JP5645805B2 - 散水ノズル - Google Patents

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本発明は、主に家庭などで園芸や農業、清掃などに用いられ、ホースを介して水道等の給水設備の先端に接続されて散水を行う散水ノズルに関する。
家庭においては、ホースの先端に取り付けられて任意に散水と止水とを切り換えられる散水ノズルが広く園芸、農業、清掃などに使用されている。このような散水ノズルは、ホースを介して水道等の給水設備から水の供給を受け、先端に形成した散水口から散水を行う。
従来の散水ノズルは、図5に示すように、ホースに接続される基端部3aから上方に延びる略筒状のグリップ部3と、このグリップ部3の略上端から前方に延びる略筒状のノズル部4とからなり、全体としてL字形、くの字形もしくはピストル形等の屈曲形状に形成されたノズル本体6を有していた(特許文献1)。
このような散水ノズルには、内部に形成した水の流路10の途中に流路を開閉する止水弁を設けるとともに、この止水弁の止水弁体13を操作する止水操作レバー15を外部に突出させたものもあった。
これらの散水ノズルでは、使用後に水が排出されずに流路10の内部に残りやすかった。冬季や寒冷地においては、この水(滞留水)が凍結すると体積が約9%増える。止水弁の上流側では水の凍結による膨張がホースによって緩衝されるが、止水弁の下流側では凍結時の膨張圧によって散水ノズルが破損することがあった。
特に、図5に示す散水ノズルのように、先端をラッパ状の末広がりに形成し、スクリーン(多孔板)23からシャワー散水を行えるようにした散水ノズルでは、より多くの滞留水が拡張されたシャワー流路28に残ってしまうため、凍結による膨張圧も大きくなり、散水ノズルが破損するおそれが大きかった。
特許文献2の散水ノズルでは、内部に残った滞留水の凍結による破損を防止するため、止水弁のすぐ下流の流路内部に、スポンジ状のゴム製の凍結吸収体を設置したものがあった。これにより、流路内の滞留水が凍結して膨張すると、凍結吸収体が圧縮変形することによって膨張を吸収し、散水ノズルの破損を防止することができた。
しかしながら、特許文献2の散水ノズルでは、凍結吸収体としてスポンジ状のゴムを用いていたため、材料コストおよび組立コストが増大していた。
特開2011−50827号公報 特許第2805428号公報
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであり、低コストで凍結による破損を防止することができる散水ノズルを提供することを課題とする。
本発明において、上記課題が解決される手段は以下の通りである。
第1の発明は、水導入用の接続口を形成した基端部から上方に延びる略筒状に形成され、使用者が把持するグリップ部と、このグリップ部の略上端から前方に延びるとともに先端に散水口を形成した略筒状のノズル部と、上記グリップ部の接続口から上記ノズル部の散水口にかけて延在する水の流路と、この流路中に配置され、流路の開閉を行う止水弁とを有する屈曲形状のノズル本体を有する散水ノズルであって、上記止水弁の下流の流路内に、流路内に残留する滞留水を減少させる凍結破損防止部を備えたことを特徴とする。
第2の発明は、シャワー散水を行う上記散水口の上流側で上記流路が拡張され、水を拡散させる空間の内部に、上記凍結破損防止部を配置したことを特徴とする。
第3の発明は、上記散水ノズル内に、上記凍結破損防止部によって上記流路と区画され、上記流路と連通しない中空部を設けたことを特徴とする。
第4の発明は、上記凍結破損防止部が、流路構成部材と一体に形成されたことを特徴とする。
第1の発明によれば、止水弁の下流の流路内に、流路内に残る滞留水を減少させる凍結破損防止部を備えたことにより、滞留水が凍結する際の膨張圧を低減させて、散水ノズルの破損を防止することができる。
第2の発明によれば、シャワー散水を行う上記散水口の上流側で上記流路が拡張され、水を拡散させる空間の内部に、上記凍結破損防止部を配置したことにより、大量の水が残留しやすい上記空間の内部において、滞留水を減少させ、凍結による散水ノズルの破損を効果的に防止することができる。
第3の発明によれば、上記散水ノズル内に、上記凍結破損防止部によって上記流路と区画され、上記流路と連通しない中空部を設けたことにより、流路内のわずかな滞留水が凍結しても、凍結破損防止部が中空部側に弾性変形することによって膨張を吸収し、散水ノズルの破損を防止することができる。
また、中空部を設けたことにより、散水ノズルが軽量化され、使用者の取り扱いの利便性が向上する。
第4の発明によれば、上記凍結破損防止部が、流路構成部材と一体に形成されたことにより、流路構成部材を組み込むことで滞留水の凍結による破損が防止されるため、特殊な専用部材を組み込む必要がなくなり、材料コストおよび組立コストを低減することができる。
本発明の実施形態に係る散水ノズルを示す図であり、(a)は正面図、(b)は側面図である。 図1(a)中のA−A線断面図である。 (a)は図2中の吐水ヘッドを示す一部拡大断面図、(b)は(a)中の凍結破損防止部の付近を示す部分断面図である。 同散水ノズルの中スリーブを示す図であり、(a)は前方斜視図、(b)は正面図、(c)は側面図、(d)は背面図、(e)は(b)中のB−B線断面図、(f)は(b)中のC−C線断面図である。 従来の散水ノズルを示す縦断面図である。
以下、本発明の実施形態に係る散水ノズルについて説明する。
この散水ノズル1は、園芸、農業、清掃、その他の用途において、ホースを介して水道等の給水設備の先端に接続されて散水を行う器具であって、使用者が手に持って使用するものである。
図1に示すように、散水ノズル1は、ホース等に接続されて水を導入する接続口2を形成した基端部3aから上方に延びる略筒状に形成されたグリップ部3と、このグリップ部3の上端から前方に延びるとともに先端に散水口5a、5bを形成したノズル部4とからなり、全体としてL字形、くの字形もしくはピストル形等の、グリップ部3とノズル部4の連続部位で屈曲した屈曲形状に形成されたノズル本体6を有している。
本明細書において、ノズル部4の説明における前後とはノズル部4の延在方向を意味し、前とはノズル部4の散水口5a、5b側、後ろとはグリップ部3側を意味する。また、グリップ部3の説明における上下とは、ノズル部4を地面に平行にしてグリップ部3の接続口を地面側に向けた状態での地面に対する上下を意味し、上とは地面に対して上側、すなわちノズル部4側を意味し、下とは地面側、すなわち接続口2側を意味する。
図2に示すように、ノズル本体6の内部には、接続口2から散水口5a、5bまで延在する水の流路10が形成されている。
ノズル本体6は、図2に示すように、屈曲した通水パイプ7に、ホースニップル8や吐水ヘッド9を接続し、外周を覆う複数のカバーを組み付けてなるが、これらのうちいくつかについて一体に成形したものであってもよい。
通水パイプ7の材料には、POM(ポリアセタール)、ABS(アクリロニトリルブタジエンスチレン共重合体)等を使用することができ、降伏強度や摩擦耐久力に優れるという理由から、特にPOMが好ましい。そのため、本実施形態ではPOMを採用している。
グリップ部3は、基端部3aからノズル部4に向かって上方に延びる略筒状に形成され、使用者が手で把持して取り回すことができるようになっている。
グリップ部3の基端部3aでは、ホースに取り付けられた受け具(図示せず)と連結するための凹凸やOリングを外周面に設けるとともに、その中心に給水設備からの水を導入する接続口2を開口したホースニップル8が通水パイプ7の下方に取り付けられている。
グリップ部3の向きは、ノズル部4の延在方向に対して垂直であってもよいが、図2に示すように、その垂直な向きから傾斜して、上方にグリップ部3の延在方向とは交差する向きに延びたものであってもよい。
図2に示すように、ノズル部4は、グリップ部3の上端から前方(ノズル部4の散水口側)に延びる略筒状に形成されている。
図2に示すように、この散水ノズル1は、通水パイプ7の流路中に、通水と止水とを切り換える止水弁、および流路を通過する水の流量を増減させる流量調整弁を有している。
止水弁は流量調整弁の上流側に設けられ、通水パイプ7のグリップ部3側の流路10に配置された止水弁体13を有している。止水弁体13は、通水パイプ7に内接する有蓋円筒状に形成され、蓋の上に突起状の弁体部13aを形成している。止水弁体13の外周面の2箇所にはOリング13c、13cを配設して止水弁体13の外周を水が流れないようにするとともに、Oリング13cより上の外周面に通水口13bを形成している。通水パイプ7の基端(下方)から供給された水は、止水弁体13の内部を通過して通水口13bより外周に流出し、下流へ流れるようになっている。
止水弁体13の弁体部13aは、通水パイプ7に設けられた止水弁座7aよりも大径に形成され、ホースニップル8と止水弁体13との間に介在するコイルスプリング14によって、止水弁座7a側に付勢されて流路10を閉塞する(止水状態)。この付勢力に反して弁体部13aが止水弁座7aから離間させられると、流路10が開放され水が通水する(通水状態)。
図1、図2に示すように、止水弁体13を操作するために、グリップ部3の前方には止水操作レバー15が取り付けられている。この止水操作レバー15は、下端を固定端としてグリップ部3の下部に取り付け、上端を自由端としているため、使用者がグリップ部3を持った手で握り込むことにより下端を固定端として前後方向に回動可能となっている。
図2に示すように、通水パイプ7はグリップ部3側部分の前面に開口7bを形成している。縦断面L字状の弁開閉用アーム16が、一端で止水操作レバー15に当接し、他端で止水弁体13に当接し、L字状の屈曲部分を支点として通水パイプ7に回動可能に支持されているため、使用者が止水操作レバー15を握り込むと、弁開閉用アーム16を介し、コイルスプリング14の付勢力に反して止水弁体13を止水弁座7aから離間させ、通水状態にすることができる。
通水パイプ7の開口7bは常時止水弁体13の2つのOリング13c、13cの中間に位置するため、水が開口7bから通水パイプ7の外側へ漏れることはない。
止水弁の下流側にあたる通水パイプ7の屈曲部分の流路10中には、散水量を調整できる流量調整弁が設けられている。
図2に示すように、流量調整弁は、流路中に配設され、回動することで水の流量を増減させる流量調整弁体17と、この流量調整弁体17に連動するとともにグリップ部3の後背上部から突出し、親指で回動操作される流量操作部材18とからなる。
流量調整弁体17は、下端をグリップ部の流路10に常時開放している有蓋円筒状に形成されているとともに、周面に流量調整用の切り欠きを設けている。
この流量調整弁では、流量調整弁体17に形成された切り欠きと、ノズル部4側の流路10とが合致する面積を増減させることにより、散水量の大小を調整することができる。
図2、図3に示すように、ノズル本体6の先端には、吐水ヘッド9を取り付けている。
吐水ヘッド9は、ノズル本体6の通水パイプ7の先端に一体に接続される固定部材19と、この固定部材19の外周にネジ結合され、螺進による前後動が可能なラッパ形状の外スリーブ20と、外スリーブ20および固定部材19の間に配置され、外スリーブ20とともに螺進可能な中スリーブ21と、この中スリーブ21の先端に取り付けられ、固定部材19の先端を包囲して散水口5bを形成する先端スリーブ22と、散水口5aを具備し先端スリーブ22の周囲に固定されるスクリーン23と、このスクリーン23および外スリーブ20の側周を覆って水密に保持するシールカバー24とからなる。
吐水ヘッド9は、外スリーブ20、中スリーブ21等が固定部材19に対して螺進によって前後動することにより、散水口5aからのシャワー吐水と散水口5bからのストレート吐水とを切り換えることができる。
図3に示すように、固定部材19は、通水パイプ7の先端に接続されるとともに、その先端を閉塞された筒状部材である。固定部材19と通水パイプ7とはEリング34によって結合され、通水パイプ7の外周面に設けたOリング25により水漏れを防止している。
固定部材19の基端側は通水パイプ7に外嵌するとともに、その外周面に外スリーブ20を結合するための雄ネジを形成している。また、中腹部は基端側よりも小径に形成され、通水パイプ7に外嵌するとともに中スリーブ21に内嵌する。
固定部材19の先端側の周面には、通水パイプ7から供給された水を散水口5aまたは散水口5bへ流すための複数の切換口19aが形成されている。切換口19aの先端側および基端側の外周面には、Oリング26、26が設けられ、水漏れが防止される。また、このOリング26と雌ネジとの間にも、水漏れ防止用のOリング27を設けている。
また、固定部材19の閉塞部分よりも更に先端には、散水口5bから放出される水を導くための突起19bが形成されている。この突起19bの先端はわずかに拡径され、断面五角形状に形成されている。
図3に示すように、外スリーブ20は、末広がりのラッパ形状に形成されており、基端側の内周面に通水パイプ7と結合するための雌ネジを形成している。そのため、使用者が外スリーブ20を持ち通水パイプ7に対して回動させると、外スリーブ20、中スリーブ21、先端スリーブ22およびスクリーン23が螺進によって通水パイプ7、固定部材19に対して前後動する。
外スリーブ20と固定部材19との間には、固定部材19の切換口19aを通過した水を散水口5aへ拡散するシャワー流路28となる空間が形成され、この空間に中スリーブ21が収容される。
外スリーブ20の材料としては、PP(ポリプロピレン)、POM、ABS等の熱可塑性樹脂を使用することができる。PPは、落下衝撃に対する耐久性に優れている。ABSは、安価であるとともに成形容易性に優れている。
本実施形態では、材料コストおよび成形容易性を重視してABSを用いた。
図4に示すように、中スリーブ21は、固定部材19に外接する基端部21aと、基端部21aの先端で、固定部材19との間に間隙を設けてストレート流路29を形成する先端部21bと、基端部21aから径方向に延びて外スリーブ20およびスクリーン23と一体に接合する外縁部21cと、基端部21aと外縁部21cとの間に設けられた断面ジグザグ形状の凍結破損防止部21dとからなる。
図4(a)(b)に示すように、基端部21aと先端部21bとの間の段差21eは、最も前方(下流側)に形成される基準位置と、この基準位置よりもやや後方(上流側)に形成される浅い位置と、基準位置よりも大きく後方(上流側)に深い位置とが周上に交互に形成されている。そのため、外スリーブ20を螺進させて、切換口19aに対する段差部21eの位置を後ろ側から前進させると、切換口19aとストレート流路29との合致面積が次第に小さくなる。これにより、ストレート散水の強度を、強、中、弱の三段階に切り換えることができる。
また、図3、図4(e)に示すように、基端部21aには、シャワー連通孔30が形成されている。
図3、図4に示すように、外縁部21cの基端側には周上等間隔に2つの嵌合片31を突設し、外スリーブ20に設けた複数の嵌合孔にこの嵌合片31が挿入されることにより、中スリーブ21が外スリーブ20に伴って螺進するように固定される。
また、外縁部の先端側にも周上等間隔に4つの嵌合片32を突設し、スクリーン23に設けた複数の嵌合孔にこの嵌合片32が挿入されることにより、スクリーン23が中スリーブ21に伴って螺進するように固定される。
図3、図4に示すように、凍結破損防止部21dは、外スリーブ20と固定部材19との間の空間を埋めることで、シャワー流路28の体積を減少させ、滞留水の量を減少させる役割を担っている。
凍結破損防止部21dは、径方向内側から外側へジグザグに蛇行する断面形状を有し、径方向内側から外側へ略一定の厚さに形成されている。凍結破損防止部21dと外スリーブ20との間には、中空部33が形成される。この中空部33は凍結破損防止部21dによってシャワー流路28から区画され、水が流入しないようになっている。
中空部33は、中スリーブ21の全周に設けてもよいが、周上に中空部33を設けた部分(図4(e))と設けない部分(図4(f))とがあってもよい。本実施形態では、凍結破損防止部21dの強度確保のため、図4(d)(f)に示すように、周上8箇所に中空部33のない部分(中実部)を設けている。
散水ノズルの軽量化が必要な場合には、凍結破損防止部21dの全周に亘って中空部33を形成するのが好ましい。他方、凍結破損防止部21dの強度を高める必要がある場合には、凍結破損防止部21dの全周に中空部を設けない形態とするのが好ましい。
最も好ましくは本実施形態のように、凍結破損防止部21dの周上に中空部と中実部とを併設した中空・中実複合形態とするのがよく、これにより軽量化と強度との総合性能を効果的に高めることができる。なお、中空・中実複合形態とする場合には、中空部および中実部の数を多くして、中空部と中実部とが細かいピッチで交互に並ぶようにするほど、上記総合性能を高めることができるため、中空部と中実部とは各々3個以上とするのが好ましく、各々4個以上とするのがさらに好ましい。ただし、中空部と中実部との数が多すぎると中スリーブ21の製造に用いる金型の強度が低下するため、各々12個以下とするのが好ましく、各々8個以下とするのがさらに好ましい。
凍結破損防止部21dのうち、シャワー流路28の壁面となる内側の面は、径方向に傾斜する傾斜面に形成して、流路抵抗を低減させるとともに、水を散水口5aの広範囲に拡散させる。また、このような傾斜面を形成したことにより、使用者が散水を終了したときに、水がシャワー流路5内に残留せずに傾斜面に沿って排出され易くなり、滞留水を減少させることができる。傾斜面の角度は、前後方向に対し3〜10度とするのがよい。角度が小さいとシャワー散水時に水がスクリーン23の中心に偏り、外方の散水口5aに行き渡らないため、スクリーン23の全範囲の散水口5aから均等に散水するためには特に5〜7度とするのが好ましい。
このような凍結破損防止部21dを設けたことによって形成されるシャワー流路28の体積は、外スリーブ20、スクリーン23および固定部材19の間に形成される空間の体積の40〜80%程度になるようにするのがよい。シャワー流路28の体積を上記空間の体積の40%未満とした場合にはシャワー流路28の流路抵抗が大きくなり水の流速および拡散が凍結破損防止部21dによって阻害されるおそれが高くなり、80%よりも大きくした場合には滞留水の減少による凍結破損防止効果がほとんど期待できなくなるためである。
また、凍結破損防止部21dのシャワー流路28側表面と中空部33側表面との最短距離、すなわち凍結破損防止部21dの板厚の最も薄い部分の厚みは、1〜3mmとするのがよい。この厚みが1mm未満では製造誤差によって中空部33とシャワー流路28とが連通してしまったり、凍結時に凍結破損防止部21dが破損してしまうおそれがあり、3mmより大きくなると凍結破損防止部21dの弾性が不足するためである。
凍結破損防止部21dの板厚の最も薄い部分の厚みは、2.5mm以下とするのがより好ましく、2mm以下とするのがさらに好ましい。また、1.5mm以上とするのがより好ましい。
なお、本実施形態における凍結破損防止部21dの板厚の最も薄い部分は、凍結破損防止部21dの最も前方で折り返している部分である。
また、滞留水の量を減少させるため、図3(b)に示すように、凍結破損防止部21dのシャワー流路28側表面と、シャワー流路28内面のうちスクリーン23を除く他の部位との最短距離P、すなわちシャワー流路28の流路幅の最短部分は、5mm以下とするのがよく、さらに4mm以下、特に3mm以下とするのが好ましい。
また、この最短距離Pは、小さすぎると製造誤差により凍結破損防止部21dと当該他の部位とが接触してしまったり水の流れを阻害したりするおそれがあるので、1mm以上とするのが好ましく、さらに2mm以上とするのが好ましい。
なお、この最短距離Pは、図3(b)に示すように、水の流れが略存在しない空間Q等を除外した、切換口19aからの水を散水口5aへ拡散するシャワー流路28のうちで、凍結破損防止部21dによって流路幅が最短となる箇所をいうものとする。
中スリーブ21の材料としては、PP、POM、ABS等の熱可塑性樹脂を使用することができる。このうち、ABSは超音波溶着性能に優れているため、好ましい。
このような理由から、本実施形態ではABSを使用した。
図3(a)に示すように、先端スリーブ22は、ストレート流路29の下流側の半分を形成する部材であって、中スリーブ21の先端部21bに接続され、固定部材19の突起19bに沿って縮径し、突起19bの周りを包囲するテーパ管状に形成されている。
中スリーブ21と先端スリーブ22とは、組立後、超音波溶着により一体に接合することで、水漏れを防止する。
先端スリーブ22の材料としては、PP、POM、ABS等の熱可塑性樹脂を使用することができる。このうち、ABSは超音波溶着性能に優れているため、好ましい。
このような理由から、本実施形態ではABSを使用した。
図3に示すように、スクリーン23は多数の小孔からなる散水口5aを全面に形成した円板であり、中心に先端スリーブ22が貫通する孔を形成してその周縁を接合用に立ち上げるとともに、外周縁も立ち上げて中スリーブ21を固定するための嵌合孔を形成し、その後端は外スリーブ20の先端に当接するようにする。
このスクリーン23のシャワー用散水口5aを形成した領域の外径(直径)は、35〜65mmとするのがよい。特に狭い範囲への散水に用いる散水ノズルでは35〜45mmがより適しており、特に広い範囲への散水に用いる散水ノズルでは55〜65mmがより適している。
スクリーン23の材料としては、PP、POM、ABS等の熱可塑性樹脂を使用することができる。このうち、POMは高水圧に対する耐久性に優れるエンジニアリングプラスチックであるため、好ましい。
このような理由から、本実施形態ではPOMを使用した。
また、図3に示すように、散水ノズルを組み立てたときには、中スリーブ21の凍結破損防止部21dとスクリーン23との間に隙間が形成される。滞留水減少のためにはこの隙間がゼロないしごく僅かであることが好ましいが、外方の散水口5aへの流路を確保する必要もあるため、凍結破損防止部21dとスクリーン23との前後方向の最短距離Lは5〜10mmに設定することが好ましい。
図3に示すように、シールカバー24は、スクリーン23および外スリーブ20の外周を覆う円筒状に形成されたゴム製の弾性部材であり、先端および後端を内側に立ち上げている。シールカバー24によってスクリーン23と外スリーブ20とが挟持され、両者の離脱が防止されるとともに水漏れも防止される。
このような吐水ヘッド9において、図3に示すように、固定部材19の切換口19aを中スリーブ21の先端部21bの内部に位置させた状態では、水は、通水パイプ7から切換口19aを通過し、ストレート流路29を経由して、散水口5bから略直線状に放水される(ストレート散水)。
このストレート散水状態から外スリーブ20を螺進させ、固定部材19の切換口19aを中スリーブ21のシャワー連通孔30に連通させた状態では、水は、通水パイプ7から切換口19aを通過し、シャワー連通孔30からシャワー流路28を経由して、散水口5aから拡散される(シャワー散水)。
この散水ノズル1では、シャワー流路28の体積を減少させる凍結破損防止部21dを有する中スリーブ21を流路内に設けたことにより、散水の終了後に流路内に残留する滞留水を減少させ、この滞留水が凍結して膨張する際に散水ノズル1にかかる圧力を低減させることができるため、散水ノズル1の破損を防止することができる。
また、流路の体積を減少させる凍結破損防止部21dの材料は、スポンジ製のゴム材料などの特殊な材料に限定されず、中スリーブ21と同じ樹脂材料を用いることができるため、低コストで滞留水の凍結による散水ノズル1の破損を防止することができる。また、凍結破損防止部21dを、流路10の形状を画成する部材(以下、流路構成部材という)である中スリーブ21と一体に形成したことにより、流路構成部材(中スリーブ21)を組み込むだけで凍結破損防止部21dを所定の位置に配置することができ、散水ノズル1の組立コストを低減することができる。
また、滞留水が大量に集中する箇所ほど凍結する際の膨張圧が大きくなるが、特に滞留水が集中する外スリーブ20、スクリーン23および固定部材19で囲まれた空間の内部に凍結破損防止部21dを有する中スリーブ21を設けたことにより、シャワー流路28の滞留水を減少させ、凍結による散水ノズル1の破損を防止することができる。
スクリーン23には水が外部へと流出できる散水口5aが形成されているが、水は先にこの散水口5a付近から凍結する場合が多いため、散水ノズル1の破損を防止するために凍結破損防止部21dを設けることが好ましい。
また、凍結破損防止部21dによってシャワー流路28と区画される中空部33を設けたことにより、シャワー流路28のわずかな滞留水が凍結して膨張しても、凍結破損防止部21dが中空部33側に弾性変形してこれを吸収することができ、散水ノズル1の破損を防止することができる。
1 散水ノズル
2 接続口
3 グリップ部
3a 基端部
4 ノズル部
5a (シャワー)散水口
5b (ストレート)散水口
6 ノズル本体
7 通水パイプ
7a 止水弁座
9 吐水ヘッド
10 流路
13 止水弁体
13a 弁体部
15 止水操作レバー
19 固定部材
19a 切換口
20 外スリーブ
21 中スリーブ
21a 基端部
21b 先端部
21c 外縁部
21d 凍結破損防止部
21e 段差部
22 先端スリーブ
23 スクリーン
24 シールカバー
25,26,27 Oリング
28 シャワー流路
29 ストレート流路
30 シャワー連通孔
33 中空部

Claims (3)

  1. 水導入用の接続口を形成した基端部から上方に延びる略筒状に形成され、使用者が把持するグリップ部と、
    このグリップ部の略上端から前方に延びるとともに先端に散水口を形成した略筒状のノズル部と、
    上記グリップ部の接続口から上記ノズル部の散水口にかけて延在する水の流路と、
    この流路中に配置され、流路の開閉を行う止水弁とを有する屈曲形状のノズル本体を有する散水ノズルであって、
    上記止水弁の下流の流路内で、かつ、シャワー散水を行う上記散水口の上流側で上記流路が拡張され、水を拡散させる空間の内部に、流路内に残留する滞留水を減少させる凍結破損防止部を備え
    この凍結破損防止部は、上流端よりも下流端の上記流路が径方向に広くなっている傾斜面を有することを特徴とする散水ノズル。
  2. 上記散水ノズル内に、上記凍結破損防止部によって上記流路と区画され、上記流路と連通しない中空部を設けたことを特徴とする請求項1記載の散水ノズル。
  3. 上記凍結破損防止部が、流路構成部材と一体に形成されたことを特徴とする請求項1または2に記載の散水ノズル。
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