JP6182896B2 - イムノアッセイ方法 - Google Patents
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Description
従来アルカリホスファターゼが活性中心近傍に亜鉛およびマグネシウムを配位しており、これらが酵素活性に必須であることは公知であった。また、マグネシウム塩および亜鉛塩は従来アルカリホスファターゼの活性化剤および安定化剤として用いられてきた。このように、かねてからアルカリホスファターゼを含む組成物やアルカリホスファターゼの活性測定に用いる溶液には、マグネシウムや亜鉛が添加される例が知られている。しかしながら、上記洗浄液への金属添加による顕著な感度向上効果については、これまで報告された例がなく、また示唆すらもなされていなかった。
[項1]
アルカリホスファターゼ標識物を用いた免疫測定において、測定対象物質に未結合のアルカリホスファターゼ標識物を洗浄する際に用いる洗浄液にマグネシウム塩を含ませることを特徴とする、免疫測定方法。
[項2]
さらに、アルカリホスファターゼ標識物を含む溶液に、マグネシウム塩を含ませることを特徴とする、項1に記載の方法。
[項3]
さらに、未結合のアルカリホスファターゼ標識物を洗浄後に添加するアルカリホスファターゼ用基質溶液にマグネシウム塩を含ませることを特徴とする、項1または2に記載の方法。
[項4]
アルカリホスファターゼ標識物が、アルカリホスファターゼ標識抗体である、項1〜3のいずれかに記載の免疫測定方法。
[項5]
洗浄液が、さらに水酸基とスルホン酸基とを有する第3級アミンを含んでなる水溶液である、項1に記載の方法。
[項6]
水酸基およびスルホン酸基を有する第3級アミンが、N,N−ビス(2−ヒドロキシメチル)−2−アミノエタンスルホン酸、2−[4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニル]エタンスルホン酸、および3−[4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニル]プロパンスルホン酸からなる群より選ばれる、項5に記載の方法。
[項7]
アルカリホスファターゼが細菌由来である、項1〜4のいずれかに記載の方法。
[項8]
細菌がシェワネラ属である、項7に記載の方法。
[項9]
アルカリホスファターゼ標識物を用いた免疫測定において、測定対象物質に未結合のアルカリホスファターゼ標識物を洗浄するために用いる洗浄液であって、マグネシウム塩を含む洗浄液。
[項10]
項9の洗浄液を含むプロダクト。
工程(1)一次抗体を固相化した反応層に測定対象物質を成分として含有する試料(たとえば汗、尿、血液のような体液ならびにその希釈液等を含む)を添加、一定条件でインキュベートし、測定対象物質を一次抗体に捕捉させる。
工程(2)反応層を界面活性剤等を含む水溶液(溶液I)で洗浄することにより、一次抗体に捕捉された測定対象物質以外の試料成分を除去する。
工程(3)アルカリホスファターゼ標識二次抗体を含む溶液(溶液II)を反応層に添加し、一次抗体に捕捉された測定対象物質に概標識抗体を結合させる。
工程(4)反応層を、界面活性剤等を含む洗浄液(溶液III)で洗浄することにより、未結合の標識抗体を除去する。
工程(5)反応層にアルカリホスファターゼの発色または発光または蛍光基質を含む溶液(溶液IV)を添加し、発色・発光量をモニタリングする。蛍光基質の場合であれば励起光を照射し、得られる蛍光をモニタリングする。
(4)の工程に用いる洗浄液(溶液III)には、さらに洗浄効果を高めるために界面活性剤を添加することが好ましい。添加される界面活性剤としては、抗原抗体反応およびアルカリホスファターゼ活性を損なわない限りにおいては特に限定されないが、好適にはポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート(商品名:Tween20)、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレアート(商品名:Tween80)、ポリオキシエチレンラウリルエーテル(商品名:Brij35)、ポリオキシエチレンジスチレン化フェニルエーテル(商品名:エマルゲンA60)、ポリオキシエチレンオレイルエーテル(商品名:エマルゲン430)、コール酸塩、デオキシコール酸塩、マンノシルエリスリトールリピッド等が挙げられる。上記の界面活性剤は、1種類のみで、もしくは数種類を混合して用いられる。
(3)の工程に用いる標識抗体を含む溶液(溶液II)には、マグネシウムのほかに亜鉛を含むことが好ましい。亜鉛の濃度は、感度向上に奏功する限りあれば特に限定されないが、好ましい亜鉛イオン濃度の下限は0.01mMであり、より好ましくは0.02mMであり、最も好ましくは0.025mMである。亜鉛イオンとしての上限は好ましくは1mMであり、より好ましくは0.2mMであり、最も好ましくは0.1mMである。
さらに、(3)の工程に用いる標識抗体を含む溶液(溶液II)中にあっては、標識抗体が測定対象物質以外の固相上の物質に非特異的に結合するのを防ぐためにブロッキング剤を添加してもよい。ブロッキング剤としては、ウシ血清アルブミン、スキムミルク、不活性化型アルカリホスファターゼ等が例示される。
これらの中で、特に発光基質を用いる方法の検出感度が高く、これを用いる方法がより好適に選択される。発光基質としては、たとえばAMPPD、CSPD、CDP−star、Lumigen PPD、Lumi−Phos530、APS−5などが挙げられるが、これらに限定されない。
このような物質としては、より具体的にはN,N−ビス(2−ヒドロキシメチル)−2−アミノエタンスルホン酸(通称名:BES)、2−[4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニル]エタンスルホン酸(通称名:MOPS)、および3−[4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニル]プロパンスルホン酸(通称名:HEPES)が例示される。これらは中性付近のpH領域で緩衝能を有しており、濃度としてはpHを適正値に保持しうる範囲であればよく特に限定されないが、好ましくは1〜500mMであり、より好ましくは5〜100mMである。
洗浄液の組成は、上述のとおり、マグネシウムを含むこと以外には、測定対象物質に未結合のアルカリホスファターゼ標識物を洗浄する機能を実用上損ねない範囲において、特に限定されるものではない。
本発明に述べるアルカリホスファターゼ活性は、特に断りがない限り以下の方法で測定されたものである。
まず、下記の溶液A・Bを調製する。
A:1Mジエタノールアミン緩衝液 (pH9.8)
B:0.67M p−ニトロフェニルリン酸 (溶液Aに溶解する)
溶液A2.9mLと溶液B0.1mLとをキュベット(光路長=1.0cm)に調製し、37℃で5分間予備加温する。AP溶液0.1mLを添加してゆるやかに混和し、水を対照に37℃に制御された分光光度計で405nmの吸光度変化を3〜5分間記録し、その直線部分から1分間あたりの吸光度変化を求める(ΔODTEST)。盲検は酵素の代わりに酵素を溶解しているバッファーを0.1mL加え、同様に1分間あたりの吸光度変化を求める(ΔODBLANK)。これらの値を用いて、下記の式よりAP活性を求める。
AP活性(U/mL)={(ΔODTEST−ΔODBLANK)×3.1}/{18.2×1.0×0.1}
3.1:AP溶液添加後の反応液量(mL)
18.2:上記測定条件における、p−ニトロフェノールのミリモル分子吸光係数(cm2/μmol)
1.0:光路長(cm)
0.1:酵素溶液の添加量(mL)
本発明に述べるタンパク質量は280nmの吸光度を測定することにより測定したものである。すなわち、280nmにおける吸光度が0.1〜1.0の範囲となるように酵素溶液を蒸留水で希釈し、蒸留水を用いてゼロ点補正を行った吸光度計を用いて280nmの吸光度(Abs)を測定する。本発明に述べるタンパク質濃度は、1Abs≒1mg/mLと近似し、吸光度の測定と測定した溶液の希釈倍率とを乗じた値で示したものである。また、本発明に述べる比活性とは、本測定方法によるタンパク質量として1mgあたりのAPの活性(U/mg)であり、この際のAP活性は、上記活性測定例に従って測定することにより得られる値である。
アルカリホスファターゼの作製
配列番号2に示すアミノ酸配列を含むアルカリホスファターゼを、以下のように調製した。
配列番号1に記載する塩基配列を有するDNAを、大腸菌用のベクターであるpBluescript SK(−)のBamHIサイトに挿入した発現プラスミドを、定法に従って大腸菌C600株に形質転換し、アルカリホスファターゼ産生菌株を作製した。なお、配列番号1に記載する塩基配列を有するDNAの取得方法は、本願発明者らの別の出願(WO 2012/115023)に詳述している。この菌株を500mL容坂口フラスコ中の60mLLB培地(100μg/mLのアンピシリンを含む)に一白金耳植菌し、30℃180rpmで一晩振とう培養した。この培養液全量を10L容ジャーファーメンター中の6L生産培地(1.2%ペプトン、2.4%酵母エキス、0.1%NaCl、0.1mM硫酸亜鉛、100μg/mLのアンピシリン、pH7.0)に全量投入し、通気量2L/分、攪拌380rpm、温度30℃で48時間攪拌通気培養した。この培養液を58℃で16時間加温し、硫酸アンモニウムによる塩析、G−25セファロースカラムを用いたゲルろ過法による脱塩、DEAE−セファロースカラムによる陰イオン交換クロマトグラフィー、フェニルセファロースカラムによる疎水クロマトグラフィー、スーパーデックス200カラムを用いたゲルろ過クロマトグラフィーを経て精製アルカリホスファターゼを得た。このように作製したアルカリホスファターゼの比活性は7500U/mgであった。
アルカリホスファターゼ標識抗体の作製
実施例1で作製したアルカリホスファターゼ2mgを、ボリュームが0.5mLとなるように50mM ホウ酸ナトリウム、1mM 塩化マグネシウム、0.1mM 塩化亜鉛 (pH7.6)で希釈し、さらにセロファンチューブに入れて同バッファーを用いて4℃で一晩透析した。透析液に10μLのN−スクシンイミジル−6−マレイミドヘキサノアート溶液(0.17mgを10μLのN,N−ジメチルホルムアミドに溶解)を加えて30℃で30分間インキュベートした。これを0.1Mトリス塩酸バッファー(pH7.0、1mMの塩化マグネシウムおよび0.1mMの硫酸亜鉛を含む)で緩衝化した5mLのG−25FastFlowプレパックカラム(GEヘルスケア製)にアプライし、同バッファーを通液してタンパク質画分を集めることでバッファー置換した。一方、マウス抗KOD DNAポリメラーゼ抗体(IgG)2mg/0.45mLの0.1Mリン酸ナトリウム緩衝液(pH6.0)に50μLの0.1M 2−メルカプトエチルアミンを加えて混合し、37℃で90分インキュベートすることにより、還元IgGを生じさせた。これを5mM エチレンジアミン4酢酸を含む0.1Mリン酸ナトリウム緩衝液(pH6.0)で緩衝化した5mLのG−25FastFlowプレパックカラム(GEヘルスケア製)を用いて同バッファーでバッファー置換を行った。
還元IgG溶液とマレイミド化AP溶液を等量混合し、4℃で20時間インキュベートすることによりコンジュゲートを生じさせた。この溶液を10mMトリス塩酸バッファー、0.1M 塩化ナトリウム、1mM 塩化マグネシウム、0.1mM 塩化亜鉛 (pH6.8)で緩衝化したSuperdex200プレパックカラム(16mm×600mm、GEヘスルケア製)でゲルろ過し、AP活性および280nmにおける吸光度を指標に、AP標識マウス抗KOD DNAポリメラーゼ抗体を含む画分を回収した。この標識抗体を、5mLのG−25FastFlowプレパックカラムを用いて1mM 塩化マグネシウム、0.1mM 塩化亜鉛、0.1% BSAを含むTBSバッファーに置換し、その後の実験に供した。
抗原固相化プレートの作製
96ウエルELISAプレート(nunc製96F MAXISORP BLACK MICROWELL SH)に、1ウエルあたり50μLの抗KOD DNAポリメラーゼ一次抗体(10μg/mL)を添加し、振とうにより液を底面全体に行き渡らせたのち25℃で2時間インキュベートし、液を完全に除いた。続いて1ウエルあたり300μLのPBS+0.05%Tween20(pH7.4)を添加して液を除いた。この操作を3回繰り返して洗浄の後、1ウエルあたり300μLのPBS+0.1%ウシ血清アルブミンを加えて25℃で1時間インキュベートすることによりブロッキングを行い、液を完全に除いた。続いて1ウエルあたり300μLのTBS+0.05%Tween20(pH7.4)を添加して液を除き、この操作を3回繰り返して洗浄し、抗KOD DNAポリメラーゼ一次抗体被覆ELISAプレートを作製した。このプレートに対し、0.1μg/mLの抗原(KOD DNAポリメラーゼ)溶液を1ウエルあたり50μLずつ添加し、振とうにより液を底面全体に行き渡らせたのち37℃で1時間インキュベートして抗原を固相上の一次抗体に捕捉させ、液を完全に除いた。続いて1ウエルあたり300μLのTBS+0.05%Tween20(pH7.4)を添加して液を除いた。この操作を3回繰り返すことで未結合の抗原を除いた。以下の実験には、この抗原を固相に捕捉させたプレートを用いた。
免疫測定における未結合の酵素標識抗体洗浄液中の金属組成検討
実施例3で作製したプレートに、実施例2で作製した標識抗体溶液(0.4μg/mL in TBS + 1mM 塩化マグネシウム + 0.1mM 塩化亜鉛 + 0.1% BSA)を1ウエルあたり50μL添加し、37℃で1時間インキュベートすることにより抗原に結合させた。その後、ウエル中の液体を除き、洗浄液300μLを各ウエルに添加して除く操作を3回実施することで未結合の標識抗体をのぞいた。この際、使用した洗浄液は次の組成のものを使用した。すなわち、25mM HEPES, 137mM NaCl, 1mM KCl, 0.05% Tween20 (pH=7.2)からなり、さらに金属の種類およびその濃度について表1に示す条件の洗浄液を使用した。
結果を図1に示す。洗浄液にマグネシウム塩を添加することで、その発光強度は大幅に増大した。一方、マグネシウム塩に加えて亜鉛塩を加えても感度増大効果としてはみられなかった。
免疫測定における酵素標識抗体溶液中の金属組成検討
実施例2で作製した標識抗体を含む溶液について、表2に示す金属の種類および濃度条件のバッファー(TBSバッファー + 0.1% BSA)を用いて0.4μg/mLの濃度に希釈し、種々の金属組成の酵素標識抗体溶液を作製した。これを実施例3で作製したプレートに1ウエルあたり50μL添加し、37℃で1時間インキュベートすることにより抗原に結合させた。その後、ウエル中の液体を除き、洗浄液(25mM HEPES, 137mM NaCl, 1mM KCl, 0.05% Tween20, 3mM 塩化マグネシウム, pH=7.2)300μLを各ウエルに添加して除く操作を3回実施することで未結合の標識抗体をのぞいた。ここに基質溶液としてAPS−5もしくはLumi−phos530(共にルミジェン社製)を添加し、発光量をルミノメトリーを用いて測定した。
結果を図2に示す。洗浄バッファーに金属を添加する前提においても、酵素標識抗体溶液にも金属を含ませることがより好ましいことがわかった。また、金属の種類としては、マグネシウム塩単独よりも、さらに亜鉛塩を含ませることがより好ましいことが見出された。
免疫測定における基質溶液中の金属組成検討
実施例3で作製したプレートに、実施例2で作製した標識抗体溶液(0.4μg/mL in TBS + 1mM 塩化マグネシウム + 0.1mM 塩化亜鉛 + 0.1% BSA)を1ウエルあたり50μL添加し、37℃で1時間インキュベートすることにより抗原に結合させた。その後、ウエル中の液体を除き、洗浄液(25mM HEPES, 137mM NaCl, 1mM KCl, 0.05% Tween20, 3mM 塩化マグネシウム, pH=7.2)300μLを各ウエルに添加して除く操作を3回実施することで未結合の標識抗体をのぞいた。ここに、基質溶液として0〜10mMの範囲でマグネシウム塩を含む基質溶液(CDP−star ×100ストック溶液、ロシュ製を25mM Tris−HCl (pH9.8), 137mM NaCl2および各濃度塩化マグネシウムを含むバッファーで100倍希釈したもの)を50μL添加し、発光量をルミノメトリーを用いて測定した。
結果を図3に示す。マグネシウム塩を基質溶液に加えることで、免疫測定における検出感度をさらに高めることが可能であることが見出された。
免疫測定における酵素標識抗体溶液中のバッファー成分検討
実施例3で作製したプレートに、実施例2で作製した標識抗体溶液(0.4μg/mL in TBS + 1mM 塩化マグネシウム + 0.1mM 塩化亜鉛 + 0.1% BSA)を1ウエルあたり50μL添加し、37℃で1時間インキュベートすることにより抗原に結合させた。その後、ウエル中の液体を除き、洗浄液300μLを各ウエルに添加して除く操作を3回実施することで未結合の標識抗体をのぞいた。この際、使用した洗浄液は次の組成のものを使用した。すなわち、25mM 各種バッファー, 137mM NaCl, 1mM KCl, 1mM 塩化マグネシウム, 0.05% Tween20 (pH=7.2) である。洗浄工程後、各ウエルに50μLの基質溶液(APS−5、Lumi−phos530およびCDP−star)を添加し、発光強度を、ルミノメトリーを用いて測定した。
結果を図4に示す。なお、発光強度は、それぞれの発光基質を使用した際に、バッファー成分としてTris−HCl(図中ではTBSと記載)を加えた場合を1とした相対値として示した。結果から、3種類の発光基質いずれを用いても、比較対象のTris−HClと比して1.2倍以上の発光強度を示したバッファー成分として、N,N−ビス(2−ヒドロキシメチル)−2−アミノエタンスルホン酸(通称名:BES)、2−[4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニル]エタンスルホン酸(通称名:MOPS)、および3−[4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニル]プロパンスルホン酸(通称名:HEPES)が挙げられる。これら成分に共通するのは、水酸基およびスルホン酸基を有する第3級アミンであるという点である。よって、このような成分を含む洗浄液を用いることで、免疫測定における検出感度をさらに高めることが可能であることが見出された。
Claims (3)
- 以下の(1)〜(5)の手順からなる、アルカリホスファターゼ標識抗体を用いた免疫測定において、免疫測定における検出感度を向上させる方法。
工程(1)一次抗体を固相化した反応層に、測定対象物質を成分として含有する試料を添加、一定条件でインキュベートし、測定対象物質を一次抗体に捕捉させる。
工程(2)反応層を洗浄し、一次抗体に捕捉された測定対象物質以外の試料成分を除去する。
工程(3)シェワネラ属由来、または、配列番号2に示す配列を有する、もしくは、配列番号2に示す配列のうち1または数個のアミノ酸残基を置換・欠失または挿入してなる配列を有するアルカリホスファターゼ標識二次抗体を反応層に供給し、一次抗体に捕捉された測定対象物質に該標識抗体を結合させる。
工程(4)0.1〜0.5mMのマグネシウム塩を共存させて反応層を洗浄し、未結合の標識抗体を除去する。
工程(5)反応層にアルカリホスファターゼの発色、発光または蛍光基質を供給し、発色、発光または蛍光量をモニタリングする。 - 工程(4)において、さらに水酸基とスルホン酸基とを有する第3級アミンを共存させる、請求項1に記載の方法。
- 水酸基およびスルホン酸基を有する第3級アミンが、N,N−ビス(2−ヒドロ キシメチル)−2−アミノエタンスルホン酸、2−[4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニル]エタンスルホン酸、および3−[4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニル]プロパンスルホン酸からなる群より選ばれる1つ以上である、請求項2に記載の方法。
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