JP6500846B2 - 溶融金属めっき鋼帯の製造方法及び連続溶融金属めっき設備 - Google Patents

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本発明は、溶融金属めっき鋼帯の製造方法及び連続溶融金属めっき設備に関し、特に、鋼帯表面の溶融金属の付着量(以下、「めっき付着量」ともいう。)を調整するガスワイピングに関するものである。
連続溶融金属めっきラインでは、図4に示すように、還元雰囲気の連続焼鈍炉で焼鈍された鋼帯Sは、スナウト10内を通過して、めっき槽12内の溶融金属浴14中に連続的に導入される。その後鋼帯Sは、溶融金属浴14中のシンクロール16、サポートロール18を介して溶融金属浴14の上方に引き上げられ、ガスワイピングノズル20A,20Bで所定のめっき厚みに調整された後に、冷却されて後工程に導かれる。ガスワイピングノズル20A,20Bは、めっき槽12上方に、鋼帯Sを挟んで対向して配置され、その噴射口から鋼帯Sの両面に向けてガスを吹き付ける。このガスワイピングにより、余剰な溶融金属が掻き取られて、鋼帯表面のめっき付着量が調整されるとともに、鋼帯表面に付着した溶融金属が板幅方向及び板長手方向で均一化される。ガスワイピングノズル20A,20Bは、多様な鋼帯幅に対応するとともに、鋼帯引き上げ時の幅方向の位置ズレなどに対応するため、通常、鋼帯幅より幅広く構成され、鋼帯の幅方向端部より外側まで延びている。
このようなガスワイピング方式では、(1)ワイピングガスの衝突圧力の振動、(2)溶融金属の酸化/冷却による粘度ムラ、の一方又は両方に起因して、製造された溶融金属めっき鋼帯のめっき表面に波形流紋状の湯ジワ(湯ダレ)が発生しやすい。このような湯ジワが生じためっき鋼板は、外装板の用途において、そのめっき表面を塗装下地表面とした場合に、塗膜の表面性状、特に平滑性を阻害する。そのため、湯ジワが生じためっき鋼板は、外観の優れた塗装処理が求められる外装板に用いることができず、めっき鋼板の歩留まりに大きな影響を及ぼす。
湯ジワというめっき表面欠陥を抑制する方法としては、以下の方法が知られている。特許文献1には、めっき後の工程である調質圧延に際して、調質圧延ロールの表面性状や圧延条件を変えることで、湯ジワを目立たなくする方法が記載されている。特許文献2には、鋼板を溶融亜鉛めっき浴中に導入する前に、スキンパスミル及びテンションレベラー等を用いて鋼板表面の粗さをめっき付着量に応じて調整して、湯ジワの発生を抑制する方法が記載されている。
特開2004−27263号公報 特開昭55−21564号公報
しかしながら、本発明者らが検討したところによれば、特許文献1に示された方法では、軽微な湯ジワは改善されるが、重度の湯ジワに対しては効果が見られなかった。また、特許文献2に示された方法では、溶融亜鉛めっき浴の前工程にスキンパスミル、テンションレベラー等を設置する必要性からコスト的な問題がある。また、これらを設置した場合も、前処理設備及び焼鈍炉での酸洗及び再結晶化に伴う亜鉛めっき被膜の化学的・物理的変化によって、理想とする表面粗度が得られにくく、湯ジワ発生を十分に抑制することが困難であると考えられる。
そこで本発明は、上記課題に鑑み、湯ジワの発生を十分に抑え、高品質の溶融金属めっき鋼帯を低コストで製造可能な溶融金属めっき鋼帯の製造方法及び連続溶融金属めっき設備を提供することを目的とする。
上記課題を解決するべく本発明者らが鋭意検討したところ、付着量の調整や、ワイピング後の鋼帯の表面外観を良好にするための操業条件の制御手法として、ガスワイピングノズルのスリットギャップを変更することが有効であることを見出し、本発明を完成するに至った。
上記知見に基づき完成された本発明の要旨構成は以下のとおりである。
[1]溶融金属浴に連続的に鋼帯を浸漬し、
前記溶融金属浴から引き上げられる鋼帯に、該鋼帯を挟んで配置される一対のガスワイピングノズルからガスを吹き付けて、該鋼帯の両面の溶融金属の付着量を調整して、
連続的に溶融金属めっき鋼帯を製造する溶融金属めっき鋼帯の製造方法であって、
前記ガスワイピングノズルの噴射口を構成する、前記鋼帯の幅方向に延在するスリットのギャップを操業中に変更することを特徴とする、溶融金属めっき鋼帯の製造方法。
[2]前記ガスワイピングノズルのヘッダ圧力、目標のめっき厚さ、前記ガスワイピングノズルの先端と前記鋼帯との距離、及び前記鋼帯の走行速度に応じて、前記スリットのギャップを制御して前記付着量を調整する、上記[1]に記載の溶融金属めっき鋼帯の製造方法。
[3]前記スリットのギャップBが以下の式(1)を満たすように制御する、上記[2]に記載の溶融金属めっき鋼帯の製造方法。
Figure 0006500846
B:ワイピングノズルのスリットギャップ[mm]
W:目標のめっき厚さ[μm]
D:ガスワイピングノズルの先端と鋼帯との距離[mm]
P:ガスワイピングノズルのヘッダ圧力[kPa]
V:鋼帯の走行速度[m/min]
α1, α2, β1, β2:定数
[4]ワイピング後の前記鋼帯の表面の外観を観察し、その結果に基づいて前記スリットのギャップを制御する、上記[1]に記載の溶融金属めっき鋼帯の製造方法。
[5]前記外観観察において、湯ジワ欠陥が発生した場合には前記スリットのギャップを大きくし、スプラッシュ欠陥が発生した場合には前記スリットのギャップを小さくする、上記[4]に記載の溶融金属めっき鋼帯の製造方法。
[6]前記ガスが不活性ガスである上記[1]〜[5]のいずれか一項に記載の溶融金属めっき鋼帯の製造方法。
[7]前記ガスワイピングノズルの先端から吐出した直後の前記ガスの温度T(℃)が、前記溶融金属の融点T(℃)との関係で、T−150≦T≦T+250を満たすように制御される上記[1]〜[6]のいずれか一項に記載の溶融金属めっき鋼帯の製造方法。
[8]前記溶融金属の成分は、Al:1.0〜10質量%、Mg:0.2〜1質量%、Ni:0.005〜0.1質量%を含有し、残部がZn及び不可避的不純物からなる上記[1]〜[7]のいずれか一項に記載の溶融金属めっき鋼帯の製造方法。
[9]溶融金属を収容し、溶融金属浴を形成しためっき槽と、
前記溶融金属浴から連続的に引き上げられる鋼帯を挟んで配置され、前記鋼帯に向けてガスを吹き付け、前記鋼帯の両面のめっき付着量を調整する一対のガスワイピングノズルと、
前記ガスワイピングノズルの噴射口を構成する、前記鋼帯の幅方向に延在するスリットのギャップを操業中に変更する駆動装置と、
を有することを特徴とする連続溶融金属めっき設備。
本発明の溶融金属めっき鋼帯の製造方法及び連続溶融金属めっき設備によれば、湯ジワの発生を十分に抑え、高品質の溶融金属めっき鋼帯を低コストで製造できる。
本発明の一実施形態による連続溶融金属めっき設備100の構成を示す模式図である。 本発明の他の実施形態による連続溶融金属めっき設備200の構成を示す模式図である。 図1及び図2に示す製造装置100,200における、ガスワイピングノズル20Aの先端部の周辺の拡大図である。 従来の連続溶融金属めっき設備の構成を示す模式図である。
図1及び図2を参照して、本発明の一実施形態による溶融金属めっき鋼帯の製造方法及び連続溶融金属めっき設備100,200(以下、単に「めっき設備」とも称する。)を説明する。
図1及び図2を参照して、本実施形態のめっき設備100,200は、スナウト10と、溶融金属を収容するめっき槽12と、シンクロール16と、サポートロール18とを有する。スナウト10は、鋼帯Sが通過する空間を区画する、鋼帯進行方向に垂直な断面が矩形状の部材であり、その先端は、めっき槽12に形成される溶融金属浴14に浸漬されている。一実施形態において、還元雰囲気の連続焼鈍炉で焼鈍された鋼帯Sは、スナウト10内を通過して、めっき槽12内の溶融金属浴14中に連続的に導入される。その後鋼帯Sは、溶融金属浴14中のシンクロール16、サポートロール18を介して溶融金属浴14の上方に引き上げられ、一対のガスワイピングノズル20A,20Bで所定のめっき厚みに調整された後に、冷却されて後工程に導かれる。
図1及び図2に加えて図3も参照して、一対のガスワイピングノズル20A,20B(以下、単に「ノズル」ともいう。)は、めっき槽12上方に、鋼帯Sを挟んで対向して配置される。ノズル20Aは、その先端で鋼帯の板幅方向に延在する噴射口26(ノズルスリット)から鋼帯Sに向けてガスを吹き付け、鋼帯の表面のめっき付着量を調整する。他方のノズル20Bも同様であり、これら一対のノズル20A,20Bによって、余剰な溶融金属が掻き取られて、鋼帯Sの両面のめっき付着量が調整され、かつ、板幅方向及び板長手方向で均一化される。
ノズル20A,20Bは、多様な鋼帯幅に対応するとともに、鋼帯引き上げ時の幅方向の位置ズレなどに対応するため、通常、鋼帯幅より長く構成され、鋼帯の幅方向端部より外側まで延びている。また、図3に示すように、ノズル20Aは、ノズルヘッダ22と、このノズルヘッダ22に連結された上ノズル部材24A及び下ノズル部材24Bとを有する。上下ノズル部材24A,24Bの先端部分は、鋼帯Sに垂直な断面視で互いに平行に対向して、ガスの噴射口26(ノズルスリット)を形成している。噴射口26は、鋼帯Sの板幅方向に延在している。ノズル20Aの縦断面形状は、先端に向かって先細りするテーパ形状となっている。上下ノズル部材24A,24Bの先端部の厚みは、1〜3mm程度とすればよい。また、噴射口の開口幅(ノズルギャップ)は、特に限定されないが0.5〜3.0mm程度とすることができる。図示しないガス供給機構から供給されるガスが、ヘッダ22の内部を通過し、さらに上下ノズル部材24A,24Bが区画するガス流路を通過し、噴射口26から噴射されて、鋼帯Sの表面に吹きつけられる。他方のノズル20Bも同様の構成を有する。
本実施形態の溶融金属めっき鋼帯の製造方法では、溶融金属浴14に連続的に鋼帯Sを浸漬し、溶融金属浴14から引き上げられる鋼帯Sに、該鋼帯Sを挟んで配置される一対のガスワイピングノズル20A,20Bからガスを吹き付けて、鋼帯Sの両面の溶融金属の付着量を調整して、連続的に溶融金属めっき鋼帯を製造するものである。
本実施形態は、ガスワイピングノズル20A,20Bの噴射口を構成するノズルスリット24のギャップB(図3参照)を操業中に変更することを特徴とする。上記で説明した湯ジワの発生原因としては、ワイピングガスが溶融金属表面に衝突する点(淀み点)での初期凹凸の生成が挙げられる。初期凹凸の生成原因は、(1)ワイピングガスの衝突圧力の振動、(2)溶融金属の酸化/冷却による粘度ムラ、の一方又は両方に起因して、鋼帯上で溶融金属が不規則に流れることであると考えられる。そのため、この(1)及び/又は(2)の現象を抑制することが、湯ジワの発生抑制につながると考えられる。ギャップBを操業中に変更するによって、目標のめっき付着量を高精度に実現しやすくなり、湯ジワの発生を十分に抑え、高品質の溶融金属めっき鋼帯を低コストで製造できる。ギャップBの具体的な変更態様を以下に説明する。
(第一の実施形態)
第一の例として、ガスワイピングノズルのヘッダ圧力P、目標のめっき厚さW、ガスワイピングノズルの先端と鋼帯との距離D(図3参照)、及び鋼帯の走行速度Vに応じて、スリットのギャップBを制御して、付着量を調整することができる。湯ジワ欠陥は、目標のめっき厚さWが厚い条件(10μm以上)で特に発生しやすいため、本実施形態による効果は、目標のめっき厚さWが厚い条件に顕著に得られる。
例えば、スリットのギャップBが以下の式(1)を満たすように制御することができる。
Figure 0006500846
B:ワイピングノズルのスリットギャップ[mm]
W:目標のめっき厚さ[μm]
D:ガスワイピングノズルの先端と鋼帯との距離[mm]
P:ガスワイピングノズルのヘッダ圧力[kPa]
V:鋼帯の走行速度[m/min]
α1, α2, β1, β2:定数
以下、適正なスリットギャップBの決定方法の一例について述べる。
(A)まず、鋼帯の厚さ及び幅に応じて、適正な鋼帯の走行速度Vを適宜設定する。
(B)次に、ガスワイピングノズルのヘッダ圧力Pを設定する。その際、使用するノズルにおいて設定可能な最低のガス圧力Pminに設定することが好ましい。これにより、湯ダレの起点となる初期凹凸を低減できる。
(C)次に、決定した走行速度V及びヘッダ圧力Pを考慮して、目標のめっき厚さWとなるための距離Dを設定する。
このように、ヘッダ圧力P、目標のめっき厚さW、ノズル−鋼帯間距離D、及び鋼帯の走行速度Vの値を適宜決定した後、これを式(1)に代入することによって、スリットギャップBの好適な数値範囲を得ることができる。
ここで、式(1)における定数α11,α22は、ノズル形状などのめっき設備の構成によって変化するため、オンライン実験で事前に決定する。以下、これら定数の求め方と、式(1)の技術的な意味について説明する。
Figure 0006500846
ここで、式(2)の左辺は、湯ジワが発生しないスリットギャップBの下限値を示している。式(2)の左辺における各パラメータの意味について述べる。目標のめっき厚さWが増加すると、湯ジワが発生しやすくなるため、スリットギャップBの下限値が上昇する。鋼帯走行速度Vが増加すると、ワイピングガスが衝突する時間が短くなるため、湯ジワが発生しづらくなり、スリットギャップBの下限値が減少する。距離Dが増加すると、ワイピングガスのポテンシャルコアが減衰するため、湯ジワが発生しやすくなり、スリットギャップBの下限値が上昇する。
ここで、定数α11は以下のように求める。既述の(A)〜(C)の方法で決定したP、W、D、Vの値の組合せ(P、W、D、V)において、スリットギャップBを種々変更して、湯ジワが発生し始める境界のスリットギャップBを求める。さらに、既述の(A)〜(C)の方法で決定した別のP、W、D、Vの値の組合せ(P、W、D、V)において、スリットギャップBを種々変更して、湯ジワが発生し始める境界のスリットギャップBを求める。同様に、P、W、D、Vの値の複数の組合せ(P、W、D、V)(k;1〜nの整数)において、湯ジワが発生し始める境界のスリットギャップBを求める。横軸をWD/Vとして、縦軸をBとしたグラフに、求めたn点をプロットする。n点のプロットから、最小二乗法で残差平方和が最小となる直線を求め、傾きの値をα1とし、縦軸の切片をβ1とする。なお、「湯ジワが発生し始める境界のスリットギャップ」とは、ワイピング後の鋼帯表面において、JIS B0601-2001の規格に基づいて測定した算術平均うねりWaが1.00μmとなるスリットギャップを意味するものとする。Waが1.00μmを超えると、目視で小さな湯ジワが確認できるからである。定数α11の精度の観点から、nは4以上であることが好ましい。
Figure 0006500846
一方、スリットギャップBを広げすぎると、ワイピングガスの流量が増加するため、溶融金属の飛沫(スプラッシュ)が多量に発生し、鋼帯に付着して欠陥となったり、ノズル内部に詰まりめっき厚さのムラを生じさせたりする。そのため、スプラッシュが多量に発生しないスリットギャップBの上限値以下でワイピングする必要がある。この上限値が、式(3)の右辺となる。
式(3)の右辺における各パラメータについて述べる。目標のめっき厚さWが増加すると、めっきの掻き落とし量が少なくなるため、スプラッシュが発生しづらくなり、スリットギャップBの上限値が上昇する。鋼帯走行速度Vが増加すると、鋼帯に随伴する溶融金属の量が増加するため、スプラッシュが発生しやすくなり、スリットギャップBの上限値が減少する。ヘッダ圧力Pが増加すると、鋼帯に衝突するワイピングガスの風量が増加するため、スプラッシュが発生しやすくなり、スリットギャップBの上限値が減少する。距離Dが増加すると、噴流が振動するためスプラッシュが発生しやすくなり、スリットギャップBの上限値が減少する。
Figure 0006500846
このように、湯ジワ欠陥及びスプラッシュ欠陥を抑制するためには、ヘッダ圧力P、目標のめっき厚さW、距離D、及び鋼帯走行速度Vに応じて、スリットギャップBを制御すること、具体的には式(1)を満たすように制御することが好ましい。つまり、ヘッダ圧力P、目標のめっき厚さW、距離D、及び鋼帯走行速度Vのうち少なくとも1つの操業条件が変更になった場合には、それに伴って、スリットギャップBを好適値に変更する。
ただし、ノズル詰まりの観点からスリットギャップBの最小値Bminは0.50mmとし、ワイピングガスのコンプレッサーの能力の観点からスリットギャップBの最大値Bmaxは5.00mmとすることが好ましい。
第一の例を実現可能な連続溶融金属めっき設備の一例を図1に示す。図1の連続溶融金属めっき設備100は、既述の構成に加えて、ノズル部材駆動装置30A,30B、スリットギャップ検出器32A,32B、メモリ34、及び制御装置40を有する。
ノズル部材駆動装置30A,30Bは、ノズル外部又は/及び内部に配置されたアクチュエーターを備えており、上下ノズル部材24A,24Bを駆動してスリットギャップBを変更するための駆動装置である。駆動装置30A,30Bは、制御装置40の出力値に応じて、スリットギャップBを所定の値に変更させる。アクチュエーターは電動式、油圧式、空圧式などが挙げられるが、特に限定されるものではない。
スリットギャップ検出器32A,32Bは、駆動装置30A,30Bの駆動量から算出した値を制御装置40に出力する。スリットギャップ検出器32A,32Bの形式は特に限定されず、メジャー等の物理的方式やレーザー方式によって実現される。また、制御装置40の形式は特に限定されず、例えば、コンピュータ内部の中央演算処理装置(CPU)によって実現できる。
メモリ34には、既述の(A)〜(C)の方法で決定したP、W、D、Vの値の組合せ(P、W、D、V)(j:1〜mの整数)と、予め求められた定数α11,α22の値が記録されている。組合せ(P、W、D、V)(j:1〜mの整数)は、本実施形態のめっき設備100において使用し得る全ての組合せを網羅することが好ましく、定数を求める際に使用した組合せ(P、W、D、V)と一部が重複していても良い。
操業開始に際して、制御装置40は、当該操業における(P、W、D、V)をメモリ34から読み出し、式(1)に従ってスリットギャップBの好適数値範囲を算出する。さらに、制御装置40は、ノズル部材駆動装置30A,30Bを制御して、スリットギャップ検出器32A,32Bで検出される値(すなわち実際のスリットギャップB)が上記好適数値範囲内の値(例えば中央値)になるようにする。また、操業条件が変更される際には、制御装置40は、変更後の操業における(P、W、D、V)をメモリ34から読み出し、式(1)に従ってスリットギャップBの好適数値範囲を算出する。さらに、制御装置40は、スリットギャップ検出器32A,32Bで検出される値が、変更後の好適数値範囲内であるか否かを判定し、好適数値範囲内の場合にはノズル部材駆動装置30A,30Bを駆動せず、好適数値範囲外の場合には、ノズル部材駆動装置30A,30Bを制御して、スリットギャップ検出器32A,32Bで検出される値が上記好適数値範囲内の値(例えば中央値)になるようにする。
(第二の実施形態)
第二の例として、ワイピング後の鋼帯の表面の外観を観察し、その結果に基づいてスリットのギャップBを制御することができる。
第二の例を実現可能な連続溶融金属めっき設備の一例を図2に示す。図2の連続溶融金属めっき設備200は、既述の構成に加えて、ノズル部材駆動装置30A,30B、スリットギャップ検出器32A,32B、表面外観検出器36、表面欠陥検出器38、及び制御装置40を有する。ノズル部材駆動装置30A,30B、スリットギャップ検出器32A,32B、及び制御装置40の詳細は、図1の連続溶融金属めっき設備100におけるものと同様である。
表面外観検出器36は、ガスワイピングノズル通過後の鋼帯表面の外観、例えば算術平均うねりWaを検出する装置であり、例えばガスワイピングノズル20Aの上方に設けられる。表面外観検出器36は、ガスワイピングノズル通過後の鋼帯表面を連続的に撮影し、その情報を制御装置40に入力する。表面外観検出器36の形式は、レーザーを使用した非接触の3D粗さ計などが挙げられるが、特に限定されるものではない。
鋼帯の表面外観については、以下の基準で合否を判断するものとする。
×:不合格=目視で大きな湯ジワが確認できる亜鉛めっき鋼板(1.50<Wa)
△:不合格=目視で小さな湯ジワが確認できる亜鉛めっき鋼板(1.00<Wa≦1.50)
○:合格=目視で湯ジワが確認できない美麗な亜鉛めっき鋼板(0.50<Wa≦1.00)
◎:合格=目視で湯ジワが確認できない非常に美麗な亜鉛めっき鋼板(0<Wa≦0.50)
なお、Waは、JIS B0601-2001の規格に基づいて測定した算術平均うねりWa[μm]の値である。
表面欠陥検出器38は、ガスワイピングノズル通過後の鋼帯表面におけるスプラッシュ欠陥を検出し、その情報を制御装置40に入力する装置であり、例えばガスワイピングノズル20Aの上方に設けられる。表面欠陥検出器38としては、偏光方式や明・暗視野方式のカメラが挙げられるが、特にこれに限定されない。
鋼帯のスプラッシュ欠陥については、以下の基準で合否を判定するものとする。表面欠陥検出器38の撮影データから、所定時間中に通過した鋼帯長さに対する、スプラッシュ欠陥ありと判定された鋼帯長さの比率[%]を求め、スプラッシュ欠陥率Sとする。
×:不合格=1.30≦S
○:合格=S<1.30
操業条件を変更しない間も、種々の要因で、鋼帯表面の品質は変動を余儀なくされることがある。そこで、制御装置40は、表面外観検出器36からの出力値Waと表面欠陥検出器38からの出力値Sとに基づいて、ノズル部材駆動装置30A,30Bを制御して、スリットギャップBを変更する。具体的には、以下のような制御を行う。
例えば、検出器36で測定したWaが0.50<Wa(すなわち、判定基準の「×」、「△」、「○」のいずれか)である場合、スリットギャップBを大きくして、その後測定するWaが0<Wa≦0.50(すなわち合格「◎」)となるようにする。これは、スリットギャップBを大きくした場合、ワイピングガスの衝突圧力の振動が少なくなるためである。
また、検出器38で測定したSが1.30≦S(すなわち、判定基準の「×」)である場合、スリットギャップBを小さくして、その後測定するSがS<1.30(すなわち、合格「○」)となるようにする。これは、鋼帯に衝突するワイピングガスの流量を減少させて、スプラッシュ発生量を少なくするためである。
表面外観検出器36及び表面欠陥検出器38による測定箇所は、鋼帯Sがワイピングノズルを通過し、なおかつ鋼帯表面の溶融金属が固まった位置が望ましい。ワイピングノズル直上の場合、溶融金属が固まっていないため、測定した算術平均うねりWaやスプラッシュ欠陥率Sにバラツキが出てしまう。そのため、鋼帯表面の溶融金属が固まった位置、例えばワイピングノズルの下流側40m以上の位置が望ましい。ちなみに、応答性は悪くなってしまうため、測定位置は溶融金属が固まった直後が望ましい。そのため、例えばワイピングノズルの下流側70m以下の位置が望ましい。
また、ワイピングノズル高さHは低くしすぎると、浴面上でスプラッシュが多量に発生するため、100mm以上の高さが望ましい。これらの条件は、必ずしもワイピングノズルのスリットギャップBと連動させる必要はないが、目標のめっき厚さW、ノズル−鋼板間距離D、ヘッダ圧力P、鋼帯走行速度Vの値に応じて適宜変更することが好ましい。
(その他の説明)
ガスワイピングノズルの先端から吐出した直後のガスの温度T(℃)は、前記溶融金属の融点T(℃)との関係で、T−150≦T≦T+250を満たすように制御することが好ましい。ガス温度Tを上記範囲で制御すると、溶融金属の冷却及び凝固を抑制できるため、粘度ムラが生じにくくなり、湯ジワの発生を抑制できる。一方、ガス温度TがT−150℃未満で低すぎると、溶融金属の流動性に影響を及ぼさないため、湯ジワの発生抑制には効果がない。また、ワイピングガスの温度がT+250℃で高すぎると、合金化が促進して、鋼板の外観が悪化してしまう。
ノズル20A,20Bから噴射されるガスは、不活性ガスであることが好ましい。不活性ガスにすることで、鋼帯表面上の溶融金属の酸化を防止できるため、溶融金属の粘度ムラをさらに抑制することができる。不活性ガスとしては、窒素、アルゴン、ヘリウム、二酸化炭素等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本実施形態において、溶融金属の成分は、Al:1.0〜10質量%、Mg:0.2〜1質量%、Ni:0.005〜0.1質量%を含有し、残部がZn及び不可避的不純物からなることが好ましい。このようにMgが含まれると、溶融金属の酸化/冷却による粘度ムラが生じやすく、湯ジワが発生しやすくなることが確認されている。また、上記の成分系では、Zn100%の溶融金属と比較すると粘度が低いため、淀み点で初期凹凸が発生した際に、溶融金属が固まる前により初期凹凸が大きく成長するため、湯ジワが発生しやすくなる。そのため、溶融金属が上記成分組成を有する場合に、本発明の湯ジワを抑制する効果が顕著に表れる。
本発明の製造方法及びめっき設備で製造される溶融金属めっき鋼帯としては、溶融亜鉛めっき鋼板を挙げることができ、これは、溶融亜鉛めっき処理後合金化処理を施さないめっき鋼板(GI)と、合金化処理を施すめっき鋼板(GA)のいずれも含む。
(実施例1)
溶融亜鉛めっき鋼帯の製造ラインにおいて、溶融亜鉛めっき鋼帯の製造試験を行った。各発明例及び比較例で、図1に示すめっき設備を用いた。ガスワイピングノズルは、ノズルギャップBが表1に示すものを使用した。各発明例及び比較例で、ワイピングノズルの浴面からの高さHは350mmで固定し、鋼帯表面に対するガスの噴射角度θは90度(鋼帯面に直角)で固定した。溶融亜鉛めっき浴温度は440℃とした。めっき浴の組成、めっき浴の融点T、目標のめっき厚さW、ノズル先端と鋼帯との距離D、ノズルのヘッダ圧力(ガス圧力)P、鋼帯走行速度(ライン速度)V、ガス種、及びガス温度Tは、表1に示すものとした。
ガスワイピングノズルへのガス供給方法として、コンプレッサーで所定圧力に加圧したものを供給する方法を採用した。条件によっては、コンプレッサーで所定圧力に加圧した後、燃焼器で昇温したガスを供給した。駆動装置としては、ノズル内部に設置した空圧式アクチュエーターを用い、スリットギャップ検出器としては、アクチュエーターの変動を測定するレーザーを用いた。こうして、板厚1.2mm×板幅1000mmの鋼帯を通板して、溶融亜鉛めっき鋼帯を製造した。
なお、事前のオンラインテストで式(1)中の定数をそれぞれ求めたところ、α1=2.4, α2=1.5×106, β1=0.2, β2=0.6であった。また、ノズル詰まりの観点からスリットギャップの最小値Bminは0.50mmとし、ワイピングガスのコンプレッサーの能力の観点からスリットギャップの最大値Bmaxは5.00mmとする。式(1)から算出されるスリットギャップBの好適範囲と、上記最小値Bmin=0.50mm及び最大値Bmax=5.00mmを考慮した好適範囲を、表1に示す。
また、製造された溶融亜鉛めっき鋼帯の外観を、以下の基準で評価した。なお、Waは、JIS B0601−2001の規格に基づいて測定した算術平均うねりWa[μm]の値であり、スプラッシュ混入率Sは、各製造条件で通過した鋼帯長さに対する、検査工程でスプラッシュ欠陥ありと判定された鋼帯長さの比率[%]である。結果を表1に示す。
×:不合格=スプラッシュ欠陥が多量に発生している亜鉛めっき鋼板
(0<Wa,1.30≦S)
△:不合格=目視で湯ジワが確認できる亜鉛めっき鋼板
(1.00<Wa, S<1.30)
○:合格=目視で湯ジワが確認できない亜鉛めっき鋼板
(0.50<Wa≦1.00, S<1.30)
◎:合格=目視で湯ジワが確認できない非常に美麗な亜鉛めっき鋼板
(0<Wa≦0.50, S<1.30)
Figure 0006500846
発明例1〜3は、スリットギャップBを式(1)で算出した適正範囲内に設定することにより、湯ジワ欠陥を防止できている。湯ジワ欠陥を防止できた理由としては、ワイピングガスと鋼帯の衝突位置での溶融亜鉛の凹凸を防止できたためと考えられる。
一方、比較例1〜4では、スリットギャップBが適正範囲を外れた場合を示している。比較例1及び比較例2で外観が悪化する理由として、ワイピングガスと鋼帯の衝突位置で、ワイピングガスの衝突圧力の変動が大きくなり、溶融亜鉛の凹凸が大きくなったため、Waが増加したからだと考えられる。また、比較例3及び比較例4で外観が悪化する理由としては、スリットギャップが広すぎるため、ワイピングガスの風量が多くなり、スプラッシュ発生量が増えたためと考えられる。
発明例4では、T−150≦T≦T+250の範囲内の最適なワイピングガスの温度Tでワイピングしており、発明例2よりもさらに湯ジワ欠陥を防止できている。これは、噴出ガスによる冷却効果を阻害し、鋼板に付着した溶融亜鉛の粘度ムラを生じさせず、規則的に流下できたためと考えられる。
発明例5は、発明例4よりもさらにワイピングガスの温度Tを上昇させた場合である。発明例2よりもWaが増加しており、これはワイピングガス温度が高すぎるため、鋼帯表層の亜鉛めっきの合金化が促進されたためと考えられる。なおかつ、合金化の促進により、鋼板表面が白っぽく変色して外観も多少悪化してしまった。
発明例6では、ガス種を不活性ガスである窒素にしたため、発明例2と比べてより良好な外観を得られている。
発明例7はめっき層の組成を変更した場合を示している。発明例7では発明例1よりも、より大きな湯ジワの発生が確認できた。これは、めっき層成分中のMgが酸化しやすいため、湯ジワが発生しやすくなったと考えられる。さらに、発明例8では、発明例1のワイピングノズルのスリットギャップを適用し、ガス種を不活性ガスである窒素に、ワイピングガスを適切な温度に調整したため、発明例1と比べてより良好な外観を得られている。
以上より、ヘッダ圧力P、目標のめっき厚さW、距離D、及び鋼帯走行速度Vに応じて、スリットギャップBを制御することにより、湯ジワ欠陥防止効果が得られることがわかる。
(実施例2)
次に、図2に示すめっき設備を用いて、溶融亜鉛めっき鋼帯の製造試験を行った。ワイピングノズルの浴面からの高さHは350mmで固定し、鋼帯表面に対するガスの噴射角度θは90度(鋼帯面に直角)で固定した。溶融亜鉛めっき浴温度は440℃とした。めっき浴の組成は、発明例7,8と同じ浴組成とした。目標のめっき厚さW=13μm、ノズル先端と鋼帯との距離D=10mm、ノズルのヘッダ圧力P=25kPa、鋼帯走行速度V=100m/min、ガス種:窒素、ガス温度T:420℃として、試験を行った。
当初、スリットギャップBを0.6mmに設定して操業したが、表面外観検出器36での測定値がWa=2.1μmとなり、湯ジワ欠陥の発生が見られた。そこで、スリットギャップB=2.0mmに変更したところ、Wa=0.43μmとなり、湯ダレ欠陥のない美麗な外観をもつ鋼帯が得られた。
また、同条件で、当初、スリットギャップBを4.2mmに設定した操業したが、表面欠陥検出器38での測定値がS=1.89となり、スプラッシュ欠陥の発生が見られた。そのため、スリットギャップB=2.0mmに変更したところ、S=0.72となり、スプラッシュ欠陥のない美麗な鋼板を持つ鋼帯を得られた。
上記より、表面外観検出器と表面欠陥検出器を使用し、外観に応じて適正なギャップに制御することで、湯ジワ欠陥及びスプラッシュ欠陥防止効果が得られることがわかる。
本発明の溶融金属めっき鋼帯の製造方法及び連続溶融金属めっき設備によれば、湯ジワの発生を十分に抑え、高品質の溶融金属めっき鋼帯を低コストで製造できる。
100,200 連続溶融金属めっき設備
10 スナウト
12 めっき槽
14 溶融金属浴
16 シンクロール
18 サポートロール
20A,20B ガスワイピングノズル
22 ノズルヘッダ
24A 上ノズル部材
24B 下ノズル部材
26 噴射口(ノズルスリット)
30A,30B ノズル部材駆動装置
32A,32B スリットギャップ検出器
34 メモリ
36 表面外観検出器
38 表面欠陥検出器
40 制御装置
S 鋼帯
B スリットギャップ
D ガスワイピングノズルの先端と鋼帯との距離

Claims (9)

  1. 溶融金属浴に連続的に鋼帯を浸漬し、
    前記溶融金属浴から引き上げられる鋼帯に、該鋼帯を挟んで配置される一対のガスワイピングノズルからガスを吹き付けて、該鋼帯の両面の溶融金属の付着量を調整して、
    連続的に溶融金属めっき鋼帯を製造する溶融金属めっき鋼帯の製造方法であって、
    前記ガスワイピングノズルの噴射口を構成する、前記鋼帯の幅方向に延在するスリットのギャップ以下の式(1)を満たすように操業中に制御することを特徴とする、溶融金属めっき鋼帯の製造方法。
    Figure 0006500846
    B:ワイピングノズルのスリットギャップ[mm]
    W:目標のめっき厚さ[μm]
    D:ガスワイピングノズルの先端と鋼帯との距離[mm]
    P:ガスワイピングノズルのヘッダ圧力[kPa]
    V:鋼帯の走行速度[m/min]
    α1, α2, β1, β2:定数
  2. 溶融金属浴に連続的に鋼帯を浸漬し、
    前記溶融金属浴から引き上げられる鋼帯に、該鋼帯を挟んで配置される一対のガスワイピングノズルからガスを吹き付けて、該鋼帯の両面の溶融金属の付着量を調整して、
    連続的に溶融金属めっき鋼帯を製造する溶融金属めっき鋼帯の製造方法であって、
    ワイピング後の前記鋼帯の表面の外観を観察し、その結果に基づいて、前記ガスワイピングノズルの噴射口を構成する、前記鋼帯の幅方向に延在するスリットのギャップを操業中に制御することを特徴とする、溶融金属めっき鋼帯の製造方法。
  3. 前記外観観察において、湯ジワ欠陥が発生した場合には前記スリットのギャップを大きくし、スプラッシュ欠陥が発生した場合には前記スリットのギャップを小さくする、請求項に記載の溶融金属めっき鋼帯の製造方法。
  4. 前記ガスが不活性ガスである請求項1〜のいずれか一項に記載の溶融金属めっき鋼帯の製造方法。
  5. 前記ガスワイピングノズルの先端から吐出した直後の前記ガスの温度T(℃)が、前記溶融金属の融点TM(℃)との関係で、TM−150≦T≦TM+250を満たすように制御される請求項1〜のいずれか一項に記載の溶融金属めっき鋼帯の製造方法。
  6. 前記溶融金属の成分は、Al:1.0〜10質量%、Mg:0.2〜1質量%、Ni:0.005〜0.1質量%を含有し、残部がZn及び不可避的不純物からなる請求項1〜のいずれか一項に記載の溶融金属めっき鋼帯の製造方法。
  7. 溶融金属を収容し、溶融金属浴を形成しためっき槽と、
    前記溶融金属浴から連続的に引き上げられる鋼帯を挟んで配置され、前記鋼帯に向けてガスを吹き付け、前記鋼帯の両面のめっき付着量を調整する一対のガスワイピングノズルと、
    前記ガスワイピングノズルの噴射口を構成する、前記鋼帯の幅方向に延在するスリットのギャップ以下の式(1)を満たすように操業中に制御する駆動装置と、
    を有することを特徴とする連続溶融金属めっき設備。
    Figure 0006500846
    B:ワイピングノズルのスリットギャップ[mm]
    W:目標のめっき厚さ[μm]
    D:ガスワイピングノズルの先端と鋼帯との距離[mm]
    P:ガスワイピングノズルのヘッダ圧力[kPa]
    V:鋼帯の走行速度[m/min]
    α1, α2, β1, β2:定数
  8. 溶融金属を収容し、溶融金属浴を形成しためっき槽と、
    前記溶融金属浴から連続的に引き上げられる鋼帯を挟んで配置され、前記鋼帯に向けてガスを吹き付け、前記鋼帯の両面のめっき付着量を調整する一対のガスワイピングノズルと、
    前記ガスワイピングノズル通過後の前記鋼帯の表面の外観を検出する検出器と、
    前記検出器の検出結果に基づいて、前記ガスワイピングノズルの噴射口を構成する、前記鋼帯の幅方向に延在するスリットのギャップを操業中に制御する駆動装置と、
    を有することを特徴とする連続溶融金属めっき設備。
  9. 前記検出結果において、湯ジワ欠陥が発生した場合には前記スリットのギャップを大きくし、スプラッシュ欠陥が発生した場合には前記スリットのギャップを小さくする、請求項8に記載の連続溶融金属めっき設備。
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