JP6180133B2 - 配電盤の扉構造 - Google Patents
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防塵を考慮した配電盤の従来技術として、配電盤のヒンジ側を除く扉の周縁部は、配電盤本体のフレームに当接する箇所に防塵パッキンを設け、扉のヒンジ側の縁部は、その内側に台座を設け、台座に対向する本体側フレームに延長部材を設けておき、扉を閉めたとき台座と延長部材が防塵パッキンを介して当接することで、扉全周が密閉されるように構成された防塵構造が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
以下、図に基づいて説明する。図1は、実施の形態1の扉構造を備えた配電盤の外観を示す斜視図である。図2は、図1のA−A線における平面断面図であり、図3は、図1のB−B線における側面図である。また図4は、ヒンジのヒンジピン以外の構成部品の斜視図である。
これに対し、配電盤1は様々な場所に設置されることから、例えば、配電盤1の操作者が誤って内部充電部に触れないように、また、虫等の小動物や固形異物が配電盤内に侵入して充電部で短絡事故を起こすことが無いように、それらの侵入を阻止する必要がある。
ヒンジ6は、箱本体4の開口部の箱体フレーム2に取り付けられる箱体側ヒンジ8と、扉5側の内側に取り付けられる扉側ヒンジ9と、両ヒンジ8,9を回動自在に結合するヒ
ンジピン10とで構成されている。
箱体側ヒンジ8の長さは、箱本体4の開口部の高さ、すなわち上下方向の長さと略同じ長さとする。開口部が複数に区分されてそれぞれに扉5が設けられている場合は、扉5単位の開口部の長さとする。図1の場合であれば、上側扉と下側扉のそれぞれに対応して2個の箱体側ヒンジ8を用意する。
また、ヒンジピン10は、ピン穴8b,9bに嵌合する外径で、長さは箱体側ヒンジ8の軸受部8aと扉側ヒンジ9の円筒部9aの長さの合計と略同じである。
扉側ヒンジ9は、扉5の側部の内側に、固定部9cを溶接等により固定する。そして、扉5の扉側ヒンジ9を箱体側ヒンジ8に乗せ、両ヒンジ8,9のピン穴8b,9bを合わせ、ヒンジピン10を挿入する。
組合せ後の平面断面図は図2のようになっており、箱体フレーム2と扉5とは、扉5がヒンジピン10を中心に回動したとき干渉しないように、隙間Cを有している。
箱本体4の内部側から見たヒンジ部は図3のようになっており、分かりやすいように、扉側ヒンジ9を網掛けで示している。図3から分かるように、隙間Cは箱本体4の内部からは見えない。すなわち、箱体側ヒンジ8の遮蔽部8cにより、箱体フレーム2と扉5の内面との空隙が開口部の高さ方向の全長に亘って遮蔽されて、箱本体4の内部と外部が遮蔽された形になっている点が、本願の扉構造の特徴部である。
更に、特許文献1に示すような従来構造では、ヒンジとは別に遮蔽板を設けていたので、部品点数が増え、取り付け調整に時間が掛かっていたが、それに比較して、本実施の形態では部品点数を減らすことができ、部品の取付け調整も少なくてすむ。
また、扉一枚に対して一つの箱体側ヒンジとしているので、部品同士の取合い調整が簡単になり、配電盤の製作時間を短縮できる効果がある。
図5は、図4(a)に対応する箱体側ヒンジ12である。箱体側ヒンジ12以外は図2〜4と同等である。図2〜4では、2枚の扉5のそれぞれに対応して、箱体側ヒンジ8を設けていたが、図5のように、配電盤1の箱本体4に設けられた複数の扉5に対して、1個の箱体側ヒンジ12としても良い。箱体側ヒンジ12の長さは、複数の扉5の開口部高さの合計と同程度とする。軸受部12a,ピン穴12bや遮蔽部12cは図4(a)のときと同等なので説明は省略する。
このような構成により、図2〜4と比較して、さらに部品点数を削減でき、また組立作業時間を短縮できる。
図6及び図7は、実施の形態2による配電盤の扉構造のヒンジ部を示す図である。この扉構造が適用される配電盤は、実施の形態1の図1と同等である。図6は図1のB−B線における側面図である。また、図7は、図6のヒンジ部の箱体側ヒンジを示す斜視図である。扉側ヒンジ9は、実施の形態1の図4(b)と同等である。なお、実施の形態1と同等部分は同一符号で示し、以下では相違点を中心に説明する。
箱本体4への取り付けは、実施の形態1の場合と同様に、箱体側ヒンジ13の遮蔽部13cを、取付穴13dを利用して箱体フレーム2にボルト11により固定する。一方の扉側ヒンジ9は、扉5の所定位置へ溶接等により固着する。
図8は、実施の形態3による配電盤の扉構造のヒンジ部を示す部分側面図であり、図1のB−B線と同等部における側面図である。本扉構造が適用される配電盤は、実施の形態1の図1と同等である。実施の形態1と同等部分は同一符号で示して説明を省略し、以下では相違点を中心に説明する。
箱本体4への組立は、図8に示すように、箱体側ヒンジ8は、箱体フレーム2にボルト11により固定されており、扉側ヒンジ14は、扉5の側部内側の所定位置に溶接等で固着されている。組み合わせは、箱体側ヒンジ8の軸受部8aのピン穴8bに扉側ヒンジ14のピン軸14aを挿入すれば良い。図8では、分かりやすいように扉側ヒンジ14を網掛けで示している。
このような構成により、扉側ヒンジ14のピン軸14aを回動軸として扉5が開閉できるようになっている。
図9及び図10は、実施の形態4による配電盤の扉構造のヒンジ部を示す図である。図9は図1のA−A線と同等部分の平面断面図である。また、図10は、図9のヒンジを示す斜視図である。なお、実施の形態1と同等部分は同一符号で示し、以下では相違点を中心に説明する。
ヒンジ15は、図10に示すように、遮蔽板の役目をし、箱体フレーム2側に取り付けられる箱体側ヒンジ15aと、扉5側に取り付けられる扉側ヒンジ15bが、ヒンジピン15cで結合されて一体になっている。ヒンジ15の長さは、扉5が取り付けられる箱本体4の開口部の高さ方向の長さと略同じにしている。
ヒンジ15が予め一体となっているので、組立時に箱体側ヒンジ15aと扉側ヒンジ15bの取付寸法を公差以内に収めるような調整が不要となる。
13a 軸受部、13b ピン軸、13c 遮蔽部、13d 取付穴、
14 扉側ヒンジ、14a ピン軸、15 ヒンジ、15a 箱体側ヒンジ、
15b 扉側ヒンジ、15c ヒンジピン。
Claims (3)
- 電気機器が収容される箱本体と、前記箱本体の開口部の箱体フレームにヒンジを介して回動自在に取り付けられる扉とを備えた配電盤の扉構造であって、
前記ヒンジは、前記箱体フレームに取り付けられる箱体側ヒンジと、前記扉に取り付けられる扉側ヒンジとを有し、
前記箱体側ヒンジには、前記扉が閉められたとき、前記扉側ヒンジに連結される側が前記扉の内面と略隙間無く対向し、前記箱体フレームと前記扉の前記内面との空隙を、前記開口部の高さ方向の全長に亘って塞ぐ遮蔽部が設けられており、
前記扉の前記ヒンジを有する側の周縁部と前記箱体フレームとの隙間から前記箱本体の内部へ通じる経路が前記遮蔽部により遮蔽されるように構成されたことを特徴とする配電盤の扉構造。 - 請求項1記載の配電盤の扉構造において、
前記箱体側ヒンジと前記扉側ヒンジとは、前記箱体側ヒンジに上方へ突出させて設けたピン軸に、前記扉側ヒンジに設けたピン穴が挿入されて結合されていることを特徴とする配電盤の扉構造。 - 請求項1記載の配電盤の扉構造において、
前記箱体側ヒンジと前記扉側ヒンジとは、前記扉側ヒンジに下方に突出させて設けたピン軸が、前記箱体側ヒンジに設けたピン穴に挿入されて結合されていることを特徴とする配電盤の扉構造。
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