JP6063751B2 - 土嚢用袋体 - Google Patents

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Description

本発明は、土嚢に用いられる土嚢用袋体に関し、更に詳しくは、廃棄物を密閉収容可能であり、且つ強度にも優れる土嚢用袋体に関する。
海岸、河川、湖、池等での土木工事に土嚢が各所で用いられている。ここで、土嚢は、土嚢用袋体の中に土砂や石材等の中詰め材が充填されたものである。
このような土嚢用袋体としては、合成繊維糸で編成した網地を用い一重または二重以上で形成した外袋の開口周縁近傍の網目に吊りロープを挿通し、端部を連結して無端状となし該無端状ロープを網目の所定箇所で引き出して複数の吊りループを形成し、吊りループ近傍に口絞りロープを配設した外袋と、該外袋の内部に配置した布帛で形成した内袋と、内袋に充填した土砂とからなる大型土嚢が知られている(例えば、特許文献1参照)。
ところで、近年、土嚢用袋体は、上述した土木工事だけでなく、中詰め材の代わりに、汚染水やし尿を吸着させた吸着ポリマー、破砕片、汚染土壌、排便等の廃棄物を大量に密閉して収容する用途として用いることが検討されている。
特開2000−1828号公報
しかしながら、上記特許文献1記載の大型土嚢は、外袋と内袋に密閉性がないので、廃棄物を密閉収容する用途に用いることはできない。
また、一般の密閉収容用の袋は、大量の廃棄物を収容することができず、また、強度も不十分であるので運搬することが困難である。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、廃棄物を密閉収容することができ、強度にも優れる土嚢用袋体を提供することを目的とする。
本発明者等は、上記課題を解決するため鋭意検討したところ、廃棄物を密閉収容可能な内袋体と、所定の強度を有する外袋体とを備え、これらを固定させることにより、意外にも、上記課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明は、(土嚢に用いられる土嚢用袋体であって、廃棄物を密閉収容可能な内袋体と、該内袋体を収容する外袋体と、内袋体と外袋体とを固定する固定部と、を備え、外袋体のJIS−L1096に準じて測定した引張強度が240N/cm以上である土嚢用袋体に存する。
本発明は、(土嚢に用いられる土嚢用袋体であって、廃棄物を密閉収容可能な内袋体と、該内袋体を収容する外袋体と、内袋体と外袋体とを固定する固定部と、を備え、内袋体のJIS−K7129に準じて測定した透湿度が100g/m・24h以下である土嚢用袋体に存する。
本発明は、(土嚢に用いられる土嚢用袋体であって、廃棄物を密閉収容可能な内袋体と、該内袋体を収容する外袋体と、内袋体と外袋体とを固定する固定部と、を備え、外袋体が、ポリエステル又はポリプロピレンからなる織物、編物又は組物であり、内袋体が、ポリエステルフィルム、ナイロンフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリメチルペンテンフィルム、ポリアクリロニトリルフィルム、アルミナ蒸着フィルム及びシリカ蒸着フィルムからなる群より選ばれる少なくとも1種のフィルムからなる積層体である土嚢用袋体に存する。
本発明は、(土嚢に用いられる土嚢用袋体であって、廃棄物を密閉収容可能な内袋体と、該内袋体を収容する外袋体と、内袋体と外袋体とを固定する固定部と、を備え、外袋体の容積が、内袋体の容積よりも小さくなっている土嚢用袋体に存する。
本発明は、(土嚢に用いられる土嚢用袋体であって、廃棄物を密閉収容可能な内袋体と、該内袋体を収容する外袋体と、内袋体と外袋体とを固定する固定部と、を備え、内袋体のJIS−K7126に準じて測定した酸素透過度が500ml/m ・24h・MPa以下である土嚢用袋体に存する。
本発明は、()固定部が、外袋体に縫着されている上記(1)〜()のいずれか1つに記載の土嚢用袋体に存する。
本発明は、(固定部が粘着テープであり、該固定部と内袋体との固定が、粘着によるものである上記(1)〜()のいずれか1つに記載の土嚢用袋体に存する。
本発明は、(固定部が、内袋体の外側側面と外袋体の内側側面とを部分的に固定するものである上記(1)〜()のいずれか1つに記載の土嚢用袋体に存する。
本発明は、()内袋体が、固定部から着脱自在となっている上記(1)〜()のいずれか1つに記載の土嚢用袋体に存する。
本発明は、(10)外袋体を吊るための帯状の吊りベルトを更に備え、該吊りベルトが、外袋体の側面に縫着されている上記(1)〜()のいずれか1つに記載の土嚢用袋体に存する。
本発明の土嚢用袋体においては、内袋体を備えることにより、廃棄物を密閉した状態で収容することができる。
これにより、廃棄物が漏れることを防止することができる。このとき、内袋体の透湿度が100g/m・24h以下であると、廃棄物の漏れ、及び、水分の侵入を防止することができ、酸素透過度が500ml/m・24h・MPa以下であると、悪臭の漏れを抑制することができる。
本発明の土嚢用袋体においては、内袋体の外側に、例えば、引張強度が240N/cm以上の外袋体を備えることにより、土嚢用袋体自体として、十分な強度を発揮することができる。
これにより、廃棄物を収容させた土嚢用袋体を、クレーン等で吊り上げて運搬することが可能となる。
本発明の土嚢用袋体においては、内袋体と外袋体とが固定部を介して固定されているので、内袋体が外袋体に対してずれ、互いに擦れ合うことを防止できる。
このとき、固定部が、内袋体の外側側面と外袋体の内側側面とを部分的に固定するものである場合、内袋体には所定の自由度があるので、取り扱い易い。
ここで、内袋体が、固定部から着脱自在となっている場合、廃棄物に応じて、透湿度の異なる内袋体に適宜交換することが可能となる。
すなわち、内袋体の透湿度の調整ができる。
本発明の土嚢用袋体においては、外袋体が、ポリエステル又はポリプロピレンからなる織物、編物又は組物である場合、柔軟性を有するので、廃棄物からの応力を受けても、その力を分散させることができる。
このとき、固定部が、外袋体に縫着されていると、固定部を外袋体に確実に固定できる。
また、内袋体が、ポリエステルフィルム、ナイロンフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリメチルペンテンフィルム、ポリアクリロニトリルフィルム、アルミナ蒸着フィルム及びシリカ蒸着フィルムからなる群より選ばれる少なくとも1種のフィルムからなる積層体である場合、廃棄物の密閉性がより向上する。
このとき、固定部と内袋体との固定が、粘着によるものであると、固定部と内袋体とを容易に固定できる。
なお、内袋体の着脱も容易となる。
本発明の土嚢用袋体においては、外袋体の容積が、内袋体の容積よりも小さくなっている場合、廃棄物によって土嚢用袋体の形状が変わっても、内袋体のみを廃棄物の形状に追従させることにより、外袋体が破れることを防止できる。
また、土嚢用袋体を吊り上げた場合、外袋体と共に内袋体が引っ張られることを抑制できる(張力抑制効果)。
さらに、充填された廃棄物の充填圧が、内袋体を介して、外袋体に伝わることになるので、内袋体が破損することを防止できる(圧力抑制効果)。
本発明の土嚢用袋体においては、外袋体を吊るための帯状の吊りベルトを更に備え、該吊りベルトが、外袋体の側面に縫着されている場合、吊りベルトを介して、土嚢用袋体をクレーン等で容易に運搬することが可能となる。
図1は、本実施形態に係る土嚢用袋体の概略を示す側面図である。 図2は、図1に示す土嚢用袋体の部分Pを示す拡大図である。 図3の(a)は、本実施形態に係る土嚢用袋体の概略を示す底面図であり、(b)は、本実施形態に係る土嚢用袋体の概略を示す上面図である。 図4は、本実施形態に係る土嚢用袋体の内袋体の概略を示す斜視図である。 図5の(a)は、図1に示す土嚢用袋体をA−A線で水平に切断した概略断面図であり、(b)は、(a)の状態から、内袋体を剥がした図である。
以下、必要に応じて図面を参照しつつ、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
なお、図面中、同一要素には同一符号を付すこととし、重複する説明は省略する。
また、上下左右等の位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。
更に、図面の寸法比率は図示の比率に限られるものではない。
本実施形態に係る土嚢用袋体は、土嚢に用いられる。
具体的には、土嚢用袋体は、内部に廃棄物を充填し、運搬するために用いられる。
ここで、廃棄物とは、汚染水やし尿を吸着させた吸着ポリマー、破砕片、汚染土壌、排便等を意味する。
なお、当然、廃棄物の代わりに、土砂、木材等の中詰め材を充填することも可能である。
図1は、本実施形態に係る土嚢用袋体の概略を示す側面図である。
図1に示すように、本実施形態に係る土嚢用袋体10は、廃棄物を密閉収容可能な内袋体1と、該内袋体1を収容する外袋体2と、内袋体1の外側側面と外袋体2の内側側面とを、周方向に対し部分的に固定する固定部3と、を備える。
また、外袋体2には、帯状の吊りベルト5が縫着されている。
土嚢用袋体10は、内袋体1と外袋体2との2重構造となっており、内袋体1内に廃棄物等が収容される。
そして、内袋体1の口部1aを封止することにより、廃棄物が内袋体1内に密閉され、外袋体2の口部1bを封止することにより、内袋体1が外袋体2内に収容される。
すなわち、廃棄物は、内袋体1及び外袋体2によって2重に封をされた状態で収容されることになる。
土嚢用袋体10によれば、内袋体1と外袋体2とが固定部3を介して固定されているので、内袋体1が外袋体2に対してずれ、互いに擦れ合うことを防止できる。
このとき、固定部3が、内袋体1の外側側面と外袋体2の内側側面とを部分的に固定しているので、固定部3以外の部分において、内袋体1には所定の動きの自由度があり、取り扱い易い。
また、廃棄物が内袋体1に密閉されることで、廃棄物が漏れることを防止できる。
さらに、内袋体1が外袋体2に収容されることで、内袋体1が外部からの直接の衝撃により破れることを防止できる。
さらにまた、外袋体2に設けられた吊りベルト5により、内袋体1を有する土嚢用袋体10をクレーン等で吊って運搬することが可能となる。
本実施形態に係る土嚢用袋体10において、外袋体2は、円柱状であり、外側側面に吊りベルト5が部分的に縫着され、内側側面に固定部3を介して、内袋体1が固定されている。
ここで、外袋体2の素材としては、特に限定されないが、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリアミド、アラミド等が用いられる。
これらの中でも、外袋体2の素材は、強度及びリサイクルのし易さの観点から、ポリエステル又はポリプロピレンであることが好ましい。
本実施形態に係る土嚢用袋体10において、外袋体2の組織は、織物、編物、不織布又は組物である。このため、外袋体2が柔軟性を有するので、外部からの衝撃があっても吸収することができる。
特に、外袋体が、ポリエステル又はポリプロピレンからなる織物、編物又は組物であることがより好ましい。
この場合、所定の強度を有すると共に、柔軟性を有するので、廃棄物からの応力を受けても、その力を分散させることができる。
外袋体2においては、反射剤又は紫外線吸収剤等の添加剤が含まれていることが好ましい。
かかる添加剤は、素材に練りこまれていてもよく、外袋体2を形成後、付与してもよい。
この場合、紫外線による外袋体2の劣化を抑制することができる。
なお、反射剤としては、カーボンブラック、酸化鉄、酸化クロム、酸化鉛、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化チタン、炭酸カルシウム、硫酸バリウム等が挙げられ、紫外線吸収剤としては、フェニルサリシレート系、ヒドロキシベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系等の吸収剤が挙げられる。
外袋体2において、JIS−L1096に準じて測定した引張強度が240N/cm以上であることが好ましい。
内袋体1の外側に、引張強度が240N/cm以上の外袋体を備えることにより、土嚢用袋体10自体として、十分な強度を発揮することができる。
これにより、廃棄物を収容させた土嚢用袋体を、クレーン等で吊り上げて運搬することが可能となる。
また、土嚢用袋体10の強度が外袋体2によって担保されるので、内袋体1は、強度がさほどなくても、廃棄物を密閉収容可能な材質のものを広い範囲で選択使用できる。
土嚢用袋体10において、吊りベルト5は、外袋体2に部分的に縫着される。
なお、本明細書において、外袋体2の部分的に縫着される個所を縫着部とする。
また、吊りベルト5が外袋体2に縫着されている縫着部の上面には、該縫着部を覆うように、被覆材7が外袋体1の側面に縫着されている。
図2は、図1に示す土嚢用袋体の部分Pを示す拡大図である。
図2に示すように、吊りベルト5は、外袋体2の外側側面の縫着部2bに縫着されており、被覆材7は、縫着部2bを十分覆うように、外袋体2の外側側面に縫着されている。なお、被覆材7は、矩形状であり、被覆材7の両端部が吊りベルト5の両側に沿うようにして縫われる。
被覆材7の素材としては、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリアミド、アラミド等が用いられる。
これらの中でも、被覆材7の素材は、強度及びリサイクルのし易さの観点から、ポリエステル又はポリプロピレンであることが好ましい。
また、被覆材7の素材は、外袋体2の素材と同じであることがより好ましい。
被覆材7においては、反射剤又は紫外線吸収剤等の添加剤が含まれていることが好ましい。
かかる添加剤は、素材に練りこまれていてもよく、被覆材7を形成後、付与してもよい。この場合、紫外線による被覆材7の劣化を抑制することができる。
なお、反射剤及び紫外線吸収剤は上述したものと同じものを適宜用いることができる。
土嚢用袋体10においては、被覆材7を備えることにより、縫着部2b、特に縫着に用いられる糸の紫外線による劣化を防止できる。
また、縫着部2bと外袋体2との固定が補強される。
図3の(a)は、本実施形態に係る土嚢用袋体の概略を示す底面図であり、(b)は、本実施形態に係る土嚢用袋体の概略を示す上面図である。
図3の(a)に示すように、土嚢用袋体10において、吊りベルト5は、外袋体2の底部2aで直交し、外袋体2の側面では底部2aから立ち上がるように底部2aと垂直に取り付けられる。
このため、廃棄物が投入された状態で吊り上げた場合、外袋体2は周囲から内方へ向けて吊りベルト5による押圧作用が有効に働くので、土嚢用袋体10を吊り上げたときの安定性が増し、より安全且つ確実に運搬することが可能となる。
なお、外袋体2の底部2aにおいては、底部2aの縫着部2bにて、吊りベルト5が縫着されている。
そして、図3の(b)に示すように、外袋体1の上面では、隣の吊りベルト5同士が繋がっている。
すなわち、実質的には1本の吊りベルト5が外袋体2に取り付けられている(図1参照)。
これにより、土嚢用袋体10を吊り上げる際には、外袋体2と吊りベルト5との縫着強度に依存することなく、外袋体2全体が吊りベルト5によって持ち上げられることになる。
吊りベルト5の上端部には、取っ手部5aが形成されている。
なお、取っ手部5aは、土嚢用袋体10をクレーン等で吊り上げる場合に、クレーンのフックに引っ掛ける部位である。
なお、取っ手部5aは、強度をより向上させる観点から、吊りベルト5を2重に折り畳んだ構成となっていることが好ましい。
また、クレーン車のフックをかける位置を間違えないようにするため、取っ手部5aは、外袋体2の色とは異なる色とすることが好ましい。
さらに、取っ手部5aには、補強のためのカバーが設けられていてもよく、そのカバーに外袋体2の色とは異なる色が施されていてもよい。
ここで、吊りベルト5の素材としては、特に限定されないが、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリアミド等が用いられる。
これらの中でも、吊りベルト5の材質は、耐久性及びリサイクルのし易さの観点から、ポリプロピレンであることが好ましい。
吊りベルト5においては、反射剤又は紫外線吸収剤等の添加剤が含まれていることが好ましい。
かかる添加剤は、素材に練りこまれていてもよく、吊りベルト5を形成後、付与してもよい。
この場合、紫外線による吊りベルト5の劣化を抑制することができる。
なお、反射剤及び紫外線吸収剤は上述したものと同じものを適宜用いることができる。
吊りベルト5において、JIS−L1096に準じた引張強度が30kN/本以上であることが好ましい。
引張り強度が30kN/本未満であると、引張り強度が上記範囲内にある場合と比較して、中詰め材が充填された土嚢用袋体を吊り上げる際に、吊りベルトが破損する恐れがある。
図4は、本実施形態に係る土嚢用袋体の内袋体の概略を示す斜視図である。
図4に示すように、内袋体1は、円柱状の袋であり、外側側面で固定部3を介して外袋体2と固定するようになっている。
なお、後述するように、固定部3の内袋体1との固定は、粘着によるので、内袋体1の外側側面の粘着個所は問わない。
内袋体1は、ポリエステルフィルム、ナイロンフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリメチルペンテンフィルム、ポリアクリロニトリルフィルム、アルミナ蒸着フィルム及びシリカ蒸着フィルムからなる群より選ばれる少なくとも1種のフィルムからなる。
このとき、これらのフィルムが少なくとも2層積層された積層体を採用することが好ましい。この場合、廃棄物の密閉性をより向上させることができる。
本実施形態に係る土嚢用袋体10において、内袋体1は、部分Qに示すように、ポリエステルフィルム、アルミナ蒸着フィルム、ナイロンフィルム及びポリエチレンフィルムの4層のフィルムからなる積層体であることが好ましい。
この場合、密閉性が優れることに加え、強度も向上する。
また、ポリエチレンフィルムを含むので、溶着により容易に積層体を製造することができ、アルミナ蒸着フィルムを含むので、廃棄物からの悪臭や放射線の漏れも抑制できる。
ここで、積層体の製造方法は、特に限定されない。
例えば、フィルム同士の溶着により積層してもよく、フィルム同士の間に接着剤を付与して接着してもよい。
内袋体1は、JIS−K7129に準じて測定した透湿度が100g/m・24h以下であり、20g/m・24h以下であることが好ましく、5g/m・24h以下であることがより好ましい。
透湿度が100g/m・24hを超えると、特に液状の廃棄物の漏れを確実に防止することができない場合がある。
内袋体1は、JIS−K6404−7のB法の防水試験において、0.3MPaの圧をかけても漏れないものであることが好ましい。
この場合、廃棄物の漏れをより確実に防止することができる。
内袋体1は、JIS−K7126に準じて測定した酸素透過度が500ml/m・24h・MPa以下であることが好ましく、100ml/m・24h・MPa以下であることがより好ましく、25ml/m・24h・MPa以下であることが更に好ましい。
酸素透過度が500ml/m・24h・MPaを超えると、酸素透過度が上記範囲内にある場合と比較して、廃棄物の悪臭が外部に漏れる恐れがある。
土嚢用袋体10において、外袋体2の容積は、内袋体1の容積よりも小さくなっている。
このため、廃棄物によって土嚢用袋体の形状が変わっても、内袋体1のみを廃棄物の形状に追従させることにより、外袋体2が破れることを防止できる。
なお、本明細書において、「外袋体の容積」とは、外袋体の口部を封止したとき容積を意味し、「内袋体の容積」とは、内袋体の口部を封止したときの容積を意味する。
また、土嚢用袋体10を吊り上げた場合、外袋体2と内袋体1との固定部間では、外袋体2が張力を負うことによって、内袋体1への張力負荷が抑制される(張力抑制効果)。
さらに、充填された廃棄物の充填圧が、内袋体1を介して、外袋体2に伝わることになるので、外袋体2が、耐圧性を担保することにより、内袋体1が破損することを防止できる(圧力抑制効果)。
このように、内袋体1においては、張力抑制効果と圧力抑制効果が発揮される。
このとき、内袋体1の容積V1は、外袋体2の容積V2の1倍より大きく、4.0倍以下であることが好ましい。
すなわち、下記式を満たすことが好ましい。
1<V1/V2≦4.0
内袋体1の容積V1が、外袋体2の容積V2の4.0倍を超えると、取り扱いにくくなるという欠点がある。
固定部3は、内袋体1の外側側面と外袋体2の内側側面とを部分的に固定する。
図5の(a)は、図1に示す土嚢用袋体をA−A線で水平に切断した概略断面図であり、(b)は、(a)の状態から、内袋体を剥がした図である。
図5の(a)に示すように、土嚢用袋体10においては、外袋体2の内側側面と、内袋体1の外側側面とが、固定部3を介して固定されている。
固定部3は、外袋体2の内側側面の四方に等間隔で固定されているので、吊りベルト5を介して、土嚢用袋体10をクレーン等で吊り上げた場合、内袋体1がバランスよく外袋体2に支持されることになる。
ここで、本実施形態に係る土嚢用袋体10においては、外袋体2が、織物、編物、不織布又は組物であるので、固定部3と縫着により固定することが可能となっている。
縫着により固定することで、固定部3が外袋体2に確実に固定される。
一方、本実施形態に係る土嚢用袋体10においては、内袋体1が、積層体であるので、固定部3と貼着により固定すること可能となっている。
このとき、内袋体1は、固定部3に対して着脱自在となっていることが好ましい。
この場合、図5の(b)に示すように、固定部3に貼着した内袋体1を一度剥がすことができ、その後、所望の位置に貼着しなおすことができる。
また、内袋体1が破損した場合、内袋体1を容易に取り替えることができる。
なお、廃棄物の特性に応じた密閉性を有する内袋体1を適宜選択することも可能である。
固定部3の材質としては、特に限定されないが、市販の縫製可能な粘着テープや繊維片に粘着剤を塗布したもの等が挙げられる。
これにより、上述したように、固定部3を外袋体2に固定でき、且つ内袋体1に容易に貼り付けることが可能となる。
図5の(a)に戻り、土嚢用袋体10においては、外袋体2の外側側面に対して、四方に吊りベルト5が取り付けられている。
すなわち、外袋体2の外側側面には4本の吊りベルト5が取り付けられているので、本実施形態に係る土嚢用袋体10は、いわゆる4本吊りとなっている(図1参照)。
このため、土嚢用袋体10においては、吊りベルト5を介して、土嚢用袋体10をクレーン等で吊り上げた場合、4本の吊りベルト5に略均等に荷重が加わるので、土嚢用袋体10の破損を抑制することができる。
土嚢用袋体10においては、内袋体1を外袋体2内に挿入し、固定部3にて内袋体1と外袋体2とを固定させる。
そして、内袋体1の内部に廃棄物を充填し、その後、内袋体1の口部1aを封じ、次いで、外袋体2の口部1bを封じることにより土嚢として用いられる。
なお、口部を封じる方法としては、特に限定されないが、内袋体1については、粘着、結束バンド、ロープ等で縛る方法が挙げられ、外袋体2については、結束バンド、ロープ等で縛る方法が挙げられる。
本実施形態に係る土嚢用袋体10を用いた土嚢は、一般に、吊りベルト5をクレーンのフックに引掛け、クレーンで吊り上げた状態で運搬され、目的の位置に配置施工される。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。
例えば、本実施形態に係る土嚢用袋体10においては、内袋体1及び外袋体2がいずれも円柱状となっているが、これに限定されない。
例えば、内袋体1の形状は、封筒状、四角柱状、楕円柱状、ガゼット等であってもよい。
また、固定部3の形状も矩形状に限定されない。
本実施形態に係る土嚢用袋体10においては、固定部3が、内袋体1の外側側面と外袋体2の内側側面とを、周方向に対し部分的に固定しているが、固定部3の数は限定されない。
すなわち、本実施形態に係る土嚢用袋体10においては、外袋体2の内側側面に対して、四方に固定部3の一面が固定されており、内袋体1の外側側面に対して、該固定部3の他面が固定されているが、固定部3は、二方に設けられていてもよく、三方に設けられていてもよく、五方以上に設けられていてもよい。
また、固定部3が、外袋体2の外側側面の周方向に対し一定幅に設けられていてもよい。
本実施形態に係る土嚢用袋体10においては、1本の吊りベルト5をループ状にして外袋体2に取り付けているが、複数本の吊りベルトを用いてもよい。
また、吊りベルト5は、外袋体2に部分的に縫着されているが、側面全体に縫着されていてもよい。
なお、外袋体2の底部2aについても同様である。
さらに、吊りベルト5は、外袋体1の底部2aで直交し、底部2aから立ち上がるように、外袋体2の側面に沿って取り付けられているが、この構造に限定されない。
本実施形態に係る土嚢用袋体10においては、4本吊りとなっているが、2本又は3本吊りであってもよく、5本吊り以上であってもよい。
本実施形態に係る土嚢用袋体10は、別の土嚢用袋体と結束ベルトを用いて固定させてもよい。
具体的には、土嚢用袋体10の吊りベルト5に対して、結束ベルトを、例えば「本結び」や「ふた結び」で結び付けることによって固定が行われる。
土嚢用袋体10を固定させることにより、背面土圧や背面水圧による土嚢の転倒及び前方への滑動をより十分に防止することが可能となる。
本発明に係る土嚢用袋体10は、大量の廃棄物を収容し、所定の位置に運搬することに用いられる。
また、廃棄物の代わりに中詰め材を収容することにより、海岸、河川、湖、池等の法面の護岸のために、敷設して用いることもできる。
本発明に係る土嚢用袋体は、廃棄物を密閉収容することができ、強度にも優れる。
1・・・内袋体
1a,1b・・・口部
2・・・外袋体
2a・・・底部
2b・・・縫着部
3・・・固定部
5・・・吊りベルト
5a・・・取っ手部
7・・・被覆材
10・・・土嚢用袋体

Claims (10)

  1. 土嚢に用いられる土嚢用袋体であって、
    廃棄物を密閉収容可能な内袋体と、
    該内袋体を収容する外袋体と、
    前記内袋体と前記外袋体とを固定する固定部と、
    を備え、
    前記外袋体のJIS−L1096に準じて測定した引張強度が240N/cm以上である土嚢用袋体。
  2. 土嚢に用いられる土嚢用袋体であって、
    廃棄物を密閉収容可能な内袋体と、
    該内袋体を収容する外袋体と、
    前記内袋体と前記外袋体とを固定する固定部と、
    を備え、
    前記内袋体のJIS−K7129に準じて測定した透湿度が100g/m・24h以下である土嚢用袋体。
  3. 土嚢に用いられる土嚢用袋体であって、
    廃棄物を密閉収容可能な内袋体と、
    該内袋体を収容する外袋体と、
    前記内袋体と前記外袋体とを固定する固定部と、
    を備え、
    前記外袋体が、ポリエステル又はポリプロピレンからなる織物、編物又は組物であり、
    前記内袋体が、ポリエステルフィルム、ナイロンフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリメチルペンテンフィルム、ポリアクリロニトリルフィルム、アルミナ蒸着フィルム及びシリカ蒸着フィルムからなる群より選ばれる少なくとも1種のフィルムからなる積層体である土嚢用袋体。
  4. 土嚢に用いられる土嚢用袋体であって、
    廃棄物を密閉収容可能な内袋体と、
    該内袋体を収容する外袋体と、
    前記内袋体と前記外袋体とを固定する固定部と、
    を備え、
    前記外袋体の容積が、前記内袋体の容積よりも小さくなっている土嚢用袋体。
  5. 土嚢に用いられる土嚢用袋体であって、
    廃棄物を密閉収容可能な内袋体と、
    該内袋体を収容する外袋体と、
    前記内袋体と前記外袋体とを固定する固定部と、
    を備え、
    前記内袋体のJIS−K7126に準じて測定した酸素透過度が500ml/m・24h・MPa以下である土嚢用袋体。
  6. 前記固定部が、前記外袋体に縫着されている請求項1〜5のいずれか1項に記載の土嚢用袋体。
  7. 前記固定部が粘着テープであり、
    該固定部と前記内袋体との固定が、粘着によるものである請求項1〜6のいずれか1項に記載の土嚢用袋体。
  8. 前記固定部が、前記内袋体の外側側面と前記外袋体の内側側面とを部分的に固定するものである請求項1〜のいずれか1項に記載の土嚢用袋体。
  9. 前記内袋体が、前記固定部から着脱自在となっている請求項1〜のいずれか1項に記載の土嚢用袋体。
  10. 前記外袋体を吊るための帯状の吊りベルトを更に備え、
    該吊りベルトが、前記外袋体の側面に縫着されている請求項1〜のいずれか1項に記載の土嚢用袋体。
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