JP2004073958A - シャワヘッド - Google Patents

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Abstract

【課題】通水流路にはメッキ処理を行わないシャワヘッドを提供すること。
【解決手段】上方開口12および下方開口13を有するカバー体14と、水栓本体4からの供給流路iに連通する入口部15および下向きの吐水口部16を有し、前記カバー体14内に着脱自在に装着され、前記入口部15および吐水口部16間に通水流路jを形成する吐水口本体17とを備え、前記カバー体14だけにメッキ処理が施されてなる。
【選択図】     図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、シャワヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
例えば洗髪シャワに用いるシャワヘッドの吐水口本体に設けた切替手段を操作することにより、吐水口本体の中央部に形成された通水流路を通って直放水の状態で吐水したり、吐水口本体の中央部のまわりに形成された通水流路を通って散水(シャワ)の状態で吐水するが、外観を見栄え良くする等のため吐水口本体等にメッキ処理を施す場合、吐水口本体の内面もメッキ液に浸漬されるので、前記通水流路にNi等が溶出し易いという問題が生じる。この対策として吐水口本体の内面にマスキングが施されるが、不良率が高かったり、コスト高となる問題点があった。
【0003】
この発明はこのような実情を考慮に入れてなされたものであって、通水流路にはメッキ処理を行わないシャワヘッドを提供することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】
すなわち、この発明のシャワヘッドは、上方開口および下方開口を有するカバー体と、水栓本体からの供給流路に連通する入口部および下向きの吐水口部を有し、前記カバー体内に着脱自在に装着され、前記入口部および吐水口部間に通水流路を形成する吐水口本体とを備え、前記カバー体だけにメッキ処理が施されてなる。
【0005】
【発明の実施の形態】
図1〜図11は、洗面台に設置される洗髪シャワに用いられるこの発明の一実施形態を示す。
【0006】
まず、図1〜図3において、1は、洗髪シャワを備えた湯水混合水栓で、洗面台の取付面部2に形成してある一つの貫通穴2aに挿入された取付足2bを固定した状態で取付面部2上に設置されている。前記水栓1は、給湯管Hおよび給水管から流入する湯および水を適宜混合して湯水混合水をフレキシブルホースである供給管3に供給する湯水混合水栓本体4と、前記水栓本体4から供給される湯水混合水や水を直放水の状態あるいは散水の状態に切替えて吐水する樹脂製のシャワヘッド5と、このシャワヘッド5と供給管3とを接続し、使用時には前記水栓本体4の筒状ホルダ6から引き出される可撓管7とを有している。この可撓管7は、螺旋形状を持つステンレス鋼帯7aの内面に樹脂製部材7bを固着してなるラセンホースで、前記水栓本体4からの供給流路iを形成する。
【0007】
8は、ポップアップ棒、9は、前記水栓本体4の胴4aの内部に設けた弁機構で、セラミック製の固定ディスク9aとこの固定ディスク9aの上面に摺動可能に載置されるセラミック製の可動ディスク9bを備えている。10は、可動ディスク9bに連動連結された操作部材で、この操作部材10の操作によって、止水状態と吐水状態の切替操作と湯水混合水の温度調整ならびに湯水混合水や水の流量調整が行われる。前記胴4aは、金属製で、楕円体の長軸方向に於ける両端を切り取ってなる外観形状を有する。また、前記ホルダ6は金属製で、胴4aに形成された湯水混合水や水の供給穴4bに、係止ピン6a等の係止手段によってシール可能に設けられている。
【0008】
以下、この発明の特徴的構成について説明する。
【0009】
図1〜図11において、シャワヘッド5は、上方開口12および下方開口13を有する樹脂製のカバー体14と、水栓本体4からの供給流路iに連通する入口部15およびこの入口部15の下流側に連設される下向きの吐水口部16を有する樹脂製の吐水口本体17と、散水と直放水の二つの吐水状態に切替えるために設けられた樹脂製の複数の部材からなる切替手段とを有する。この実施形態では、吐水口本体17は、下方開口13を介してカバー体14内に着脱自在に装着され、入口部15および吐水口部16間に通水流路jを形成する。また、前記入口部15は、内周面に内ねじ15bを有する。
【0010】
更に、カバー体14は縦断面略釣鐘状で、メッキ液に浸漬することで外面および内面を含む全面にメッキ処理が施されている。
【0011】
カバー体14は、円周上に配列された四つの係合突起18を下部内面に有する一方、吐水口本体17は、各係合突起18に係合する係合溝19を吐水口部16の外周面に有する。
【0012】
また、シャワヘッド5は、可撓管7の下流端7cを連結した状態で前記上方開口12に挿通され、カバー体14内に取り付けられている吐水口本体17に接続される樹脂製のシャワ受け20を有する。シャワ受け20は、筒状で、前記内ねじ15bに螺合する小径の外ねじ部21を下流側に有するとともに、上流側に前記入口部15の環状の端面15aに当接する環状の当接面22aが形成された大径部22を有し、メッキ液に浸漬することで外面および内面を含む全面にメッキ処理が施されている。更に、外ねじ部21は、可撓管7の下流端7cが挿入された状態で固定されている可撓管固定用のアダプタ23を、Uパッキン24を介して内周面に有する。また、大径部22は、内周面にセレーション25を有する。
【0013】
26は、前記セレーション25に噛合するセレーション25を外周面に有し、リング体27を介してホルダ6に嵌込まれた筒状の樹脂製噛合部材で、メッキ液に浸漬することで外面および内面を含む全面にメッキ処理が施されている。
【0014】
前記切替手段は、回動操作により散水と直放水の二つの吐水状態に切替える樹脂製の切替ハンドル36と、通水流路jに連通する二つの連通孔32を有し、Oリング34を介して吐水口本体17の吐水口部16の最上流側に固定設置された平面視円形の樹脂製の弁座部材33と、前記二つの連通孔32に整合可能な直放水用の孔37を中央部に有し、この中央部のまわりに散水用の多数のシャワ孔41を有し、切替ハンドル36の回動操作に連動して回動する樹脂製の弁体40と、弁体40の前記孔37の直下流に設けられ、メッシュの周囲を樹脂材で縁取りした複数枚の整流板43とで構成される。
【0015】
更に、前記弁体40の上流側の面mには、二つの直放水用の孔37を形成するための突出部分40aが弁座部材33の下流面33aに摺動する形で一体に形成されているとともに、この突出部分40aの周囲を覆うシール用のパッキン44を有する。そして、切替ハンドル36によって弁体40を図11に示すように回動操作して前記孔37を連通孔32に整合させることにより直放水の状態となる一方、図3、図10に示すように、弁体40を回動操作すると、弁座部材33の下流面33aによって前記孔37がシール可能に閉塞されるとともに、連通孔32がシャワ孔41に連通して散水の状態にできる。
【0016】
而して、外から見えるカバー体14にメッキ処理を施し、通水流路jを構成する吐水口本体17および前記切替手段にはメッキ処理を施さないようシャワヘッド5を構成したので、従来のように通水流路にNi等が溶出し易いという問題を解決できる。
【0017】
なお、上方開口12を介してシャワ受け20を吐水口本体17に接続する構成としたので、カバー体14およびシャワ受け20間に形成される相貫線Lを明瞭にでき、外観が見栄えする。
【0018】
図12は、筒状ホルダ6を略L字型に湾曲させて構成するとともに、胴部4aを横置き状態にして湯水混合水や水の供給穴4bを上に向け、この供給穴4bに筒状ホルダ6を接続してなる湯水混合水栓1’に設けたこの発明の他の実施形態を示す。
【0019】
【発明の効果】
以上詳述したようにこの発明では、通水流路にはメッキ処理を施さないので、Ni等が溶出することがない通水流路を有するシャワヘッドを提供できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態における使用状態を示す構成説明図である。
【図2】上記実施形態における使用状態を示す構成説明図である。
【図3】上記実施形態における要部構成説明図である。
【図4】上記実施形態における要部を分解した構成説明図である。
【図5】(A)は、上記実施形態で用いたカバー体を示す縦断面図である。
(B)は、上記実施形態で用いたカバー体を示す底面図である。
(C)は、上記実施形態で用いたカバー体を示す正面図である。
【図6】(A)は、上記実施形態で用いた吐水口本体ケースを示す平面図である。
(B)は、上記実施形態で用いた吐水口本体ケースを示す縦断面図である。
(C)は、上記実施形態で用いた吐水口本体ケースを示す底面図である。
(D)は、上記実施形態で用いた吐水口本体ケースを示す正面図である。
【図7】(A)は、上記実施形態で用いた弁体を示す平面図である。
(B)は、上記実施形態で用いた弁体を示す底面図である。
【図8】(A)は、上記実施形態で用いたシャワ受けを示す縦断面図である。
(B)は、上記実施形態で用いたシャワ受けを示す背面図である。
【図9】(A)は、上記実施形態で用いた弁座部材を示す平面図である。
(B)は、上記実施形態で用いた弁座部材を示す底面図である。
【図10】上記実施形態における散水の吐水状態を説明するための図である。
【図11】上記実施形態における直放水の吐水状態を説明するための図である。
【図12】異なるタイプの水栓に適用した構成説明図である。
【符号の説明】
4…水栓本体、5…カバー体、12…上方開口、13…下方開口、14…カバー体、15…入口部、16…吐水口部、17…吐水口本体、i…供給流路、j…通水流路。

Claims (3)

  1. 上方開口および下方開口を有するカバー体と、水栓本体からの供給流路に連通する入口部および下向きの吐水口部を有し、前記カバー体内に着脱自在に装着され、前記入口部および吐水口部間に通水流路を形成する吐水口本体とを備え、前記カバー体だけにメッキ処理が施されてなることを特徴とするシャワヘッド。
  2. 散水と直放水の二つの吐水状態に切替える切替手段を有する請求項1に記載のシャワヘッド。
  3. 洗髪用に用いられる請求項1または請求項2に記載のシャワヘッド。
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