JP6182896B2 - イムノアッセイ方法 - Google Patents

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Description

本発明は、アルカリホスファターゼ標識コンジュゲートを用いた免疫測定方法に関する。
免疫測定(イムノアッセイ)は、抗原抗体反応を利用して測定対象物質を検出もしくは定量する方法である。典型的なEIAの測定原理の例は、次のような手順からなる。ガラスビーズや磁性ビーズ、またはプレート表面などの固相に固定化された一次抗体に測定対象物質を含む試料を添加し、測定対象物質を一次抗体に結合させる。固相をバッファー等で洗浄して測定対象物質以外の試料成分を除去し、ここに二次抗体を含む溶液を加えて、二次抗体を固相上に捕捉された測定対象物質に結合させる。この二次抗体は、ラジオアイソトープ、酵素、発光物質、金コロイド等で標識されている。さらに固相を洗浄することで、未結合の二次抗体を除去する。二次抗体がラジオアイソトープや発光物質の場合であれば、固相から発される放射線量や発光量を測定することにより、測定対象物質を検出または定量することができる。二次抗体が酵素により標識されたものである場合、各種酵素の働きにより発色もしくは発光する基質を添加し、発色もしくは発光の度合いを測定することにより測定対象物質を検出または定量することができる。
酵素標識抗体を用いる免疫測定を特に酵素免疫測定(EIA)と呼び、近年の免疫測定の主流をなす方法である。高感度基質の開発により、ラジオアイソトープ標識抗体を用いた場合と同等以上の感度を実現している。ラジオアイソトープを使用する場合、発される放射線による障害を防止するために遮蔽等を行う必要がある他、使用・保管・廃棄の方法や設備の仕様も放射線障害防止法の規定に従う必要があり、煩雑さを極めている。その一方で酵素標識抗体はそのような煩雑さや人体への障害の懸念がなく、近年重宝されている。
EIAに用いられる酵素のひとつに、アルカリホスファターゼ(EC 3.1.3.1、以下APとも称する)がある。リン酸モノエステルを加水分解し、アルコールと無機リン酸を生じる反応を触媒する酵素であり、EIAにおいては基質としてp−ニトロフェニルリン酸(pNPP)や5−ブロモ−4−クロロ−3−インドリル−リン酸(BCIP)などの発色基質、1,2−ジオキセタンを基本骨格とする発光基質(商品名:AMPPD、LumigenPPD、CSPD、CDP−star)、アクリダンを基本骨格とする発光基質(商品名:APS−5)などが用いられる。
アルカリホスファターゼを標識酵素として用いるEIAにおいて検出感度を高めるための試みは、高感度発光基質の開発のほか、AP自身の活性の高いものを選択し使用することによってもなされる。この目的のために、複数のアイソザイムが存在することで知られるウシ小腸由来APのうち高比活性のものを精製の過程で単離する、あるいは高比活性型APの遺伝子を特定してこれを組換え生産する、さらには高比活性の実現に重要な部位特異的アミノ酸変異の導入によりこれの比活性を高めるなどして、当業者らは高感度の要望に応えている(特許文献1など)。
また、非特許文献1には、感度を高めるための方策として、例えば、抗原結合能の高い抗体を使用する、径の小さいビーズを使用するなどして一次抗体を固相化する固相面積を大きくする、立体障壁をなくすために抗体をビオチン−アビジン、抗イムノグロブリン抗体などを介して間接的に固相化するなどの方法を紹介している(89〜97ページ)。さらには、アビジン−ビオチン標識酵素複合体を用いることにより、抗体1分子あたりに結合する標識酵素量を高める方法(ABC法)も知られている。
上述の試みにより、EIAはアトモルレベルの微量の測定対象物質をも検出しうる系となったが、それにもかかわらず、今日における免疫診断法の感度はその要求を必ずしも十分に満たすものではなく、たとえばウイルスによる感染症の初期においては、測定対象となるウイルスの試料中濃度が検出限界以下であるがゆえに、感染の事実があっても測定結果は陰性となる可能性を排除できない。
特許第3507890号公報
学会出版センター刊「生物化学実験法48 エンザイムイムノアッセイはこう開発する」石川榮治著 89−97ページ
本発明の目的は、APを標識酵素として用いる免疫測定において、その測定感度を高めるための方法を提供することである。
本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、免疫測定において使用するアルカリホスファターゼ標識抗体を溶解する溶媒および未結合の抗体を洗浄するための洗浄液に適切な金属を添加すること、あるいはさらに洗浄液のバッファー成分として特定の物質を使用することにより測定感度を増大しうることを見出した。
本発明者らは、アルカリホスファターゼ標識物を用いた免疫測定のステップの中で、特に未結合のアルカリホスファターゼ標識物除去に用いる洗浄液中へのマグネシウム添加が感度向上の大きな鍵を握っており、マグネシウムを添加しない場合と比してその差異は顕著であることを見出した。
従来アルカリホスファターゼが活性中心近傍に亜鉛およびマグネシウムを配位しており、これらが酵素活性に必須であることは公知であった。また、マグネシウム塩および亜鉛塩は従来アルカリホスファターゼの活性化剤および安定化剤として用いられてきた。このように、かねてからアルカリホスファターゼを含む組成物やアルカリホスファターゼの活性測定に用いる溶液には、マグネシウムや亜鉛が添加される例が知られている。しかしながら、上記洗浄液への金属添加による顕著な感度向上効果については、これまで報告された例がなく、また示唆すらもなされていなかった。
本発明者らは、さらに、上記洗浄液に金属を添加することを前提として、アルカリホスファターゼ標識物を保存・反応させる際の溶液中にも金属塩を添加すること、さらには上記洗浄液に含まれるバッファー成分として特定の構造を有する化合物を添加すること、さらにはアルカリホスファターゼ用の基質溶液にも金属を添加することが高感度化に功を奏することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下の構成からなる。
[項1]
アルカリホスファターゼ標識物を用いた免疫測定において、測定対象物質に未結合のアルカリホスファターゼ標識物を洗浄する際に用いる洗浄液にマグネシウム塩を含ませることを特徴とする、免疫測定方法。
[項2]
さらに、アルカリホスファターゼ標識物を含む溶液に、マグネシウム塩を含ませることを特徴とする、項1に記載の方法。
[項3]
さらに、未結合のアルカリホスファターゼ標識物を洗浄後に添加するアルカリホスファターゼ用基質溶液にマグネシウム塩を含ませることを特徴とする、項1または2に記載の方法。
[項4]
アルカリホスファターゼ標識物が、アルカリホスファターゼ標識抗体である、項1〜3のいずれかに記載の免疫測定方法。
[項5]
洗浄液が、さらに水酸基とスルホン酸基とを有する第3級アミンを含んでなる水溶液である、項1に記載の方法。
[項6]
水酸基およびスルホン酸基を有する第3級アミンが、N,N−ビス(2−ヒドロキシメチル)−2−アミノエタンスルホン酸、2−[4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニル]エタンスルホン酸、および3−[4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニル]プロパンスルホン酸からなる群より選ばれる、項5に記載の方法。
[項7]
アルカリホスファターゼが細菌由来である、項1〜4のいずれかに記載の方法。
[項8]
細菌がシェワネラ属である、項7に記載の方法。
[項9]
アルカリホスファターゼ標識物を用いた免疫測定において、測定対象物質に未結合のアルカリホスファターゼ標識物を洗浄するために用いる洗浄液であって、マグネシウム塩を含む洗浄液。
[項10]
項9の洗浄液を含むプロダクト。
本発明により、より検出感度の高い酵素免疫測定方法を提供することができる。また、該方法を用いた免疫測定試薬および診断キットを提供することができる。
免疫測定における、未結合の酵素標識抗体を除去する洗浄液中の金属濃度と検出感度との関連を示す。 免疫測定における、酵素標識抗体溶液中の金属組成と検出感度との関連を示す。金属組成条件は、金属を含まないもの(none)、1mMのマグネシウム塩を含むもの(Mg)、および1mMのマグネシウム塩と0.1mMの亜鉛塩を含むもの(Mg+Zn)である。 免疫測定における、基質溶液中のマグネシウム濃度と検出感度との関連を示す。 免疫測定における、未結合の酵素標識抗体を除去する洗浄液中のバッファー成分と検出感度との関連を示す。相対発光強度は、それぞれの基質に対する、Trisをバッファー成分として使用した際の発光強度を1とした相対値で示す。
本発明の免疫測定方法が適用されるのは、アルカリホスファターゼ標識コンジュゲート、より典型的にはアルカリホスファターゼ標識抗体を用いた免疫測定である。
その典型的な方法は以下の手順からなるが、この例示が本発明を限定するものではない。
工程(1)一次抗体を固相化した反応層に測定対象物質を成分として含有する試料(たとえば汗、尿、血液のような体液ならびにその希釈液等を含む)を添加、一定条件でインキュベートし、測定対象物質を一次抗体に捕捉させる。
工程(2)反応層を界面活性剤等を含む水溶液(溶液I)で洗浄することにより、一次抗体に捕捉された測定対象物質以外の試料成分を除去する。
工程(3)アルカリホスファターゼ標識二次抗体を含む溶液(溶液II)を反応層に添加し、一次抗体に捕捉された測定対象物質に概標識抗体を結合させる。
工程(4)反応層を、界面活性剤等を含む洗浄液(溶液III)で洗浄することにより、未結合の標識抗体を除去する。
工程(5)反応層にアルカリホスファターゼの発色または発光または蛍光基質を含む溶液(溶液IV)を添加し、発色・発光量をモニタリングする。蛍光基質の場合であれば励起光を照射し、得られる蛍光をモニタリングする。
本発明の免疫測定方法は、アルカリホスファターゼ標識物を用いた免疫測定において、測定対象物質に未結合のアルカリホスファターゼ標識物を洗浄する際に用いる洗浄液(上記の例示であれば、(4)の工程に用いる洗浄液(溶液III))にマグネシウム塩を含ませることを特徴とする。
本発明者らは、免疫測定において、抗原等に未結合のアルカリホスファターゼ標識コンジュゲートを洗浄し除去する工程に用いる洗浄用溶媒に金属(たとえばマグネシウム塩)を添加することにより高い測定感度を実現しうることを見出した。このように洗浄工程に用いる溶液に金属を添加することによる測定感度の上昇についてはこれまで文献等に報告例はなく、その可能性についても示唆されていなかった。
(4)の工程に用いる洗浄液(溶液III)に含まれるマグネシウムイオン濃度は、感度向上に奏功する限りであれば特に限定されない。好ましくはマグネシウムイオンとしての下限は0.1mMであり、より好ましくは0.5mMであり、最も好ましくは1mMである。マグネシウムイオンとしての上限は好ましくは20mMであり、より好ましくは10mMであり、最も好ましくは3mMである。
(4)の工程に用いる洗浄液(溶液III)には、さらに洗浄効果を高めるために界面活性剤を添加することが好ましい。添加される界面活性剤としては、抗原抗体反応およびアルカリホスファターゼ活性を損なわない限りにおいては特に限定されないが、好適にはポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート(商品名:Tween20)、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレアート(商品名:Tween80)、ポリオキシエチレンラウリルエーテル(商品名:Brij35)、ポリオキシエチレンジスチレン化フェニルエーテル(商品名:エマルゲンA60)、ポリオキシエチレンオレイルエーテル(商品名:エマルゲン430)、コール酸塩、デオキシコール酸塩、マンノシルエリスリトールリピッド等が挙げられる。上記の界面活性剤は、1種類のみで、もしくは数種類を混合して用いられる。
(4)の工程に用いる洗浄液(溶液III)の組成は、マグネシウムを含むこと以外には、測定対象物質に未結合のアルカリホスファターゼ標識物を洗浄する機能を実用上損ねない範囲において、特に限定されるものではない。上記の界面活性剤のほか、当業者によく用いられる緩衝剤、塩類、防腐剤などを含むことができる。亜鉛については、後述の実施例においては0.1mMの添加で感度増大効果がほとんど見られないことが示されているが、その添加を妨げるものではない。
本発明の免疫測定方法においては、さらに、アルカリホスファターゼ標識物を含む溶液(上記の例示であれば、(3)の工程に用いられる基質液(溶液II))にマグネシウムイオンを含ませることが好ましい。
アルカリホスファターゼ標識コンジュゲートの保存中における金属(たとえばマグネシウム塩)の添加による保存安定性上昇が、免疫測定の感度をさらに高めることに寄与すると考えられ、これらを洗浄工程における金属添加と組合せることがより好ましく推奨される。
(3)の工程に用いる標識抗体を含む溶液(溶液II)に含まれるマグネシウムイオン濃度は、感度向上に奏功する限りあれば特に限定されない。好ましくはマグネシウムイオンとしての下限は0.1mMであり、より好ましくは0.2mMであり、最も好ましくは0.25mMである。マグネシウムイオンとしての上限は好ましくは10mMであり、より好ましくは2mMであり、最も好ましくは1mMである。
(3)の工程に用いる標識抗体を含む溶液(溶液II)には、マグネシウムのほかに亜鉛を含むことが好ましい。亜鉛の濃度は、感度向上に奏功する限りあれば特に限定されないが、好ましい亜鉛イオン濃度の下限は0.01mMであり、より好ましくは0.02mMであり、最も好ましくは0.025mMである。亜鉛イオンとしての上限は好ましくは1mMであり、より好ましくは0.2mMであり、最も好ましくは0.1mMである。
これらの溶液には金属イオンのほかに、pHの急激な変動を抑えるための緩衝剤を含んでもよい。緩衝剤としてはリン酸塩、トリス塩酸塩、ホウ酸塩、GOODの緩衝剤などが利用可能である。その濃度はpHを適正に保持できる範囲であれば特に限定されないが、好ましくは1〜500mMであり、より好ましくは5〜100mMである。また保持すべきpH領域としては、抗体や酵素の安定性を担保しうる範囲であれば特に限定されないが、たとえばpH5〜9の範囲が例示される。
さらに、(3)の工程に用いる標識抗体を含む溶液(溶液II)中にあっては、標識抗体が測定対象物質以外の固相上の物質に非特異的に結合するのを防ぐためにブロッキング剤を添加してもよい。ブロッキング剤としては、ウシ血清アルブミン、スキムミルク、不活性化型アルカリホスファターゼ等が例示される。
(3)の工程に用いる標識抗体を含む溶液(溶液II)の組成は、その機能を実用上損ねない範囲において、特に限定されるものではない。上記の緩衝剤やブロッキング剤などのほか、当業者によく用いられる塩類、防腐剤などを含むことができる。
また、本発明の免疫測定方法においては、さらに、未結合のアルカリホスファターゼ標識物を洗浄後に添加するアルカリホスファターゼ用基質溶液(上記の例示であれば、(5)の工程に用いられる基質液(溶液IV))にマグネシウムイオンを含ませることが好ましい。
基質溶液における金属(たとえばマグネシウム塩)の添加による活性の増大が、免疫測定の感度をさらに高めることに寄与すると考えられ、これらを洗浄工程における金属添加と組合せることがより好ましく推奨される。
含まれるマグネシウムイオン濃度としては、感度を向上させることができる限りにおいては特に限定されない。好ましいマグネシウムイオンの下限は0.1mMであり、より好ましくは0.2mMであり、最も好ましくは0.5mMである。マグネシウムイオンとしての上限は好ましくは50mMであり、より好ましくは20mMであり、最も好ましくは10mMである。
また、含まれる基質としては、活性の検出方法が比色法であればp−ニトロフェニルリン酸や5−ブロモ−4−クロロ−3−インドリルリン酸が、蛍光法であれば4−メチルウンベリフェリルリン酸が、発光法であれば1,2−ジオキセタン系もしくはアクリダン系発光基質からなる各種発光基質を利用可能である。
これらの中で、特に発光基質を用いる方法の検出感度が高く、これを用いる方法がより好適に選択される。発光基質としては、たとえばAMPPD、CSPD、CDP−star、Lumigen PPD、Lumi−Phos530、APS−5などが挙げられるが、これらに限定されない。
(5)の工程に用いる基質液(溶液IV)の組成は、その機能を実用上損ねない範囲において、特に限定されるものではない。上記の発光基質のほか、当業者によく用いられる緩衝剤、亜鉛やその他の塩類、防腐剤などを含むことができる。
なお、工程(2)に用いる溶液(I)については金属塩を添加する必要はないが、溶液の種類を抑制するために溶液(III)を溶液(I)と兼用させてもよい。
また、本発明の免疫測定方法においては、さらに、測定対象物質に未結合のアルカリホスファターゼ標識物を洗浄する際に用いる洗浄液(上記の例示であれば、(4)の工程に用いる洗浄液(溶液III))に、水酸基とスルホン酸基とを有する第3級アミンを緩衝剤として用いることが好ましい。
このような物質としては、より具体的にはN,N−ビス(2−ヒドロキシメチル)−2−アミノエタンスルホン酸(通称名:BES)、2−[4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニル]エタンスルホン酸(通称名:MOPS)、および3−[4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニル]プロパンスルホン酸(通称名:HEPES)が例示される。これらは中性付近のpH領域で緩衝能を有しており、濃度としてはpHを適正値に保持しうる範囲であればよく特に限定されないが、好ましくは1〜500mMであり、より好ましくは5〜100mMである。
本発明において使用されるアルカリホスファターゼ標識物は、典型的には標識抗体であるが、たとえば二次抗体をビオチン標識抗体とし、これにストレプトアビジン化アルカリホスファターゼを結合させるような場合にあっても同様に効果を得られるものと考えられる。
本発明において使用されるアルカリホスファターゼ標識抗体は、アルカリホスファターゼおよび抗体いずれについても特にその由来を限定するものではなく、また標識方法も限定されない。さらに、抗体としてはIgG等をそのままの状態で、あるいは2−メルカプトエチルアミン等の還元剤で処理しヒンジ部を切断させて還元IgGとしたもの、あるいはIgGをペプシンにより切断し、さらに還元剤で処理することによりFab’としたもの等が使用可能である。さらに、標識方法もマレイミド法、ピリジルジスルフィド法、過ヨウ素酸法、グルタルアルデヒド法などの公知技術が適用可能であり、さらに抗体および酵素のうち一方をビオチン化、他方をアビジン化し、これら分子間の親和性により結合させることによって標識抗体とするなど、別の親和性分子種を介して標識することも可能である。これらの中で、マレイミド法が好適な標識方法として選択されうる。
標識に用いるアルカリホスファターゼとしては、ウシ小腸由来のもの、ホッコクアカエビ由来のもの、細菌由来のもの等が好適に例示される。細菌由来アルカリホスファターゼとしては、シェワネラ(Shewanella)属由来のもの、コベティア(Cobetia)属由来のもの等が好適に例示される。これらの中でより好適に選択されるアルカリホスファターゼとしては細菌由来のものであり、よりさらに好適にはシェワネラ属由来のものが選択されうる。最も好適には、配列番号2に示すアミノ酸配列を含むアルカリホスファターゼが選択されうる。また、配列番号2に示す配列のうち、1または数個のアミノ酸残基を置換・欠失または挿入してなる配列を含むアルカリホスファターゼであってもよい。
本発明の洗浄液は、アルカリホスファターゼ標識物を用いた免疫測定において、測定対象物質に未結合のアルカリホスファターゼ標識物を洗浄するために用いる洗浄液であって、マグネシウム塩を含む洗浄液である。この洗浄液は、測定対象物質に未結合のアルカリホスファターゼ標識物を洗浄する際に用いる洗浄液(上記の例示であれば、(4)の工程に用いる洗浄液(溶液III))である。
洗浄液の組成は、上述のとおり、マグネシウムを含むこと以外には、測定対象物質に未結合のアルカリホスファターゼ標識物を洗浄する機能を実用上損ねない範囲において、特に限定されるものではない。
本発明のプロダクトは、上記の洗浄液を含むものであれば、その構成、組成などは特に限定されない。たとえば、洗浄液を含む免疫測定試薬が挙げられる。
本発明を利用した典型的な免疫測定試薬の構成の一例は、反応層、一次抗体が固定化され、かつウシ血清アルブミンやスキムミルク等のタンパク質でブロッキングされた固相、測定対象である抗原の標準液、アルカリホスファターゼが標識された二次抗体を含む溶液、反応層中でサンプルや二次抗体を反応させた後に洗浄するための洗浄液、APの基質溶液、使用マニュアルを含む。ここで、アルカリホスファターゼが標識された二次抗体を含む溶液にはマグネシウムイオンおよび亜鉛イオンが含まれ、さらに洗浄液にはマグネシウムイオンが含まれる。より好適にはさらに基質溶液にマグネシウムイオンが含まれ、よりさらに好適には水酸基およびスルホン酸基を有する第3級アミン、より典型的にはN,N−ビス(2−ヒドロキシメチル)−2−アミノエタンスルホン酸(通称名:BES)、2−[4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニル]エタンスルホン酸(通称名:MOPS)、および3−[4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニル]プロパンスルホン酸(通称名:HEPES)より選択される物質を緩衝剤として含まれる。
なお、本明細書において「プロダクト」とは、使用者が或る用途を実行する目的で用いる1セットのうち一部または全部を構成する製品であって、本発明の洗浄液(測定対象物質に未結合のアルカリホスファターゼ標識物を洗浄する際に用いる洗浄液(上記の例示であれば、(4)の工程に用いる洗浄液(溶液III)))を含むものを意味する。したがって、例えば免疫測定試薬であれば、該洗浄液と標識抗体を含む溶液との組合せ、該洗浄液と基質液との組合せ、該洗浄液と標識抗体を含む溶液と基質液との組合せ、および、これらを含むあらゆる組合せが含まれる。さらに、それらの組合せにおいて、一次抗体に捕捉された測定対象物質以外の試料成分を除去するために用いる溶液(上記の例示であれば、(2)の工程に用いる溶液(I))を含む組合せであってもよいし、試料希釈液または精度管理用の標準物質などを含む組合せであってもよい。
活性測定例
本発明に述べるアルカリホスファターゼ活性は、特に断りがない限り以下の方法で測定されたものである。
まず、下記の溶液A・Bを調製する。
A:1Mジエタノールアミン緩衝液 (pH9.8)
B:0.67M p−ニトロフェニルリン酸 (溶液Aに溶解する)
溶液A2.9mLと溶液B0.1mLとをキュベット(光路長=1.0cm)に調製し、37℃で5分間予備加温する。AP溶液0.1mLを添加してゆるやかに混和し、水を対照に37℃に制御された分光光度計で405nmの吸光度変化を3〜5分間記録し、その直線部分から1分間あたりの吸光度変化を求める(ΔODTEST)。盲検は酵素の代わりに酵素を溶解しているバッファーを0.1mL加え、同様に1分間あたりの吸光度変化を求める(ΔODBLANK)。これらの値を用いて、下記の式よりAP活性を求める。

AP活性(U/mL)={(ΔODTEST−ΔODBLANK)×3.1}/{18.2×1.0×0.1}

3.1:AP溶液添加後の反応液量(mL)
18.2:上記測定条件における、p−ニトロフェノールのミリモル分子吸光係数(cm2/μmol)
1.0:光路長(cm)
0.1:酵素溶液の添加量(mL)
タンパク質の定量および比活性の算出例
本発明に述べるタンパク質量は280nmの吸光度を測定することにより測定したものである。すなわち、280nmにおける吸光度が0.1〜1.0の範囲となるように酵素溶液を蒸留水で希釈し、蒸留水を用いてゼロ点補正を行った吸光度計を用いて280nmの吸光度(Abs)を測定する。本発明に述べるタンパク質濃度は、1Abs≒1mg/mLと近似し、吸光度の測定と測定した溶液の希釈倍率とを乗じた値で示したものである。また、本発明に述べる比活性とは、本測定方法によるタンパク質量として1mgあたりのAPの活性(U/mg)であり、この際のAP活性は、上記活性測定例に従って測定することにより得られる値である。
以下、本発明を具体的に実施例として示すが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
アルカリホスファターゼの作製
配列番号2に示すアミノ酸配列を含むアルカリホスファターゼを、以下のように調製した。
配列番号1に記載する塩基配列を有するDNAを、大腸菌用のベクターであるpBluescript SK(−)のBamHIサイトに挿入した発現プラスミドを、定法に従って大腸菌C600株に形質転換し、アルカリホスファターゼ産生菌株を作製した。なお、配列番号1に記載する塩基配列を有するDNAの取得方法は、本願発明者らの別の出願(WO 2012/115023)に詳述している。この菌株を500mL容坂口フラスコ中の60mLLB培地(100μg/mLのアンピシリンを含む)に一白金耳植菌し、30℃180rpmで一晩振とう培養した。この培養液全量を10L容ジャーファーメンター中の6L生産培地(1.2%ペプトン、2.4%酵母エキス、0.1%NaCl、0.1mM硫酸亜鉛、100μg/mLのアンピシリン、pH7.0)に全量投入し、通気量2L/分、攪拌380rpm、温度30℃で48時間攪拌通気培養した。この培養液を58℃で16時間加温し、硫酸アンモニウムによる塩析、G−25セファロースカラムを用いたゲルろ過法による脱塩、DEAE−セファロースカラムによる陰イオン交換クロマトグラフィー、フェニルセファロースカラムによる疎水クロマトグラフィー、スーパーデックス200カラムを用いたゲルろ過クロマトグラフィーを経て精製アルカリホスファターゼを得た。このように作製したアルカリホスファターゼの比活性は7500U/mgであった。
[実施例2]
アルカリホスファターゼ標識抗体の作製
実施例1で作製したアルカリホスファターゼ2mgを、ボリュームが0.5mLとなるように50mM ホウ酸ナトリウム、1mM 塩化マグネシウム、0.1mM 塩化亜鉛 (pH7.6)で希釈し、さらにセロファンチューブに入れて同バッファーを用いて4℃で一晩透析した。透析液に10μLのN−スクシンイミジル−6−マレイミドヘキサノアート溶液(0.17mgを10μLのN,N−ジメチルホルムアミドに溶解)を加えて30℃で30分間インキュベートした。これを0.1Mトリス塩酸バッファー(pH7.0、1mMの塩化マグネシウムおよび0.1mMの硫酸亜鉛を含む)で緩衝化した5mLのG−25FastFlowプレパックカラム(GEヘルスケア製)にアプライし、同バッファーを通液してタンパク質画分を集めることでバッファー置換した。一方、マウス抗KOD DNAポリメラーゼ抗体(IgG)2mg/0.45mLの0.1Mリン酸ナトリウム緩衝液(pH6.0)に50μLの0.1M 2−メルカプトエチルアミンを加えて混合し、37℃で90分インキュベートすることにより、還元IgGを生じさせた。これを5mM エチレンジアミン4酢酸を含む0.1Mリン酸ナトリウム緩衝液(pH6.0)で緩衝化した5mLのG−25FastFlowプレパックカラム(GEヘルスケア製)を用いて同バッファーでバッファー置換を行った。
還元IgG溶液とマレイミド化AP溶液を等量混合し、4℃で20時間インキュベートすることによりコンジュゲートを生じさせた。この溶液を10mMトリス塩酸バッファー、0.1M 塩化ナトリウム、1mM 塩化マグネシウム、0.1mM 塩化亜鉛 (pH6.8)で緩衝化したSuperdex200プレパックカラム(16mm×600mm、GEヘスルケア製)でゲルろ過し、AP活性および280nmにおける吸光度を指標に、AP標識マウス抗KOD DNAポリメラーゼ抗体を含む画分を回収した。この標識抗体を、5mLのG−25FastFlowプレパックカラムを用いて1mM 塩化マグネシウム、0.1mM 塩化亜鉛、0.1% BSAを含むTBSバッファーに置換し、その後の実験に供した。
[実施例3]
抗原固相化プレートの作製
96ウエルELISAプレート(nunc製96F MAXISORP BLACK MICROWELL SH)に、1ウエルあたり50μLの抗KOD DNAポリメラーゼ一次抗体(10μg/mL)を添加し、振とうにより液を底面全体に行き渡らせたのち25℃で2時間インキュベートし、液を完全に除いた。続いて1ウエルあたり300μLのPBS+0.05%Tween20(pH7.4)を添加して液を除いた。この操作を3回繰り返して洗浄の後、1ウエルあたり300μLのPBS+0.1%ウシ血清アルブミンを加えて25℃で1時間インキュベートすることによりブロッキングを行い、液を完全に除いた。続いて1ウエルあたり300μLのTBS+0.05%Tween20(pH7.4)を添加して液を除き、この操作を3回繰り返して洗浄し、抗KOD DNAポリメラーゼ一次抗体被覆ELISAプレートを作製した。このプレートに対し、0.1μg/mLの抗原(KOD DNAポリメラーゼ)溶液を1ウエルあたり50μLずつ添加し、振とうにより液を底面全体に行き渡らせたのち37℃で1時間インキュベートして抗原を固相上の一次抗体に捕捉させ、液を完全に除いた。続いて1ウエルあたり300μLのTBS+0.05%Tween20(pH7.4)を添加して液を除いた。この操作を3回繰り返すことで未結合の抗原を除いた。以下の実験には、この抗原を固相に捕捉させたプレートを用いた。
[実施例4]
免疫測定における未結合の酵素標識抗体洗浄液中の金属組成検討
実施例3で作製したプレートに、実施例2で作製した標識抗体溶液(0.4μg/mL in TBS + 1mM 塩化マグネシウム + 0.1mM 塩化亜鉛 + 0.1% BSA)を1ウエルあたり50μL添加し、37℃で1時間インキュベートすることにより抗原に結合させた。その後、ウエル中の液体を除き、洗浄液300μLを各ウエルに添加して除く操作を3回実施することで未結合の標識抗体をのぞいた。この際、使用した洗浄液は次の組成のものを使用した。すなわち、25mM HEPES, 137mM NaCl, 1mM KCl, 0.05% Tween20 (pH=7.2)からなり、さらに金属の種類およびその濃度について表1に示す条件の洗浄液を使用した。
洗浄工程後、各ウエルに50μLのAPS−5(ルミジェン社製)を添加し、発光強度をルミノメトリー(パーキンエルマー製Wallac 1420 ARVO MX)を用いて測定した。
結果を図1に示す。洗浄液にマグネシウム塩を添加することで、その発光強度は大幅に増大した。一方、マグネシウム塩に加えて亜鉛塩を加えても感度増大効果としてはみられなかった。
[実施例5]
免疫測定における酵素標識抗体溶液中の金属組成検討
実施例2で作製した標識抗体を含む溶液について、表2に示す金属の種類および濃度条件のバッファー(TBSバッファー + 0.1% BSA)を用いて0.4μg/mLの濃度に希釈し、種々の金属組成の酵素標識抗体溶液を作製した。これを実施例3で作製したプレートに1ウエルあたり50μL添加し、37℃で1時間インキュベートすることにより抗原に結合させた。その後、ウエル中の液体を除き、洗浄液(25mM HEPES, 137mM NaCl, 1mM KCl, 0.05% Tween20, 3mM 塩化マグネシウム, pH=7.2)300μLを各ウエルに添加して除く操作を3回実施することで未結合の標識抗体をのぞいた。ここに基質溶液としてAPS−5もしくはLumi−phos530(共にルミジェン社製)を添加し、発光量をルミノメトリーを用いて測定した。
結果を図2に示す。洗浄バッファーに金属を添加する前提においても、酵素標識抗体溶液にも金属を含ませることがより好ましいことがわかった。また、金属の種類としては、マグネシウム塩単独よりも、さらに亜鉛塩を含ませることがより好ましいことが見出された。
[実施例6]
免疫測定における基質溶液中の金属組成検討
実施例3で作製したプレートに、実施例2で作製した標識抗体溶液(0.4μg/mL in TBS + 1mM 塩化マグネシウム + 0.1mM 塩化亜鉛 + 0.1% BSA)を1ウエルあたり50μL添加し、37℃で1時間インキュベートすることにより抗原に結合させた。その後、ウエル中の液体を除き、洗浄液(25mM HEPES, 137mM NaCl, 1mM KCl, 0.05% Tween20, 3mM 塩化マグネシウム, pH=7.2)300μLを各ウエルに添加して除く操作を3回実施することで未結合の標識抗体をのぞいた。ここに、基質溶液として0〜10mMの範囲でマグネシウム塩を含む基質溶液(CDP−star ×100ストック溶液、ロシュ製を25mM Tris−HCl (pH9.8), 137mM NaCl2および各濃度塩化マグネシウムを含むバッファーで100倍希釈したもの)を50μL添加し、発光量をルミノメトリーを用いて測定した。
結果を図3に示す。マグネシウム塩を基質溶液に加えることで、免疫測定における検出感度をさらに高めることが可能であることが見出された。
[実施例7]
免疫測定における酵素標識抗体溶液中のバッファー成分検討
実施例3で作製したプレートに、実施例2で作製した標識抗体溶液(0.4μg/mL in TBS + 1mM 塩化マグネシウム + 0.1mM 塩化亜鉛 + 0.1% BSA)を1ウエルあたり50μL添加し、37℃で1時間インキュベートすることにより抗原に結合させた。その後、ウエル中の液体を除き、洗浄液300μLを各ウエルに添加して除く操作を3回実施することで未結合の標識抗体をのぞいた。この際、使用した洗浄液は次の組成のものを使用した。すなわち、25mM 各種バッファー, 137mM NaCl, 1mM KCl, 1mM 塩化マグネシウム, 0.05% Tween20 (pH=7.2) である。洗浄工程後、各ウエルに50μLの基質溶液(APS−5、Lumi−phos530およびCDP−star)を添加し、発光強度を、ルミノメトリーを用いて測定した。
結果を図4に示す。なお、発光強度は、それぞれの発光基質を使用した際に、バッファー成分としてTris−HCl(図中ではTBSと記載)を加えた場合を1とした相対値として示した。結果から、3種類の発光基質いずれを用いても、比較対象のTris−HClと比して1.2倍以上の発光強度を示したバッファー成分として、N,N−ビス(2−ヒドロキシメチル)−2−アミノエタンスルホン酸(通称名:BES)、2−[4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニル]エタンスルホン酸(通称名:MOPS)、および3−[4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニル]プロパンスルホン酸(通称名:HEPES)が挙げられる。これら成分に共通するのは、水酸基およびスルホン酸基を有する第3級アミンであるという点である。よって、このような成分を含む洗浄液を用いることで、免疫測定における検出感度をさらに高めることが可能であることが見出された。
本発明は、免疫測定であって、アルカリホスファターゼ標識物、より典型的にはアルカリホスファターゼ標識抗体を用いた測定に利用可能であり、検出感度を高める効果がある。

Claims (3)

  1. 以下の(1)〜(5)の手順からなる、アルカリホスファターゼ標識抗体を用いた免疫測定において、免疫測定における検出感度を向上させる方法。
    工程(1)一次抗体を固相化した反応層に、測定対象物質を成分として含有する試料を添加、一定条件でインキュベートし、測定対象物質を一次抗体に捕捉させる。
    工程(2)反応層を洗浄し、一次抗体に捕捉された測定対象物質以外の試料成分を除去する。
    工程(3)シェワネラ属由来、または、配列番号2に示す配列を有する、もしくは、配列番号2に示す配列のうち1または数個のアミノ酸残基を置換・欠失または挿入してなる配列を有するアルカリホスファターゼ標識二次抗体を反応層に供給し、一次抗体に捕捉された測定対象物質に該標識抗体を結合させる。
    工程(4)0.1〜0.5mMのマグネシウム塩を共存させて反応層を洗浄し、未結合の標識抗体を除去する。
    工程(5)反応層にアルカリホスファターゼの発色、発光または蛍光基質を供給し、発色、発光または蛍光量をモニタリングする。
  2. 工程(4)において、さらに水酸基とスルホン酸基とを有する第3級アミンを共存させる、請求項1に記載の方法。
  3. 水酸基およびスルホン酸基を有する第3級アミンが、N,N−ビス(2−ヒドロ キシメチル)−2−アミノエタンスルホン酸、2−[4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニル]エタンスルホン酸、および3−[4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニル]プロパンスルホン酸からなる群より選ばれる1つ以上である、請求項に記載の方法。
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