JP3877582B2

JP3877582B2 - シャワーヘッド

Info

Publication number: JP3877582B2
Application number: JP2001364005A
Authority: JP
Inventors: 寛大橋; 徹勝川
Original assignee: Rinnai Corp
Current assignee: Rinnai Corp
Priority date: 2001-11-29
Filing date: 2001-11-29
Publication date: 2007-02-07
Anticipated expiration: 2021-11-29
Also published as: JP2003166757A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
この発明は、主に元止め式のガス瞬間湯沸器の出湯管（給水管）の先端に装着されるシャワーヘッド（キッチンシャワー）の凍結対策に関する。
【０００２】
【従来の技術】
寒冷地においては、シャワーヘッド内の給水口に残留した水の凍結によるシャワーの使用不能または機器の破損を防止するため、電熱ヒーターの付設やシャワーヘッド内へのリリーフ弁の設置（特開２００１−１５３４６２号公報）が行われている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
シャワーヘッドへの電熱ヒーターの付設は、配線など機構の複雑化によりコストの増大と安全上の問題を生じる。また、シャワーヘッド内へのリリーフ弁の設置は、水の表面張力によりリリーフ弁に水膜が付着し凍結するため確実なリリーフ弁の作動が保証できない。このため、給水口の凍結時に通水によって生じる瞬間的な圧力上昇（ラッシュ圧）により、部品の連結部が外れたり破損したりする不具合がある。
この発明の目的は、リリーフ弁への水膜等の付着を確実に阻止でき、凍結時において完全なリリーフ弁の作動が得られるシャワーヘッドの提供にある。
【０００４】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上端に給水管への連結口が設けられ、下端に給水口が形成され、内部が通水路となっているヘッド本体と、前記通水路と外部との間に設けたリリーフ弁付きバイパス流路とを有するシャワーヘッドにおいて、
前記リリーフ弁の前記通水路側に前記通水路の下流側（下流方向）のみに開口した空気室を設け、前記給水口が凍結し前記通水路内の圧力が設定値以上の時に前記リリーフ弁が開放して前記空気室を通じて前記バイパス流路に水が流れるようにしたことを特徴とする。
【０００５】
【発明の作用効果】
この発明では、リリーフ弁の通水路側に、該通水路の下流側のみに開口した空気室を設け、給水口が凍結し通水路内の圧力が設定値以上の時にリリーフ弁が開放する。このため、通常の使用時の通水路内の圧力ではリリーフ弁が閉じており、空気室内に水が浸入できない。よって、通常の使用時にリリーフ弁に水が付着することを阻止できる。これにより、水膜の付着などにより給水口に残った水が凍結しても、リリーフ弁が確実に開放するためラッシュ圧が小さくなる。また、リリーフ弁の開放前においても、ラッシュ圧は空気室内の空気の圧縮によるクッション作用およびリリーフ弁（絞り弁）を空気が通過することによるダンパー効果により急激な上昇が緩和される。この結果、機器の連結部が外れたり部品が破損したりする不具合を有効に防止できる。
【０００６】
【発明の実施の形態】
図１〜図３は、本発明にかかるシャワーヘッド（キッチンシャワー）１を示し、湯沸器の出湯（水）管であるフレキシブル出湯管１１の先端に装着されている。出湯管１１は、湯沸器の給湯管（図示せず）に回動自在に取り付けられるとともに、樹脂性のフレキシブル套管１２が被せられており、シャワーヘッド１は、略砲弾形状を呈している。
【０００７】
シャワーヘッド１は、中心側に通水路２０が設けられたヘッド本体２を有する。ヘッド本体２は、出湯管１１の先端部が差し込まれるやや径大の連結口２１、連結口２１の下方に連続して設けられた首筒部２２、および径大で肉厚の胴部２３からなる。フレキシブル套管１２の下端と胴部２３の上端との間には、連結口２１、首筒部２２の外周を包囲する円錐殻状のキャップ１３が取り付けられている。
【０００８】
胴部２３には、中心に通水路２０の一部である流路穴２４が形成され、流路穴２４の下流側部（下部）には径大の切換室２５が設けられている。胴部２３の下面には、切換室２５の底板２６が嵌着されている。底板２６には、ストレート流路口２７およびシャワー流路口２８が並設されており、ストレート流路口２７には口筒２９が下方に突設して設けられている。
【０００９】
切換室２５内には、ストレート給湯とシャワー給湯とを切り換える切換え機構３が設置されている。胴部２３の前面には、切換え機構３の操作片３１が設けられている。この操作片３１は、支軸３２を支点として左右に移動し、切換室２５に配された弁体３３を変位させる。弁体３３は、ストレート流路口２７およびシャワー流路口２８を選択的に開閉しストレート給湯およびシャワー給湯を切り換える。
【００１０】
胴部２３の下端外周には、シャワー口金４が嵌着されている。シャワー口金４は、胴部２３の下端外周に嵌合する筒部４１、中央にストレート給湯口４２が設けられ、その周囲に多数の小穴からなるシャワー給湯口４３が開口した底板部４４からなる。ストレート給湯口４２は、ストレート流路口２７に連通する筒路４５が設けられている。
【００１１】
胴部２３の背面には、バイパス流路５が設けられている。バイパス流路５は、空気室６、リリーフ弁７およびバイパス管５０から構成されている。空気室６は、流路穴２４と隔壁６１によって区画され、下端が切換室２５に開口した連通口６２となっている。空気室６の外側壁６３の上部には円形の弁穴７０が開けられ、弁穴７０にはリリーフ弁７が配設されている。
【００１２】
リリーフ弁７は、棒状弁体７１および該棒状弁体７１に背設されたスプリング７２を有し、空気室６が設定圧力以上のときに開放する。棒状弁体７１は、図４に示す如く、弁穴７０に嵌合する弁部７３、シールパッキン７４、鍔７５およびスプリングガイド部７６からなる。弁部７３は、等間隔の４個の軸方向突条７７との間が溝７８となっている。軸方向突条７７は、開弁時における弁穴７０とのガイドとなっており、溝７８は開弁時の流路面積の確保の作用を有する。
【００１３】
バイパス管５０は、胴部２３の側面に直交的に開けた横穴１４に差し込まれる横筒部５１と、横筒部５１から下方に折り曲げられ、シャワーヘッド１の外面に沿って配される偏平管部５２とからなる。横筒部５１には、スプリング７２の外側端を保持する保持筒５３が突設されている。
【００１４】
このシャワーヘッド１は、通常の使用時において、通水路２０内に水が流れても、リリーフ弁７は閉じており、空気室６内に水は浸入できない。このため、リリーフ弁７に水膜が付着することがない。
【００１５】
低温時に給水口に残留した水が凍結した状態で、元止め式のガス瞬間湯沸器が使用されると、流路内は高圧になり、リリーフ弁７を開放して、切換室２５に開口した連通口６２→空気室６→リリーフ弁７→バイパス管５０の順に水が流れる。このため、給水口の凍結時に通水により生じる瞬間的な圧力上昇（ラッシュ圧）によりシャワーヘッド１または機器の連結部の外れや部品の破損が確実に防止できる。
【００１６】
上記の実施例では、湯沸器のシャワーヘッド（キッチンシャワー）について説明したが、湯沸器以外のシャワーに使用されるシャワーヘッドであってもよく、ストレート給湯とシャワー給湯とを切り換える切換え機構を備えていないシャワーヘッドであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図１】シャワーヘッドの断面図である。
【図２】シャワーヘッドの正面図である。
【図３】シャワーヘッドの背面図である。
【図４】棒状弁体の正面図および右側面図である。
【符号の説明】
１シャワーヘッド
２ヘッド本体
２０通水路
３切換え機構
４シャワー口金
５バイパス流路
５０バイパス管
６空気室
７リリーフ弁
７１棒状弁体

Claims

上端に給水管への連結口が設けられ、下端に給水口が形成され、内部が通水路となっているヘッド本体と、前記通水路と外部との間に設けたリリーフ弁付きバイパス流路とを有するシャワーヘッドにおいて、
前記リリーフ弁の前記通水路側に前記通水路の下流側のみに開口した空気室を設け、前記給水口が凍結し前記通水路内の圧力が設定値以上の時に前記リリーフ弁が開放して前記空気室を通じて前記バイパス流路に水が流れるようにしたことを特徴とするシャワーヘッド。
請求項１に記載のシャワーヘッドにおいて、前記給水口はストレート給水口およびシャワー給水口からなり、前記通水路の下流側に設けた径大の切換室に、ストレート給水とシャワー給水とを切り換える切換え機構を設置したことを特徴とするシャワーヘッド。
請求項１または２に記載のシャワーヘッドにおいて、前記空気室は、前記通水路と隔壁によって区画されるとともに、前記切換室に臨んだ開口を有することを特徴とするシャワーヘッド。