JP6185300B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の制御装置に関し、たとえばガスセンサに付着した灰分を除去するように内燃機関の運転状態を制御する制御装置に関するものである。
各種産業界においては、環境影響負荷低減に向けた様々な取り組みが世界規模でおこなわれており、中でも、自動車産業においては、燃費性能に優れたガソリンエンジン車は勿論のこと、ハイブリッド車や電気自動車等のいわゆるエコカーの普及とその更なる性能向上に向けた開発が日々進められている。
ここで、ディーゼル車を取り挙げた場合、ディーゼル車から排出される排ガス中には、煤を主成分とする粒子状物質(PM: Particulate Matter)が含まれており、ガスセンサを構成するカバーに開設されたガス流通孔にこのPMが堆積し、そのガス流通孔がPMにより閉塞されてガスセンサの応答性が低下することが問題となっている。
ここで、特許文献1を参照してガスセンサの一般的な構成を説明すると、ガスセンサ素子をインナーカバーが包囲して被測定ガス室を構成し、インナーカバーをアウターカバーが包囲する構成において、アウターカバーとインナーカバーの双方にガス流通孔が開設されていて、これらのガス流通孔を介してガスセンサ素子に被測定ガスが提供される構成となっている。ガスセンサ素子を覆うようにインナーカバーとアウターカバーが設けられていることで、ガスセンサの中央に配設されたガスセンサ素子がガス濃度測定のために排ガスに接触される一方で、そのガスセンサ素子が排ガスからの被毒による特性悪化や被水による素子割れから保護される。
このようにガスセンサ素子を被毒による特性悪化や被水による素子割れから保護するインナーカバーとアウターカバーにおいて、それらの有するガス流通孔を順次介して被測定ガス室に排ガスが繰り返し流通する過程で、上記したようにPMがそのガス流通孔に堆積してそのガス流通孔を塞いでしまうというものである。
ところで、インナーカバーのガス流通孔付近の温度に関し、通常の走行モードではPMの燃焼温度である600℃以上にまで上昇することは少なく、このことから、流通する排ガスの温度でPMを燃焼させて除去し、PMによるガス流通孔の目詰まりを低減することは難しい。
そこで、上記課題を解消するべく、特許文献2には、触媒を担持した金属繊維不織布を保護カバーとしてガスセンサ素子を覆う構成のガスセンサが開示されている。
特開2003−75396号公報 特開平11−51897号公報
特許文献2に開示されているガスセンサによれば、活性化温度が比較的低い酸化触媒が保護カバーに担持され、ガスセンサ素子を加熱するためのヒータの熱により保護カバーの酸化触媒が容易に活性化温度にまで上昇されるため、保護カバーに付着するPMが良好に燃焼されて除去される。
ところで、ディーゼル車から排出される排ガス中には、気筒内へ侵入したエンジンオイルの燃焼生成物として、カルシウムやリン等の酸化物及び硫化物等からなる灰分(Ash、PM燃焼残留灰分ともいう)が含まれており、やはり、カバーに開設されたガス流通孔にこのAshが堆積してそのガス流通孔が閉塞されることが知られている。このAshは非常に燃焼し難いため、上記した特許文献2のガスセンサにおいても、保護カバーの酸化触媒によってこのAshを燃焼除去することはできず、依然として保護カバーの通気性が悪化し得るといった問題が残存する。
本発明は上記する問題に鑑みてなされたものであり、ガスセンサ素子を保護するカバーに開設されたガス流通孔のAshによる目詰まりを解消し、このことによるセンサ応答性低下を効果的に抑制することのできる内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成すべく、本発明者等は、鋭意研究の結果、ガスセンサの検出値の変化率からPMによるガス流通孔の目詰まりかあるいはAshによる目詰まりかを判断し得ること、ガス流通孔に堆積したAshが750℃以上で相転移を起こして収縮することを見出した。
本発明による内燃機関の制御装置は、上記した知見に基づくものであり、排気中の特定成分のガス濃度あるいは排気の空燃比を検出するセンサ素子と、該センサ素子を覆い且つ内部に画成されたガス測定室に排気を導入するガス流通孔が開設されたカバーと、を有するガスセンサが配設された内燃機関の運転状態を制御する制御装置であって、前記制御装置は、前記ガスセンサの検出値の変化率に基づいて、前記カバーのガス流通孔におけるガス温度が750℃以上となるように内燃機関の運転状態を制御するものである。
上記する形態の制御装置によれば、ガスセンサの検出値の変化率からPMによるガス流通孔の目詰まりかあるいはAshによる目詰まりかを判断するとともに、Ashによる目詰まりと判断した場合に、カバーのガス流通孔におけるガス温度が750℃以上となるように強制的に内燃機関の運転状態を制御することで、ガス流通孔に堆積したAshを収縮させて当該ガス流通孔から剥離・脱落させ、Ashによる目詰まりを確実に解消することができる。
ここで、PMによるガス流通孔の目詰まりかあるいはAshによる目詰まりかでガスセンサの検出値の変化率が変化するため、前記制御装置は、前記ガスセンサの検出値の変化率が所定値よりも低い場合に、内燃機関の運転状態を制御することが好ましい。
また、上記する内燃機関の制御装置は、前記ガスセンサの検出値の変化率から前記カバーのガス流通孔の目詰まり状態を推定するマップを有し、前記ガスセンサの検出値の変化率と前記マップから推定された目詰まり状態に基づいて、内燃機関の運転状態や前記センサ素子に設けたヒータの温度を特定するようになっているものである。
上記する形態の制御装置によれば、ガスセンサの検出値の変化率からカバーのガス流通孔の目詰まり状態を推定するマップを有していることで、ガスセンサの検出値の変化率とそのマップから推定された目詰まり状態に応じて内燃機関の運転状態やセンサ素子に設けたヒータの温度をより精緻に制御することができる。
また、上記する内燃機関の制御装置は、前記内燃機関の排気温度を上昇させるとともに前記センサ素子に設けたヒータの温度を上昇させることによって、前記カバーのガス流通孔におけるガス温度を上昇させるようになっているものである。
上記する形態の制御装置によれば、内燃機関の排気温度を上昇させるとともにセンサ素子に設けたヒータの温度を上昇させることによって、カバーのガス流通孔におけるガス温度を確実に750℃以上にまで上昇させることができる。
ここで、前記内燃機関には、前記ガスセンサが配設される排気管と該排気管へ排出する排気を集約するエキマニとが配設され、前記排気管のうち前記ガスセンサよりもエキマニ側に排気温度を検出する排気温度センサが設けられており、前記制御装置は、前記排気温度センサの検出値が600℃から700℃までである場合に内燃機関の運転状態を制御するようになっているものである。
ガス流通孔に堆積したPMは、一般に600℃から700℃までである場合に燃焼除去される。すなわち、ガス流通孔に堆積したPMは、一般にガスセンサが配設される排気管における内燃機関の排気温度が600℃から700℃までである場合に燃焼除去されると考えられる。上記する形態の制御装置によれば、内燃機関の排気温度を検出する排気温度センサの検出値が600℃から700℃までである場合に内燃機関の運転状態を制御することで、ガス流通孔に堆積したPMを燃焼除去した上でカバーのガス流通孔におけるガス温度を750℃以上にまで上昇させ、ガス流通孔に堆積したAshを収縮させて当該ガス流通孔から除去することができる。
なお、カバーのガス流通孔におけるガス温度を直接検出することが難しいため、前記制御装置は、前記排気温度センサにより検出される排気温度から前記カバーのガス流通孔におけるガス温度を推定するようになっている。
また、上記する内燃機関の制御装置は、前記内燃機関の運転状態の制御を複数回繰り返した際の前記ガスセンサの検出値の変化率に基づいて、前記カバーのガス流通孔に灰分が堆積したか否かを判断するようになっているものである。
上記する形態の制御装置によれば、内燃機関の運転状態の制御を複数回繰り返した際のガスセンサの検出値の変化率に基づいて、カバーのガス流通孔に灰分が堆積したか否かを判断することで、内燃機関の運転状態の制御を複数回繰り返した際のガスセンサの検出値の変化率の変動がAshによる目詰まりに起因するのかその他の異常に起因するのかを判断した上で内燃機関の運転状態を制御することができる。
以上の説明から理解できるように、本発明の内燃機関の制御装置によれば、ガスセンサの検出値の変化率に基づいて、カバーのガス流通孔におけるガス温度が750℃以上となるように内燃機関の運転状態を制御することにより、ガス流通孔を排ガスが流通する過程でそこに含まれるAshを収縮させて除去することができ、ガス流通孔のAshによる目詰まりを効果的に解消することができ、ガスセンサの応答性低下を効果的に抑制することができる。
本発明による内燃機関の制御装置の実施の形態が適用された内燃機関の全体構成を示した全体構成図である。 図1で示すガスセンサの要部を拡大して示した拡大断面図である。 図1で示す制御装置による制御フローを示したフロー図である。 ガスセンサで検出される検出値の変化率の一例を示した図である。 目詰まり状態を推定するためのマップの一例を示した図である。 ガス流通孔におけるガス温度毎の内燃機関の運転時間とAshによる目詰まり率の関係の一例を示した図。 ガス流通孔におけるガス温度とAshによる目詰まり率と内燃機関の運転時間との関係の一例を示した図。 実施例と比較例によるAsh堆積後のガスセンサの応答時間の測定結果を示した図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明による内燃機関の制御装置の実施の形態が適用された内燃機関の全体構成を示したものである。また、図2は、図1で示すガスセンサの要部を拡大して示したものである。
図1で示す内燃機関100は、主に、燃焼室が形成された単数もしくは複数の気筒7を有するシリンダブロック1と、シリンダブロック1から排出される排気(排ガス)を集約するエキマニ2と、エキマニ2で集約された排気を外気へ排出する排気管3と、を備えている。排気管3には、エキマニ2側から、排気温度を検出する排気温度センサ4と、ガスセンサ5と、排気を浄化する三元触媒6と、が配設されている。ガスセンサ5は、たとえば、排気(被測定ガス)中の特定成分(たとえば酸素やNOx、HC)のガス濃度や排気の空燃比を検出するものである。
また、内燃機関100は、当該内燃機関100の運転状態を制御するECU(Engine Control Unit)(制御装置)10を備えている。ECU10は、吸入空気量、燃料噴射量、点火時期等といった内燃機関100の運転状態に関する作動量を制御するもので、ECU10からシリンダブロック1の各気筒7に配設された燃料噴射装置や点火装置(不図示)へ燃料噴射量や点火時期等といった制御信号が送信され、燃料噴射装置から各気筒7へ所定量の燃料が噴射されて混合気が形成され、点火装置によって所定の点火時期でその混合気が燃焼されることで、内燃機関100の動力が発生される。燃焼後の排気(排ガス)は、エキマニ2および排気管3を介して三元触媒6へ送出され、その排気成分が三元触媒6内で浄化されて外部へ排出される。
ガスセンサ5は、図2で示すように、排気(被測定ガス)と接触するセンサ素子51と、このセンサ素子51を防護するインナーカバー54とアウターカバー53と、これらのカバー53、54とガスセンサ素子51を保持するハウジング52と、センサ素子51を加熱するヒータ55と、から大略構成されている。
センサ素子51を防護するカバーは、アウターカバー53とインナーカバー54の二重構造となっており、双方の側壁の間には隙間Gが設けてあり、それぞれのカバー53、54には排気(被測定ガス)が流通するガス流通孔53a、54a、53b、54bが開設されている。外部からガスセンサ5へ流通してきた排気は、アウターカバー53のガス流通孔53aを介し、双方のカバー53、54の間の隙間Gを介し、インナーカバー54のガス流通孔54aを介してカバー53、54の内部に画成されたガス測定室Sに提供され(矢印X1方向)、センサ素子51と接触した後、アウターカバー53とインナーカバー54の底壁に開設されたガス流通孔53b、54bを介してガス測定室Sの外部へ送出される(矢印X2方向)。
ここで、排気にはPM(粒子状物質)やAsh(燃焼残留灰分)が含まれており、排気がガス流通孔53a、54a(特にインナーカバー54のガス流通孔54a)を流通する過程で、そのガス流通孔53a、54aにPMやAshが堆積する。特に、Ashは燃焼し難いが、750℃以上で相転移を起こして収縮するため(図6参照)、ECU10は、ガスセンサ5のセンサ素子51から出力される検出値の変化率からPMによるガス流通孔53a、54aの目詰まりかあるいはAshによる目詰まりかを判断し、Ashによる目詰まりと判断した場合に、ガス流通孔53a、54aにおけるガス温度が750℃以上となるように強制的に内燃機関100の運転状態を制御する。これにより、ガス流通孔53a、54aに堆積したAshを収縮させて当該ガス流通孔53a、54aから剥離・脱落させ、Ashによるガス流通孔53a、54aの目詰まりを解消することができる。
なお、ECU10は、ガスセンサ5のセンサ素子51から出力される検出値の変化率からPMによるガス流通孔53a、54aの目詰まりと判断した場合には、ガス流通孔53a、54aにおけるガス温度が600℃から700℃までとなるように内燃機関100の運転状態やガスセンサ5に設けられたヒータ55等を制御することで、ガス流通孔53a、54aに堆積したPMを燃焼除去してもよい。
図3は、ガス流通孔に堆積したAshを除去する際の、図1で示す制御装置(ECU)による制御フローを示したフロー図である。なお、以下では、特にインナーカバー54のガス流通孔54aに堆積したAshを収縮させて当該ガス流通孔54aから剥離・脱落させる形態について説明するが、同様の制御をおこなうことで、たとえばアウターカバー53のガス流通孔53aに堆積したAshを除去することもできる。
インナーカバー54のガス流通孔54aにおけるガス温度は内燃機関100の使用時において直接検出することが難しく、エキマニ2近傍の排気管3に配設された排気温度センサ4で検出される排気温度に基づいて推定される。そこで、図3で示すように、ECU10は、まず、排気温度センサ4で検出される排気温度が600℃から700℃まで(内燃機関100の中負荷時)であるか否かを判断する(S11)。このように排気温度センサ4で検出される排気温度が600℃から700℃までであるか否かを判断することによって、インナーカバー54のガス流通孔54aにおけるガス温度がそれと略同等の600℃から700℃までであるか否かを判断することができ、インナーカバー54のガス流通孔54aに堆積したPMが燃焼除去されたか否かを判断した上で、ガス流通孔54aに堆積したAshを除去する制御をおこなうことができ、たとえば後述するインナーカバー54のガス流通孔54aの目詰まり状態を精緻に推定することができる。
次いで、ECU10は、排気温度センサ4で検出される排気温度が600℃から700℃までであると判断した場合には、ガスセンサ5で検出される検出値の変化率(たとえば5分毎の変化率Δa/a)が所定値(たとえば10%)よりも低いか否かを判断する(S12)(図4参照)。Ashによる目詰まりの場合には、PMによる目詰まりの場合よりもガスセンサ5の検出値の変化率が低いことが本発明者等によって確認されており、このような判断をおこなうことによって、PMによる目詰まりかあるいはAshによる目詰まりかを確実に判断することができる。
なお、ECU10は、目標空燃比に要する燃料量が内燃機関100の各気筒7に対して噴射されるように内燃機関100の各気筒7に配設された燃料噴射装置を制御するとともに、特定の気筒7において燃料噴射割合を増加させるように燃料噴射装置を制御したり、空燃比をリッチ・リーンに変化させるように特定の気筒7に配設された燃料噴射装置を制御しており、その制御においてAshによる目詰まりか否かを判断するためのガスセンサ5の検出値を定期的に読み込んでいる。
次に、ECU10は、ガスセンサ5で検出される検出値の変化率が所定値よりも低いと判断した場合に、既にAshを除去する制御を5回繰り返したか否かを判断する(S13)。既にAshを除去する制御を5回繰り返したにも関わらず、依然としてガスセンサ5で検出される検出値の変化率が所定値よりも低い場合には、インナーカバー54のガス流通孔54aに灰分が堆積した以外の要因(たとえば気筒7に設けられた燃料噴射装置の目詰まり等)によってガスセンサ5の検出値が変動したと考えられるため、ECU10は、使用者等にその異常に関する警告を送信(S14)して本制御を終了する。
一方、ECU10は、Ashを除去する制御を5回繰り返していないと判断した場合には、予め記憶しておいたガスセンサ5の検出値の変化率とインナーカバー54のガス流通孔54aのAshによる目詰まり状態(たとえば、インナーカバー54のガス流通孔54aのAshによる目詰まり率やAsh堆積量)との関係を規定するマップ(図5参照)を用いて、前記ガスセンサ5で検出される検出値の変化率からインナーカバー54のガス流通孔54aのAshによる目詰まり率やAsh堆積量を推定する(S15)。
また、ECU10は、その推定されたインナーカバー54のガス流通孔54aの目詰まり率やAsh堆積量に基づいて、インナーカバー54のガス流通孔54aにおけるガス温度が750℃以上となるような内燃機関の運転状態を特定する(S16)。具体的には、図6で示すように、インナーカバー54のガス流通孔54aにおけるガス温度と内燃機関100の運転時間に応じて、100%目詰まりした状態からのインナーカバー54のガス流通孔54aの目詰まり率は変化する。言い換えれば、図7で示すように、インナーカバー54のガス流通孔54aのAshによる目詰まり率に応じて、設定されるインナーカバー54のガス流通孔54aにおけるガス温度や内燃機関100の運転時間は変化すると考えられるため、ECU10は、推定されたインナーカバー54のガス流通孔54aの目詰まり状態に基づいて、目標とする排気温度(インナーカバー54のガス流通孔54aにおけるガス温度に対応)やAsh除去に要する内燃機関100の運転時間といった内燃機関の運転状態を特定する。また、ECU10は、必要に応じてセンサ素子51に設けたヒータ55の温度を特定し、ECU10は、その特定された内燃機関100の運転状態やセンサ素子51に設けたヒータ55の温度に基づいて内燃機関100を運転する(S17)。
なお、ECU10は、気筒7への吸入空気量や燃料噴射量等を増加させて内燃機関100の負荷を上昇させ、内燃機関100の排気温度を上昇させることによって、インナーカバー54のガス流通孔54aにおけるガス温度を所望の温度まで上昇させることができる。また、ECU10は、内燃機関100の負荷を上昇させるとともに、センサ素子51に設けたヒータ55の通電電力を増加させてその温度を上昇させることによって、内燃機関100の排気温度の上昇を抑制しながらインナーカバー54のガス流通孔54aにおけるガス温度を所望の温度まで上昇させることができる。
ECU10は、上記S12〜S17のフローを繰り返すことによって、インナーカバー54のガス流通孔54aに堆積したAshを収縮させて当該ガス流通孔54aから除去し、インナーカバー54のガス流通孔54aの目詰まりを解消することができる。
[Ash堆積後のガスセンサの応答性を検証した実験とその結果]
本発明者等は、異なる制御装置(実施例と比較例)を用いて内燃機関を運転し、各内燃機関のAsh堆積後のガスセンサ(空燃比センサ)の応答性を評価(63%応答時間を測定)した。
<実施例の制御装置による内燃機関の運転状態>
まず、実施例の制御装置による内燃機関の運転状態を概説すると、直列V8型エンジンを用意し、そのエンジンを、回転数1074rpm、トルク40Nm、油水温40℃、BTDC(Before Top Dead Center)330°、A/F(Air/fuel ratio)14.0の条件下で50時間運転するとともに、10時間毎に上記した図3に基づくAsh除去制御を実施した。
<比較例の制御装置による内燃機関の運転状態>
比較例の制御装置による内燃機関の運転状態を概説すると、直列V8型エンジンを用意し、そのエンジンの運転条件として、低回転、低負荷、低水温、A/F(Air/fuel ratio)14.0の条件下で50時間運転し、Ash除去制御を実施しなかった。
<Ash堆積後のガスセンサの63%応答時間の測定結果>
図8は、実施例と比較例によるAsh堆積後のガスセンサの応答時間の測定結果を示したものである。図示するように、比較例の制御装置によって内燃機関を運転した場合には、ガスセンサの63%応答時間が、初期の63%応答時間(約600msec)に対して約2倍の時間(約1200msec)となることが確認された。一方で、実施例の制御装置で内燃機関を運転した場合には、ガスセンサの63%応答時間が、初期の63%応答時間(約600msec)と同等の時間(約700msec)となることが確認された。
<Ash堆積後のガスセンサの外観確認結果>
本発明者等は、上記した応答時間の測定とともに、Ash堆積後のガスセンサのインナーカバーの外観を目視により確認した。その結果、実施例の制御装置で運転した内燃機関のガスセンサのインナーカバーは、比較例の制御装置で運転した内燃機関のガスセンサのインナーカバーよりもAsh堆積量が少なく、かつ、初期のガスセンサのインナーカバーと同等のAsh堆積量であることが確認された。
この実験結果より、上記した図3に基づくAsh除去制御を実施し、ガスセンサの検出値の変化率に基づいて、カバーのガス流通孔におけるガス温度が750℃以上となるように内燃機関の運転状態を制御することにより、ガスセンサのガス流通孔に堆積するAshを確実に除去することができ、ガス流通孔のAshによる目詰まりを効果的に解消することができ、ガスセンサの応答性低下を効果的に抑制できることが実証された。
以上、本発明の実施の形態を図面を用いて詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における設計変更等があっても、それらは本発明に含まれるものである。
1…シリンダブロック、2…エキマニ、3…排気管、4…排気温度センサ、5…ガスセンサ、6…三元触媒、7…気筒、10…ECU(制御装置)、51…センサ素子、52…ハウジング、53…アウターカバー、53a…ガス流通孔、54…インナーカバー、54a…ガス流通孔、55…ヒータ、100…内燃機関、G…隙間、S…ガス測定室

Claims (10)

  1. 排気中の特定成分のガス濃度あるいは排気の空燃比を検出するセンサ素子と、該センサ素子を覆い且つ内部に画成されたガス測定室に排気を導入するガス流通孔が開設されたカバーと、を有するガスセンサが配設された内燃機関において、前記ガスセンサの検出値の変化率が所定値よりも低い場合に、前記カバーのガス流通孔におけるガス温度が750℃以上となるように内燃機関の運転状態を制御する御装置であって、
    前記ガスセンサの検出値の変化率が所定値よりも低いか否かを判断するとともに、前記内燃機関の運転状態の制御を所定回繰り返したか否かを判断し、前記内燃機関の運転状態の制御を所定回繰り返したにも関わらず、前記ガスセンサの検出値の変化率が所定値よりも低いと判断した場合に、前記ガスセンサの異常に関する警告を発信し、前記ガスセンサの検出値の変化率が所定値よりも低い且つ前記内燃機関の運転状態の制御を所定回繰り返していないと判断した場合に、前記ガスセンサの検出値の変化率から前記カバーのガス流通孔の目詰まり状態を推定する内燃機関の制御装置
  2. 前記制御装置は、前記ガスセンサの検出値の変化率から前記カバーのガス流通孔の目詰まり状態を推定するマップを有している、請求項に記載の内燃機関の制御装置。
  3. 前記制御装置は、前記ガスセンサの検出値の変化率と前記マップから推定された目詰まり状態に基づいて、内燃機関の運転状態を特定するようになっている、請求項に記載の内燃機関の制御装置。
  4. 前記制御装置は、前記ガスセンサの検出値の変化率と前記マップから推定された目詰まり状態に基づいて、前記センサ素子に設けたヒータの温度を特定するようになっている、請求項に記載の内燃機関の制御装置。
  5. 前記制御装置は、前記内燃機関の排気温度を上昇させるとともに前記センサ素子に設けたヒータの温度を上昇させることによって、前記カバーのガス流通孔におけるガス温度を上昇させるようになっている、請求項に記載の内燃機関の制御装置。
  6. 前記制御装置は、前記内燃機関の負荷を上昇させることによって前記内燃機関の排気温度を上昇させるようになっている、請求項に記載の内燃機関の制御装置。
  7. 前記内燃機関には、前記ガスセンサが配設される排気管と該排気管へ排出する排気を集約するエキマニとが配設され、前記排気管のうち前記ガスセンサよりもエキマニ側に排気温度を検出する排気温度センサが設けられており、
    前記制御装置は、前記排気温度センサの検出値が600℃から700℃までである場合に内燃機関の運転状態を制御するようになっている、請求項1からのいずれか一項に記載の内燃機関の制御装置。
  8. 前記制御装置は、前記排気温度センサにより検出される排気温度に基づいて前記カバーのガス流通孔におけるガス温度を推定するようになっている、請求項に記載の内燃機関の制御装置。
  9. 前記制御装置は、前記内燃機関の運転状態の制御を複数回繰り返した際の前記ガスセンサの検出値の変化率に基づいて、前記カバーのガス流通孔に灰分が堆積したか否かを判断するようになっている、請求項1からのいずれか一項に記載の内燃機関の制御装置。
  10. 前記制御装置は、目標空燃比に要する燃料量が内燃機関の各気筒に対して噴射されるように内燃機関の各気筒に配設された燃料噴射装置を制御するとともに、特定の気筒において燃料噴射割合を増加させるように燃料噴射装置を制御する、あるいは、空燃比をリッチ・リーンに変化させるように特定の気筒に配設された燃料噴射装置を制御するようになっている、請求項1からのいずれか一項に記載の内燃機関の制御装置。
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