(本発明の基礎となった知見)
上述したように、使用しようとしたときの食材の状態によっては適さないレシピがある。例えば、熟しきって柔らかくなっているトマトに対して、そのトマトをつぶして使うトマトソーススパゲティーのレシピを提供することは良いかもしれないが、他の野菜と組み合わせてトマトをほぼそのままの状態で使うサラダのレシピを提供するのは適切でない。
しかし、特許文献1のシステムは所有している食材の状態を考慮せずにレシピを提供するため、提供されたレシピは常に適切なものとは限らない。
また、特許文献2のシステムは、所有している服飾品の状態を考慮せずにコーディネートを提案している。そのため、所有している服飾品に色褪せ等が生じている場合に、その服飾品との組み合わせとして新規の服飾品を提案する場合がある。しかしながら、この場合、もとの色やつやが薄くなったものと、もとの色やつやがはっきりしているものとの組み合わせの提案となり、この提案は適切とは言えない。
そこで、発明者は、ユーザが有する物品についての提供情報の提供方法について、その物品の状態変化に応じた情報の提供方法を提案すべく鋭意検討して、本発明に至った。
本実施の形態の一態様によれば、本発明は、物品についての提供情報をユーザに通知するサービスを、コンピュータシステム上で実現する情報提供方法であって、コンピュータシステムは、物品の状態が段階的に取りうる複数レベルに対応付けて、提供情報を記憶しており、提供情報は、物品が対応するレベルの状態である場合にユーザに通知する提案を示し、前記複数のレベルは、目的物を完成させるための素材としての使用に適した第1レベル、素材としての使用に適さない第2レベルを含み、ユーザの保管又は使用を経て、ユーザが有する物品の状態がどのように変化したかを示す物品状態情報を取得する取得ステップと、提供情報の提供タイミングを判断する判断ステップと、提供タイミングと判断した場合、当該提供タイミングにおける物品状態の変化に合致するレベルを、前記第1レベル及び前記第2レベルを含む前記複数のレベルの中から選んで、当該合致したレベルに対応する提供情報を、ユーザに通知する提供情報として定める特定ステップとを含むことを特徴とする。
以下、本発明の一実施形態について説明する。
1.実施の形態1
1.1 情報提供システム100について
情報提供システム100は、ユーザが有する食料品等の物品の状態変化に応じた提供情報をユーザに通知するシステムである。
情報提供システム100は、図1に示すように、サーバ101、カメラ付き機器102、ユーザ端末103、購入決済端末104及び店舗端末105から構成されている。
サーバ101は、ユーザがカメラ付き機器102で保管する物品について管理している。サーバ101は、インターネット110を介して、ユーザ端末103からユーザが有する物品についての提供情報の要求を受け付けると、管理しているユーザの物品の状態の変化(例えば品質の変化)に基づいた提供情報をユーザに提供する。
カメラ付き機器102は、例えばカメラと連動した冷蔵庫である。カメラ付き機器102は、ユーザが物品を出し入れする際、又は単に扉を開いた際にカメラで撮影された物品の画像がサーバ101で管理されるよう、撮影された画像をサーバ101へインターネット110を介して送信する。
ユーザ端末103は、インターネット110を介して、物品の提供情報を要求する旨の指示をサーバ101へ送信する。ユーザ端末103は、要求した物品の提供情報をサーバ101から受信すると、その内容を表示することで、ユーザに通知する。
購入決済端末104は、例えば店舗に備え付けられたPOS(Point of Sale)端末であり、ユーザが購入した物品に関する情報(購入情報)を、インターネット110を介してサーバ101へ送信する。
店舗端末105は、店舗で販売している物品に関する情報(販売情報)を管理する端末である。店舗端末105は、サーバ101が提供情報を生成等による取得の際に、販売情報を利用できるようにするために、販売情報をインターネット110を介してサーバ101へ送信する。
1.2 サーバ101
ここでは、サーバ101の構成について説明する。
サーバ101は、図2に示すように、ユーザ情報記憶部201、販売情報記憶部202、レシピ情報記憶部203、購入情報記憶部204、保管情報記憶部205、品質パターン記憶部206、物品情報取得部207、保管情報生成部208、提供情報取得部209、品質特定部210及び送受信部211から構成されている。
サーバ101は、プロセッサ、メモリ及びNIC(Network Interface Card)を含んで構成されており、物品情報取得部207、保管情報生成部208、提供情報取得部209及び品質特定部210の各機能は、メモリに記憶されているプログラムをプロセッサが実行することにより実現される。また、サーバ101が行うインターネット110を介した情報の送受信は、NICを用いて行われる。
(1)ユーザ情報記憶部201
ユーザ情報記憶部201は、ユーザに関する情報(ユーザ情報)を格納するためのメモリ領域であり、ユーザ情報テーブルT100を有している。
ユーザ情報テーブルT100は、図3に示すように、ユーザ識別子T101、ユーザ名T102、住所T103、利用店舗T104及び家族人数T105からなる組(ユーザ情報)を1つ以上格納するものである。
ユーザ識別子T101は、当該システム100を利用するユーザを識別する識別子である。
ユーザ名T102は、ユーザ識別子で識別されるユーザの氏名である。
住所T103は、ユーザの住所を示すものである。
利用店舗T104は、ユーザが物品(食料品)を購入するために、頻繁に利用する店舗名を示すものである。
家族人数T105は、ユーザを含めた、ユーザの家族の人数を示すものである。
(2)販売情報記憶部202
販売情報記憶部202は、店舗毎に、当該店舗が販売する物品に関する情報(販売情報)を格納するためのメモリ領域であり、販売情報テーブルT200を有している。
販売情報テーブルT200は、図4に示すように、店舗名T201、物品名T202、製造日/収穫日T203、店頭配置日T204、配置情報T205、在庫数T206、入手ルートT207及び消費期限/賞味期限/使用期限T208からなる組(販売情報)を1つ以上格納するものである。
店舗名T201は、店舗の名前を示すものである。
物品名T202は、店舗で販売されている物品の名称を示すものである。
製造日/収穫日T203は、対応する物品名で示される物品についての製造日又は収穫日を示すものである。
店頭配置日T204は、対応する物品名で示される物品が店頭に配置された日を示すものでる。
配置情報T205は、対応する物品名で示される物品が配置された場所を示すものである。
在庫数T206は、対応する物品名で示される物品の在庫数を示すものである。
入手ルートT207は、対応する物品名で示される物品の入手先を示すものである。
消費期限/賞味期限/使用期限T208は、対応する物品名で示される物品についての消費期限、賞味期限又は使用期限を示すものである。
(3)レシピ情報記憶部203
レシピ情報記憶部203は、料理のレシピに関する情報(レシピ情報)を格納するためのメモリ領域であり、レシピ情報テーブルT300を有している。
レシピ情報テーブルT300は、図5に示すように、物品名T301、料理名T302、劣化レベルT303、材料T304及び作り方T305からなる組(レシピ情報)を1つ以上格納するものである。
物品名T301は、料理に使用される物品の名前を示すものである。
料理名T302は、対応する物品名で示される物品を用いた料理の名称を示すものである。
劣化レベルT303は、対応する物品名で示される物品を、対応する料理名で示される料理に使用する際において、当該物品が適用可能な当該物品の劣化度合(劣化レベル)を示すものである。劣化レベル1は、物品の品質状態が最も良い状態であることを示しており、劣化レベルの数値が上がる毎に、物品の品質状態が悪くなっていく。
材料T304は、対応する料理名で示される料理を行う際に、必要な材料及びその量(1人分の量)を示すものである。
作り方T305は、対応する料理名で示される料理についての作業手順を示すものである。
(4)購入情報記憶部204
購入情報記憶部204は、店舗毎に、各ユーザが購入した物品に関する情報(購入情報)を格納するためのメモリ領域であり、購入情報テーブルT400を有している。
購入情報テーブルT400は、図6に示すように、店舗名T401、購入ユーザT402、物品名T403、購入日時T404、製造日/収穫日T405、消費期限/賞味期限/使用期限T406及び購入量/個数T407からなる組(購入情報)を1つ以上格納するものである。
店舗名T401は、店舗の名前を示すものである。
購入ユーザT402は、購入したユーザを示すものである。なお、ここでは購入ユーザはユーザ識別子で示される。
物品名T403は、ユーザが購入した物品の名称を示すものである。
購入日時T404は、ユーザが物品を購入した日時を示すものである。
製造日/収穫日T405は、ユーザが購入した物品についての製造日又は収穫日を示すものである。
消費期限/賞味期限/使用期限T406は、ユーザが購入した物品についての消費期限、賞味期限又は使用期限を示すものである。
購入量/個数T407は、ユーザが購入した物品の購入量、又は購入した個数を示すものである。
(5)保管情報記憶部205
保管情報記憶部205は、ユーザが有する物品に関する情報を記憶しているメモリ領域であり、物品情報テーブルT500と保管情報テーブルT600とを有している。
(5−1)物品情報テーブルT500
物品情報テーブルT500は、ユーザが有する物品の状態を示す情報を記憶しており、図7に示すように、ユーザ識別子T501、物品名T502、画像T503、撮影日時T504、質量T505、保管位置T506及び追加ボタンT507からなる組(物品情報)を1つ以上格納するものである。
ユーザ識別子T501は、ユーザを識別するための識別子である。
物品名T502は、ユーザが有する物品の名前を示すものである。
画像T503は、物品名に対応し、ユーザが有する物品の画像である。
撮影日時T504は、画像の撮影日時を示すものである。
質量T505は、物品名に対応し、ユーザが有する物品の質量を示すものである。
保管位置T506は、物品名に対応し、ユーザが有する物品がカメラ付き機器102において保管される場所を示すものである。
追加ボタンT507は、後述するカメラ付き機器102の追加ボタンが押下されたか否かを示すものである。ここでは、追加ボタンT507が“有”を示す場合には、カメラ付き機器102の追加ボタンが押下されたことを示す。この場合、物品名に対応する物品が、保管管理の対象となったことを示す。また、追加ボタンT507が“無”を示す場合には、カメラ付き機器102の追加ボタンが押下されていないことを示す。この場合、物品名に対応する物品は、既に保管管理の対象となっていることを示す。
カメラ付き機器102は、カメラで物品が撮影される度に、物品情報をサーバ101へ送信する。サーバ101は、受信した物品情報を物品情報テーブルT500へ追加する。例えば、図7によると、カメラ付き機器102のカメラで2013年7月23日に物品“トマト”が撮影された画像(001.jpg)を含む物品情報T510が物品情報テーブルT500に格納された後、同一の物品“トマト”について2013年7月26日に撮影された画像(004.jpg)を含む物品情報T511が物品情報テーブルT500に追加されていることが分かる。
(5−2)保管情報テーブルT600
保管情報テーブルT600は、ユーザが有する物品についての購入日等の情報を記憶しており、図8に示すように、ユーザ識別子T601、物品名T602、購入日T603、製造日/収穫日T604、消費期限/賞味期限/使用期限T605、購入店T606、購入量/個数T607、残量T608及び更新日T609からなる組(保管情報)を1つ以上格納するものである。
ユーザ識別子T601は、ユーザを識別するための識別子である。
物品名T602は、ユーザが有する物品の名前を示すものである。
購入日T603は、物品名T602で示される物品をユーザが購入した日を示すものである。
製造日/収穫日T604は、ユーザが購入した物品についての製造日又は収穫日を示すものである。
消費期限/賞味期限/使用期限T605は、ユーザが購入した物品についての消費期限、賞味期限又は使用期限を示すものである。
購入店T606は、物品名T602で示される物品についてユーザが購入した店舗を示すものである。
購入量/個数T607は、ユーザが購入した物品の購入量、又は購入した個数を示すものである。
残量T608は、物品名T602で示される物品の残量を示すものである。ここでは、残量は、管理対象となった時点の物品の質量に対する最新の物品情報を受け取った時点における物品の質量の割合として示される。また、物品名T602で示される物品が使用されると、残量は更新される。
更新日T609は、残量の更新日を示すものである。
(6)品質パターン記憶部206
品質パターン記憶部206は、ユーザが有する物品の状態(劣化レベル)を特定するために、物品情報に含まれる画像と比較対象となる参考画像を記憶しているメモリ領域であり、品質パターンテーブルT700を有している。各参考画像は、対応する劣化レベルの劣化度合いによる物品外観の変化、物品外観への影響を示す情報である。
品質パターンテーブルT700は、図9に示すように、物品名T701及び劣化レベルT702とからなる組を1つ以上格納するものである。
物品名T701は、ユーザが有する物品の名前を示すものである。
劣化レベルT702は、図9に示すように、劣化レベル1、劣化レベル2、劣化レベル3に分類されている。劣化レベルT702では、各劣化レベルに応じた物品の画像それぞれが格納されている。ここで、レベル数が高くなるにつれ、対応する物品の劣化度は増している。劣化レベル3を超えると、例えば、その物品を食すことで食中毒といった人体に何らかの影響を与える。なお、各劣化レベルに応じた参考画像からなる画像群を劣化パターン群という。
(7)物品情報取得部207
物品情報取得部207は、インターネット110を介して、カメラ付き機器102から物品情報を取得すると、取得した物品情報を保管情報記憶部205の物品情報テーブルT500へ格納する。
さらに、物品情報取得部207は、取得した物品情報を保管情報生成部208へ出力する。
(8)保管情報生成部208
保管情報生成部208は、物品情報取得部207から出力されたユーザが有する物品の物品情報、及び購入情報記憶部204で記憶されている、ユーザに関する購入情報を用いて、保管情報を生成するものである。
具体的には、保管情報生成部208は、以下の機能を有する。
物品情報取得部207から受け取った物品情報に含まれる追加ボタンT507が“有”を示している場合には、保管情報生成部208は、受け取った物品情報に含まれるユーザ識別子及び物品名の双方とも一致するユーザ識別子及び物品名を含む購入情報を、購入情報記憶部204から取得する。保管情報生成部208は、物品情報取得部207から受け取った物品情報と、購入情報記憶部204から取得した購入情報とを用いて、保管情報を生成し、生成した保管情報を保管情報記憶部205の保管情報テーブルT600へ格納する。
物品情報取得部207から受け取った物品情報に含まれる追加ボタンT507が“無”を示している場合には、保管情報生成部208は、受け取った物品情報に含まれるユーザ識別子及び物品名の双方とも一致するユーザ識別子及び物品名を含む保管情報を、保管情報記憶部205の保管情報テーブルT600から取得する。さらに、保管情報生成部208は、受け取った物品情報に含まれるユーザ識別子及び物品名の双方とも一致するユーザ識別子及び物品名を含む物品情報であって、追加ボタンT507が“有”を示し、画像の撮影日時が、受け取った物品情報に含まれる画像の撮影日時に最も近い物品情報を物品情報テーブルT500から取得する。つまり、保管情報生成部208は、受け取った物品情報で示される物品について追加ボタンが押下されたことを示す追加ボタンT507を含む物品情報を取得する。保管情報生成部208は、これらの物品情報に含まれる質量から、残量を算出する。例えば、残量は、“受け取った物品情報に含まれる質量”/“物品情報テーブルT500から取得した物品情報に含まれる質量”で得られる。保管情報生成部208は、保管情報テーブルT600から取得した保管情報に含まれる残量を、算出した残量へと更新し、さらに更新日を更新する。これにより、保管情報テーブルT600が更新される。
(9)提供情報取得部209
提供情報取得部209は、ユーザが有する物品の劣化レベルに応じた提供情報を取得し、インターネット110を介してユーザに提供するものである。
具体的には、提供情報取得部209は、以下の機能を有する。
提供情報取得部209は、インターネット110を介してユーザ端末103からユーザが有する物品についての提供情報を要求する要求情報を取得する。ここで、要求情報は、提供情報を要求するユーザを識別するユーザ識別子と、要求する要求情報に対応する物品を示す物品名とを含むものである。
提供情報取得部209は、ユーザ端末103から取得した要求情報を、品質特定部210へ出力する。
提供情報取得部209は、要求情報に含まれる物品名に対応する、ユーザが有する物品についての劣化レベルを、品質特定部210から取得する。
提供情報取得部209は、取得した劣化レベルに基づいて、要求情報に含まれる物品名で示される物品について、ユーザへ提供すべき提供情報を取得する。例えば、提供情報取得部209は、劣化レベルに応じて、物品に対する提供情報を生成することで取得、レシピ情報記憶部203から物品を材料とする料理のレシピ情報を提供情報として取得、又は販売情報記憶部202から物品を販売する店舗を示す情報を提供情報として取得する。
提供情報取得部209は、取得した提供情報を、要求情報を要求したユーザ端末103にインターネット110を介して送信する。
(10)品質特定部210
品質特定部210は、ユーザが有する物品の状態(劣化レベル)を特定するものである。
具体的には、品質特定部210は、以下の機能を有する。
品質特定部210は、提供情報取得部209から要求情報を受け取ると、受け取った要求情報に含まれる物品名と一致する物品名の劣化パターン群を品質パターン記憶部206から取得する。
また、品質特定部210は、受け取った要求情報に含まれるユーザ識別子及び物品名の双方とも一致するユーザ識別子及び物品名を含む物品情報のうち、撮影日時が最新のものを、保管情報記憶部205の物品情報テーブルT500から取得する。
品質特定部210は、取得した物品情報に含まれる画像と、劣化パターン群とを比較し、提供情報が要求された物品の劣化レベルを特定する。例えば、物品情報に含まれる画像に含まれる物品の色合いが、劣化レベル1から3の画像に含まれる物品のどの色合いに類似するか、劣化レベル1と2、若しくは劣化レベル2と3の中間色に類似するか、又は劣化レベル3の色合いより黒ずんでいるか等の判断することで物品の劣化レベルを特定する。
また、劣化レベルを特定する際に、取得した物品情報に含まれる画像の撮影日時が、要求情報を受け取ったときよりも所定日数(例えば、3日)前である場合には、品質特定部210は、特定した劣化レベルに、さらに所定値を付加し、物品の現在の劣化レベルとする。具体的には、品質特定部210は、現在の日と撮影された日との差分数に、値“0.1”を乗算し、その結果を、特定した劣化レベルに加算して現在の劣化レベルを取得する。例えば、現在の日と撮影された日との差分数が値“5”であり、特定された物品の劣化レベルが劣化レベル1と2の中間値(1.5)であるには、品質特定部210は、上記の算出方法により、現在の劣化レベルとして劣化レベル2を取得する。なお、取得した物品情報に含まれる画像の撮影日時が、要求情報を受け取ったときよりも所定日数以内である場合には、品質特定部210は、比較により特定された劣化レベルを、物品の現在の劣化レベルとする。
品質特定部210は、劣化パターン群との比較に基づいて得られた物品の現在の劣化レベルを提供情報取得部209へ出力する。
(11)送受信部211
送受信部211は、上述したNICを含むものであり、サーバ101と、カメラ付き機器102、ユーザ端末103、購入決済端末104及び店舗端末105との間の情報の送受信をインターネット110を介して行うものである。
具体的には、送受信部211は、以下の機能を有する。
送受信部211は、インターネット110を介してカメラ付き機器102から、物品情報を受信すると、受信した物品情報を物品情報取得部207へ出力する。
送受信部211は、インターネット110を介してユーザ端末103から、要求情報を受信すると、受信した要求情報を提供情報取得部209へ出力する。
送受信部211は、インターネット110を介して購入決済端末104から、購入情報を受信すると、受信した購入情報を購入情報記憶部204の購入情報テーブルT400へ格納する。
送受信部211は、インターネット110を介して店舗端末105から、販売情報を受信すると、受信した販売情報を販売情報記憶部202の販売情報テーブルT200へ格納する。
1.3 カメラ付き機器102
ここでは、カメラ付き機器102の構成について説明する。
カメラ付き機器102は、例えば、カメラと連動した冷蔵庫であり、図10に示すように、カメラ301とユーザ端末(冷蔵庫)302とから構成されている。
カメラ301は、例えばウエアラブルカメラであり、ユーザが手に取って使用するものである。カメラ301は、図10に示すように、撮影部311、制御部312及び無線部313から構成されている。カメラ301は、プロセッサ及びメモリを含んで構成されており、制御部312の機能は、メモリに記憶されているプログラムをプロセッサが実行することにより実現される。
ユーザ端末(冷蔵庫)302は、図10に示すように、識別子記憶部321、無線部322、入力部323、質量センサ324、制御部325及び送信部326から構成されている。ユーザ端末302は、プロセッサ、メモリ及びNIC(Network Interface Card)を含んで構成されており、制御部325の機能は、メモリに記憶されているプログラムをプロセッサが実行することにより実現される。また、ユーザ端末302が行うインターネット110を介した情報の送受信は、NICを用いて行われる。
以下、カメラ301及びユーザ端末302の各構成要素について説明する。
(1)撮影部311
撮影部311は、物体を撮影する撮影機能を有するものである。
具体的には、撮影部311は、ユーザ端末(冷蔵庫)302から取り出された物品、ユーザ端末302へ格納される物品、庫内に保管されている物品について、ユーザ操作により撮影を行う。
(2)制御部312
制御部312は、撮影部311で撮影された画像を、無線部313を介して、ユーザ端末302へ送信する。
(3)無線部313
無線部313は、無線回路を有しており、ユーザ端末302との間で無線通信を行うものである。
具体的には、無線部313は、制御部312から出力された画像を、無線通信によりユーザ端末302へ送信する。
(4)識別子記憶部321
識別子記憶部321は、カメラ付き機器102のユーザを識別する識別子を記憶しているメモリ領域である。
(5)無線部322
無線部322は、無線回路を有しており、カメラ301との間で無線通信を行うものである。
具体的には、無線部322は、カメラ301から送信された画像を、無線通信により受信する。
(6)入力部323
入力部323は、文字入力機能、及び上述した追加ボタンを有している。
入力部323は、カメラ301の撮影対象である物品の物品名の入力を受け付け、受け付けた物品名を制御部325へ出力する。
入力部323は、追加ボタンがユーザにより押下された場合には、その旨を制御部325へ出力する。
(7)質量センサ324
質量センサ324は、ユーザ端末(冷蔵庫)302の庫内に格納された物品の質量を計測するセンサである。
具体的には、質量センサ324は、カメラ301から画像を受信し、且つ入力部323で物品名の入力を受け付けたときの、庫内全体の質量の変化を計測し、その変化量を制御部325へ出力する。
(8)制御部325
制御部325は、ユーザ端末302の機能全体を制御するものであり、さらに日時を計時する機能を有している。
具体的な制御部325の機能について、以下に説明する。
制御部325は、カメラ301から無線部322を介して、画像を受信し、且つ入力部323から物品名を受け取り、質量センサ324から質量の変化量を受け取ると、識別子記憶部321からユーザ識別子を取得する。また、制御部325は、現在の日時を取得する。さらに、カメラ301から受信した画像から、物品が格納された位置を特定する。
制御部325は、質量センサ324から質量の変化量を、入力部323から物品名が示す物品の質量とし、取得したユーザ識別子及び現在の日時、物品名、画像、質量、保管位置を含み、追加ボタンの押下の有無に応じた物品情報を生成する。制御部325は、生成した物品情報を送信部326を介して、サーバ101へ送信する。
(9)送信部326
送信部326は、上述したNICを含むものであり、ユーザ端末302と、サーバ101との間の情報の送受信をインターネット110を介して行うものである。
具体的には、送信部326は、制御部325から受け取った物品情報を、インターネット110を介してサーバ101へ送信する。
1.4 ユーザ端末103
ここでは、ユーザ端末103の構成について説明する。
ユーザ端末103は、例えば、携帯型の情報端末であり、図11に示すように、識別子記憶部401、入力部402、制御部403、表示部404及び送受信部405から構成されている。ユーザ端末103は、プロセッサ、メモリ及びNIC(Network Interface Card)を含んで構成されており、制御部403の機能は、メモリに記憶されているプログラムをプロセッサが実行することにより実現される。また、ユーザ端末103が行うインターネット110を介した情報の送受信は、NICを用いて行われる。
(1)識別子記憶部401
識別子記憶部401は、ユーザ端末103のユーザを識別する識別子を記憶しているメモリ領域である。
(2)入力部402
入力部402は、提供情報の要求を受け付けると、その旨を制御部403へ出力する。また、入力部402は、提供情報の要求の対象となる物品の物品名を受け付けると、受け付けた物品名を制御部403へ出力する。
(3)制御部403
制御部403は、提供情報を要求する旨、及び物品名を入力部402から受け取ると、識別子記憶部401からユーザ識別子を取得する。
制御部403は、取得したユーザ識別子、及び入力部402から受け取った物品名を含む要求情報を生成し、生成した要求情報を、送受信部405を介してサーバ101へ送信する。
制御部403は、送受信部405を介して、提供情報をサーバから受信すると、受信した提供情報を、表示部404を用いて表示する。
(4)表示部404
表示部404は、LCD(Liquid Crystal Display)を含み、画像、文字等を表示するものである。
表示部404は、制御部403から受け取った提供情報を表示する。
以下、表示部404が表示する提供情報の表示例について説明する。
図12は、サーバ101でトマトの劣化レベルがレベル1からレベル2の間であると特定された場合の提供情報についての画面例である。この場合、サーバ101は、劣化レベルがレベル1からレベル2に対応する1つ以上のレシピ情報からなる情報を提供情報として、レシピ情報テーブルT300から取得し、送信する。ユーザ端末103の表示部404は、1つ以上のレシピ情報が示す料理の料理名を表示する(図12の画面G100参照)。
図13は、サーバ101でトマトの劣化レベルがレベル3を超えていると特定され、ユーザが利用する店舗にトマトの販売が行われている場合の提供情報についての画面例である。この場合、サーバ101は、トマトについての1つ以上の販売情報を提供情報として、販売情報テーブルT200から取得し、送信する。ユーザ端末103の表示部404は、1つ以上の販売情報が示すトマトの販売店の店舗名を表示する(図13の画面G101参照)。
図14は、サーバ101でトマトの劣化レベルがレベル3を超えていると特定され、ユーザが利用する店舗にトマトの販売が行われていない場合の提供情報についての画面例である。この場合、サーバ101は、トマトを料理に使用することをお奨めできない旨のメッセージを提供情報として生成し、送信する。ユーザ端末103の表示部404は、メッセージを表示する(図14の画面G102参照)。
(5)送受信部405
送受信部405は、上述したNICを含むものであり、ユーザ端末103と、サーバ101との間の情報の送受信をインターネット110を介して行うものである。
具体的には、送受信部405は、制御部403から受け取った要求情報を、インターネット110を介してサーバ101へ送信する。また、送受信部405は、インターネット110を介して、サーバ101から提供情報を受信すると、受信した提供情報を制御部403へ出力する。
1.5 動作
(1)概要
ここでは、情報提供システム100の動作概要について、図15に示す流れ図を用いて説明する。
カメラ付き機器102は、カメラ301で撮影された物品についての物品情報を生成し、生成した物品情報を、インターネット110を介してサーバ101へ送信する(ステップS5)。
サーバ101は、カメラ付き機器102からインターネット110を介して、物品情報を受信すると(ステップS10)、受信した物品情報を物品情報テーブルT500へ格納する(ステップS15)。
サーバ101は、受信した物品情報と、物品情報に関する物品についての購入情報とを用いて、保管情報を生成し、生成した保管情報を保管情報テーブルT600へ格納する(ステップS20)。なお、既に物品情報に関する物品についての保管情報が保管情報テーブルT600に存在する場合には、受信した物品情報を用いて、その保管情報を更新する。
ユーザ端末103は、ユーザからの指示により、要求情報を、インターネット110を介してサーバ101へ送信する(ステップS25)。
サーバ101は、ユーザ端末103からインターネット110を介して、要求情報を受信する(ステップS30)。サーバ101は、受信した要求情報に含まれる物品名が示す物品の品質状態(劣化レベル)を特定する(ステップS35)。サーバ101は、物品の品質状態に応じた提供情報を取得し(ステップS40)、取得した提供情報を、インターネット110を介してユーザ端末103へ送信する(ステップS45)。
ユーザ端末103は、サーバ101からインターネット110を介して、提供情報を受信すると(ステップS50)、受信した提供情報を表示する(ステップS55)。
(2)物品情報を受信した場合の処理
ここでは、サーバ101が、カメラ付き機器102から送信された物品情報を受信した場合の処理について、図16に示す流れ図を用いて説明する。
サーバ101の送受信部211は、カメラ付き機器102からインターネット110を介して、物品情報を受信する(ステップS100)。なお、ステップS100が、図15に示すステップS10の詳細な処理を示している。
サーバ101の物品情報取得部207は、受信した物品情報を物品情報テーブルT500へ格納する(ステップS105)。なお、ステップS105が、図15に示すステップS15の詳細な処理を示している。
サーバ101の保管情報生成部208は、受信した物品情報に関連する物品が新規追加された物品であるか否かを判断する(ステップS110)。具体的には、保管情報生成部208は、受信した物品情報に含まれる追加ボタンT507が“有”を示しているか否かを判断する。保管情報生成部208は、追加ボタンT507が“有”を示している場合には、物品情報に関連する物品が新規追加された物品であると判断する。保管情報生成部208は、追加ボタンT507が“有”を示していない場合には、物品情報に関連する物品が新規追加された物品でないと判断する。
物品情報に関連する物品が新規追加された物品であると判断する場合には(ステップS110における「Yes」)、保管情報生成部208は、物品情報に含まれるユーザ識別子及び物品名の双方とも一致するユーザ識別子及び物品名を含む購入情報を、購入情報テーブルT400から取得する(ステップS115)。
保管情報生成部208は、取得した購入情報と、受信した物品情報とを用いて、保管情報を生成し、生成した保管情報を、保管情報テーブルT600へ格納する(ステップS120)。
物品情報に関連する物品が新規追加された物品でないと判断する場合には(ステップS110における「No」)、保管情報生成部208は、物品情報に含まれるユーザ識別子及び物品名の双方とも一致するユーザ識別子及び物品名を含む保管情報に対して更新処理を行う(ステップS125)。
なお、ステップS110からS125が、図15に示すステップS20の詳細な処理を示している。
(3)保管情報の更新処理
ここでは、図16のステップS125に示す保管情報の更新処理の詳細な動作について、図17に示す流れ図を用いて説明する。
保管情報生成部208は、物品情報に含まれるユーザ識別子及び物品名の双方とも一致するユーザ識別子及び物品名を含む保管情報を、保管情報テーブルT600から取得する(ステップS200)。
保管情報生成部208は、物品情報に含まれる物品名が示す物品の残量を算出する(ステップS205)。具体的には、保管情報生成部208は、受信した物品情報で示される物品について追加ボタンが押下されたことを示す追加ボタンT507を含む物品情報を取得する。保管情報生成部208は、数式“受け取った物品情報に含まれる質量”/“物品情報テーブルT500から取得した物品情報に含まれる質量”から残量を算出する。
保管情報生成部208は、保管情報テーブルT600から取得した保管情報に含まれる残量を、算出した残量へと更新し(ステップS210)、さらに更新日を更新する(ステップS215)。
(4)提供情報の取得処理
ここでは、サーバ101が、ユーザ端末103から要求情報を受信した場合に、提供情報を取得し、送信する処理について、図18に示す流れ図を用いて説明する。
サーバ101の送受信部211は、ユーザ端末103から送信された要求情報を受信したか否かを判断する(ステップS300)。
要求情報を受信したと判断する場合には(ステップS300における「Yes」)、サーバ101の提供情報取得部209は、受信した要求情報に含まれる物品名が示す物品を特定する(ステップS305)。要求情報を受信していないと判断する場合には(ステップS300における「No」)、提供情報取得部209は、要求情報の受信待ちとなる。
サーバ101の品質特定部210は、ステップS305で特定された物品が撮影された最新の画像と、物品の劣化パターン群を用いて、物品の現在の品質状態(劣化レベル)を特定する(ステップS310)。具体的には、品質特定部210は、要求情報に含まれる物品名と一致する物品名の劣化パターン群を品質パターン記憶部206から取得し、さらに、要求情報に含まれるユーザ識別子及び物品名の双方とも一致するユーザ識別子及び物品名を含む物品情報のうち、撮影日時が最新のものを、保管情報記憶部205の物品情報テーブルT500から取得する。品質特定部210は、取得した物品情報に含まれる画像と、劣化パターン群とを比較し、提供情報が要求された物品の劣化レベルを特定する。なお、劣化レベルを特定する際に、取得した物品情報に含まれる画像の撮影日時が、要求情報を受け取ったときよりも所定日数前である場合には、品質特定部210は、特定した劣化レベルに、さらに所定値を付加し、物品の現在の劣化レベルとする。
提供情報取得部209は、ステップS310で特定された、物品の劣化レベルがレベル3を超えているか否かを判断する(ステップS315)。
物品の劣化レベルがレベル3を超えていないと判断する場合には(ステップS315における「No」)、提供情報取得部209は、物品の劣化レベルに応じ、当該物品を使用した料理についての1つ以上のレシピ情報を、レシピ情報テーブルT300から取得する(ステップS320)。
物品の劣化レベルがレベル3を超えていると判断する場合には(ステップS315における「Yes」)、提供情報取得部209は、物品が現在販売されているか否かを判断する(ステップS325)。具体的には、提供情報取得部209は、販売情報テーブルT200及びユーザ情報テーブルT100を用いて、要求情報に含まれる物品名が示す物品が、要求情報に含まれるユーザ識別子が示すユーザが利用する店舗で販売されているか否かを判断する。
物品が現在販売されていると判断する場合には(ステップS325における「Yes」)、提供情報取得部209は、物品に対応する販売情報を取得し、第1メッセージを生成する(ステップS330)。ここで、第1メッセージは、取得した販売情報に含まれる店舗名で、物品名で示される物品の購入を促す旨のメッセージである。提供情報取得部209は、物品名、及び取得した販売情報に含まれる店舗名を挿入することで、第1メッセージが完成するような定型文を、劣化レベルが3を超えていることを示す情報と対応付けて、予め記憶している。
物品が現在販売されていないと判断する場合には(ステップS325における「No」)、提供情報取得部209は、物品について料理には使用しない旨の第2メッセージを生成する(ステップS335)。具体的には、提供情報取得部209は、物品名を挿入することで第2メッセージが完成するような定型文を、劣化レベルが3を超えていることを示す情報と対応付けて、予め記憶している。提供情報取得部209は、記憶している定型文にユーザから指定された物品名を挿入することで、送信すべきメッセージを取得する。
提供情報取得部209は、ステップS320で取得された1つ以上のレシピ情報からなる情報を提供情報として、ステップS330で生成された第1メッセージを提供情報として、又はステップS335で生成された第2メッセージを提供情報として、ユーザ端末103へ送信する(ステップS340)。
なお、ステップS300の処理、特に要求情報を受信したと判断する場合の処理が、図15に示すステップS30の処理に対応している。また、ステップS305からステップS310が、図15に示すステップS35の詳細な処理を示しており、ステップS315からステップS335が図15に示すステップS40の詳細な処理を示している。さらに、ステップS340が、図15に示すステップS45の詳細な処理を示している。
2.実施の形態2
2.1 情報提供システム1000について
情報提供システム1000は、ユーザが有する物品である衣服の状態に応じて、物品(衣服)に関連する提供情報をユーザに提供するシステムである。
情報提供システム1000は、図19に示すように、サーバ1101、カメラ付き機器1102、ユーザ端末1103、購入決済端末1104及び店舗端末1105から構成されている。
サーバ1101は、ユーザが保管する物品(衣服)について管理している。サーバ1101は、インターネット110を介して、ユーザ端末1103から物品(衣服)に関連する提供情報の要求を受け付けると、管理しているユーザの物品の状態変化(例えば品質の変化)に応じた提供情報をユーザに提供する。
カメラ付き機器1102は、例えばカメラと連動した鏡台である。カメラ付き機器1102は、ユーザが鏡の前で身だしなみを整える際に、カメラを用いて物品を撮影し、サーバ1101で管理されるよう、撮影した画像をサーバ1101へインターネット110を介して送信する。
ユーザ端末1103は、インターネット110を介して、物品の提供情報を要求する旨の要求情報をサーバ1101へ送信する。ユーザ端末1103は、要求した物品の提供情報をサーバ1101から受信すると、その内容を表示することで、ユーザに通知する。
購入決済端末1104は、例えば衣料品の店舗に備え付けられたPOS端末であり、ユーザが購入した物品(衣服)に関する情報(衣服用購入情報)を、インターネット110を介してサーバ1101へ送信する。
店舗端末1105は、衣料品の店舗で販売している物品(衣服)に関する情報(衣服用販売情報)を管理する端末である。店舗端末1105は、サーバ1101が提供情報の生成等による取得の際に、衣服用販売情報を利用できるようにするために、衣服用販売情報をインターネット110を介してサーバ1101へ送信する。
2.2 サーバ1101
ここでは、サーバ1101の構成について説明する。
サーバ1101は、図20に示すように、ユーザ情報記憶部1201、販売情報記憶部1202、購入情報記憶部1204、保管情報記憶部1205、品質パターン記憶部1206、物品情報取得部1207、保管情報生成部1208、提供情報取得部1209、品質特定部1210及び送受信部1211から構成されている。
サーバ1101は、プロセッサ、メモリ及びNICを含んで構成されており、物品情報取得部1207、保管情報生成部1208、提供情報取得部1209及び品質特定部1210の各機能は、メモリに記憶されているプログラムをプロセッサが実行することにより実現される。また、サーバ1101が行うインターネット110を介した情報の送受信は、NICを用いて行われる。
(1)ユーザ情報記憶部1201
ユーザ情報記憶部1201は、実施の形態1で示すユーザ情報記憶部201と同様であるため、ここでの説明は省略する。なお、以下において、必要であれば図3に示すユーザ情報テーブルT100を用いて説明する。
(2)販売情報記憶部1202
販売情報記憶部1202は、店舗毎に、当該店舗が販売する物品(衣服)に関する情報(衣服用販売情報)を格納するためのメモリ領域であり、販売情報テーブルT1200を有している。
販売情報テーブルT1200は、図21に示すように、店舗名T1201、物品名T1202、店頭配置日T1203、配置情報T1204、在庫数T1205、入手ルートT1206、色T1207、組み合わせ色T1208及び組み合わせ物品名T1209からなる組(衣服用販売情報)を1つ以上格納するものである。
店舗名T201は、店舗の名前を示すものである。
物品名T202は、店舗で販売されている物品の名称を示すものである。
店頭配置日T1203は、対応する物品名で示される物品が店頭に配置された日を示すものでる。
配置情報T1204は、対応する物品名で示される物品が配置された場所を示すものである。
在庫数T1205は、対応する物品名で示される物品の在庫数を示すものである。
入手ルートT1206は、対応する物品名で示される物品の入手先を示すものである。
色T1207は、対応する物品名で示される物品の色を示すものである。
組み合わせ色T1208は、色T1207で示される色と組み合わせる際のお奨めの色を示すものである。
組み合わせ物品名T1209は、物品名T1202で示される物品と組み合わせる際のお奨めの物品の物品名を示すものである。
(3)購入情報記憶部1204
購入情報記憶部1204は、店舗毎に、各ユーザが購入した物品に関する情報(衣服用購入情報)を格納するためのメモリ領域であり、購入情報テーブルT1400を有している。
購入情報テーブルT1400は、図22に示すように、店舗名T1401、購入ユーザT1402、物品名T1403、購入日T1404及び購入数T1405からなる組(衣服用購入情報)を1つ以上格納するものである。
店舗名T1401は、店舗の名前を示すものである。
購入ユーザT1402は、購入したユーザを示すものである。なお、ここでは購入ユーザはユーザ識別子で示される。
物品名T1403は、ユーザが購入した物品の名称を示すものである。
購入日T1404は、ユーザが購入した物品の購入日を示すものである。
購入数T1405は、ユーザが購入した物品の購入数を示すものである。
(4)保管情報記憶部1205
保管情報記憶部1205は、ユーザが有する物品に関する情報を記憶しているメモリ領域であり、物品情報テーブルT1500と保管情報テーブルT1600とを有している。
(4−1)物品情報テーブルT1500
物品情報テーブルT1500は、ユーザが有する物品(衣服)の状態を示す情報を記憶しており、図23に示すように、ユーザ識別子T1501、物品名T1502、画像T1503、撮影日時T1504及び追加ボタンT1505からなる組(衣服用物品情報)を1つ以上格納するものである。
ユーザ識別子T1501は、ユーザを識別するための識別子である。
物品名T1502は、ユーザが有する物品の名前を示すものである。
画像T1503は、物品名に対応し、ユーザが有する物品の画像である。
撮影日時T1504は、画像の撮影日時を示すものである。
追加ボタンT1505は、後述するカメラ付き機器1102の追加ボタンが押下されたか否かを示すものである。
(4−2)保管情報テーブルT1600
保管情報テーブルT1600は、ユーザが有する物品についての購入日等の情報を記憶しており、図24に示すように、ユーザ識別子T1601、物品名T1602、購入日T1603及び購入店T1604からなる組(衣服用保管情報)を1つ以上格納するものである。
ユーザ識別子T1601は、ユーザを識別するための識別子である。
物品名T1602は、ユーザが有する物品の名前を示すものである。
購入日T1603は、物品名T602で示される物品をユーザが購入した日を示すものである。
購入店T1604は、物品名T1602で示される物品についてユーザが購入した店舗を示すものである。
(5)品質パターン記憶部1206
品質パターン記憶部1206は、ユーザが有する物品の状態(劣化レベル)を特定するために、物品情報に含まれる画像と比較対象となる参考画像を記憶しているメモリ領域であり、品質パターンテーブルT1700を有している。
品質パターンテーブルT1700は、図25に示すように、物品名T1701及び劣化レベルT1702とからなる組を1つ以上格納するものである。
物品名T1701は、ユーザが有する物品の名前を示すものである。
劣化レベルT1702は、図25に示すように、劣化レベル1、劣化レベル2に分類されている。劣化レベルT1702では、各劣化レベルに応じた物品の画像それぞれが格納されている。ここで、レベル数が高くなるにつれ、対応する物品の劣化度は増している。劣化レベル2を超えると、例えば、その衣服の色落ちが激しくなっている。なお、実施の形態1と同様に、本実施の形態2においても、各劣化レベルの画像からなる画像群を劣化パターン群という。
(6)物品情報取得部1207
物品情報取得部1207は、インターネット110を介して、カメラ付き機器1102から衣服用物品情報を取得すると、取得した衣服用物品情報を保管情報記憶部1205の物品情報テーブルT1500へ格納する。
さらに、物品情報取得部1207は、取得した物品情報を保管情報生成部1208へ出力する。
(7)保管情報生成部1208
保管情報生成部1208は、物品情報取得部1207から出力されたユーザが有する物品の物品情報、及び購入情報記憶部1204で記憶されている、ユーザに関する衣服用購入情報を用いて、保管情報を生成するものである。
具体的には、保管情報生成部1208は、以下の機能を有する。
物品情報取得部1207から受け取った物品情報に含まれる追加ボタンT1505が“有”を示している場合には、保管情報生成部1208は、受け取った物品情報に含まれるユーザ識別子及び物品名の双方とも一致するユーザ識別子及び物品名を含む衣服用購入情報を、購入情報記憶部1204から取得する。保管情報生成部1208は、購入情報記憶部1204から取得した購入情報を用いて、保管情報を生成し、生成した保管情報を保管情報記憶部1205の保管情報テーブルT1600へ格納する。
物品情報取得部1207から受け取った物品情報に含まれる追加ボタンT1505が“無”を示している場合には、保管情報生成部1208は、保管情報の生成は行わない。
(8)提供情報取得部1209
提供情報取得部1209は、ユーザが有する物品の劣化レベルに応じた提供情報を取得し、インターネット110を介してユーザに提供するものである。
具体的には、提供情報取得部1209は、以下の機能を有する。
提供情報取得部1209は、インターネット110を介してユーザ端末1103からユーザが有する物品(衣服)に関連する提供情報を要求する要求情報を取得する。ここで、要求情報は、実施の形態1と同様に、ユーザ識別子と、要求する要求情報に対応する物品を示す物品名とを含んでいる。
提供情報取得部1209は、ユーザ端末1103から取得した要求情報を、品質特定部1210へ出力する。
提供情報取得部1209は、要求情報に含まれる物品名に対応する、ユーザが有する物品についての劣化レベルを、品質特定部1210から取得する。
提供情報取得部1209は、取得した劣化レベルに基づいて、要求情報に含まれる物品名で示される物品について、ユーザへ提供すべき提供情報を取得する。例えば、提供情報取得部1209は、劣化レベルに応じて、物品に対する提供情報を生成することで取得、又は販売情報記憶部1202から物品を販売する店舗を示す情報を提供情報として取得する。
提供情報取得部1209は、取得した提供情報を、要求情報を要求したユーザ端末1103にインターネット110を介して送信する。
(9)品質特定部1210
品質特定部1210は、ユーザが有する物品の状態(劣化レベル)を特定するものである。
具体的には、品質特定部1210は、以下の機能を有する。
品質特定部1210は、提供情報取得部1209から要求情報を受け取ると、受け取った要求情報に含まれる物品名と一致する物品名の劣化パターン群を品質パターン記憶部1206から取得する。
また、品質特定部1210は、受け取った要求情報に含まれるユーザ識別子及び物品名の双方とも一致するユーザ識別子及び物品名を含む物品情報のうち、撮影日時が最新のものを、保管情報記憶部1205の物品情報テーブルT1500から取得する。
品質特定部1210は、取得した物品情報に含まれる画像と、劣化パターン群とを比較し、提供情報が要求された物品の劣化レベルを特定する。例えば、物品情報に含まれる画像に含まれる物品の色合いが、劣化レベル1から2の画像に含まれる物品のどの色合いに類似するか、劣化レベル1と2との中間色に類似するか、又は劣化レベル2で示される色よりも色褪せているか等の判断することで物品の劣化レベルを特定する。
また、劣化レベルを特定する際に、取得した物品情報に含まれる画像の撮影日時が、要求情報を受け取ったときよりも所定日数(例えば、3日)前である場合には、品質特定部1210は、特定した劣化レベルに、さらに所定値を付加し、物品の現在の劣化レベルとする。例えば、品質特定部1210は、実施の形態1で示す算出方法と同様の算出方法により、現在の劣化レベルを取得することができる。なお、取得した物品情報に含まれる画像の撮影日時が、要求情報を受け取ったときよりも所定日数以内である場合には、品質特定部1210は、比較により特定された劣化レベルを、物品の現在の劣化レベルとする。
品質特定部1210は、劣化パターン群との比較に基づいて得られた物品の現在の劣化レベルを提供情報取得部1209へ出力する。
(10)送受信部211
送受信部1211は、上述したNICを含むものであり、サーバ1101と、カメラ付き機器1102、ユーザ端末1103、購入決済端末1104及び店舗端末1105との間の情報の送受信をインターネット110を介して行うものである。
具体的には、送受信部1211は、以下の機能を有する。
送受信部1211は、インターネット110を介してカメラ付き機器1102から、衣服用物品情報を受信すると、受信した衣服用物品情報を物品情報取得部1207へ出力する。
送受信部1211は、インターネット110を介してユーザ端末1103から、要求情報を受信すると、受信した要求情報を提供情報取得部1209へ出力する。
送受信部1211は、インターネット110を介して購入決済端末1104から、衣服用購入情報を受信すると、受信した衣服用購入情報を購入情報記憶部1204の購入情報テーブルT1400へ格納する。
送受信部1211は、インターネット110を介して店舗端末1105から、衣服用販売情報を受信すると、受信した衣服用販売情報を販売情報記憶部1202の販売情報テーブルT1200へ格納する。
2.3 カメラ付き機器1102
ここでは、カメラ付き機器1102の構成について説明する。
カメラ付き機器1102は、例えば、インターネットを介した情報の送受信が可能なカメラ付きの端末が備え付けられた鏡台である。
カメラ付き機器1102は、図26に示すように、識別子記憶部321、カメラ1322、入力部1323、制御部1325及び送信部1326から構成されている。カメラ付き機器1102は、プロセッサ、メモリ及びNIC(Network Interface Card)を含んで構成されており、制御部1325の機能は、メモリに記憶されているプログラムをプロセッサが実行することにより実現される。また、カメラ付き機器1102が行うインターネット110を介した情報の送受信は、NICを用いて行われる。
(1)識別子記憶部1321
識別子記憶部1321は、カメラ付き機器1102のユーザを識別する識別子を記憶しているメモリ領域である。
(2)カメラ1322
カメラ1322は、物体を撮影する撮影機能を有するものである。
具体的には、カメラ1322は、ユーザが鏡の前で身だしなみを整える際に鏡台の前に立ったときに、ユーザが着ている衣服を撮影する。
(3)入力部1323
入力部1323は、文字入力機能、及び上述した追加ボタンを有している。
入力部1323は、カメラ1322の撮影対象である物品の物品名の入力を受け付け、受け付けた物品名を制御部1325へ出力する。
入力部1323は、追加ボタンがユーザにより押下された場合には、その旨を制御部1325へ出力する。
(4)制御部1325
制御部1325は、カメラ付き機器1102の機能全体を制御するものであり、さらに日時を計時する機能を有している。
具体的な制御部1325の機能について、以下に説明する。
制御部1325は、撮影された画像をカメラ1322から受け取り、且つ入力部1323から物品名を受け取ると、識別子記憶部1321からユーザ識別子を取得する。また、制御部1325は、現在の日時を取得する。
制御部1325は、取得したユーザ識別子及び現在の日時、物品名、画像を含み、追加ボタンの押下の有無に応じた衣服用物品情報を生成する。制御部1325は、生成した衣服用物品情報を送信部1326を介して、サーバ1101へ送信する。
(5)送信部1326
送信部1326は、上述したNICを含むものであり、カメラ付き機器1102とサーバ1101との間の情報の送受信を、インターネット110を介して行うものである。
具体的には、送信部1326は、制御部1325から受け取った衣服用物品情報を、インターネット110を介してサーバ1101へ送信する。
2.4 ユーザ端末1103
ユーザ端末1103は、ユーザの指示により衣服に関連する提供情報の要求を受け付けると、衣服に関連する提供情報に対する要求情報をサーバ1101へ送信すると、サーバ1101から衣服に関連する提供情報を受信し、受信した提供情報を表示するものである。
実施の形態1のユーザ端末103との違いは、本実施の形態では送受信に関連する情報(要求情報及び提供情報)が衣服に関するものであるのに対し、実施の形態1では、食料品に関するものであることである。つまりは情報の内容の違いのみであり、本実施の形態のユーザ端末1103と、実施の形態1のユーザ端末103との構成要素は、同じである。そのため、ユーザ端末1103の構成要素についての説明は省略する。
2.5 動作
(1)概要
実施の形態1の情報提供システム100との違いは、本実施の形態では各装置間で送受信される情報(要求情報及び提供情報)、及びサーバ1101で生成される保管情報が衣服に関するものであるのに対し、実施の形態1では、食料品に関する情報であることである。そのため、本実施の形態の情報提供システム1000の動作概要は、実施の形態1の図15に示す流れ図を用いて説明した動作概要と同様である。そこで、情報提供システム1000の動作概要についての説明は省略する。
(2)物品情報を受信した場合の処理
ここでは、サーバ1101が、カメラ付き機器1102から送信された、衣服用物品情報を受信した場合の処理について、図27に示す流れ図を用いて説明する。
サーバ1101の送受信部1211は、カメラ付き機器1102からインターネット110を介して、衣服用物品情報を受信する(ステップS400)。
サーバ1101の物品情報取得部1207は、受信した衣服用物品情報を物品情報テーブルT1500へ格納する(ステップS405)。
サーバ1101の保管情報生成部1208は、受信した衣服用物品情報に関連する物品が新規追加された物品であるか否かを判断する(ステップS410)。具体的には、保管情報生成部1208は、受信した衣服用物品情報に含まれる追加ボタンT1505が“有”を示しているか否かを判断する。保管情報生成部1208は、追加ボタンT1505が“有”を示している場合には、衣服用物品情報に関連する物品が新規追加された物品であると判断する。保管情報生成部1208は、追加ボタンT1505が“有”を示していない場合には、衣服用物品情報に関連する物品が新規追加された物品でないと判断する。
衣服用物品情報に関連する物品が新規追加された物品であると判断する場合には(ステップS410における「Yes」)、保管情報生成部1208は、衣服用物品情報に含まれるユーザ識別子及び物品名の双方とも一致するユーザ識別子及び物品名を含む衣服用購入情報を、購入情報テーブルT1400から取得する(ステップS415)。
保管情報生成部1208は、取得した衣服用購入情報と、受信した衣服用物品情報とを用いて、衣服に関する保管情報を生成し、生成した保管情報を、保管情報テーブルT600へ格納する(ステップS420)。
衣服用物品情報に関連する物品が新規追加された物品でないと判断する場合には(ステップS410における「No」)、処理は終了する。
(3)提供情報の送信処理
ここでは、サーバ1101が、ユーザ端末1103から衣服に関連する要求情報を受信した場合に、衣服に関連する提供情報を取得し、送信する処理について、図28に示す流れ図を用いて説明する。
サーバ1101の送受信部1211は、ユーザ端末1103から送信された、衣服に関連する要求情報を受信したか否かを判断する(ステップS500)。
要求情報を受信したと判断する場合には(ステップS500における「Yes」)、サーバ1101の提供情報取得部1209は、受信した要求情報に含まれる物品名が示す物品を特定する(ステップS505)。要求情報を受信していないと判断する場合には(ステップS500における「No」)、提供情報取得部1209は、要求情報の受信待ちとなる。
サーバ1101の品質特定部1210は、ステップS505で特定された物品が撮影された最新の画像と、物品の劣化パターン群を用いて、物品の現在の品質状態(劣化レベル)を特定する(ステップS510)。具体的には、品質特定部1210は、要求情報に含まれる物品名と一致する物品名の劣化パターン群を品質パターン記憶部1206から取得し、さらに、要求情報に含まれるユーザ識別子及び物品名の双方とも一致するユーザ識別子及び物品名を含む物品情報のうち、撮影日時が最新のものを、保管情報記憶部1205の物品情報テーブルT1500から取得する。品質特定部1210は、取得した物品情報に含まれる画像と、劣化パターン群とを比較し、提供情報が要求された物品の劣化レベルを特定する。なお、劣化レベルを特定する際に、取得した物品情報に含まれる画像の撮影日時が、要求情報を受け取ったときよりも所定日数前である場合には、品質特定部1210は、特定した劣化レベルに、さらに所定値を付加し、物品の現在の劣化レベルとする。
提供情報取得部1209は、ステップS510で特定された、物品の劣化レベルがレベル2を超えているか否かを判断する(ステップS515)。
物品の劣化レベルがレベル2を超えていないと判断する場合には(ステップS515における「No」)、提供情報取得部1209は、物品に関する組み合わせ色及び物品名の情報を、販売情報テーブルT1200から取得する(ステップS520)。具体的には、提供情報取得部1209は、物品が撮影された最新の画像から物品の色を特定し、要求情報に含まれる物品名と特定した色の双方と一致する物品名及び色を含む販売情報を販売情報テーブルT1200から取得する。提供情報取得部1209は、取得した販売情報に含まれる組み合わせ色、及び組み合わせ物品を含む組み合わせ情報を取得する。
物品の劣化レベルがレベル2を超えていると判断する場合には(ステップS515における「Yes」)、提供情報取得部209は、再購入を促すメッセージを生成する(ステップS525)。具体的には、提供情報取得部209は、物品名を挿入することでメッセージが完成するような定型文を予め記憶している。提供情報取得部209は、記憶している定型文にユーザから指定された物品名を挿入することで、送信すべきメッセージを取得する。
提供情報取得部209は、ステップS520で取得された組み合わせ情報を提供情報として、又はステップS525で生成されたメッセージを提供情報として、ユーザ端末1103へ送信する(ステップS530)。
2.6 表示例
ここでは、ユーザ端末1103の表示部で表示される提供情報の表示例について説明する。
図29は、サーバ1101でTシャツの劣化レベルがレベル2を超えていないと判断された場合の提供情報(組み合わせ情報)についての画面例である。例えば、ユーザにて指定された物品が、図21に示す販売情報T1250の物品名及び色と一致する場合、サーバ1101は、販売情報T1250に含まれる組み合わせ色T1208(ここでは“黒”)と、組み合わせ物品名T1209(ここでは“スカート”)を含む組み合わせ情報を提供情報として、ユーザ端末1103へ送信する。ユーザ端末1103の表示部は、受信した提供情報(組み合わせ情報)を表示する(図29の画面G1100参照)。
図30は、サーバ1101でTシャツの劣化レベルがレベル2を超えていると判断された場合の提供情報についての画面例である。この場合、サーバ1101は、再購入を促す旨のメッセージを提供情報として、ユーザ端末1103へ送信する。ユーザ端末1103の表示部は、受信したメッセージを表示する(図30の画面G1101参照)。
3.変形例
以上、実施の形態1、及び実施の形態2に基づいて、本発明を説明したが、本発明は上記の実施の形態1及び実施の形態2に限られない。例えば、以下のような変形例が考えられる。
3.1 変形例1
(1)変形例1に係る情報提供システム
上記実施の形態1では、情報提供システム100は物品の品質の劣化レベルに応じた提供情報をユーザに提供したが、これに限定されない。
ユーザに供される提供情報は、物品の状態変化に応じたものであればよい。
例えば、物品の状態変化に応じた提供情報として、物品の残存量に応じた提供情報がユーザに提供されてもよい。
以下、物品の残存量に応じた提供情報をユーザに供する、本変形例に係る情報提供システムについて説明する。
本変形例に係る情報提供システムは、実施の形態1の情報提供システムと同様に、サーバ、カメラ付き機器、ユーザ端末、購入決済端末及び店舗端末から構成されている。
本変形例に係るカメラ付き機器、ユーザ端末、購入決済端末及び店舗端末については、実施の形態1で示すカメラ付き機器、ユーザ端末、購入決済端末及び店舗端末と同様であるので、ここでの説明は省略する。
以下、本変形例に係るサーバについて説明する。
本変形例に係るサーバの構成要素は、実施の形態1のサーバ101の構成要素と同様であるが、実施の形態1のサーバ101の品質特定部210の代わりに量特定部を備え、さらには提供情報を生成する提供情報取得部についての機能が、実施の形態1のサーバ101の提供情報取得部209の機能と異なる。
ここでは、本変形例の提供情報取得部及び量特定部の機能について説明する。なお、以下において、必要であれば実施の形態1で説明した構成要素、又は各テーブルを用いて説明を行う。
(1−1)本変形例の提供情報取得部
本変形例の提供情報取得部は、ユーザが有する物品の残存量に応じた提供情報を取得し、インターネット110を介してユーザに提供するものである。
具体的には、本変形例の提供情報取得部は、以下の機能を有する。
本変形例の提供情報取得部は、インターネット110を介して本変形例のユーザ端末から要求情報を取得する。
本変形例の提供情報取得部は、本変形例のユーザ端末から取得した要求情報を、本変形例の量特定部へ出力する。
本変形例の提供情報取得部は、要求情報に含まれる物品名に対応する、ユーザが有する物品についての残存量を、本変形例の量特定部から取得する。
本変形例の提供情報取得部は、取得した物品の残存量に基づいて、要求情報に含まれる物品名で示される物品について、ユーザへ提供すべき提供情報を取得する。例えば、本変形例の提供情報取得部は、残存量に応じて、物品に対する提供情報を生成することで取得、又はレシピ情報記憶部203から物品を材料とする料理のレシピ情報を提供情報として取得する。
本変形例の提供情報取得部は、取得した提供情報を、要求情報を要求した、本変形例のユーザ端末にインターネット110を介して送信する。
(1−2)本変形例の量特定部
本変形例の量特定部は、ユーザが有する物品の状態(残存量)を特定するものである。
本変形例の量特定部は、本変形例の提供情報取得部から要求情報を受け取ると、受け取った要求情報に含まれる物品名と一致する物品名の保管情報を保管情報テーブルT600から取得する。
本変形例の量特定部は、取得した保管情報に含まれる、購入量/個数、及び残量を取得する。本変形例の量特定部は、取得した購入量/個数に、取得した残量を乗算することで、現在の物品の状態(残存量)を取得(特定)する。例えば、トマトを3個購入し、残量が33%である場合には、“3×0.33”を計算することで、残存量として、約1個を得ることができる。
本変形例の量特定部は、取得した残存量を、本変形例の提供情報取得部へ出力する。
(2)動作
ここでは、本変形例のサーバが、本変形例のユーザ端末から要求情報を受信した場合に、提供情報を取得し、送信する処理について、図31に示す流れ図を用いて説明する。
本変形例のサーバの送受信部は、本変形例のユーザ端末から送信された要求情報を受信したか否かを判断する(ステップS600)。
要求情報を受信したと判断する場合には(ステップS600における「Yes」)、本変形例の提供情報取得部は、受信した要求情報に含まれる物品名が示す物品を特定する(ステップS605)。要求情報を受信していないと判断する場合には(ステップS600における「No」)、本変形例の提供情報取得部は、要求情報の受信待ちとなる。
本変形例の量特定部は、受け取った要求情報に含まれる物品名と一致する物品名の保管情報の含まれる購入量/個数と残量とから、物品の残存量を特定する(ステップS610)。具体的には、本変形例の量特定部は、購入量/個数に、残量を乗算することで、現在の物品の状態(残存量)を取得(特定)する。
本変形例の提供情報取得部は、ステップS610で特定された物品の残存量で調理可能な料理のレシピ情報が、レシピ情報テーブルT300に1つ以上存在するか否かを判断する(ステップS615)。
存在すると判断する場合には(ステップS615における「Yes」)、本変形例の提供情報取得部は、取得した物品の残存量で調理可能な1つ以上のレシピ情報を、レシピ情報テーブルT300から取得する(ステップS620)。
存在しないと判断する場合には(ステップS615における「No」)、本変形例の提供情報取得部は、再購入を促すメッセージを生成する(ステップS625)。具体的には、本変形例の提供情報取得部は、物品名を挿入することでメッセージが完成するような定型文を、残存量で調理可能なレシピ情報がない旨の情報と対応付けて、予め記憶している。本変形例の提供情報取得部は、記憶している定型文にユーザから指定された物品名を挿入することで、送信すべきメッセージを取得する。
本変形例の提供情報取得部は、ステップS620で取得された1つ以上のレシピ情報を提供情報として、又はステップS625で生成されたメッセージを提供情報として、本変形例のユーザ端末へ送信する(ステップS630)。
(3)その他
本変形例では、物品の残存量を、物品の保管情報に含まれる購入量/個数と、残量とから算出して取得したが、これに限定されない。
物品の残存量は、サーバが取得できる方法であればどのような方法であってもよい。
例えば、ユーザが料理の際に本サーバ又は他のサーバから取得したレシピ情報を用いて物品の残存量を算出してもよい。具体的には、レシピ情報に含まれる材料の量と、家族の人数とから、レシピ情報が示す料理を作る際に必要とする物品の量を算出し、現在の物品の量から算出した量を減算することで、残存量を取得することができる。
または、電子レンジ又はIHクッキングヒーターで調理物の質量を計測し、物品の利用量を推定することで、物品の残存量を取得してもよい。
または、ユーザが、調理に利用する物品の量を、ユーザ端末等を用いてサーバへ通知してもよい。
3.2 変形例2
本変形例では、物品に関する使用履歴情報に基づいた提供情報をユーザに提供する情報提供システムについて、説明する。
以下、本変形例に係る情報提供システムについて説明する。
本変形例に係る情報提供システムは、サーバ、カメラ付き機器、調理機器、ユーザ端末、購入決済端末及び店舗端末から構成されている。
本変形例に係るカメラ付き機器、ユーザ端末、購入決済端末及び店舗端末については、実施の形態1で示すカメラ付き機器、ユーザ端末、購入決済端末及び店舗端末と同様であるので、ここでの説明は省略する。
以下、本変形例に係るサーバ、及び調理機器について説明する。
(1)変形例2に係る調理機器
変形例2に係る調理機器は、例えば、ミキサー、電子レンジ、IHクッキングヒーター又はグリル等のような調理の際に用いられる機器であって、本変形例のサーバとインターネット110を介して通信可能な情報端末が備え付けられている。情報端末には、備え付けられた調理機器を識別するための機器情報(識別子、又は名称)、及びユーザを識別するためのユーザ識別子を記憶している。
変形例2に係る調理機器は、ユーザによって調理の際に自機が使用されると、機器情報と、ユーザのユーザ識別子と、使用に関する情報とを含む使用履歴情報を生成し、生成した使用履歴情報を、インターネット110を介して本変形例のサーバへ送信する。
例えば、調理機器がミキサーである場合には、使用に関する情報として、少なくとも使用時間が使用履歴情報に含まれる。また、調理機器が電子レンジである場合には、使用に関する情報として、少なくとも使用時間、レシピ及び設定温度からなる組が使用履歴情報に含まれる。また、調理機器がIHクッキングヒーター又はグリルである場合には、使用に関する情報として、少なくとも使用時間及び設定温度からなる組が使用履歴情報に含まれる。
(2)変形例2に係るサーバ
本変形例に係るサーバの構成要素は、実施の形態1のサーバ101の構成要素と同様であるが、保管情報記憶部、物品情報取得部及び提供情報取得部についての機能が、実施の形態1のサーバ101の保管情報記憶部205、物品情報取得部207及び提供情報取得部209の機能と異なる。
ここでは、本変形例の保管情報記憶部、物品情報取得部及び提供情報取得部の機能について説明する。なお、以下において、必要であれば実施の形態1で説明した構成要素、又は各テーブルを用いて説明を行う。
本変形例の保管情報記憶部は、実施の形態1で示す各テーブル(物品情報テーブルT500及び保管情報テーブルT600)に加えて、使用履歴情報を1つ以上記憶するための使用履歴情報テーブルを有している。
本変形例の物品情報取得部は、実施の形態1で示す機能に加えて、使用履歴情報を調理機器からインターネット110を介して取得し、取得した使用履歴を使用履歴情報テーブルに格納する機能を有している。
本変形例の提供情報取得部は、本変形例のユーザ端末から要求情報を受け付けると、要求情報を品質特定部210へ出力し、受け付けた要求情報に含まれるユーザ識別子を含む全ての使用履歴情報を使用履歴情報テーブルから取得する。本変形例の提供情報取得部は、取得した使用履歴情報それぞれから、当該使用履歴情報に含まれる使用に関する情報に基づいて、当該使用履歴情報を送信した調理機器で調理された調理物を特定する。本変形例の提供情報取得部は、提供情報の対象である物品の劣化レベルがレベル3を超えていない場合には、実施の形態1と同様に、提供情報の対象である物品を含む料理のレシピ情報を、レシピ情報テーブルT300から1つ以上取得する。本変形例の提供情報取得部は、取得した1つ以上のレシピ情報のうち、特定された各調理物のレシピ情報を抽出し、抽出した全てのレシピ情報を提供情報として、本変形例のユーザ端末へ送信する。取得した1つ以上のレシピ情報から、特定された各調理物のレシピ情報が抽出されない場合には、取得した1つ以上のレシピ情報を提供情報として、本変形例のユーザ端末へ送信する。
なお、本変形例の提供情報取得部は、抽出した全てのレシピ情報を提供情報として送信するのではなく、抽出したレシピ情報のうち過去の最も多く調理された調理物のレシピ情報のみを提供情報として、本変形例のユーザ端末へ送信してもよい。
これにより、ユーザの好みに合ったレシピ情報を提供情報として提供することができる。
3.3 変形例3
本変形例では、物品に関する提供情報(再購入を奨める情報)をユーザに提供した後、提供情報がユーザに受け入れられたか否かを分析する情報提供システムについて、説明する。
以下、本変形例に係る情報提供システムについて説明する。
本変形例に係る情報提供システムは、サーバ、カメラ付き機器、ユーザ端末、購入決済端末及び店舗端末から構成されている。
本変形例に係るカメラ付き機器、ユーザ端末、購入決済端末及び店舗端末については、実施の形態1で示すカメラ付き機器、ユーザ端末、購入決済端末及び店舗端末と同様であるので、ここでの説明は省略する。
(1)サーバ2101
ここでは、本変形例に係るサーバ2101について説明する。なお、実施の形態1で示す機能と同様の機能構成については、実施の形態1と同一の符号を付し、その説明を省略する。
サーバ2101は、図32に示すように、販売情報記憶部202、レシピ情報記憶部203、購入情報記憶部204、保管情報記憶部205、品質パターン記憶部206、物品情報取得部207、保管情報生成部208、品質特定部210、送受信部211、ユーザ情報記憶部2201、提供情報取得部2209、及び分析部2220から構成されている。
サーバ2101は、プロセッサ、メモリ及びNICを含んで構成されており、物品情報取得部207、保管情報生成部208、品質特定部210、提供情報取得部2209及び分析部2220の各機能は、メモリに記憶されているプログラムをプロセッサが実行することにより実現される。また、サーバ2101が行うインターネット110を介した情報の送受信は、NICを用いて行われる。
(1−1)ユーザ情報記憶部2201
ユーザ情報記憶部2201は、実施の形態1で示すユーザ情報テーブルT100に加えて、さらに分析情報テーブルT2000を有している。
ユーザ情報テーブルT100のデータ構造については、実施の形態1で既に説明しているので、ここでの説明は省略する。
ここでは、分析情報テーブルT2000について説明する。
分析情報テーブルT2000は、図33に示すように、ユーザ識別子T2001、物品名T2002、購入フラグT2003、提供日時T2004、購入日時T2005及び購入店舗T2006からなる組(分析情報)を1つ以上記憶するための領域を有している。
ユーザ識別子T2001は、ユーザを識別するための識別子である。
物品名T2002は、ユーザ識別子T2001で識別されるユーザが購入した物品の名称を示す。
購入フラグT2003は、物品名T2002で示される物品についての提供情報をユーザに提供してから所定時間(例えば、1日)内に、物品が購入されたか否かを示すものである。ここでは、物品名T2002で示される物品についての提供情報をユーザに提供してから所定時間内に、物品が購入された場合には値“1”が、購入されなかった場合には値“0”が格納される。
提供日時T2004は、物品名T2002で示される物品についての提供情報をユーザに提供した日時、つまりはサーバ2101が本変形例のユーザ端末へ提供情報を送信した日時を示す。
購入日時T2005は、物品名T2002で示される物品をユーザが購入した日時を示す。
購入店舗T2006は、物品名T2002で示される物品をユーザが購入した店舗を示すものである。
(1−2)提供情報取得部2209
提供情報取得部2209において、提供情報の取得に関する機能が、実施の形態1で示す提供情報取得部209の機能と異なる。
ここでは、提供情報の取得に関する機能について説明する。
提供情報取得部2209は、品質特定部210から取得した物品の劣化レベルに応じて、物品を使用する料理のレシピ情報の取得、販売情報の取得、又は物品を料理には使用しない旨のメッセージの生成を行う。
提供情報取得部2209は、販売情報の取得、又は物品を料理には使用しない旨のメッセージの生成を行う際に、分析情報テーブルT2000で管理する、提供情報を提供するユーザについての分析情報を用いる。具体的には、提供情報を提供するユーザについての分析情報であって、提供情報の対象である物品の物品名を含む分析情報が存在する場合には、提供情報取得部2209は、その分析情報に含まれる購入フラグが示す値に応じて、販売情報の取得、又は物品を料理には使用しない旨のメッセージの生成を行う。具体的には、提供情報取得部2209は、購入フラグが示す値が“1”である場合には、販売情報の取得を行い、購入フラグが示す値が“0”である場合には、メッセージの生成を行う。
提供情報取得部2209は、取得した提供情報を、要求情報を要求したユーザ端末103にインターネット110を介して送信するとともに、送信した提供情報と送信日時とを分析部2220へ出力する。
(1−3)分析部2220
分析部2220は、物品に関する提供情報(再購入を奨める情報)をユーザに提供した後、提供情報がユーザに受け入れられたか否かを分析するものであり、提供情報取得部2209から出力された提供情報と送信日時と対応付けて記憶するためのメモリを有している。
購入情報テーブルT400へ新たな購入情報の追加があり、追加された購入情報に含まれるユーザ識別子及び物品名の双方を含む提供情報が存在する場合には、分析部2220は、購入時間が送信時間から起算して所定時間(例えば、1日)内であるか否かを判断し、所定時間内であれば、新たな購入情報と提供情報とを用いて、購入フラグの値を“1”とする分析情報を生成する。
また、分析部2220は、提供情報が送信されてから所定時間を経過しても、対応する購入情報が購入情報テーブルT400に追加されない場合には、購入フラグの値が“0”、購入日時及び購入店舗を“空白”とする分析情報を生成する。
分析部2220は、生成した分析情報を分析情報テーブルT2000へ格納する。
(2)動作
ここでは、サーバ2101が分析情報を用いて提供情報を取得する動作について、図34に示す流れ図を用いて説明する。
サーバ2101の送受信部211は、本変形例のユーザ端末から送信された要求情報を受信したか否かを判断する(ステップS700)。
要求情報を受信したと判断する場合には(ステップS700における「Yes」)、サーバ2101の提供情報取得部2209は、受信した要求情報に含まれる物品名が示す物品を特定する(ステップS705)。要求情報を受信していないと判断する場合には(ステップS700における「No」)、提供情報取得部2209は、要求情報の受信待ちとなる。
サーバ2101の品質特定部210は、ステップS705で特定された物品が撮影された最新の画像と、物品の劣化パターン群を用いて、物品の現在の品質状態(劣化レベル)を特定する(ステップS710)。具体的な動作については、実施の形態1で説明しているので、ここでの説明は省略する。
提供情報取得部2209は、ステップS710で特定された、物品の劣化レベルがレベル3を超えているか否かを判断する(ステップS715)。
物品の劣化レベルがレベル3を超えていないと判断する場合には(ステップS715における「No」)、提供情報取得部2209は、物品の劣化レベルに応じ、当該物品を使用した料理についての1つ以上のレシピ情報を、レシピ情報テーブルT300から取得する(ステップS720)。
物品の劣化レベルがレベル3を超えていると判断する場合には(ステップS715における「Yes」)、提供情報取得部2209は、物品が現在販売されているか否かを判断する(ステップS725)。具体的な動作については、実施の形態1で説明しているので、ここでの説明は省略する。
物品が現在販売されていると判断する場合には(ステップS725における「Yes」)、提供情報取得部2209は、物品について過去に提供情報がユーザに提供されているか否かを判断する(ステップS730)。具体的には、分析部2220において、物品についての提供情報が保持されているか否かを判断する。過去に物品の提供情報が提供されている場合には、当該物品に対する分析情報が存在することが保障される。
過去に提供されていると判断する場合には(ステップS730における「Yes」)、提供情報取得部2209は、物品に対応する分析情報から購入実績があるか否かを判断する(ステップS735)。具体的には、提供情報取得部2209は、物品に対応する分析情報に含まれる購入フラグが示す値が“1”であるか否かを判断する。
購入実績があると判断する場合、つまり購入フラグが示す値が“1”であると判断する場合(ステップS735における「Yes」)、提供情報取得部2209は、物品に対応する販売情報を取得し、第1メッセージを生成する(ステップS740)。
物品が現在販売されていないと判断する場合(ステップS725における「No」)、又は購入実績がないと判断する場合(ステップS735における「No」)、提供情報取得部2209は、物品について料理には使用しない旨の第2メッセージを生成する(ステップS745)。
提供情報取得部2209は、ステップS720で取得された1つ以上のレシピ情報からなる情報を提供情報として、ステップS740で生成された第1メッセージを提供情報として、又はステップS745で生成された第2メッセージを提供情報として、本変形例のユーザ端末へ送信する(ステップS750)。
(3)その他
上記サーバ2101では、ユーザに過去に提案した提供情報(販売情報)により物品の購入を行ったか否かに基づいて、そのユーザに合った提案を行うことができる。そのため、本変形例の情報提供システムは、提供情報(販売情報)を採用する採用率を高めることができる。そして、採用率の高い提案を提供できるようになれば、店舗側は販売戦略をより効果的に構築することができる。
上記サーバ2101では、各ユーザの分析情報は、同一ユーザに提供情報を提供する際に用いられたが、これに限定されない。
サーバ2101は、各ユーザの分析情報を用いて、さらなる分析を行い、その結果を各ユーザへ通知してもよい。
具体的には、提供情報取得部2209は、ある物品についての全ての分析情報を取得し、値が“1”である購入フラグを含む分析情報の割合を算出する。これが全ユーザについての採用率となる。
また、提供情報取得部2209は、値が“1”である購入フラグを含む分析情報全てを用いて、購入店舗についてランキング化した情報を生成する。
提供情報取得部2209は、算出した全ユーザについての採用率、及び購入店舗についてランキング化した情報を、各ユーザのユーザ端末へ送信する。
例えば、提供情報取得部2209は、要求情報の受信の有無に関係なく、採用率の算出、ランキング化情報の生成、及び採用率、ランキング化した情報の送信を、定期的(例えば、1日1回)に行う。
3.4 その他の変形例
さらに、以下のような変形例が考えられる。
(1)上記実施の形態1では、カメラ付き機器102は、サーバ101へ送信すべき物品情報に含まれる物品名を、ユーザからの入力により受け付けたが、これに限定されない。
物品情報に含まれる物品名は、画像解析によりカメラで撮影された画像の被写体から特定してもよい。
また、実施の形態2においても同様に、衣服用物品情報に含まれる物品名は、画像解析によりカメラで撮影された画像の被写体から特定してもよい。
これにより、ユーザは、物品名の入力の手間が省けるので、情報提供システムを手軽に利用することができる。
(2)上記実施の形態1では、保管情報生成部208は、カメラ付き機器102において追加ボタンが押下され、且つ物品情報に含まれるユーザ識別子及び物品名の双方とも一致するユーザ識別子及び物品名を含む購入情報が購入情報記憶部204に存在する場合に、保管情報を生成するとしたが、これに限定されない。
保管情報生成部208は、カメラ付き機器102において追加ボタンが押下され、物品情報に含まれるユーザ識別子及び物品名の双方とも一致するユーザ識別子及び物品名を含む購入情報が購入情報記憶部204に存在しない場合であっても、保管情報を生成するとしてもよい。この場合、保管情報生成部208は、購入情報のうち、購入日時T404、製造日/収穫日T405、消費期限/賞味期限/使用期限T406は、空白とし、購入量/個数T407は、ユーザに入力を求め、ユーザから得られた数値を購入量/個数T407とする。サーバ101は、ユーザのカメラ付き機器102又はユーザ端末103に対して、購入量/個数T407の要求を行う。
食料品は、通常スーパーマーケットといった店舗で購入するが、第三者(個人的な知り合い)から無料で譲り受けることもある。このような場合、譲り受けた食料品は、購入情報には存在しないが、冷蔵庫等で保管されるので、物品の状態変化(例えば品質の変化)について管理を行う必要がある。そこで、上記のように、追加ボタンが押下され、購入情報は存在しない場合であっても、管理の対象とすることで、より多くの物品について、ユーザに提供情報を提供することができる。
(3)上記実施の形態2において、保管情報の生成の際に、物品情報に含まれるユーザ識別子及び物品名を検索の条件として、これら双方とも一致する購入情報を取得したが、これに限定されない。
検索条件として、さらなる条件を付加してもよい。
例えば、衣服の色、形状、サイズ等を検索条件としてもよい。この場合、購入情報には、衣服の色、形状、サイズ等が含まれている。また、カメラ付き機器1102は、衣服の色、形状、サイズをユーザに入力させるか、又は撮影された画像から画像分析により取得して、物品情報に含めてサーバ1101へ送信する。
これにより、きめ細やかな検索が可能となる。
(4)上記実施の形態2において、提案情報の対象となる物品として衣服としたが、これに限定されない。
ユーザが身に着けるもの、例えば宝石、時計、バッグ等のアクセサリー類を、提案情報の対象に加えてもよい。つまり実施の形態2において、提案情報の対象となる物品は、服飾品であればよい。
(5)上記実施の形態2において、物品(衣服)の劣化レベルのみから提供情報(組み合わせ情報)を取得し、ユーザに提供したが、これに限定されない。
物品に関する使用履歴情報に基づいた提供情報(組み合わせ情報)を取得し、提供してもよい。
この場合、本変形例のサーバは、実施の形態2で示すサーバ1101の構成要素に加えて、使用履歴情報テーブルT3000を有している。
使用履歴情報テーブルT3000は、図35に示すように、日時T3001、上着T3002、ズボン/スカートT3003、ベルトT3004、バッグT3005、時計T3006、髪留めT3007及びイヤリングT3008からなる組(使用履歴情報)を1つ以上記憶するための領域を有している。
日時T3001は、使用履歴情報に含まれる上着等の物品の組み合わせで使用された日時を示すものである。
上着T3002は、物品の組み合わせで使用された上着の種別(例えば、Tシャツ、Yシャツ、セータ等)を示すものである。なお、ここでは、便宜上、アルファベット“A”、“B”、“C”といった文字で記載している。
ズボン/スカートT3003は、物品の組み合わせで使用されたズボン又はスカートの種別(例えば、ロングスカート、ミニスカート、チノパンツ等)を示すものである。なお、ここでは、便宜上、アルファベット“a”、“b”、“c”といった文字で記載している。
ベルトT3004は、物品の組み合わせで使用されたベルトの形状(例えば、バックルの形状)を示すものである。なお、ここでは、便宜上、アルファベット“v”、“s”といった文字で記載している。
バッグT3005は、物品の組み合わせで使用されたバッグの形状、色又はこれらの組み合わせを示すものである。なお、ここでは、便宜上、アルファベット“V”、“S”といった文字で記載している。
時計T3006は、物品の組み合わせで使用された時計の形状を示すものである。なお、ここでは、便宜上、アルファベット“G”、“H”といった文字で記載している。
髪留めT3007は、物品の組み合わせで使用された髪留めの形状を示すものである。なお、ここでは、便宜上、アルファベット“P”、“Q”、“R”といった文字で記載している。
イヤリングT3008は、物品の組み合わせで使用されたイヤリングの形状を示すものである。なお、ここでは、便宜上、アルファベット“N”、“M”といった文字で記載している。
サーバは、提供情報として、組み合わせ情報を取得する際に、使用履歴情報を用いる。例えば、物品情報で示される物品が、Tシャツ(図35の上着“A”とする。)である場合には、サーバは、使用履歴情報テーブルT3000において、上着“A”と組み合わせて使用されたズボン/スカートのうち最も回数の多い物品(ここでは、物品“a”)を組み合わせ情報として取得し、ユーザへ提供する。
これにより、本変形例のサーバは、使用頻度の高いお気に入りの服飾品を中心に組み合わせ情報としてユーザに提供することができる。
また、サーバは、再購入を促す旨の提供情報を取得する際に、使用履歴情報を用いてもよい。 これにより、本変形例のサーバは、使用頻度の高いお気に入りの服飾品と同一のデザインの服飾品の購入提案をユーザに提供することができる。
(6)上記実施の形態1及び2において、サーバは、ユーザ端末から要求情報を受信して、提供情報をユーザに提供したが、これに限定されない。
(6−1)定期送信
サーバは、定期的に提供情報をユーザへ提供してもよい。例えば、毎日、予め定められた時刻(所定時刻)が到来すると、サーバは、提供情報を生成し、ユーザに提供する。この場合、サーバは、所定時刻が到来すると、予めユーザに指定された物品の劣化レベルの特定を、撮影時間がその日時に最も近い画像を用いて行う。サーバは、特定された劣化レベルに応じた、物品の提供情報を取得し、ユーザへ提供する。
これにより、サーバは、定期的に物品についての提供情報をユーザへ提供することができる。
(6−2)特定の場所に訪れたときに送信
または、ユーザが頻繁に利用する店舗に訪れたときに、サーバは、提供情報をユーザへ提供してもよい。
以下のようにして、本変形例は、実現される。
サーバは、ユーザ情報テーブルT100に、利用店舗T104で示される店舗の店舗位置情報(経度、緯度からなる情報)を追加する。
ユーザ端末は、GPS(Global Positioning System)機能を有し、GPS機能で定期的に自機の位置情報(経度、緯度からなる情報)を取得し、取得した位置情報とユーザ識別子とからなる通知情報をサーバへ通知する。
サーバは、通知情報を受け取ると、通知情報に含まれる位置情報が示す位置が、ユーザ情報に含まれる店舗位置情報の位置と一致するか否かを判断し、一致する場合に、提供情報を取得し、ユーザ端末へ送信する。
なお、ここで、位置の判断においては、完全一致ではなく、通知情報に含まれる位置情報が示す位置が、店舗位置情報の位置から所定の範囲(例えば、100m)内である場合に一致すると判断してもよい。
(7)上記実施の形態1において、カメラ付き機器102におけるカメラ301は、ユーザが手に取って使用するものであるとしたが、これに限定されない。
カメラ301は、ユーザ端末(冷蔵庫)302に備え付けられていてもよい。
(8)上記実施の形態1及び2において、カメラ付き機器と、ユーザ端末とは、個別のものであるとしたが、これに限定されない。
カメラ付き機器と、ユーザ端末とは、同一のものであってもよい。
(9)上記実施の形態及び変形例を組み合わせるとしてもよい。
4.補足
(1)本発明の一態様である、物品についての提供情報をユーザに通知するサービスを、コンピュータシステム上で実現する情報提供方法であって、コンピュータシステムは、物品の状態が段階的に取りうる複数レベルに対応付けて、提供情報を記憶しており、提供情報は、物品が対応するレベルの状態である場合にユーザに通知する提案を示し、前記複数のレベルは、目的物を完成させるための素材としての使用に適した第1レベル、素材としての使用に適さない第2レベルを含み、ユーザの保管又は使用を経て、ユーザが有する物品の状態がどのように変化したかを示す物品状態情報を取得する取得ステップと、提供情報の提供タイミングを判断する判断ステップと、提供タイミングと判断した場合、当該提供タイミングにおける物品状態の変化に合致するレベルを、前記第1レベル及び前記第2レベルを含む前記複数のレベルの中から選んで、当該合致したレベルに対応する提供情報を、ユーザに通知する提供情報として定める特定ステップとを含むことを特徴とする。
この構成によると、情報提供方法は、物品についての提供情報をユーザに通知するタイミングで、物品の変化後の物品状態のレベルに対応する提供情報をユーザに通知することができる。
(2)ここで、前記第1レベル及び前記第2レベルを含む前記複数のレベルそれぞれは、物品品質の劣化がどれだけ進行したかという劣化レベルを示し、コンピュータシステムは、複数の劣化レベルのそれぞれについて、物品外観情報を対応付けており、物品外観情報は、対応する劣化レベルの劣化度合による物品外観への影響を示し、前記物品状態情報は、カメラで撮影された前記物品の画像と、撮影日時とを含み、前記特定ステップは、前記判断ステップにより前記タイミングと判断されるまでに取得した1つ以上の物品状態情報それぞれに含まれる画像のうち、撮影日時が現在に最も近い日時である画像と前記物品の劣化レベルを表す複数の物品外観情報とを比較することにより、ユーザによる保管又は使用を経た後の、変化後の状態に最も近い劣化レベルを選ぶとしてもよい。
この構成によると、情報提供方法は、供情報をユーザに通知するタイミングと判断したときに最も近い日時で撮影された物品の画像と、複数の劣化レベルそれぞれについて対応付けられた物品外観情報とを用いて、物品の品質の劣化レベルを特定するので、物品の品質の劣化レベルに応じた提供情報を提供すべきタイミングにおける物品の劣化レベルに応じた提供情報をユーザに通知することができる。
(3)ここで、前記物品外観情報は、参考画像であって、対応する劣化レベルの劣化度合による物品外観への影響を画像化して示し、前記特定ステップは、前記判断ステップにより前記タイミングと判断されるまでに取得した1つ以上の物品状態情報それぞれに含まれる画像のうち、撮影日時が現在に最も近い日時である画像と前記物品の劣化レベルを表す複数の参考画像とを比較することにより、ユーザによる保管又は使用を経た後の、変化後の状態に最も近い劣化レベルを選ぶとしてもよい。
この構成によると、情報提供方法は、提供情報をユーザに通知するタイミングと判断したときに最も近い日時で撮影された物品の画像と、複数の参考画像とを用いて、物品の品質の劣化レベルを特定するので、物品の品質の劣化レベルに応じた提供情報を提供すべきタイミングにおける物品の劣化レベルに応じた提供情報をユーザに通知することができる。
(4)ここで、前記物品は食料品であり、前記提供情報は、食料品を素材として用いて目的物である料理を完成させるためのレシピ情報を含み、前記特定ステップは、ユーザによる保管又は使用を経た後の物品状態の変化と合致するとして選ばれた劣化レベルが所定の閾値を下回れば、前記劣化レベルに対応する、前記食料品を素材として用いて目的物である料理を完成させるためのレシピ情報を、ユーザに通知する提供情報として特定し、ユーザによる保管又は使用を経た後の物品状態の変化と合致するとして選ばれた劣化レベルが所定の閾値を上回れば、前記食料品の使用の禁止を促す警告、又は前記食料品の再購入を促す提案情報を、ユーザに通知する提供情報として特定するとしてもよい。
この構成によると、情報提供方法は、提供情報として、食料品を用いた料理のレシピ情報、食料品の使用の禁止を促す警告、又は食料品の再購入を促す提案情報をユーザに通知することができる。
(5)ここで、前記物品は、服飾品であり、前記複数の提供情報は、服飾品を素材として用いて、目的物である全身コーディネートを提案するコーディネート情報であり、前記特定ステップは、ユーザによる保管又は使用を経た後の物品状態の変化と合致するとして選ばれた劣化レベルが所定の閾値を下回れば、劣化レベルに対応するコーディネート情報を、ユーザに通知する提供情報として特定し、ユーザによる保管又は使用を経た後の物品状態の変化と合致するとして選ばれた劣化レベルが所定の閾値を上回れば、前記服飾品に代わる新たな服飾品の購入を提案する購入提案情報を、ユーザに通知する提供情報として特定するとしてもよい。
この構成によると、情報提供方法は、提供情報として、服飾品を用いたコーディネートを提案するコーディネート情報、又は新たな服飾品の購入を提案する購入提案情報をユーザに通知することができる。
(6)ここで、前記物品は、食料品であり、前記物品状態情報は、前記食料品の量を示すものであり、前記複数レベルのそれぞれに対応付けられた提供情報は、食料品を素材として用いて目的物である料理を完成させるためのレシピ情報であり、素材の分量を含み、前記特定ステップは、前記タイミングが到来したと判断されるまでに、複数の提供情報である、複数のレシピ情報に含まれる素材分量と、前記物品状態情報が示す前記食料品の量とからレシピ情報毎の食料品の残存量を算出し、前記判断ステップにより提供タイミングと判断されると、複数のレシピ情報の中に、算出された食料品の残存量を上回る素材分量をもつものがあるかどうかを判断し、もつものがあれば、当該提供タイミングにおける物品状態の変化に合致するレベルとして前記第1レベルを選び、複数のレシピ情報の中に、算出された食料品の残存量を上回る素材分量をもつものがなければ、当該提供タイミングにおける物品状態の変化に合致するレベルとして前記第2レベルを選ぶとしてもよい。
この構成によると、情報提供方法は、提供情報をユーザに通知タイミングであると判断されたときにおける食料品の残存量に基づいた提供情報をユーザに通知することができる。
(7)ここで、前記特定ステップは、特定された残存量により素材分量が満たされるレシピ情報が存在する場合、当該レシピ情報を、ユーザに通知する提供情報として特定し、特定された残存量により素材分量が満たされるレシピ情報が存在しない場合、当該レシピ情報を、前記食料品の再購入を促す提案情報を、ユーザに通知する提供情報として特定するとしてもよい。
この構成によると、情報提供方法は、提供情報として、食料品の残存量で料理可能なレシピ情報、又は食料品の再購入を促す提案情報をユーザに通知することができる。
(8)ここで、前記判断ステップは、前記ユーザから提供の要求を受け付けた場合、前記提供情報を前記ユーザに通知するタイミングと判断するとしてもよい。
この構成によると、情報提供方法は、ユーザからの要求があった場合に、提供タイミングにおける物品状態の変化に合致するレベルに対応する提供情報をユーザに通知することができる。
(9)ここで、前記判断ステップは、前記物品状態情報を受け付けてから所定時間経過した場合に、前記提供情報を前記ユーザに通知するタイミングと判断するとしてもよい。
この構成によると、情報提供方法は、物品状態情報が受け付けられてから所定時間経過した場合に、提供タイミングにおける物品状態の変化に合致するレベルに対応する提供情報をユーザに通知することができる。