JP6178086B2 - 土嚢用袋体 - Google Patents

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Description

本発明は、土嚢に用いられる土嚢用袋体に関し、更に詳しくは、縫着部の破断を極力防止することができ、且つ吊りベルトの滑り現象を防止することができる土嚢用袋体に関する。
海岸、河川、湖、池、道路、山林等での土木工事に土嚢が各所で用いられている。ここで、土嚢は、土嚢用袋体の中に中詰め材が充填されたものである。
このような土嚢用袋体としては、中詰め材が投入される基布袋体と、該基布袋体に取り付けられた吊上げのための吊りベルトとを有し、少なくとも1年の経時後の紫外線による強度劣化に相当する分の強度を、前もって余分に与えてある土木用土嚢が知られている(例えば、特許文献1又は2参照)。
特開2007−16585号公報 特開2008−50940号公報
しかしながら、上記特許文献1又は2に記載のような土木用土嚢を含む従来の土嚢用袋体を用いた土嚢は、紫外線吸収剤を糸に含めるため、紫外線に基づく縫着部の劣化は一応抑制できるものの、紫外線吸収剤の効果が時限的であるため、縫着部の強度が低下してくる。
また、吊りベルトをクレーンのフックに引掛け、クレーンで吊り上げると、過度な荷重により、吊りベルトの縫着部の糸が切れる場合がある。その結果、吊りベルトが土嚢から離脱して、土嚢の表面に沿って滑る、いわゆる「滑り現象」が生じる。そうすると、吊り上げ状態の土嚢がバランスを崩して落下する危険もある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、縫着部の破断を極力防止することができ、且つ吊りベルトの滑り現象を防止することができる土嚢用袋体を提供することを目的とする。
本発明者等は、上記課題を解決するため鋭意検討したところ、縫着部を覆うように被覆材を設けることにより、意外にも、上記課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明は、(1)土嚢に用いられる土嚢用袋体であって、基布袋体と、該基布袋体を吊るための帯状の吊りベルトと、を備え、吊りベルトが、基布袋体の側面に縫着された少なくとも一対の縫着部と、基布袋体に縫着されない非縫着部とを有し、縫着部を覆うように、縦が横よりも長い矩形状の被覆材が前記吊りベルトの両側に沿うように該被覆材の両端部で基布袋体にそれぞれ縫着されており、被覆材の横方向の幅が、縫着部における吊りベルトの幅の1.5〜4.0倍であり、被覆材の縦方向の長さが、縫着部の長手方向の長さの1.1〜2.0倍であり、被覆材には紫外線反射剤又は紫外線吸収剤が付与されている土嚢用袋体に存する。
本発明は、(2)吊りベルトが、ループ状となっており、且つ、一対の縫着部を架橋する取っ手部を更に有し、取っ手部の中央には、クレーンのフックを取り付けるための吊り部が形成されている上記(1)記載の土嚢用袋体に存する。
本発明は、(3)吊り部が、一定の幅を有する帯状の取っ手部を長手方向に沿って折り返して縫着することにより形成されている上記(2)記載の土嚢用袋体に存する。
本発明は、(4)吊り部が、補強布により被覆されている上記(3)記載の土嚢用袋体に存する。
本発明は、(5)補強布が、基布袋体及び吊りベルトとは異なる色で着色されている上記(4)記載の土嚢用袋体に存する。
本発明は、()基布袋体がポリプロピレンからなり、該基布袋体のJIS−L1096に準じた引張強度が240N/cm以上であり、且つJIS−A1218に準じた透水性が1.0×10−2cm/s以上である上記(1)〜()のいずれか1つに記載の土嚢用袋体に存する。
本発明は、()吊りベルトが4本吊りとなっており、該吊りベルトのJIS−L1096に準じた引張強度が30kN/本以上である上記(1)〜()のいずれか1つに記載の土嚢用袋体に存する。
本発明の土嚢用袋体においては、縫着部を覆うように被覆材を設けることにより、縫着部への紫外線の到達がより抑制される。これにより、紫外線劣化に基づく、縫着部の破断を防止することができる。これに加え、吊りベルトをクレーンのフックに引掛け、クレーンで吊り上げた状態とした場合、仮に縫着部の糸が破断しても、吊りベルトの滑り現象を阻止することができる。
このとき、被覆材の長手方向の長さが、縫着部の長手方向の長さの1.1〜2.0倍であると、縫着部の機械的な破断をより防止することが可能となる。
また、土嚢用袋体においては、仮に縫着部が破断した場合であっても、縫着された被覆材が吊りベルトを支持するので、吊りベルトの位置が大きくずれずに土嚢を吊り上げることができる。
このとき、被覆材の幅が、縫着部における吊りベルトの幅の1.5〜4.0倍である場合、縫着部と同時に被覆材が破断することが防止される。
本発明の土嚢用袋体においては、被覆材には紫外線反射剤又は紫外線吸収剤が付与されている場合、紫外線劣化に基づく、縫着部の破断を効率良く防止することができる。
本発明の土嚢用袋体においては、吊りベルトがループ状となっている場合、基布袋体への取り付けが容易となる。このとき、吊りベルトの両側を取っ手部とすることにより、縫着部が基布袋体からより剥がれ難くなる。
本発明の土嚢用袋体においては、基布袋体がポリプロピレンからなり、該基布袋体のJIS−L1096に準じた引張強度が240N/cm以上であると、多段積みした場合の上載荷重に十分に耐えられるという利点があり、JIS−A1218に準じた透水性が1.0×10−2cm/s以上であると、高含水比の中詰め材に対して、早急に水を排出できるという利点がある。
本発明の土嚢用袋体においては、吊りベルトが4本吊りとなっており、該吊りベルトのJIS−L1096に準じた引張強度が30kN/本以上である場合、土嚢を吊り上げる際に、吊りベルトが破損することを抑制できる。
図1は、本実施形態に係る土嚢用袋体を模式的に示す斜視図である。 図2の(a)は、本実施形態に係る土嚢用袋体を示す底面図であり、(b)は、本実施形態に係る土嚢用袋体を示す上面図である。 図3の(a)及び(b)は、本実施形態に係る土嚢用袋体における滑り現象を説明するための説明図である。 図4は、本実施形態に係る土嚢用袋体の被覆材を示す部分拡大図である。 図5は、本実施形態に係る土嚢用袋体の吊り部を示す部分拡大図である。
以下、必要に応じて図面を参照しつつ、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面中、同一要素には同一符号を付すこととし、重複する説明は省略する。また、上下左右等の位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。更に、図面の寸法比率は図示の比率に限られるものではない。
本実施形態に係る土嚢用袋体は、土嚢に用いられる。すなわち、土嚢用袋体は、内部に図示しない中詰め材が充填可能となっている。
ここで、中詰め材としては、公知のものが用いられ、例えば、土砂や石材等が挙げられる。
図1は、本実施形態に係る土嚢用袋体を模式的に示す斜視図である。
図1に示すように、本実施形態に係る土嚢用袋体10は、基布袋体1と、該基布袋体1を吊るための帯状の吊りベルト2と、を備える。
土嚢用袋体10においては、基布袋体1の内部に中詰め材を充填し、その後、基布袋体1の図示しない口部を封じることにより土嚢として用いられる。なお、口部を封じる方法としては、特に限定されないが、例えば、ロープで縛る方法が挙げられる。
基布袋体1は、有底円筒状となっている。
ここで、基布袋体1の材質としては、特に限定されないが、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリアミド等が用いられる。
これらの中でも、基布袋体1の材質は、耐久性及びリサイクルのし易さの観点から、ポリプロピレンであることが好ましい。
基布袋体1には、紫外線反射剤(紫外線遮蔽剤を含む)又は紫外線吸収剤が含まれていることが好ましい。この場合、紫外線による基布袋体1の劣化を抑制することができる。
なお、紫外線反射剤としては、カーボンブラック、酸化鉄、酸化クロム、酸化鉛、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化チタン、炭酸カルシウム、硫酸バリウム等が挙げられ、紫外線吸収剤としては、フェニルサリシレート系、ヒドロキシベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、ヒンダードアミン系等の吸収剤が挙げられる。
基布袋体1において、JIS−L1096に準じた引張強度が240N/cm以上であることが好ましい。
引張り強度が240N/cm未満であると、引張り強度が上記範囲内にある場合と比較して、多段積みした場合の上載荷重に耐えられず、基布袋体1が破れる恐れがある。
また、JIS−A1218に準じた透水性が1.0×10−2cm/s以上であることが好ましい。
透水性が1.0×10−2cm/s未満であると、透水性が上記範囲内にある場合と比較して、高含水比の中詰め材に対して、早急に水を排出できない恐れがある。
吊りベルト2は、基布袋体1の側面に縫着された少なくとも一対の縫着部2aと、基布袋体1に縫着されない非縫着部2cと、両方の縫着部2aを架橋する取っ手部2bとからなる。
図2の(a)は、本実施形態に係る土嚢用袋体を示す底面図であり、(b)は、本実施形態に係る土嚢用袋体を示す上面図である。
図2の(a)に示すように、土嚢用袋体10において、吊りベルト2は、基布袋体1の底部1bで直交し、底部1bから立ち上がるように、基布袋体1の側面と吊りベルト2の縫着部2aとが部分的に縫着されている(図1参照)。
なお、本実施形態に係る土嚢用袋体10においては、基布袋体1の底部1bにおいても、吊りベルト2の縫着部2aと部分的に縫着されている。すなわち、基布袋体1の底部1bは、四隅が吊りベルト2の縫着部2aと縫着されており、それ以外の吊りベルト2の非縫着部2cとは縫着されていない。
また、基布袋体1の側面も同様に、吊りベルト2の縫着部2aと縫着されており、それ以外の吊りベルト2の非縫着部2cとは縫着されていない(図1参照)。
そして、図2の(b)に示すように、基布袋体1の上面では、一対の吊りベルト2の取っ手部2bが配置される。
このとき、取っ手部2bの略中央には、吊り部5が形成されている。すなわち、中詰め材が充填された土嚢用袋体10は、取っ手部2bの吊り部5を吊り上げることにより、縫着部2aを介して土嚢用袋体10が吊り上げられることになる。
土嚢用袋体10においては、クレーンのフックを取り付ける吊り部5が形成されているので、フックを取り付ける位置が明確となっている。
また、吊り部5が取っ手部の略中央に取り付けられていることから、吊り搬送の際、フックが常に取っ手部の略中央に取り付けられることになるので、偏荷重による土嚢用袋体の破損を防止できる。
図1に戻り、本実施形態に係る土嚢用袋体10において、吊りベルト2は、エンドレスのループ状となっている。このため、吊りベルト2の基布袋体1への取り付けが容易となる。
また、エンドレスのループ状の吊りベルト2が底部1bを通って、取っ手部2bとなるように配置されているので、取っ手部2bを吊り上げる際には、基布袋体1全体が吊りベルト2によって持ち上げられることになる。このため、縫着部2aの糸への荷重が軽減され、縫着部2aが基布袋体からより剥がれ難くなる。
さらに、中詰め材が投入された土嚢を吊り上げた場合に、基布袋体1は周囲から内方へ向けて吊りベルト2による押圧作用が有効に働くので、土嚢を吊り上げたときの安定性が増し、より安全且つ確実に搬送することが可能となる。
なお、基布袋体1は4本の吊りベルト2で吊られることになるので、本実施形態に係る土嚢用袋体10は、いわゆる4本吊りの土嚢用袋体となる。
ここで、吊りベルト2の使用糸としては、マルチフィラメント又はテープヤーンが用いられる。これらの中でも、吊りベルト2の使用糸は、傷付き難いという理由から、マルチフィラメントであることが好ましい。
また、吊りベルト2の材質としては、特に限定されないが、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリアミド等が用いられる。
これらの中でも、吊りベルト2の材質は、耐久性及びリサイクルのし易さの観点から、ポリプロピレンであることが好ましい。
吊りベルト2においては、紫外線反射剤又は紫外線吸収剤が含まれていることが好ましい。この場合、紫外線による吊りベルト2の劣化を抑制することができる。
なお、紫外線反射剤及び紫外線吸収剤としては、上述したものと同じものが用いられる。
吊りベルト2において、JIS−L1096に準じた引張強度が30kN/本以上であることが好ましい。
引張り強度が30kN/本未満であると、引張り強度が上記範囲内にある場合と比較して、中詰め材が充填された土嚢用袋体を吊り上げる際に、吊りベルトが破損する恐れがある。
土嚢用袋体10において、各縫着部2aの上面には、該縫着部2aを跨いで覆うように、被覆材7が基布袋体1の側面にそれぞれ縫着されている。
土嚢用袋体10は、縫着部2aを覆うように被覆材7を設けることにより、縫着部2aへの紫外線の到達が抑制される。これにより、紫外線劣化に基づく、縫着部の破断を防止することができる。
このことに加え、吊りベルト2をクレーンのフックに引掛け、クレーンで吊り上げた状態とした場合、クレーンの横揺れが生じても、被覆材7により、縫着部2aにかかる負荷が軽減される。すなわち、縫着部2aが外方に剥がれることが被覆材7により防止される。これにより、縫着部2aの機械的な破断も抑制することが可能となる。
図3の(a)及び(b)は、本実施形態に係る土嚢用袋体における滑り現象を説明するための説明図である。
図3の(b)に示すように、被覆材7を有さない土嚢用袋体11においては、土嚢用袋体11の吊りベルトをクレーンのフックに引掛け、クレーンで吊り上げた状態とした場合、仮に縫着部2aが破断すると、吊りベルトが土嚢の表面に沿って滑るいわゆる「滑り現象」が生じ、吊り上げ状態の土嚢がバランスを崩して落下する危険がある。
それに対し、図3の(a)に示すように、被覆材7を有する本発明の土嚢用袋体10は、仮に縫着部2aが破断しても、被覆材7が吊りベルト2を覆うように縫着されているので、吊りベルト2の位置が基布袋体10の側面に沿って横方向に大きくずれずに土嚢を吊り上げることができる。このように、被覆材7は、この「滑り現象」を確実に防止する機能を有するものである。
図4は、本実施形態に係る土嚢用袋体の被覆材を示す部分拡大図である。
図4に示すように、被覆材7は、矩形状となっており、基布袋体1の側面の縫着部2aを十分覆うように、基布袋体1に側面に取り付けられる。
このとき、被覆材7は、縫着部を保護する意味で或いは強度の観点から、その両端部が吊りベルト2の両側に沿うようにして縫われることが好ましい。
被覆材7の幅W2は、滑り現象防止の観点から、縫着部2aにおける吊りベルトの幅W1の4.0倍以下であることが好ましく、1.5〜4.0倍であることがより好ましく、1.5〜2.5倍であることが更に好ましい。
また、被覆材7の長手方向の長さH2は、縫着部2aの長手方向の長さH1の1.1〜2.0倍であることが好ましく、1.1〜1.3倍であることがより好ましい。
ここで、被覆材7の材質としては、特に限定されないが、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリアミド等が用いられる。
これらの中でも、被覆材7の材質は、耐久性及びリサイクルのし易さの観点から、ポリプロピレンであることが好ましい。
被覆材7においては、紫外線反射剤又は紫外線吸収剤が含まれていることが好ましい。この場合、紫外線による吊りベルト2の縫着部2aの紫外線劣化に基づく破断を抑制することができる。
なお、紫外線反射剤及び紫外線吸収剤としては、上述したものと同じものが用いられる。
本実施形態に係る土嚢用袋体10を用いた土嚢は、海岸、河川、湖、池、道路、山林等の法面に好適に敷設される。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。
例えば、本実施形態に係る土嚢用袋体10においては、ループ状の吊りベルト2を用いているが、紐状の吊りベルトを用いてもよい。
本実施形態に係る土嚢用袋体10においては、基布袋体1の側面と、各吊りベルト2の縫着部2aとが1箇所で縫着されているが、複数箇所で縫着されていてもよい。なお、基布袋体1の底面1bについても同様である。
また、吊りベルト2は、基布袋体1の底部1bで直交し、底部1bから立ち上がるように、基布袋体1の側面に沿って取り付けられているが、この構造に限定されない。
本実施形態に係る土嚢用袋体10においては、4本吊りとなっているが、2本又は3本吊りであってもよく、5本吊り以上であってもよい。
本実施形態に係る土嚢用袋体10においては、取っ手部2bの略中央に吊り部5が形成されているが、吊り部5の構造は特に限定されない。
図5は、本実施形態に係る土嚢用袋体の吊り部を示す部分拡大図である。
図5に示すように、吊り部5は、一定の幅を有する帯状の取っ手部2bを長手方向に沿って折り返して縫着することにより形成されていてもよい。この場合、吊り部5は、他の取っ手部2bよりも強度が優れるものとなる。
また、吊り部5は、補強布6により被覆されていてもよい。この場合、吊り部5の強度がより向上する。
ここで、補強布6の材質としては、特に限定されないが、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリアミド等が用いられる。
これらの中でも、補強布6の材質は、耐久性及びリサイクルのし易さの観点から、ポリプロピレンであることが好ましい。
補強布6においては、紫外線反射剤又は紫外線吸収剤が含まれていることが好ましい。この場合、紫外線による吊りベルト2の劣化を抑制することができる。
なお、紫外線反射剤及び紫外線吸収剤としては、上述したものと同じものが用いられる。
補強布6は、基布袋体1及び吊りベルト2とは異なる色で着色されていることが好ましい。これにより、吊り部5とその他の部分との見分けがし易いので、フックを間違えずに吊り部に取り付けることができる。
本実施形態に係る土嚢用袋体は、別の土嚢用袋体と結束ベルトを用いて連結させてもよい。
具体的には、土嚢用袋体10の吊りベルト2に対して、結束ベルトを、例えば「本結び」や「ふた結び」で結び付けることによって連結が行われる。
土嚢用袋体10を連結させることにより、背面土圧や背面水圧による土嚢の転倒及び前方への滑動をより十分に防止することが可能となる。
本発明に係る土嚢用袋体10は、海岸、河川、湖、池、道路、山林等の法面の護岸のために、好適に敷設して用いられる。本発明に係る土嚢用袋体によれば、縫着部の破断を防止することができ、且つ吊りベルトの滑り現象を防止することができる。
1・・・基布袋体
1b・・・底部
2・・・吊りベルト
2a・・・縫着部
2b・・・取っ手部
2c・・・非縫着部
5・・・吊り部
6・・・補強布
7・・・被覆材
10・・・土嚢用袋体

Claims (7)

  1. 土嚢に用いられる土嚢用袋体であって、
    基布袋体と、
    該基布袋体を吊るための帯状の吊りベルトと、
    を備え、
    前記吊りベルトが、前記基布袋体の側面に縫着された少なくとも一対の縫着部と、前記基布袋体に縫着されない非縫着部とを有し、
    前記縫着部を覆うように、縦が横よりも長い矩形状の被覆材が前記吊りベルトの両側に沿うように該被覆材の両端部で前記基布袋体にそれぞれ縫着されており、
    前記被覆材の横方向の幅が、前記縫着部における吊りベルトの幅の1.5〜4.0倍であり、
    前記被覆材の縦方向の長さが、前記縫着部の長手方向の長さの1.1〜2.0倍であり、
    前記被覆材には紫外線反射剤又は紫外線吸収剤が付与されている土嚢用袋体。
  2. 前記吊りベルトがループ状となっており、且つ、一対の前記縫着部を架橋する取っ手部を更に有し、
    前記取っ手部の中央には、クレーンのフックを取り付けるための吊り部が形成されている請求項記載の土嚢用袋体。
  3. 前記吊り部が、一定の幅を有する帯状の前記取っ手部を長手方向に沿って折り返して縫着することにより形成されている請求項2記載の土嚢用袋体。
  4. 前記吊り部が、補強布により被覆されている請求項3記載の土嚢用袋体。
  5. 前記補強布が、前記基布袋体及び前記吊りベルトとは異なる色で着色されている請求項4記載の土嚢用袋体。
  6. 前記基布袋体がポリプロピレンからなり、
    該基布袋体のJIS−L1096に準じた引張強度が240N/cm以上であり、且つJIS−A1218に準じた透水性が1.0×10−2cm/s以上である請求項1〜のいずれか1項に記載の土嚢用袋体。
  7. 前記吊りベルトが4本吊りとなっており、
    該吊りベルトのJIS−L1096に準じた引張強度が30kN/本以上である請求項1〜のいずれか1項に記載の土嚢用袋体。
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