JP6173266B2 - 歩行型作業機 - Google Patents
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Description
前記ガイド部に、前記回転方向に沿って延びる状態で前記カバー本体または前記走行輪側カバーの一方側に設けられた段差部と、前記カバー本体または前記走行輪側カバーの他方側に設けられ、前記段差部に係合する係合部と、が備えられ、
前記ロータリ作業装置に、前記カバー本体の下方に上下に重なり合う状態で配置されると共に、前記カバー本体に対して機体左右方向に位置変更可能に支持され、前記耕耘爪の周囲のうち機体左右方向外側箇所を覆うサイドカバーが備えられ、
前記段差部は、前記カバー本体のうちの機体左右方向における外側端部と、前記サイドカバーの上面とによって構成されているものである。
これにより、例えば、耕耘爪を、前進時の走行輪の回転方向と反対方向に回転する逆回転で使用をする場合(いわゆる「アップカット時」)には、カバー本体に対して走行輪側カバーが相対的に下がった位置となる下げ状態で固定しておくことで、走行輪側カバーにより耕耘爪の走行輪側の箇所が広くカバーされ、耕耘爪によって跳ね飛ばされた土が、エンジン等に飛散することを抑制できる。また、例えば、耕耘爪を、前進時の走行輪の回転方向と同じ方向に回転する正回転で使用をする場合(いわゆる「ダウンカット時」、耕耘深さが深くなりがちとなる)には、カバー本体に対して走行輪側カバーが相対的に上がった位置となる上げ状態で固定しておくことで、走行輪側カバーが地面から遠ざかり、走行輪側カバーが圃場面に突っ込むことを防止できる。よって、カバー本体に対する走行輪側カバーの着脱を不要にしながら、作業形態に応じて好適に耕耘爪をカバーできる。
さらに、この位置調整機構には、ガイド部が備えられているので、締結具が1つのみの簡素な構造にできると共に、ガイド部によって耕耘爪の回転方向に沿った走行輪側カバーの位置変更を安定してスムーズに行うことができる。
このように、本発明によると、走行輪側カバーの着脱が不要なロータリ作業装置を、簡素な構造で実現できる。
図1、図2に示されるように、歩行型管理機(「歩行型作業機」に相当)の機体本体10(「機体」に相当)には、エンジン11と、ミッションケース12と、走行輪13と、ロータリ作業装置14と、操縦ハンドル15と、が備えられている。
図1、図2に示されるように、ロータリ作業装置14は、機体前後方向において走行輪13の後方位置に配置されている。ロータリ作業装置14は、ミッションケース12に支持されている。つまり、ロータリ作業装置14は、機体本体10に支持されている。ロータリ作業装置14には、駆動ケース27と、左右一対の耕耘爪28と、左右一対のロータリカバー29と、が備えられている。
図1に示されるように、駆動ケース27は、機体本体10の後部側における機体左右方向中央に設けられている。駆動ケース27は、ミッションケース12に支持されている。
駆動ケース27には、ロータリケース40と、ロータリフレーム41と、が備えられている。ロータリケース40は、伝動ケース22の機体後方側においてミッションケース12に支持されている。ロータリケース40は、機体前方側から機体後方側へ向かうにつれて下方に位置する傾斜姿勢でミッションケース12に連結されている。つまり、ロータリケース40と伝動ケース22とは、上方から下方に向かうにつれて離間するように配置されている。ロータリフレーム41は、ロータリケース40の後部に固着され、ロータリケース40から機体後方に延びるようにされている。図1〜図4に示されるように、ロータリフレーム41の後端部には、耕耘爪28による耕深を設定する抵抗棒43が支持されている。
図1、図3、図4、図7に示されるように、耕耘爪28は、駆動ケース27におけるロータリケース40の下部の機体左右方向両横外側に、左右一対で設けられている。耕耘爪28には、爪軸芯Xの周方向に均等配置され、ナタ状の形状を呈した複数の爪体30が備えられている。耕耘爪28は、機体横向きの爪軸芯X周りに回転駆動されるように構成されている。耕耘爪28は、前進時の走行輪13の回転方向と同じ方向に回転する正回転R1で使用をする場合(いわゆる「ダウンカット」、耕耘深さが深くなりがちとなる)と、前進時の走行輪13の回転方向と反対方向に回転する逆回転R2で使用をする場合(いわゆる「アップカット」)と、に切り換え可能となっている。
図1〜図4、図7に示されるように、カバー本体31は、側面視で、上方に凸となる形状を呈しており、下方に位置する耕耘爪28の上側周囲の空間を覆っている。図2〜図4に示されるように、カバー本体31は、左右一対で備えられ、ロータリフレーム41の機体左右両外側にそれぞれ配置されている。左側のカバー本体31と、右側のカバー本体31とは、ロータリフレーム41を中心として左右対称の構造となっている。
図1〜図4、図7に示されるように、サイドカバー33は、カバー本体31に支持されている。サイドカバー33は、カバー本体31の下方に、カバー本体31と上下に重なり合う状態で配置されている。サイドカバー33は、左右一対で備えられている。左側のサイドカバー33と、右側のサイドカバー33とは、左右対称の構造となっている。サイドカバー33には、カバー本体31に沿った形状とされる横スライド部52と、横スライド部52の機体横外端部に揺動自在に支持され、ゴムなどの弾性部材からなる機体前後方向に沿った側板53と、が備えられている。
図1、図2、図7に示されるように、後カバー34は、カバー本体31の後部48に支持されている。後カバー34は、耕耘爪28の周囲のうち耕耘爪28の後方側の箇所を覆うようになっている。後カバー34は、左右一対で備えられている。左側の後カバー34と、右側の後カバー34とは、左右対称の構造となっている。左側の後カバー34と、右側の後カバー34との間に抵抗棒43が位置している。
図1〜図4、図7に示されるように、走行輪側カバー32は、耕耘爪28の周囲のうち走行輪13側の箇所、つまり、走行輪13の後方位置を覆うようになっている。走行輪側カバー32には、カバー本体31の前部47に取り付けられ、金属等の剛性部材からなる取付具44と、取付具44にボルト等によって固定されるゴム等の弾性部材からなる前板45と、が備えられている。走行輪側カバー32は、左側の走行輪側カバー32Lと、右側の走行輪側カバー32Rとにより、左右一対で備えられている。図3、図4に示されるように、左側の走行輪側カバー32Lは、左側のカバー本体31の前部47に支持されている。右側の走行輪側カバー32Rは、右側のカバー本体31の前部47に支持されている。
図3、図4に示されるように、揺動調節機構36には、左側の調節板57と、右側の調節板57と、ロータリフレーム41の上部とミッションケース12の後部とを連結する連結部材58と、第一ノブボルト59と、が備えられている。左右の調節板57は、それぞれ左右のカバー本体31に揺動自在に連結されている。左右の調節板57には、それぞれ、複数の係合孔部57Aが備えられている。左側の調節板57における所望の係合孔部57Aを選択すると共に、右側の調節板57における所望の係合孔部57Aを選択し、それら所望の係合孔部57Aに第一ノブボルト59を挿通した状態で、第一ノブボルト59を連結部材58に締結することにより、左右のカバー本体31が固定される。これにより、左右のカバー本体31を複数段の揺動角度で自在に固定できる。
図3〜図5に示されるように、スライド調整機構37は、左右のロータリカバー29に、それぞれ備えられている。スライド調整機構37には、カバー本体31に形成される機体横方向に長い第一長孔60と、第二ノブボルト61と、サイドカバー33の横スライド部52に形成される第一挿通孔62と、サイドカバー33の下面に溶接固定される溶接ナット63と、が備えられている。第一長孔60、第二ノブボルト61、第一挿通孔62、溶接ナット63の組み合わせは、機体前後方向に並ぶように2組備えられている。第二ノブボルト61には、雄ねじ軸61Aと、頭部61Bと、が備えられている。
図3、図4、図6に示されるように、位置調整機構38は、左右のロータリカバー29に、それぞれ備えられている。位置調整機構38は、カバー本体31に対する走行輪側カバー32の耕耘爪28の回転方向に沿った位置を変更可能にするように構成されている。
位置調整機構38には、機体前後方向に沿った第二長孔65(「長孔」に相当)と、カバー本体31に形成される第二挿通孔66と、第三ノブボルト67(「締結具」の一例)と、ガイド部68と、が備えられている。
本実施形態では、第二長孔65は、走行輪側カバー32の側に備えられている。第二長孔65は、耕耘爪28の回転方向に沿って延びている。第三ノブボルト67は、カバー本体31及び走行輪側カバー32の他方側に位置決めされると共に第二長孔65に挿通されて、カバー本体31と走行輪側カバー32とを締付固定可能とされている。本実施形態では、第三ノブボルト67は、カバー本体31の側に位置決めされる。図6に示されるように、第三ノブボルト67には、雄ねじ軸67Aと、頭部67Bと、が備えられている。取付具44には、雌ねじ部材64が溶接等により固着されている。
以下、上記実施形態を変更した別実施形態について説明する。以下の各別実施形態で説明している事項以外は、上記実施形態で説明している事項と同様である。上記実施形態及び以下の各別実施形態は、矛盾が生じない範囲で、適宜組み合わせてもよい。なお、本発明の範囲は、上記実施形態及び以下の各別実施形態に限定されるものではない。
走行輪側カバー32の側に段差部69が設けられ、カバー本体31の側に係合部71が設けられたものでもよい。
11 :エンジン
13 :走行輪
14 :ロータリ作業装置
27 :駆動ケース
28 :耕耘爪
31 :カバー本体
31A :外側端部
32 :走行輪側カバー
32L :左側の走行輪側カバー
32R :右側の走行輪側カバー
33 :サイドカバー
33A :上面
38 :位置調整機構
45La :右側端部
45Ra :左側端部
65 :第二長孔(長孔)
67 :第三ノブボルト(締結具)
68 :ガイド部
69 :段差部(段差部)
71 :係合部
Y :前後向きの軸芯
Claims (3)
- 機体に載置支持されたエンジンと、
前記機体の下方に配置され、前記機体を走行自在に支持する走行輪と、
機体前後方向において前記走行輪の後方位置に配置され、前記機体に支持されたロータリ作業装置と、が備えられ、
前記ロータリ作業装置に、耕耘爪の上側周囲を覆うカバー本体と、前記カバー本体に支持され、前記耕耘爪の周囲のうち前記走行輪側の箇所を覆う走行輪側カバーと、前記カバー本体に対する前記走行輪側カバーの位置を変更可能にする位置調整機構と、が備えられ、
前記位置調整機構に、前記カバー本体及び前記走行輪側カバーの一方側に形成され、前記耕耘爪の回転方向に沿って延びる長孔と、前記カバー本体及び前記走行輪側カバーの他方側に位置決めされると共に前記長孔に挿通されて、前記カバー本体と前記走行輪側カバーとを締付固定可能な締結具と、前記カバー本体と前記走行輪側カバーとに設けられ、互いに係合して前記走行輪側カバーの移動を摺動案内するガイド部と、が備えられ、
前記ガイド部に、前記回転方向に沿って延びる状態で前記カバー本体または前記走行輪側カバーの一方側に設けられた段差部と、前記カバー本体または前記走行輪側カバーの他方側に設けられ、前記段差部に係合する係合部と、が備えられ、
前記ロータリ作業装置に、前記カバー本体の下方に上下に重なり合う状態で配置されると共に、前記カバー本体に対して機体左右方向に位置変更可能に支持され、前記耕耘爪の周囲のうち機体左右方向外側箇所を覆うサイドカバーが備えられ、
前記段差部は、前記カバー本体のうちの機体左右方向における外側端部と、前記サイドカバーの上面とによって構成されている歩行型作業機。 - 前記係合部は、前記段差部の段差形状に沿うと共に前記回転方向に沿って延びる段差形状に形成されている請求項1に記載の歩行型作業機。
- 前記ロータリ作業装置に、機体左右方向中央に設けられた駆動ケースと、前記駆動ケースの機体左右方向外側に設けられた左右一対の前記耕耘爪と、が備えられると共に、左右の前記カバー本体は、前記駆動ケースに対して機体前後向きの軸芯回りに揺動可能に構成され、
左側の前記走行輪側カバーの右側端部と右側の前記走行輪側カバーの左側端部とは、前記カバー本体の水平姿勢時に前記駆動ケースの前記走行輪側において互いに重複可能なように、機体前後方向に位置ずれした状態で前記駆動ケース側に延出されている請求項1または2に記載の歩行型作業機。
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