JP6187426B2 - 溶融金属めっき装置及び溶融金属めっき装置の不純物除去方法 - Google Patents
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Description
図1は、本発明の実施の形態にかかる溶融金属めっき装置1の全体構成を示す模式図である。図1に示すように溶融金属めっき装置1は、溶融金属めっき液2が満たされた、めっき槽3を有する。溶融金属めっき液2内にはシンクロール4及び一対のサポートロール5,6を有する。めっき対象の帯状部材である鋼帯Sは、一部が溶融金属めっき液2に浸されたスナウト7を介して溶融金属めっき液2内に供給される。スナウト7を介した鋼帯Sは、溶融金属めっき液2内の深部に設けられたシンクロール4まで斜めに侵入し、その後、シンクロール4によって鉛直上方に方向変換される。方向変換された鋼帯Sは、溶融金属めっき液中に設けられた一対のサポートロール5,6によって表裏を挟んで案内されることによって鋼帯Sの鉛直引き上げ時の安定と反りの抑制とが図られる。なお、本実施の形態では、溶融金属の一例として溶融亜鉛を用いている。鋼帯Sは、溶融金属めっき液2内を通過することによって、表裏に溶融金属膜が形成される。
表面付着物除去部10は、3つの表面付着物除去部11〜13を有する。表面付着物除去部11は、シンクロール4の表面に付着する表面付着物を除去する。また、表面付着物除去部12,13は、それぞれサポートロール5,6の表面に付着する表面付着物を除去する。各表面付着物除去部11〜13は、それぞれブレード11a,12a,13aの先端に設けられた研磨部11b,12b,13bが、回転するロールの表面を研磨することによって表面付着物を除去する。なお、詳細構成については、後述する。
不純物吸引除去部20は、3つの吸引管21〜23を有する。吸引管21の吸引開口21aは、鋼帯Sとシンクロール4とが接触する接触部の上流側領域E1に設けられる。また、吸引管22,23の吸引開口22a,23aは、鋼帯Sとサポートロール5,6とがそれぞれ接触する接触部の上流側領域E2,E3に設けられる。
図2は、図1に示した表面付着物除去部11の詳細構成を左側面からみた模式図である。図2に示すように表面付着物除去部11は、上述したように、ブレード11aの先端に設けられた研磨部11bが、回転するシンクロール4の表面を研磨することによって表面付着物を除去する。なお、シンクロール4は、めっき槽3の上端部に設けられたロール支持部材4bによって支持される。ロール支持部材4bの一端は、めっき槽3内に延在するフランジを有し、2つのロール支持部材4bのフランジの先端が、シンクロール4の両端の回転軸4aを回転自在に支持する。回転軸4aはY軸方向に平行である。
ここで、図3に示したフローチャートを参照して、表面付着物除去制御部C1による表面付着物除去制御処理手順について説明する。図3に示すように、表面付着物除去制御部C1は、まず、所定押圧力でブレード11aを横行させる(ステップS101)。ブレード11aに対する所定押圧力は、ブレード押圧部14を介して、研磨部11bを所定押圧力でシンクロール4の表面を押圧することになる。押圧力はロールやブレードの材質等により、適宜選択すればよい。また、ブレード11aの横行は、モータ18を介して、研磨部11bをシンクロール4の表面を横行させる。例えば、図4(a)に示すように、研磨部11bは、シンクロール4が回転している状態で表面を横行することによって、シンクロール4の表面をジグザグに走行し、シンクロール4の回転に伴って、研磨部11bは、シンクロール4の表面を万遍なく研磨することができる。
なお、研磨部11bを加熱する加熱機構を持たせてもよい。例えば、図5に示すように、研磨部11bがブレード11aに接続される部分に加熱コイル32を設け、熱源31によって研磨部11bを加熱するようにしてもよい。なお、加熱した研磨部11bをシンクロール4の表面に押し付けると、アルミニウムを含む付着物が溶解して不純物を除去しやすくなる。研磨部11bには、熱電対などの温度センサ33が設けられ、研磨部11bの温度が検出される。表面付着物除去制御部C1は、温度センサ33が検出した温度をもとに、加熱量を制御し、研磨部11bが所定温度範囲となる制御を行う。その結果、シンクロール4の回転速度が速くなるに従って、研磨部11bへの加熱量が多くなる制御が行われることになる。
2 溶融金属めっき液
3 めっき槽
4 シンクロール
4a 回転軸
4b ロール支持部材
5,6 サポートロール
7 スナウト
8 ワイピングノズル
9 合金化炉
10,11,12,13 表面付着物除去部
11a,12a,13a ブレード
11b,12b,13b 研磨部
14 ブレード押圧部
15 ボールねじ機構
16 ボールねじ
17 ナット
18 モータ
20 不純物吸引除去部
21,22,23 吸引管
21a,22a,23a 吸引開口
24 仕切り板
25 フィルタ
31 熱源
32 加熱コイル
33 温度センサ
101 不純物
A1,A2 軸方向
C1 表面付着物除去制御部
C2 不純物吸引除去制御部
E1,E2,E3 上流側領域
P 吸引ポンプ
S 鋼帯
T タンク
Claims (5)
- ロールを用いてめっき対象の帯状部材を溶融金属めっき液内に案内し、前記帯状部材に連続して溶融金属膜を形成させる溶融金属めっき装置であって、
前記ロールの表面に研磨部を押圧して前記ロールの表面に付着する表面付着物を除去する表面付着物除去部と、
前記帯状部材と前記ロールとが接触する接触部の上流側に吸引開口が設けられた吸引管を介して溶融金属めっき液を吸引して不純物を除去する不純物吸引除去部と、
を備え、
前記ロールは、前記帯状部材を溶融金属めっき槽内に案内するシンクロールと、前記溶融金属めっき槽からシンクロールを介した帯状部材の引き出しを案内する一対のサポートロールであり、
前記吸引開口は、前記シンクロール及び一対のサポートロールが前記帯状部材と接触する接触部の上流側にそれぞれ設けられたことを特徴とする溶融金属めっき装置。 - 前記表面付着物除去部は、前記ロールの回転に伴って前記研磨部を前記ロールに押圧しつつ前記ロールの軸方向に横行して前記ロールの表面に付着する表面付着物を除去し、前記研磨部にかかる負荷が所定値以上である場合、前記研磨部の横行を停止して前記表面付着物を除去することを特徴とする請求項1に記載の溶融金属めっき装置。
- 前記表面付着物除去部は、前記研磨部を加熱して前記表面付着物を除去することを特徴とする請求項1または2に記載の溶融金属めっき装置。
- ロールを用いてめっき対象の帯状部材を溶融金属めっき液内に案内し、前記帯状部材に連続して溶融金属膜を形成させる溶融金属めっき装置の不純物除去方法であって、
前記ロールは、前記帯状部材を溶融金属めっき槽内に案内するシンクロールと、前記溶融金属めっき槽からシンクロールを介した帯状部材の引き出しを案内する一対のサポートロールであり、
前記シンクロール及び一対のサポートロールの表面に研磨部を押圧して前記シンクロール及び一対のサポートロールの表面に付着する表面付着物を除去し、前記帯状部材と前記シンクロール及び一対のサポートロールとが接触する接触部の上流側に吸引開口が設けられた吸引管を介して溶融金属めっき液を吸引して不純物を除去することを特徴とする溶融金属めっき装置の不純物除去方法。 - ロールを用いてめっき対象の帯状部材を溶融金属めっき液内に案内し、前記帯状部材に連続して溶融金属膜を形成させる溶融金属めっき装置の不純物除去方法であって、
前記ロールの表面に研磨部を押圧して前記ロールの表面に付着する表面付着物を除去し、前記帯状部材と前記ロールとが接触する接触部の上流側に吸引開口が設けられた吸引管を介して溶融金属めっき液を吸引して不純物を除去し、
前記ロールの表面に付着する表面付着物を除去する場合、前記ロールの回転に伴って前記研磨部を前記ロールに押圧しつつ前記ロールの軸方向に横行して前記ロールの表面に付着する表面付着物を除去し、前記研磨部にかかる負荷が所定値以上である場合、前記研磨部の横行を停止して前記表面付着物を除去することを特徴とする溶融金属めっき装置の不純物除去方法。
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