JP6187523B2 - 脱穀装置 - Google Patents
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また、扱歯の回転軌跡と扱胴の外周との間に形成される空間が狭く、脱穀処理効率が低く、詰まりが発生して負荷を大きくして、この点でも、変形するという課題がある。
即ち、扱胴の周囲に形成される空間は、桟部材に取付けた扱歯の先端の移動軌跡と、遮蔽部材の外面との間の空間となるが、遮蔽部材の内面を遮蔽部材で連結しているので、扱胴の周囲に形成される空間は、扱歯の高さと実質同一になる。
本願は、扱胴の構成を工夫し、扱胴の変形を防止すると共に、扱歯による被処理物を処理できる空間を広くして、脱穀処理効率を向上させるようにしたものである。
請求項2記載の発明は、扱歯支持部材25のドラム部27側には、扱歯側遮蔽部材47を設け、扱歯側遮蔽部材47に遮蔽プレート45の先端部を当接させた脱穀装置としたものであり、遮蔽プレート45は扱歯側遮蔽部材47に当接した状態で回転して脱穀処理を行う。
請求項3記載の発明は、扱歯側遮蔽部材47は、前記遮蔽プレート45に、回転方向の下手側から接触させた脱穀装置としたものであり、扱歯側遮蔽部材47は、遮蔽プレート45の端部を支持しながら回転して、脱穀処理を行う。
請求項2記載の発明では、遮蔽プレート45を扱歯側遮蔽部材47が支持するので、扱胴21の剛性を向上させて、扱胴21の変形を防止できる。
請求項3記載の発明では、扱歯側遮蔽部材47は回転方向下手側から遮蔽プレート45を支持するので、一層、扱胴21の剛性を向上させて、扱胴21の変形を防止できる。
刈取装置4は、オーガー(図示省略)を設けたオーガーフレーム7に、リール8と、刈刃(図示省略)を設けて構成し、オーガーフレーム7には搬送エレベーター9の先端を取付け、搬送エレベーター9の基部は脱穀装置3の扱室22に接続する。
10は脱穀装置3の唐箕、11は同揺動選別棚、12は移送棚部、13はシーブ、14はストローラック、15は一番コンベア、16は二番コンベアである(図2)。
前記脱穀装置3は、上部に扱歯20を有する扱胴21を略水平に軸装した扱室22を設ける。
扱胴21は、扱歯20を複数設けた扱歯支持部材25を、扱胴軸26と径方向(放射方向)に所定間隔をおいて配置すると共に、扱歯支持部材25は互いに周方向(回転方向)に所定間隔を置いて配置し(図4)、扱歯支持部材25の内側に多角形状のドラム部27を設け、ドラム部27と扱歯支持部材25とは、ドラム部27の頂部(角部)を扱胴軸26の周方向で、扱歯支持部材25間に臨ませて配置する。
28はドラム部27の頂部30間の辺部(面部)である。
換言すると、扱胴21は、複数の扱歯20を取付けたパイプ状の扱歯支持部材25を扱胴21の回転方向に複数配置し、複数の扱歯支持部材25の内部に扱胴21のドラム部27を設ける。
また、ドラム部27の組立は、ドラム部27の前端に位置する前側フランジ31とドラム部27の後端に位置する後側フランジ32とに扱胴軸26を固定状態に取付け、扱歯支持部材25の間からドラム部27を挿入して扱胴軸26に取付ける。
そのため、扱歯20は、扱胴21(ドラム部27)の外周に直接取付けた場合に比し、扱歯20を取付けた取付杆扱歯支持部材25を前側フランジ31と後側フランジ32に取り付ければよく、取付を容易にする。
即ち、ドラム部27は、四辺を有する二枚の板部材33を合わせて六角形に形成し、六個の頂部30と辺部28を有して構成する。
そのため、断面形状が円形のドラム部27に比し、平板により多角形状に板部材33を成形(プレス加工等)すればよく、製造および組立を容易にする。
33Aは二枚の板部材33を固定するボルトである。
ドラム部27は、板部材33の周縁に取付部34を設け、取付部34を前側フランジ31と後側フランジ32にボルト35により取付ける(図4)。
また、ドラム部27の回転方向に隣接する扱歯支持部材25の間に空間29が形成されることになって、その結果、扱室22の容積を拡大させることができ、脱穀負荷を軽減させることができる(なお、作図上、同一部分に符号「29」と「31」を付している。)。
そのため、扱歯20は、扱胴21の外周に直接取付けた場合に比し、扱歯20を取付けた扱歯支持部材25の前後両端を扱胴21の前側フランジ31と後側フランジ32に取り付ければよく、一層、取付を容易にする。
前記扱歯支持部材25は、その前後両端にブラケット36を固定し、ブラケット36はボルト37により前側フランジ31と後側フランジ32とに取付ける。
そのため、扱歯20の取付を容易にする。
扱胴21のドラム部27には、放射方向に突出する中間仕切板38を所定間隔(等間隔)をおいて複数設け、この中間仕切板38に前記扱歯支持部材25を取付ける(なお、作図上、同一部分に符号「31」と「38」を付している。)。
即ち、扱胴軸26にはドラム部27の外周に延設される中間仕切板38を設け、該中間仕切板38に前記扱歯支持部材25を連結する。
そのため、中間仕切板38により扱歯支持部材25の中間部を支持するので、扱歯20の支持強度を向上させられる。
そのため、扱胴軸26とドラム部27と前側フランジ31と後側フランジ32と中間仕切板38とを一体状に組み立て、特に、中間部の中間仕切板38の取付支持構成の強度を向上させられ、脱穀能力を向上させられる。
また、扱胴21は、テーパー部39の前端に先端側フランジ40を設け(図3)、ドラム部27の前後の前側フランジ31および後側フランジ32と、中間仕切板38により、扱胴21の4カ所を支持する。
そのため、強固に支持する。
そのため、扱歯支持部材25は、ドラム部27と中間仕切板38と扱胴軸26とにより強固に支持される。
この場合、ブラケット36は前後一対設け、一対のブラケット36により中間仕切板38を前後から挟持する(図6)。
そのため、扱歯支持部材25と中間仕切板38と扱胴軸26とを強固に支持する。
中間仕切板38の取付構成は任意であるが、扱胴軸26に取付部材42を固定し、取付部材42に中間仕切板38の中心の透孔周辺を重ねてボルト43により固定している。
扱歯支持部材25の内側にドラム部27を設け、前記中間仕切板38を扱胴軸26に連結すると共に、ドラム部27は中間仕切板38の前後で分割し、中間仕切板38の前後面に連結する。
そのため、ドラム部27の組立を容易にする。また、扱歯支持部材25を安定して支持する。
そのため、扱胴21に負荷が集中する部位は、作物条件により前後方向において変化するので、扱胴21全体を交換することなく、負荷により変形した部分のドラム部27のみを交換でき、扱胴21の前後において異なる負荷に対応したメンテナンスをすることができる。
即ち、各分割ドラム部27の前後端部にフランジ状の取付部材44を設け、取付部材44を中間仕切板38と前側フランジ31および後側フランジ32に取付けて組み立てる。
扱歯支持部材25は、扱歯20の植設の前後ピッチの相違するものを数種類用意し、選択使用する構成としてもよく、このようにすると、扱歯支持部材25および扱歯20の製造・組立を容易にする。
ドラム部27と扱歯支持部材25とは、ドラム部27の辺部28が各扱歯支持部材25の内側に位置するように配置する。
即ち、同心上に配置した扱歯支持部材25の内側に、ドラム部27の辺部28が位置する。
即ち、ドラム部27の辺部28と各扱歯支持部材25との間に遮蔽プレート45を設ける。
そのため、扱歯支持部材25の内側に入り込んだ脱穀物へのこなし作用を高める。
即ち、脱穀被処理物の塊状に肥大成長を抑制し、未脱粒の穀粒が残ることを防止する。
遮蔽プレート45の基部は辺部28の回転方向の中間部に固定状態に取付け、遮蔽プレート45の先端は扱歯支持部材25側に当接または固定状態に取付ける。
そのため、前記空間29は、隣接する二本の扱歯支持部材25と、扱歯支持部材25の内側の遮蔽プレート45と、ドラム部27の外周とにより包囲された空間として形成され(図4)、空間29が扱歯支持部材25の移動軌跡の内側の扱胴21部分に形成されることになって、その結果、扱室22の容積を拡大させることができ、脱穀負荷を軽減させることができる。
また、遮蔽プレート45の先端を扱歯支持部材25に固定した場合には、ドラム部27と扱歯支持部材25とを遮蔽プレート45により支持することになるので、互いが互いの強度メンバーとなって、扱胴21の剛性を向上させられる。
遮蔽プレート45が扱歯支持部材25およびドラム部27と共に回転することにより起風を発生させ、扱室22からの処理物の漏下を促進させる。
扱歯支持部材25のドラム部27側には、扱歯側遮蔽部材(プレート)47を設け、扱歯側遮蔽部材47に遮蔽プレート45の先端部を当接させる(図4)。
そのため、ドラム部27に設けた遮蔽プレート45の剛性を高めて高負荷脱穀時の扱胴21の破損を防止する。
そのため、扱胴21の回転により、遮蔽プレート45が受ける被処理物の荷重を扱歯側遮蔽部材47が支持するので、支持を確実にする。
また、扱歯側遮蔽部材47と遮蔽プレート45との間に異物が詰まるのを防止する。
扱歯側遮蔽部材47に、扱歯20の基部を回避するための切欠部48を形成する(図7)。
即ち、扱歯側遮蔽部材47の扱歯支持部材25側には、扱歯側遮蔽部材47の長さ方向に長い切欠部48を、扱歯20の取付け間隔に合わせて設ける。
そのため、扱歯支持部材25に扱歯20を貫通させて固定した場合に、扱歯支持部材25より内側に扱歯20の内端が突き出るが、この扱歯20の内端の突出部分が扱歯側遮蔽部材47と干渉するのを防止し、組立を容易にする。
即ち、扱歯支持部材25に予め扱歯側遮蔽部材47を固定し、この状態で、扱歯支持部材25の各取付孔(図示省略)に直棒形状に形成した扱歯20を夫々挿入すると、扱歯20の内端が扱歯側遮蔽部材47の切欠部48に当接し、この状態で、扱歯20を扱歯支持部材25に溶接固定する。
したがって、扱歯側遮蔽部材47は扱歯20との干渉を防止するだけでなく、位置決めの作用も奏する。
図2に示したように、脱穀装置3の後部には、脱穀装置3から排出されるワラ屑類等を切断するスプレッダ式の切断処理装置50を設け、切断処理装置50には、排稈等を切断する回転刃(チョッパ)51と、切断処理装置50の前部の下部に起立・倒伏可能な切刃52を設けて構成する。
図10に示したように、脱穀装置3には、エンジン(図示省略)からの回転が第一カウンタ軸53に入力され、第一カウンタ軸53に設けたプーリによって唐箕10を駆動する。
そして、第二カウンタ軸54のプーリと回転刃51のプーリとにベルト56を掛け回して、回転刃51を駆動する構成とする。
そのため、前側の第一カウンタ軸53から離れた回転刃51にベルト伝動する構成であっても、前後中間位置に設けた第二カウンタ軸54から回転刃51にベルト伝動するので、各ベルト55、56の長さを短くでき、伝動効率を低下させない。
また、第二カウンタ軸54から一番コンベア15と二番コンベア16の各プーリにベルト57を掛け回し、ベルト57を掛け回して伝動する揺動カウンタプーリ58から揺動選別棚11のプーリにベルト59を掛け回すことができ、この点でも、各ベルト57、59長を短くでき、伝動効率を低下させない。
脱穀装置3に穀稈が供給されると、回転する扱胴21により脱穀され、脱穀された脱穀物は、扱網より揺動選別棚11上に落下し、揺動選別棚11の揺動と唐箕10からの送風により選別され、穀粒は揺動選別棚11から落下した穀粒が一番コンベア15に回収される。
扱胴21は、複数の扱歯20を取付けたパイプ状の扱歯支持部材25を扱胴21の回転方向に複数配置し、複数の扱歯支持部材25の内部に扱胴21のドラム部27を設けているので、扱歯20は、扱胴21(ドラム部27)の外周に直接取付けた場合に比し、扱歯20を取付けた扱歯支持部材25を前側フランジ31と後側フランジ32に取り付ければよく、取付を容易にする。
また、扱胴21は、ドラム部27の前端に設けた前側フランジ31とドラム部27の後端に設けた後側フランジ32とに扱胴軸26を取付け、扱歯支持部材25の間からドラム部27を挿入して扱胴軸26に取付けるので、組立を容易にする。
ドラム部27は、正面視における断面形状を、六角形に形成しているので、断面形状が円形のドラム部27に比し、平板により多角形状に板部材33を成形(プレス加工等)すればよく、製造および組立を容易にする。
即ち、ドラム部27は、四辺を有する二枚の板部材板部材33を合わせて六角形に形成するので、ドラム部27を精度の高い多角形形状に形成でき、脱穀処理効率を向上させられる。
ドラム部27の前後には前記前側フランジ31と前記後側フランジ32とを夫々設け、前側フランジ31と後側フランジ32とに前記扱歯支持部材25を渡しかけて設けているので、扱歯20は、扱胴21の外周に直接取付けた場合に比し、扱歯20を取付けた扱歯支持部材25の前後両端を扱胴21の前側フランジ31と後側フランジ32に取り付ければよく、一層、取付を容易にする。
扱胴21のドラム部27には、放射方向に突出する中間仕切板38を所定間隔(等間隔)をおいて複数設け、この中間仕切板38に扱歯支持部材25を取付けるので、中間仕切板38により扱歯支持部材25の中間部を支持することができ、扱歯20の支持強度を向上させられる。
扱胴21は、先端部に後側が大径となる円錐状のテーパー部39に形成し、テーパー部39の前端に先端側フランジ40を設け、ドラム部27の前後の前側フランジ31および後側フランジ32と、中間仕切板38により、扱胴21の4カ所を支持するので、強固に支持する。
中間仕切板38の外周には、扱歯支持部材25が係合する切欠部(図示省略)を形成し、この切欠部に係合させた扱歯支持部材25に設けたブラケット36をボルト37により中間仕切板38に取付けるので、扱歯支持部材25は、ドラム部27と中間仕切板38と扱胴軸26とにより強固に支持される。
扱胴21は、ドラム部27を等分に分割し、ドラム部27の分割部に扱胴軸26に固定の中間仕切板38を設けて、各分割ドラム部27を連結し、中間仕切板38に分割した扱歯20付き扱歯支持部材25を取付けると、扱胴21に負荷が集中する部位は、作物条件により前後方向において変化するので、扱胴21全体を交換することなく、負荷により変形した部分のドラム部27のみを交換でき、扱胴21の前後において異なる負荷に対応したメンテナンスをすることができる。
扱歯支持部材25は、扱歯20の植設の前後ピッチの相違するものを数種類用意し、選択使用する構成としてもよく、このようにすると、扱歯支持部材25および扱歯20の製造・組立を容易にする。
また、扱歯20にて持ち回るように回転させられた被処理物は、遮蔽プレート45に案内されて、空間29内に入り、空間29内にてドラム部27の板部材33の頂部30により撹拌させられ、扱胴21の回転の遠心力により空間29外に出て、再び、扱歯20にて持ち回るように回転させられて、前記空間29への出入りを反復するので、脱穀処理効率を向上させられる。
また、ドラム部27の板部材33と扱歯支持部材25とを遮蔽プレート45により支持することになるので、互いが互いの強度メンバーとなって、扱胴21の剛性を向上させられる。
扱歯支持部材25のドラム部27側には、パイプ側プレート扱歯側遮蔽部材47を設け、扱歯側遮蔽部材47に遮蔽プレート45の先端部を当接させているので、扱胴21の回転時、回転方向の下手側に扱歯側遮蔽部材47が位置して、遮蔽プレート45を支持する。
即ち、遮蔽プレート45は、扱歯側遮蔽部材47に扱胴21の回転方向の下手側に接触させているので、扱胴21の回転により、遮蔽プレート45が受ける被処理物の荷重を扱歯側遮蔽部材47が支持するので、支持を確実にする。
即ち、扱歯支持部材25に予め扱歯側遮蔽部材47を固定し、この状態で、扱歯支持部材25の各取付孔(図示省略)に直棒形状に形成した扱歯20を夫々挿入すると、扱歯20の内端が扱歯側遮蔽部材47の切欠部48に当接し、この状態で、扱歯20を扱歯支持部材25に溶接固定する。
したがって、扱歯側遮蔽部材47は扱歯20との干渉を防止するだけでなく、位置決めの作用も奏する。
なお、前記した各実施形態は、理解を容易にするために、個別または混在させて図示、あるいは説明しているが、これらは夫々種々組合せ可能であり、これらの表現によって、構成・作用等が限定されるものではなく、また、相乗効果を奏する場合も勿論存在する。
Claims (3)
- 扱胴(21)は、扱歯(20)を複数設けた扱歯支持部材(25)を、扱胴軸(26)と径方向に所定間隔をおいて配置すると共に、扱歯支持部材(25)は互いに周方向に所定間隔を置いて配置し、扱歯支持部材(25)の内側に断面多角形状のドラム部(27)を設け、ドラム部(27)と扱歯支持部材(25)とは、ドラム部(27)の頂部(30)を扱胴軸(26)の周方向で扱歯支持部材(25)間に臨ませて配置し、前記ドラム部(27)の外周面から扱歯支持部材(25)に向かって延出した遮蔽プレート(45)でドラム部(27)と扱歯支持部材(25)の間を塞ぐ構成とし、前記扱歯支持部材(25)の内側に、頂部(30)と辺部(28)を有する多角形状のドラム部(27)を、扱歯支持部材(25)とドラム部(27)の外周との間に所定間隔を置いて設け、もって、ドラム部(27)と扱歯支持部材(25)との間に空間(29)を設けて扱胴(21)を構成した脱穀装置。
- 請求項1記載の発明において、扱歯支持部材(25)のドラム部(27)側には、扱歯側遮蔽部材(47)を設け、扱歯側遮蔽部材(47)に遮蔽プレート(45)の先端部を当接させた脱穀装置。
- 請求項2記載の発明において、扱歯側遮蔽部材(47)は、前記遮蔽プレート(45)に、回転方向の下手側から接触させた脱穀装置。
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