JP6623054B2 - 土嚢用袋体 - Google Patents

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Description

本発明は、土嚢に用いられる土嚢用袋体に関し、更に詳しくは、使い勝手に優れると共に、作業者に頼らずに無人で取っ手部をフック部に引掛ける玉掛け作業を行うことができる土嚢用袋体に関する。
大型の土嚢は、災害の応急復旧対策等のための施工の際に、多くの現場で使用されている。
ところで、大型土嚢の施工現場においては、土嚢を運搬する際に、作業者が土嚢の取っ手部をフック部に引掛けるいわゆる「玉掛け作業」が必要であるが、施工現場の多くは、二次災害が起こる恐れがある危険な場所であるため、この玉掛け作業者の安全性に問題がある。
これに対し、作業者が現場に行かなくても、土嚢の施工が行える方法が検討されている。
例えば、土嚢用袋体とは用途及び機能が異なるが、無人で取っ手部をフック部に引掛ける例として、袋本体に十文字の吊りベルトの各自由端を取り付け、吊りベルトの十文字部にリフターの磁石に吸着させる被吸着材料を縫着したコンテナ袋が知られている(例えば、特許文献1参照)。
実開昭62−191699号公報
しかしながら、上記特許文献1記載のコンテナ袋は、十文字部に被吸着材料を縫着しているため、最初の段階で収容物をコンテナ袋内に入れることが困難であり、また、仮に収容物をコンテナ袋内に収容してから十文字部を作製し、そこに被吸着材料を縫着するのであれば、作業が極めて煩雑である。
すなわち、上記コンテナ袋は、極めて使い勝手の悪いものである。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、使い勝手に優れると共に、作業者に頼らずに無人で取っ手部をフック部に引掛ける玉掛け作業を行うことができる土嚢用袋体を提供することを目的とする。
本発明者等は、上記課題を解決するため鋭意検討したところ、取っ手部に、着脱自在となるように磁性体を取り付け、フック部に電磁石を設けることにより、上記課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明は、(1)基布袋体と、該基布袋体を吊るための吊りベルトと、を備え、吊りベルトの取っ手部を、建設用重機のフック部に引掛けて吊り上げることにより運搬可能な土嚢用袋体であって、取っ手部には、フック部に設けられた電磁石と磁着可能な磁性体が取り付けられており、該磁性体が前記取っ手部から着脱自在となっており、取っ手部が、吊りベルトを長手方向に沿って折り返して縫着することにより形成されたものであり、取っ手部には、磁性付与ベルトが取り付けられており、該磁性付与ベルトには、ポケット部が設けられ、該ポケット部に前記磁性体が挿入されており、磁性付与ベルトの両端には、それぞれ、帯状のタッチファスナー付バンドが取り付けられており、該タッチファスナー付バンドを前記取っ手部に巻き付けることにより、磁性付与ベルトが前記取っ手部に取り付けられており、磁性付与ベルトの中央には、帯状の中部タッチファスナー付バンドが取り付けられており、該中部タッチファスナー付バンドを別の取っ手部に巻き付けることにより、取っ手部同士が束ねられる土嚢用袋体に存する。
本発明は、(2)基布袋体と、該基布袋体を吊るための吊りベルトと、を備え、吊りベルトの取っ手部を、建設用重機のフック部に引掛けて吊り上げることにより運搬可能な土嚢用袋体であって、取っ手部には、フック部に設けられた電磁石と磁着可能な磁性体が取り付けられており、該磁性体が取っ手部から着脱自在となっており、取っ手部には、磁性付与ベルトが取り付けられており、該磁性付与ベルトには、ポケット部が設けられ、該ポケット部に前記磁性体が挿入されており、磁性付与ベルトの両端には、それぞれ、帯状のタッチファスナー付バンドが取り付けられており、該タッチファスナー付バンドを取っ手部に巻き付けることにより、磁性付与ベルトが前記取っ手部に取り付けられており、磁性付与ベルトの中央には、帯状の中部タッチファスナー付バンドが取り付けられており、該中部タッチファスナー付バンドを別の取っ手部に巻き付けることにより、取っ手部同士が束ねられる土嚢用袋体に存する。
本発明の土嚢用袋体においては、取っ手部に取り付けられた磁性体が着脱自在となっているので、中詰め材を土嚢用袋体に投入する際には、邪魔にならないように磁性体を取り外し、中詰め材を投入した後、磁性体を取り付けることができる。
したがって、上記土嚢用袋体によれば、磁性体の使い勝手が極めて優れる。
本発明の土嚢用袋体においては、取っ手部には、フック部に設けられた電磁石と磁着可能な磁性体が取り付けられているので、フック部を近付けると、電磁石が磁性体に磁着し、フック部を上昇させると、磁性体が取り付けられた取っ手部が引き上げられることになる。
このとき、吊りベルトにフック部の爪部を挿入することにより、取っ手部をフック部に簡単に引掛けることが可能となる。
したがって、上記土嚢用袋体によれば、作業者に頼らずに取っ手部をフック部に引掛ける、いわゆる玉掛け作業を行うことができるので、施工現場が無人であっても、土嚢用袋体を運搬し、当該施工現場に施工することが可能となる。
本発明の土嚢用袋体においては、取っ手部が、吊りベルトを長手方向に沿って折り返して縫着することにより形成されたものである場合、取っ手部の強度を向上させることができる。これにより、土嚢用袋体を吊り上げて運搬する際、取っ手部の破損が抑制され、運搬の途中での土嚢の落下を防止できる。
また、このように取っ手部を形成することにより、フック部を取り付ける位置が明確となり、且つ折り返すことにより取っ手部の幅が狭くなっているので、フック部を取り付け易くなる。
本発明の土嚢用袋体においては、取っ手部にポケット部が設けられている場合、当該ポケット部に磁性体を挿入するだけの簡単な操作で、磁性体を取り付けることができる。
本発明の土嚢用袋体においては、取っ手部には、磁性付与ベルトが取り付けられており、該磁性付与ベルトには、ポケット部が設けられている場合、当該ポケット部に磁性体を挿入するだけの簡単な操作で、磁性体を取り付けることができる。
このとき、磁性付与ベルトの両端には、それぞれ、帯状のタッチファスナー付バンドが取り付けられている場合、当該タッチファスナー付バンドを取っ手部に巻き付けることにより、磁性付与ベルトを簡単に取っ手部に取り付けることができると共に、取っ手部を補強することも可能となる。
また、磁性付与ベルトの中央には、帯状の中部タッチファスナー付バンドが取り付けられている場合、当該中部タッチファスナー付バンドを別の取っ手部に巻き付けることにより、取っ手部同士を束ねることができる。
図1は、本発明に係る土嚢用袋体の第1実施形態を模式的に示す斜視図である。 図2の(a)は、第1実施形態に係る土嚢用袋体の取っ手部を示す部分拡大図であり、(b)は、第1実施形態に係る土嚢用袋体をクレーンで吊り上げた場合の取っ手部を示す正面図であり、(c)は、(b)の側面図である。 図3の(a)は、第1実施形態に係る土嚢用袋体に用いられる磁性体の例を示す平面図であり、(b)は、その側面図である。 図4の(a)〜(d)は、第1実施形態に係る土嚢用袋体の吊り上げ方法を説明するための説明図である。 図5は、第2実施形態に係る土嚢用袋体の取っ手部を示す部分拡大図である。 図6は、第2実施形態に係る土嚢用袋体に用いられる磁性付与ベルトを示す平面図である。 図7の(a)〜(c)は、他の実施形態に係る土嚢用袋体に用いられる磁性体を示す概略図である。 図7は、他の実施形態に係る土嚢用袋体に用いられる磁性付与ベルトを示す平面図である。
以下、必要に応じて図面を参照しつつ、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面中、同一要素には同一符号を付すこととし、重複する説明は省略する。また、上下左右等の位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。更に、図面の寸法比率は図示の比率に限られるものではない。
本実施形態に係る土嚢用袋体は、土嚢に用いられる。すなわち、土嚢用袋体は、内部に図示しない中詰め材が充填可能となっている。
ここで、中詰め材としては、公知のものが用いられ、例えば、土砂や石材等が挙げられる。
(第1実施形態)
図1は、本発明に係る土嚢用袋体の第1実施形態を模式的に示す斜視図である。
図1に示すように、第1実施形態に係る土嚢用袋体10は、基布袋体1と、該基布袋体1を吊るための帯状の吊りベルト2と、を備える。
土嚢用袋体10においては、基布袋体1の内部に中詰め材を充填し、その後、基布袋体1の口部を封じることにより土嚢として用いられる。なお、口部を封じる方法としては、特に限定されないが、例えば、口部をロープで縛る等の方法が挙げられる。
基布袋体1は、有底円筒状となっている。
基布袋体1の材質としては、特に限定されないが、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリアミド等が用いられる。
これらの中でも、基布袋体1の材質は、耐久性及びリサイクルのし易さの観点から、ポリプロピレンであることが好ましい。
基布袋体1には、反射剤又は紫外線吸収剤が含まれていることが好ましい。この場合、紫外線による基布袋体1の劣化を抑制することができる。なお、反射剤としては、カーボンブラック、酸化鉄、酸化クロム、酸化鉛、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化チタン、炭酸カルシウム、硫酸バリウム等が挙げられ、紫外線吸収剤としては、フェニルサリシレート系、ヒドロキシベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系等の吸収剤が挙げられる。
基布袋体1において、JIS−L1096に準じた引張強度が240N/cm以上であることが好ましい。
引張り強度が240N/cm未満であると、引張り強度が上記範囲内にある場合と比較して、多段積みした場合の上載荷重に耐えられず、基布袋体1が破れる恐れがある。
また、JIS−A1218に準じた透水性が1.0×10−2cm/s以上であることが好ましい。
透水性が1.0×10−2cm/s未満であると、透水性が上記範囲内にある場合と比較して、高含水比の中詰め材に対して、早急に水を排出できない場合がある。
吊りベルト2は、ループ状となっており、基布袋体1の底部で直交し、底部から立ち上がるようにして、基布袋体1の側面に部分的に縫着されている。なお、基布袋体1の底部においても、吊りベルト2は、部分的に縫着されている。
このとき、吊りベルト2が基布袋体1の側面に縫着された部分の上面には、その縫着された部分を覆うように、被覆材6が基布袋体1の側面に縫着されている。これにより、縫着した部分が、屋外にて紫外線を受け、それにより劣化することを防止することができる。
また、吊りベルト2の縫着された部分が補強されるので、吊りベルト2が基布袋体1からより剥がれ難くなる。
そして、基布袋体1の上方には、二組のアーチ状の吊りベルト2が対向するように突出しており、各吊りベルト2の頂点には、フック部を引掛けるための取っ手部5が設けられている。
土嚢用袋体10においては、吊りベルト2の取っ手部5に、建設用重機のフック部を引掛けて、当該フック部を上昇させることにより、土嚢用袋体10が吊り上げられることになる。なお、かかる建設用重機としては、土嚢用袋体を吊り上げ可能であれば、特に限定されず、例えば、クレーン、ショベル、バックホウ等が採用できる。
ここで、吊りベルト2の使用糸としては、マルチフィラメント又はテープヤーンが用いられる。これらの中でも、吊りベルト2の使用糸は、傷付き難いという理由から、マルチフィラメントであることが好ましい。
また、吊りベルト2の材質としては、特に限定されないが、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリアミド等が用いられる。
これらの中でも、吊りベルト2の材質は、耐久性及びリサイクルのし易さの観点から、ポリプロピレンであることが好ましい。
吊りベルト2においては、反射剤又は紫外線吸収剤が含まれていることが好ましい。この場合、紫外線による吊りベルト2の劣化を抑制することができる。
なお、反射剤及び紫外線吸収剤としては、上述したものと同じものが用いられる。
吊りベルト2において、JIS−L1096に準じた引張強度が30kN/本以上であることが好ましい。
引張り強度が30kN/本未満であると、引張り強度が上記範囲内にある場合と比較して、中詰め材が充填された土嚢用袋体を吊り上げる際に、吊りベルトが破損する恐れがある。
土嚢用袋体10においては、取っ手部5に、磁性体4が取り付けられている。
図2の(a)は、第1実施形態に係る土嚢用袋体の取っ手部を示す部分拡大図であり、(b)は、第1実施形態に係る土嚢用袋体をクレーンで吊り上げた場合の取っ手部を示す正面図であり、(c)は、(b)の側面図である。
まず、図2の(a)に示すように、取っ手部5は、一定の幅を有する帯状の吊りベルト2を長手方向に沿って折り返して縫着することにより形成されている。このため、取っ手部5は、その他の吊りベルト2の部分よりも強度が強くなっている。
これにより、土嚢用袋体10においては、土嚢用袋体10を吊り上げて運搬する際に、取っ手部5が破損し、運搬の途中で土嚢が落下することを防止することができる。
また、図2の(b)及び(c)に示すように、土嚢用袋体10においては、取っ手部5を形成することにより、フック部の爪部72に引掛ける位置が明確となり、且つ折り返すことにより取っ手部の幅が狭くなっているので、爪部72に引掛け易くなる。
図2の(a)に戻り、土嚢用袋体10において、取っ手部5の上面には、ポケット部3が設けられている。
そして、当該ポケット部3に、磁性体4を収納させることにより、取っ手部5は、磁性を有することになる。逆に、磁性体をポケット部3から取り出すことにより、取っ手部5は磁性を失うこととなる。
このように、取っ手部5に対して、磁性体4を着脱自在とすることにより、磁性を付与又は除去することができる。
土嚢用袋体10においては、磁性体4が取っ手部5から着脱自在となっているので、例えば、土嚢用袋体10の取っ手部5から磁性体4を取り外した状態で、土嚢用袋体10に中詰め材を投入することができ、その後、取っ手部5のポケット部3に磁性体4を挿入するだけの簡単な操作で、取っ手部5に磁性体4を取り付けることができる。
図3の(a)は、第1実施形態に係る土嚢用袋体に用いられる磁性体の例を示す平面図であり、(b)は、その側面図である。
図3の(a)に示すように、磁性体4は、柔軟性を有するマグネットシート41と、該マグネットシート41の少なくとも一面に取り付けられた複数の金属片42とからなる。
マグネットシート41は、例えば、フェライト(酸化鉄)と樹脂バインダーとの混合物をシート状にし、着磁化したものである。
マグネットシート41は、柔軟性を有するため、吊り上げられる際に、図2の(b)に示すように、変形する取っ手部5の形状に、磁性体4の形状を追従させることができる。
ここで、マグネットシート41の厚みは、柔軟性を担保する観点から、5mm以下であることが好ましい。
金属片42は、マグネットシート41の一面に等間隔で取り付けられる。
なお、金属片42としては、磁性を有する金属の平板状の欠片が採用可能である。例えば、平座金や角座金等の座金が好適に用いられる。
磁性体4は、マグネットシート41に複数の金属片42を取り付けることにより、十分な磁性を発揮することができると共に、磁性体4自体の強度も強化させることができる。
次に、中詰め材を充填し、口部を封止した土嚢用袋体10を吊り上げる方法について説明する。
図4の(a)〜(d)は、第1実施形態に係る土嚢用袋体の吊り上げ方法を説明するための説明図である。
図4の(a)に示すように、建設用重機は、フック部7に電磁石74が設けられている。
具体的には、フック部7は、基部70と、基部70に設けられた一対の軸部71にそれぞれ枢着された爪部72と、該爪部72同士の間に突出するように、基部70に取り付けられた支持杆73と、支持杆73の先端に取り付けられた電磁石74とを備える。
当該フック部7においては、一対の爪部72が軸部71を中心に回動可能となっており、一対の爪部72を回動させ、爪部72同士の先端を互いに当接させることにより、土嚢用袋体10の吊りベルト2が引掛けられるようになっている。
また、爪部72同士の先端を離間させることにより、引掛けられた土嚢用袋体10の吊りベルト2が開放させるようになっている。
ここで、電磁石74とは、磁性材料の芯の周りに、コイルを巻き、通電することによって、一時的に磁力を発生させる磁石である。
かかる磁性材料としては、特に限定されないが、例えば、鉄(砂鉄を含む)、ケイ素鋼、パーマロイ、センダスト、パーメンジュール、ソフトフェライト、アモルファス磁性合金、ナノクリスタル磁性合金等が挙げられる。
なお、電磁石74の代わりに、永久磁石を使用することも可能である。
土嚢用袋体の吊り上げ方法においては、まず、図4の(a)に示すように、建設用重機がフック部7の爪部72同士の先端を離間させた状態で、フック部7を下降させ、支持杆73の先端に取り付けられた電磁石74を土嚢用袋体10の吊りベルト2に近接させる。
そうすると、図4の(b)に示すように、支持杆73の先端に取り付けられた電磁石74が、吊りベルト2の取っ手部5に取り付けられた磁性体4に吸い付けられるように磁着される。
次に、図4の(c)に示すように、建設用重機がフック部7を上昇させると、電磁石74に磁着された磁性体4も同体となって上昇し、当該磁性体4が取り付けられた取っ手部5も引き上げられることになる。そうすると、吊りベルト2が起き上がり内側に空間が生じる。
このとき、図4の(d)に示すように、フック部7の爪部72を共に内方に回動させ、爪部72同士の先端を当接させる。これでアーチ状に引き上げられた吊りベルト2に爪部72が確実に引掛けられた状態となる。
次に、建設用重機がフック部7を上昇させることにより、吊りベルト2も上昇し、取っ手部5を介して、土嚢用袋体10が吊り上げられる。
そして、土嚢用袋体10は、吊り上げられた状態で、建設用重機により他所に運搬されることになる。
このように、上記土嚢用袋体10の吊り上げ方法によれば、作業者に頼らずに取っ手部5をフック部7に引掛ける玉掛け作業を行うことができるので、施工現場が無人であっても、土嚢用袋体10を運搬し、当該施工現場に施工することが可能となる。
また、土嚢用袋体10においては、取っ手部5が形成されているので、フック部7を取り付ける位置が明確となっている。
さらに、取っ手部5が吊りベルト2の略中央に引掛けられることになるから、吊り搬送の際、フック部7が常に取っ手部5の略中央に位置することになる。そのため、吊り上げられた状態のバランスが良く、偏荷重にならないため、土嚢用袋体10の一部に応力が集中するようなことはなく、破損等も防止できる。
本実施形態に係る土嚢用袋体10を用いた土嚢は、例えば、海岸、河川、湖、池等の法面に好適に敷設される。
また、二次災害が起こる恐れがある危険な場所であっても、敷設することが可能である。
(第2実施形態)
第2実施形態に係る土嚢用袋体は、基布袋体1と、該基布袋体1を吊るための帯状の吊りベルト2と、を備え、取っ手部5に、磁性付与ベルトが取り付け可能となっている。
また、磁性付与ベルトには、磁性体が取り付けられている。
すなわち、第2実施形態に係る土嚢用袋体は、取っ手部5に磁性体を収容するポケット部3がなく、磁性付与ベルトを介して磁性体が取り付けられるようになっていること以外は、第1実施形態に係る土嚢用袋体と同じである。
図5は、第2実施形態に係る土嚢用袋体の取っ手部を示す部分拡大図である。
図5に示すように、取っ手部5は、第1実施形態に係る土嚢用袋体10の取っ手部5と同様に、一定の幅を有する帯状の吊りベルト2を長手方向に沿って折り返して縫着することにより形成されている。このため、取っ手部5は、その他の吊りベルト2の部分よりも強度が強くなっている。
土嚢用袋体において、取っ手部5には、磁性付与ベルト8が取り付けられており、当該磁性付与ベルト8には、ポケット部が設けられている。
そして、当該ポケット部に、磁性体4を収納させることにより、取っ手部5は、磁性を有することになる。逆に、磁性体をポケット部から取り出すことにより、取っ手部5は、磁性を失うこととなる。
このように、磁性付与ベルト8に対して、磁性体4を着脱自在とすることにより、磁性を付与又は除去することができる。
図6は、第2実施形態に係る土嚢用袋体に用いられる磁性付与ベルトを示す平面図である。
図6に示すように、磁性付与ベルト8は、矩形状の布帛片を折り畳んで、長辺側の縁部及び短辺側の縁部の一方を縫合したポケット部80と、該ポケット部80の両端にそれぞれ縫着された帯状のタッチファスナー付バンド81とを備える。
ポケット部80の材質としては、特に限定されないが、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリアミド等が用いられる。
これらの中でも、ポケット部80の材質は、耐久性及びリサイクルのし易さの観点から、ポリプロピレンであることが好ましい。
また、磁性付与ベルト2においては、反射剤又は紫外線吸収剤が含まれていることが好ましい。この場合、紫外線による吊りベルト2の劣化を抑制することができる。なお、反射剤及び紫外線吸収剤としては、上述したものと同じものが用いられる。
磁性付与ベルト8においては、ポケット部80の短辺側の一方が縫合されていないので、内部に磁性体(図示しない)を収容可能となっている。すなわち、磁性付与ベルト8には、ポケット部80が設けられているので、当該ポケット部80に磁性体を挿入するだけの簡単な操作で、磁性体を取り付けることができる。なお、当該磁性体は、上述した第1実施形態に係る土嚢用袋体10における磁性体4と同じ構造のものを採用することができる。
磁性付与ベルト8は、タッチファスナー付バンド81を取っ手部5に巻き付けることにより、取っ手部5に取り付けられるようになっている。このため、磁性付与ベルト8を簡単に取っ手部5に取り付けることができると共に、取っ手部5を補強することができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。
例えば、本実施形態に係る土嚢用袋体10においては、ループ状の吊りベルト2を用いているが、紐状の吊りベルトを用いてもよい。
本実施形態に係る土嚢用袋体10においては、基布袋体1の側面と、吊りベルト2とが部分的に縫着されているが、側面全体と縫着されていてもよい。なお、基布袋体1の底面についても同様である。
また、吊りベルト2は、基布袋体1の底部で直交し、底部から立ち上がるように、基布袋体1の側面に沿って取り付けられているが、この構造に限定されない。
さらに、吊りベルト2が基布袋体1の側面に縫着された部分の上面には、その縫着された部分を覆うように、被覆材6が基布袋体1の側面に縫着されているが、被覆材6は必ずしも必須の構成ではない。
本実施形態に係る土嚢用袋体10においては、基布袋体1の上方に、二組のアーチ状の吊りベルト2が2組突出しているが、突出するアーチ状の吊りベルト2は、一組であってもよく、三組以上であってもよい。
本実施形態に係る土嚢用袋体10において、磁性体4は、柔軟性を有するマグネットシート41と、該マグネットシート41の少なくとも一面に取り付けられた複数の金属片42とからなっているが、磁性体は、電磁石と磁着可能であれば、この構造に限定されるものではない。
図7の(a)〜(c)は、他の実施形態に係る土嚢用袋体に用いられる磁性体を示す概略図である。
図7の(a)に示すように、磁性体4aは、磁性を有する金属からなるチェーンであってもよい。
この場合、取っ手部5のポケット部3に磁性体4aであるチェーンがそのまま挿入されることになる。
また、図7の(b)に示すように、磁性体4bは、袋体に砂鉄が充填されたものであってもよい。なお、袋体の形状は、ポケット部3に挿入可能であれば、特に限定されない。
さらに、図7の(c)に示すように、磁性体4cは、磁性を有する金属からなる蝶番が複数連続した構造であってもよい。なお、蝶番は、磁性を有する金属からなる軸部4c1と、磁性を有する金属からなる板部4c2とからなり、連続する板部4c2の間に軸部4c1が取付けられている。また、板部4c2は軸部4c1を中心に回動可能となっている。
取っ手部5のポケット部3に磁性体4cである連続する蝶番が挿入されると、磁性体4cは、軸部4c1で板部4c2が回動するので、吊り上げる際の取っ手部5の変形に、追従することができる。
本実施形態に係る土嚢用袋体10において、フック部7は、基部70と、基部70に設けられた一対の軸部71にそれぞれ枢着された爪部72と、該爪部72同士の間に突出するように、基部70に取り付けられた支持杆73と、支持杆73の先端に取り付けられた磁性体74とを備えているが、この構造に限定されず、公知の建設用重機のフック部に、電磁石を設けたものであってもよい。但し、電磁石により、磁性体4が取り付けられた取っ手部5を引き上げた状態で、フック部を吊りベルト2に挿入可能な構成とする必要がある。
第1実施形態に係る土嚢用袋体10において、取っ手部5の上面には、ポケット部3が設けられているが、取っ手部5の両面に設けられていてもよい。
第2実施形態に係る土嚢用袋体10において、磁性付与ベルト8は、矩形状の布帛片を折り畳んで、長辺側の縁部及び短辺側の縁部の一方を縫合したポケット部80と、該ポケット部80の両端にそれぞれ縫着された帯状のタッチファスナー付バンド81とを備えているが、ポケット部80とタッチファスナー付バンド81とは別体であってもよく、タッチファスナー付バンド81の代わりに、結束バンド等を用いてもよい。
第2実施形態に係る土嚢用袋体10において、磁性付与ベルト8は、ポケット部の中央に縫着された帯状の中央タッチファスナー付バンドを更に備えていてもよい。
図8は、他の実施形態に係る土嚢用袋体に用いられる磁性付与ベルトを示す平面図である。
図8に示すように、磁性付与ベルト9は、矩形状の布帛片を折り畳んで、長辺側の縁部及び短辺側の縁部の一方を縫合したポケット部90と、該ポケット部90の両端にそれぞれ縫着された帯状のタッチファスナー付バンド81と、ポケット部の中央に縫着された帯状の中央タッチファスナー付バンド91とを備えている。
この場合、中部タッチファスナー付バンド91を別の取っ手部に巻き付けることにより、取っ手部同士を束ねることが可能となる。
本発明に係る土嚢用袋体10は、海岸、河川、湖、池等の法面の護岸のために、好適に敷設して用いられる。
また、二次災害が起こる恐れがある危険な場所であっても、敷設することが可能である。
本発明に係る土嚢用袋体10によれば、使い勝手に優れると共に、作業者に頼らずに無人で取っ手部をフック部に引掛ける玉掛け作業を行うことができる。
1・・・基布袋体
10・・・土嚢用袋体
2・・・吊りベルト
3,80,90・・・ポケット部
4,4a,4b,4c・・・磁性体
41・・・マグネットシート
42・・・金属片
4c1・・・軸部
4c2・・・板部
5・・・取っ手部
6・・・被覆材
7・・・フック部
70・・・基部
71・・・軸部
72・・・爪部
73・・・支持杆
74・・・電磁石
8,9・・・磁性付与ベルト
81・・・タッチファスナー付バンド
91・・・中部タッチファスナー付バンド

Claims (2)

  1. 基布袋体と、該基布袋体を吊るための吊りベルトと、を備え、前記吊りベルトの取っ手部を、建設用重機のフック部に引掛けて吊り上げることにより運搬可能な土嚢用袋体であって、 前記取っ手部には、前記フック部に設けられた電磁石と磁着可能な磁性体が取り付けられており、該磁性体が前記取っ手部から着脱自在となっており、
    前記取っ手部が、前記吊りベルトを長手方向に沿って折り返して縫着することにより形成されたものであり、
    前記取っ手部には、磁性付与ベルトが取り付けられており、
    該磁性付与ベルトには、ポケット部が設けられ、該ポケット部に前記磁性体が挿入されており、
    前記磁性付与ベルトの両端には、それぞれ、帯状のタッチファスナー付バンドが取り付けられており、該タッチファスナー付バンドを前記取っ手部に巻き付けることにより、前記磁性付与ベルトが前記取っ手部に取り付けられており、
    前記磁性付与ベルトの中央には、帯状の中部タッチファスナー付バンドが取り付けられており、該中部タッチファスナー付バンドを別の取っ手部に巻き付けることにより、取っ手部同士が束ねられる土嚢用袋体。
  2. 基布袋体と、該基布袋体を吊るための吊りベルトと、を備え、前記吊りベルトの取っ手部を、建設用重機のフック部に引掛けて吊り上げることにより運搬可能な土嚢用袋体であって、 前記取っ手部には、前記フック部に設けられた電磁石と磁着可能な磁性体が取り付けられており、該磁性体が前記取っ手部から着脱自在となっており、
    前記取っ手部には、磁性付与ベルトが取り付けられており、該磁性付与ベルトには、ポケット部が設けられ、該ポケット部に前記磁性体が挿入されており、
    前記磁性付与ベルトの両端には、それぞれ、帯状のタッチファスナー付バンドが取り付けられており、該タッチファスナー付バンドを前記取っ手部に巻き付けることにより、前記磁性付与ベルトが前記取っ手部に取り付けられており、
    前記磁性付与ベルトの中央には、帯状の中部タッチファスナー付バンドが取り付けられており、該中部タッチファスナー付バンドを別の取っ手部に巻き付けることにより、取っ手部同士が束ねられる土嚢用袋体。
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