JP5539704B2 - めっき金属帯の製造装置及びその製造方法 - Google Patents
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Description
この場合、鋼帯の移動速度(以下、ラインスピードともいう)が増加するに伴い、めっき浴から鋼帯に随伴して持ち上がる溶融金属の量も増大するが、製品のめっき付着量を一定にする必要があるため、鋼帯の表面から払拭すべき溶融金属の量が急激に増大する。このため、ガス吹付けによる厚み制御では、ラインスピードの増加に伴い、噴射すべきガス量を増大させて、めっき厚みが一定になるように調整しなければならない。
そこで、例えば、特許文献1のように、一対のロールの一部が、溶融金属めっき浴面に接する範囲内、即ちロールをめっき浴中に完全に浸漬させない位置になるように配置する方法が提案されていた。これにより、鋼帯に随伴して持ち上がる溶融金属量を低減することができ、その結果、スプラッシュの発生を防止して、鋼帯の破断を招くことなくラインスピードを増加できる。
また、ロールと鋼帯の間への溶融金属の供給が、ロールの軸心方向(幅方向)両側からのみとなる。このため、ラインスピードが高速になると、消費される(鋼帯に付着する)溶融金属量も多くなるので、めっきに必要な溶融金属を、鋼帯の幅方向にわたって(鋼帯の幅方向中央部まで)十分に供給することができない。その結果、鋼帯による溶融金属の持ち上げ量が、鋼帯の幅方向で不均一になり(鋼帯の両側の溶融金属の持ち上げ量が中央部より多くなる)、表面品質を悪化させる恐れがある。
前記対となる溶融金属絞りロールを前記めっき浴中に回転可能に完全に浸漬配置し、前記各溶融金属絞りロールの軸心位置から前記めっき浴の静止状態の浴面までの距離を150mm以下とし、かつ、前記各溶融金属絞りロールの上端位置から前記めっき浴の静止状態の浴面までの距離を10mm以上とし、しかも、前記溶融金属絞りロールと前記金属帯との隙間を0.5mm未満とし、更に、前記各溶融金属絞りロールは回転速度が調整可能となって、該各溶融金属絞りロールの周速を前記金属帯の移動速度の50%以上70%以下とした。
また、第1の発明に係るめっき金属帯の製造装置において、前記各溶融金属絞りロールには、該溶融金属絞りロールの深さ位置を調整する位置決め手段が設けられ、前記めっき浴の浴面レベルを測定するレベル計からの測定値に基づいて前記位置決め手段を駆動させてもよい。
また、第1の発明に係るめっき金属帯の製造装置において、前記対となる溶融金属絞りロールの軸心位置を上下方向にずらしてもよい。
ここで、第1の発明に係るめっき金属帯の製造装置において、前記対となる溶融金属絞りロールの軸心位置の上下方向の間隔は10mm以上であることが好ましい。
前記金属帯を中央として対向させ、前記めっき浴中に完全に浸漬させて配置した対となる溶融金属絞りロールにより、前記金属帯を前記気体吹付け手段へ搬送する前に、前記金属帯の表裏に付着して持ち上がる過剰な溶融金属を除去するに際し、前記各溶融金属絞りロールの軸心位置から前記めっき浴の静止状態の浴面までの距離を150mm以下とし、かつ、前記各溶融金属絞りロールの上端位置から前記めっき浴の静止状態の浴面までの距離を10mm以上とし、しかも、前記溶融金属絞りロールと前記金属帯との隙間を0.5mm未満とし、前記各溶融金属絞りロールの周速を前記金属帯の移動速度の50%以上70%以下とする。
これにより、気体吹付け手段により吹き落とされたドロスが、溶融金属絞りロールと金属帯の間に溜まることを抑制、更には防止できる。また、金属帯の移動速度を、従来より速くしても、めっきに必要な溶融金属を、鋼帯の幅方向にわたって十分に供給できるため、金属帯による溶融金属の持ち上げ量を、鋼帯の幅方向で均一にできる。
従って、金属帯を高速移動させてめっきを施す場合でも、従来と同等の品質を維持可能なめっき金属帯を製造できる。
また、各溶融金属絞りロールの深さ位置を、その上端位置で規定するので、金属帯を高速移動させる際に、溶融金属絞りロールの上方に存在する溶融金属の量を十分にでき、金属帯による溶融金属の持ち上げ量を、鋼帯の幅方向で更に均一にできる。
そして、各溶融金属絞りロールの深さ位置を、その軸心位置で規定するので、金属帯を高速移動させる際に、金属帯に付着して持ち上げられる溶融金属の量の増加を抑制できるため、金属帯の端部で生ずるスプラッシュや、金属帯の表面で生ずるドロスの量の増加を抑制、更には防止できる。
更に、溶融金属絞りロールの回転速度が調整可能であるので、例えば、金属帯と溶融金属絞りロールとのスリップを抑制でき、金属帯への疵の発生を抑制、更には防止できる。
従って、常に一定の条件で、金属帯にめっきを施すことができるため、安定した品質のめっき金属帯を製造できる。
更に、対となる溶融金属絞りロールの軸心位置を上下方向にずらす場合、両溶融金属絞りロールの間に隙間を設けることができる。これにより、例えば、異物の噛み込みによる溶融金属絞りロールへの疵入りが防止されると共に、溶接点の通過による金属帯の破断や損傷を減少させることができる。
図1、図2(A)に示すように、本発明の第1の実施の形態に係るめっき金属帯の製造装置(以下、単に製造装置ともいう)10は、溶融金属のめっき浴11を保持するめっき槽12と、めっき槽12内に設けられたシンクロール13と、鋼帯(金属帯の一例)14を支持する浴中支持ロール15と、めっき槽12の上方に配置されたガスワイピングノズル(気体吹付け手段の一例)16、17と、ガスワイピングノズル16、17の下位置に配置された対となる溶融金属絞りロール(以下、単に絞りロールともいう)18、19とを有する装置であり、この溶融金属絞りロール18、19をめっき浴11中に回転可能に完全に浸漬配置したものである。以下、詳しく説明する。
このめっき槽12内の底部には、シンクロール13が、軸受け(図示しない)により回転可能に設けられている。これにより、めっき槽12の斜め上方から連続搬送される鋼帯14をめっき浴11中に浸漬(進入)させた後、上方へ方向転換させている。
シンクロール13の上方であって、鋼帯14の引き上げ方向には、シンクロール13で方向転換した鋼帯14に接触して回転可能な一対又は一本の浴中支持ロール15が設けられている。これにより、鋼帯14を支持すると共に、その反りを矯正している。
浴中支持ロール15と各ガスワイピングノズル16、17の間であって、めっき槽12のめっき浴11中の浴面20側には、絞りロール18、19を、鋼帯14を中央として対向させて、完全に浸漬配置している。これにより、鋼帯14の両面に付着する過剰な溶融金属を除去できるので、鋼帯14に付着して持ち上げられる溶融金属の量の増加を抑制できる。
この各絞りロール18、19は、その軸心位置からめっき浴11の静止状態の浴面20までの距離H1を同一とした深さ位置としているため、各絞りロール18、19の上端位置からめっき浴11の静止状態の浴面20までの距離h1も同一となっている。
なお、各絞りロールには、図2(B)、図3(A)に示すように、直径の異なる2つの絞りロール18、21を使用することもできる。ここで、絞りロール21の直径は、絞りロール18より小さくしているが、逆でもよい。
また、図3(A)では、各絞りロール18、21の上端位置からめっき浴11の静止状態の浴面20までの距離h1を同一としているため、一方の絞りロール18の軸心位置からめっき浴11の静止状態の浴面20までの距離H1と、他方の絞りロール21の軸心位置からめっき浴11の静止状態の浴面20までの距離H2とが異なっている(距離H1より距離H2の方が短い)。
ここで、距離H1が150mmを超える場合、めっき浴中への絞りロールの浸漬深さが深くなり、絞りロールの上方に存在する溶融金属の量が多くなるため、鋼帯を高速移動させる(高速搬送する)際に、スプラッシュやドロスの量が増加する恐れがある。
なお、距離H1の下限値については規定していないが、前記した絞りロールの直径の下限値(150mm)と距離h1の下限値(10mm)を考慮すれば、図2(A)から85mm(=75mm+10mm)程度である。また、距離h1の上限値については、前記した絞りロールの直径の下限値(150mm)と距離H1の上限値(150mm)を考慮すれば、図2(A)から75mm(=150mm−75mm)程度である。
従って、液膜の厚み(絞りロールと鋼帯との間隔)S1、S2は、ゼロ(「0」)に近づくことが好ましい。
図4(A)に示すように、一方の絞りロール18の軸心位置の浴面20からの深さは距離H1であり、他方の絞りロール21の軸心位置の浴面20からの深さは距離H2であるため、各絞りロール18、21の深さ位置は異なっている。また、図4(B)に示すように、一方の絞りロール21の軸心位置の浴面20からの深さは距離H2であり、他方の絞りロール22の軸心位置の浴面20からの深さは距離H3であるため、各絞りロール21、22の深さ位置は異なっている。
これにより、各絞りロールを鋼帯の表面に接触するように配置しても、鋼帯が各絞りロールとは反対側の方向に、鋼帯が自由に動ける領域を確保できる。このため、例えば、異物の噛み込みによる絞りロールへの疵入りが防止されると共に、溶接点の通過による金属帯の破断や損傷を減少させることができる。
ここで、間隔D1(間隔D2も同様)が10mm未満の場合、間隔が狭くなり、上下方向にずらすことによる効果が十分に得られなくなる恐れがある。このため、上限値については規定していないが、間隔D1が広過ぎると、各絞りロールの深さ位置にも影響を及ぼすため、現実的には20mm程度である。
図1に示すように、めっき槽12の斜め上方から連続搬送される鋼帯14を、シンクロール13により、めっき槽12内のめっき浴11中に浸漬させた後、上方向へ方向転換させてめっき浴11中から引き上げる。なお、めっき処理する鋼帯14の厚みは、例えば、0.3〜2.5mm程度であり、鋼帯14の移動速度(ラインスピード又はライン速度ともいう)は、例えば、30〜250m/分程度である。
このとき、めっき浴11中に回転可能に完全に浸漬配置した絞りロール18、19により、鋼帯14に付着して持ち上がる過剰な溶融金属を除去する。
このように、各絞りロール18、19の周速を、鋼帯14の移動速度よりも遅めに調整することで、各絞りロール18、19と鋼帯14とのスリップによる鋼帯14への疵の発生を生じることなく、鋼帯14に付着する過剰な溶融金属の除去効果を高めることができる。
これにより、鋼帯14を各ガスワイピングノズル16、17へ搬送する前に、各絞りロール18、19により、鋼帯14に付着して持ち上がる過剰な溶融金属を除去できる。従って、鋼帯14を高速移動させてめっきを施す場合でも、スプラッシュやドロスの量の増加を抑制、更には防止できると共に、鋼帯14の幅方向にわたって均一にめっきできるので、従来と同等の品質の製品を製造できる。特に、ラインスピードを180m/分以上、更には200m/分以上にした場合に、上記した効果が顕著になる。
図5に示すように、絞りロール30(絞りロール18と同一直径で同じ深さ位置に配置)には、この絞りロール30と鋼帯との間隔を調整する間隙調整手段31が設けられている。この間隙調整手段31は、先部に、絞りロール30の回転軸32が回転可能に取付けられた逆L字状の支持フレーム33、34と、支持フレーム33、34の基部に取付けられたウォームジャッキ35、36と、ウォームジャッキ35、36を作動させる電動機37とを有している。
これにより、電動機37を作動させることで、絞りロール30を前後方向(鋼帯に対して近づく又は離れる方向)に往復移動させ、鋼帯と絞りロール30との間隔を、前記した間隔S1、S2に調整できる。なお、間隔S1、S2の調整は、鋼帯のめっき開始前に、予め行っているが、鋼帯のめっき処理中に、鋼帯の厚みや表面状態に応じて、適宜行うこともできる。
図6(A)、(B)に示すように、めっき槽40は、めっき槽本体41(めっき槽12と同一の構成)の他に、部分めっき槽(補助めっき槽)42を備えている。
部分めっき槽42は、その底部が、めっき槽本体41内のめっき浴43中に浸漬し、天井部が、めっき槽本体41内のめっき浴43の浴面44よりも上位置(めっき槽本体41内のめっき浴43が部分的に上昇)となるように、めっき槽本体41の上部に取付けられている。この部分めっき槽42は、その天井部が開放し、底部に鋼帯14が下方から通過する開口部45を有している。
このため、めっき槽本体41内と部分めっき槽42内とは、底部の開口部45により連通している。
ここで、ポンプ46は、めっき槽本体41内の溶融金属を部分めっき槽42内に連続的に供給し、しかも部分めっき槽42に供給した溶融金属が、部分めっき槽42の天井部からオーバーフローするように供給している。即ち、部分めっき槽42への溶融金属の供給流量は、底部の開口部45を介して部分めっき槽42内からめっき槽本体41内へ移動する溶融金属の移動流量よりも多くしている。
これにより、めっき槽本体41のめっき浴43中に浸漬させた鋼帯14を、開口部45を介し、部分めっき槽42内を通過させて、部分めっき槽42の上方に引き上げることで、従来と同等以上の品質の製品を製造できる。
図7に示すように、各絞りロール18、19には、その深さ位置を調整する位置決め手段50が設けられている。
位置決め手段50は、めっき槽12のめっき浴11の浴面20の上方に配置された架台51を有している。この架台51には、先側がめっき浴11中に浸漬される支持フレーム52、53の基部が取付けられ、先部に各絞りロール18、19が、回転可能に取付けられている。
また、めっき槽12内には、めっき浴11の浴面レベルを測定するレベル計56が設けられ、このレベル計56の測定値が制御手段57に入力されることで、この制御手段57からの信号により電動機55を作動させている。
これにより、めっき操業によりめっき槽12内の溶融金属の量が変動しても、各絞りロール18、19の深さ位置を、前記した範囲で一定に維持できる。
ここで、めっき浴の浴面が、初期位置より上方へ例えば10mm変動した場合、絞りロールの軸心位置から浴面までの距離が160mmとなり、浴面における鋼帯への溶融金属の付着量が増加する。このため、スプラッシュ及びドロスの発生が増加することになり好ましくない。
従って、めっき操業時には、めっき槽12内のめっき浴11の浴面20の変動に応じて、位置決め手段50を駆動させることで、従来と同等以上の品質の製品を製造できる。
ここでは、図1、図2(A)に示すめっき金属帯の製造装置10を使用し、ライン速度を変更した場合に、絞りロールが、スプラッシュ欠陥、ドロス欠陥、及び付着量分布に及ぼす影響を調査した結果について説明する。
なお、使用した鋼帯は、厚み:0.4〜0.7mm、幅:1200mmである。また、鋼帯のライン速度は、160〜240m/分の範囲で調整した。そして、めっきに使用する溶融金属には亜鉛を使用した。
この結果を、表1、表2にそれぞれ示す。
また、表1の条件1〜5は、絞りロールの浸漬位置を変更し、鋼帯と絞りロールとの間隔をゼロとした場合の結果であり、条件6は、図1に示す絞りロールが設置されていない装置を使用した場合の結果である。そして、表2は、絞りロールの浸漬位置を一定とし、鋼帯と絞りロールとの間隔を変更した場合の結果である。
表1の条件1〜3に示すように、絞りロールをめっき浴中に浸漬させることで、ライン速度を160m/分から240m/分まで上昇させ、鋼帯を高速移動させても、スプラッシュ欠陥とドロス欠陥の抑制が図れ(○又は◎)、付着量分布も均一(◎)にできることが分かった。
一方、表1の条件6から、絞りロールが無い場合、鋼帯を高速移動させると、スプラッシュ欠陥とドロス欠陥の抑制効果が無い(×)ことが分かった。
なお、表1の条件4では、各絞りロールの距離H1が大きかったため、スプラッシュ欠陥とドロス欠陥の抑制効果があまり無く、条件6の絞りロールが無い場合と同等な結果が得られた。また、条件5では、付着量分布が均一でない結果が得られているが、スプラッシュ欠陥とドロス欠陥の抑制効果については、条件6の絞りロールが無い場合よりも、良好な結果が得られている。
表2の条件7に示すように、絞りロールを鋼板の表面に接触させることで、ライン速度を160m/分から240m/分まで上昇させ、鋼帯を高速移動させても、スプラッシュ欠陥とドロス欠陥の抑制が図れ(○又は◎)、付着量分布も均一(◎)にできることが分かった。
一方、表2の条件8、9に示すように、絞りロールと鋼板の表面との隙間が0.5mm以上になると、絞りロールにより、鋼帯に付着して持ち上がる過剰な溶融金属を除去する効果が小さくなり、鋼帯を高速移動させると、スプラッシュ欠陥とドロス欠陥の抑制効果が無い(×)ことが分かった。
また、溶融金属を貯留するめっき槽の構成は、前記した実施の形態に限定されるものではない。
Claims (10)
- 溶融金属のめっき浴を保持するめっき槽と、該めっき槽内に設けられ、前記めっき浴中に進入した金属帯を方向転換させるシンクロールと、方向転換した前記金属帯を支持する浴中支持ロールと、前記めっき槽の上方に配置され、前記金属帯の表裏に付着した溶融金属のめっき付着量を調整する気体吹付け手段と、該気体吹付け手段の下位置に配置され、前記金属帯の両面に付着して持ち上がる過剰な溶融金属を除去する対となる溶融金属絞りロールとを有し、前記金属帯の移動速度を180m/分以上(ただし、180m/分を除く)とするめっき金属帯の製造装置において、
前記対となる溶融金属絞りロールを前記めっき浴中に回転可能に完全に浸漬配置し、前記各溶融金属絞りロールの軸心位置から前記めっき浴の静止状態の浴面までの距離を150mm以下とし、かつ、前記各溶融金属絞りロールの上端位置から前記めっき浴の静止状態の浴面までの距離を10mm以上とし、しかも、前記溶融金属絞りロールと前記金属帯との隙間を0.5mm未満とし、更に、前記各溶融金属絞りロールは回転速度が調整可能となって、該各溶融金属絞りロールの周速を前記金属帯の移動速度の50%以上70%以下としたことを特徴とするめっき金属帯の製造装置。 - 請求項1記載のめっき金属帯の製造装置において、前記めっき槽には、めっき槽本体の他に、該めっき槽本体の上部に、前記金属帯が下方から通過する開口部を有し、前記めっき槽本体から溶融金属を供給して前記めっき浴の浴面を部分的に上昇させた部分めっき槽を備え、該部分めっき槽に前記溶融金属絞りロールを配置したことを特徴とするめっき金属帯の製造装置。
- 請求項1記載のめっき金属帯の製造装置において、前記各溶融金属絞りロールには、該溶融金属絞りロールの深さ位置を調整する位置決め手段が設けられ、前記めっき浴の浴面レベルを測定するレベル計からの測定値に基づいて前記位置決め手段を駆動させることを特徴とするめっき金属帯の製造装置。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載のめっき金属帯の製造装置において、前記各溶融金属絞りロールと前記金属帯とは溶融金属の液膜を介して接触していることを特徴とするめっき金属帯の製造装置。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載のめっき金属帯の製造装置において、前記溶融金属絞りロールの少なくとも一方には、該溶融金属絞りロールと前記金属帯との間隔を調整する間隙調整手段が設けられていることを特徴とするめっき金属帯の製造装置。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載のめっき金属帯の製造装置において、前記対となる溶融金属絞りロールの軸心位置を上下方向にずらしていることを特徴とするめっき金属帯の製造装置。
- 請求項6記載のめっき金属帯の製造装置において、前記対となる溶融金属絞りロールの軸心位置の上下方向の間隔は10mm以上であることを特徴とするめっき金属帯の製造装置。
- 移動速度が180m/分以上(ただし、180m/分を除く)で連続搬送される金属帯を、めっき槽内の溶融金属のめっき浴中に浸漬させた後、該めっき浴中から引き上げ、前記金属帯に付着した溶融金属のめっき付着量を、気体吹付け手段により調整するめっき金属帯の製造方法において、
前記金属帯を中央として対向させ、前記めっき浴中に完全に浸漬させて配置した対となる溶融金属絞りロールにより、前記金属帯を前記気体吹付け手段へ搬送する前に、前記金属帯の表裏に付着して持ち上がる過剰な溶融金属を除去するに際し、前記各溶融金属絞りロールの軸心位置から前記めっき浴の静止状態の浴面までの距離を150mm以下とし、かつ、前記各溶融金属絞りロールの上端位置から前記めっき浴の静止状態の浴面までの距離を10mm以上とし、しかも、前記溶融金属絞りロールと前記金属帯との隙間を0.5mm未満とし、前記各溶融金属絞りロールの周速を前記金属帯の移動速度の50%以上70%以下とすることを特徴とするめっき金属帯の製造方法。 - 請求項8記載のめっき金属帯の製造方法において、前記めっき槽は、めっき槽本体と、該めっき槽本体のめっき浴の浴面を部分的に上昇させた部分めっき槽とを有し、前記溶融金属絞りロールは前記部分めっき槽に浸漬配置されていることを特徴とするめっき金属帯の製造方法。
- 請求項8又は9記載のめっき金属帯の製造方法において、前記各溶融金属絞りロールの表面と前記金属帯の表面とを溶融金属の液膜を介して接触させていることを特徴とするめっき金属帯の製造方法。
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