、前記散水板側に突出する突起を設けて、該突起の頂部を、該頂部に対向する該散水板の該羽根車側の支持面に回転中心で当接し該支持面にて支持される当接部と成し、該当接部の周りに、傾斜し又は湾曲した傾斜面又は湾曲面を設け、
且つ該散水板の該支持面を含む前記羽根車側の面であって平面視で該羽根車と重なる部分の全体をフラットな面としたことを特徴とするパルスシャワー装置。
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