JP3179161U - フレコンバッグ - Google Patents
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Abstract
【課題】充填物の偏荷重を原因とした吊りベルトの破断を防止可能なフレコンバッグを提供する。
【解決手段】上端が開口する胴部10と、胴部の下端を塞ぐ底部12とを有したバッグ本体と、胴部の上端に縫着され、充填物を胴部に投入する筒状の投入部15と、底部の下面に、下面の中心点と対角線の交点とを一致させて縫着された正方形の補強布枠16と、補強布枠の四隅部に下端部が連結され、2組の隣接するものの上端部が連結された4本の吊りベルト17とを備える。補強布枠16は、四隅部を残して底部12の下面に縫着され、4本の吊りベルト17の下端部は、補強布枠の対応する隅部に巻き掛け状態で連結されて、底部の外周部分のうち、補強布枠の対応する隅部付近に縫着されるように構成した。その結果、充填物の偏荷重を原因とした吊りベルトの破断を防止できる。
【選択図】図2
【解決手段】上端が開口する胴部10と、胴部の下端を塞ぐ底部12とを有したバッグ本体と、胴部の上端に縫着され、充填物を胴部に投入する筒状の投入部15と、底部の下面に、下面の中心点と対角線の交点とを一致させて縫着された正方形の補強布枠16と、補強布枠の四隅部に下端部が連結され、2組の隣接するものの上端部が連結された4本の吊りベルト17とを備える。補強布枠16は、四隅部を残して底部12の下面に縫着され、4本の吊りベルト17の下端部は、補強布枠の対応する隅部に巻き掛け状態で連結されて、底部の外周部分のうち、補強布枠の対応する隅部付近に縫着されるように構成した。その結果、充填物の偏荷重を原因とした吊りベルトの破断を防止できる。
【選択図】図2
Description
この考案はフレコンバッグ、詳しくは例えば放射性物質により汚染された汚染表土を保管、運搬する際に好適なフレキシブルコンテナバッグ(以下、フレコンバッグ)に関する。
2011年3月11日の東京電力福島第一原子力発電所の事故に伴い、福島県を中心にして広範囲の土壌が放射性物質により汚染される事態が発生している。戦後、日本の土壌が放射性物質に汚染されることは初めてであり、土壌汚染の面積が大きく、農林水産省は食糧生産の基板である土壌を除染する技術の開発に取り組んでいる。その一環として、福島県では、地目(水田、畑)や汚染程度などを考慮した上で、放射性セシウム濃度が5000Bq/kg以上の土壌に対して、表土(充填物)の削り取りを実施している。具体的には、重機(ユンボ)により表土を削り取り、これをフレコンバッグに充填してから所定の保管場所へ輸送し、そこで除染の順番を待つため、長期間保管される。
日本フレキシブルコンテナ工業会では、環境省からの依頼を受けて、除染用の容器として新たに「除染関係ガイドラインに沿ったフレキシブルコンテナ標準仕様(JIS Z 1651:2008「非危険物用フレキシブルコンテナ」)」を作成し、今日ではその基準を満足する耐候性能を有したフレコンバッグが開発されている。この基準とは、汚染土壌の収集、仮保管場所への運搬、3年間の仮保管後に中間貯蔵施設などへの搬送が可能な性能である。
日本フレキシブルコンテナ工業会では、環境省からの依頼を受けて、除染用の容器として新たに「除染関係ガイドラインに沿ったフレキシブルコンテナ標準仕様(JIS Z 1651:2008「非危険物用フレキシブルコンテナ」)」を作成し、今日ではその基準を満足する耐候性能を有したフレコンバッグが開発されている。この基準とは、汚染土壌の収集、仮保管場所への運搬、3年間の仮保管後に中間貯蔵施設などへの搬送が可能な性能である。
従来のフレコンバッグとして、例えば、特許文献1に記載された「フレキシブルコンテナバッグ」が知られている。特許文献1の「フレキシブルコンテナバッグ」は、筒状の胴部の下端開口が底部により塞がれたバッグ本体と、胴部の開口する上端に連通された筒状の投入部と、底部の下面の中央部に、その全域にわたって縫着(以下、全周縫着)された正方形の補強生地枠(補強布枠)と、補強生地枠の四隅部に下端部が縫着され、かつ隣接するものの上端部が一体的に連結された4本(実質2本)の吊りベルトとを備えた4点2吊り部方式のものである。
しかしながら、特許文献1の「フレキシブルコンテナバッグ」は、このように4点2吊り部方式のもので、4本の吊りベルトは、それぞれの下端部が、バッグ本体の底部の下面に全体が縫着された補強生地枠の四隅部に縫着されていた。
また、前記放射能汚染地帯の現場で汚染表土をバッグ本体に充填する際、バッグの重心位置を考慮せずに無造作に汚染表土をバッグ本体に充填していた。
そのため、汚染表土が充填されたバッグ本体を重機により吊り上げた際、バッグ本体に発生した汚染表土の偏荷重を原因として、幾本かの吊りベルトに許容限度を超える過負荷が作用し、吊りベルトおよびこの吊りベルトとバッグ本体との縫着部の破断が発生していた。その結果、「フレキシブルコンテナバッグ」の最大充填質量を大きく設定することができなかった。
また、前記放射能汚染地帯の現場で汚染表土をバッグ本体に充填する際、バッグの重心位置を考慮せずに無造作に汚染表土をバッグ本体に充填していた。
そのため、汚染表土が充填されたバッグ本体を重機により吊り上げた際、バッグ本体に発生した汚染表土の偏荷重を原因として、幾本かの吊りベルトに許容限度を超える過負荷が作用し、吊りベルトおよびこの吊りベルトとバッグ本体との縫着部の破断が発生していた。その結果、「フレキシブルコンテナバッグ」の最大充填質量を大きく設定することができなかった。
この考案は、充填物の偏荷重を原因とした吊りベルトおよびこの吊りベルトとバッグ本体との縫着部の破断を防止することができるフレコンバッグを提供することを目的としている。
請求項1に記載の考案は、上端が開口する胴部と、該胴部の下端を塞ぐ底部とを有したバッグ本体と、前記胴部の上端に縫着され、充填物を前記胴部に投入するための筒状の投入部と、前記底部の下面に、該底部の下面の中心点に対角線の交点を一致させて縫着された正方形の補強布枠と、該補強布枠の四隅部にそれぞれの下端部が連結され、かつ2本1組、2組の隣接するものの上端部が連結された4本の吊りベルトとを備えたフレコンバッグにおいて、前記補強布枠は、前記四隅部を残して前記底部の下面に縫着され、前記4本の吊りベルトの下端部は、前記補強布枠の対応する隅部に巻き掛け状態で連結されて、前記底部の外周部分のうち、前記補強布枠の対応する隅部の付近に縫着されたフレコンバッグである。
ここでいうフレコンバッグとは、「フレキシブルコンテナバッグ」であって、ポリプロピレンなどの各種の化学繊維からなる織布を袋状にしたバッグ本体の底部に、2本1組、2組の隣接するものの上端部がそれぞれ連結された4本の吊りベルトの下端部をそれぞれ縫着し、胴部の上端(上周縁部)に、充填物を胴部に投入するための筒状の投入部の下端(下周縁部)を縫着したものである。したがって、バッグ本体を構成する胴部および底部は前記織布からなる。
フレコンバッグの用途は限定されないものの、屋外作業用、特に汚染土壌(汚染表土)の輸送、保管用として好適である。
バッグ本体としては、充填物(特に汚染土壌)が漏出しないように、縦糸および横糸が密な織布を使用してバッグ本体を縫製した一般的なものを採用することができる。その他、糸密度を低くして水きり機能を付与したバッグ本体を採用してもよい。
バッグ本体の外観形状としては、例えば、平面視して円形の丸型、平面視して四角形の角型などを採用することができる。
フレコンバッグは内袋付きのものでもよい。内袋としては、例えばポリエチレンなどの合成樹脂製の袋を採用することができる。内袋は、二重または三重以上に重ねたものでもよい。
フレコンバッグの用途は限定されないものの、屋外作業用、特に汚染土壌(汚染表土)の輸送、保管用として好適である。
バッグ本体としては、充填物(特に汚染土壌)が漏出しないように、縦糸および横糸が密な織布を使用してバッグ本体を縫製した一般的なものを採用することができる。その他、糸密度を低くして水きり機能を付与したバッグ本体を採用してもよい。
バッグ本体の外観形状としては、例えば、平面視して円形の丸型、平面視して四角形の角型などを採用することができる。
フレコンバッグは内袋付きのものでもよい。内袋としては、例えばポリエチレンなどの合成樹脂製の袋を採用することができる。内袋は、二重または三重以上に重ねたものでもよい。
投入部としては、織布を筒状に縫製したもの、または、各種の合成樹脂シートを筒状に加工したものなどを採用することができる。
また、投入部の上周縁部には、投入部(襠部)の絞り込みが可能なように締結紐が装着された巾着式のものでも、一般的な投入部であって、別体の紐やベルトを使用して投入部の開口部分を縛るようにしたものでもよい。
ここでいう「(バッグ本体の)底部の下面に、底部の下面の中心点に対角線の交点を一致させて縫着する」とは、底部の下面の中心点を中心とした仮想円上に補強布枠の四隅を配置し、この状態で底部の下面に補強布枠を(四隅部を残して)縫着することをいう。
また、投入部の上周縁部には、投入部(襠部)の絞り込みが可能なように締結紐が装着された巾着式のものでも、一般的な投入部であって、別体の紐やベルトを使用して投入部の開口部分を縛るようにしたものでもよい。
ここでいう「(バッグ本体の)底部の下面に、底部の下面の中心点に対角線の交点を一致させて縫着する」とは、底部の下面の中心点を中心とした仮想円上に補強布枠の四隅を配置し、この状態で底部の下面に補強布枠を(四隅部を残して)縫着することをいう。
補強布枠とは、各種の化学繊維などからなる織布を、所定幅の正方枠状(正方形の枠状)に裁断したものである。
ここでいう「補強布枠が、四隅部を残して底部の下面に縫着される」とは、補強布枠の各辺部のうち、両端部を除く部分(長さ方向の中間部分)のみが、底部の下面に縫着されることを意味する。すなわち、補強布枠の四隅部は底部に縫着されておらず、これらの部分は湾曲自在な4本の短尺な吊り紐部を構成している。
吊りベルトとしては、例えば、各種の化学繊維からなる厚地の織布を採用することができる。
「2本1組、2組の隣接するものの上端部がそれぞれ連結された4本の吊りベルト」とは、具体的には、隣接する各組(1組2本)の吊りベルトの上端部を連結することで構成される、逆U字形状に湾曲した2本の長尺な吊りベルトをいう。隣接する吊りベルトの上端部同士は、例えばロープなどの連結部材を介して連結しても、隣接する吊りベルトの上端部同士を直接(一体的に)連結してもよい。
4本の吊りベルトの下端部は、補強布枠の底部に未縫着となった四隅部のうち、対応する隅部にそれぞれ巻き掛けた後、底部の下面の外周部分のうち、補強布枠の対応する隅部の付近にそれぞれ縫着される。したがって、各吊りベルトの下端部と補強布枠の対応する隅部との連結は、従来の縫着による固定ではなく、補強布枠の未縫着状態となった隅部の可動範囲の分だけの自由度を残す連結となる。
ここでいう「補強布枠が、四隅部を残して底部の下面に縫着される」とは、補強布枠の各辺部のうち、両端部を除く部分(長さ方向の中間部分)のみが、底部の下面に縫着されることを意味する。すなわち、補強布枠の四隅部は底部に縫着されておらず、これらの部分は湾曲自在な4本の短尺な吊り紐部を構成している。
吊りベルトとしては、例えば、各種の化学繊維からなる厚地の織布を採用することができる。
「2本1組、2組の隣接するものの上端部がそれぞれ連結された4本の吊りベルト」とは、具体的には、隣接する各組(1組2本)の吊りベルトの上端部を連結することで構成される、逆U字形状に湾曲した2本の長尺な吊りベルトをいう。隣接する吊りベルトの上端部同士は、例えばロープなどの連結部材を介して連結しても、隣接する吊りベルトの上端部同士を直接(一体的に)連結してもよい。
4本の吊りベルトの下端部は、補強布枠の底部に未縫着となった四隅部のうち、対応する隅部にそれぞれ巻き掛けた後、底部の下面の外周部分のうち、補強布枠の対応する隅部の付近にそれぞれ縫着される。したがって、各吊りベルトの下端部と補強布枠の対応する隅部との連結は、従来の縫着による固定ではなく、補強布枠の未縫着状態となった隅部の可動範囲の分だけの自由度を残す連結となる。
請求項2に記載の考案は、前記補強布枠の四隅部は、該補強布枠の幅方向に折り曲げられ、前記4本の吊りベルトの下端部は、前記補強布枠の幅方向の折り曲げ状態を保持して、前記底部の下面に縫着された請求項1に記載のフレコンバッグである。
補強布枠の四隅部を、補強布枠の幅方向に折り曲げるための折り曲げ方は任意である。例えば、二つ折りでも、三つ折り以上でもよい。
ここでいう「4本の吊りベルトの下端部が、補強布枠の幅方向の折り曲げ状態を保持して、底部に縫着される」とは、4本吊りベルトの下端部を、補強布枠の幅方向に折り曲げた(タック状態の)隅部に巻き付けた際に、隙間なく巻き付けられることをいう。
ここでいう「4本の吊りベルトの下端部が、補強布枠の幅方向の折り曲げ状態を保持して、底部に縫着される」とは、4本吊りベルトの下端部を、補強布枠の幅方向に折り曲げた(タック状態の)隅部に巻き付けた際に、隙間なく巻き付けられることをいう。
請求項3に記載の考案は、前記バッグ本体は、前記底部が円形の丸型のもので、前記補強布枠の対向する辺部間の最短距離を、前記底部の直径の45〜55%とした請求項1または請求項2に記載のフレコンバッグである。
ここでいう「補強布枠の対向する辺部間の最短距離」とは、補強布枠の対向する2つの辺部の中間点を結んだ仮想直線の長さをいう。
補強布枠の対向する辺部間の最短距離が、バッグ本体の底部の直径の45%未満か、55%を超えた場合には、いずれもフレコンバッグの吊上げ時に偏荷重が生じ易くなり、吊りベルトおよびこの吊りベルトとバッグ本体との縫着部で破断が発生するおそれがある。特に、補強布枠の対向する辺部間の好ましい最短距離は、底部の直径の50%(2分の1倍)である。
ここでいう「補強布枠の対向する辺部間の最短距離」とは、補強布枠の対向する2つの辺部の中間点を結んだ仮想直線の長さをいう。
補強布枠の対向する辺部間の最短距離が、バッグ本体の底部の直径の45%未満か、55%を超えた場合には、いずれもフレコンバッグの吊上げ時に偏荷重が生じ易くなり、吊りベルトおよびこの吊りベルトとバッグ本体との縫着部で破断が発生するおそれがある。特に、補強布枠の対向する辺部間の好ましい最短距離は、底部の直径の50%(2分の1倍)である。
請求項1に記載の考案によれば、正方形の補強布枠は、バッグ本体の底部の下面に縫着する際、補強布枠の四隅部を残して縫着される。また、補強布枠の四隅部には、対応する吊りベルトの下端部がそれぞれ巻き掛けられ、その後、各吊りベルトは、底部の外周部分のうち、補強布枠の対応する隅部の付近にそれぞれ縫着されている。したがって、各吊りベルトの下端部と補強布枠の対応する隅部との連結は、従来の縫着による固定ではなく、補強布枠の未縫着状態となった隅部の可動範囲の分だけの自由度を残す連結となる。
このようなベルト連結構造を採用したため、充填物が充填されたバッグ吊上げ時、4本の吊りベルトは、補強布枠の未縫着状態となった隅部の可動範囲内で、できるだけバッグ本体の吊り位置の直下に充填後のバッグ本体の重心位置が配置されるように、それぞれの高さ位置を自動補正する。これにより、充填物の偏荷重を原因とした吊りベルトおよびベルトとバッグ本体との縫着部の破断を防止することができる。
このようなベルト連結構造を採用したため、充填物が充填されたバッグ吊上げ時、4本の吊りベルトは、補強布枠の未縫着状態となった隅部の可動範囲内で、できるだけバッグ本体の吊り位置の直下に充填後のバッグ本体の重心位置が配置されるように、それぞれの高さ位置を自動補正する。これにより、充填物の偏荷重を原因とした吊りベルトおよびベルトとバッグ本体との縫着部の破断を防止することができる。
特に、請求項2に記載の考案によれば、補強布枠の四隅部をその幅方向に折り曲げ、この折り曲げ状態を保持するように、4本の吊りベルトの下端部を補強布枠の対応する隅部にそれぞれ巻き掛けるように構成している。そのため、補強布枠の四隅部の強度が高まり、充填物の偏荷重を原因とした吊りベルトおよびベルトとバッグ本体との縫着部の破断防止効果をさらに高めることができる。
また、請求項3に記載の考案によれば、丸型のバッグ本体において、補強布枠の対向する辺部間の最短距離を底部の直径の45〜55%とした。そのため、補強布枠の四隅部に巻き掛けてバッグ本体の底部に縫着された4本の吊りベルトの端部間の距離が、バッグ吊上げ時に最も充填物の荷重に耐える距離となる。その結果、補強布枠の四隅部と各吊りベルトとの連結強度が高まり、充填物の偏荷重を原因とした吊りベルトおよびベルトとバッグ本体との縫着部の破断防止効果をより以上に高めることができる。
以下、この考案の実施例を具体的に説明する。ここでは、放射性物質に汚染された土壌から削り取った汚染表土を輸送、保管するフレコンバッグを例とする。
図1および図2において、10はこの考案の実施例1に係るフレコンバッグである。このフレコンバッグ10は、上端(上周縁)が開口する胴部11と、胴部11の下端(下周縁)に縫着されてこれを塞ぐ底部12とを有したバッグ本体13と、胴部11の上端に縫着され、放射性物質に汚染された土壌から削り取った汚染表土(充填物)を胴部11に投入するための筒状の投入部15と、底部12の下面に、この下面の中心点に対角線の交点を一致させて縫着された正方形の補強布枠16と、補強布枠16の四隅部(4つの隅部)16aに下端部が連結され、かつ2本1組、2組の隣接するものの上端部が連結された4本の吊りベルト17とを備えたものである。ここでいうフレコンバッグ10とは、内容量1.0m3の丸型のフレキシブルコンテナバッグである。
以下、これらの構成体を具体的に説明する。
図2および図4に示すように、胴部11は、1500deのポリプロピレン繊維からなる織布を所定形状に裁断し、かつ適宜縫製することで作製された直径1.1m、高さ約1.06mの円筒布である。また、底部12は、胴部11と同一素材からなる直径1mの円形(丸)布である。さらに、投入部15は、胴部11と同一素材からなり、かつ胴部11と同一直径、同一高さの円筒布である。投入部15の周方向の一部分には、投入部15を縛ってフレコンバッグ10を封止する結束紐18の一端部が縫着されている。
図1および図3に示すように、補強布枠16は、胴部11と同一素材からなる正方形の枠布で、四隅部16aを残して底部12の下面に縫着されている。すなわち、補強布枠16の四隅部16aは底部12に縫着されておらず、補強布枠16の各辺部の中間部分のみが底部12の下面に縫着されている。また、補強布枠16の四隅部16aは、幅方向に2つ折りされている。これにより、補強布枠16の各隅部16aは、湾曲自在な4本の短尺な吊り紐部を構成している。また、補強布枠16の対向する辺部間の最短距離(補強布枠16の対向する2つの辺部の中間点を結んだ長さ)は、底部12の直径の半分(50%)の長さとしている。
図2および図4に示すように、胴部11は、1500deのポリプロピレン繊維からなる織布を所定形状に裁断し、かつ適宜縫製することで作製された直径1.1m、高さ約1.06mの円筒布である。また、底部12は、胴部11と同一素材からなる直径1mの円形(丸)布である。さらに、投入部15は、胴部11と同一素材からなり、かつ胴部11と同一直径、同一高さの円筒布である。投入部15の周方向の一部分には、投入部15を縛ってフレコンバッグ10を封止する結束紐18の一端部が縫着されている。
図1および図3に示すように、補強布枠16は、胴部11と同一素材からなる正方形の枠布で、四隅部16aを残して底部12の下面に縫着されている。すなわち、補強布枠16の四隅部16aは底部12に縫着されておらず、補強布枠16の各辺部の中間部分のみが底部12の下面に縫着されている。また、補強布枠16の四隅部16aは、幅方向に2つ折りされている。これにより、補強布枠16の各隅部16aは、湾曲自在な4本の短尺な吊り紐部を構成している。また、補強布枠16の対向する辺部間の最短距離(補強布枠16の対向する2つの辺部の中間点を結んだ長さ)は、底部12の直径の半分(50%)の長さとしている。
4本の吊りベルト17は、長さ1500mm、幅100mmのポリプロピレン短繊維からなる厚布の帯材である。4本の吊りベルト17の下端部は、補強布枠16の対応する隅部16aに隙間なく巻き掛けられ、この状態を保持するように、底部12の外周部分のうち、補強布枠16の対応する隅部16a付近に縫着される。
また、4本の吊りベルト17の上端部は胴部11の上端から上方へ突出し、これらの突出部分は、それぞれ折り返して各端部を胴部11の上端部に、補強布片19を介して縫着されている。これにより、バッグ本体13の上端には、その周方向へ90°ピッチで4つの吊り輪部17aが現出している。4つの吊り輪部17aのうち、隣接する2対の吊り輪部17a間には、充填後のフレコンバッグ10を輸送、保管する際に利用される2本の吊りロープ20が架け渡されている(図4)。また、バッグ本体13の内部空間には、略投入部15の長さとバッグ本体13の長さとを合わせた長さを有する内袋21が収納されている。内袋21はポリエチレン製である。
また、4本の吊りベルト17の上端部は胴部11の上端から上方へ突出し、これらの突出部分は、それぞれ折り返して各端部を胴部11の上端部に、補強布片19を介して縫着されている。これにより、バッグ本体13の上端には、その周方向へ90°ピッチで4つの吊り輪部17aが現出している。4つの吊り輪部17aのうち、隣接する2対の吊り輪部17a間には、充填後のフレコンバッグ10を輸送、保管する際に利用される2本の吊りロープ20が架け渡されている(図4)。また、バッグ本体13の内部空間には、略投入部15の長さとバッグ本体13の長さとを合わせた長さを有する内袋21が収納されている。内袋21はポリエチレン製である。
次に、図1〜図4を参照して、この考案の実施例1に係るフレコンバッグ10の使用方法を説明する。
図4に示すように、現場において、放射性物質(放射性セシウムなど)に汚染された土壌からユンボを用いて削り取った汚染表土を、フレコンバッグ10の内袋21の中に順次投入し、これに汚染表土を充填する。汚染表土の充填完了後、作業者が内袋21の開口部を縛り、さらに結束紐18を用いて投入部15を縛る。これにより、フレコンバッグ10に充填された汚染表土が二重封止される。その後、作業者はユンボのバケットに2本の吊りロープ20を引っ掛け、操縦者の操縦により、ユンボのアームを所定方向に回動してフレコンバッグ10を吊り上げ、これをトラックの荷台に積み込む。
図4に示すように、現場において、放射性物質(放射性セシウムなど)に汚染された土壌からユンボを用いて削り取った汚染表土を、フレコンバッグ10の内袋21の中に順次投入し、これに汚染表土を充填する。汚染表土の充填完了後、作業者が内袋21の開口部を縛り、さらに結束紐18を用いて投入部15を縛る。これにより、フレコンバッグ10に充填された汚染表土が二重封止される。その後、作業者はユンボのバケットに2本の吊りロープ20を引っ掛け、操縦者の操縦により、ユンボのアームを所定方向に回動してフレコンバッグ10を吊り上げ、これをトラックの荷台に積み込む。
その際、正方形の補強布枠16は、バッグ本体13の底部12の下面に、補強布枠16の四隅部16aを残して縫着されている。また、補強布枠16の四隅部16aには、対応する吊りベルト17の下端部がそれぞれ巻き掛けられ、その後、各吊りベルト17は、底部12の外周部分のうち、補強布枠16の対応する隅部16aの付近にそれぞれ縫着されている。したがって、各吊りベルト17の下端部と補強布枠16の対応する隅部16aとの連結は、従来の縫着による固定ではなく、補強布枠16の未縫着状態となった隅部16aの可動範囲の分だけ、自由度を有した連結となる。
そのため、汚染表土が充填されたバッグ本体13を吊上げた際、4本の吊りベルト17は、補強布枠16の未縫着状態となった四隅部16aの可動範囲内で、バッグ本体13の吊り位置の直下に、可能な限り汚染表土が充填されたバッグ本体13の重心が配置されるように、それぞれの吊りベルト17の高さ位置を自動補正する。これにより、4本の吊りベルト17には略均一な荷重が作用し、バッグ本体13に充填された汚染表土の偏荷重を原因とする吊りベルト17およびこの吊りベルト17とバッグ本体13との縫着部の破断を防止することができる。
また、補強布枠16の四隅部16aをその幅方向に折り曲げ、この折り曲げ状態を保持するように、4本の吊りベルト17の下端部を補強布枠16の対応する隅部16aにそれぞれ巻き掛けるようにしたため、補強布枠16の四隅部16aの強度が高まり、充填物の偏荷重を原因とした吊りベルト17およびこの吊りベルト17とバッグ本体13との縫着部の破断防止効果をさらに高めることができる。
さらに、丸型のバッグ本体13において、補強布枠16の対向する辺部間の最短距離を底部12の直径の半分としたため、補強布枠16の四隅部16aに巻き掛けてバッグ本体13の底部12に縫着された4本の吊りベルト17の端部間の距離が、バッグ吊上げ時に最も汚染表土の荷重に耐える距離となる。その結果、補強布枠16の四隅部16aと各吊りベル17との連結強度が高まり、汚染表土の偏荷重を原因とした吊りベルト17およびこの吊りベルト17とバッグ本体13との縫着部の破断防止効果をより以上に高めることができる。
さらに、丸型のバッグ本体13において、補強布枠16の対向する辺部間の最短距離を底部12の直径の半分としたため、補強布枠16の四隅部16aに巻き掛けてバッグ本体13の底部12に縫着された4本の吊りベルト17の端部間の距離が、バッグ吊上げ時に最も汚染表土の荷重に耐える距離となる。その結果、補強布枠16の四隅部16aと各吊りベル17との連結強度が高まり、汚染表土の偏荷重を原因とした吊りベルト17およびこの吊りベルト17とバッグ本体13との縫着部の破断防止効果をより以上に高めることができる。
この考案のフレコンバッグは、例えば放射性物質による汚染表土を保管、運搬するものとして有用である。
10 フレコンバッグ、
11 胴部、
12 底部、
13 バッグ本体、
15 投入部、
16 補強布枠、
16a 隅部、
17 吊りベルト。
11 胴部、
12 底部、
13 バッグ本体、
15 投入部、
16 補強布枠、
16a 隅部、
17 吊りベルト。
Claims (3)
- 上端が開口する胴部と、該胴部の下端を塞ぐ底部とを有したバッグ本体と、
前記胴部の上端に縫着され、充填物を前記胴部に投入するための筒状の投入部と、
前記底部の下面に、該底部の下面の中心点に対角線の交点を一致させて縫着された正方形の補強布枠と、
該補強布枠の四隅部にそれぞれの下端部が連結され、かつ2本1組、2組の隣接するものの上端部が連結された4本の吊りベルトとを備えたフレコンバッグにおいて、
前記補強布枠は、前記四隅部を残して前記底部の下面に縫着され、
前記4本の吊りベルトの下端部は、前記補強布枠の対応する隅部に巻き掛け状態で連結されて、前記底部の外周部分のうち、前記補強布枠の対応する隅部の付近に縫着されたフレコンバッグ。 - 前記補強布枠の四隅部は、該補強布枠の幅方向に折り曲げられ、
前記4本の吊りベルトの下端部は、前記補強布枠の幅方向の折り曲げ状態を保持して、前記底部の下面に縫着された請求項1に記載のフレコンバッグ。 - 前記バッグ本体は、前記底部が円形の丸型のもので、
前記補強布枠の対向する辺部間の最短距離を、前記底部の直径の45〜55%とした請求項1または請求項2に記載のフレコンバッグ。
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JP2017128387A (ja) * | 2016-01-23 | 2017-07-27 | 日豊製袋工業株式会社 | 直方体フレコンバック |
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-
2012
- 2012-08-06 JP JP2012004811U patent/JP3179161U/ja not_active Ceased
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JP2017119545A (ja) * | 2015-12-29 | 2017-07-06 | 株式会社ナショナルマリンプラスチック | 収容器 |
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