JP6177995B2 - L−トリプトファン産生能を有する微生物およびこれを用いてl−トリプトファンを産生する方法 - Google Patents

L−トリプトファン産生能を有する微生物およびこれを用いてl−トリプトファンを産生する方法 Download PDF

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Description

本発明は、L−トリプトファンの産生能が向上した組み換え微生物およびこの微生物を用いてL−トリプトファンを産生する方法に関する。
L−トリプトファン(L−tryptophan)は、必須アミノ酸の一種であり、飼料および食品添加剤として広く用いられている。L−トリプトファンは、主としてコリネ型細菌(Corynebacterium)、バシラス型細菌(Bacillus)、エシェリキア(Escherichia)属微生物を用いた発酵法により産生され、これらの菌株の野生型菌株から誘導された人工変異株がL−トリプトファンの産生のために用いられている。
L−トリプトファンは、芳香族アミノ酸の共通中間物質であるコリスミ酸(chorismicacid)から生合成される。ホスホエノールピルビン酸(phosphoenolpyruvate)およびD−エリトロース−4−リン酸(D−erythrose−4−phosphate)から始まる共同のシキミ酸(shikimic acid)経路を経て生成されたコリスミ酸にトリプトファンオペロンであるtrpEDCBAが合成する5種類の酵素が作用してL−トリプトファンが生合成される。まず、アントラニル酸合成酵素(anthranilate synthase、TrpE−TrpD重合体)がコリスミ酸に作用してアントラニル酸(anthranilic acid)を合成し、次いで、アントラニル酸ホスホリボシル転移酵素(anthranilatephosphoribosyl transferase、TrpD)が作用してホスホリボシルアントラニル酸(N −(5’−phosphoribosyl)−anthranilate)を合成する。次いで、ホスホリボシルアントラニル酸異性化酵素(phosphoribosylanthranilateisomerase、TrpC)およびインドール−3−グリセロールリン酸合成酵素(indole−3−glycerol phosphate synthase、TrpC)が作用してインドール−3−グリセロールリン酸(indole−3−glycerol−phosphate)を合成し、ここにトリプトファン合成酵素(tryptophansynthase、TrpB−TrpA重合体)が作用してL−トリプトファン合成を完成する(図1;Bonggaerts et al., MetabEng, 3, 289−300, 2001 非特許文献1)。
大腸菌の場合、trpEおよびtrpD遺伝子が生成するタンパク質が重合体をなしてアントラニル酸合成酵素を形成してアントラニル酸を合成する。このようにして合成されたアントラニル酸は、trpD遺伝子が生成するアントラニル酸ホスホリボシル転移酵素により5− ホスホリボシル1−ピロリン酸(5−phosphoribosyl1−pyrophosphate、PRPP)と反応してホスホリボシルアントラニル酸となる。このとき、trpD遺伝子が生成するタンパク質は、trpE遺伝子が生成するタンパク質と重合体をなしてアントラニル酸合成酵素として作用するか、あるいは、単独でアントラニル酸ホスホリボシル転移酵素として作用するが、野生型大腸菌においてはこれらの二種類の作用がバランスをとっている。
野生型大腸菌の場合、細胞内のトリプトファンの生合成に際して補助因子として活用されるPRPPの濃度は、約180μMである(Bennett et al., Nat Chem Biol, 5, 595−599, 2009 非特許文献2)。アントラニル酸の生合成が強化されたL−トリプトファン産生菌株において細胞の外部に排出されて蓄積されるアントラニル酸の濃度が最大数mMであるのに対し、細胞内のPRPPの濃度は、アントラニル酸の濃度に比べて遥かに低い。低いPRPP濃度は、ホスホリボシルアントラニル酸の生成に際して制限因子として作用して全体的なL−トリプトファンの合成速度を阻害し、細胞内/外へのアントラニル酸の蓄積を促す。このため、PRPPへの馴染み度がさらに高いアントラニル酸ホスホリボシル転移酵素を用いるほど、細胞内/外のアントラニル酸蓄積を防ぎ、L−トリプトファンの生合成速度を高めることができる。
L−トリプトファン産生菌株を改良する以前の報告のうち、このようにアントラニル酸合成酵素およびアントラニル酸ホスホリボシル転移酵素活性間のバランスをとりながら生合成経路を強化させる技術は未だにない。
研究資料によれば、大腸菌のPRPPに対するK値が50であるのに対し、酵母のPRPPに対するK値は約22.4±2.6である(Hommel et al., Eur J Biochem, 180,33−40, 1989 非特許文献3)。このため、酵母由来のアントラニル酸ホスホリボシル転移酵素は、大腸菌のアントラニル酸ホスホリボシル転移酵素よりもPRPPへの馴染み度が高い。このため、大腸菌のアントラニル酸ホスホリボシル転移酵素よりも酵母のアントラニル酸ホスホリボシル転移酵素を用いる場合、L−トリプトファン生合成経路が強化された微生物におけるアントラニル酸の細胞内/外の蓄積を防ぎ、L−トリプトファンの生合成を増加させる効果がさらに高いことが見込まれる。
本発明者らは、産業的に有用なL−トリプトファンを量産するために、大腸菌のコリスミ酸生合成経路およびtrpオペロンを強化させていたところ、前記両経路を強化させるほどアントラニル酸が細胞内/外に蓄積され、これにより、非正常培養が現れるということを見出した。この理由から、L−トリプトファン生合成経路が強化された微生物に不足したアントラニル酸ホスホリボシル転移酵素の発現を強化させることは、アントラニル酸の細胞内/外への蓄積を防ぎ、L−トリプトファンの生合成を増加させることにつながる見込みであると思われて鋭意研究を行い続けた結果、本発明を完成するに至った。
Bonggaerts et al., MetabEng, 3, 289−300, 2001 Bennett et al., Nat Chem Biol, 5, 595−599, 2009 Hommel et al., Eur J Biochem, 180,33−40, 1989
したがって、本発明の目的は、酵母由来のアントラニル酸ホスホリボシル転移酵素(trp4)を発現するように変形された、L−トリプトファン産生能が向上した微生物を提供することである。
本発明の他の目的は、前記微生物を用いてL−トリプトファンを産生する方法を提供することである。
前記目的を達成するために、本発明は、酵母由来のアントラニル酸ホスホリボシル転移酵素を発現するように変形された、L−トリプトファン産生能が向上したエシェリキア属微生物を提供する。
本発明の他の目的は、前記エシェリキア属微生物を培養するステップと、前記培養液からL−トリプトファンを分離するステップと、を含むL−トリプトファンを産生する方法を提供することである。
本発明の微生物は、高い歩留まりにてL−トリプトファンを産生することができて医薬産業、飼料産業、特に、動物飼料分野に有効に使用可能である。
図1は、大腸菌におけるL−トリプトファン生合成経路およびここに与るタンパク質を図式化したものである。 図2は、酵母由来のアントラニル酸ホスホリボシル転移酵素のアミノ酸配列の相同性を図式化したものである。 図3は、pCL−PCJ1−trpDおよびpCL−PCJ1−trp4ベクターを図式化したものである。 図4は、発酵40時間におけるL−トリプトファン産生母菌株とベクターpCL−PCJ1−trpDまたはpCL−PCJ1−trp4が取り込まれた菌株のL−トリプトファンの産生性を比較したものである。 図5は、L−トリプトファン産生母菌株とベクターpCL−PCJ1−trpDまたはpCL−PCJ1−trp4が取り込まれた菌株の発酵後のトリプトファン前駆体であるアントラニル酸の蓄積量を比較したものである。 図6は、発酵40時間におけるL−トリプトファン産生母菌株と遺伝体にtrp4遺伝子発現カセットが挿入された菌株のL−トリプトファンの産生性を比較したものである。 図7は、L−トリプトファン産生母菌株と遺伝体にtrp4遺伝子発現カセットが挿入された菌株の発酵後のトリプトファン前駆体であるアントラニル酸の蓄積量を比較したものである。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明は、酵母由来のアントラニル酸ホスホリボシル転移酵素を発現するように変形された、L−トリプトファン産生能が向上したエシェリキア属微生物を提供する。
アントラニル酸ホスホリボシル転移酵素は、アントラニル酸およびPRPPを用いてホスホリボシルアントラニル酸を合成する酵素である。L−トリプトファン産生能が強化された産生菌株の場合、強化されたシキミ酸経路を通じてコリスミ酸の合成が増加され、これは、アントラニル酸の増加につながる。増加されたアントラニル酸は、細胞内/外に蓄積されて細胞の正常生理活性を妨げてL−トリプトファンの産生を阻害する。
このため、アントラニル酸ホスホリボシル転移酵素の発現強化を通じて細胞内/外へのアントラニル酸の蓄積を防ぎ、L−トリプトファンの生合成を強化しようとする。
このとき、大腸菌のtrpD遺伝子が暗号化させるアントラニル酸ホスホリボシル転移酵素よりもPRPPへの馴染み性により優れている酵母由来のアントラニル酸ホスホリボシル転移酵素を用いることにより、ホスホリボシルアントラニル酸の合成速度をさらに増加させようとする。
本発明のアントラニル酸ホスホリボシル転移酵素は酵母由来のものであり、様々な種の酵母由来の当該酵素のアミノ酸配列は87%以上の相同性を示すことが分かる(図2)。好ましくは、本発明のアントラニル酸ホスホリボシル転移酵素は、配列番号1に記載のアミノ酸配列を有する。しかしながら、微生物の種または菌株に応じて前記活性を示す酵素のアミノ酸の配列に相違点が存在する場合があるため、これに何ら限定されない。
すなわち、本発明のアントラニル酸ホスホリボシル転移酵素の活性を維持または強化できる限り、配列番号1のアミノ酸配列の一つ以上の位置における一つまたは数個のアミノ酸の置換、欠失、挿入、添加または類似アミノ酸への変異を引き起こす沈黙突然変異などを含むアミノ酸配列を有するポリペプチドを暗号化させる突然変異体または人為的な変形体であり得る。ここで、「数個」とは、タンパク質のアミノ酸残基の立体構造における位置や種類に応じて異なるが、具体的には、2個から20個、好ましくは、2個から10個、さらに好ましくは、2個から5個である。また、このようなアミノ酸の置換、欠失、挿入、添加または逆位などには、前記酵母由来のアントラニル酸ホスホリボシル転移酵素の活性を含有する微生物の個体または種の相違に基づく場合などの天然的に生じる突然変異または人為的な変異により発生するものも含まれる。
本発明の活性強化は、酵母由来のアントラニル酸ホスホリボシル転移酵素を暗号化させるポリヌクレオチドを含むベクターが形質導入されるか、あるいは、前記ポリヌクレオチドが染色体内に挿入されて達成され得る。
前記酵母由来のアントラニル酸ホスホリボシル転移酵素を暗号化させるポリヌクレオチドは、配列番号9に記載されている。前記ポリヌクレオチドは、前記宿主細胞に形質導入され得るが、前記導入されるべき宿主細胞において使用し易いコドンに置換されてもよく、N末端またはC末端が延長または削除されてもよく、発現量の調節のために開始コドンが変更されてもよい。このため、本発明のポリヌクレオチドは、本発明の変異体の前記酵母由来のアントラニル酸ホスホリボシル転移酵素の活性を維持または強化できる限り、配列番号1のアミノ酸配列に対して、80%以上、好ましくは、90%以上、さらに好ましくは、95%以上、特に好ましくは、97%以上の相同性を有するタンパク質を暗号化させるポリヌクレオチドを有してもよく、最も好ましくは、配列番号9に記載のポリヌクレオチド配列を有する。
本発明において、前記用語「相同性」は、二つのアミノ酸配列間の同一性を示すものであり、点数、同一性、類似度などの媒介変数(パラメータ)を計算するBLAST2.0を用いる、当業者にとって周知の方法により決定され得る。
また、本発明のポリヌクレオチド配列は、配列番号9のポリヌクレオチド配列または前記ポリヌクレオチド配列から製造されたプローブと厳しい条件下で混成化されてもよく、正常的に機能する酵母由来のアントラニル酸ホスホリボシル転移酵素を暗号化させる変異型であってもよい。
本発明において、前記用語「厳しい条件」とは、ポリヌクレオチド同士の特異的な混成化を可能にする条件のことをいう。これは、分子クローニング(Molecular Cloning, A Laboratory Manual, J. Sambrook et al., Editors, 2nd Edition, Cold Spring Harbor Laboratory press, Cold Spring Harbor,New York, 1989)または分子生物学における現在のプロトコール(Current Protocols in Molecular Biology, F.M. Ausubel et al., Editors, John Wiley & Sons, Inc., New York)に具体的に記載されており、例えば、65℃の混成化緩衝液(3.5XSSC、0.02%フィコール、0.02%ポリビニールピロリドン、0.02%牛血清アルブミン、2.5mMNaHPO(pH7.0)、0.5%SDS、2mMEDTA)における混成化を記載している。SSCは、pH7.0の0.15M塩化ナトリウム/0.15Mクエン酸ナトリウムである。混成化後に、DNAが伝達されているメンブレインを室温下で2XSSCで洗浄した後、68℃の温度で0.1〜0.5XSSC/0.1XSDSで洗浄する。
本発明において用いられるベクターは、宿主中において複製可能なものであれば、特に制限がなく、当業界において周知の任意のベクターが使用可能である。通常的に用いられるベクターの例としては、天然状態あるいは組み換え状態のプラスミド、コスミド、ウィルスおよびバクテリオファージが挙げられる。例えば、ファージベクターまたはコスミドベクターとして、pWE15、M13、λMBL3、λMBL4、λIXII、λASHII、λAPII、λt10、λt11、Charon4A、およびCharon21Aなどが使用可能であり、プラスミドベクターとして、pBR系、pUC系、pBluescriptII系、pGEM系、pTZ系、pCL系およびpET系などが使用可能である。本発明において使用可能なベクターは、特に制限されるものではなく、公知の発現ベクターが使用可能である。好ましくは、pACYC177、pACYC184、pCL、pECCG117、pUC19、pBR322、pMW118、pCC1BACベクターなどが使用可能である。最も好ましくは、pACYC177、pCL、pCC1BACベクターが使用可能である。
また、細菌内染色体挿入用のポリヌクレオチドを含むDNA断片を介して染色体内の特定の遺伝子座に目的タンパク質を暗号化させる新規なポリヌクレオチドを挿入することができる。前記新規なポリヌクレオチドの染色体内への挿入は、当業界における周知の任意の方法、例えば、相同組み換えにより行われる。本発明の染色体挿入用ポリヌクレオチドは、相同組み換えを引き起こして、染色体内に挿入可能であるため、前記染色体の挿入有無を確認するための選別マーカーをさらに含むことができる。選別マーカーは、前記ポリヌクレオチドに形質転換された細胞を選別、すなわち、目的ポリヌクレオチドの挿入有無を確認するためのものであり、薬物耐性、栄養要求性、細胞毒性剤に対する耐性または表面タンパク質の発現などの選択可能表現型を与えるマーカーが使用可能である。選択剤が処理された環境下では、選別マーカーを発現する細胞のみ生存するか、あるいは、他の表現形質を示すため、形質転換された細胞を選別することができる。
本発明において、前記用語「形質転換」とは、目的タンパク質を暗号化させるポリヌクレオチドを含むベクターを宿主細胞内に取り込んで宿主細胞内において前記ポリヌクレオチドが暗号化させるタンパク質が発現できるようにすることをいう。取り込まれたポリヌクレオチドは、宿主細胞内において発現できる限り、宿主細胞の染色体内に挿入されて位置してもよく、染色体外に位置してもよい。前記ポリヌクレオチドは、宿主細胞内に取り込まれて発現可能なものである限り、いかなる形で取り込まれても構わない。例えば、前記ポリヌクレオチドは、自体的に発現されるのに必要なあらゆる要素を含むポリヌクレオチド構造体である発現カセットの形で宿主細胞に取り込まれ得る。前記発現カセットは、通常、前記遺伝子のオープンリーディングフレーム(openreading frame、以下、「ORF」と略称する。)に作動可能なように連結されているプロモーター、転写終結信号、リボソーム結合部位および翻訳終結信号を含む。本発明において用いられるプロモーターは、宿主細胞内において目的タンパク質を暗号化させるポリヌクレオチドの転写を高い頻度にて開始するものであれば、特に限定されるものではなく、当業界における周知の任意のプロモーターが使用可能である。好ましくは、T7プロモーター、trcプロモーター、tacプロモーター、CJ1プロモーター(大韓民国登録特許番号第0620092号)などが使用可能である。最も好ましくは、trcプロモーター、CJ1プロモーターが使用可能である。
前記発現カセットは、自体的に複製可能な発現ベクターの形であってもよい。また、前記ポリヌクレオチドは、それ自体の形で宿主細胞に取り込まれて、宿主細胞において発現に必要な配列と作動可能なように連結されているものであってもよい。
本発明の微生物には、L−トリプトファンが産生できる限り、原核微生物のいずれも含まれる。例えば、エシェリキア(Escherichia)属、エルウィニア(Erwinia)属、セラチア(Serratia)属、プロビデンシア(Providencia)属、コリネバクテリウム(Corynebacterium)属およびブレビバクテリウム(Brevibacterium)属に属する微生物菌株が含まれ得る。好ましくは、エシェリキア属に属する微生物であり、さらに好ましくは、大腸菌(Escherichia coli)である。
本発明の微生物がL−トリプトファンを産生するためには、さらにアントラニル酸合成酵素(trpE)、ホスホグリセリン酸デヒドロゲナーゼ(serA)、3−デオキシ−D−アラビノヘプツロン酸−7−リン酸合成酵素(aroG)、3−デヒドロカイネート合成酵素(aroB)、シキミ酸デヒドロゲナーゼ(aroE)、シキミ酸キナーゼ(aroL)、5−エノイルピルビニルシキミ酸−3−リン酸合成酵素(aroA)、コリスミ酸合成酵素(aroC)、プレフェン酸デヒドラターゼ、コリスミ酸ムターゼおよびトリプトファン合成酵素(trpAB)から選ばれる一種以上の酵素活性が強化される必要があるか、あるいは、コリスミ酸ムターゼ/プレフェン酸デヒドラターゼ、コリスミ酸ムターゼ/プレフェン酸デヒドロゲナーゼの活性が弱化される必要がある。なお、アントラニル酸合成酵素およびホスホグリセリン酸デヒドロゲナーゼのうちの一種以上がL−トリプトファンおよびL−セリンによるフィードバック阻害が解除されるように変異を有する酵素を取り込むように変形され得る。
具体的な実施形態において、大腸菌に配列番号1に記載の酵母由来のアントラニル酸ホスホリボシル転移酵素を暗号化させる遺伝子(trp4)を含むベクターに形質転換し、製作された菌株をCA04−2006と命名し、2013年04月08日付けで大韓民国ソウル特別市西大門区弘済1洞361-221番地に所在する国際寄託機関である韓国種菌協会付設韓国微生物保存センターに受託番号KCCM11408Pで寄託した。
また、本発明は、配列番号1に記載のアミノ酸配列を有する酵母由来のアントラニル酸ホスホリボシル転移酵素を発現するように変形されたL−トリプトファン産生能を有するエシェリキア属微生物を培養するステップおよび前記培養液からL−トリプトファンを分離するステップを含むL−トリプトファンを製造する方法を提供する。
本発明の前記培養過程は、当業界において周知の適当な培地および培養条件により行われる。このような培養過程は、当業者であれば、選択される菌株に応じて手軽に調整して用いることができる。前記培養方法の例には、回分式培養(batch culture)、連続式培養(continuous culture)および流加式培養(fed−batch culture)が含まれるが、これらに限定されるものではない。
本発明の微生物の培養に用いられる培地およびその他の培養条件は、通常のエシェリキア属微生物の培養に用いられる培地であればいなかるものも使用可能であり、本発明の微生物の要求条件を適切に満たさなければならない。
本発明の具体的な態様として、本発明の微生物を適当な炭素源、窒素源、アミノ酸、ビタミンなどを含有する通常の培地内において好気性条件下で温度、pHなどを調節しながら培養する。
このとき、炭素源としては、グルコース、フルクトース、スクロース、マルトース、マンニトール、ソルビトールなどの炭水化物、糖アルコール、グリセロール、ピルビン酸、乳酸およびクエン酸などのアルコールおよび有機酸、グルタミン酸、メチオニンおよびリシンなどのアミノ酸などが挙げられ、澱粉加水分解物、糖蜜、廃糖蜜糖蜜、米糠、カッサバ、甘蔗の搾りかすおよびトウモロコシ浸漬液などの天然の有機栄養源が使用可能であり、好ましくは、グルコースおよび殺菌済みの前処理糖蜜(すなわち、還元糖に転換された糖蜜)などの炭水化物であり、その他の適正量の炭素源が制限なしに種々に使用可能である。窒素源としては、アンモニア、硫酸アンモニウム、塩化アンモニウム、酢酸アンモニウム、リン酸アンモニウム、炭酸アンモニウムおよび硝酸アンモニウムなどの無機窒素源;グルタミン酸、メチオニン、グルタミンなどのアミノ酸およびペプトン、NZ−アミン、肉類エキス、酵母エキス、麦芽エキス、トウモロコシ浸漬液、カゼイン加水分解物、魚類またはその分解生成物、脱脂大豆ケーキまたはその分解生成物など有機窒素源が使用可能である。これらの窒素源は単独でまたは組み合わせて使用可能である。前記培地には、リン源として、リン酸第1カリウム、リン酸第2カリウムおよび対応するナトリウム含有塩が含まれ得る。無機化合物としては、塩化ナトリウム、塩化カルシウム、塩化鉄、硫酸マグネシウム、硫酸鉄、硫酸マンガンおよび炭酸カルシウムなどが使用可能であり、これらに加えて、アミノ酸、ビタミンおよび適切な前駆体などが含まれ得る。これらの培地または前駆体は、培養物に回分式または連続式により添加可能である。
培養中に水酸化アンモニウム、水酸化カリウム、アンモニア、リン酸および硫酸などの化合物を培養物に適切な方式を用いて添加して、培養物のpHを調整することができる。また、培養中には脂肪酸ポリグリコールエステルなどの消泡剤を用いて気泡の生成を抑えることができる。さらに、培養物の好気状態を維持するために、培養物内に酸素または酸素含有ガスを注入してもよく、嫌気および未好気状態を維持するために、ガスを注入しなくてもよく、あるいは、窒素、水素または二酸化炭素ガスを注入してもよい。
培養物の温度は、普通、27℃〜37℃、好ましくは、30℃〜35℃である。培養期間は、所望の有用物質の生成量が得られるまで続き、好ましくは、10〜100時間である。
本発明の前記培養ステップにおいて産生されたL−トリプトファンは、さらに精製または回収してもよく、前記精製または回収方法は、本発明の微生物の培養方法、例えば、回分式、連続式または流加式の培養方法などに応じて当該分野における公知の好適な方法を用いて培養液から目的とするL−トリプトファンを精製または回収することができる。
以下、本発明を実施例を挙げてより詳細に説明する。しかしながら、これらの実施例は本発明を例示的に説明するためのものであり、本発明の範囲がこれらの実施例により制限されることはない。
実施例1:CJ1プロモーターおよび大腸菌由来のtrpD遺伝子または酵母由来のtrp4遺伝子を含む組み換えベクターの製作
1−1.CJ1プロモーター断片の準備
CJ1プロモーターを含むDNA断片を得るために、CJ1プロモーターを含んでいるpECCG117−CJ1プラスミド(米国登録特許番号第8048648号)を鋳型として用いて連鎖重合反応(polymerase chain reaction、以下、「PCR」と略称する。)を行った。PCRHLプレミックスキット(BIONEER社製、以下、同じ。)を用い、このときに用いたプライマーは、配列番号2および3であり、PCR反応条件は、変性(denaturation)は94℃で30秒間、アニーリング(annealing)は55℃で30秒間、伸張(elongation)は72℃で30秒間であり、これを30回繰り返し行った。
前記PCR結果物(以下、「PCJ1断片」と命名する。)は、1%アガロースゲルにおいて電気泳動した後、所望のサイズのバンドを溶離して得た。
1−2.trpDおよびtrp4遺伝子断片の準備
trpD遺伝子のORFを得るために、野生型大腸菌K−12由来のW3110菌株を韓国微生物保存センサー(Korea Culture Center of Microorganisms)から購入し、trp4遺伝子のORFを得るために、酵母(Saccharomycescerevisiae)菌株を米国生物資源センター(American Type Culture Collection)から購入した。
前記菌株から遺伝体DNA抽出キット(QIAGEN社製)を用いて遺伝体DNAを準備した。前記大腸菌遺伝体DNAを鋳型として、配列番号4および5のプライマーを用いて、PCRにより配列番号6のtrpD遺伝子ORFに相当するDNA断片1,607bpを増幅した。また、酵母遺伝体DNAを鋳型として、配列番号7及び8のプライマーを用いて、PCRにより配列番号9のtrp4遺伝子ORFに相当するDNA断片1,154bpを増幅した。前記PCR結果物(以下、それぞれ「trpD断片」、「trp4断片」と命名する。)は、0.8%アガロースゲルにおいて電気泳動した後、所望のサイズのバンドを溶離して得た。
1−3.組み換えベクターpCL−PCJ1−trpDおよびpCL−PCJ1−trp4の製造
前記実施例1−1において準備したPCJ1断片およびpCL1920ベクターを制限酵素EcoR1で処理した後、0.8%アガロースゲルで溶離した。それぞれのDNA断片をRapidDNA ligation kit(ROCHE社製、以下、同じ。)を用いて30分間結さつした後、大腸菌DH5α細胞に形質転換し、これをスペクチノマイシンを含有するLBプレートに塗抹して形質転換済み菌体を選別した。
選別された菌体は、白金耳を用いてスペクチノマイシン含有LB液体培地20mLに接種して一晩中培養した後、プラスミド抽出キット(QIAGEN社製、以下、同じ。)を用いてプラスミドDNAを回収した。組み換えベクターの大きさは制限酵素EcoRIを処理して確認し(データは図示せず)、配列番号2および3のプライマーでPCRを行ってクローンを確認した。前記組み換えベクターを「pCL−PCJ1」と命名した。
前記実施例1−2において準備したtrpD断片またはtrp4断片および前記pCL−PCJ1ベクターを制限酵素EcoRVおよびPstIで処理した後、0.8%アガロースゲルで溶離した。それぞれのDNA断片をRapidDNA ligation kit(ROCHE社製、以下、同じ。)を用いて30分間結さつした後、大腸菌DH5α細胞に形質転換した。形質転換された菌体は、上記の方法と同様にして選別し、同方法を用いて形質転換菌体からプラスミドDNAを回収した。組み換えベクターの大きさは、制限酵素EcoRIおよびPstIを処理して確認し(データは図示せず)、配列番号2および5、または配列番号2および8のプライマーでPCRを行ってクローンを確認した。前記組み換えベクターをそれぞれ「pCL−PCJ1−trpD」および「pCL−PCJ1−trp4」と命名した(図3)。
実施例2:組み換えベクターpCL−P CJ1 −trpD若しくはpCL−P CJ1 −trp4が取り込まれたL−トリプトファン産生菌株の製作
実施例1において準備したpCL−PCJ1−trpDおよびpCL−PCJ1−trp4組み換えベクターは、EPICENTRE社が供給するTSS試薬(Transformation and storage solution)を用いてL−トリプトファン産生母菌株に取り込んだ。
この実施形態においては、L−トリプトファン産生母菌株として大腸菌KCCM11166Pを用いた。大腸菌KCCM11166Pは、大腸菌KCCM10812P(大韓民国登録特許番号第10−0792095号)から製作されたL−トリプトファン産生菌株であり、染色体上のtehB遺伝子が不活性化され、NADキナーゼの活性が増加されたことを特徴とするL−トリプトファン産生能を有する組み換え大腸菌である(大韓民国特許公開番号第10−2012−0083795号)。
L−トリプトファン産生母菌株を一白金耳に見合う分だけ4mLのLB培地に接種して3時間培養した後に遠心分離した。分離した細胞に50ngのpCL−PCJ1−trpDベクタープラスミドまたはpCL−PCJ1−trp4ベクタープラスミドおよびTSS試薬を100μL添加して勢いよく混合した。その後、単一段階形質転換技法(One−step transformation; Chung et al., Proc Natl Acad Sci USA, 86, 2172−2175, 1989)を用いてL−トリプトファン産生母菌株に取り込み、これをスペクチノマイシン含有LBプレートに塗抹して形質転換済み菌株を選別した。形質転換済み菌株を確認するために、形質転換済み菌株からプラスミドDNAを回収し、実施例1−3の方法と同様にして制限酵素処理およびPCRを行って確認した。前記形質転換済み菌株をそれぞれ「Con/pCL−PCJ1−trpD」および「Con/pCL−PCJ1−trp4」と命名した。
実施例3:形質転換済み菌株のL−トリプトファン産生性および生理活性の比較
前記実施例2において準備した形質転換済み菌株を下記表1のトリプトファン力価培地を用いて三角フラスコにおいて培養してL−トリプトファン産生性を比較した。
37℃の培養器においてLB固体培地中に一晩中培養したL−トリプトファン産生母菌株(Con)、Con/pCL−PCJ1−trpDおよびCon/pCL−PCJ1−trp4菌株を前記表1の25mL力価培地に一白金耳ずつ接種した後、これを37℃、200rpmの培養器において40時間培養し、その結果を下記表2および3に示す。
前記表2に示すように、L−トリプトファン産生母菌株は、40時間培養した場合に6.9g/LのL−トリプトファンを産生したが、Con/pCL−PCJ1−trp4菌株およびCon/pCL−PCJ1−trp4菌株は、それぞれ8.0g/Lおよび10.3g/LのL−トリプトファンを産生して母菌株に比べてそれぞれ1.1g/Lおよび3.4g/Lの向上したL−トリプトファン産生性を示した(それぞれ16%、49%増加)。
また、前記表3に示すように、形質転換済み菌株は、L−トリプトファン産生母菌株と比較したとき、糖を用いる速度や細胞成長の側面からみて類似の様相を示し、発酵副産物であるアセテートの蓄積も類似若しくは低いレベルを示した(データは図示せず)。したがって、前記形質転換済み菌株は、L−トリプトファン産生母菌株とほとんど同じ生理活性を示すということを確認することができた。
特に、L−トリプトファン産生母菌株の場合、発酵中のアントラニル酸の蓄積を伴う異常発酵現象により正常的な発酵を維持できない場合がしばしば現れる。このため、L−トリプトファン産生母菌株の発酵に際しては、アントラニル酸が過度に蓄積されないように発酵因子を調節することが重要であり、持続的にモニターリングし続けなければならないという難点がある。このため、アントラニル酸が少量蓄積されるL−トリプトファン産生菌株は、異常発酵の頻度を下げることができるという点で重要視される。前記表2および図3に示すように、trpDまたはtrp4遺伝子をpCLベクターを用いて発現する形質転換済み菌株は、L−トリプトファン産生母菌株に比べてアントラニル酸が少量蓄積される現象を示した。
大腸菌由来のアントラニル酸ホスホリボシル転移酵素と、酵母由来のアントラニル酸ホスホリボシル転移酵素を発現させる形質転換済み菌株を比較する場合、PRPPへの馴染み性に優れたtrp4遺伝子を発現させる形質転換体の方が、L−トリプトファンの産生性の増加およびアントラニル酸の蓄積の減少の側面からみてなお一層優れていることを確認することができた。このため、この形質転換済み菌株を用いてL−トリプトファンを産生する場合、より高い産生性にてL−トリプトファンを産生することができるということを確認し、より高い発酵安定性を維持して全体的なL−トリプトファンの産生性を高く維持することができるものと結論付けることができる。
実施例4:L−トリプトファン産生菌株への組み換えベクターpCL−P CJ1 −trp4の取り込みおよび形質転換体のL−トリプトファン産生性の比較
他のL−トリプトファン産生菌株からも実施例3と同じ効果が得られるか否かを確認するために、pCL−PCJ1−trp4ベクターを取り込んで実施例3の方法と同様にしてL−トリプトファン産生性を比較した。
この実施例に用いられたL−トリプトファン産生大腸菌は、KCCM10805P(大韓民国登録特許番号第0850853号)およびKCCM10814P(大韓民国登録特許番号第0838036号)である。KCCM10805P大腸菌変異株は、トリプトファン類似体であるトリプトファンヒドロキサメート耐性を有するL−トリプトファン産生大腸菌CJ285(大韓民国特許公告10−2005−0059685)由来の菌株であり、亜硝酸塩還元作用に与るnrfE遺伝子が相同組み換えにより不活性化されたことを特徴とするL−トリプトファン産生大腸菌である。KCCM10814P大腸菌変異株は、CJ285由来の菌株であり、内部生体膜を合成するのに必要なタンパク質をコーディングするyjeO遺伝子が欠損されたことを特徴とするL−トリプトファン産生大腸菌である。
4−1.組み換えベクターpCL−PCJ1−trp4が取り込まれた色々なL−トリプトファン産生菌株の製作
L−トリプトファン産生菌株菌であるKCCM10805PおよびKCCM10814Pに組み換えベクターpCL−PCJ1−trp4を実施例2の方法と同様にして取り込んで形質転換済み菌株を製作し、前記形質転換済み菌株をそれぞれ「KCCM10805P/pCL−PCJ1−trp4」および「KCCM10814P/pCL−PCJ1−trp4」と命名した。
4−2.組み換えベクターpCL−PCJ1−trp4が取り込まれた色々なL−トリプトファン菌株におけるL−トリプトファン産生性の比較
前記実施例4−1において製作した形質転換済み菌株を実施例3の方法と同様にして三角フラスコにおいて培養してL−トリプトファン産生性を比較し、その結果を下記表4に示す。
前記表4に示すように、3種類のL−トリプトファン産生菌株において全てベクターで酵母由来trp4遺伝子を発現させた場合、L−トリプトファン産生性が0.9g/Lから3.7g/Lへと向上する結果を示した。また、3種類の菌株において全てベクターで酵母由来trp4遺伝子を発現させた場合にアントラニル酸が大幅に減少するということを確認した。このため、酵母由来trp4遺伝子をL−トリプトファン産生菌株において発現させる場合、L−トリプトファンの産生性を向上させながらアントラニル酸の蓄積を抑える効果があるということを確認した。
実施例5:L−トリプトファン産生母菌株の染色体の上へのCJ1プロモーターおよびtrp4遺伝子の取り込みによる組み換えL−トリプトファン産生菌株の製作
実施例3において製作したCon/pCL−PCJ1−trp4菌株の場合、形質転換済み菌株が細胞分列する過程でプラスミドを消失する可能性があり、これにより、trp4遺伝子の発現カセットを消失する虞がある。この場合、L−トリプトファン産生母菌株に戻ってしまい、安定したtrp4遺伝子の発現カセットが維持し難くなる。また、プラスミドにある抗生剤耐性選別マーカーがL−トリプトファン産生母菌株の遺伝体に取り込まれて当該抗生剤に対して耐性を有する突然変異菌株が生成されることが危惧される。
そこで、本発明においては、trp4遺伝子の発現カセットのみをL−トリプトファン産生母菌株の遺伝体にあるybiX遺伝子座に挿入してこのような問題を解決しようとする。
5−1.PCJ1−trp4断片およびクロラムフェニコールアセチル転移酵素遺伝子を含むベクターの準備
遺伝体の内部へのtrp4遺伝子発現カセットの挿入を確認するための選別マーカーとして、クロラムフェニコールに抵抗性を与えるクロラムフェニコールアセチル転移酵素遺伝子を用い、このために、クロラムフェニコールアセチル転移酵素遺伝子を含むpUCprmfmloxCベクター(大韓民国公開特許:第2009−0075549号)を用いた。
実施例1−3において製作したpCL−PCJ1−trp4を鋳型として配列番号10および11のプライマーでPCRを行ってPCJ1−trp4断片を準備した。準備した断片およびpUCprmfmloxCベクターに制限酵素であるKpnIおよびSpeIを処理した後、0.8%アガロースゲルで溶離した。それぞれのDNA断片をRapidDNA ligation kit(ROCHE社製、以下、同じ。)を用いて30分間結さつした後、大腸菌DH5α細胞に形質転換した。形質転換された菌体はクロラムフェニコールを含むLB固体培地において選別した。選別したコロニーをLB液体培地に培養してプラスミドDNAを回収し、制限酵素処理およびシーケンシングを通じてPCJ1−trp4遺伝子およびクロラムフェニコールアセチル転移酵素遺伝子が含まれているベクターが正常に製作されたことを確認した。確認されたベクターは、「pmlox−Cmt−PCJ1−trp4」と命名した。
5−2.ybiX遺伝子座にPCJ1−trp4遺伝子およびクロラムフェニコールアセチル転移酵素遺伝子を含むDNA断片を挿入するための断片の準備
ybiX遺伝子(GeneID:12930961)は、これまで機能が明確に究明されていない遺伝子であり、欠損時に細胞内のATP水位が高まることが知られている(Hara et al.,FEMS Microbiol Lett, 297, 217−224, 2009)。大腸菌においてybiX遺伝子を欠損しても大腸菌の生理活性に大きく影響しないことが知られている。このため、本発明においては、trp4遺伝子発現カセットをL−トリプトファン産生母菌株の遺伝体にあるybiX遺伝子座に挿入した。
ybiX遺伝子座に挿入するためのtrp4発現カセット断片は、実施例5−1において製作したpmlox−Cmt−PCJ1−trp4プラスミドを鋳型として配列番号12および13のプライマーを用いてPCRを行って準備した。準備したDNA断片は、0.8%アガロースゲルで溶離した。このようにして溶離したDNA断片を再び鋳型として配列番号14および15のプライマーを用いてPCRを行った。このようにして準備したDNA断片は、0.8%アガロースゲルで溶離した。
準備されたDNA断片は、5’および3’末端にそれぞれybiX遺伝子などの配列を100bp含む断片であり、L−トリプトファン産生菌株のybiX遺伝子座から遺伝子組み換え酵素により遺伝体内に挿入され得る。準備したDNA断片は、ナノドロップ(NanoDrop、サーモサイエンティフィック社製)を用いて濃度を測定し、これを「ybiX::Cm−PCJ1−trp4」と命名し、その配列を配列番号16に示す。
5−3.L−トリプトファン産生菌株のybiX遺伝子座へのPCJ1−trp4の酵母由来のアントラニル酸ホスホリボシル転移酵素発現カセットの挿入
ybiX遺伝子座にtrp4遺伝子発現カセットを遺伝子組み換え酵素を用いて挿入した。このために、DatsenkoKAらが開発したラムダレッド組み換え酵素を用いた単一段階遺伝子不活性化技法を応用した(Datsenko et al., Proc Natl Acad Sci USA, 97, 6640−6645, 2000)。
ラムダレッド組み換え酵素を発現させるベクターであるpKD46プラスミドを実施例2の方法と同様にしてL−トリプトファン産生菌株(KCCM10812P)に取り込んだ。pKD46ベクターが取り込まれたL−トリプトファン産生菌株をアンピシリンを含むLB固体培地において選別した。選別したpKD46ベクターが取り込まれたL−トリプトファン産生菌株は、ラムダレッド組み換え酵素の発現を誘導するために、5mMのアラビノースを含む20mLの液体LB培地において培養した。菌体の量が51010cells/mLに増えたときに遠心分離して菌体を回収し、これを冷たい10%グリセロール溶液で3回洗浄した。
このようにして準備したL−トリプトファン産生菌株に電気穿孔法を用いて実施例5−2において準備した500ngのybiX::Cm−PCJ1−trp4DNA断片をと取り込んだ。前記DNA断片が取り込まれたL−トリプトファン産生菌株は、ラムダレッド組み換え酵素によりybiX遺伝子座において遺伝子組み換えが起きてクロラムフェニコール抵抗性遺伝子およびtrp4遺伝子発現カセットがybiX遺伝子座に挿入される。この菌株はクロラムフェニコールに対して抵抗性を示すため、クロラムフェニコールを含むLB固体培地において選別した。このようにして選別した菌株は、配列番号17および18のプライマーを用いて、コロニーPCRによりybiX遺伝子座にCm−PCJ1−trp4断片が挿入されたことを確認した。
次いで、pKD46ベクターは温度に敏感な複製起点を有しているため、選別した菌株を40℃以上で培養して菌体内からpKD46ベクターを除去し、これは、アンピシリンを含む固体LB培地において選別した菌株が生長しないことにより確認した。
次いで、L−トリプトファン産生菌株の遺伝体からクロラムフェニコールに対して抵抗性を示す遺伝子を除去するために、pJW168プラスミド(Palmeros et al., Gene,247, 255−264, 2000)を菌株に実施例2の方法と同様にして取り込んだ。取り込んだpJW168プラスミドからCre組み換え酵素を発現させるために、アンピシリンを含むLB培地にイソプロピル1−チオ−β−D−ガラクトピラノシド(Isopropyl−β−D−1−thiogalactopyranoside、IPTG)を塗抹して菌株を選別した。選別された菌株は、Cre組み換え酵素によりmutantloxP位において遺伝子組み換えが起きてクロラムフェニコールに対して抵抗性を示す遺伝子が除去され、これを配列番号17および18のプライマーで確認した。このようにして確認した菌株は、trp4遺伝子発現カセットが挿入されたL−トリプトファン産生菌株であり、「Con/ybiX::PCJ1−trp4」と命名した。
実施例6:染色体の上にP CJ1 −trp4の発現カセットが挿入された形質転換体のL−トリプトファン産生性および生理活性の比較
前記実施例5において準備した形質転換体を前記表1のトリプトファン力価培地を用いて三角フラスコにおいて培養してL−トリプトファン産生性を比較した。
37℃の培養器においてLB固体培地中において一晩中培養したL−トリプトファン産生母菌株(Con)、Con/ybiX::PCJ1−trp4菌株を表1の25mLの力価培地に一白金耳ずつ接種した後、これを37℃、200rpmの培養器において40時間培養し、その結果を下記表5および6に示す。

前記表5に示すように、母菌株は、40時間培養した場合に6.3g/LのL−トリプトファンを産生したが、Con/ybiX::PCJ1−trp4菌株は、9.2g/LのL−トリプトファンを産生して母菌株に比べて2.9g/L(46%増加)の向上したL−トリプトファン産生性を示しているということを確認した。
また、表6に示すように、Con/ybiX::PCJ1−trp4は、ベクターとしてtrp4遺伝子発現カセットを取り込んだときと同様に、糖を用いる速度や細胞の成長の側面からみて母菌株とほとんど同じ様相を示し、発酵副産物であるアセテートの蓄積度もほとんど同じであるか、あるいは、それよりも低いレベルを示した(データは図示せず)。
このため、前記Con/ybiX::PCJ1−trp4もまた、ベクターとしてtrp4遺伝子発現カセットを取り込んだ形質転換体と同様に、L−トリプトファン産生母菌株とほとんど同じ生理活性を示すということを確認することができた。発酵中のアントラニル酸の蓄積量も、ベクターとしてtrp4遺伝子発現カセットを取り込んだ形質転換体と同様に、L−トリプトファン産生母菌株に比べて大幅に減少するということを確認した。このため、この形質転換体を用いてL−トリプトファンを産生する場合よりも高い産生性にてL−トリプトファンを産生することができるということを確認し、より高い発酵安定性を維持して全体的なL−トリプトファンの産生性を高く維持することができるものと結論付けることができる。
寄託書コピー

Claims (6)

  1. 酵母由来のアントラニル酸ホスホリボシル転移酵素の活性を有する、L−トリプトファン産生能を有する組み換えトリプトファン産生エシェリキア属微生物。
  2. 酵母由来のアントラニル酸ホスホリボシル転移酵素は、配列番号1に記載のアミノ酸配列を有することを特徴とする、請求項1に記載のエシェリキア属微生物。
  3. 前記酵母由来のアントラニル酸ホスホリボシル転移酵素は、アントラニル酸ホスホリボシル転移酵素を暗号化させるポリヌクレオチドを含むベクターが形質導入されるか、あるいは、前記ポリヌクレオチドが染色体内に挿入されることを特徴とする、請求項1に記載のエシェリキア属微生物。
  4. 前記ポリヌクレオチドは、配列番号9の塩基配列を有することを特徴とする、請求項3に記載のエシェリキア属微生物。
  5. 前記エシェリキア属微生物は、大腸菌であることを特徴とする、請求項1に記載のエシェリキア属微生物。
  6. 請求項1から請求項5のうちのいずれか一項に記載のエシェリキア属微生物を培養するステップと、
    前記培養液からL−トリプトファンを分離するステップと、
    を含むL−トリプトファンの産生方法。
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