JP6170760B2 - 熱量表示装置および方法 - Google Patents

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Description

この発明は、セントラル空調システムやビルマルチエアコンなどの空調制御システムに用いて好適な熱量表示装置および方法に関するものである。
従来より、セントラル空調システムなどの空調制御システムでは、空調制御の対象空間へ調和された空気を供給する空調設備として空調機を備え、この空調機への冷温水の供給量や空調機からの調和空気の送風量を空調制御の対象空間の負荷状態応じて制御するようにしている。以下、本明細書では、空調制御の対象空間を単に対象空間と呼ぶこともあるが、本明細書中の「対象空間」とは全て空調制御の対象区間のことを指す。
図17に従来の空調制御システムの要部を示す(例えば、特許文献1参照)。同図において、1は空調機、2は空調機1に付設された制御装置、3は空調機1からの調和空気(給気)が供給される空調制御の対象空間である。
空調機1には、冷水コイル1A、温水コイル1B、送風機(給気ファン)1Cが設けられている。また、冷水コイル1Aへの冷水CWの供給通路には冷水バルブ4が、温水コイル1Bへの温水の供給通路には温水バルブ5が設けられている。空調制御の対象空間3には温度センサ6が設けられている。
制御装置2は、温度センサ6が検出する対象空間3内の温度(室内温度)Trを入力とし、この室内温度Trが設定温度Trsに一致するように、冷房の場合には冷水バルブ4の開度を制御し、暖房の場合には温水バルブ5の開度を制御する。また、給気ファン1Cの回転数を制御する。すなわち、空調機1からの給気の温度(給気温度)と、空調機1からの給気の風量(給気風量)を制御する。
特開平7−35372号公報
このような空調制御システムでは、空調機1が最大能力で対象空間3に熱量を供給しているにも関わらず、対象空間3の室内温度Trが設定温度Trsに到達していないことがある。例えば、図17に示した例において、空調機1からの給気温度の調整可能範囲を15〜30℃、空調機1からの給気風量の調整可能範囲を600〜3000m3/h、設定温度Trsを26℃とした場合、図18に示すように、冷房時、給気温度を15℃、給気風量を3000m3/hにしているにも関わらず、対象空間3の室内温度Trが例えば27℃までしか下がらず、設定温度Trs=26℃に到達していないことがある。
この場合、空調機1の能力が不足していることが疑われるが、次のような例外もあり、空調機1が最大能力で、かつ室内温度Trが設定温度Trsに到達していないことをもって、空調機1の能力不足と判断することは難しい。
(1)制御装置2に適用されている空調制御手法が、室内温度Trを速く設定温度Trsに到達させようとして、一時的に空調機1が最大能力で対象空間3に熱量を供給していることがある。このような場合、室内温度Trが設定温度Trsに到達していないが、空調機1の能力が不足しているわけではない。
(2)空調機1の能力が不足しているにも関わらず、空調機1が最大能力で対象空間3に熱量を供給していない場合がある。すなわち、空調機1の能力以上の熱負荷があるにも関わらず、空調機1が最大能力を発揮していない場合がある。
例えば、制御装置2に適用されている空調制御手法が、給気温度と給気風量の制御が不安定になるのを避けるために、給気温度を徐々に変化させるようにしている場合などに、このような状態が生じることがある。
これらの制御の影響は、時間をかければ無くなるものの、時間が経過すれば、室内の環境(室内の発熱、外から入る熱、室内の物の温度)も変化していくために、判断が難しくなる。
このように、「空調設備が最大能力で対象空間に熱量を供給しているか否か(空調設備が最大能力運転かどうか)」と「対象空間の室内温度が設定温度に到達しているか否か(温度設定値に到達しているかどうか)」とで、空調設備からの対象空間への熱量の供給状態を判断するという方法では、制御装置に適用されている空調制御手法や室内環境の状況をよく理解していないと、間違った判断をしてしまう場合がある。
また、大空間を複数のゾーンに分割して空調する空調制御システムでは、すなわち大空間を分割した複数のゾーンの各々を対象空間とする空調制御システムでは、ゾーンが必要としている熱量と空調設備が供給する熱量とが釣り合っていないと、そのゾーンの熱や空調設備からの給気が周辺のゾーンに大きな影響を与える可能性がある。
例えば、あるゾーンに、多数のサーバが置かれているなど、空調設備の供給能力を上回る熱負荷が存在している場合、サーバの熱は隣接のゾーンまで影響し、隣接ゾーンで必要な熱量を増加させてしまう。しかしながら、ゾーン毎の状態を個別に確認するのでは隣接ゾーンからの影響に気付きにくく、対策を考えるのを難しくしていた。
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、空調制御手法をよく理解していなくても、空調制御の対象空間への空調設備からの熱量の供給状態を適切に判断することが可能な熱量表示装置および方法を提供することにある。
また、空調制御手法を理解していなくても、大空間を分割した複数のゾーンの各々への空調設備からの熱量の供給状態を適切に判断することが可能で、かつゾーン間の影響を発見し易くすることが可能な熱量表示装置および方法を提供することにある。
発明者は、『ビルの空調管理担当者が、習得に時間がかかる複雑な空調制御手法の理解不足なため(制御機器メーカが十分な情報を公開していない場合も多い)、空調設備の能力が足りているかどうかを「空調設備が最大能力運転かどうか」と「温度設定値に到達しているかどうか」とから適切に判断することが難しい。』ことをつきとめた。不適切な状況認識は必要な設備投資の判断を誤らせる。
そこで、本発明では、少なくとも、「対象空間へ供給可能な空調設備からの熱量の範囲」と、「対象空間が必要としている現在の熱量」とを画面上に同時に表示することで、空調管理者が空調制御手法を理解していなくても、空調システムの問題箇所を特定することができることに想到した。
本発明では、「対象空間へ供給可能な空調設備からの熱量の範囲」と、「対象空間が必要としている現在の熱量」とを画面上に同時に表示するが、「対象空間へ供給可能な空調設備からの熱量の範囲」と、「対象空間が必要としている現在の熱量」とに加えて、「対象空間への空調設備からの現在の供給熱量」も表示するようにすることが好ましい。
本発明では、大空間を分割した複数のゾーンの各々を対象空間とする。複数のゾーンの各々を対象空間とする場合、ゾーン毎に、少なくとも、そのゾーンへ供給可能な空調設備からの熱量の範囲と、そのゾーンが必要としている現在の熱量とを(好ましくはゾーンへの空調設備からの現在の供給熱量も合わせて)、画面上に同時に表示するようにする。これにより、複数のゾーンについて、画面上で、一度に、空調設備からの熱量の供給状態を判断することが可能となる。
大空間を複数のゾーンに分割して空調する空調制御システムでは、あるゾーンの必要熱量と供給熱量とが一致していないとき、隣接ゾーンの必要熱量へ影響を与える可能性がある。しかし、ゾーン毎の状態を個別に確認するのでは、隣接ゾーンからの影響に気づきにくい。そこで、ゾーン毎に、ゾーンの位置関係に合わせて、少なくとも、そのゾーンへ供給可能な空調設備からの熱量の範囲と、そのゾーンが必要としている現在の熱量とを(好ましくはゾーンへの空調設備からの現在の供給熱量も合わせて)、画面上に同時に表示するようにすれば、隣接ゾーンの影響を知り、ゾーン間の問題を容易に発見することが可能となる。
本発明によれば、対象空間へ供給可能な空調設備からの熱量の範囲と、対象空間が必要としている現在の熱量とを(好ましくは対象空間への空調設備からの現在の供給熱量も合わせて)、画面上に同時に表示するようにしたので、これらの関係を画面上で一目で把握することができ、空調制御手法をよく理解していなくても、空調制御の対象空間への空調設備からの熱量の供給状態を適切に判断することが可能となる。
また、本発明によれば、大空間を分割した複数のゾーンの各々を対象空間とし、ゾーン毎に、ゾーンの位置関係に合わせて、そのゾーンへ供給可能な空調設備からの熱量の範囲と、そのゾーンが必要としている現在の熱量とを(好ましくはゾーンへの空調設備からの現在の供給熱量も合わせて)、画面上に同時に表示するようにしたので、隣接ゾーンの影響を知り、ゾーン間の問題を発見し易くすることが可能となる。
本発明に係る熱量表示装置の一実施の形態(実施の形態1)を用いた空調制御システムの要部を示す図である。 実施の形態1の熱量表示装置が有する機能を説明するためのフローチャートである。 実施の形態1の熱量表示装置における画面上の表示例1を示す図である。 実施の形態1の熱量表示装置における画面上の表示例2を示す図である。 実施の形態1の熱量表示装置における画面上の表示例3を示す図である。 実施の形態1の熱量表示装置における画面上の表示例4を示す図である。 実施の形態1の熱量表示装置において黒枠(対象空間へ供給可能な空調機からの熱量の範囲)と横ライン(対象空間が必要としている現在の熱量)とだけを表示するようにした例を示す図である。 本発明に係る熱量表示装置の他の実施の形態(実施の形態2)を用いた空調制御システムの要部を示す図である。 実施の形態2の熱量表示装置が有する機能を説明するためのフローチャートである。 実施の形態2の熱量表示装置における画面上の表示例1を示す図である。 実施の形態2の熱量表示装置における画面上の表示例2を示す図である。 実施の形態2の熱量表示装置における画面上の表示例3を示す図である。 実施の形態2の熱量表示装置において黒枠(ゾーンへ供給可能な空調機からの熱量の範囲)と横ライン(ゾーンが必要としている現在の熱量)とだけを表示するようにした例を示す図である。 各ゾーン毎に可変給気量調節ユニット(VAVユニット)を設けたVAV制御システムを示す図である。 VAV制御システムでの表示例1(実施の形態2の表示例1に対応)を示す図である。 VAV制御システムでの表示例2(実施の形態2の表示例3に対応)を示す図である。 従来の空調制御システムの要部を示す図である。 従来の空調制御システムでの問題を説明する図である。
以下、本発明を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の説明では、本発明の権利範囲に含まれないものも実施の形態として記載されているが、ここでは全て実施の形態として説明する。
〔実施の形態1〕
図1は本発明に係る熱量表示装置の一実施の形態(実施の形態1)を用いた空調制御システムの要部を示す図である。同図において、図17と同一符号は図17を参照して説明した構成要素と同一或いは同等の構成要素を示し、その説明は省略する。
図1において、7は対象空間3に対して設けられたサーモパイルセンサ、8は空調機1からの対象空間3への給気温度Tsを検出する給気温度センサ、9は空調機1からの対象空間3への給気風量Wを検出する給気風量センサ、10(10A)は本発明に係る熱量表示装置である。
サーモパイルセンサ7は、対象空間3における現在の熱負荷に関する情報として、対象空間3内の全体の表面の平均温度Tmと、対象空間3内の全体の表面積Aと、対象空間3内の全体の表面の対流熱伝達率Kとを、熱量表示装置10Aへ送る。
熱量表示装置10Aには、サーモパイルセンサ7からの対象空間3における現在の熱負荷に関する情報に加え、温度センサ6が検出する対象空間3の室内温度Trと、室内温度Trに対して設定される設定温度Trsと、給気温度センサ8が検出する空調機1から対象空間3への給気温度Tsと、給気風量センサ9が検出する空調機1からの対象空間3への給気風量Wとが入力される。
なお、熱量表示装置10Aには、空調機1からの給気温度の調整可能範囲と、空調機1からの給気風量の調整可能範囲が設定されている。この実施の形態では、空調機1からの給気温度の調整可能範囲が15〜30℃として、空調機1からの給気風量の調整可能範囲が600〜3000m3/hとして設定されている。
熱量表示装置10Aは、プロセッサや記憶装置からなるハードウェアと、これらのハードウェアと協働して各種機能を実現させるプログラムとによって実現される。具体的には、コンピュータにプログラムがインストールされ、このインストールされたプログラムに従うCPUの処理動作として実現される。
以下、図2に示すフローチャートに従って、熱量表示装置10Aが有する本実施の形態特有の機能について説明する。
熱量表示装置10Aは、空調管理者からの表示要求があると(ステップS101のYES)、下記に示す(1)式を用いて、対象空間3へ供給可能な空調機1からの熱量の範囲Qsmin〜Qsmaxを求める(ステップS102)。
Qs=C・ρ・W・(Tr−Ts) ・・・・(1)
(1)式において、Cは空気の比熱(≒1006J(kg・℃))、ρは空気の密度(≒1.2kg/m3)、Wは空調機1からの給気風量(m3/h)、Trは対象空間3の室内温度(℃)、Tsは空調機1からの給気温度(℃)を示す。
この場合、熱量表示装置10Aは、空調機1からの給気温度の調整可能範囲の下限値Tsmin(15℃)を給気温度Tsとし、空調機1からの給気風量の調整可能範囲の下限値Wmin(600m3/h)を給気風量Wとし、このTsmin,Wminを対象空間3の室内温度Trと共に上記(1)式に代入して、対象空間3へ供給可能な空調機1からの熱量の下限値Qsminを求める。
また、熱量表示装置10Aは、空調機1からの給気温度の調整可能範囲の上限値Tsmax(30℃)を給気温度Tsとし、空調機1からの給気風量の調整可能範囲の上限値Wmax(3000m3/h)を給気風量Wとし、このTsmax,Wmaxを対象空間3の室内温度Trと共に上記(1)式に代入して、対象空間3へ供給可能な空調機1からの熱量の上限値Qsmaxを求める。
次に、熱量表示装置10Aは、サーモパイルセンサ7からの対象空間3における現在の熱負荷に関する情報(対象空間3内の全体の表面の平均温度Tm、対象空間3内の全体の表面積A、対象空間3内の全体の表面の対流熱伝達率K)と、設定温度Trsとから、下記に示す(2)式を用いて、対象空間3が必要としている現在の熱量Qrを求める(ステップS103)。
Qr=K・A・(Tm−Trs) ・・・・(2)
また、熱量表示装置10Aは、温度センサ6が検出している対象空間3の室内温度Trと、給気温度センサ8が検出している空調機1からの対象空間3への給気温度Tsと、給気風量センサ9が検出している空調機1からの対象空間3への給気風量Wとから、上記(1)式を用いて、対象空間3への空調機1からの現在の供給熱量Qsを求める(ステップS104)。この場合、対象空間3への空調機1からの現在の供給熱量Qsは、空調機1から対象空間3へ供給している熱量、又は供給しようとしている熱量として求められる。
そして、熱量表示装置10Aは、このようにして求めた対象空間3へ供給可能な空調機1からの熱量の範囲Qsmin〜Qsmaxと、対象空間3が必要としている現在の熱量Qrと、対象空間3への空調機1からの現在の供給熱量Qsとを、画面上に同時に表示する(ステップS105)。
〔表示例1〕
図3に熱量表示装置10Aにおける画面上の表示例(表示例1)を示す。図3において、黒枠11は対象空間3へ供給可能な空調機1からの熱量の範囲Qmin〜Qmaxを示す。また、横方向の線(以下、横ラインと呼ぶ)12は対象空間3が必要としている現在の熱量Qrを示し、縦方向の帯(以下、縦ラインと呼ぶ)13は対象空間3への空調機1からの現在の供給熱量Qsを示す。なお、図3において、縦軸は熱量を示し、0を中心とする+方向が冷房に要する熱量を、−方向が暖房に要する熱量を示している。
この表示例1では、縦ライン13が+方向に延びているので、対象空間3が冷房中であることが分かる。また、横ライン12が黒枠11の外側(+方向)にあるので、対象空間3が必要としている現在の熱量Qrが、対象空間3へ供給可能な空調機1からの熱量の範囲の上限値Qmaxを超えていて、空調機1の能力が不足していることが分かる。また、横ライン12と黒枠11の上限値Qmaxを示すライン(以下、上限ラインと呼ぶ)との差から、空調機1の能力がどの程度不足しているのかが分かる。また、縦ライン13が黒枠11内の上限に達しているので、対象空間3への空調機1からの現在の供給熱量Qsが、対象空間3へ供給可能な空調機1からの熱量の範囲の上限値Qmaxに達していることが分かる。
〔表示例2〕
図4に熱量表示装置10Aにおける画面上の表示例2を示す。この表示例2では、縦ライン13が+方向に延びているので、対象空間3が冷房中であることが分かる。また、横ライン12が黒枠11内に位置しているので、対象空間3が必要としている現在の熱量Qrが、対象空間3へ供給可能な空調機1からの熱量の範囲内にあり、空調機1の能力が足りていることが分かる。また、横ライン12と黒枠11の上限ラインとの差から、空調機1の能力がどの程度足りているのかが分かる。また、縦ライン13の先端と横ライン12とが一致しているので、対象空間3への空調機1からの現在の供給熱量Qsと対象空間3が必要としている現在の熱量Qrとがバランスしていることが分かる。
〔表示例3〕
図5に熱量表示装置10Aにおける画面上の表示例3を示す。この表示例3では、縦ライン13が+方向に延びているので、対象空間3が冷房中であることが分かる。また、横ライン12が黒枠11内に位置しているので、対象空間3が必要としている現在の熱量Qrが、対象空間3へ供給可能な空調機1からの熱量の範囲内にあり、空調機1の能力が足りていることが分かる。また、横ライン12と黒枠11の上限ラインとの差から、空調機1の能力がどの程度足りているのかが分かる。また、縦ライン13が黒枠11内の上限に達しているので、空調機1の能力は足りてはいるが、制御装置2に適用されている空調制御手法によって、対象空間3への空調機1からの現在の供給熱量Qsが、対象空間3へ供給可能な空調機1からの熱量の範囲の上限値Qmaxに一時的に達していることが分かる。
〔表示例4〕
図6に熱量表示装置10Aにおける画面上の表示例4を示す。この表示例4では、縦ライン13が+方向に延びているので、対象空間3が冷房中であることが分かる。また、横ライン12が黒枠11の外側(+方向)にあるので、対象空間3が必要としている現在の熱量Qrが、対象空間3へ供給可能な空調機1からの熱量の範囲の上限値Qmaxを超えていて、空調機1の能力が不足していることが分かる。また、横ライン12と黒枠11の上限ラインとの差から、空調機1の能力がどの程度不足しているのかが分かる。また、縦ライン13が黒枠11の内部にあるので、空調機1の能力が不足しているにも関わらず、制御装置2に適用されている空調制御手法により、空調機1が最大能力を発揮していないことが分かる。
このように、本実施の形態では、対象空間3へ供給可能な空調機1からの熱量の範囲Qsmin〜Qsmaxと、対象空間3が必要としている現在の熱量Qrと、対象空間3への空調機1からの現在の供給熱量Qsとを画面上に同時に表示するようにしているので、これらの関係を画面上で一目で把握することができ、空調制御手法をよく理解していなくても、対象空間3への空調機1からの熱量の供給状態を適切に判断することが可能となる。
なお、この実施の形態1では、対象空間3へ供給可能な空調機1からの熱量の範囲Qsmin〜Qsmaxと、対象空間3が必要としている現在の熱量Qrと、対象空間3への空調機1からの現在の供給熱量Qsとを画面上に同時に表示するようにしたが、例えば図7に示すように、対象空間3への空調機1からの現在の供給熱量Qsの表示は行わず、対象空間3へ供給可能な空調機1からの熱量の範囲Qsmin〜Qsmaxと、対象空間3が必要としている現在の熱量Qrとだけを、すなわち黒枠11と横ライン12とだけを、画面上に同時に表示するようにしてもよい。
このように、黒枠11と横ライン12とだけを表示するだけでも、空調機1の能力がどれだけ不足しているか、どの程度足りているのかなどを知ることが可能であり、対象空間3への空調機1からの熱量の供給状態を適切に判断することは可能である。
〔実施の形態2〕
図8は本発明に係る熱量表示装置の他の実施の形態(実施の形態2)を用いた空調制御システムの要部を示す図である。この実施の形態2は、大空間を複数のゾーンに分割して空調する空調制御システムに用いられた例を示し、大空間を分割した複数のゾーンの各々を空調制御の対象空間としてる。図8に示した例は、その中でも最も単純な例を示しており、大空間を2分割したゾーンZ1,Z2の各々を空調制御の対象空間としている。
この空調制御システムでは、ゾーンZ1に対して空調機1−1と制御装置2−1とを設け、ゾーンZ2に対して空調機1−2と制御装置2−2とを設け、空調機1−1からの調和空気をゾーンZ1に、空調機1−2からの調和空気をゾーンZ2に供給するようにしている。
この空調制御システムにおいて、制御装置2−1は、温度センサ6−1が検出するゾーンZ1の室内温度Tr1を入力とし、この室内温度Tr1が設定温度Trs1に一致するように、冷房の場合には冷水バルブ4−1の開度を制御し、暖房の場合には温水バルブ5−1の開度を制御する。また、空調機1−1の給気ファン1Cの回転数を制御する。
制御装置2−2は、温度センサ6−2が検出するゾーンZ2の室内温度Tr2を入力とし、この室内温度Tr2が設定温度Trs2に一致するように、冷房の場合には冷水バルブ4−2の開度を制御し、暖房の場合には温水バルブ5−2の開度を制御する。また、空調機1−2の給気ファン1Cの回転数を制御する。
また、ゾーンZ1にはサーモパイルセンサ7−1が設けられており、ゾーンZ2にはサーモパイルセンサ7−2が設けられている。空調機1−1に対しては、空調機1−1からのゾーンZ1への給気温度Ts1を検出する給気温度センサ8−1と、空調機1−1からのゾーンZ1への給気風量W1を検出する給気風量センサ9−1とが設けられている。空調機1−2に対しては、空調機1−2からのゾーンZ2への給気温度Ts2を検出する給気温度センサ8−2と、空調機1−2からのゾーンZ2への給気風量W2を検出する給気風量センサ9−2とが設けられている。
サーモパイルセンサ7−1は、ゾーンZ1における現在の熱負荷に関する情報として、ゾーンZ1内の全体の表面の平均温度Tm1と、ゾーンZ1内の全体の表面積A1と、ゾーンZ1内の全体の表面の対流熱伝達率K1とを、熱量表示装置10(10B)へ送る。
サーモパイルセンサ7−2は、ゾーンZ2における現在の熱負荷に関する情報として、ゾーンZ2内の全体の表面の平均温度Tm2と、ゾーンZ2内の全体の表面積A2と、ゾーンZ2内の全体の表面の対流熱伝達率K2とを、熱量表示装置10(10B)へ送る。
熱量表示装置10Bには、サーモパイルセンサ7−1,7−2からのゾーンZ1,Z2における現在の熱負荷に関する情報に加え、温度センサ6−1,6−2が検出するゾーンZ1,Z2の室内温度Tr1,Tr2と、室内温度Tr1,Tr2に対して設定される設定温度Trs1,Trs2と、給気温度センサ8−1,8−2が検出する空調機1−1,1−2からゾーンZ1,Z2への給気温度Ts1,Ts2と、給気風量センサ9−1,9−2が検出する空調機1−1,1−2からゾーンZ1,Z2への給気風量W1,W2とが入力される。
なお、熱量表示装置10Bには、空調機1−1,1−2からの給気温度の調整可能範囲と、空調機1−1,1−2からの給気風量の調整可能範囲が設定されている。この実施の形態では、空調機1−1,1−2からの給気温度の調整可能範囲が15〜30℃、空調機1−1,1−2からの給気風量の調整可能範囲が600〜3000m3/hとして設定されている。
以下、図9に示すフローチャートに従って、熱量表示装置10Bが有する本実施の形態特有の機能について説明する。
熱量表示装置10Bは、空調管理者からの表示要求があると(ステップS201のYES)、下記に示す(3)式を用いて、ゾーンZ1へ供給可能な空調機1−1からの熱量の範囲Q1smin〜Q1smaxを求める(ステップS202)。
Q1s=C・ρ・W1・(Tr1−Ts1) ・・・・(3)
(3)式において、Cは空気の比熱(≒1006J(kg・℃))、ρは空気の密度(≒1.2kg/m3)、W1は空調機1−1からの給気風量(m3/h)、Tr1はゾーンZ1の室内温度(℃)、Ts1は空調機1−1からの給気温度(℃)を示す。
この場合、熱量表示装置10Bは、空調機1−1からの給気温度の調整可能範囲の下限値Ts1min(15℃)を給気温度Ts1とし、空調機1−1からの給気風量の調整可能範囲の下限値W1min(600m3/h)を給気風量W1とし、このTs1min,W1minをゾーンZ1の室内温度Tr1と共に上記(3)式に代入して、ゾーンZ1へ供給可能な空調機1−1からの熱量の下限値Q1sminを求める。
また、熱量表示装置10Bは、空調機1−1からの給気温度の調整可能範囲の上限値Ts1max(30℃)を給気温度Ts1とし、空調機1−1からの給気風量の調整可能範囲の上限値W1max(3000m3/h)を給気風量W1とし、このTs1max,W1maxをゾーンZ1の室内温度Tr1と共に上記(3)式に代入して、ゾーンZ1へ供給可能な空調機1−1からの熱量の上限値Q1smaxを求める。
次に、熱量表示装置10Bは、サーモパイルセンサ7−1からのゾーンZ1における現在の熱負荷に関する情報(ゾーンZ1内の全体の表面の平均温度Tm1、ゾーンZ1内の全体の表面積A1、ゾーンZ1内の全体の表面の対流熱伝達率K1)と、設定温度Trs1とから、下記に示す(4)式を用いて、ゾーンZ1が必要としている現在の熱量Q1rを求める(ステップS203)。
Q1r=K1・A1・(Tm1−Trs1) ・・・・(4)
また、熱量表示装置10Bは、温度センサ6−1が検出しているゾーンZ1の室内温度Tr1と、給気温度センサ8−1が検出している空調機1−1からのゾーンZ1への給気温度Ts1と、給気風量センサ9−1が検出している空調機1−1からのゾーンZ1への給気風量W1とから、上記(3)式を用いて、ゾーンZ1への空調機1−1からの現在の供給熱量Q1sを求める(ステップS204)。この場合、ゾーンZ1への空調機1−1からの現在の供給熱量Q1sは、空調機1−1からゾーンZ1へ供給している熱量、又は供給しようとしている熱量として求められる。
次に、熱量表示装置10Bは、下記の(5)式を用いて、ゾーンZ2へ供給可能な空調機1−2からの熱量の範囲Q2smin〜Q2smaxを求める(ステップS205)。
Q2s=C・ρ・W2・(Tr2−Ts2) ・・・・(5)
(5)式において、Cは空気の比熱(≒1006J(kg・℃))、ρは空気の密度(≒1.2kg/m3)、W2は空調機1−2からの給気風量(m3/h)、Tr2はゾーンZ2の室内温度(℃)、Ts2は空調機1−2からの給気温度(℃)を示す。
この場合、熱量表示装置10Bは、空調機1−2からの給気温度の調整可能範囲の下限値Ts2min(15℃)を給気温度Ts2とし、空調機1−2からの給気風量の調整可能範囲の下限値W2min(600m3/h)を給気風量W2とし、このTs2min,W2minをゾーンZ2の室内温度Tr2と共に上記(5)式に代入して、ゾーンZ2へ供給可能な空調機1−2からの熱量の下限値Q2sminを求める。
また、熱量表示装置10Bは、空調機1−2からの給気温度の調整可能範囲の上限値Ts2max(30℃)を給気温度Ts2とし、空調機1−2からの給気風量の調整可能範囲の上限値W2max(3000m3/h)を給気風量W2とし、Ts2max,W2maxをゾーンZ2の室内温度Tr2と共に上記(5)式に代入して、ゾーンZ2へ供給可能な空調機1−2からの熱量の上限値Q2smaxを求める。
次に、熱量表示装置10Bは、サーモパイルセンサ7−2からのゾーンZ2における現在の熱負荷に関する情報(ゾーンZ2内の全体の表面の平均温度Tm2、ゾーンZ2内の全体の表面積A2、ゾーンZ2内の全体の表面の対流熱伝達率K2)と、設定温度Trs2とから、下記に示す(6)式を用いて、ゾーンZ2が必要としている現在の熱量Q2rを求める(ステップS206)。
Q2r=K2・A2・(Tm2−Trs2) ・・・・(6)
また、熱量表示装置10Bは、温度センサ6−2が検出しているゾーンZ2の室内温度Tr2と、給気温度センサ8−2が検出している空調機1−2からのゾーンZ2への給気温度Ts2と、給気風量センサ9−2が検出している空調機1−2からのゾーンZ2への給気風量W2とから、上記(5)式を用いて、ゾーンZ2への空調機1−2からの現在の供給熱量Q2sを求める(ステップS207)。この場合、ゾーンZ2への空調機1−2からの現在の供給熱量Q2sは、空調機1−2からゾーンZ2へ供給している熱量、又は供給しようとしている熱量として求められる。
そして、熱量表示装置10Bは、ゾーンZ1,Z2毎に、ゾーンZ1,Z2の位置関係に合わせて、そのゾーンZ1,Z2へ供給可能な空調機1−1,1−2からの熱量の範囲Q1smin〜Q1smax,Q2smin〜Q2smaxと、ゾーンZ1,Z2が必要としている現在の熱量Q1r,Q2rと、ゾーンZ1,Z2への空調機1−1,1−2からの現在の供給熱量Q1s,Q2sとを、画面上に同時に表示する(ステップS208)。
〔表示例1〕
図10に熱量表示装置10Bにおける画面上の表示例(表示例1)を示す。図10において、黒枠11−1はゾーンZ1へ供給可能な空調機1−1からの熱量の範囲Q1min〜Q1maxを示し、横ライン12−1はゾーンZ1が必要としている現在の熱量Q1rを示し、縦ライン13−1はゾーンZ1への空調機1−1からの現在の供給熱量Q1sを示す。また、黒枠11−2はゾーンZ2へ供給可能な空調機1−2からの熱量の範囲Q2min〜Q2maxを示し、横ライン12−2はゾーンZ2が必要としている現在の熱量Q2rを示し、縦ライン13−2はゾーンZ2への空調機1−2からの現在の供給熱量Q2sを示す。
なお、図中、縦軸は熱量を示し、0を中心とする+方向が冷房に要する熱量を、−方向が暖房に要する熱量を示している。また、横軸は、ゾーンZ1の窓側の位置Sからの距離Xを示している。この距離Xにより、ゾーンZ1,Z2の位置関係が示され、ゾーンZ1,Z2が隣接していることが分かる。
この表示例1では、縦ライン13−1が+方向に延びているので、ゾーンZ1が冷房中であることが分かる。また、横ライン12−1が黒枠11−1の外側(+方向)にあるので、ゾーンZ1が必要としている現在の熱量Q1rが、ゾーンZ1へ供給可能な空調機1−1からの熱量の範囲の上限値Q1maxを超えていて、空調機1−1の能力が不足していることが分かる。また、横ライン12−1と黒枠11−1の上限ラインとの差から、空調機1−1の能力がどの程度不足しているのかが分かる。また、縦ライン13−1が黒枠11−1内の上限に達しているので、ゾーンZ1への空調機1−1からの現在の供給熱量Q1sが、ゾーンZ1へ供給可能な空調機1−1からの熱量の範囲の上限値Q1maxに達していることが分かる。
また、この表示例1では、縦ライン13−2が+方向に延びているので、ゾーンZ2が冷房中であることが分かる。また、横ライン12−2が黒枠11−2の外側(+方向)にあるので、ゾーンZ2が必要としている現在の熱量Q2rが、ゾーンZ2へ供給可能な空調機1−2からの熱量の範囲の上限値Q2maxを超えていて、空調機1−2の能力が不足していることが分かる。また、横ライン12−2と黒枠11−2の上限ラインとの差から、空調機1−2の能力がどの程度不足しているのかが分かる。また、縦ライン13−2が黒枠11−2内の上限に達しているので、ゾーンZ2への空調機1−2からの現在の供給熱量Q2sが、ゾーンZ2へ供給可能な空調機1−2からの熱量の範囲の上限値Q2maxに達していることが分かる。
さらに、この表示例1では、ゾーンZ1が必要としている現在の熱量Q1rとゾーンZ1に供給可能な空調機1−1からの熱量Q1maxとの差が大きく、ゾーンZ1における発熱(熱負荷)が隣接するゾーンZ2に影響し、ゾーンZ2が必要としている現在の熱量Q2rに影響を与えている可能性があることが分かる。
〔表示例2〕
図11に熱量表示装置10Bにおける画面上の表示例2を示す。この表示例2では、縦ライン13−1が−方向に延びているので、ゾーンZ1が暖房中であることが分かる。また、横ライン12−1が黒枠11−1内に位置しているので、ゾーンZ1が必要としている現在の熱量Q1rが、ゾーンZ1へ供給可能な空調機1−1からの熱量の範囲内にあり、空調機1−1の能力が足りていることが分かる。また、横ライン12−1と黒枠11−1の上限ラインとの差から、空調機1−1の能力がどの程度足りているのかが分かる。また、縦ライン13−1が横ライン12−1を超えているので、ゾーンZ1に必要な熱量以上の熱量を供給していることが分かる。また、縦ライン13−1が黒枠11−1内の上限に達しているので、ゾーンZ1への空調機1−1からの現在の供給熱量Q1sが、ゾーンZ1へ供給可能な空調機1−1からの熱量の範囲の上限値Q1maxに達していることが分かる。
また、この表示例2では、縦ライン13−2が+方向に延びているので、ゾーンZ2が冷房中であることが分かる。また、横ライン12−2が黒枠11−2内に位置しているので、ゾーンZ2が必要としている現在の熱量Qr2が、ゾーンZ2へ供給可能な空調機1−2からの熱量の範囲内にあり、空調機1−2の能力が足りていることが分かる。また、横ライン12−2と黒枠11−2の上限ラインとの差から、空調機1−2の能力がどの程度足りているのかが分かる。また、縦ライン13−2が横ライン12−2を超えているので、ゾーンZ2に必要な熱量以上の熱量を供給していることが分かる。また、縦ライン13−2が黒枠11−2内の上限に達していないので、ゾーンZ2への空調機1−2からの現在の供給熱量Q2sが、ゾーンZ2へ供給可能な空調機1−2からの熱量の範囲の上限Q2maxに対してまだ余裕があることが分かる。
冬季は、この例のように、窓側(ペリメータ)は暖房が必要で、内側(インテリア)は冷房が必要な場合がある。この場合、表示例2のような形で画面上へ熱量の供給状態が表示され、この表示例2の内容を見ることにより、ゾーンZ1(ペリメータ)では暖房が行われており、ゾーンZ2(インテリア)では冷房が行われており、ゾーンZ1,Z2ともに必要な熱量以上の熱量を供給していることが一目で知ることができる。
これは、ゾーンZ1の暖房給気とゾーンZ2の冷房給気が打ち消し合う、室内混合損失と呼ばれる現象の可能性が高い。従来、室内混合損失が起きても見逃されることが多かった。表示例2では、ゾーンZ1,Z2の位置関係に合わせて、そのゾーンZ1,Z2への空調機1−1,1−2からの熱量の供給状態が表示されているので、室内混合損失の状態を一目で知ることができる。この現象が確認された場合は、室内の快適性の様子をみながら、給気の出力を下げるなどの対策を行うとよい。
〔表示例3〕
図12に熱量表示装置10Bにおける画面上の表示例3を示す。この表示例3は、表示例2と同じゾーンZ1,Z2における熱量の供給状態を、建物の平面図に示したものである。この場合、ゾーンZ1への空調機1−1からの現在の供給熱量Q1sを示す縦ライン13−1は、暖房に要する熱量であることを表すために、例えば赤色で表示する。ゾーンZ2への空調機1−2からの現在の供給熱量Q2sを示す縦ライン13−2は、冷房に要する熱量であることを表すために、例えば青色で表示するようにする。
なお、この実施の形態2においても、実施の形態1と同様、ゾーンZ1,Z2への空調機1−1,1−2からの現在の供給熱量Q1s,Q2sの表示は行わず、例えば図13に示すように、ゾーンZ1,Z2へ供給可能な空調機1−1,1−2からの熱量の範囲Q1smin〜Q1smax,Q2smin〜Q2smaxと、ゾーンZ1,Z2が必要としている現在の熱量Q1r,Q2rとだけを、すなわち黒枠11−1,11−2と横ライン12−1,12−2とだけを、画面上に同時に表示するようにしてもよい。
また、この実施の形態2では、大空間を複数のゾーンに分割して空調する空調制御システムとして、ゾーンZ1,Z2に対して空調機1−1,1−2と制御装置2−1,2−2とを設け、空調機1−1からの調和空気をゾーンZ1へ、空調機1−2からの調和空気をゾーンZ2へ供給する例を示したが、図14に示すような各ゾーンZ毎に可変給気量調節ユニット(VAVユニット)14を設けたVAV制御システムに本発明に係る熱量表示装置を用いてもよい。
このようなVAV制御システムにおいても、実施の形態2と同様にして、ゾーンZ毎に、ゾーンZの位置関係に合わせて、そのゾーンZへ供給可能な空調機1からの熱量の範囲と、そのゾーンZへの空調機1からの現在の供給熱量と、そのゾーンZが必要としている現在の熱量とを画面上に同時に表示するようにする。
図15にVAV制御システムでの表示例1(実施の形態2の表示例1に対応)を示す。ゾーンZ2,Z3,Z4,Z5は「必要な熱量」が「供給できる熱量」の範囲になく、対策を考える必要がある。この表示例1の場合、「必要な熱量」と「供給できる熱量」との差が大きいゾーンZ2とZ5がそれぞれゾーンZ3とZ4に与えている可能性がある。したがって、ゾーンZ2とZ5を改善すれば、ゾーンZ3とZ4も改善される可能性がある。ゾーンZ5にサーバなどの発熱体があれば、ゾーンZ2に移動させれば全体が改善される可能性がある。
図16にVAV制御システムでの表示例2(実施の形態2の表示例3に対応)を示す。この表示例2では、ゾーンZ1〜Z6における熱量の供給状態を建物の平面図に示している。この表示例2において、ゾーンZ1,Z2への空調機1−1からの現在の供給熱量を示す縦ライン13−1,13−2は、暖房に要する熱量であることを表すために、例えば赤色で表示させている。ゾーンZ3,Z4,Z5,Z6への空調機1−1からの現在の供給熱量を示す縦ライン13−3,13−4,13−5,13−6は、冷房に要する熱量であることを表すために、例えば青色で表示させている。
なお、上述した実施の形態では、空調設備を空調機とした例について説明したが、空調設備は空調機に限られるものではない。また、上述した実施の形態では、例えば図15に示されるように、複数のゾーンZについて、そのゾーンZの位置関係に合わせて、ゾーンZへ供給可能な空調機1からの熱量の範囲と、ゾーンZが必要としている現在の熱量と、ゾーンZへの空調機1からの現在の供給熱量とを、画面上に同時に表示するようにしたが、必ずしもゾーンZの位置関係に合わせて表示するようにしなくてもよい。位置関係に合わせて表示しなくても、複数のゾーンZについて、同様の表示を行えば、画面上で、一度に、空調機1からの熱量の供給状態を判断することが可能である。
〔実施の形態の拡張〕
以上、実施の形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明の技術思想の範囲内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
1(1−1,1−2)…空調機、2(2−1,2−2)…制御装置、3…空調制御の対象空間、4(4−1,4−2)…冷水バルブ、5(5−1,5−2)…温水バルブ、6(6−1,6−2)…温度センサ、7(7−1,7−2)…サーモパイルセンサ、8(8−1,8−2)…給気温度センサ、9(9−1,9−2)…給気風量センサ、10(10A,10B)…熱量表示装置、11(11−1〜11−6)…黒枠、12(12−1〜12−6)…横ライン、13(13−1〜13−6)…縦ライン、Z(Z1〜Z6)…ゾーン。

Claims (6)

  1. 空調制御の対象空間への空調設備からの熱量の供給状態を表示する熱量表示装置であって、
    少なくとも、前記対象空間へ供給可能な前記空調設備からの熱量の範囲と、前記対象空間が必要としている現在の熱量とを画面上に同時に表示する熱量表示手段を備え、
    前記熱量表示手段は、
    大空間を分割した複数のゾーンの各々を前記対象空間とし、前記ゾーン毎に、ゾーンの位置関係に合わせて、前記熱量の表示を行う
    ことを特徴とする熱量表示装置。
  2. 空調制御の対象空間への空調設備からの熱量の供給状態を表示する熱量表示装置であって、
    少なくとも、前記対象空間へ供給可能な前記空調設備からの熱量の範囲と、前記対象空間が必要としている現在の熱量と、前記対象空間への前記空調設備からの現在の供給熱量を画面上に同時に表示する熱量表示手段を備え、
    前記熱量表示手段は、
    大空間を分割した複数のゾーンの各々を前記対象空間とし、前記ゾーン毎に、ゾーンの位置関係に合わせて、前記熱量の表示を行う
    ことを特徴とする熱量表示装置。
  3. 請求項1又は2に記載された熱量表示装置において、
    前記熱量表示手段は、
    暖房に要する熱量と冷房に要する熱量とを区別して表示する
    ことを特徴とする熱量表示装置。
  4. 空調制御の対象空間への空調設備からの熱量の供給状態を表示する熱量表示方法であって、
    少なくとも、前記対象空間へ供給可能な前記空調設備からの熱量の範囲と、前記対象空間が必要としている現在の熱量とを画面上に同時に表示する熱量表示ステップを備え、
    前記熱量表示ステップは、
    大空間を分割した複数のゾーンの各々を前記対象空間とし、前記ゾーン毎に、ゾーンの位置関係に合わせて、前記熱量の表示を行う
    ことを特徴とする熱量表示方法
  5. 空調制御の対象空間への空調設備からの熱量の供給状態を表示する熱量表示方法であって、
    少なくとも、前記対象空間へ供給可能な前記空調設備からの熱量の範囲と、前記対象空間が必要としている現在の熱量と、前記対象空間への前記空調設備からの現在の供給熱量を画面上に同時に表示する熱量表示ステップを備え、
    前記熱量表示ステップは、
    大空間を分割した複数のゾーンの各々を前記対象空間とし、前記ゾーン毎に、ゾーンの位置関係に合わせて、前記熱量の表示を行う
    ことを特徴とする熱量表示方法
  6. 請求項4又は5に記載された熱量表示方法において、
    前記熱量表示ステップは、
    暖房に要する熱量と冷房に要する熱量とを区別して表示する
    ことを特徴とする熱量表示方法。
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