JP6422750B2 - 吐水装置とそれを備える洗面台 - Google Patents

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Description

本発明は、水栓等に取り付けられる吐水装置、特に、羽根車を内蔵する吐水装置の構造に関する。
洗面台や台所などに設置される水栓(吐水装置)の中には、羽根車を内蔵するものがある。羽根車は、水流によって通水方向を軸として回転し、底面部に形成される通水口から断続的に通水する。羽根車は、通水量を制限することで節水に寄与する一方、断続的通水により独特かつ適度な強度の触感を与える。
特許文献1は、本出願人が過去に提案した羽根車を内蔵するタイプの水栓である。この水栓においては、羽根車を散水板の上で回転させている。散水板または羽根車に突起を設けることにより、羽根車と散水板の摩擦を減らして回転性能を高めている。
特許文献2も本出願人が過去に提案した発明であり、羽根車を内蔵する浴室シャワーを開示している。浴室シャワーの場合、充分な水量で羽根車を回転させることができるため、羽根車はバランスを多少崩しても回転を継続できる。また、シャワーヘッドが大きいため、比較的大きくて堅牢な羽根車を採用できる。
特開2014−150822号公報 特開2012−135606号公報
洗面台の水栓に内蔵される羽根車の場合には、少水量でバランスよく回転させることにより、羽根車の損耗を防ぐ対策が特に必要とされる。本発明者らは、特許文献1に記載の水栓構造について再度の検討を行い、水栓に内蔵される部品、特に、羽根車の構造を工夫することにより、吐水装置の製品寿命をいっそう延ばすことができると想到した。
本発明は、上記課題認識に基づいてなされたものであり、その主たる目的は、羽根車を内蔵する吐水装置の耐用年数を延ばすための技術を提供することにある。
本発明のある態様の吐水装置は、通水方向を軸方向として回転することにより、水流を断続通過させる羽根車と、羽根車の下流側に位置する散水板部材と、を備える。
羽根車には複数の羽根が形成され、羽根車の側面には間隔をあけて複数の側壁が配列される。
羽根車の側面に複数の側壁を設け、側壁と側壁の間に水の逃げ道を作る。これにより、羽根車の底面部にかかる圧力を減らし、羽根車の耐用年数を延ばしやすくなる。
羽根車の底面部からは偶数枚の羽根が屹立し、第1の羽根の外端部と第1の羽根に隣接する第2の羽根の外端部を側壁によって連結し、第2の羽根の外端部と第2の羽根に隣接する第3の羽根の外端部の間を開放することにより、羽根車の側面部において側壁部分と開放部分が交互に並ぶように複数の側壁が配列されてもよい。
偶数枚の羽根の外端部の連結または開放により、側壁部分(遮蔽部分)と開放部分を交互に並べることで羽根車のバランスを保ちやすくなる。
羽根車の底面部には、径方向に延びる通水口が形成され、通水口は、内側半部の開口面積よりも外側半部の開口面積が大きい。
羽根車の底面部には、内側(回転軸側)よりも外側(外周側)の方が水圧が大きくなりやすい。そこで、内側半部の開口面積よりも外側半部の開口面積を大きくすることで通水口全体における水圧を平準化し、むらのない手当たり感を実現しやすくなる。内側半部とは通水口をその径において二分割したときの回転軸側の領域であり、外側半部とは通水口をその径において二分割したときの外周側の領域であるが、詳細は後述する。
羽根車に形成される側壁は、羽根車の回転前側端における外側面が回転後側端における外側面よりも内側に形成されてもよい。
羽根車のバランスが崩れたとき、側壁の回転前側端(羽根車の回転方向における前側)は回転後側端(羽根車の回転方向における後側)よりも外部部材に接触しやすい。そこで、側壁の回転前側端をあらかじめ内側に形成することにより、このような接触を未然に防ぎやすくなる。
羽根車の散水板部材との対向面においては、対向面の回転軸側よりも外周側の方が散水板部材から離れるように形成されてもよい。
羽根車のバランスが崩れたとき、対向面の外周側は回転軸側よりも散水板部材と接触しやすい。そこで、外周側を回転軸側よりも散水部材から傾斜や段差等により離れるように形成することで、このような接触を未然に防ぎやすくなる。
羽根車の散水板部材との対向面における回転中心には、散水板部材と当接する突起が形成され、かつ、突起の周縁には溝が形成されてもよい。
このような突起を設けることで、羽根車と散水板部材の接触箇所を突起に局在化することができるため、羽根車の回転性がよくなる。更に、突起の周縁に溝を形成することにより、羽根車を樹脂成形するとき突起の側面を急峻化しやすくなる。突起の尖度が高くなると、突起が回転によって損耗しても回転性能を長期間にわたって維持しやすくなる。
本発明のある態様における洗面台は、吐水装置を内蔵する水栓と、水栓からの吐水を受ける洗面ボールと、を備えてもよい。
本発明によれば、羽根車を内蔵する吐水装置の耐用年数を延ばしやすくなる。
洗面台の正面図である。 洗面台の側面図である。 水栓の外観斜視図である。 水栓の上端部の側断面図である。 本実施形態における吐水装置の断面図である。 本実施形態における吐水装置の分解斜視図である。 羽根車の上面図および側面図である。 水羽根車の外観斜視図である。 通水口の模式図である。 回転突起の拡大断面図であり、図10(a)は理想の回転突起、図10(b)は一般的な回転突起、図10(c)は本実施形態における回転突起に対応する。 回転突起の損耗を例示する模式図である。
図1は、洗面台100の正面図である。図2は、洗面台100の側面図である。
洗面台100は、水栓110および洗面ボール104を含む。洗面ボール104は、支持部材116によって壁面120に取り付けられる。洗面台100の上面は洗面台カバー118によって覆われ、洗面台カバー118の上に水栓110(吐水装置)が取り付けられる。
壁面120から延びる第1給水管122から、電磁弁を内蔵する吐水制御装置106に給水される。吐水制御装置106は電源108から供給される電力により電磁弁を開閉することにより吐水を制御する。電磁弁が開放されると、第1給水管122の水は第2給水管112を経由して水栓110に至る。水栓110から吐き出された水は、洗面ボール104により受けられ、排水管114から排水される。
図3は、水栓110の外観斜視図である。
水栓110の吐水部124は、洗面台100のカウンタ上に露出する。吐水部124は、吐水管140と、吐水管140の付け根から側方に延びる操作盤142を有する。操作盤142のスイッチ144により、後述の人体検知センサ146による人体検知の有無にかかわらず、手動操作によって吐水口148からの吐水を制御できる。
吐水管140の上端部には、円筒形状の吐水口148を含む吐水装置150(パルスシャワー装置)が内蔵されており、吐水部124の更に上端には差し出された手を検知するための人体検知センサ146が内蔵されている。人体検知センサ146により吐水・止水を制御できる。具体的には、人体検知センサ146が手の差し出しを検知すると、吐水制御装置106に検知信号が送られ、電磁弁が開弁し、第2給水管112から水が供給される。
吐水管140の下方には雄ネジ管152が延びる。吐水管140と操作盤142は、雄ネジ管152、ナット154および三角パッキン156により洗面台カバー118上に固定される。雄ネジ管152は、第2給水管112と、人体検知センサ146の検知信号を送信するセンサ信号線158と、操作盤142の操作信号を送信するスイッチ信号線160を内蔵する。センサ信号線158およびスイッチ信号線160は、吐水制御装置106に接続される。吐水管140は、排水管114を開閉するための引き棒162も備える。
図4は、水栓110の上端部の側断面図である。
吐水管140は、上端部に吐水装置150と人体検知センサ146を内蔵する。吐水装置150と人体検知センサ146は、保持部材164により支持される。第2給水管112は保持部材164を介して吐水装置150に連結される。第2給水管112から送られた水は保持部材164から吐水装置150に入り、吐水口148から排出される。
吐水装置150は、円筒形状の内接続部166を有する。内接続部166の外側面のネジ溝が保持部材164の外接続部168の内側面のネジ溝と噛み合うことで、吐水装置150は保持部材164に固定される。吐水口148と保持部材164の間はリング状の弾性シールド部材170によってシールされる。
図5は、本実施形態における吐水装置150の断面図である。図6は、本実施形態における吐水装置150の分解斜視図である。図7は、羽根車174の上面図および側面図である。図8は、羽根車174の外観斜視図である。
吐水装置150は羽根車174を内蔵する。羽根車174の底面部176には8枚の羽根部178が形成され(図6〜図8参照)、羽根車174の側面には隣り合う羽根部178の外端部を連結する4枚の側壁180が形成される。より具体的には、図7,8を参照すると、羽根部178aと羽根部178bを連結する側壁180a、羽根部178cと羽根部178dを連結する側壁180b、羽根部178eと羽根部178fを連結する側壁180c、羽根部178gと羽根部178hを連結する側壁180dが形成される。羽根部178bの外端部と羽根部178cの外端部の間は開放され、羽根部178dの外端部と羽根部178eの外端部の間も開放され、羽根部178fの外端部と羽根部178gの外端部の間も開放され、羽根部178hの外端部と羽根部178aの外端部の間も開放される。このように、羽根車174の側面には開放領域と遮蔽領域(側壁180)が交互に配列される。
羽根車174の底面部176には2つの通水口182が形成される。具体的には、底面部176においては、羽根部178a、羽根部178b、側壁180aおよび回転軸184の間に通水口182aが形成され(図7参照)、羽根部178e、羽根部178f、側壁180cおよび回転軸184の間に通水口182bが形成される。
羽根車174は、吐水管140から供給される水を羽根部178で受けて、図7,8の矢印で示す方向に回転する。羽根車174に供給される水は、底面部176で遮蔽されつつ通水口182を通過する。また、一部の水は、羽根車174の側面の開放領域から排出される。羽根車174は水流によって回転し、吐水管140から供給される水は羽根車174の通水口182から断続的に通水される。
ノズルシート186は、弾力性のあるシートであり、複数のノズル190を有する。本実施形態におけるノズルシート186はゴム製である。キャップ部材188は、複数のノズル190に対応する位置に複数の通水孔を有する。ノズル190は、キャップ部材188の通水口に嵌め込まれる(図5参照)。また、キャップ部材188の側面192にはネジ溝が形成されるとともに(図6参照)、3つのスリット194も形成される。
ノズルシート186の上には、ノズルシート186を押さえるためのノズルシート押圧部材196が載せられる。ノズルシート押圧部材196はノズルシート186よりも剛性が高い部材であることが望ましい。本実施形態におけるノズルシート押圧部材196は樹脂製である。ノズルシート押圧部材196にも複数の通水孔が形成される。なお、ノズルシート186とノズルシート押圧部材196をまとめて「散水板部材198」とよぶことにする。ノズルシート押圧部材196とノズルシート186は一体形成されてもよい。
羽根車174の下面には回転突起200が形成され(図5,図7参照)、羽根車174は回転突起200を中心として回転する。羽根車174とノズルシート押圧部材196の接触箇所を回転突起200の頂部に限定することにより、羽根車174とノズルシート押圧部材196の摩擦を減らし、羽根車174の回転性を高めている。いいかえれば、羽根車174は、コマのように回転突起200を回転中心としてノズルシート押圧部材196の上で回転する。
羽根車174の上には水流噴射部材172がかぶせられる(図6参照)。水流噴射部材172の上面には複数の通水孔204が形成される。水流噴射部材172の通水孔204は、水を羽根部178の側面に当てて羽根車174に回転力を付与できるように、斜め方向に開口している。水流噴射部材172は、キャップ部材188のスリット194に嵌め込むための3枚の脚部202を有する。
図6に示すように、ノズルシート押圧部材196は外周部に3つの切欠領域212を有する。切欠領域212は、ノズルシート押圧部材196の上面の一部を削りとった凹部として形成される。水流噴射部材172の脚部202をノズルシート押圧部材196の切欠領域212に嵌めることで、羽根車174を収容する。これにより、水流噴射部材172、ノズルシート押圧部材196および羽根車174の組み合わせである「羽根車ユニット216」が作られる。
脚部202の先端面のうち、内周側はノズルシート押圧部材196の切欠領域212と当接し、外周側はキャップ部材188と当接する(図5参照)。水流噴射部材172の上からカバー部材214が取り付けられ、カバー部材214の内周にあるネジ溝(図示せず)とキャップ部材188の側面192のネジ溝が噛み合わされる。すなわち、キャップ部材188とカバー部材214により、羽根車ユニット216が収容される。
図5〜図8に示すように、羽根車174の側面には4つの側壁180と4つの開放領域が交互に配列される。この開放領域は、水流噴射部材172から羽根車174に入り込んだ水の逃げ道となる。
特許文献1のように羽根車174の側面を全面的に側壁で囲む場合、羽根車174に進入した水は側面部からほとんど逃げられないため、羽根車174の底面部176に水圧が集中しやすい。このとき、特に、回転突起200に大きな荷重がかかりやすい。この荷重は、回転突起200の損耗を促す。通水口182を大きくしたり、通水口182の数を増やすことで底面部176にかかる水圧をある程度は低減できるが、通水口182の総面積が大きくなると節水性能や断続通水性能が悪化するという別の問題が生じる。
そこで、本実施形態においては、羽根車174の側面部において間隔を開けて複数の側壁180を形成し、羽根車174の側面に水の逃げ道を作ることで、底面部176への圧力を低減している。羽根車174の側面から逃げた水はキャップ部材188の内壁や通水孔204の脚部202に受け止められる。羽根車ユニット216とキャップ部材188の間には若干の隙間があるため(図5参照)、逃げた水の一部はこの隙間から降下してキャップ部材188の吐水口148から排出される。まとめると、羽根車174に入り込んだ水が側面からキャップ部材188の内側面をたどって降下する道をつくることで、羽根車174の底面部176、特に、回転突起200にかかる圧力を軽減している。通水口182の面積を大きくする方式ではないため、節水性能や断続通水性能を維持しやすい。
特許文献2のように(図8参照)、羽根車の側面の半分を側壁で覆い、残り半分を開放する場合、羽根車のバランスが悪くなる。浴室シャワーの場合には、大きな水量で堅牢な羽根車を力強く回すことができるが、洗面台の水栓110の場合には少ない水量で羽根車174をバランスよく回転させる必要がある。そこで、本実施形態においては、羽根車174の重心が回転中心(回転突起200)に位置するように、いいかえれば、回転中心に対して各側壁180が対称形となるように、羽根部178を偶数の8枚として、4つの側壁180と4つの開放部分を交互に略等間隔にて並べている。本発明者らが行った加速試験(水圧および水温を高めて負荷をかける試験)によれば、特許文献1のように羽根車174の側面を側壁で全面的に覆うタイプの羽根車に比べて、本実施形態の羽根車174はその耐用期間がおよそ3倍となることが確認されている。
更に、本実施形態の側壁180は、回転前側端(羽根車174の回転方向における前側)と回転後側端(羽根車174の回転方向における後側)で外側面の位置が少しだけずらされている。側壁180cを対象として説明すると(図7,図8参照)、回転前側端に位置する前端側壁220は回転後側端に位置する後端側壁218よりも少しだけ内側に入り込んでいる。羽根車174がバランスを崩して歳差運動をするようになると、側壁180cのうち前端側壁220の方が後端側壁218よりも外部部材(水流噴射部材172の脚部202やキャップ部材188)に衝突しやすいことが判明した。側壁180が外部部材に接触するとますます回転性が悪くなる。そこで、特に衝突しやすい前端側壁220を少しだけ内側に形成することにより、羽根車174と外部部材との接触を未然に防止している。すなわち、羽根車174の径を最大化しつつも外部部材との接触可能性が高い前端側壁220を内側に形成することにより、羽根車174の回転性能を長期間維持している。
また、本実施形態においては、羽根車174の対向面222(下面)、すなわち、回転突起200が形成されてノズルシート押圧部材196に対抗する面は、すり鉢状となるように傾斜面が形成されている。これは、羽根車174のバランスが崩れるとき、対向面222においては外周に近い部分ほど外部部材(ノズルシート押圧部材196の上面)と接触しやすいことが判明したためである。すなわち、特に接触しやすい対向面222の外周部分とノズルシート押圧部材196の上面との距離を離すことにより、羽根車174とノズルシート押圧部材196との接触可能性を抑制している。
図9は、通水口182の模式図である。
図7に示す様に、通水口182は内側から外側に広がる扇形状を有する。回転する羽根車174の底面部176には回転軸184に近い側(内側)よりも外周側(外側)の方に大きな水圧がかかる。そこで、本実施形態においては、通水口182の内側を比較的狭くし、外側を比較的広くすることにより、通水口182全体としての水圧を平準化している。本実施形態における通水口182は、羽根部178や側壁180の形状にあわせて扇形としているが、通水口182の形状は任意である。ただし、少なくとも、通水口182の径方向の長さをrとし、内側r/2の領域を内側半部224、外側r/2の領域を外側半部226としたとき、内側半部224の開口面積よりも外側半部226の開口面積の方を大きくすることが望ましい。外側半部226には大きな水圧がかかるかわりにその開口面積を大きくすることで内外水圧差を平準化し、むらのない手当たり感を実現できる。
図10(a)〜図10(b)は、回転突起200の拡大断面図である。
図10(a)は、理想的な形状の回転突起200である。羽根車174の回転突起200は経年により少しずつ損耗していく。したがって、回転突起200は、損耗が生じても回転性能を長く維持しやすい形状であることが望ましい。図10(a)に示す回転突起200の場合には、回転突起200の側面が対向面222に対して直立しているため、回転突起200が損耗しても回転突起200の径x1は変化しない。
しかし、図10(a)に示す回転突起200を樹脂成形で作ろうとすると、実際には図10(b)のようななだらかな形状の回転突起200となる。図10(b)の回転突起200は損耗によって径x2が徐々に大きくなるため、回転性能が経年変化しやすい。
そこで、本実施形態においては図10(c)に示すように回転突起200の周縁に溝228を形成している。回転突起200だけでなく溝228も成型するための型枠を使用することにより、図10(b)に比べて回転突起200の側面を急峻にできるため、図10(a)に示す理想型に近づく。いいかえれば、溝228を設けることで、成型後の回転突起200の尖度を高めやすくなる。図10(c)の回転突起200の径x3は、径x1ほど安定はしないが、径x2よりは大きく広がらない。このように溝228を設けることで回転突起200の側面を急峻にすることにより、長期にわたって回転性能を維持しやすくなる。実験によれば、溝228の深さは回転突起200の高さの50〜70%程度のときにもっとも回転突起200の側面を急峻化できる。
図11は、回転突起200の損耗を例示する模式図である。
羽根車174の使用を続けると、ノズルシート押圧部材196は回転突起200によって少しずつ削られくぼんでくる。また、回転突起200も部分的に損耗していく。たとえば、図11に示すように回転突起200の側面が損耗し、ノズルシート押圧部材196のくぼみが深くなると羽根車174は安定的に回転しなくなる。回転突起200は頂部から損耗していくとは限らない。図10(c)に示したように、回転突起200の側面を急峻にすることで回転を長期間安定させることはできるが、回転突起200の損耗が大きくなると羽根車174は回転軸が安定せずに歳差運動をするようになる。
羽根車174が歳差運動をすると、側壁180がキャップ部材188の内側面と接触しはじめる。側壁180と外部部材が接触すると回転性が更に悪くなる。そこで、上述の様に側壁180の前端側壁220を少しだけ内側に入り込ませることにより、接触を生じにくくしてる。
同様に、羽根車174が歳差運動をすると、対向面222がノズルシート押圧部材196の上面と接触しはじめる。対向面222がノズルシート押圧部材196の上面と接触するとやはり回転性が悪くなる。そこで、上述した様に、対向面222に傾斜面を形成することで、同じく接触の可能性を未然に低下させている。
以上、実施形態に基づいて、吐水装置150の構造、特に、羽根車174の構造を中心として説明した。
本実施形態の羽根車174は、側面部から水を逃がすことにより、底面部176への水圧を抑制できるため、羽根車174にかかる荷重を低減できる。これにより、羽根車174の回転性能を長期間にわたって良好に維持できる。また、羽根車174の側壁180の形状や対向面222の形状を工夫することにより、羽根車174が歳差運動をしてもそのまわりの部材(特に、水流噴射部材172とノズルシート押圧部材196)と接触しにくくしている。
以上、本発明をいくつかの実施の形態をもとに説明した。これらの実施の形態は例示であり、いろいろな変形および変更が本発明の特許請求範囲内で可能なこと、またそうした変形例および変更も本発明の特許請求の範囲にあることは当業者に理解されるところである。従って、本明細書での記述および図面は限定的ではなく例証的に扱われるべきものである。
本実施形態においては、対向面222に傾斜面を設けることで、対向面222の内側よりも外側がノズルシート押圧部材196の上面から離れるようにしている。これは、羽根車174が歳差運動そしたときに対向面222のうち外端部がもっともノズルシート押圧部材196の上面に接触しやすいためである。したがって、必ずしも傾斜面である必要はなく、たとえば、内側(回転中心側)の面よりも外側(外周側)の面がノズルシート押圧部材196の上面から離れるように対向面222に段差をつけてもよい。また、このような傾斜面あるいや段差面は羽根車174の対向面222ではなく、ノズルシート押圧部材196の上面に形成されてもよい。
本実施形態においては、洗面台100に設置される水栓110を対象として説明したが、本実施形態における吐水装置150の構造は、台所の水栓や浴室のシャワー水栓にも応用可能である。浴室シャワーの場合、洗面台100の水栓110ほど羽根車174のバランスが重視されないが、それでも羽根車174がバランスよく安定して回転することは望ましい。
100 洗面台、 104 洗面ボール、 110 水栓、 148 吐水口、 150 吐水装置、 172 水流噴射部材、 174 羽根車、 176 底面部、 178 羽根部、 180 側壁、 182 通水口、 184 回転軸、 186 ノズルシート、 188 キャップ部材、 190 ノズル、 192 側面、 194 スリット、 196 ノズルシート押圧部材、 198 散水板部材、 200 回転突起、 202 脚部、 204 通水孔、 212 切欠領域、 214 カバー部材、 216 羽根車ユニット、 218 後端側壁、 222 対向面、 224 内側半部、 226 外側半部、 228 溝。

Claims (7)

  1. 通水方向を軸方向として回転することにより、水流を断続通過させる羽根車と、
    前記羽根車の下流側に位置する散水板部材と、を備え、
    前記羽根車には複数の羽根が形成され、前記羽根車の側面には間隔をあけて複数の側壁が配列され
    前記側壁は、隣り合う前記羽根を連結することを特徴とする吐水装置。
  2. 通水方向を軸方向として回転することにより、水流を断続通過させる羽根車と、
    前記羽根車の下流側に位置する散水板部材と、を備え、
    前記羽根車には複数の羽根が形成され、前記羽根車の側面には間隔をあけて複数の側壁が配列され、
    前記羽根車の底面部からは偶数枚の羽根が屹立し、
    第1の羽根の外端部と前記第1の羽根に隣接する第2の羽根の外端部を側壁によって連結し、前記第2の羽根の外端部と前記第2の羽根に隣接する第3の羽根の外端部の間を開放することにより、前記羽根車の側面部において側壁部分と開放部分が交互に並ぶように前記複数の側壁が配列されることを特徴とする吐水装置。
  3. 通水方向を軸方向として回転することにより、水流を断続通過させる羽根車と、
    前記羽根車の下流側に位置する散水板部材と、を備え、
    前記羽根車には複数の羽根が形成され、前記羽根車の側面には間隔をあけて複数の側壁が配列され、
    前記羽根車の底面部には、径方向に延びる通水口が形成され、
    前記通水口は、内側半部の開口面積よりも外側半部の開口面積が大きいことを特徴とする吐水装置。
  4. 通水方向を軸方向として回転することにより、水流を断続通過させる羽根車と、
    前記羽根車の下流側に位置する散水板部材と、を備え、
    前記羽根車には複数の羽根が形成され、前記羽根車の側面には間隔をあけて複数の側壁が配列され、
    前記羽根車に形成される側壁は、前記羽根車の回転前側端における外側面が回転後側端における外側面よりも内側に形成されることを特徴とする吐水装置。
  5. 通水方向を軸方向として回転することにより、水流を断続通過させる羽根車と、
    前記羽根車の下流側に位置する散水板部材と、を備え、
    前記羽根車には複数の羽根が形成され、前記羽根車の側面には間隔をあけて複数の側壁が配列され、
    前記羽根車の前記散水板部材との対向面においては、前記対向面の回転軸側よりも外周側の方が前記散水板部材から離れるように形成されることを特徴とする吐水装置。
  6. 通水方向を軸方向として回転することにより、水流を断続通過させる羽根車と、
    前記羽根車の下流側に位置する散水板部材と、を備え、
    前記羽根車には複数の羽根が形成され、前記羽根車の側面には間隔をあけて複数の側壁が配列され、
    前記羽根車の前記散水板部材との対向面における回転中心には、前記散水板部材と当接する突起が形成され、かつ、前記突起の周縁には溝が形成されることを特徴とする吐水装置。
  7. 請求項1からのいずれかに記載の吐水装置を内蔵する水栓と、
    前記水栓からの吐水を受ける洗面ボールと、
    を備えることを特徴とする洗面台。
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