JP6422749B2 - 吐水装置およびその組立方法 - Google Patents
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Description
水流噴射部材および散水板部材の一方は、外周部から延伸する1以上の脚部を有し、水流噴射部材および散水板部材の他方は、外周部に1以上の切欠領域が形成されており、脚部は切欠領域に嵌め込まれる。
水流噴射部材(あるいは散水板部材)の脚部をスリットに合わせて嵌め込むことで、羽根車ユニットをキャップ部材に簡単に取り付けやすくなる。
ノズルシートは、弾力性・水密性のある材質により形成されてもよい。また、ノズルシート押圧部材は、ノズルシートよりも剛性のある材質により形成されてもよい。そして、ノズルシートおよびノズルシート押圧部材はいずれも、キャップ部材の側面にひっかかることなくキャップ部材の内径面に完全収容されることが好ましい。このような態様によれば、比較的小さな部品である散水板部材をキャップ部材に収容するときに周方向での位置あわせが不要となるため、組み立て作業に要する労力を軽減しやすくなる。
このような態様によれば、水流噴射部材(あるいは散水板部材)の脚部の先端が凹部としての切欠領域に嵌め込まれるため、羽根車ユニットの構造をいっそう安定させやすくなる。
洗面台100は、水栓110および洗面ボール104を含む。洗面ボール104は、支持部材116によって壁面120に取り付けられる。洗面台100の上面は洗面台カバー118によって覆われ、洗面台カバー118の上に水栓110(吐水装置)が取り付けられる。
水栓110の吐水部124は、洗面台100のカウンタ上に露出する。吐水部124は、吐水管140と、吐水管140の付け根から側方に延びる操作盤142を有する。操作盤142のスイッチ144により、後述の人体検知センサ146による人体検知の有無にかかわらず、手動操作によって吐水口148からの吐水を制御できる。
吐水管140は、上端部に吐水装置150と人体検知センサ146を内蔵する。吐水装置150と人体検知センサ146は、保持部材164により支持される。第2給水管112は保持部材164を介して吐水装置150に連結される。第2給水管112から送られた水は保持部材164から吐水装置150に入り、吐水口148から排出される。
吐水装置150は羽根車174を内蔵する。羽根車174の底面部176には8枚の羽根部178が形成され(図6,図7参照)、羽根車174の側面には隣り合う羽根部178の外端部を連結する4枚の側壁180が形成される。より具体的には、図7を参照すると、羽根部178aと羽根部178bを連結する側壁180a、羽根部178cと羽根部178dを連結する側壁180b、羽根部178eと羽根部178fを連結する側壁180c、羽根部178gと羽根部178hを連結する側壁180dが形成される。羽根部178bの外端部と羽根部178cの外端部の間は開放され、羽根部178dの外端部と羽根部178eの外端部の間も開放され、羽根部178fの外端部と羽根部178gの外端部の間も開放され、羽根部178hの外端部と羽根部178aの外端部の間も開放される。このように、羽根車174の側面には開放領域と遮蔽領域(側壁180)が交互に配列されている。
(1)羽根車174をノズルシート押圧部材196に載せる。
(2)水流噴射部材172の脚部202をノズルシート押圧部材196の切欠領域212に嵌めることで、水流噴射部材172とノズルシート押圧部材196により羽根車174を収容する。これにより、水流噴射部材172、ノズルシート押圧部材196および羽根車174の組み合わせである「羽根車ユニット216」が作られる。
(3)キャップ部材188にノズルシート186を載せる。ノズルシート186の外径は、キャップ部材188の内径よりも小さいので、ノズルシート186はキャップ部材188に完全に収容される。
(4)羽根車ユニット216をキャップ部材188に収容する。このとき、水流噴射部材172の脚部202をキャップ部材188のスリット194を嵌める。羽根車174の外径はノズルシート押圧部材196の外径よりも小さく、ノズルシート押圧部材196の外径はキャップ部材188よりも小さい。このため、ノズルシート押圧部材196や羽根車174はキャップ部材188にひっかかることなく完全に収容される。したがって、キャップ部材188のスリット194に対して、水流噴射部材172の脚部202のみが位置あわせすればよい。
(5)最後に、カバー部材214をキャップ部材188に取り付ける。
こうしてできた吐水装置150を吐水管140の保持部材164に嵌め込むことで、吐水装置150は吐水管140に固定される。
図9は、特許文献1の図4に対応する。本実施形態(図6)との主たる違いは、羽根車218の側壁180の形状と、ノズルシート押圧部材220に切欠領域212ではなく突起部222が形成される点にある。また、比較例においては、羽根車218ではなく、ノズルシート押圧部材220に回転突起200が形成されている。ノズルシート押圧部材220の突起部222は、ノズルシート押圧部材220の下面側に形成され、脚部202の第1先端面206と当接する。
(1)キャップ部材188にノズルシート186を載せる。ノズルシート186の外径は、キャップ部材188の内径よりも小さいので、ノズルシート186はキャップ部材188に完全に収容される。
(2)ノズルシート押圧部材220をノズルシート186に載せる。このとき、ノズルシート押圧部材220の突起部222がキャップ部材188のスリット194に嵌まるように周方向の位置あわせを行う。
(3)ノズルシート押圧部材220に羽根車218を載せる。
(4)水流噴射部材172の脚部202をキャップ部材188のスリット194に嵌め込む。
(5)最後に、カバー部材214をキャップ部材188に取り付ける。
図10は、比較例におけるノズルシート押圧部材220の上面図である。図11は、本実施形態におけるノズルシート押圧部材196の上面図である。
図10、図11は、成型プロセスの違いを説明することが目的であるため、通水孔などは記載していない。ノズルシート押圧部材220を樹脂によって成型するときには、上下から型枠で挟んでノズルシート押圧部材220の鋳型を作り、この鋳型に横から樹脂を注入して固める。樹脂は最外点から注入される。比較例のノズルシート押圧部材220の場合、最外点に位置するのが突起部222であるため、突起部222に対応する部分から樹脂が注入される。この突起部222に余分な樹脂が付着して固まると、余剰樹脂224をペンチで切り落とす必要がある。突起部222は小さいため、余剰樹脂224だけでなく突起部222を切り落としてしまわないように慎重に作業する必要がある。また、突起部222が小さいために樹脂の注入箇所が限定される。
本実施形態における吐水装置150は、ノズルシート押圧部材196(散水板部材198)の外周部に3つの切欠領域212を形成し、ここに水流噴射部材172の3つの脚部202を嵌め込む。これにより、ある程度は安定的な構造の羽根車ユニット216を作ってからキャップ部材188にこれを収容できる。ノズルシート押圧部材196をキャップ部材188にひっかけずに収容可能であるため、ノズルシート押圧部材196とキャップ部材188の周方向の位置合わせが不要となる。また、ノズルシート押圧部材196の裏表方向を間違えると脚部202を切欠領域212に嵌め込むことができないので、羽根車ユニット216を作るときにノズルシート押圧部材196の裏表方向の間違いに気づくことができる。更に、ノズルシート押圧部材196を樹脂成型する場合には、小さな突起部分ではなく外周全体から樹脂を注入できるため、ノズルシート押圧部材196の成型性も向上するというメリットがある。
Claims (4)
- 通水方向を軸方向として回転することにより、水流を断続通過させる羽根車と、
前記羽根車の下流側に位置する散水板部材と、
前記羽根車の上流側に位置し、前記散水板部材とともに前記羽根車を収容する水流噴射部材と、を備え、
前記水流噴射部材および前記散水板部材の一方は、外周部から延伸する1以上の脚部を有し、
前記水流噴射部材および前記散水板部材の他方は、外周部に1以上の切欠領域が形成されており、
前記脚部は前記切欠領域に嵌め込まれ、
前記水流噴射部材および前記散水板部材の他方は、上面の一部に形成される凹部として、前記切欠領域が形成されており、
前記水流噴射部材および前記散水板部材の一方の前記脚部の先端は、前記散水板部材の前記切欠領域である前記凹部の底面に載置されることを特徴とする吐水装置。 - 1以上のスリットと吐水口を有するキャップ部材、を更に備え、
前記脚部は、前記キャップ部材のスリットにも嵌め込まれることを特徴とする請求項1に記載の吐水装置。 - 前記散水板部材は、ノズルシートおよびノズルシート押圧部材を含み、
前記切欠領域は前記ノズルシート押圧部材に形成され、
前記ノズルシートは、前記キャップ部材の内径面に完全に収容され、
前記ノズルシート押圧部材は、前記キャップ部材の内径面に完全に収容され、前記ノズルシート上にその全体が載置されることを特徴とする請求項2に記載の吐水装置。 - 水流噴射部材および散水板部材の他方の外周部に形成された1以上の切欠領域に、前記水流噴射部材および前記散水板部材の一方の外周部から延伸する1以上の脚部を嵌め込むことにより、前記水流噴射部材および前記散水板部材に通水方向を軸方向として回転することにより水流を断続通過させる羽根車を収容する羽根車ユニットを組み立てるステップと、
前記羽根車ユニットを、吐水口を有するキャップ部材に収容するステップと、を備え、
前記水流噴射部材および前記散水板部材の他方は、上面の一部に形成される凹部として、前記切欠領域が形成されており、
前記水流噴射部材および前記散水板部材の一方の前記脚部の先端は、前記散水板部材の前記切欠領域である前記凹部の底面に載置されることを特徴とする吐水装置の組立方法。
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