JP6179535B2 - 車体側面に空気流路を有する車両 - Google Patents

車体側面に空気流路を有する車両 Download PDF

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Description

本発明は、自動車等の車両の車体構造に係り、より詳細には、走行中の車両の車体のリフト(上昇作用又は上昇力)を低減すべく車体の床下の空気流を形成するための空気流路が設けられた車体構造に係る。
自動車等の車両の車体は、一般的には、車両の直進走行中に於ける車体床下の空気流量を増やして車体の上昇作用が低減されるよう設計される。しかしながら、直進走行中の車両の進行方向の床下の空気流のみを考慮して設計された車体の場合、車体が横風を受けて、偏揺角(車体に対する横風と前後方向風との合成風の向き)が大きくなってくると、床下の空気流量が低減することとなり、リフトCL(車体に発生する無次元化された力)が大きくなることがある。特に、低抵抗車両に於いて、直進時の床下の空気が横方向に抜けにくいように設計されていると、床下空気流量の低減が顕著となり、リフトの増大の程度も大きくなり得る。そして、車体のリフトCL(即ち、上昇力)が大きくなると、タイヤのコーナリングパワーが低減することとなるので、操舵性能が低下し、また、操舵や制駆動力等を制御して、タイヤのコーナリングパワーによって車体の運動を制御しようとする場合には、その性能(作用効果)も低減されることとなる。
そこで、従前より、車体が横風を受けた際にも、リフトを低減すべく、車体床下に十分な程度にて空気流を流通させるための構造が提案されている。例えば、特許文献1に於いては、車体構造において、車両が横風を受けた際に床下空気流量の低減によるリフトの増大の抑制を図るべく、車体の下方の側部の前後輪の間に位置するロッカパネルに、車体側面から車体後方に傾斜して車体床下へ延在する複数の横風流通孔が形成されたサイドエアダムを装着する構成が提案されている。
実開平04−98689
上記の如き、横風流通孔を有するサイドエアダムを車体のロッカパネルに装着する構成に於いては、車体の両側に於いて、それぞれ、車体側面から車体後方へ傾斜して車体床下へ延在する横風流通孔が配置されることとなる。その場合、横風流通孔の延在方向は、風上側に於いては、横風と走行風との合成風の向きと概ね一致するので、空気流が風上側の側面から床下へ横風流通孔内を通過して流入し易くなる。しかしながら、かかる空気流の流入した側と反対側、即ち、風下側の車体側面に於ける横風流通孔の延在方向は、床下に流入した空気流の方向と異なることとなるので、床下に流入した空気流は風下側の横風流通孔の壁に衝突し、更に、かかる空気流の他に、サイドエアダムの外側(風上側の孔の下側)から或いは車両の前方からなど、多方向から空気流が流入するので、車体床下に於いて空気流に乱れが生じ易くなり、車体床下から風下側の車外への空気流の流出が困難となる。その結果、車体床下に於いて、横風の風上側から風下側への空気流の形成が不十分となり、空気流によるリフトの低減の作用効果が十分に達成されない場合があった。
この点に関し、本発明の発明者等の研究によれば、車体の床下に於ける空気流の形成に於いては、車体の床下から風下側の車外への空気流の流出が十分に達成できていることが重要であることが見出された。この知見は、本発明に於いて利用される。
かくして、本発明の一つの課題は、横風の存在下に於いて、走行中の車両の車体の床下の空気流による車体のリフトの低減の効果を向上するよう構成された車体構造を提供することである。
また、本発明のもう一つの課題は、横風の存在下に於いて、車体の床下の空気を横風の風下側へより確実に流出できるよう構成された車体構造を提供することである。
本発明によれば、上記の課題は、前輪及び後輪を有する車両であって、該車両の車体の両側の下方部分の前輪と後輪との間に於いて、車体床下から車体側面の外表面まで延在する空気流路が形成され、車体床下側から車体側面側への該空気流路の延在方向が車両の後方へ傾斜した方向である車両によって達成される。なお、上記の空気流路は、具体的には、車体床下から車体側面の外表面まで車両の後方へ傾斜した方向に延在して貫通する管状構造によって形成されるか、車体床下から車体側面の外表面まで貫通して開口部が車両の前後方向に延在する管状構造に於いて、車両の略上下方向に直立し車体床下側から車体側面側に向かって車両の後方へ傾斜した方向に延在するフィン部材が該管状構造内の空間を仕切ることによって形成されてよい。これらのいずれの場合も、空気流路が複数形成されてよい。
上記の構成に於いては、車体床下と車体側面との間の空気の流通を許す空気流路が、車体床下から車体側面へ向う方向に見て、車両の後方へ傾斜した方向に延在するよう形成される。かかる空気流路の向きの場合、端的に述べれば、車両の走行中に於いて横風を受けた際に、横風の風上側の車体の外表面から車体床下へ流入する空気の流量は、(空気流路が横風の向きに沿っている場合に比して)低減されるが、車体床下の空気が、風下側の車体側面から車外へより流出し易くなることとなる。そうすると、横風の存在下では、車体床下に於いて、空気流の乱れが低減されて、車体床下から風下側への空気流の流量の増大が図られることとなり、車体のリフトを低減する作用が増大されることとなる。なお、後の実施形態の欄に於いて示される如く、車体側面の空気流路の流出口が略真上に向くよう形成され、車両側面にて流出する空気流が上向きに流れるように形成されているときには、車体のリフトの低減作用が更に大きくなり、車体側面の空気流路の流出口が斜め後方に向くよう形成され、車両側面にて流出する空気流が車両の後方へ流れるように形成されているときには、横風により発生する回頭ヨーモーメントに対するアンチヨーモーメントの発生作用が大きくなることが見出されている。
また、上記の構成に於いて、横風の存在下にて車両の走行中に於いて、横風の風上側の空気流路を閉鎖する手段が設けられてよい。かかる構成の場合、横風の風上側から車体床下に直接的に流入する空気の流量は大幅に低減するところ、風上側の空気流路からの空気流の流入が実質的に存在していないことにより、車体床下に於ける空気流の乱れが大幅に低減されることとなり、従って、空気流の乱れに起因するエネルギー損失が低減されるとともに、車体床下から横風の風下側の車体側面へ向かって乱れの少ない空気流の流出量を増大させることが可能となる。横風の風上側の空気流路を閉鎖する手段としては、後の実施形態に説明される如く、発生した横風に対して、受動的に、風上側で閉鎖し、風下側では開放されるシャッター構造や、横風の方向を検知し、その検知された横風の方向に対応して、能動的に、風上側で閉鎖し、風下側では開放されるシャッター構造が採用されてよい。
更に、上記の空気流路は、より好適には、車体床下の空気流の、その進行方向の断面積が空気流路の開口面積よりも大きくなるように空気流路が形成される。そうすると、車体床下の空間から空気流路へ流入した空気流が相対的に狭い開口を通過する際に流速が高くなって車外に流出するため、床下の流量がより大きくなる作用が得られることとなる(ノズル効果)。
また更に、上記の構成に於いて、車両の前方から流入する空気流が車体床下から車体側面の外表面まで延在する空気流路から流出するよう構成されていると、車体床下の空気の流量が増大されて、車体のリフトの低減作用を更に大きくできる点で有利である。
かくして、上記の本発明に於いては、走行中の車両が横風を受けた際に、車体の床下に空気流が流れるようにして車体のリフトの低減を図る場合に、横風の風上側の車外から車体床下への空気の取込みではなく、車体床下から横風の風下側の車外への空気の流出(空気の抜け)がより確実に達成できるようにすることに着目した構成が提供される。かかる構成によれば、端的に述べれば、車両床下に於ける空気流の乱れが低減され、車体床下から横風の風下側の車体側面へ向かう空気の流量が増大され、これにより、車体のリフトの低減作用の増大が達成される。
本発明のその他の目的及び利点は、以下の本発明の好ましい実施形態の説明により明らかになるであろう。
図1(A)、(B)は、本発明による車体床下と車体側面との間に延在する管状構造により形成された空気流路が設けられた車両の底面と、車両の正面から見た断面とをそれぞれ、模式的に表した図である。図1(C)、(D)は、図1(A)と同様の空気流路の車両上方から見た模式図であり、空気流路が、車体下方の側部に於いて車体の前後方向に形成された管状構造をフィンによって仕切ることによって画定される例を示している。(C)は、車体側部から流出する空気流の方向が上向きの場合であり、(D)は、車体側部から流出する空気流の方向が車体後方向きの場合である。図1(E)は、図1(A)の車両の側面から見た模式図である。図1(F)は、車体側部から流出する空気流の方向が上向きの場合の車体周囲の空気の流れを説明する車両の正面から見た模式図であり、図1(G)は、車体側部から流出する空気流の方向が車体後方向きの場合の車体周囲の空気流を説明する車両の上面から見た模式図である。 図2は、本発明の一つの実施形態に於いて、車体床下に車体前方からの空気流も車体側方へ流す場合の空気流を説明する車両の上面から見た模式図である。 図3(A)は、本発明の一つの実施形態に於いて、受動的に、横風の風上側の空気流路を閉鎖し、横風の風下側の空気流路を開放する構成を説明する車体下部の正面から見た模式的な断面図である。図3(B)、(C)は、本発明の一つの実施形態に於いて、能動的に、シャッターの開け閉めによって、横風の風上側の空気流路を閉鎖し、横風の風下側の空気流路を開放する構成を説明する空気流路の流出口の(車両の側方から見た)模式図である。(B)は、横風の風下側にて空気流路を開放した状態であり、(C)は、横風の風上側にて空気流路を閉鎖した状態である。図3(D)は、能動的に、シャッターの開け閉めによって、空気流路の開放又は閉鎖を行う構成の別の実施形態であり、フィンが枢軸周りに回動することにより、空気流路の開放又は閉鎖とフィンの向きが調節される構成を説明する空気流路の流出口近傍を車体上方から見た模式図である。 図4は、本発明の効果を検証する車両の模式的な側面図であり、偏揺角30°の横風を与えた際に、流出口から流出させる空気流の向きを示している。
10…車両
10UF…車体床下空間
10F…車体床部
12FR、FL、RR、RL…車輪
14…車体側部の空気流出入機構
16…空気流路
18…フィン
20…空気流出口
22r、l…受動式シャッター
24…能動式シャッター
以下に添付の図を参照しつつ、本発明を幾つかの好ましい実施形態について詳細に説明する。図中、同一の符号は、同一の部位を示す。
空気流路の基本構成と作用
本発明に於いては、「発明の概要」の欄にて述べた如く、横風の存在下にて走行中の車両の車体の床下に空気流を発生させて車体のリフトの低減を図る構成に於いて、車体床下の空気が風下側の車体側面から車外へより流出し易くなるように空気流路の構成が修正される。具体的には、まず、図1(A)、(B)に模式的に描かれている如く、本発明が適用された車両の車体10に於いて、その左右両側10sl、10srの前輪12FL、FRと後輪12RL、RRとの間にて、車体の床10Fの下の床下空間10UFと車体側部の下方部分との間を連通する空気流路16を含む空気流出入機構14がそれぞれ設けられる。そして、特に、本発明の場合には、空気流路16は、車体床下10UFから車体側部10sl又は10srへ向かって、車両の後方へ傾斜して延在するよう設けられる。このように空気流路16の延在方向が車両の後方へ傾斜している場合、車両の走行中に横風を受けた場合には、風上側(図中、上側)では、車体が受ける風向きと空気流路16の延在方向とが異なるので、風上側から車体床下10UFへ流入する空気流SAの量は少なくなるが、車体床下10UFから風下側(図中、下側)への空気流路16の延在方向が、車体が受ける風向きとほぼ同じ方向となるので、空気流SAが車体床下10UFから風下側の車外へ流出し易くなり、また、横風が風上側からそのまま進入することがなく、従って、風上側から進入した空気流が強く風下側の空気流路16の壁に衝突するといったことが抑制されて、車体床下10UFの空気流の乱れが低減するので、これにより、床下の空気流の流量増大が図られることとなる。
なお、図1(B)に模式的に描かれている如く、車体床下10UFから車体側部の外表面までの空気流の通過する空間は、車体床下10UFの空気流SAの進行方向の断面積Afが空気流路16の開口面積Asよりも大きくなるよう形成されることが好ましい。かかる構成によれば、空気流が空気流路16を通過して排出される際に、流路断面積が狭くなる一方で、流速が高くなるため、ノズル効果によって、床下の空気流量の更なる増大が図られることとなる。
上記の空気流路16は、一つの態様に於いては、図1(A)にて示されている如く、車体の側部の下方にて、複数の管状構造であって、それぞれが車体床下10UFから車体側部10sr、10slへ向かって車体後方へ傾斜するよう確定された構造により形成されてよい。また、別の態様に於いては、図1(C)又は(D)に例示されている如く、空気流路16は、車体の側部の下方にて開口が車体の前後方向に幅広く延在する管状構造内の空間を、複数の、車体の略上下方向に延在するフィン18によって仕切ることによって形成されてもよい。
流出した空気流の向きについて
また、流出される空気流の向きに関して、車体10の側部に於ける空気流路16の空気流の流出口20に於いて、図1(E)に模式的に描かれている如く、流出された空気流の向きによって、車体に作用する力の方向が変化することが見出されている。後述の本発明による構成の作用効果の検証実験に於いても示される如く、流出口20に於ける空気流の向きが略真上方向aUであるときには、図1(F)に模式的に描かれている如く、車体が受ける横風が、車体の上側の経路Aaと下側の経路Abとに分かれて流れることとなり、その結果、車体のリフトを抑制するダウンフォースFdがより効果的に得られることとなる。一方、流出口20に於ける空気流の向きが車体の上向きであって、更に後方へ傾いている向きaRであるときには、図1(G)に模式的に描かれている如く、風下側の車両後方へ噴出する空気流SAが、車両10の前方から風下側の側部を周ってきた空気流Ayを車両の風下側の後部にて車体から剥離し、これにより、剥離域で陰圧が生ずることとなる。そうすると、横風による回頭ヨーモーメントYgに対するアンチヨーモーメントYaを車両後部で発生することが可能となる。
上記の流出口20に於ける空気流の向きは、例えば、図1(C)、(D)に例示されている如く、空気流路16を画定するフィン18の向きの設定によって決定可能である。図1(C)の如く、流出口20に於いてフィンを車体の横方向に略一致するように配置することによって、流出口20の流出後の空気流は、略真上方向aUへ向けられることとなる。また、図1(D)の如く、流出口20に於いてフィンの外縁が車体の後方へ傾斜するように配置することによって、流出口20の流出後の空気流は、車体後方へ傾いた向きaRへ向けられることとなる。フィンの向きは、車体の設計及び製造時に、所望の向きにて空気流が噴出されるように設定されてよい。また、フィンの向きを適宜変更するためのアクチュエータが設けられていてもよい(図3(D)参照)。
車両前方からの空気流の利用
ところで、走行中の車両は、車両前方からも走行風を受ける。従って、図2に模式的に描かれている如く、車両の前方からの空気流も車体床下へ流通させ、これと、車両側部の風上側からの横風の空気流と合わせて、風下側の空気流路16から流出させるようになっていてもよい。かかる構成によれば、車体床下の空気流の流量と流速の増大が期待される。
風上側の空気流路の閉鎖
更に、後述の本発明による構成の作用効果の検証実験によれば、上記の本発明の空気流路を備えた車体に於いて、車体が横風を受けたとき、風上側の空気流路16を閉鎖すると、車体のリフトの低減作用が大きくなることが見出された。その理由は、風上側の空気流路16が閉鎖されると、そこからは空気流の流入が無くなるため、車体床下から車体側部の空気流路への流れの乱れが更に低減され、空気流量が増大することによる。
かくして、本発明の構成に於いては、好適には、走行中の車両が受ける横風の風上側の空気流路を閉鎖するための手段が設けられてよい。空気流路の閉鎖手段の一つの態様に於いては、図3(A)に模式的に描かれている如く、車体10の左右両側に於いて、それぞれ、空気流路16の車体側部側の開口を閉鎖するシャッター22l、22rが設けられる。シャッター22l、22rは、ばね等によって、風又は空気流が存在していない状態下では、空気流路16の開口に押し付けられるよう付勢される。そして、図中、左側に示されている如く、横風の風下側に於いて、空気流路16へ車体床下側から進入する空気流の圧力が、ばねの付勢力を上回ったときにシャッター22rが車体外側へ枢動し、空気流路16の開口が開放される。一方、横風の風上側(図中、右側)に於いては、横風によって、シャッター22lが車体側部に押し付けられたままとなるので、かくして、風上側の空気流路16が閉鎖され、風下側の空気流路16が開放された状態が実現される。
空気流路の閉鎖手段の別の態様に於いては、図3(B)、(C)に模式的に描かれている如く、空気流路16の開口部に於いて、能動的に、例えば、電動機などのアクチュエータによって、上下動されるシャッター24が設けられてよい。この場合、任意の手段により車両が受ける風の方向が検知され、検知された風の方向によって、風下側では、図3(B)の如く、空気流路16が開放される位置にシャッター24が移動され、風上側では、図3(C)の如く、空気流路16が閉鎖される位置にシャッター24が移動される(図中、点線は、シャッター24に覆われた状態の空気流路16とフィン18を表している。)。なお、車両が受ける風の方向を検知する手段としては、風向センサ(図示せず)、或いは、ヨーレートとロールレートが逆位相であるか否かを判定する装置(図示せず)などであってよい(ヨーレートとロールレートが逆位相であるとき、ロールレートの方向の横風が存在すると判定される。)。
更に、能動的な空気流路の閉鎖手段の例として、図3(D)に例示されている如く、空気流路16を画定するフィンとして、角度が可変に調節できるフィン18aが用いられてよい。この場合、車両が受ける風の方向は、図3(B)、(C)の場合と同様に検知され、可変フィン18aは、枢軸18c周りに電動モーター等により、回動される。可変フィン18aが、風上側にあるときには、図中、水平位置に移動され、空気流路16を閉鎖し、風下側にあるときには、図中、(破線にて示された)垂直位置と水平位置との間の任意の角度位置に移動されてよい。可変フィン18aの角度によって、流出される空気流の向きが変更されることとなるので、前記に説明されたリフトの低減作用とアンチヨーモーメントの発生のうち、いずれをより多く要求するかによって適宜設定されてよい。
本発明の構成による作用効果の検証
上記の本発明の構成による作用効果を検証すべく、風洞に於いて、ロードセルに載置された或る試験車両の空力特性を検討した。計測に於いては、車両に対して、前後方向の風(直進時)を与える場合と、横風(偏揺角30°)を与えた場合とについて、車両の両側の空気流路を閉鎖した状態、車両の風上側の空気流路のみを開放した状態、車両の風下側の空気流路のみを開放した状態、車両の両側の空気流路を開放した状態に於ける空力係数を算出した。空気流路から車外へ流出される空気流の角度は、車両後方から測って30°(図4の−30deg)とした。
その結果、直進時の場合には、車体側方の空気流路を開放すると、リアのリフトCLRが若干増大するが(少量の空気流が車体側部から流出したため)、その他の空力係数には、殆ど影響が見られなかった。一方、横風時の空力係数について参照すると、空気流路の開放の有無は、ドラッグ(抗力)CDには殆ど影響がないところ、横力CSは、空気流路の開放により減少し、リフト(上下方向の力)CLについては、風下側の空気流路のみ開放した場合に、いずれも値が低減し、リフトの低減作用が得られることが確認された。ただし、本試験車両の場合、風下への回頭ヨーモーメントCYについては、風上側の空気流路のみ開放した場合、低減作用が見られた。(風上側の空気流路のみ開放した場合、リフトCLの増大が見られた。)
他の形状の試験車両に於いて、上記と同様の風洞実験により、計測されたリフトCLは、下記の順番で低減した。であった。
形状A:(両側閉鎖)>(両側開放)>(風下開放)
形状B:(両側閉鎖)>(両側開放)>(風下開放)
形状C:(両側閉鎖)>(両側開放)>(風下開放)
この結果の結果は、いずれも、風下側の空気流路のみ開放した場合に、より大きなリフトの低減作用が得られることが確認された。なお、形状Aの場合、更に、車体前方からの空気流をも取り込むと、リフトCLは、大幅に低減した。
次に、上記と同様の風洞実験に於いて、図4に示されている如く、偏揺角30°の空気流の存在下にて、空気流路から車外へ噴出される空気流の角度を変化させて、空気流の流出角度による空力係数の変化を検証した。その結果、リフトについては、空気流の流出角度が90°のとき、即ち、空気流が略真上に流出される際に、値が最も小さく、リフトの低減作用が最も大きかった。また、風下への回頭ヨーモーメントについては、空気流の流出角度が−30°のとき、即ち、空気流が車両後方に流出される際に、値が最も小さく、アンチヨーモーメントの作用が最も大きいことを示した。
かくして、上記の構成によれば、走行中の車両が横風を受けた際に、車体床下から横風の風下側の車外への空気の流出(空気の抜け)がより確実に達成できるように、車体床下側から車体側面側への該空気流路の延在方向が車両の後方へ傾斜した方向とすることによって、車体のリフトを低減する作用を増大する効果が得られることとなる。この効果は、風上側の空気流路を閉鎖した場合に更に顕著となる。
以上の説明は、本発明の実施の形態に関連してなされているが、当業者にとつて多くの修正及び変更が容易に可能であり、本発明は、上記に例示された実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の概念から逸脱することなく種々の装置に適用されることは明らかであろう。

Claims (5)

  1. 前輪及び後輪を有する車両であって、前記車両の車体の両側の下方部分の前記前輪と前記後輪との間に於いて、前記車体床下から前記車体側面の外表面まで延在する空気流路が形成され、前記車体床下側から前記車体側面側への該空気流路の延在方向が前記車両の後方へ傾斜した方向であり、更に、横風の存在下にて前記車両の走行中に於いて、前記横風の風上側の空気流路を閉鎖する手段が設けられており、前記空気流路が、前記車体床下から前記車体側面の外表面まで貫通して開口部が前記車両の前後方向に延在する管状構造に於いて、前記車両の略上下方向に直立し前記車体床下側から前記車体側面側に向かって前記車両の後方へ傾斜した方向に延在するフィン部材が該管状構造内の空間を仕切ることによって形成されている車両。
  2. 請求項の車両であって、前記車体床下の空気流の、その進行方向の断面積が前記空気流路の開口面積よりも大きい車両。
  3. 請求項1又は2の車両であって、前記空気流路の流出口が略真上に向くよう形成されている車両。
  4. 請求項1又は2の車両であって、前記空気流路の流出口が斜め後方に向くよう形成されている車両。
  5. 請求項1乃至のいずれかの車両であって、前記車両の前方から流入する空気流が前記車体床下から前記車体側面の外表面まで延在する前記空気流路から流出するよう構成された車両。
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