JP6166879B2 - 片面プリント配線板およびその製造方法 - Google Patents
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すなわち、図14(B)に示すようなセミアディティブ法によって導体層12を形成したプリント配線板について、その導体層12を覆うための保護用金属被覆層14として、例えばNi/Auめっきを施した場合、導体層12の側面にもめっき金属が析出するから、隣り合う導体層12の間のスペースが小さい場合には、図14(C)に示すように、保護用金属被覆層14が、隣り合う導体層間でブリッジ状に繋がってしまう現象(ブリッジ現象)が生じてしまうことがある。このブリッジ現象が生じれば、隣り合う導体層間で保護用金属被覆層14が連続してしまい、電気的にも導通してしまうため、プリント配線板としては不良品となってしまう。またこのブリッジ現象は、電解めっき、無電解めっきのいずれでも生じるが、無電解めっきの場合は、隣り合う導体層間のスペースにおける絶縁基材10表面へのめっき金属の異常析出も問題となる。すなわち、無電解めっきでは、原理的には銅などの金属のみならず絶縁材料にもめっき金属を析出させることができるから、銅からなる導体層上にだけめっき金属を析出させるためには、導体層の表面のみに触媒を担持させたり、めっき処理液に選択性を付与させたりする方策が採られている。
絶縁基材の平行な二つの面を第1面および第2面とし、そのうちの第1面に、配線回路および端子部を構成するパターンで導体層が埋め込まれており、かつその導体層のうちの端子部の導体層の表面に、導体層の金属とは異なる保護用金属からなる1層以上の被覆層が形成されてなる片面プリント配線板において、
前記端子部の導体層は、その表面が絶縁基材の第1面から窪んだ状態で形成されており、かつその窪んだ導体層の表面が前記1層以上の被覆層によって覆われており、しかも前記被覆層で覆われた端子部の導体層は、被覆層で覆われた面と前記絶縁基材の前記第1面との間の距離が、導体層の幅方向の中央部で小さく、幅方向両端部で大きくなるように形成されており、かつ前記1層以上の被覆層は、その表面が、前記絶縁基材の前記第1面と実質的に同一面以下に位置するように形成されており、さらに前記絶縁基材の前記第2面から、絶縁基材内の導体層のうち少なくとも1以上の導体層に達する1以上の開口穴が形成されていることを特徴とするものである。
また端子部の導体層における被覆層で覆われた面と前記絶縁基材の前記第1面との間の距離が、幅方向中央部で小さく、幅方向両端部で大きくなるように形成されていることは、端子部導体層の幅方向両端近くの表面に傾斜面が形成されていることを意味する。そしてこのような傾斜面によって、端子部導体層と被覆金属層との間の接触面積を大きく確保することができる。その結果、被覆金属層の端子部導体層に対する被覆金属層の密着強度を高めることができ、被覆金属層を端子部導体層から剥離しにくくすることができる。
前記第1の態様による片面プリント配線板において、
前記開口穴底部の導体層の表面に、前記保護用金属と同種の金属からなる1以上の被覆層が形成されていることを特徴とするものである。
前記第1面の側の保護用金属の被覆層の表面が、前記絶縁基材の前記第1面より2μm高い位置以下に位置するように形成されていることを特徴とするものである。
前記導体層のうちの配線回路の導体層は、その表面が絶縁基材の前記一面と実質的に面一に形成されていて、その配線回路の導体層の表面に前記保護用金属被覆層が形成されていないことを特徴とするものである。
なお、配線回路を構成する導体層の表面に保護用金属の被覆層を形成した場合には、その配線回路を構成する導体層に関しても、隣り合う導体層の間での被覆金属(保護用金属)のブリッジ現象の発生が懸念されるが、第3の態様のプリント配線板では、配線回路を構成する導体層の表面には保護用金属の被覆層を形成していないから、このような懸念は生じない。
前記被覆層で覆われた端子部の導体層における、隣り合う導体層間の最小間隔が25μm以下であることを特徴とするものである。
前記第1面の側において被覆層で覆われた端子部の導体層は、その被覆層で覆われた面と前記絶縁基材の第1面との間の距離が、1〜7μmの範囲内となるように形成されていることを特徴とするものである。
すなわち本発明の第8の態様による片面プリント配線板の製造方法は、第1〜第7の態様のうちのいずれかの態様の片面プリント配線板を製造する方法であって:
絶縁基材の平行な二つの面を第1面および第2面とし、そのうちの第1面に、配線回路および端子部を構成するパターンで導体層を埋め込む埋め込み基板形成工程と、
絶縁基材の前記第2面から、前記絶縁基材内の導体層のうち少なくとも1以上の導体層に達する1以上の開口穴を形成する開口穴形成工程と、
前記開口穴形成工程の後、もしくはその前に、前記導体層のうちの端子部の導体層の前記絶縁基材第1面の側の表面をエッチングして、その表面を絶縁基材の第1面から窪ませるとともに、前記絶縁基材の第1面及び第2面に対して直角でかつ前記導体層の幅方向に沿った断面で見て、前記導体層の断面形状が凸状をなすようにするエッチング工程と、
前記エッチングされた端子部の導体層の表面を、導体層の金属とは異なる保護用金属によって、1層以上に被覆して保護用被覆層を形成する被覆工程と、
を有し、かつ前記被覆工程では、保護用被覆層を、その表面が絶縁基材の第1面と実質的に同一面以下に位置するように形成することを特徴とするものである。
前記開口穴形成工程で形成された開口穴の底部の導体層表面にも、前記被覆工程において保護用金属の被覆層を形成することを特徴とするものである。
前記エッチング工程で、端子部の導体層の前記絶縁基材第1面側の表面をエッチングし、その後の被覆工程で、そのエッチングされた端子部の導体層の表面に保護用金属の被覆層を形成することを特徴とするものである。
前記被覆工程で、保護用金属の被覆層を、その表面が前記絶縁基材第1面から2μm高い位置以下となるように形成するものである。
前記エッチング工程で、端子部の導体層を、その絶縁基材第1面の側の表面の最上部が、絶縁基材第1面から1〜7μmだけ窪むまでエッチングすることを特徴とするものである。
前記埋め込み基板形成工程が、支持体の表面上に導体層をパターンめっきにより形成した後、前記絶縁基材第1面に前記導体層を押し込み、その後、支持体を除去する工程であることを特徴とするものである。
図1〜図3には、参考形態の片面プリント配線板の要部を原理的に示し、図4には、本発明の実施形態の片面プリント配線板の要部を原理的に示す。
ここで、導体層12のうち、符号12aの領域は、導体パターンのうちの端子部に相当する部分であり、以下これを端子部導体層12aと称する。また導体層12のうち、符号12bの領域は、導体パターンのうちの配線回路に相当する部分であり、以下これを配線回路導体層12bと称する。
なお場合によっては、端子部導体層12aを、その全長にわたって同じ幅とし、かつその端子部導体層12aに連続する配線回路導体層12bも同じ幅とすることもある。
このような状態のもの(埋め込み基板18)を得るまでの埋め込み基板形成工程の具体的なプロセスは従来の平埋め法と同様であれば良く、その具体例については後に改めて説明する。
またこの保護用金属被覆工程では、端子部導体層12aにおける絶縁基材第2面10Bの側の表面12B、すなわち開口穴13A,13Bの底部の導体層露呈面12Bも、保護用金属で被覆され、導体層露呈面12Bに上記と同様な2層構造の被覆層15が形成される。
この場合においても、エッチング工程における端子部導体層12aの絶縁基材第1面10Aの側のエッチング深さは、図5、図6の実施形態と同様に調整することが望ましい。なお、開口穴形成工程の後の保護用金属被覆工程(図8の(B)〜(C))は、図5、図6の実施形態と同様に行なえばよい。
先ず図9の(A)に示すような支持体20を用意する。この支持体20は、特に限定されるものではないが、本実施形態では、銅箔20Aの片面上にニッケル膜20Bをめっきなどにより形成したものが用いられている。
すなわち、図13の(D)に示すように、絶縁基材10における導体層12a、12bに対して反対側の面(第2面)10Bから、レーザ加工や機械加工によって、絶縁基材10に開口穴13A、13Bを、導体層12aに届くように形成する。さらに、必要に応じて、図13の(E)に示すように、ソルダレジスト層48を所定のパターンで形成する。
図5の(A)に準じて、プリプレグからなる絶縁基材10の第1面10Aに所定のパターンでCuからなる導体層12a、12bが埋め込み形成された埋め込み基板18を準備した。ここで、導体層間の幅(パターンの幅)は20μm、隣り合う導体層間の間隔、とりわけ端子部導体層12aにおける幅広な領域12a0の間隔(パターン間の最小間隔)Sは、14μmとした。このような埋め込み基板18の導体層のうち、端子部導体層12aの表面を、過硫酸ナトリウムと硫酸からなるエッチング液によって、1μmの深さまでエッチングし、絶縁基材10の第1面10Aから端子部導体層12aの表面が窪んでいる状態とした(図5(C))。次いで、上記の端子部導体層12aについて、脱脂処理を行ってから、エッチング量0.3μmのソフトエッチング処理、脱スマット処理、プリディップ処理、さらに無電解めっきのためのPd触媒の付与処理、ポストディップ処理をその順に行った後、約2μmの無電解Niめっき、0.3μmの無電解Pdめっき、0.1μmの置換無電解Auめっきを行ない、端子部導体層12a上においてAuめっき層表面が絶縁基材第1面10Aから1.0μm突出しているプリント配線板を得た。
図5の(A)に準じて、プリプレグからなる絶縁基材10の第1面10Aに所定のパターンでCuからなる導体層12a、12bが埋め込み形成された埋め込み基板18を準備した。ここで、導体層の幅(パターンの幅)は20μm、隣り合う導体層間の間隔、とりわけ端子部導体層12aにおける幅広な領域12a0の間隔(パターン間の最小間隔)Sは、15μmとした。このような埋め込み基板18の導体層のうち、端子部導体層12aの表面を、過硫酸ナトリウムと硫酸からなるエッチング液によって、1μmの深さまでエッチングし、絶縁基材10の第1面10Aから端子部導体層12aの表面が窪んでいる状態(図5(C)参照)とし、さらにエッチングを継続させて、幅方向の断面が凸状をなす端子部導体層12aとした(図6(A)参照)。ここで、上記のエッチングは、断面凸状の端子部導体層の幅方向中央部の表面(凸状の頂面)が、絶縁基材第1面10Aの位置から4.5μmの深さに位置するまで行なった。なおこの状態では、断面凸状の端子部導体層の両端部は、絶縁基材第1面の位置から7.5μmの深さに位置していた。次いで、上記の端子部導体層について、脱脂処理を行ってから、エッチング量0.3μmのソフトエッチング処理、脱スマット処理、プリディップ処理、さらに無電解めっきのためのPd触媒の付与処理、ポストディップ処理をその順に行った後、無電解Niめっきを行なった(図6(B)参照)。この無電解Niめっきは、凸状端子部導体層の頂部が絶縁基材第1面の位置から0.3μmの深さの位置に達するまで行なったが、この状態では、Niめっき層は、全体として平坦となっていることが確認された。さらにNiめっき層上に、0.2μmの無電解Pdめっき、および0.1μmの置換無電解Auめっきを行ない、Auめっき層表面が絶縁基材第1面10Aとほぼ同じ位置となっている平坦なプリント配線板を得た(図6(C)、図4参照)。
図5の(A)に準じて、プリプレグからなる絶縁基材10の第1面10に所定のパターンでCuからなる導体層12a、12bが埋め込み形成された埋め込み基板18を準備した。ここで、導体層の幅(パターンの幅)は13μm、隣り合う導体層間の間隔、とりわけ端子部導体層12aにおける幅広な領域12a0の間隔(パターン間の最小間隔)Sは、22μmとした。このような埋め込み基板18の導体層12における端子部導体層12aの表面を、硫酸と過酸化水素水からなるエッチング液によって、1μmの深さまでエッチングし、絶縁基材10の第1面10Aから端子部導体層12aの表面が窪んでいる状態(図5(C))とし、さらにエッチングを継続させて、幅方向の断面が凸状をなす導体層とした(図6(A))。ここで、上記のエッチングは、断面凸状の端子部導体層の幅方向中央部の表面(凸状の頂面)が、絶縁基材第1面10Aの位置から2.5μmの深さに位置に達するまで行なった。なおこの状態では、断面凸状の端子部導体層の両端部は、絶縁基材第1面の位置から5.3μmの深さに位置していた。次いで、上記の端子部導体層について、脱脂処理を行ってから、エッチング量0.3μmのソフトエッチング処理、電解Niめっきを行なった(図6(B)参照)。この電解Niめっきは、凸状の端子部導体層の頂部が絶縁基材第1面10Aの位置から1.4μmの高さの位置に達するまで行なったが、この状態では、Niめっき層は、全体として平坦となっていることが確認された。さらにNiめっき層上に、0.1μmの電解Auめっきを行ない、端子部導体層12a上のAuめっき層表面が絶縁基材第1面10Aから1.5μm突出しているプリント配線板を得た。
図15(A)に示すように、プリプレグからなる絶縁基材10の第1面10Aに所定のパターンでCuからなる導体層12が埋め込み形成された埋め込み基板18を準備した。ここで、導体層の幅(パターンの幅)は20μm、隣り合う導体層間の間隔、とりわけ端子部導体層における幅広な領域の間隔(パターン間の最小間隔)は、15μmとした。このような埋め込み基板18の端子部導体層の表面について、脱脂処理を行ってから、エッチング量0.3μmのソフトエッチング処理、脱スマット処理、プリディップ処理、さらに無電解めっきのためのPd触媒の付与処理、ポストディップ処理をその順に行った後、約3.5μmの無電解Niめっき、0.2μmの無電解Pdめっき、0.1μmの置換無電解Auめっきを行ない、Ni/Pd/Auの保護用金属被覆層(無電解めっき層)14の表面が絶縁基材10の第1面10Aから3.5μm突出しているプリント配線板を得た(図15(B))。
図14(A)に示すように、プリプレグからなる絶縁基材10上に所定のパターンでCuからなる導体層12が突出形成された基板をセミアディティブ工法により準備した。ここで、導体層12の幅(パターンの幅)は21μm、隣り合う導体層間の間隔、とりわけ端子部導体層における幅広な領域の間隔(パターン間の最小間隔)は、30μmとした。このような絶縁基材10上の導体層12の表面について、脱脂処理を行ってから、エッチング量0.3μmのソフトエッチング処理、脱スマット処理、プリディップ処理、さらに無電解めっきのためのPd触媒の付与処理、ポストディップ処理をその順に行った後、約2μmの無電解Niめっき、0.2μmの無電解Pdめっき、0.1μmの置換無電解Auめっきを行ない、絶縁基材10上に突出する導体層12がNi/Pd/Auの保護用金属被覆層(無電解めっき層)14で覆われたプリント配線板を得た(図14(C)参照)。
すなわち、本発明実験例1、2及び参考実験例の場合は、いずれも、隣り合う端子部導体層の間の絶縁基材表面(第1面10A)に、保護用金属の異常析出が生じておらず、またとそれに伴うブリッジ現象も生じておらず、隣り合う端子部導体層の間が完全に分離していることが確認された。
これに対して、埋め込み基板を適用したが、導体層をエッチングにより窪ませずに保護用金属のめっきを行なった比較実験例1では、走査型電子顕微鏡での観察の結果、隣り合う導体層の間の絶縁基材表面に保護用金属の異常析出が生じて、ブリッジ現象が発生したことが確認された。
さらに、導体層を絶縁基材上に突出した状態で形成した比較実験例2の場合は、導体層の上面のみならず側面を覆う保護用金属が隣り合う導体層の間で連続してしまって、明確なブリッジ現象が発生していることが確認された。
これに対して、本発明実験例1、2及び参考実験例では、隣り合う端子部導体層間の最小間隔Sを25μm以下に狭小化し、特に本発明実験例1、2では15μm以下に著しく狭小化しているが、これらの場合でも、隣り合う端子部導体層の間で保護用金属の異常析出やブリッジが認められなかった。したがって本発明によれば、端子部導体層間の最小間隔を25μm以下、さらには15μm以下まで狭小化しうることが明らかである。
なお比較実験例1では、導体層間の最小間隔が15μmであるが、異常析出していることから、25μm以下まで狭小化することは実際上困難と解され、特に15μm以下まで狭小化することは不可能であることが明らかである。
10A 第1面
10B 第2面
12 導体層
12a 端子部導体層
12b 配線回路導体層
13A、13B 開口穴
14 保護用金属の被覆層
15 保護用金属の被覆層
18 平埋め基板
20 支持体
121 幅方向中央部
122 幅方向両端部
S 最小間隔(スペース)
W1、W2 幅
Claims (14)
- 絶縁基材の平行な二つの面を第1面および第2面とし、そのうちの第1面に、配線回路および端子部を構成するパターンで導体層が埋め込まれており、かつその導体層のうちの端子部の導体層の表面に、導体層の金属とは異なる保護用金属からなる1層以上の被覆層が形成されてなる片面プリント配線板において、
前記端子部の導体層は、その表面が絶縁基材の第1面から窪んだ状態で形成されており、かつその窪んだ導体層の表面が前記1層以上の被覆層によって覆われており、しかも前記被覆層で覆われた端子部の導体層は、被覆層で覆われた面と前記絶縁基材の前記第1面との間の距離が、導体層の幅方向の中央部で小さく、幅方向両端部で大きくなるように形成されており、かつ前記1層以上の被覆層は、その表面が、前記絶縁基材の前記第1面と実質的に同一面以下に位置するように形成されており、さらに前記絶縁基材の前記第2面から、絶縁基材内の導体層のうち少なくとも1以上の導体層に達する1以上の開口穴が形成されていることを特徴とする片面プリント配線板。 - 請求項1に記載された片面プリント配線板において、
前記開口穴底部の導体層の表面に、前記保護用金属と同種の金属からなる1以上の被覆層が形成されていることを特徴とする片面プリント配線板。 - 請求項1、請求項2のいずれかの請求項に記載された片面プリント配線板において、
前記第1面の側の保護用金属の被覆層の表面が、前記絶縁基材の前記第1面より2μm高い位置以下に位置するように形成されていることを特徴とする片面プリント配線板。 - 請求項1〜請求項3のいずれかの請求項に記載された片面プリント配線板において、
前記導体層のうちの配線回路の導体層は、その表面が絶縁基材の前記一面と実質的に面一に形成されていて、その配線回路の導体層の表面に前記保護用金属被覆層が形成されていないことを特徴とする片面プリント配線板。 - 請求項1〜請求項4のいずれかの請求項に記載された片面プリント配線板において、
前記被覆層で覆われた端子部の導体層における、隣り合う導体層間の最小間隔が25μm以下であることを特徴とする片面プリント配線板。 - 請求項1〜請求項5のいずれかの請求項に記載された片面プリント配線板において、
前記第1面の側において被覆層で覆われた端子部の導体層は、その被覆層で覆われた面と前記絶縁基材の第1面との間の距離が、1〜7μmの範囲内となるように形成されていることを特徴とする片面プリント配線板。 - 請求項1〜請求項6のいずれかの請求項に記載された片面プリント配線板において、
前記導体層が、銅もしくは銅合金によって形成されており、かつ前記保護用金属の材料が、Ni、Au、Pd、Sn、Ag、はんだ合金のうちから選ばれた1種以上のものであることを特徴とする片面プリント配線板。 - 請求項1〜請求項7のいずれかの請求項に記載された片面プリント配線板を製造する方法であって:
絶縁基材の平行な二つの面を第1面および第2面とし、そのうちの第1面に、配線回路および端子部を構成するパターンで導体層を埋め込む埋め込み基板形成工程と、
絶縁基材の前記第2面から、前記絶縁基材内の導体層のうち少なくとも1以上の導体層に達する1以上の開口穴を形成する開口穴形成工程と、
前記開口穴形成工程の後、もしくはその前に、前記導体層のうちの端子部の導体層の前記絶縁基材第1面の側の表面をエッチングして、その表面を絶縁基材の第1面から窪ませるとともに、前記絶縁基材の第1面及び第2面に対して直角でかつ前記導体層の幅方向に沿った断面で見て、前記導体層の断面形状が凸状をなすようにするエッチング工程と、
前記エッチングされた端子部の導体層の表面を、導体層の金属とは異なる保護用金属によって、1層以上に被覆して保護用被覆層を形成する被覆工程と、
を有し、
かつ前記被覆工程では、保護用被覆層を、その表面が絶縁基材の第1面と実質的に同一面以下に位置するように形成することを特徴とする片面プリント配線板の製造方法。 - 請求項8に記載された片面プリント配線板の製造方法において、
前記開口穴形成工程で形成された開口穴の底部の導体層表面にも、前記被覆工程において保護用金属の被覆層を形成することを特徴とする片面プリント配線板の製造方法。 - 請求項8、請求項9のいずれかの請求項に記載された片面プリント配線板の製造方法において、
前記エッチング工程で、端子部の導体層の前記絶縁基材第1面側の表面をエッチングし、その後の被覆工程で、そのエッチングされた端子部の導体層の表面に保護用金属の被覆層を形成することを特徴とする片面プリント配線板の製造方法。 - 請求項8〜請求項10のいずれかの請求項に記載された片面プリント配線板の製造方法において、
前記被覆工程で、保護用金属の被覆層を、その表面が前記絶縁基材第1面から2μm高い位置以下となるように形成することを特徴とする片面プリント配線板の製造方法。 - 請求項8〜請求項11のいずれかの請求項に記載された片面プリント配線板の製造方法において、
前記エッチング工程で、端子部の導体層を、その絶縁基材第1面の側の表面の最上部が、絶縁基材第1面から1〜7μmだけ窪むまでエッチングすることを特徴とする片面プリント配線板の製造方法。 - 請求項8〜請求項12のいずれかの請求項に記載された片面プリント配線板の製造方法において、
前記被覆工程が、無電解めっきもしくは電解めっきにより保護用金属を被覆する工程であることを特徴とする片面プリント配線板の製造方法。 - 請求項8〜請求項13のうちのいずれかの請求項に記載された片面プリント配線板の製造方法において、
前記埋め込み基板形成工程が、支持体の表面上に導体層をパターンめっきにより形成した後、前記絶縁基材第1面に前記導体層を押し込み、その後、支持体を除去する工程であることを特徴とする片面プリント配線板の製造方法。
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