JP5651155B2 - 散水装置 - Google Patents

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Description

本発明は、主に家庭などで園芸や農業、清掃などに用いられ、ホースを介して水道等の給水設備の先端に接続されて散水を行う散水装置に関する。
家庭においては、散水装置として、ホースの先端に取り付けられて任意に散水と止水とを切り換えられる散水ノズルが広く園芸、農業、清掃などに使用されている。このような散水ノズルは、ホースを介して水道等の給水設備から水の供給を受け、先端に形成した散水口から散水を行う。
従来の散水ノズルは、ホースに接続される基端部から上方に延びる略筒状のグリップ部と、このグリップ部の略上端から前方に延びる略筒状のノズル部とを有しており、全体としてL字形、くの字形もしくはピストル形等の屈曲形状に形成されたノズル本体を有していた(図1参照)。
このような散水ノズルには、内部に形成した水の流路の途中に流路を開閉する止水弁を設けるとともに、この止水弁の止水弁体を操作する止水操作レバーを外部に突出させたものもあった。
また、従来の散水ノズルには、ストレート散水やシャワー散水など複数種類の吐水形状を切り換えられる吐水切換弁を有するものがあった。
特許文献1には、内部に流路を形成し側周壁に切換口を設けた上流側部材(ノズル本体)の外周を、下流側部材(外筒体)で囲繞して両者をネジ結合した散水ノズルが記載されている。
この下流側部材の先端にはノズル口を形成し、内周壁には直線状散水口に連通する第1連通孔と多孔状散水口に連通する第2連通孔とを下流側から順に形成して、上流側部材と下流側部材とをネジ結合に沿って前後摺動操作することによって、切換口をノズル口、第1連通孔または第2連通孔に連通させ、ノズル口からのストレート吐水と直線状散水口からの扇状吐水と多孔状散水口からのシャワー状吐水とを切り換えることができるようになっていた。
また、ノズル口を上流側部材で塞ぎ僅かに開口させるキリ状吐水や、全ての散水口から散水する全面吐水にも切り換えることができた。
特公平4−77621号公報
特許文献1のように、上流側部材と下流側部材とをネジ結合に沿って接近離間させる吐水切換弁では、ネジの1回転に対して前後に接近離間する距離(以下、ネジピッチという)が短いと、吐水形状の切り換えのために必要な回転量が大きくなり、操作が煩わしくなる。また、吐水形状の切り換えのために必要な回転量が1回転(360度)を超えると、装置外面等に設ける切り換えの表示が重複して目視で判断しにくくなるという問題があった。
このため、これらの散水ノズルでは、ネジピッチを長くとることが好ましかった。
しかし、ネジピッチを長くすると、流路を通過する際に下流側部材にぶつかる水の圧力において、下流側部材を回転させる方向に変換される分力が大きくなる。
そのため、水の流量が大きく水圧が強い場合に、弁開時に下流側部材が水圧によって回転して上流側部材から離間し、使用者の意思に反して吐水形状がひとりでに切り換わってしまうという問題があった。
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであり、水圧による切換弁の誤作動を防止することができる散水装置を提供することを課題とする。
本発明において、上記課題が解決される手段は以下の通りである。
第1の発明は、水の取り入れ口と、取り入れた水を散水する散水口と、上記取り入れ口から上記散水口までを接続する水の流路とを有する散水装置において、上記流路の一部を形成する上流側部材と、この上流側部材の下流側に接続され上記流路の一部を形成する下流側部材とをネジ結合で連結してなり、上記上流側部材を上記下流側部材に対し上記ネジ結合に沿って接近離間させることにより上記流路の開閉または二つ以上の流路の切り換えを行う切換弁を設け、かつ、上記流路を通過する水によって、上記ネジ結合に沿って上記下流側部材を上記上流側部材から離間する際の回転方向と逆回りの方向に加圧することを特徴とする。
第2の発明は、上記下流側部材を上記ネジ結合に沿って上記上流側部材から離間する際の回転方向と逆回りの方向に水圧を受ける水受け部材を上記下流側部材に設けたことを特徴とする。
第3の発明は、上記ネジ結合に沿って上記下流側部材を上記上流側部材から離間する際の回転方向と逆回りの方向に、上記流路の水流の方向を制御する整流部材を設けることを特徴とする。
第1の発明によれば、上記流路の一部を形成する上流側部材と、この上流側部材の下流側に接続され上記流路の一部を形成する下流側部材とをネジ結合で連結してなり、上記上流側部材を上記下流側部材に対し上記ネジ結合に沿って接近離間させることにより上記流路の開閉または二つ以上の流路の切り換えを行う切換弁を設け、かつ、上記流路を通過する水によって、上記ネジ結合に沿って上記下流側部材を上記上流側部材から離間する際の回転方向と逆回りの方向に加圧することにより、下流側部材を上流側部材に離間する際の回転方向と逆回りの方向にかかる力によって、下流側部材を上流側部材から離間させる方向に加圧する水圧を相殺して、下流側部材が上流側部材から離間する誤作動を防止することができる。
上記下流側部材を上記ネジ結合に沿って上記上流側部材から離間する際の回転方向と逆回りの方向に水圧を受ける水受け部材を上記下流側部材に設けたことにより、下流側部材を上流側部材に離間する際の回転方向と逆回りの方向にかかる力によって、下流側部材を上流側部材から離間させる方向に加圧する水圧を相殺して、下流側部材が上流側部材から離間する誤作動を防止することができる。
また、この発明には所定の形状や向きの水受け部材しか必要としないため、ブレーキ機構やロック機構といった特殊な装置を設ける場合に比べて、装置の重量増加が小さく、しかも安価に誤作動を防止することができる。
上記ネジ結合に沿って上記下流側部材を上記上流側部材から離間する際の回転方向と逆回りの方向に、上記流路の水流の方向を制御する整流部材を設けることにより、下流側部材を上流側部材に離間する際の回転方向と逆回りに回転する渦状の水流を発生させ、この水流がぶつかる下流側部材において、下流側部材を上流側部材に離間する際の回転方向と逆回りの方向にかかる力と、下流側部材を上流側部材から離間させる方向に加圧する水圧とを相殺して、下流側部材が上流側部材から離間する誤作動を防止することができる。
また、この発明には所定の形状や向きの整流部材を流路中に配置するだけでよいため、ブレーキ機構やロック機構といった特殊な装置を設ける場合に比べて、装置の重量増加が小さく、しかも安価に誤作動を防止することができる。
(a)は本発明の第一実施形態に係る散水ノズルの平面図、(b)は同側面図である。 (a)は同散水ノズルの縦断面図、(b)は(a)中のA部の拡大図である。 同散水ノズルの先端ノズル管を示す図であり、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は背面図、(d)は前方斜視図、(e)は平面図、(f)は後方斜視図である。 (a)は同先端ノズル管の背面図、(b)は(a)中のB−B線の拡大断面図である。 同先端ノズル管の水受けフィンの変形例を示す背面図であり、(a)は凹の湾曲形状、(b)は凸の湾曲形状、(c)は凹の屈折形状、(d)は段差形状を示している。 同水受けフィンの水受け面の変形例を示す拡大断面図であり、(a)は凹の湾曲形状、(b)は凸の湾曲形状、(c)は凹の屈折形状、(d)は段差形状を示している。 本発明の第二実施形態に係る散水ノズルの上流側固定管を示す図であり、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は背面図、(d)は前方斜視図、(e)は(b)中のC−C線の拡大断面図、(f)は後方斜視図である。
以下、本発明の第一実施形態に係る散水装置について説明する。
図1、図2は、散水装置の一例としての散水ノズルを示している。
この散水ノズル1は、園芸、農業、清掃、その他の用途において、ホースを介して水道等の給水設備の先端に接続されて散水を行う器具であって、使用者が手に持って使用するものである。
図1に示すように、散水ノズル1は、ホース等に接続されて水を導入する接続口2を形成した基端部から上方に延びる略筒状に形成されたグリップ部3と、このグリップ部3の上端から前方に延びるとともに先端に散水口5a、5b、5cを形成したノズル部4とからなり、全体としてL字形、くの字形もしくはピストル形等の、グリップ部3とノズル部4の連続部位で屈曲した屈曲形状に形成されたノズル本体6を有している。
本明細書において、ノズル部4の説明における前後とはノズル部4の延在方向を意味し、前とはノズル部4の散水口5a、5b、5c側、後ろとはグリップ部3側を意味する。また、グリップ部3の説明における上下とは、ノズル部4を地面に平行にしてグリップ部3の接続口を地面側に向けた状態での地面に対する上下を意味し、上とは地面に対して上側、すなわちノズル部4側を意味し、下とは地面側、すなわち接続口2側を意味する。
図2に示すように、ノズル本体6の内部には、接続口2から散水口5a、5b、5cまで延在する水の流路10が形成されている。
ノズル本体6は、図2に示すように、屈曲した通水パイプ7に、外周を覆う複数のカバーやホースニップル8を組み付けてなるが、これらのうちいくつかについて一体に成形したものであってもよい。
通水パイプ7の材料には、POM(ポリアセタール)樹脂、ABS(アクリロニトリルブタジエンスチレン共重合体)樹脂等を使用することができ、降伏強度や摩擦耐久力に優れるという理由から、特にPOMが好ましい。そのため、本実施形態ではPOMを採用している。
グリップ部3は、基端部3aからノズル部4に向かって上方に延びる略筒状に形成され、使用者が手で把持して取り回すことができるようになっている。
グリップ部3の基端部3aでは、ホースに取り付けられた受け具(図示せず)と連結するための凹凸やOリングを外周面に設けるとともに、その中心に給水設備からの水を導入する接続口2を開口したホースニップル8が通水パイプ7の下方に取り付けられている。
グリップ部3の向きは、ノズル部4の延在方向に対して垂直であってもよいが、図2に示すように、その垂直な向きから傾斜して、上方にグリップ部3の延在方向とは交差する向きに延びたものであってもよい。
図2(a)に示すように、ノズル部4は、グリップ部3の上端から前方(ノズル部4の散水口側)に延びる略筒状に形成されている。
図2(a)に示すように、この散水ノズル1は、通水パイプ7の流路中に、通水と止水とを切り換える止水弁、および流路を通過する水の流量を増減させる流量調整弁を有している。
止水弁は流量調整弁の上流側に設けられ、通水パイプ7のグリップ部3側の流路10に配置された止水弁体13を有している。止水弁体13は、通水パイプ7に内接する有蓋円筒状に形成され、蓋の上に突起状の弁体部13aを形成している。止水弁体13の外周面の2箇所にはOリング13c、13cを配設して止水弁体13の外周を水が流れないようにするとともに、Oリング13cより上の外周面に通水口13bを形成している。通水パイプ7の基端(下方)から供給された水は、止水弁体13の内部を通過して通水口13bより外周に流出し、下流へ流れるようになっている。
止水弁体13の弁体部13aは、通水パイプ7に設けられた止水弁座7aよりも大径に形成され、ホースニップル8と止水弁体13との間に介在するコイルスプリング14によって、止水弁座7a側に付勢されて流路10を閉塞する(止水状態)。この付勢力に反して弁体部13aが止水弁座7aから離間させられると、流路10が開放され水が通水する(通水状態)。
図1、図2に示すように、止水弁体13を操作するために、グリップ部3の前方には止水操作レバー15が取り付けられている。この止水操作レバー15は、下端を固定端としてグリップ部3の下部に取り付け、上端を自由端としているため、使用者がグリップ部3を持った手で握り込むことにより下端を固定端として前後方向に回動可能となっている。
図2に示すように、通水パイプ7はグリップ部3側部分の前面に開口7bを形成している。縦断面L字状の弁開閉用アーム16が、一端で止水操作レバー15に当接し、他端で止水弁体13に当接し、L字状の屈曲部分を支点として通水パイプ7に回動可能に支持されているため、使用者が止水操作レバー15を握り込むと、弁開閉用アーム16を介し、コイルスプリング14の付勢力に反して止水弁体13を止水弁座7aから離間させ、通水状態にすることができる。
通水パイプ7の開口7bは常時止水弁体13の2つのOリング13c、13cの中間に位置するため、水が開口7bから通水パイプ7の外側へ漏れることはない。
止水弁の下流側にあたる通水パイプ7の屈曲部分の流路10中には、散水量を調整できる流量調整弁が設けられている。
図2(a)に示すように、流量調整弁は、流路中に配設され、回動することで水の流量を増減させる流量調整弁体17と、この流量調整弁体17に連動するとともにグリップ部3の後背上部から突出し、親指で回動操作される流量操作部材18とからなる。
流量調整弁体は、下端をグリップ部の流路10に常時開放している有蓋円筒状に形成されているとともに、周面に流量調整用の切り欠きを設けている。
この流量調整弁では、流量調整弁体17に形成された切り欠きと、ノズル部4側の流路10とが合致する面積を増減させることにより、散水量の大小を調整することができる。
図2に示すように、散水ノズル1のノズル部4には、吐水形状の切り換えを行う吐出切換弁が設けられている。
この吐出切換弁は、通水パイプの先端に固定される上流側固定管20と、通水パイプ7の外周に取り付けられる上流側雄ネジ部材22とからなる上流側部材19に、散水口5a、5b、5cを有して散水ノズル1の先端部分を形成する下流側部材23を、ネジ結合に沿って接近離間可能に取り付けてなる。
上流側固定管20は、通水パイプ7の下流に接続される管状部材であって、先端が円錐状に閉塞している。上流側固定管20の外周面には、周上等間隔に4つの切換口21を放射状に開口し、流路10の水が下流側へ流出するようになっている。
上流側固定管20の外周面には、上流端付近と下流端付近とに水漏れ防止用のシールリング24を外嵌している。また、切換口21の上流側と下流側にもそれぞれ水漏れ防止用のシールリング25,25を外嵌している。
上流側固定管20の材料には、金属、樹脂、その他あらゆる材料を使用してよいが、複雑な形状に成形する必要があること、軽量化の必要があること、低コストであることから、熱可塑性樹脂を用いることが好ましい。特に、強度に優れるという理由から、POM(ポリアセタール)樹脂、PP(ポリプロピレン)樹脂を用いるのが好ましい。
第一実施形態では、POM樹脂を用いた。
上流側雄ネジ部材22は、通水パイプ7の外周に取り付けられて、その外周面には雄ネジ部が形成されている。
下流側部材23は複数の部品を組み合わせてなり、内部に切換口21から散水口5a、5b、5cまでの流路10を形成している。下流側部材23の先端面には、中心から順に、フラット散水口5a、内シャワー散水口5b、外シャワー散水口5cが形成されている。
下流側部材23は、基端部分の内周に形成された雌ネジ部で上流側雄ネジ部材22の雄ネジ部にネジ結合されており、上流側部材19に対しネジ結合に沿って全体が一体的に接近離間することができる。第一実施形態では、下流側部材23を使用者(ノズル部4基端側または後方)から見て時計回りに回すと上流側部材19から離間し、逆時計回りに回すと上流側部材19に接近するが、ネジ結合の方向はこの逆であってもよい。
下流側部材23は上流側固定管20の外形状に沿った内壁を有している。この内壁には、上流側から順に、外シャワー散水口5cに連通する第1中空部26と、内シャワー散水口5bに連通する第2中空部27とが開口している。また、内壁の先端には横長のフラット散水口5aが形成されている。
このため、図2に示すように、下流側部材23が上流側部材19に最も接近した位置(上流側)にあるときには、切換口21が下流側部材23先端のフラット散水口5aまでの空間に連通し、フラット散水口5aから横方向に拡散するフラット散水が行われる。
この状態から、下流側部材23を使用者から見て時計回りに回すと、下流側部材23が上流側部材19から離間して、切換口21が第2中空部27に連通し、内シャワー散水口5bから散水するスポットシャワー散水が行われる。
さらにこの状態から、下流側部材23を使用者から見て時計回りに回すと、下流側部材23が上流側部材19から離間して、切換口21が第1中空部26に連通し、外シャワー散水口5cから散水するシャワー散水が行われる。
フラット散水の位置とスポットシャワー散水の位置との間には、切換口21が下流側部材23によって封止され、流路10が閉鎖される状態を設けてもよい。スポットシャワー散水の位置とシャワー散水の位置との間にも、流路10が閉鎖される状態を設けてもよい。
フラット散水のときには、図2(b)の破線矢印に示すように、フラット散水口5aに向かって流路10を通過する水によって、下流側部材23が上流側部材19から離間する前方向に加圧される。
しかし、第一実施形態の散水ノズル1は、流路10を通過する水によって下流側部材23を上流側部材19から離間する方向と逆回りの方向、すなわち逆時計回りに加圧することによって、吐出切換弁の誤作動を防止することができる。
このために、図3、図4に示すように、下流側部材23の一部を構成するとともにフラット散水口5aが形成された管状部材である先端ノズル管28には、流路を通過する水を受けるための水受けフィン29が設けられている。
水受けフィン29は、先端ノズル管28のフラット散水口5a付近の流路が次第に縮径する箇所の内面に形成された畝状の部材である。
4本の水受けフィン29の延在方向は、フラット散水口5aから周上等間隔に放射状に配置した位置から、それぞれの水受けフィン29を逆時計回りの方向に偏心させた向きに傾けて形成している。
図4(a)に示すように、流路の中心と水受けフィン29の径方向外端部とを通り放射状に延びる線に対する、水受けフィンの延在方向の角度αは、5〜25度とするのが良い。
αを5度未満とすると、スリーブを回転させる力が弱く回転による誤作動を阻止できないおそれがある。αを10度以上とするのが特に好ましい。
αを25度より大きくすると、ノズル先端から飛び出す水形が乱れる等の悪影響を及ぼすおそれがある。αを20度以下とするのが特に好ましい。
なお、水受けフィン29が曲線状等の一定しない形状である場合(図5参照)には、流路径方向において水受けフィン29の内端部と外端部とを結ぶ直線(平均線)を水受けフィン29の延在方向としてαを求める。
第一実施形態では、αを16度とした。
図4(b)に示すように、水受けフィン29の断面形状は台形状に形成されている。
水受けフィン29において、先端ノズル管28を使用者から見て逆時計回り方向の上流側の面は、水流が衝突する水受け面29aとなっているが、この水受け面29aは、先端ノズル管28の内壁から垂直に直立する面に対して、逆時計回り方向の下流側に0.5〜20度傾けて形成することが好ましい。
上記の角度θを0.5度未満とすると、成形時に金型から離型しにくくなってしまう。3度以上とすることがより好ましい。
また、上記の角度θを20度より大きくすると、水流から受ける力が弱くなり回転防止効果が不十分になってしまう。15度以下とすることがより好ましい。
なお、水受け面29aが湾曲面等の一定しない形状(図6参照)である場合には、水受け面29aの下端と上端とを結んだ線に基づいてθを求める。
第一実施形態では、上記の角度θを10度とした。
水受けフィン29において、水受け面29aの反対側の面の傾き角度は、成形上の問題が生じなければ特に限定されない。
この反対側の面について、逆時計回りの上流側への傾きを大きくしすぎると、水受けフィン29の根元部分の幅が大きくなりすぎて成形時にヒケが発生してしまう。逆に逆時計回りの上流側への傾きを小さくしすぎると、金型から離型しにくくなってしまう。
先端ノズル管28の材料には、金属、樹脂、その他あらゆる材料を使用してよいが、複雑な形状に成形する必要があること、軽量化の必要があること、低コストであることから、熱可塑性樹脂を用いることが好ましい。特に、成形の寸法精度が高いという理由から、ABS樹脂(アクリロニトリル、ブタジエン、スチレン共重合合成樹脂)、PS(ポリスチレン)樹脂を用いることが好ましい。
第一実施形態では、ABS樹脂を用いた。
水受けフィン29の本数は、2本以上8本以下であることが好ましい。1本だけ設けた場合では、水圧を、下流側部材23を使用者から見て逆時計回りに加圧する力として伝えることが難しくなるおそれがある。9本以上設けた場合には、水受けフィン29を樹脂成形で先端ノズル管28と一体に形成する際に、金型の加工が難しくなるとともに材料費も増加してしまう。
また、水受けフィン29を2本以上設ける場合には、下流側部材23の全体をバランスよく逆時計回りに加圧するため、先端ノズル管28の内周面に周上等角度ごとに等間隔に配置することがより好ましい。
第一実施形態では、下流側部材23を加圧する効果と製造コストとの増加とを考慮し、90度ごとの等間隔に4本の水受けフィン29を配置した。
水受けフィン29の厚みは、0.3mm以上3mm以下とするのが好ましい。
厚みを0.3mm未満にした場合には、成形時に成形不良や欠けを生じるおそれや、使用時に水圧によって破損するおそれがある。0.5mm以上とすることがより好ましい。
また、厚みを3mmよりも大きくした場合には、成形時にヒケを生じるおそれがある。2mm以下とすることがより好ましい。
この水受けフィン29の厚みとは、水受けフィン全体で厚みが一定でない場合には、最も厚い部分の厚みをいうものとする。
第一実施形態では、水受けフィン29の厚みを1.2mmとした。
水受けフィン29の高さは、0.5mm以上2mm以下とすることが好ましい。
高さを0.5mm未満とした場合には、水流から受ける力が弱くなり回転防止効果が不十分になってしまう。
高さを2mm以上とすると、流路の径にもよるが水の流れを阻害するおそれや、吐水形状に悪影響を与えるおそれがある。
この水受けフィン29の高さとは、水受けフィン全体で高さが一定でない場合には、最も高い部分の高さをいうものとする。
第一実施形態では、先端ノズル管28の縮径していく流路10の径が、最も小さな箇所で約4mmであることから、水受けフィン29の高さを1.1mmとした。
また、流路10が次第に縮径する箇所以外の先端ノズル管28の内周面には、周上等間隔に8本のリブ30が流路10に沿って延設されている。このリブ30には、上流側固定管20を適切な位置に保持するとともに、上流側固定管20のシールリング24,25が水流によって浮いたり離脱したりすることを防止する効果がある(図2参照)。
図3(c)(f)に示すように、8本のリブ30のうち4本は、それぞれが水受けフィン29と連続的につながっている。
第一実施形態の散水ノズル1で、上流側部材19と下流側部材23とが最も接近したフラット散水のときには、切換口21から先端ノズル管28に流入した水は、先端ノズル管28の内面に衝突し、先端ノズル管28を含む下流側部材23を、上流側部材19から離間する前方向へと加圧する。
しかし、この水は、図3(f)、図4(b)の破線矢印に示すように水受けフィン29の水受け面29aに衝突し、水受け面29aに沿ってフラット散水口5aに向かう。これにより、先端ノズル管28内をフラット散水口5aへ向かう水流には、使用者から見て逆時計回りの渦状の流れが発生する。
水受け面29aに水が衝突したときの衝撃、および渦状の水流の作用により、下流側部材23は、使用者から見て逆時計回りの方向に加圧される。
ただし、この力により下流側部材23が上流側部材19に接近する逆時計回りの方向に回転しようとしても、下流側部材23には同時に前方向(離間方向)への水圧も作用しているため、下流側部材23はどちらの方向にも回転せず、上流側部材19に接近も離間もしない。
このように、第一実施形態の散水ノズル1では、水圧による吐水切換弁の誤作動を防止することができる。
また、摩擦係数を増大させて吐水切換弁の作動に必要な力を大きくするブレーキ機構や、手動で吐水切換弁を所定の位置に固定しまたは固定を解除するロック機構を設ける場合に比べ、水受けフィン29を設けるという簡素な構成で、容易かつ安価に吐水切換弁の誤作動を防止することができる。
さらに、摩擦係数を増大させて吐水切換弁の作動に必要な力を大きくするブレーキ機構に比べ、散水を停止した状態で吐水切換弁を操作すれば操作荷重が増大することがないため、操作性が良好になる。
<変形例>
以下では、水受けフィン29の変形例を説明する。
第一実施形態では水受けフィン29を直線形状に延設したが、図5(a)に示すように、水受けフィンを逆時計回りの水流に対して凹となるように湾曲させてもよい。このような形状にすることにより、下流側部材を逆時計回りの方向に加圧する力をより大きくすることができる。
また、図5(b)に示すように、水受けフィンを逆時計回りの水流に対して凸となるように湾曲させてもよい。このような形状にすることにより、水受けフィンによる流路抵抗の増加を低下させることができる。
また、図5(c)に示すように、水受けフィンを逆時計回りの水流に対して凹となるように屈折させてもよい。このような形状にすることにより、下流側部材を逆時計回りの方向に加圧する力をより大きくすることができる。
また、図5(d)に示すように、水受けフィンを流路の中心側から径方向外側に向かって縮径する段差形状に形成してもよい。
水受けフィン29は、その他の曲線形状であってもよいし、直線、曲線、段差形状の2つ以上を組み合わせたものであってもよい。
また、第一実施形態では水受けフィン29の水受け面29aを直線上の斜面に形成したが、図6(a)に示すように、水受け面を逆時計回りの水流に対して凹となるように湾曲させてもよい。このような形状にすることにより、下流側部材を逆時計回りの方向に加圧する力をより大きくすることができる。
また、図6(b)に示すように、水受け面を逆時計回りの水流に対して凸となるように湾曲させてもよい。このような形状にすることにより、水受けフィンによる流路抵抗の増加を低下させることができる。
また、図6(c)に示すように、水受け面を逆時計回りの水流に対して凹となるように屈折させてもよい。このような形状にすることにより、下流側部材を逆時計回りの方向に加圧する力をより大きくすることができる。
また、図6(d)に示すように、水受け面を段差形状に形成してもよい。
水受け面29aは、その他の曲面形状であってもよいし、平面、曲面、段差形状の2つ以上を組み合わせたものであってもよい。
<第二実施形態>
第二実施形態では、下流側部材23に水受けフィン29を設ける代わりに、図7に示すように、上流側固定管20の切換口21を偏心させることによって、渦状の水流を発生させ、吐水切換弁の誤作動を防止することを特徴とする。
第二実施形態では、下流側部材23の先端ノズル管28に水受けフィン29は設けられていない。
他方、図7(e)に示すように、上流側固定管20の切換口21の縁を形成する整流部材31の向きが、流路10の中心から放射状に向かう方向に対して傾けて形成されている。
この偏心している切換口21を通過することによって、先端ノズル管29内部の水流には、図7(e)の破線矢印に示すように使用者から見て逆時計回りに回転する渦状の流れが発生する。
そして、この渦状の水流が先端ノズル管29の内壁に衝突することにより、下流側部材23は使用者から見て逆時計回りに回転する方向に加圧される。
ただし、この力により下流側部材23が上流側部材19に接近する逆時計回りの方向に回転しようとしても、下流側部材23には同時に前方向(離間方向)への水圧も作用しているため、下流側部材23はどちらの方向にも回転せず、上流側部材19に接近も離間もしない。
このように、第二実施形態の散水ノズル1でも、水圧による吐水切換弁の誤作動を防止することができる。
また、摩擦係数を増大させて吐水切換弁の作動に必要な力を大きくするブレーキ機構や、手動で吐水切換弁を所定の位置に固定しまたは固定を解除するロック機構を設ける場合に比べ、切換口21の縁を形成する部材を偏心させ整流部材31として形成するという簡素な構成で、容易かつ安価に吐水切換弁の誤作動を防止することができる。
さらに、摩擦係数を増大させて吐水切換弁の作動に必要な力を大きくするブレーキ機構に比べ、散水を停止した状態で吐水切換弁を操作すれば操作荷重が増大することがないため、操作性が良好になる。
<その他の実施形態>
本発明は、第一実施形態の水受けフィン29、第二実施形態の整流部材31のみには限定されず、流路10を通過する水によって下流側部材23を上流側部材19から離間する方向と逆回りの方向に加圧することで誤作動を引き起こす力を相殺できるような他の構成、または、流路10を通過する水によって下流側部材23を上流側部材19から離間する方向に回転させる分力を発生させない他の構成を含んでいる。
また、本発明の対象は吐水形状を切り換える吐水切換弁のみには限定されず、上流側部材19と下流側部材23とをネジ結合に沿って接近離間させる他の切換弁も対象とする。
また、本発明は散水ノズル以外の様々な散水装置に用いることができ、水以外の液体を散布する装置も散水装置に含まれるものとする。
1 散水ノズル
2 接続口
3 グリップ部
4 ノズル部
5a (フラット)散水口
5b (内シャワー)散水口
5c (外シャワー)散水口
6 ノズル本体
7 通水パイプ
7a 止水弁座
8 ホースニップル
10 流路
13 止水弁体
13a 弁体部
13b 通水口
13c Oリング
14 コイルスプリング
15 止水操作レバー
16 弁開閉用アーム
17 流量調整弁体
18 流量操作部材
19 上流側部材
20 上流側固定管
21 切換口
22 上流側雄ネジ部材
23 下流側部材
24 シールリング
25 シールリング
26 第1中空部
27 第2中空部
28 先端ノズル管
29 水受けフィン
29a 水受け面
30 リブ
31 整流部材

Claims (3)

  1. 水の取り入れ口と、取り入れた水を散水する散水口と、上記取り入れ口から上記散水口までを接続する水の流路とを有する散水装置において、
    上記流路の一部を形成する上流側部材と、この上流側部材の下流側に接続され上記流路の一部を形成する下流側部材とをネジ結合で連結してなり、上記上流側部材を上記下流側部材に対し上記ネジ結合に沿って接近離間させることにより上記流路の開閉または二つ以上の流路の切り換えを行う切換弁を設け、
    上記下流側部材は、上流の流路の方向に対して交差する衝突壁面を有し、この衝突壁面の下流の流路断面積が上流の流路断面積よりも小さくなっているとともに、
    上記下流側部材を上記ネジ結合に沿って上記上流側部材から離間する際の回転方向と逆回りの方向に水圧を受ける水受け部材を上記下流側部材に設け、かつ、この水受け部材の下流端が上記衝突壁面に連続的に接続するように形成したことにより、
    上記流路を通過する水によって、上記ネジ結合に沿って上記下流側部材を上記上流側部材から離間する際の回転方向と逆回りの方向に加圧することを特徴とする散水装置。
  2. 上記水受け部材において、流路の方向に沿って延在する側面のうち、最も水圧を受ける水受け側面が、上流側に対向するように傾斜していることを特徴とする請求項1記載の散水装置。
  3. 上記水受け部材が、水受け部材に衝突する水流に対して凹となるように湾曲または屈曲していることを特徴とする請求項1または2記載の散水装置。
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