JP6172205B2 - 抜け止めピン、中間支持体の取付方法、及びクレーンのガイライン構造 - Google Patents
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例えば、特許文献1には、上ブームと下ブームとの間に設けられたシーブ付き特殊エキステンションに、さらに中間支持体を設けておき、この中間支持体を介してブームの中間部を支持するクレーンの吊上機構が開示されている。
この連結ピンに対して接続片の上端側に形成された挿入孔が挿入されることで、接続片が嵌め込み状に取り付けられ、その上で、連結ピンの挿通孔に抜け止めピンが差し込まれることで、接続片が連結ピンから外れないように固定される。その後、この接続片に長尺の中間支持体の上端側を連結する。
すなわち、本発明のかかる抜け止めピンは、長尺のピン体と、当該ピン体の軸芯に沿った方向の一端側に設けられた頭部とを備え、前記頭部は、前記ピン体の軸芯から離れる方向である外側に向かって張り出すように形成されていて、前記頭部の外側の周縁に、長径部と短径部とが形成されていることを特徴とする。
また、本発明の中間支持体の取付方法は、長尺に形成されると共に長手方向に沿って複数配備されたガイライン部材と、当該ガイライン部材の端部に重なり合った状態で配備されると共に隣り合ったガイライン部材の端部同士を連結するガイリンク片と、前記ガイライン部材の端部とガイリンク片とを連通して当該ガイライン部材とガイリンク片とを連結する連結ピンとを備えるガイラインに対して、前記クレーンのアタッチと、前記ガイラインとを連結する中間支持体と、前記中間支持体の長手方向の一端側に設けられて前記連結ピンに係合する接続片と、を組み付けるに際しては、前記ガイライン部材の端部とガイリンク片とを貫通するように配備された連結ピンに対し、上述した抜け止めピンを、前記頭部の長径部がガイリンク片に接触するように、前記連結ピンの端部であって当該連結ピンの軸芯交差方向に挿し込んで、前記連結ピンの長手方向の中央部を前記ガイライン部材の位置に位置決めしておき、前記連結ピンに貫通状に挿し込まれた抜け止めピンを抜き取り、前記抜け止めピンが抜き取られた連結ピンに対して、前記ガイリンク片の外側から前記中間支持体の接続片を嵌め込み、前記頭部の短径部が前記接続片に接触するように前記抜け止めピンを連結ピンに挿し込むことを特徴とする。
上述した抜け止めピンが差し込まれていて、前記抜け止めピンの頭部の短径部が抜け止め部として、前記接続片に接触していることを特徴とするクレーンのガイライン構造。
また、本発明に係る抜け止めピンの最も好ましい形態は、長尺のピン体と、当該ピン体の軸芯に沿った方向の一端側に設けられた頭部とを備え、前記頭部は、前記ピン体の軸芯から離れる方向である外側に向かって張り出すように形成されていて、前記頭部の外側の周縁に、長径部と短径部とが形成されており、長尺に形成されると共に長手方向に沿って複数配備されたガイライン部材と、当該ガイライン部材の端部に重なり合った状態で配備されると共に隣り合ったガイライン部材の端部同士を連結するガイリンク片と、前記ガイライン部材の端部とガイリンク片とを連通して当該ガイライン部材とガイリンク片とを連結する連結ピンとを備えるガイラインを有するクレーンのガイライン構造に対して、前記連結ピンに取り付けられて当該連結ピンの抜け止めを行う抜け止めピンであって、前記頭部の長径部が、前記ガイリンク片に接触することで、前記連結ピンの長手方向の中央部を前記ガイライン部材の位置に位置決めする位置決め部とされていることを特徴とする。
さらに、本発明に係る抜け止めピンの最も好ましい形態は、長尺のピン体と、当該ピン体の軸芯に沿った方向の一端側に設けられた頭部とを備え、前記頭部は、前記ピン体の軸芯から離れる方向である外側に向かって張り出すように形成されていて、前記頭部の外側の周縁に、長径部と短径部とが形成されており、長尺に形成されると共に長手方向に沿って複数配備されたガイライン部材と、当該ガイライン部材の端部に重なり合った状態で配備されると共に隣り合ったガイライン部材の端部同士を連結するガイリンク片と、前記ガイライン部材の端部とガイリンク片とを連通して当該ガイライン部材とガイリンク片とを連結する連結ピンとを備えるガイラインと、クレーンのアタッチと、前記ガイラインとを連結する中間支持体と、前記中間支持体の長手方向の一端側に設けられて前記連結ピンに係合する接続片と、を有するクレーンのガイライン構造に対して、前記連結ピンに取り付けられて前記中間支持体の接続片の抜け止めを行う抜け止めピンであって、前記頭部の短径部が、前記中間支持体の接続片に接触することで、前記接続片が前記連結ピンから抜けることを抑制する抜け止め部とされていることを特徴とする。
本発明は、このような中間支持体5において、中間支持体5を取り付ける際に用いられる抜け止めピン1及びこの抜け止めピン1が使用されたガイライン構造25、またこの抜け止めピン1を用いた中間支持体5を取り付ける際の取付方法に関するものである。
なお、クレーン3の説明では、図1の右側をクレーン3を説明する際の前方、また図1の左側をクレーン3を説明する際の後方という。図1の上下方向をクレーン3を説明する際の上下方向、また図1の紙面貫通方向をクレーン3を説明する際の右左方向という。これらの方向は、クレーン3のオペレータシートに着座したオペレータから見た方向と一致する。
渡されている。
本実施形態のガイライン4は、ブーム2の先端側に設けられたシーブ9と、上部スプレッダ15との間に設けられた部材であり、ブーム2の先端側を上部スプレッダ15側に引き寄せたり引き離したりすることで、ブーム2を起伏したり所定の傾動角度で支持可能となっている。
いられている。連結ピン20の長手方向の中途側は、上述した第1孔部21、第2孔部22の内径と同じか、やや小さな外径を備えており、第1孔部21及び第2孔部22の内径部に挿通可能となっている。
さて、本実施形態のクレーン3では、上述したガイライン4とブーム2とを長手方向(前後方向)の中途側で連結する中間支持体5を設けている。また、この中間支持体5の長手方向の一端側には、中間支持体5を連結ピン20に係合させるための接続片23が配備されており、上述したガイライン4と中間支持体5とがガイライン構造25を構成している。次に、ガイライン構造25を構成する中間支持体5及び接続片23について説明する。
接続片23は、中間支持体5の上端側を連結ピン20に連結する部材であり、ガイライン部材18及びガイリンク片19を左右両側から挟み込むように配備された左右一対の板部材から構成されている。接続片23の上端側には、左右方向に接続片23を貫通する貫通孔27が形成されており、この貫通孔27に連結ピン20を挿し込むことで接続片23をガイライン4に連結可能となっている。
向)の一端側に設けられた頭部29とを備えている。
また、ピン体28の軸芯から長径部32までの距離(最短距離)は、ピン体28の軸芯から短径部33までの距離(最短距離)に、接続片23の厚みを加えたものと等しくされている。それゆえ、抜け止めピン1を軸芯回りに90°反転させれば、ガイリンク片19に長径部32が接触した状態と、短径部33が接続片23に接触した状態とを切り換えることが可能となると共に、抜け止めピン1とガイリンク片19との間に接続片23を挿し込むことが可能となる。
、接続片23を挿し込む隙間が確保されるので、中間支持体5の接続片23を連結ピン20に嵌め込んだ上で抜け止めピン1を挿し込めば、頭部29の短径部33が接続片23に接触して、ガイライン部材18及びガイリンク片19に加えて接続片23が連結ピン20に移動しない状態で固定される。つまり、この抜け止めピン1の短径部33は、接続片23が連結ピン20から抜けることを抑制する抜け止め部とされている。
まず、図2A〜図2Dを用いて、中間支持体5を連結ピン20に取り付ける(組み付ける)際の手順、言い換えれば本発明の中間支持体5の取付方法について説明する。
図2Aに示すように、接続片23を取り付ける前の状態のガイライン4には、複数のガイライン部材18とガイリンク片19とが長手方向に交互に配備され、それぞれが左右方向を向く連結ピン20によって回動自在に連結されている。この図2Aの状態では、抜け止めピン1は、頭部29の長径部32をガイリンク片19に接触させるようにして、連結ピン20の挿通孔24に挿通させられている。
け止めピン1の頭部29の短径部33により接続片23の抜け止めも可能となる。最後に、抜け止めピン1の先端側に設けられたロックピン用孔部30に、ロック部材31を挿し込めば、抜け止めピン1の抜け止めを行うことも可能となり、中間支持体5をガイライン4に確実に取り付けることが可能となる。
上述した抜け止めピン1、中間支持体5の取付方法、及びガイライン構造25を用いれば、位置決めピンの軸芯回りに回転させるだけで、長径部32をガイリンク片19に接触させるか、又は短径部33を接続片23に接触させることが可能となる。言い換えれば、本発明の抜け止めピン1は、接続片23の取り付け前においてはガイライン部材18及びガイリンク片19に対する連結ピン20の位置を位置決めする位置決め部として機能し、接続片23の取り付け後においては接続片23が連結ピン20から抜けることを抑制する抜け止め部として機能している。すなわち、位置決め部は実質的に抜け止めピン1の長径部32と同じ部位であり、また抜け止め部は実質的に抜け止めピン1の短径部33と同じ部位である。
なお、今回開示された各実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。特に、今回開示された各実施形態において、明示的に開示されていない事項、例えば、運転条件や操業条件、各種パラメータ、構成物の寸法、重量、体積などは、当業者が通常実施する範囲を逸脱するものではなく、通常の当業者であれば、容易に想定することが可能な値を採用している。
2 ブーム
3 クレーン
4 ガイライン
5 中間支持体
6 クローラ
7 走行体
8 主巻ワイヤロープ
9 シーブ
10 主巻ドラム
11 ブーム起伏ワイヤロープ
12 ブームドラム(ブーム起伏ウィンチ)
13 ガントリ
14 下部スプレッダ
15 上部スプレッダ
16 カウンタウェイト
17 テンションメンバ
18 ガイライン部材(梯部材)
19 ガイリンク片
20 連結ピン
21 第1孔部
22 第2孔部
23 接続片
24 挿通孔
25 ガイライン構造
26 接続ピン
27 貫通孔
28 ピン体
29 頭部
30 ロックピン用孔部
31 ロック部材
32 長径部
33 短径部
Claims (6)
- 長尺のピン体と、当該ピン体の軸芯に沿った方向の一端側に設けられた頭部とを備え、
前記頭部は、前記ピン体の軸芯から離れる方向である外側に向かって張り出すように形成されていて、
前記頭部の外側の周縁に、長径部と短径部とが形成されており、
長尺に形成されると共に長手方向に沿って複数配備されたガイライン部材と、当該ガイライン部材の端部に重なり合った状態で配備されると共に隣り合ったガイライン部材の端部同士を連結するガイリンク片と、前記ガイライン部材の端部とガイリンク片とを連通して当該ガイライン部材とガイリンク片とを連結する連結ピンとを備えるガイラインを有するクレーンのガイライン構造に対して、前記連結ピンに取り付けられて当該連結ピンの抜け止めを行う抜け止めピンであって、
前記頭部の長径部が、前記ガイリンク片に接触することで、前記連結ピンの長手方向の中央部を前記ガイライン部材の位置に位置決めする位置決め部とされていることを特徴とする抜け止めピン。 - 長尺のピン体と、当該ピン体の軸芯に沿った方向の一端側に設けられた頭部とを備え、
前記頭部は、前記ピン体の軸芯から離れる方向である外側に向かって張り出すように形成されていて、
前記頭部の外側の周縁に、長径部と短径部とが形成されており、
長尺に形成されると共に長手方向に沿って複数配備されたガイライン部材と、当該ガイライン部材の端部に重なり合った状態で配備されると共に隣り合ったガイライン部材の端部同士を連結するガイリンク片と、前記ガイライン部材の端部とガイリンク片とを連通して当該ガイライン部材とガイリンク片とを連結する連結ピンとを備えるガイラインと、クレーンのアタッチと、前記ガイラインとを連結する中間支持体と、前記中間支持体の長手方向の一端側に設けられて前記連結ピンに係合する接続片と、を有するクレーンのガイライン構造に対して、前記連結ピンに取り付けられて前記中間支持体の接続片の抜け止めを行う抜け止めピンであって、
前記頭部の短径部が、前記中間支持体の接続片に接触することで、前記接続片が前記連結ピンから抜けることを抑制する抜け止め部とされていることを特徴とする抜け止めピン。 - 前記頭部は、ピン体の軸芯に垂直な端面が長方形に形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の抜け止めピン。
- 長尺に形成されると共に長手方向に沿って複数配備されたガイライン部材と、当該ガイライン部材の端部に重なり合った状態で配備されると共に隣り合ったガイライン部材の端部同士を連結するガイリンク片と、前記ガイライン部材の端部とガイリンク片とを連通して当該ガイライン部材とガイリンク片とを連結する連結ピンとを備えるガイラインに対して、前記クレーンのアタッチと、前記ガイラインとを連結する中間支持体と、前記中間支持体の長手方向の一端側に設けられて前記連結ピンに係合する接続片と、を組み付けるに際しては、
前記ガイライン部材の端部とガイリンク片とを貫通するように配備された連結ピンに対し、請求項1〜3のいずれかに記載の抜け止めピンを、前記頭部の長径部がガイリンク片に接触するように、前記連結ピンの端部であって当該連結ピンの軸芯交差方向に挿し込んで、前記連結ピンの長手方向の中央部を前記ガイライン部材の位置に位置決めしておき、
前記連結ピンに貫通状に挿し込まれた抜け止めピンを抜き取り、
前記抜け止めピンが抜き取られた連結ピンに対して、前記ガイリンク片の外側から前記中間支持体の接続片を嵌め込み、
前記頭部の短径部が前記接続片に接触するように前記抜け止めピンを連結ピンに挿し込むことを特徴とする中間支持体の取付方法。 - 長尺に形成されたガイライン部材が長手方向に沿って複数配備され、
前記ガイライン部材の端部を両側から挟み込むと共に隣り合ったガイライン部材の端部同士を連結するようにガイリンク片が配備され、
前記ガイライン部材の端部とガイリンク片とを連結ピンが連通していて、
前記連結ピンの端部に請求項1〜3のいずれかに記載の抜け止めピンが差し込まれていて、前記抜け止めピンの頭部の長径部が位置決め部として、前記ガイリンク片に接触していることを特徴とするクレーンのガイライン構造。 - 長尺に形成されたガイライン部材が長手方向に沿って複数配備され、
前記ガイライン部材の端部を両側から挟み込むと共に隣り合ったガイライン部材の端部同士を連結するようにガイリンク片が配備され、
前記ガイライン部材の端部とガイリンク片とを連結ピンが連通していて、
前記ガイリンク片の外側から前記連結ピンに、クレーンのアタッチにつながる中間支持体の長手方向の一端側に設けられた接続片が嵌め込まれており、
前記接続片が嵌め込まれた前記連結ピンの端部に請求項1〜3のいずれかに記載の抜け止めピンが差し込まれていて、前記抜け止めピンの頭部の短径部が抜け止め部として、前記接続片に接触していることを特徴とするクレーンのガイライン構造。
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