JP6163428B2 - インテグラーゼ阻害活性を有する多環性ピリドン誘導体 - Google Patents

インテグラーゼ阻害活性を有する多環性ピリドン誘導体 Download PDF

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Description

本発明は、抗ウイルス作用を有する新規化合物、更に詳しくは、HIVインテグラーゼ阻害活性を有する多環性ピリドン誘導体及びそれを含有する医薬、特に抗HIV薬に関する。
ウイルスのなかでも、レトロウイルスの一種であるヒト免疫不全ウイルス(Human Immunodeficiency Virus、以下HIVと略す)は、後天性免疫不全症候群(Acquired immunodeficiency syndrome、以下エイズ(AIDS)と略す)の原因となることが知られている。そのエイズの治療薬としては、これまでのところ逆転写酵素阻害剤(AZT、3TC等)とプロテアーゼ阻害剤(インディナビル等)が主流であるが、腎臓障害等の副作用や耐性ウイルスの出現等の問題が判明しており、それらとは異なる作用メカニズムを有する抗HIV薬の開発が期待されている。
また、エイズの治療においては、耐性ウイルスが容易に出現するという理由から、現在、多剤併用療法が効果的であると報告されている。抗HIV薬としては、逆転写酵素阻害剤、プロテアーゼ阻害剤の2種が臨床で使用されているが、同じ作用メカニズムを有する薬剤はしばしば交叉耐性を示し、又は付加的な効果を示すに過ぎず、異なった作用メカニズムの抗HIV薬の開発が要望されている。
このような状況下、新規メカニズムの抗HIV薬として、インテグラーゼ阻害剤が注目されている(参照:特許文献1、2)。また同作用を有する抗HIV薬として、カルバモイル置換ヒドロキシピリミジノン誘導体(参照:特許文献3)、カルバモイル置換ヒドロキシピロリジオン誘導体(参照:特許文献4)が公知である。またカルバモイル置換ヒドロキシピリドン誘導体(参照:特許文献5、実施例8)が出願されている。
またその他のカルバモイルピリドン誘導体として、5−アルコキシピリジン−3−カルボキサミド誘導体やγ−ピロン−3−カルボキサミド誘導体が公知であるが、植物成長抑制剤や除草剤である(参照:特許文献6〜8)。
またHIVインテグラーゼ阻害剤としての含窒素縮合環化合物が公知である(参照:特許文献9)。
さらにその他のHIVインテグラーゼ阻害剤が公知であるが、当該化合物はアミド側鎖の末端がアリールである(参照:特許文献10、11)。
また2環性のHIVインテグラーゼ阻害剤が公知である(参照:特許文献12)。
さらに本出願人によって含窒素縮合環化合物を有効成分とする抗インフルエンザ薬が特許出願されている(参照:特許文献13)。
また本出願人によって含窒素縮合環化合物を有効成分とするHIVインテグラーゼ阻害剤が特許出願されている(PCT/JP2011/002139号)。
国際公開第03/016275号パンフレット 国際公開第2004/024693号パンフレット 国際公開第03/035076号パンフレット 国際公開第2004/004657号パンフレット 特開2004−244320号公報 特開平2−108668号公報 特開平2−108683号公報 特開平2−96506号公報 国際公開第2005/016927号パンフレット 国際公開第2006/116764号パンフレット 国際公開第2007/049675号パンフレット 国際公開第2011/105590号パンフレット 国際公開第2010/147068号パンフレット
上記の状況下、新規なインテグラーゼ阻害剤の開発が要望されていた。
本発明者らは鋭意検討した結果、新規なピリドン誘導体が強いHIVインテグラーゼ阻害作用を有することを見出した。さらに、本発明化合物及びそれらを含有する医薬が、抗ウイルス薬(例:抗レトロウイルス薬、抗HIV薬、抗HTLV−1(Human T cell leukemia virus type 1:ヒトT細胞白血病ウイルス1型)薬、抗FIV(Feline immunodeficiency virus :ネコエイズウイルス)薬、抗SIV(Simian immunodeficiency virus :サルエイズウイルス)薬)、特に抗HIV薬、抗AIDS薬、またはその関連疾患の治療薬等として有用であることを見出し、以下に示す本発明を完成した。
式(I−1):
(1)以下のいずれかの式で示される化合物またはその製薬上許容される塩。
(式中、
Qは、置換されていてもよく縮合していてもよい炭素環式基または置換されていてもよく縮合していてもよい複素環式基;
は、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、置換されていてもよい低級アルキル、置換されていてもよいシクロアルキル、置換されていてもよい低級アルケニル、置換されていてもよい低級アルコキシ、置換されていてもよい低級アルケニルオキシ、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいアリールオキシ、置換されていてもよい複素環式基、置換されていてもよい複素環式基オキシ基、または置換されていてもよいアミノ;
A環は、置換されていてもよい複素環;
14およびRは、それぞれ独立して、水素、置換されていてもよい低級アルキル、置換されていてもよいシクロアルキル、置換されていてもよいシクロアルキル低級アルキル、置換されていてもよい低級アルケニル、置換されていてもよい低級アルコキシ、置換されていてもよい低級アルケニルオキシ、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいアリール低級アルキル、置換されていてもよいアリールオキシ、置換されていてもよい複素環式基、置換されていてもよい複素環式基低級アルキル、置換されていてもよい複素環式基オキシ、置換されていてもよいリン酸残基、置換されていてもよいリン酸残基で置換されたアリール、置換されていてもよいリン酸残基で置換されたアラルキル、置換されていてもよいリン酸残基で置換されたヒドロキシ、置換されていてもよいリン酸残基で置換されたアミノ、または置換されていてもよいリン酸残基で置換された低級アルキル(該低級アルキルは、O、S、SO、SO、NR(RはRとは独立してRと同一の置換基群から選択される)、−N=および=N−からなる群から選択されるヘテロ原子基が介在していてもよい)、ヒドロキシ、置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよい低級アルキルカルボニル、置換されていてもよいシクロアルキルカルボニル、置換されていてもよいシクロアルキル低級アルキルカルボニル、置換されていてもよい低級アルコキシカルボニル、置換されていてもよいアリールカルボニル、置換されていてもよいアリール低級アルキルカルボニル、置換されていてもよいアリールオキシカルボニル、置換されていてもよい複素環式基カルボニル、置換されていてもよい複素環式基低級アルキルカルボニル、置換されていてもよい複素環式基オキシカルボニル、または置換されていてもよいアミノカルボニル;
破線は結合の存在または非存在を示す;
但し、破線が結合の存在を示す場合、Rは存在しない)
式(I−2):
(式中、
D環は、置換されていてもよい複素環;
その他の記号は前記と同意義)
式(I−3):
(式中、
破線は、結合の存在または非存在を示す;
およびBは、いずれか一方はCR2021、他方はNR22、この場合、破線は結合の非存在を示し;
がNR22の場合、RとR22は一緒になって置換されていてもよい複素環を形成してもよく;
がCR2021の場合、RとR21は一緒になって置換されていてもよい複素環を形成してもよく;
またはBおよびBは、それぞれ独立してC、CR23またはNであり、この場合、破線は結合の存在を示すか、および/またはBおよびB部分は一緒になって置換されていてもよい複素環または置換されていてもよい炭素環を形成する;
20、R21、R22およびR23は、それぞれ独立して、水素、置換されていてもよい低級アルキル、置換されていてもよいシクロアルキル、置換されていてもよいシクロアルキル低級アルキル、置換されていてもよい低級アルケニル、置換されていてもよい低級アルコキシ、置換されていてもよい低級アルケニルオキシ、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいアリール低級アルキル、置換されていてもよいアリールオキシ、置換されていてもよい複素環式基、置換されていてもよい複素環式基低級アルキル、置換されていてもよい複素環式基オキシ、置換されていてもよいリン酸残基、置換されていてもよいリン酸残基で置換されたアリール、置換されていてもよいリン酸残基で置換されたアラルキル、置換されていてもよいリン酸残基で置換されたヒドロキシ、置換されていてもよいリン酸残基で置換されたアミノ、または置換されていてもよいリン酸残基で置換された低級アルキル(該低級アルキルは、O、S、SO、SO、NR(Rは、Rとは独立してRと同一の置換基群から選択される)、−N=および=N−からなる群から選択されるヘテロ原子基が介在していてもよい)、ヒドロキシ、置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよい低級アルキルカルボニル、置換されていてもよいシクロアルキルカルボニル、置換されていてもよいシクロアルキル低級アルキルカルボニル、置換されていてもよい低級アルコキシカルボニル、置換されていてもよいアリールカルボニル、置換されていてもよいアリール低級アルキルカルボニル、置換されていてもよいアリールオキシカルボニル、置換されていてもよい複素環式基カルボニル、置換されていてもよい複素環式基低級アルキルカルボニル、置換されていてもよい複素環式基オキシカルボニル、置換されていてもよいアミノカルボニル、置換(チオ)ウレア、または置換スルホニル;
は水素、置換されていてもよい低級アルキル、置換されていてもよいシクロアルキル、置換されていてもよいシクロアルキル低級アルキル、置換されていてもよい低級アルケニル、置換されていてもよい低級アルコキシ、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいアリール低級アルキル、置換されていてもよいアリールオキシ、置換されていてもよい複素環式基、置換されていてもよい複素環式基低級アルキル、置換されていてもよい複素環式基オキシ、ヒドロキシ、置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよいリン酸残基、置換されていてもよいリン酸残基で置換されたアリール、置換されていてもよいリン酸残基で置換されたアラルキル、置換されていてもよいリン酸残基で置換されたヒドロキシ、置換されていてもよいリン酸残基で置換されたアミノ、または置換されていてもよいリン酸残基で置換された低級アルキル(該低級アルキルは、CO、O、S、SO、SO、NRa(Raは水素または低級アルキル)、−N=および=N−からなる群から選択されるヘテロ原子基が介在していてもよい);
その他の記号は、前記と同意義)
(2)以下の式で示される上記(1)記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(式中、各記号は、前記と同意義)

(3)(Q)が、置換されていてもよい複素環式基である、上記(1)または(2)記載の化合物またはその製薬上許容される塩。

(4)Qの「複素環式基」が、5〜7員の単環性複素環式基である、上記(3)記載の化合物またはその製薬上許容される塩。

(5)Qの「置換されていてもよい複素環式基」の複素環式基が、以下のいずれかの式で示される、上記(3)記載の化合物またはその製薬上許容される塩。

(6)Qの「置換されていてもよい」の置換基が、置換基群Aから選択される1〜4個の同一または異なる置換基である、上記(1)〜(5)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。

置換基群A:低級アルキル、低級アルコキシ、ハロゲン、ハロゲン化低級アルキル、ハロゲン化低級アルコキシ、および式:
(式中、
は、以下の群から選択される基:
A1:単結合、
A2:C=OおよびC=Sから選択される基、
A3:O、S、SO、SOおよびNR1’(R1’は水素もしくは低級アルキル)から選択されるヘテロ原子基、
A4:XA2およびXA3から選択される同一または異なる、2以上の基が連結して形成される基、
A5:−N=N−、−C(R1’)=N−、または−N=C(R1’)−(R1’は水素もしくは低級アルキル)から選択される基、
A6:置換されていてもよい低級アルキレンまたは置換されていてもよい低級アルケニレン、
A7:XA2、XA3、XA4およびXA5から選択される1またはいずれかの2以上の基が介在しているXA6、および
A8:XA1〜XA7の任意の組み合わせからなるスペーサー;

Rは、独立して以下の群から選択される基:
(1)低級アルキル、
(2)低級アルコキシ、
(3)ハロゲン、
(4)ハロゲン化低級アルキル、
(5)ハロゲン化低級アルコキシ、および
(6)低級シクロアルキル

mは、0〜5の整数)
(7)Qが、以下のいずれかの式で示される、上記(1)または(2)記載の化合物またはその製薬上許容される塩。

(式中、各記号は、上記(6)と同意義)

(8)Xが低級アルキレン;Rが独立して、低級アルコキシ、ハロゲン、またはハロゲン化低級アルキル;mが1または2である、上記(7)記載の化合物またはその製薬上許容される塩。

(9)以下のいずれかの式で示される上記(1)記載の化合物またはその製薬上許容される塩。

(式中、Qは、上記(1)と同意義)

(10)上記(1)〜(9)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩を含有する、医薬組成物。

(11)抗HIV作用を有する、上記(10)記載の医薬組成物。

(12)HIVインテグラーゼ阻害作用を有する、上記(10)記載の医薬組成物。

本発明は、さらに上記化合物の有効量を人に投与することを特徴とする、HIVの予防または治療方法を提供する。
本発明は、さらに抗HIV薬として使用するための上記化合物を提供する。
本発明化合物は、ウイルス、特にHIVやその耐性ウイルスに対してインテグラーゼ阻害活性および/または細胞増殖阻害活性を有する。よって、インテグラーゼが関与する各種疾患やウイルス感染症(例:エイズ)等の予防または治療に有用である。より好ましくは、本発明化合物は、新たなHIV耐性ウイルスを発生させにくい等の耐性プロファイルの面でも優れている。さらに好ましくは、本発明化合物は、溶解性、経口吸収性、代謝安定性、またはバイオアベイラビリティー等に優れており、また細胞毒性や副作用(例:変異原性、心電図QT間隔延長)の懸念も少ない医薬品として有用である。
本明細書中で用いる用語を以下に説明する。各用語は単独で又は他の用語と一緒になって以下の意味を有する。
「低級アルキレン」は、炭素数1〜6個の直鎖状又は分枝状の低級アルキレンを意味し、例えば、メチレン、エチレン、トリメチレン、プロピレン、テトラメチレン、エチルエチレン、ペンタメチレン又はヘキサメチレン等が挙げられる。好ましくは、炭素数1〜4個の直鎖状の低級アルキレンであり、例えば、メチレン、エチレン、トリメチレン又はテトラメチレンが挙げられる。より好ましくはメチレンまたはエチレンである。
「低級アルケニレン」は、上記「低級アルキレン」に1個又はそれ以上の二重結合を有する炭素数2〜6個の直鎖状又は分枝状の低級アルケニレン基を意味し、例えば、ビニレン、プロペニレン又はブテニレンが挙げられる。好ましくは、炭素数2〜3個の直鎖状の低級アルケニレンであり、例えば、ビニレン又はプロペニレンが挙げられる。
「アルキル」は、炭素数1〜10個の直鎖状又は分枝状のアルキル基を意味し、例えば、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、n-ぺンチル、イソぺンチル、ネオぺンチル、tert-ぺンチル、n-ヘキシル、イソヘキシル、n-ヘプチル、n-オクチル、n-ノニル、n-デシル等が挙げられる。好ましくは、炭素数1〜6個の低級アルキル、より好ましくは炭素数1〜4個の低級アルキルであり、例えば、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、n-ぺンチル、イソぺンチル、ネオぺンチル、tert-ぺンチル、n-ヘキシル、イソヘキシルが挙げられる。
低級アルキルが、−N=または=N−で介在されている場合、2重結合が存在していてもよく、例えば、−CH−N=CH、−CH=N−CH等を形成し得る。
「アルケニル」は、上記「アルキル」に1個又はそれ以上の二重結合を有する炭素数2〜8個の直鎖状又は分枝状のアルケニルを意味し、例えば、ビニル、1-プロペニル、2-プロペニル、1-ブテニル、2-ブテニル、3-ブテニル、1,3-ブタジエニル、3-メチル-2-ブテ
ニル等が挙げられる。好ましくは、炭素数2〜6個の低級アルケニル、より好ましくは炭素数2〜4個の低級アルケニルである。
「低級アルケニルオキシ」は、上記「低級アルケニル」が結合したオキシを意味し、例えば、ビニルオキシ、1-プロペニルオキシ、2-プロペニルオキシ、1-ブテニルオキシ、2-ブテニルオキシ、3-ブテニルオキシ、1,3-ブタジエニルオキシ、3-メチル-2-ブテニルオ
キシ等が例示される。
「アルキニル」は、上記「アルキル」に1個又はそれ以上の三重結合を有する炭素数2
〜8個の直鎖状又は分枝状のアルケニルを意味し、例えば、エチニル、プロパルギル等が挙げられる。好ましくは炭素数2〜6個の低級アルキニル、より好ましくは炭素数2〜4個の低級アルキニルである。
「炭素環式基」は、飽和または不飽和の炭素数3〜10個の炭素環式基を意味し、シクロアルキル、シクロアルケニル、およびアリールを包含する。
「シクロアルキル」は、炭素数3〜10個の環状飽和炭化水素基を意味し、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル等が挙げられる。好ましくは、炭素数3〜6個のシクロアルキルである。
「シクロアルキル低級アルキル」は、上記シクロアルキルが置換した低級アルキルを意味し、シクロプロピルメチル、シクロプロピルエチル、シクロブチルメチル、シクロペンチルメチル、シクロヘキシルメチル、シクロヘキシルエチル等が挙げられる。好ましくは、炭素数3〜6個のシクロアルキル低級アルキルである。
「アリール」は、単環芳香族炭化水素基(フェニル)及び多環芳香族炭化水素基(例えば、1-ナフチル、2-ナフチル、1-アントリル、2-アントリル、9-アントリル、1-フェナントリル、2-フェナントリル、3-フェナントリル、4-フェナントリル、9-フェナントリル等)を意味する。好ましくは、フェニル又はナフチル(1-ナフチル、2-ナフチル)が挙げられる。
「アラルキル」または「アリール低級アルキル」は、1〜3個の上記「アリール」が置換した上記「低級アルキル」を意味し、例えば、ベンジル、ジフェニルメチル、トリフェニルメチル、フェネチル、1-ナフチルメチル、2-ナフチルメチル等)等が挙げられる。好ましくは、ベンジルである。
「アリールオキシ」は、上記「アリール」が結合したオキシを意味し、例えば、1-ナフチルオキシ、2-ナフチルオキシ、1-アントリルオキシ、2-アントリルオキシ、9-アントリルオキシ、1-フェナントリルオキシ、2-フェナントリルオキシ、3-フェナントリルオキシ、4-フェナントリルオキシ、9-フェナントリルオキシ等を意味する。好ましくは、フェニルオキシ又はナフチルオキシ(例:1-ナフチルオキシ、2-ナフチルオキシ)が挙げられる。
「複素環式基」は、「ヘテロリング」または「ヘテロアリール」を意味する。
「ヘテロリング」は、窒素原子、酸素原子、リン原子及び/又は硫黄原子を少なくとも1個以上環内に有する、置換可能な任意の位置に結合手を有する非芳香族複素環式基(好ましくは5〜7員環)を意味し、例えば、1-ピロリニル、2-ピロリニル、3-ピロリニル、1-ピロリジニル、2-ピロリジニル、3-ピロリジニル、1-イミダゾリニル、2-イミダゾリニル、4-イミダゾリニル、1-イミダゾリジニル、2-イミダゾリジニル、4-イミダゾリジニル、1-ピラゾリニル、3-ピラゾリニル、4-ピラゾリニル、1-ピラゾリジニル、3-ピラゾリジニル、4-ピラゾリジニル、ピペリジノ、2-ピペリジル、3-ピペリジル、4-ピペリジル、1-ピペラジニル、2-ピペラジニル、2-モルホリニル、3-モルホリニル、モルホリノ、テトラヒドロピラニル等が挙げられる。「非芳香族複素環式基」は、飽和または不飽和の環である。
「ヘテロアリール」は、単環芳香族複素環式基及び縮合芳香族複素環式基を意味する。
単環芳香族複素環式基は、酸素原子、硫黄原子、リン原子および/又は窒素原子を環内
に1〜4個含んでいてもよい5〜8員の芳香環から誘導される、置換可能な任意の位置に結合手を有していてもよい基を意味する。
縮合芳香族複素環式基は、酸素原子、硫黄原子、リン原子および/又は窒素原子を環内に1〜4個含んでいてもよい5〜8員の芳香環が、1〜4個の5〜8員の芳香族炭素環もしくは他の5〜8員の芳香族ヘテロ環と縮合している、置換可能な任意の位置に結合手を有していてもよい基を意味する。
「ヘテロアリール」としては、例えば、フリル(例えば、2-フリル、3-フリル)、チエニル(例えば、2-チエニル、3-チエニル)、ピロリル(例えば、1-ピロリル、2-ピロリル、3-ピロリル)、イミダゾリル(例えば、1-イミダゾリル、2-イミダゾリル、4-イミダゾリル)、ピラゾリル(例えば、1-ピラゾリル、3-ピラゾリル、4-ピラゾリル)、トリアゾリル(例えば、1,2,4-トリアゾール-1-イル、1,2,4-トリアゾール-3-イル、1,2,4-トリアゾール-4-イル)、テトラゾリル(例えば、1-テトラゾリル、2-テトラゾリル、5-テトラゾリル)、オキサゾリル(例えば、2-オキサゾリル、4-オキサゾリル、5-オキサゾリル)、イソキサゾリル(例えば、3-イソキサゾリル、4-イソキサゾリル、5-イソキサゾリル)、チアゾリル(例えば、2-チアゾリル、4-チアゾリル、5-チアゾリル)、チアジアゾリル、イソチアゾリル(例えば、3-イソチアゾリル、4-イソチアゾリル、5-イソチアゾリル)、ピリジル(例えば、2-ピリジル、3-ピリジル、4-ピリジル)、ピリダジニル(例えば、3-ピリダジニル、4-ピリダジニル)、ピリミジニル(例えば、2-ピリミジニル、4-ピリミジニル、5-ピリミジニル)、フラザニル(例えば、3-フラザニル)、ピラジニル(例えば、2-ピラジニル)、オキサジアゾリル(例えば、1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)、ベンゾフリル(例えば、2-ベンゾ[b]フリル、3-ベンゾ[b]フリル、4-ベンゾ[b]フリル、5-ベンゾ[b]フリル、6-ベンゾ[b]フリル、7-ベンゾ[b]フリル)、ベンゾチエニル(例えば、2-ベンゾ[b]チエニル、3-ベンゾ[b]チエニル、4-ベンゾ[b]チエニル、5-ベンゾ[b]チエニル、6-ベンゾ[b]チエニル、7-ベンゾ[b]チエニル)、ベンゾイミダゾリル(例えば、1-ベンゾイミダゾリル、2-ベンゾイミダゾリル、4-ベンゾイミダゾリル、5-ベンゾイミダゾリル)、ジベンゾフリル、ベンゾオキサゾリル、キノキサリル(例えば、2-キノキサリニル、5-キノキサリニル、6-キノキサリニル)、シンノリニル(例えば、3-シンノリニル、4-シンノリニル、5-シンノリニル、6-シンノリニル、7-シンノリニル、8-シンノリニル)、キナゾリル(例えば、2-キナゾリニル、4-キナゾリニル、5-キナゾリニル、6-キナゾリニル、7-キナゾリニル、8-キナゾリニル)、キノリル(例えば、2-キノリル、3-キノリル、4-キノリル、5-キノリル、6-キノリル、7-キノリル、8-キノリル)、フタラジニル(例えば、1-フタラジニル、5-フタラジニル、6-フタラジニル)、イソキノリル(例えば、1-イソキノリル、3-イソキノリル、4-イソキノリル、5-イソキノリル、6-イソキノリル、7-イソキノリル、8-イソキノリル)、プリル、プテリジニル(例えば、2-プテリジニル、4-プテリジニル、6-プテリジニル、7-プテリジニル)、カルバゾリル、フェナントリジニル、アクリジニル(例えば、1-アクリジニル、2-アクリジニル、3-アクリジニル、4-アクリジニル、9-アクリジニル)、インドリル(例えば、1-インドリル、2-インドリル、3-インドリル、4-インドリル、5-インドリル、6-インドリル、7-インドリル)、イソインドリル、フェナジニル(例えば、1-フェナジニル、2-フェナジニル)又はフェノチアジニル(例えば、1-フェノチアジニル、2-フェノチアジニル、3-フェノチアジニル、4-フェノチアジニル)等が挙げられる。
「ヘテロサイクル」および「複素環」は、上記複素環式基に誘導され得る環を意味する。
「複素環式基低級アルキル」または「ヘテロサイクル低級アルキル」とは、上記「複素環式基」が置換した低級アルキルを意味する。
「複素環式基オキシ」とは、上記「複素環式基」が結合したオキシを意味する。
「低級アルコキシ」または「アルコキシ」は、上記「低級アルキル」または「アルキル」が結合したオキシを意味し、例えば、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、イソプロポキシ、n-ブトキシ、イソブトキシ、tert-ブトキシなどが挙げられる。
「低級アルキルカルボニル」、「シクロアルキルカルボニル」、「シクロアルキル低級アルキルカルボニル」、「低級アルコキシカルボニル」、「アリールカルボニル」、「アリール低級アルキルカルボニル」、「アリールオキシカルボニル」、「複素環式基カルボニル」、「複素環式基低級アルキルカルボニル」、および「複素環式基オキシカルボニル」は、それぞれ前記の「低級アルキル」、「シクロアルキル」、「シクロアルキル低級アルキル」、「低級アルコキシ」、「アリール」、「アリール低級アルキル」、「アリールオキシ」、「複素環式基」、および「複素環式基低級アルキル」が結合したカルボニルを意味する。
「置換されていてもよい低級アルキル」、「置換されていてもよいシクロアルキル」、「置換されていてもよいシクロアルキル低級アルキル」、「置換されていてもよい低級アルケニル」、「置換されていてもよい低級アルキニル」、「置換されていてもよい低級アルコキシ」、「置換されていてもよいアリール」、「置換されていてもよいアリール低級アルキル」、「置換されていてもよいアリールオキシ」、「置換されていてもよい複素環」、「置換されていてもよい複素環式基」、「置換されていてもよい複素環式基低級アルキル」、「置換されていてもよい複素環式基オキシ」、「置換されていてもよい低級アルケニルオキシ」、「置換されていてもよい低級アルキルカルボニル」、「置換されていてもよいシクロアルキルカルボニル」、「置換されていてもよいシクロアルキル低級アルキルカルボニル」、「置換されていてもよい低級アルコキシカルボニル」、「置換されていてもよいアリールカルボニル」、「置換されていてもよいアリール低級アルキルカルボニル」、「置換されていてもよいアリールオキシカルボニル」、「置換されていてもよい複素環式基カルボニル」、「置換されていてもよい複素環式基低級アルキルカルボニル」、「置換されていてもよい複素環式基オキシカルボニル」、「置換されていてもよい低級アルキレン」、「置換されていてもよい低級アルケニレン」、「置換されていてもよいリン酸残基」、または「置換されていてもよい炭素環」等が置換基を有する場合、それぞれ同一又は異なる1〜4個の、後述の置換基群Bおよび置換基群Aから選択される基で任意の位置が置換されていてもよい。
置換基群Bの例としては、例えば、ヒドロキシ、カルボキシ、ハロゲン(F、Cl、Br、I)、ハロ低級アルキル(例:CF3、CH2CF3、CH2CCl3)、ハロ低級アルコキシ(例:OCF3、OCH2CF3、OCH2CCl3)、低級アルキル(例:メチル、エチル、イソプロピル、tert-ブチル)、低級アルケニル(例:ビニル)、低級アルキニル(例:エチニル)、シクロアルキル(例:シクロプロピル)、シクロアルケニル(例:シクロプロペニル)、低級アルコキシ(例:メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ)、低級アルケニルオキシ(例:ビニルオキシ、アリルオキシ)、低級アルコキシカルボニル(例:メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、tert-ブトキシカルボニル)、ニトロ、ニトロソ、置換されていてもよいアミノ(例:アルキルアミノ(例:メチルアミノ、エチルアミノ、ジメチルアミノ)、アシルアミノ(例:アセチルアミノ、ベンゾイルアミノ)、アラルキルアミノ(例:ベンジルアミノ、トリチルアミノ)、ヒドロキシアミノ)、アジド、アリール(例:フェニル)、アラルキル(例:ベンジル)、シアノ、イソシアノ、イソシアナト、チオシアナト、イソチオシアナト、メルカプト、アルキルチオ(例:メチルチオ)、アルキルスルホニル(例:メタンスルホニル、エタンスルホニル)、置換されていてもよいアルキルスルホニルアミノ(例:メタンスルホニルアミノ、エタンスルホニルアミノ、N−メチルスルホニル−N’−メチルアミノ)、置換されていてもよいカルバモイル(例:アルキルカルバモイル(例:メチルカルバモイル、エチルカルバモイル、ジメチルカルバモイル))、スルファモイル、アシル(例:ホルミル、アセチル)、ホルミルオキシ、ハロホルミル、オキサロ、チオホルミル、チオカルボキシ、ジチオカルボキシ、チオカルバモイル、スルフィノ、スルフォ、スルホアミノ、ヒドラジノ、アジド、ウレイド、アミジノ、グアニジノ、フタルイミド、オキソ、リン酸残基、リン酸残基で置換された低級アルキル(ヘテロ原子基が介在していてもよい)、リン酸残基で置換されたアリール、リン酸残基で置換されたアラルキル、ヒドロキシ低級アルキル等が挙げられ、より好ましくは、ヒドロキシ、カルボキシ、ハロゲン(F、Cl、Br、I)、ハロ低級アルキル(例:CF3、CH2CF3、CH2CCl3)、ハロ低級アルコキシ(例:OCF3、OCH2CF3、OCH2CCl3)、低級アルキル(例:メチル、エチル、イソプロピル、tert-ブチル)、低級アルコキシ(例:メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ)、置換されていてもよいアミノ(例:アルキルアミノ(例:メチルアミノ、エチルアミノ、ジメチルアミノ)、オキソ、またはリン酸残基等が挙げられる。
「置換されていてもよいアミノ」、または「置換されていてもよいカルバモイル」の置換基としては、モノもしくはジ低級アルキル、低級アルキルカルボニルまたは低級アルキルスルホニル、置換されていてもよい低級アルキル(例:メチル、エチル、イソプロピル、ベンジル、カルバモイルアルキル(例:カルバモイルメチル)、モノまたはジ低級アルキルカルバモイル低級アルキル(例:ジメチルカルバモイルエチル)、ヒドロキシ低級アルキル、ヘテロサイクル低級アルキル(例:モルホリノエチル、テトラヒドロピラニルエチル)、アルコキシカルボニル低級アルキル(例:エトキシカルボニルメチル、エトキシカルボニルエチル)、モノまたはジ低級アルキルアミノ低級アルキル(例:ジメチルアミノエチル))、低級アルコキシ低級アルキル(例えば、メトキシエチル、エトキシメチル、エトキシエチル、イソプロポキシエチル等)、アシル(例:ホルミル、置換されていてもよい低級アルキルカルボニル(例:アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリル、バレリル、イソバレリル、ピバロイル、ヘキサノイル、オクタノイル、メトキシエチルカルボニル、2,2,2-トリフルオロエチルカルボニル、エトキシカルボニルメチルカルボニル)、低級アルコキシ低級アルキルカルボニル(例:メトキシエチルカルボニル)、低級アルキルカルバモイル低級アルキルカルボニル(例:メチルカルバモイルエチルカルボニル)、アルコキシカルボニルアセチル)、置換されていてもよいアリールカルボニル(例えば、ベンゾイル、トルオイル)、置換されていてもよいアラルキル(例えば、ベンジル、4-フルオロベンジル)、ヒドロキシ、置換されていてもよい低級アルキルスルホニル(例えば、メタンスルホニル、エタンスルホニル、イソプロピルスルホニル、2,2,2-トリフルオロエタンスルホニル、ベンジルスルホニル、メトキシエチルスルホニル)、低級アルキルまたはハロゲンで置換されていてもよいアリールスルホニル(例:ベンゼンスルホニル、トルエンスルホニル、4-フルオロベンゼンスルホニル)、シクロアルキル(例:シクロプロピル)、低級アルキルで置換されていてもよいアリール(例:フェニル、トリチル)、低級アルキルアミノスルホニル(例:メチルアミノスルホニル、ジメチルアミノスルホニル)、低級アルキルアミノカルボニル(例:ジメチルアミノカルボニル)、低級アルコキシカルボニル(例:エトキシカルボニル)、シクロアルキルカルボニル(例:シクロプロピルカルボニル、シクロヘキシルカルボニル)、置換されていてもよいスルファモイル(例:スルファモイル、メチルスルファモイル、ジメチルスルファモイル)、低級アルキルカルボニルアミノ(例:メチルカルボニルアミノ)、ヘテロサイクル(例:モルホリノ、テトラヒドロピラニル)、置換されていてもよいアミノ(例:モノまたはジアルキルアミノ(例:ジメチルアミノ)、ホルミルアミノ)等が挙げられる。
「置換されていてもよいアミノ」、「置換されていてもよいアミノカルボニル」または「置換されていてもよいカルバモイル」、のアミノ基は、アミノ基の2つの置換基が隣接する窒素原子と共に硫黄原子および/または酸素原子を環内に含有していてもよい含窒素ヘテロサイクル(好ましくは5〜7員環であり、また好ましくは飽和である)を形成してもよく、該環はオキソまたはヒドロキシで置換されていてもよい。環を形成する硫黄原子はオキソで置換されていてもよい。例えば、ピペラジニル、ピペリジノ、モルホリノ、ピロリジノ、2-オキソピペリジノ、2-オキソピロリジノ、4-ヒドロキシモルホリノ等の5員または6員の環等が好ましい。
「リン酸残基」とは、−PO(OH)で示される基を意味し、「置換されていてもよいリン酸残基」とは、そのOH部分および/またはOHの水素部分が置換されていてもよいリン酸残基を意味する。
(より好ましい態様)
Qは、以下の群から選択される基:
:置換されていてもよく縮合していてもよい炭素環式基、および
:置換されていてもよく縮合していてもよい複素環式基、
である。
Qは好ましくは、Q:置換されていてもよい複素環式基である。
Qはより好ましくは、置換されていてもよく、O、SおよびN原子から選択される1または2以上の同一または異なるヘテロ原子を1から4個含有する5〜7員の単環性複素環式基であり、さらに好ましくは、該ヘテロ原子を1〜3個含有する単環性芳香族複素環式基であり、特に好ましくは5員環であり、最も好ましくは、1個のS原子および1または2個のN原子を含有する5員の単環性芳香族複素環式基である。好ましいQは、具体的には、以下に示される環である。

Qはさらに好ましくは、上記(1)、(2)、(3)、(5)、(7)、(8)、(11)、(13)、(14)、(15)、(16)の環であり、特に好ましくは、上記(1)、(2)、(3)または(5)の環であり、最も好ましくは、上記(1)または(2)の環である。

上記の単環複素環式基の縮合環としては、ベンゼン環または他の単環複素環(好ましくは5〜7員)が例示される。
Qにおける「置換されていてもよい」の置換基としては、より好ましくは、置換基群Aから選択される同一または異なる、1〜4個、さらに好ましくは1〜2個の置換基である。
置換基群A:低級アルキル(例:メチル、エチル)、低級アルコキシ(例:メトキシ、エトキシ)、ハロゲン(例:F,Br)、ハロゲン化低級アルキル(例:−CHF、−CHF、−CF、−CHCHF、−CHCHF、−CHCF)、ハロゲン化低級アルコキシ(例:−OCHF、−OCHF、−OCF、−OCHCHF、−OCHCHF、−OCHCF)、および式:
で示される基。

上記式中、
は、以下の群から選択される基:
A1:単結合、
A2:C=OおよびC=Sから選択される基、
A3:O、S、SO、SOおよびNR1’(R1’は水素もしくは低級アルキル)から選択されるヘテロ原子基、
A4:XA2およびXA3から選択される同一または異なる、2以上の基が連結して形成される基(例:−CONH−、−CONHNH−、−CONHNHCO−、−CONHO−、−CONHNHSONH−、−CONHNMe−、−NHCONH―、−NHCOO−)、
A5:−N=N−、−C(R1’)=N−、または−N=C(R1’)−(R1’は水素もしくは低級アルキル)から選択される基、
A6:置換されていてもよい低級アルキレンまたは置換されていてもよい低級アルケニレン(置換基の例:メチル、フェニル)、
A7:XA2、XA3、XA4およびXA5から選択される1またはいずれかの2以上の基が介在しているXA6(例:−CONHCH−、−CONMeCH−、−CONHCHCHO−、−CONHCHCH−SO−、−CONHCHCHCH−)、および
A8:XA1〜XA7の任意の組み合わせからなるスペーサー。
において、「介在」とは、XA2、XA3、XA4およびXA5から選択される1またはいずれかの2以上の基が、1)低級アルキレンもしくは低級アルケニレンを構成する炭素原子間に存在する場合、2)低級アルキレンもしくは低級アルケニレンの末端に存在する場合、または1)および2)が混在する場合のいずれでもよい。
は好ましくは、1〜5個、より好ましくは1〜3個の原子が連結してなるスペーサーである。Xはより好ましくは、低級アルキレン、さらに好ましくはC1〜C3アルキレンである。
Rは、独立して以下の群から選択される基:
(1)低級アルキル、
(2)低級アルコキシ、
(3)ハロゲン、
(4)ハロゲン化低級アルキル、
(5)ハロゲン化低級アルコキシ、および
(6)低級シクロアルキル
mは、0〜5の整数)
Rは好ましくは、独立して、低級アルコキシ、ハロゲン、またはハロゲン化低級アルキルであり、より好ましくは、ハロゲンである。
Qは、より好ましくは、上記(B)で示される基によって置換される。
mは、好ましくは、1または2である、
としては、本発明化合物の薬理活性に悪影響を及ぼさないものであれば種々の置換基であり得、例えば、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、置換されていてもよい低級アルキル、置換されていてもよいシクロアルキル、置換されていてもよい低級アルケニル、置換されていてもよい低級アルコキシ、置換されていてもよい低級アルケニルオキシ、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいアリールオキシ、置換されていてもよい複素環式基、置換されていてもよい複素環式基オキシ基、または置換されていてもよいアミノが例示される。「置換されていてもよい」の置換基としては、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、低級アルキルアミノ、シアノ、カルボキシ、ホルミル、オキソ、低級アルキル、低級アルコキシ、低級アルキルチオ、カルバモイル、低級アルキルカルバモイル、アリール、複素環式基、低級アルキルカルボニル、低級アルキルカルボニルオキシ、低級アルコキシカルボニル、ハロゲン化低級アルキル、ハロゲン化低級アルコキシなどが例示され、より好ましくは、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、低級アルキルアミノ、低級アルキル、低級アルコキシ等である。Rはより好ましくは、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、低級アルキル、低級アルケニル、低級アルコキシ、低級アルケニルオキシまたは置換されていてもよいアミノであり、さらに好ましくは水素または低級アルキル(例:メチル)であり、特に好ましくは水素である。
A環は、少なくとも1個のN原子を含有する置換されていてもよい複素環である。該複素環は好ましくは、O、Sおよび/またはN原子を1〜3個、好ましくは2〜3個含有する5〜7員環であり、より好ましくは前記のヘテロサイクルから選択される。A環の好ましい態様の1つは、置換されていてもよい以下の環である。

(Zは、CH、O、S、SO、SOまたはNR19
A環は、好ましくは(a)、(b)または(c)の環であり、より好ましくは(a)または(b)の環、特に好ましくは(b)の環である。
Zの好ましい態様の1つは、OまたはNR19であり、Oがより好ましい。
Z=NR19の場合、R19は好ましくは、1)水素、2)置換されていてもよい低級アルキル(置換基の例:モノまたはジ低級アルキルで置換されていてもよいアミノ、シクロアルキル、ヒドロキシ、置換されていてもよい複素環基(複素環は好ましくは5〜7員環、例:フリル、チエニル、チアゾリル、ピリジル、モルホリノ、イミダゾール;置換基の例:低級アルキル、ハロゲン)、置換されていてもよい複素環基カルボニル(複素環は好ましくは5〜7員環、例:モルホリノカルボニル)、置換されていてもよいフェニル(置換基:低級アルキル、アミノ、低級アルキルアミノ、ヒドロキシ、ハロゲン、ハロゲン化低級アルキル、低級アルコキシ、ハロゲン化低級アルコキシ、低級アルキルチオ、低級アルキルスルホニル)、アセチルアミノ、カルバモイル、モノまたはジ低級アルキル置換カルバモイル、低級アルキルスルホニルアミノ、低級アルコキシ、カルボニル、ハロゲン、チオール、低級アルキルチオ)、3)低級アルケニル、4)アシル(例:低級アルキルカルボニル)、5)低級アルキルスルホニルである。R19は後述の置換基群S2から選択され得る。
A環上のその他の置換基は、R15〜R18または後述の置換基群S2から選択され得、好ましくは低級アルキルである。またA環上の置換基部分は後述するように、縮合環またはスピロ環等の環を形成していてもよく、その場合、本発明化合物は4環性化合物を包含する。
A環はより好ましくは、以下の環のいずれかであり、さらに好ましくは(A−1)である。

(式中、R20〜R40は、それぞれ独立して後述の置換基群S2から選択される基、または同一原子に結合するR20〜R40のいずれか2つの基は、該原子と一緒になってスピロ環(例:置換されていてもよい炭素環または置換されていてもよい複素環)を形成してもよく、または(R20およびR22)、(R23およびR24)、(R25およびR26)、(R27およびR29)、(R30およびR31)、(R32およびR34)、(R35およびR36)、(R37およびR38)および(R39およびR40)の各組合わせは、隣接原子と一緒になって、置換されていてもよい炭素環または置換されていてもよい複素環を形成してもよい。
置換基群S2:水素、置換されていてもよい低級アルキル、置換されていてもよいシクロアルキル、置換されていてもよいシクロアルキル低級アルキル、置換されていてもよい低級アルケニル、置換されていてもよい低級アルコキシ、置換されていてもよい低級アルケニルオキシ、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいアリール低級アルキル、置換されていてもよいアリールオキシ、置換されていてもよい複素環式基、置換されていてもよい複素環式基低級アルキル、置換されていてもよい複素環式基オキシ、ヒドロキシ、置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよい低級アルキルカルボニル、置換されていてもよいシクロアルキルカルボニル、置換されていてもよいシクロアルキル低級アルキルカルボニル、置換されていてもよい低級アルコキシカルボニル、置換されていてもよいアリールカルボニル、置換されていてもよいアリール低級アルキルカルボニル、置換されていてもよいアリールオキシカルボニル、置換されていてもよい複素環式基カルボニル、置換されていてもよい複素環式基低級アルキルカルボニル、置換されていてもよい複素環式基オキシカルボニル、置換されていてもよいアミノカルボニル、置換されていてもよいリン酸残基、置換されていてもよいリン酸残基で置換されたアリール、置換されていてもよいリン酸残基で置換されたアラルキル、置換されていてもよいリン酸残基で置換されたヒドロキシ、置換されていてもよいリン酸残基で置換されたアミノ、または置換されていてもよいリン酸残基で置換された低級アルキル(該低級アルキルは、CO、O、S、SO、SO、NR(RはRとは独立してRと同一の置換基群から選択される)、−N=および=N−からなる群から選択されるヘテロ原子基が介在していてもよい)。
*で示される不斉炭素の立体化学は、R−またはS−配置、またはそれらの混合である。
一態様において、R20〜R40はそれぞれ独立して、好ましくは水素、置換されていてもよい低級アルキル(置換基の例:OH、低級アルコキシ、シクロアルキル、低級アルキルチオ、低級アルキルスルホニル、複素環式基、アリール、置換されていてもよいアミノ(置換基の例:低級アルキル、アシル))、シクロアルキル、置換されていてもよいアリール(置換基の例:OH、低級アルキル)、または置換されていてもよい複素環式基である。
一態様において、R20〜R25、R27〜R30、およびR32〜R39は、それぞれ好ましくは水素、C1−C8アルキル、C6−C14アリールC1−C8アルキル、C6−C14アリールまたはアルコキシである。
一態様において、R26、R31およびR40は、それぞれ独立して好ましくは水素、C3−6シクロアルキル、複素環、またはヒドロキシ、C3−6シクロアルキル、アルコキシ、ヘテロアリール、C6−14アリールもしくはアミノで置換されていてもよいC1−8アルキルであり、該アミノは−C(O)C1−8アルキルまたはC1−8アルキルで置換されていてもよい。
より好ましい態様を以下に例示する。
I)A環が(A−1)の場合、好ましくは、1)ZはNR26、R26およびR24は一緒になって複素環を形成し、その他は水素である; 2)ZはOまたはNR26、(R20およびR22)または(R23およびR24)は、一緒になってフェニルで置換されたシクロアルキルを形成し、その他は水素または置換されていてもよい低級アルキルである;3)ZはO、R20またはR21は低級アルキルであり、その他は水素である。
II)A環が(A−2)の場合、好ましくは、1)ZはO、R27またはR28は低級アルキルであり、その他は水素である; 2)ZはNR31、R30およびR31は一緒になって複素環を形成し、その他は水素であるか、またはR27およびR29は一緒になってシクロアルキルを形成し、その他は水素である; 3)ZはO、R27およびR29は一緒になって、フェニルと縮合していてもよいシクロアルキルを形成し、その他は水素である。
14およびRは、それぞれ独立して水素、置換されていてもよい低級アルキル、置換されていてもよいシクロアルキル、置換されていてもよいシクロアルキル低級アルキル、置換されていてもよい低級アルケニル、置換されていてもよい低級アルコキシ、置換されていてもよい低級アルケニルオキシ、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいアリール低級アルキル、置換されていてもよいアリールオキシ、置換されていてもよい複素環式基、置換されていてもよい複素環式基低級アルキル、置換されていてもよい複素環オキシ、ヒドロキシ、置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよい低級アルキルカルボニル、置換されていてもよいシクロアルキルカルボニル、置換されていてもよいシクロアルキル低級アルキルカルボニル、置換されていてもよい低級アルコキシカルボニル、置換されていてもよいアリールカルボニル、置換されていてもよいアリール低級アルキルカルボニル、置換されていてもよいアリールオキシカルボニル、置換されていてもよい複素環カルボニル、置換されていてもよい複素環低級アルキルカルボニル、置換されていてもよい複素環オキシカルボニル、置換されていてもよいアミノカルボニル、置換されていてもよいリン酸残基、置換されていてもよいリン酸残基で置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいリン酸残基で置換されていてもよいアラルキル、置換されていてもよいリン酸残基で置換されていてもよいヒドロキシ、置換されていてもよいリン酸残基で置換されたアミノ、または置換されていてもよいリン酸残基で置換された低級アルキル(該低級アルキルは、O、S、SO、SO、NR(Rは、水素または低級アルキル)、−N=および=N−からなる群から選択されるヘテロ原子基で介在されていてもよい)である。
14およびRは、それぞれ独立して、好ましくは水素、ヒドロキシ、置換されていてもよい低級アルキル(該置換基は、好ましくは、例えばアミノ、低級アルキル、低級アルキルアミノ、ヒドロキシ、低級アルコキシである)である。R14およびRは、好ましくは水素である。
化合物(I−1)中の破線は、結合の存在または非存在を示す。但し、破線が結合の存在を示す場合、Rは存在しない。
化合物(I−2)において、D環はA環と同一の複素環を意味し、好ましくは5〜7員環である。D環上の置換基は、A環上の置換基と同一である。その他の記号は前記の通りである。
化合物(I−3)において、各基は以下の通りである。
は水素、ハロゲン、ヒドロキシ、置換されていてもよい低級アルキル、置換されていてもよいシクロアルキル、置換されていてもよい低級アルケニル、置換されていてもよい低級アルコキシ、置換されていてもよい低級アルケニルオキシ、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいアリールオキシ、置換されていてもよい複素環式基、置換されていてもよい複素環式基オキシ基、または置換されていてもよいアミノである。より好ましくは水素または置換されていてもよい低級アルキルである。
は水素、置換されていてもよい低級アルキル、置換されていてもよいシクロアルキル、置換されていてもよいシクロアルキル低級アルキル、置換されていてもよい低級アルケニル、置換されていてもよい低級アルコキシ、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいアリール低級アルキル、置換されていてもよいアリールオキシ、置換されていてもよい複素環式基、置換されていてもよい複素環式基低級アルキル、置換されていてもよい複素環式基オキシ、ヒドロキシ、置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよいリン酸残基、置換されていてもよいリン酸残基で置換されたアリール、置換されていてもよいリン酸残基で置換されたアラルキル、置換されていてもよいリン酸残基で置換されたヒドロキシ、置換されていてもよいリン酸残基で置換されたアミノ、または置換されていてもよいリン酸残基で置換された低級アルキル(該低級アルキルは、O、S、SO、SO、NRa(Raは水素または低級アルキル)、−N=および=N−からなる群から選択されるヘテロ原子基が介在していてもよい)である。より好ましくは、水素、置換されていてもよい低級アルキル、置換されていてもよいシクロアルキル、置換されていてもよいシクロアルキル低級アルキル、置換されていてもよい低級アルケニル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいアリール低級アルキル、置換されていてもよい複素環式基、置換されていてもよい複素環式基低級アルキルである。
破線は結合の存在または非存在を示す。
およびBは、いずれか一方はCR2021、他方はNR22、この場合、破線は存在しない。
がNR22の場合、RとR22は一緒になって置換されていてもよい複素環(例:G環)を形成してもよい。
がCHR21の場合、RとR21は一緒になって置換されていてもよい複素環(例:H環)を形成してもよい。
またBおよびBは、それぞれ独立してCR23またはNである。この場合、破線は結合の存在を示すか、および/または、BおよびB部分は一緒になって置換されていてもよい複素環(例:C環)を形成する。
20、R21、R22およびR23は、それぞれ独立して、水素、置換されていてもよい低級アルキル、置換されていてもよいシクロアルキル、置換されていてもよいシクロアルキル低級アルキル、置換されていてもよい低級アルケニル、置換されていてもよい低級アルコキシ、置換されていてもよい低級アルケニルオキシ、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいアリール低級アルキル、置換されていてもよいアリールオキシ、置換されていてもよい複素環式基、置換されていてもよい複素環式基低級アルキル、置換されていてもよい複素環式基オキシ、置換されていてもよいリン酸残基、置換されていてもよいリン酸残基で置換されたアリール、置換されていてもよいリン酸残基で置換されたアラルキル、置換されていてもよいリン酸残基で置換されたヒドロキシ、置換されていてもよいリン酸残基で置換されたアミノ、または置換されていてもよいリン酸残基で置換された低級アルキル(該低級アルキルは、O、S、SO、SO、NR(RはRとは独立してRと同一の置換基群から選択される)、−N=および=N−からなる群から選択されるヘテロ原子基が介在していてもよい)、ヒドロキシ、置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよい低級アルキルカルボニル、置換されていてもよいシクロアルキルカルボニル、置換されていてもよいシクロアルキル低級アルキルカルボニル、置換されていてもよい低級アルコキシカルボニル、置換されていてもよいアリールカルボニル、置換されていてもよいアリール低級アルキルカルボニル、置換されていてもよいアリールオキシカルボニル、置換されていてもよい複素環式基カルボニル、置換されていてもよい複素環式基低級アルキルカルボニル、置換されていてもよい複素環式基オキシカルボニル、置換されていてもよいアミノカルボニル、置換(チオ)ウレア、または置換スルホニルから選択される。
20、R21、R22およびR23は、より好ましくは、水素、置換されていてもよい低級アルキル、置換されていてもよいシクロアルキル、置換されていてもよいシクロアルキル低級アルキル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいアリール低級アルキル、置換されていてもよい複素環式基、置換されていてもよい複素環式基低級アルキル、置換されていてもよい低級アルキルカルボニル、置換されていてもよいシクロアルキルカルボニル、置換されていてもよいシクロアルキル低級アルキルカルボニル、置換されていてもよい低級アルコキシカルボニル、置換されていてもよいアリールカルボニル、置換されていてもよいアリール低級アルキルカルボニル、置換されていてもよいアリールオキシカルボニル、置換されていてもよい複素環式基カルボニル、置換されていてもよい複素環式基低級アルキルカルボニル、置換されていてもよい複素環式基オキシカルボニル、置換されていてもよいアミノカルボニル、置換(チオ)ウレア、または置換スルホニルから選択される。
上記化合物(I−3)は、以下に示す化合物を包含する。
G環は、O、Sおよび/またはN原子を2〜3個含有する5〜7員環であり、少なくとも2個のN原子を含有する。より好ましくは前記のヘテロサイクルから選択され、以下の環が例示される。
(ZはCH、O、S、SO、SOまたはNR19
G環上の置換基としては、前記置換基群S2から選択される同一又は異なる、1またはそれ以上の置換基が例示される。またG環上の置換基部分は、隣接する原子と一緒になって、さらに縮合環またはスピロ環、好ましくは置換されていてもよい炭素環(好ましくは5〜6員環)または置換されていてもよい複素環(好ましくは5〜6員環)を形成してもよい。
G環上の置換基の好ましい態様の1つは、低級アルキル(例:メチル、イソプロピル)、低級アルコキシ低級アルキル(例:2−メトキシエチル)、または置換されていてもよいアミノ(置換基の例:低級アルキル(例:メチル)、低級アルキルカルボニル(例:アセチル))である。
は、好ましくは水素または置換されていてもよい低級アルキル、より好ましくは水素である。
14は、前記のR20、R21、R22およびR23の場合と同様の基が例示されるが、好ましくは水素、置換されていてもよい低級アルキル(置換基:アミノ、低級アルキルアミノ、低級アルコキシ、アリールオキシ、シアノ、ハロゲン、(置換)カルバモイル、アシルアミノ、低級アルキニル、ヒドロキシ)、シクロアルキル、シクロアルキル低級アルキル、フェニル、ベンジル、5〜6員芳香族複素環式基、5〜6員複素環式基低級アルキル、置換されていてもよい低級アルキルカルボニル(置換基:低級アルコキシ)、置換されていてもよいベンゾイル(置換基:低級アルコキシ)、置換スルホニル(置換基:低級アルキル、アリール、複素環式基)であり、より好ましくは水素または置換されていてもよい低級アルキルである。
好ましくは、BはCR2021、BはNR22(R20、R21およびR22は、前記と同意義)である。
また好ましくは、BはNR22、BはCR2021(R20、R21およびR22は、前記と同意義)である。
がNR22の場合、RとR22は一緒になって置換されていてもよい複素環(例:前記G環)を形成してもよく;
がCR2021の場合、RとR21は一緒になって置換されていてもよい複素環を形成してもよく;
は、好ましくは水素または置換されていてもよい低級アルキル、より好ましくは水素である。
20、R21およびR22は、好ましくはそれぞれ独立して、水素、置換されていてもよい低級アルキル(置換基の例:アミノ、低級アルキルアミノ、低級カルボニルアミノ、低級アルコキシ、アリールオキシ、シアノ、ハロゲン、アシルアミノ(例:低級カルボニルアミノ)、低級アルキニル、ヒドロキシ、低級アルコキシカルボニル、置換されていてもよい複素環式基カルボニル(置換基の例:低級アルキル、低級アルコキシ)、低級アルケニル、置換されていてもよいカルバモイル(置換基の例:低級アルキル)、低級アルキルカルボニルオキシ、低級アルキルオキシカルボニル、低級アルキルカルボニルアミノ、オキソ、低級アルキニル)、シクロアルキル、シクロアルキル低級アルキル、置換されていてもよいアリール(置換基の例:低級アルキル、ハロゲン、低級アルキルオキシ、ニトロ)、置換されていてもよいアリール低級アルキル(置換基の例:低級アルキル、ハロゲン、低級アルキルオキシ、ニトロ、オキソ)、置換されていてもよい複素環式基(置換基の例:低級アルキル、ハロゲン、低級アルキルオキシ、ニトロ)、置換されていてもよい複素環式基低級アルキル(置換基の例:低級アルキル、ハロゲン、低級アルキルオキシ、ニトロ、オキソ)、置換されていてもよい低級アルキルカルボニル(置換基:低級アルコキシ、ハロゲン)、シクロアルキルカルボニル、置換されていてもよいベンゾイル(置換基:低級アルコキシ、ハロゲン)、置換スルホニル(置換基:低級アルキル、アリール、複素環式基(好ましくは5〜6員芳香族複素環式基))である。
より好ましくは、R20およびR21は、共に水素である。
化合物(I−3−2)においてより好ましくは、;Xは、低級アルキレン;Rは水素;BはCHまたはNR22;BはNR22またはCHであり、より好ましくはBはNR22;BはCHである。
は、好ましくは置換されていてもよい低級アルキル(例:メチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル;置換基の例:ヒドロキシ、アミノ、低級アルキルアミノ、低級アルコキシ、アリールオキシ、オキソ、低級アルコキシカルボニル、置換されていてもよい複素環式基カルボニル(置換基の例:低級アルキル、低級アルコキシ))、具体的には低級アルキルアミノ低級アルキル(例:2-ジメチルアミノエチル、2-ジエチルアミノエチル)、低級アルコキシ低級アルキル(例:1-メトキシエチル、2-メトキシプロピル、2-メトキシエチル、3-メトキシプロピル、4-メトキシブチル、2-エトキシエチル、3-エトキシプロピル、4-エトキシブチル、2-プロポキシエチル、3-プロポキシプロピル、4-プロポキシブチル)またはアリールオキシ低級アルキル(例:2-フェノキシエチル、3-フェノキシプロピル);置換されていてもよいシクロアルキル(例:シクロプロピル);置換されていてもよいシクロアルキル低級アルキル(例:シクロプロピルメチル、1-アダマンチルメチル、2-アダマンチルメチル、ドデカヘドランメチル、キュバンメチル);置換されていてもよくアリール(例:フェニル;置換基の例:低級アルキル、ハロゲン、低級アルキルオキシ、ニトロ、または置換基部分は、ヘテロ原子(例:O)が介在していてもよい低級アルキレンであってもよい);置換されていてもよいアリール低級アルキル(例:ベンジル;置換基の例:低級アルキル、ハロゲン、低級アルキルオキシ、ニトロ、または置換基部分は、ヘテロ原子(例:O)が介在していてもよい低級アルキレンであってもよい);置換されていてもよい複素環式基(好ましくは5〜6員環)(例:ピコリル、ピリジル;置換基の例:低級アルキル、ハロゲン、低級アルキルオキシ、ニトロ);または置換されていてもよい複素環式基(好ましくは5〜6員環)低級アルキル(例:ピペロニルメチル、2-モルホリノエチル、チオフェンメチル、フランメチル、テトラヒドロフランメチル、ジオキサンメチル、テトラヒドロピランメチル、チアゾールメチル、オキサゾールメチル、1,2,4-オキサジアゾールメチル、1,3,4-オキサジアゾールメチル;置換基の例:低級アルキル、ハロゲン、低級アルキルオキシ、ニトロ;該複素環はベンゼン環と縮合していてもよい。)である。
22は、好ましくは置換されていてもよいアルキル(例:メチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、ネオペンチル;置換基の例:アミノ、低級アルキルアミノ、低級アルコキシ、アリールオキシ、シアノ、ハロゲン、(置換)カルバモイル、アシルアミノ、オキソ)、具体的には低級アルキルアミノ低級アルキル(例:2-ジメチルアミノエチル、2-ジエチルアミノエチル)、低級アルコキシ低級アルキル(例:1-メトキシエチル、2-メトキシプロピル、2-メトキシエチル、3-メトキシプロピル、4-メトキシブチル、2-エトキシエチル、3-エトキシプロピル、4-エトキシブチル、2-プロポキシエチル、3-プロポキシプロピル、4-プロポキシブチル)、アリールオキシ低級アルキル(例:2-フェノキシエチル、3-フェノキシプロピル)、シアノ低級アルキル(例:シアノメチル)、ハロゲン化低級アルキル(例:フルオロメチル、2,2,2-トリフルオロメチル)、またはカルボランメチル、アシルアミノ低級アルキル(例:2-アセトアミドエチル);低級アルケニル(例:アリル、プロパルギル、クロチル);シクロアルキル低級アルキル(例:3-シクロプロピル、シクロプロピルメチル、1-アダマンチルメチル、2-アダマンチルメチル、ドデカヘドランメチル、キュバンメチル);置換されていてもよいアリール(例:フェニル;置換基部分は、ヘテロ原子(例:O)が介在していてもよい低級アルキレンであってもよい);置換されていてもよいアリール低級アルキル(例:ベンジル;置換基部分は、ヘテロ原子(例:O)が介在していてもよい低級アルキレンであってもよい);置換されていてもよい複素環式基(例:ピコリル、ピリジル;置換基の例:低級アルキル);置換されていてもよい複素環式基低級アルキル(例:ピペロニルメチル、モルホリノエチル、フランメチル、テトラヒドロフランメチル、ジオキサンメチル、テトラヒドロピランメチル、トリアゾールメチル、テトラゾールメチル、チアゾールメチル、オキサゾールメチル、1,2,4-オキサジアゾールメチル、1,3,4-オキサジアゾールメチル、イソオキサゾールメチル、イミダゾールメチル、メチルピロールメチル、18-クラウンエーテルメチル;置換基の例:低級アルキル);置換されていてもよい低級アルキルカルボニル(例:アセチル;置換基の例:低級アルコキシ(例:メトキシ));置換されていてもよいアリールカルボニル(例:ベンゾイル;置換基の例:低級アルコキシ);置換(チオ)ウレア(例:ウレア、低級アルキルウレア(例:ジメチルウレア)、ジメチルチオウレア);または置換スルホニル(例:アルキルスルホニル(例:メタンスルホニル)、アリールスルホニル(例:ベンゼンスルホニル)、複素環式基スルホニル(例:チオフェンスルホニル))である。
C環は、置換されていてもよい複素環または置換されていてもよい炭素環を示す。BおよびBはそれぞれ独立してC、CR23、またはNである。但し、BおよびBが、それぞれ独立してCR23またはNの場合、破線は結合の非存在を示す。C環としては、前記A環やG環と同様の複素環が例示され、C環上の置換基も同様に例示される。すなわち、C環上の置換基は前記置換基群S2から選択される同一又は異なる、1またはそれ以上の置換基が例示される。またC環上の置換基部分は、隣接する原子と一緒になって、さらに縮合環またはスピロ環、好ましくは置換されていてもよい炭素環(好ましくは5〜6員環)または置換されていてもよい複素環(好ましくは5〜6員環)を形成してもよい。
C環が炭素環の場合、BおよびBはそれぞれ独立してCまたはCHである、炭素環としては5〜7員環が例示される。
破線は、結合の存在または非存在を示すが、好ましくは非存在を示す。
C環は以下の環を包含する。
(ZはCH、O、S、SO、SOまたはNR19
C環上の置換基として好ましい態様の一つは、低級アルキル(例:メチル、イソプロピル)、低級アルコキシ低級アルキル(例:2−メトキシエチル)、置換されていてもよいアミノ(置換基の例:低級アルキル(例:メチル)、低級アルキルカルボニル(例:アセチル))である。
19はより好ましくは、水素、低級アルキル、低級アルコキシ低級アルキルである。
は、好ましくは水素または置換されていてもよい低級アルキル、より好ましくは水素である。
化合物(I−3−3)において、Rは好ましくは、化合物(I−3−2)のRと同様の基が例示される。

H環は前記A環と同意義の複素環を意味し、好ましくは5〜7員環であり、各環上の置換基もA環の場合と同じ置換基が例示される。即ち、H環上の置換基は前記置換基群S2から選択される同一又は異なる、1またはそれ以上の置換基が例示される。またH環上の置換基部分は、隣接する原子と一緒になって、さらに縮合環またはスピロ環、好ましくは置換されていてもよい炭素環(好ましくは5〜6員環)または置換されていてもよい複素環(好ましくは5〜6員環)を形成してもよい。
は、好ましくは水素または置換されていてもよい低級アルキル、より好ましくは水素である。
24は、前記のR20、R21、R22およびR23の場合と同様の基が例示されるが、好ましくは水素、置換されていてもよい低級アルキル(置換基:アミノ、低級アルキルアミノ、低級アルコキシ、アリールオキシ、シアノ、ハロゲン、(置換)カルバモイル、アシルアミノ、低級アルキニル、ヒドロキシ)、シクロアルキル、シクロアルキル低級アルキル、フェニル、ベンジル、5〜6員芳香族複素環式基、5〜6員複素環式基低級アルキル、置換されていてもよい低級アルキルカルボニル(置換基:低級アルコキシ、ハロゲン)、置換されていてもよいベンゾイル(置換基:低級アルコキシ、ハロゲン)、置換スルホニル(置換基:低級アルキル、アリール、複素環式基(好ましくは5〜6員芳香族複素環式基))であり、より好ましくは水素または置換されていてもよい低級アルキルである。
本発明化合物は、その化学構造として少なくとも以下の特徴を有する。
(1)主骨格である縮合ヘテロ環上に、オキソ(=O)、ヒドロキシ(OH)およびオキソ(=O)が置換している。
(2)縮合ヘテロ環上のオキソの隣接部位に、−Qで示される環式基を有する。Qは好ましくは、置換されていてもよい複素環式基である。
このような構造を有することにより、本発明化合物は、HIV(好ましくはHIV−1)を含むウイルスに対して、非常に強いインテグラーゼ阻害作用および/または細胞増殖阻害活性を示す。また好ましくは耐性菌にも有効である。一方、その他の部分(R、R14、R、A環、D環、B、B、G環、C環、H環等)の構造は比較的自由度が大きく、種々の置換基を有していても良く、また縮合環を形成していてもよく、該縮合環はさらに置換されていてもよい。
本発明は、前記化合物の製薬上許容される塩及びそれらの溶媒和物も提供する。本発明化合物の理論上可能なすべての互変異性体、幾何異性体、立体異性体、光学異性体、ラセミ体等も、本発明の範囲内である。
本発明化合物の製薬上許容される塩としては、塩基性塩として、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩;カルシウム塩、マグネシウム塩等のアルカリ土類金属塩;アンモニウム塩;トリメチルアミン塩、トリエチルアミン塩、ジシクロヘキシルアミン塩、エタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩、ブロカイン塩、メグルミン塩、ジエタノールアミン塩またはエチレンジアミン塩等の脂肪族アミン
塩;N,N-ジベンジルエチレンジアミン、ベネタミン塩等のアラルキルアミン塩;ピリジン塩、ピコリン塩、キノリン塩、イソキノリン塩等のヘテロ環芳香族アミン塩;テトラメチルアンモニウム塩、テトラエチルアンモニウム塩、ベンジルトリメチルアンモニウム塩、ベンジルトリエチルアンモニウム塩、ベンジルトリブチルアンモニウム塩、メチルトリオクチルアンモニウム塩、テトラブチルアンモニウム塩等の第4級アンモニウム塩;アルギニン塩、リジン塩等の塩基性アミノ酸塩等が挙げられる。酸性塩としては、例えば、塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩、炭酸塩、炭酸水素塩、過塩素酸塩等の無機酸塩;酢酸塩、プロピオン酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、フマール酸塩、酒石酸塩、リンゴ酸塩、クエン酸塩、アスコルビン酸塩等の有機酸塩;メタンスルホン酸塩、イセチオン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩等のスルホン酸塩;アスパラギン酸塩、グルタミン酸塩等の酸性アミノ酸塩等が挙げられる。
本発明化合物の溶媒和物としては、アルコール和物や水和物等が挙げられる。
本発明化合物は、市販試薬や公知化合物を原料にして、好ましくは、以下の方法またはそれに準じて合成できる。化合物(I−1)、(I−3)を例にして合成法を説明するが、その他の本発明化合物も同様にして合成できる。
(製法1)
(式中、Halはハロゲン;R′はヒドロキシ保護基;その他の記号は前記と同意義)

Qは好ましくは、置換されていてもよい5員の複素環式基(例:チアゾール、チアジアゾール)である。
(工程1)
化合物(II−1)と化合物(II−2)をパラジウム触媒存在下、カップリング反応させることにより、化合物(II−3)を得る。
化合物(II−1)は、WO2006/116764やWO2010/068262等に記載の方法により合成できる。
化合物(II−2)は、WO2011/105590等に記載の公知化合物であるか、または当業者に周知の方法により合成できる。
反応温度は、好ましくは室温〜加熱条件下、より好ましくは40℃〜150℃であり、本反応は好ましくは窒素気流下に行われる。
反応時間は、好ましくは数分〜数十時間、より好ましくは数十分〜数時間、さらに好ましくは30分〜2時間である。
反応溶媒としては、好ましくはDMF、DMA、アセトニトリル、トルエン、1,4−ジオキサン、水またはそれらの混合溶媒が例示される。
パラジウム触媒としては、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド、ジクロロ[1,1'-ビス(ジフェニルフォスフィノ)フェロセン]パラジウムが例示される。
好適に反応を進行させために、配位子(例:トリ(2−フリル)ホスフィン、トリブチルホスフィン)を添加し得る。
(工程2)
化合物(II−3)を、好ましくは酸存在下でヒドロキシ脱保護反応に付すことにより、化合物(I−1)を得る。
反応温度は、好ましくは、低温〜室温である。
反応時間は、好ましくは数分〜数時間、好ましくは30分〜2時間である。
酸としては、酢酸、トリフルオロ酢酸、リン酸、塩酸、硫酸、臭化水素酸が例示される。
溶媒としては、クロロホルム、ヘキサン、塩化メチレン、トルエン、アルコール(例:メタノール、エタノール)、酢酸エチル、アセトニトリル、ジオキサン、水またはそれらの混合溶媒が例示される。また上記の酸を溶媒として使用してもよい。
(製法2)
は好ましくは、低級アルキレン(例:メチレン)である。Rは好ましくはハロゲンである。
(工程1)
化合物(IV−1)と化合物(IV−2)を、所望により塩基存在下、反応させることにより、化合物(IV−3)を得る。
化合物(IV−1)は、好ましくは、当業者に周知の方法により、クロロ蟻酸エチル等で酸クロライドとした後、化合物(IV−2)を反応させる。
反応温度は、好ましくは、低温〜室温、より好ましくは氷冷下〜室温である。
反応時間は、好ましくは数分〜数十時間、より好ましくは10分〜数時間、さらに好ましくは30分〜2時間である。
溶媒としては、DMF、クロロホルム、ヘキサン、塩化メチレン、トルエン、酢酸エチル、1、4−ジオキサン、またはそれらの混合溶媒が例示される。
塩基としては、好ましくは有機アミン、より好ましくはジメチルアミノピリジン等が例示される。

(工程2)
化合物(IV−3)を好ましくは酸で処理することにより、化合物(I−1′)を得る。
反応温度は、好ましくは、低温〜室温である。
反応時間は、好ましくは数分〜数時間、好ましくは30分〜2時間である。
酸としては、酢酸、トリフルオロ酢酸、リン酸、塩酸、硫酸、臭化水素酸が例示される。
溶媒としては、クロロホルム、ヘキサン、塩化メチレン、トルエン、アルコール(例:メタノール、エタノール)、酢酸エチル、アセトニトリル、ジオキサン、水またはそれらの混合溶媒が例示される。また上記の酸を溶媒として使用してもよい。
(製法3)

(式中、各記号は前記と同意義)

は好ましくは、低級アルキレン(例:メチレン)である。Rは好ましくはハロゲンである。
(工程1)
化合物(V−1)と化合物(IV−2)を反応させることにより、化合物(V−3)を得る。
化合物(V−1)は、好ましくは、当業者に周知の方法により、酸クロライドとした後、化合物(IV−2)を反応させる。
反応温度は、好ましくは、低温〜室温である。
反応時間は、好ましくは数分〜数十時間、より好ましくは数十分〜数時間、さらに好ましくは30分〜2時間である。
溶媒としては、クロロホルム、ヘキサン、塩化メチレン、トルエン、酢酸エチル、1、4−ジオキサン、またはそれらの混合溶媒が例示される。
(工程2)
化合物(V−3)を製法1と同様にヒドロキシ脱保護反応に付すことにより、化合物(I−3′)を得る。
上記で得られた本発明化合物をさらに化学修飾して、別の化合物を合成してもよい。また上記反応中で、側鎖部分などに反応性官能基(例:OH、COOH、NH)が存在する場合には、所望により、反応前に保護し、反応後に脱保護してもよい。
保護基(アミノ保護基、ヒドロキシ保護基など)としては、例えばエトキシカルボニル、t−ブトキシカルボニル、アセチル、ベンジルなどの、Protective Groups in Organic Synthesis、T.W.Green著、John
Wiley & Sons Inc.(1991年)などに記載されている保護基をあげることができる。保護基の導入および脱離方法は、有機合成化学で常用される方法[例えば、Protective Groups in Organic Synthesis、T. W. Greene著、John Wiley & Sons Inc.(1991年)参照]などに記載の方法あるいはそれらに準じて得ることができる。また、各置換基に含まれる官能基の変換は、上記製造法以外にも公知の方法[例えば、Comprehensive Organic Transformations、R.C.Larock著(1989年)など]によっても行うことができ、本発明の化合物の中には、これを合成中間体としてさらに新規な誘導体へ導くことができるものもある。上記各製造法における中間体および目的化合物は、有機合成化学で常用される精製法、例えば中和、濾過、抽出、洗浄、乾燥、濃縮、再結晶、各種クロマトグラフィーなどに付して単離精製することができる。また、中間体においては、特に精製することなく次の反応に供することも可能である。
本発明化合物は、例えば抗ウイルス薬等の医薬として有用である。本発明化合物は、ウイルスのインテグラーゼに対して顕著な阻害作用を有する。よって本発明化合物は、動物細胞内で感染時に少なくともインテグラーゼを産出して増殖するウイルスに起因する各種疾患に対して、予防又は治療効果が期待でき、例えば、レトロウイルス(例、HIV-1、HIV-2、HTLV-1、SIV、FIV等)に対するインテグラーゼ阻害剤として有用であり、抗HIV薬等として有用である。より好ましい化合物は、体内動態として、血中濃度が高い、効果の持続時間が長い、および/または組織移行性が顕著である等の特徴も有している。また好ましい化合物は副作用の点で安全である。
また、本発明化合物は、逆転写酵素阻害剤および/又はプロテアーゼ阻害剤等の異なる作用メカニズムを有する抗HIV薬と組み合わせて併用療法に用いることもできる。
さらに、上記の使用としては、抗HIV用合剤としてのみならず、カクテル療法等のように、他の抗HIV薬の抗HIV活性を上昇させるような併用剤としての使用も含まれる。
また、本発明化合物は、遺伝子治療の分野において、HIVやMLVをもとにしたレトロウイルスベクターを用いる際に、目的の組織以外にレトロウイルスベクターの感染が広がるのを防止するために使用することができる。特に、試験管内で細胞等にベクターを感染しておいてから体内にもどすような場合に、本発明化合物を事前に投与しておくと、体内での余計な感染を防ぐことができる。
本発明化合物は、経口的又は非経口的に投与することができる。経口投与による場合、本発明化合物は通常の製剤、例えば、錠剤、散剤、顆粒剤、カプセル剤等の固形剤;水剤;油性懸濁剤;又はシロップ剤もしくはエリキシル剤等の液剤のいずれかの剤形としても用いることができる。非経口投与による場合、本発明化合物は、水性又は油性懸濁注射剤、点鼻液として用いることができる。その調製に際しては、慣用の賦形剤、結合剤、滑沢剤、水性溶剤、油性溶剤、乳化剤、懸濁化剤、保存剤、安定剤等を任意に用いることができる。なお、抗HIV薬としては、特に経口剤が好ましい。本発明の製剤は、治療有効量の本発明化合物を製薬上許容される担体又は希釈剤とともに組み合わせる(例えば混合する)ことによって製造される。
本発明化合物の投与量は、投与方法、患者の年齢、体重、状態および疾患の種類によっても異なるが、通常、経口投与の場合、成人1日あたり約0.05mg〜3000mg、好ましくは、約0.1mg〜1000mgを、要すれば分割して投与すればよい。また、非経口投与の場合、成人1日あたり約0.01mg〜1000mg、好ましくは、約0.05mg〜500mgを投与する。
以下に実施例を示す。
〈略号〉
DMF:ジメチルホルムアミド
Bn:ベンジル
PdCl2(dppf): ジクロロ[1,1'-ビス(ジフェニルフォスフィノ)フェロセン]パラジウム

実施例1

工程1 化合物3の合成
窒素気流下、化合物1(1.00g、2.39mmol)のDMF(5ml)溶液に、化合物2(1.72g、3.57mmol)及びPdCl(dppf)(175mg、0.239mmol)を加え、110℃にて1時間撹拌した。得られた反応液を室温まで放冷後、酢酸エチル(50ml)で希釈し、飽和フッ化カリウム水溶液(50ml)を加え、終夜撹拌した。析出した不溶物をろ過後、分液し、水層を酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を3回水洗し、硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を留去した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、精製した。はじめにヘキサン−酢酸エチル(1:1、v/v)で溶出し、次いで酢酸エチルのみで溶出した。目的の画分を濃縮し、化合物3(1.04g、収率82%)を得た。

1H-NMR(CDCl3)δ:1.32 (d, J = 7.2 Hz, 3H), 1.49 (dd, J = 2.1 Hz, 13.5 Hz, 1H), 2.09-2.21 (m, 1H), 3.91-3.95 (m, 2H), 4.10 (dd, J = 6.0 Hz, 13.2 Hz,1H), 4.15 (s, 2H), 4.24 (dd, J = 3.9 Hz, 13.2 Hz,1H), 4.95-5.04 (m, 1H), 5.15-5.19 (m, 1H), 5.34 (d, J = 13.2 Hz, 1H), 5.42 (d, J = 13.2 Hz, 1H), 6.95-7.02 (m, 2H), 7.19-7.36(m, 5H), 7.54 (s. 1H), 7.66 (d, J = 6.9 Hz, 2H), 8.40 (s, 1H).

工程2 化合物4の合成
工程1で得られた化合物3(1.00g、1.88mmol)をトリフルオロ酢酸(10.0ml)に溶解させ、室温にて1時間撹拌した。反応溶液を濃縮し、クロロホルムを加えこれを濃縮した後、4N塩酸/酢酸エチル溶液を加えて、これを濃縮した。得られた個体を酢酸エチルに懸濁させ、ろ過し、化合物4(888mg、収率99%)を得た。

1H-NMR(DMSO-d6)δ:1.34 (d, J = 6.9 Hz, 3H),1.55 (d, J = 12.6 Hz, 1H), 1.99-2.07 (m, 1H), 3.88-3.93 (m, 1H), 3.99-4.08 (m, 1H), 4.20 (s, 2H), 4.39 (dd, J = 5.7 Hz, 13.8 Hz), 4.60 (dd, J = 3.9 Hz, 13.8 Hz), 4.78-4.83 (m, 1H), 5.46-5.49 (m, 1H), 7.17 (t, J = 8.7 Hz, 2H), 7.32-7.37 (m, 2H),7.69 (s, 1H), 8.78 (s, 1H).
実施例2
実施例1と同様の手法により、以下の化合物を合成した。

1H-NMR(DMSO-d6)δ:1.35 (d, J = 7.2 Hz, 3H), 1.55 (d, J = 12.6 Hz, 1H), 1.96-2.07 (m, 1H), 3.88-3.93 (m, 1H), 4.02-4.08 (m, 1H), 4.22 (s, 2H), 4.39 (dd, J = 5.7 Hz, 13.8 Hz, 1H), 4.60 (dd, J = 3.9 Hz, 13.8 Hz), 4.79-4.85 (m, 1H), 5.46-5.49 (m, 1H), 7.04-7.11 (m, 1H), 7.21-7.28 (m, 1H), 7.46 (dd, J = 8.7 Hz, 15.6 Hz, 1H), 7.66 (s, 1H), 8.74 (s, 1H).
実施例3
工程1 化合物8の合成
化合物6(200mg、0.52mmol)のDMF(5ml)溶液に、氷冷下、トリエチルアミン(263mg、2.60mmol)及びクロロ蟻酸エチル(169mg、1.56mmol)を加えた。同温度で10分間撹拌後、化合物7(287mg、1.56mmol)とジメチルアミノピリジン(6mg、0.05mmol)を加え、同温度で1時間撹拌した。得られた反応溶液に水を加え、酢酸エチルで3回洗浄後、水層をクロロホルムで2回抽出した。合わせた抽出液を硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を留去した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、精製した。はじめにクロロホルムのみで溶出し、次いでクロロホルム−メタノール(3:2、v/v)で溶出した。目的の画分を濃縮し、化合物8(109mg、収率38%)を得た。

1H-NMR(CDCl3)δ:1.31 (d, J = 6.9 Hz, 3H),1.49 (d, J = 12.3 Hz, 1H), 2.04-2.19 (m, 1H), 3.93 (d, J = 8.7 Hz, 2H), 3.40-4.06 (m, 1H), 4.08-4.20 (m, 1H), 4.13 (s, 2H), 4.94-4.99 (m, 1H), 5.13-5.16 (m, 1H), 5.37 (d, J = 9.9 Hz, 1H), 5.44 (d, J = 9.9 Hz, 2H), 7.06 (t, J = 8.4 Hz, 2H), 7.19-7.35 (m, 5H), 7.58-7.60 (m, 2H), 8.12 (s, 1H), 10.43 (br, 1H), 13.71 (s, 1H).

工程2 化合物9の合成
工程1で得られた化合物8(109mg、0.92mmol)を4N塩酸/ジオキサン溶液(3.0ml)に溶解させ、室温で30分間撹拌した。析出した固体をろ過後、ジイソプロピルエーテルに懸濁させ、ろ過すると、化合物9(62mg、収率65%)を得た。

1H-NMR(DMSO-d6)δ:1.35 (d, J = 6.9 Hz, 3H), 1.55 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 1.97-2.07 (m, 1H), 3.91 (dd, J = 3.6 Hz, 11.4 Hz, 1H), 4.05 (t, J = 10.2 Hz, 1H), 4.39-4.49 (m, 1H), 4.47 (s, 1H), 4.60-4.66 (m, 1H), 4.80 (t, J = 6.3 Hz, 1H),5.47-5.50 (m, 1H), 7.18 (t, J = 9.0 Hz, 2H), 7.39-7.44 (m, 2H), 8.90 (s, 1H).
実施例4
実施例3と同様の手法により、以下の化合物を合成した。

1H-NMR(DMSO-d6)δ:1.35 (d, J = 6.9 Hz, 3H), 1.55 (d, J = 12.3 Hz, 1H), 1.97-2.09 (m, 1H), 3.88-3.93 (m, 1H), 4.01-4.09 (m, 1H), 4.43 (1H, dd, J = 5.1 Hz, 13.8 Hz, 1H), 4.63 (dd, J = 3.9 Hz, 13.8 Hz), 4.78-4.82 (m, 1H), 5.47-5.51 (m, 1H), 7.08-7.14 (m, 1H), 7.25-7.32 (m, 1H), 7.50-7.58 (m, 1H), 8.90 (s,1H).
実施例A
以下に示される化合物を合成する。

Qは、以下のいずれかの置換基である。
試験例1(インテグラーゼ阻害活性)
(試験方法)
(1)DNA溶液の調製
特許文献2の試験例1に記載の方法と同一の方法で、基質DNA溶液(2pmol/μl)およびターゲットDNA溶液(5pmol/μl)を調製した。ターゲットDNA各溶液は、一旦煮沸後、ゆるやかに温度を下げて相補鎖同士をアニーリングさせてから用いた。基質DNAとターゲットDNAの各配列は、同試験例に記載の通りである。
(2)阻害率(IC50値)の測定
Immobilizer-Streptavidin Plates(NUNC社製)に基質DNA溶液(2pmol/μl)100μlを加え、振盪下、室温で60分間吸着させた後、リン酸バッファーで2回洗浄した。
次に上記方法で調製した各ウエルに、バッファー(組成:150mM MOPS(pH7.2), 75mM MnCl2, 50 mM 2-メルカプトエタノール, 25% グリセロール, 500 μg/mlウシ血清アルブミン-フラクションV)12μl、蒸留水39μlから調製した反応溶液51μlを加えた。次にインテグラーゼ溶液(30pmol)9μlを加え、良く混合した。ネガティブコントロール(NC)としてのウエルには、希釈液(組成:50mM Hepes(pH8.0), 10mM DTT, 10%Glycerol, 0.5M NaC1)9μlを加えプレートミキサーを用いて良く混合した。
プレートを30℃で60分インキュベート後、反応液を捨て、200μlの洗浄バッファー(組成:150mM MOPS(pH7.2), 50mM 2-メルカプトエタノール, 25%グリセロール, 500μg/ml ウシ血清アルブミン-フラクションV)で3回洗浄した。
次に各ウエルにバッファー(組成:150mM MOPS(pH7.2), 75mM MgCl2, 50mM 2-メルカプトエタノール, 25%グリセロール, 500μg/ml ウシ血清アルブミン-フラクションV)12μl、蒸留水41μlから調製した反応溶液53μlを加える。さらに各ウエルに被検化合物のDMSO溶液6μlを加え、ポジティブコントロール(PC)およびネガティブコントロール(NC)としてのウエルには、DMSO 6μlを加え、プレートミキサーを用いてよく混合する。プレートを30℃で60分インキュベート後、ターゲットDNA(5pmol/μl)1μlを加え、プレートミキサーを用いてよく混合した。
各プレートを30℃で10分間インキュベート後、反応液を捨て、リン酸バッファーで2回洗浄した。次にアルカリフォスファターゼ標識した抗ジゴキシゲニン抗体(ヒツジFabフラグメント:ベーリンガー社製)を抗体希釈液で2000倍に希釈して100μl加え、30℃で1時間結合させた後、0.05% Tween20を含むリン酸バッファーで2回、リン酸バッファーで2回、順次洗浄した。次に、アルカリフォスファターゼ呈色バッファー(組成:0.9mMパラニトロフェニルホスフェート(PIERCE社製), 1Mジエタノールアミン(Thermo;pH9.8))を150μl加えて30℃で1時間反応させ、各ウエルの吸光度(OD405nm)を測定し、以下の計算式に従い阻害率(IC50)を求めた。
阻害率(%)=100[1−{(C abs.− NC abs.) / (PC abs.− NC abs.)}]
C abs. :化合物のウエルの吸光度
NC abs.:NCの吸光度
PC abs.:PCの吸光度

試験例2(抗HIV活性)
(試験方法)
予め被験試料を96 ウエルプレートに2倍段階希釈系列を作製した(50μL/ウエル)。抗HIV活性測定用、細胞毒性測定用の2枚作製した。各薬剤について2重測定を実施した。2.5X10^5/mLのMT-4細胞懸濁液を、被験試料が入った96 ウエルプレートに100μL/ウエルずつ分注した。HIVのウイルス液を被験試料、細胞が入った96 ウエルプレートに50μL/ウエルずつ分注した。細胞毒性測定用のプレートには、培養液を50μL/ウエルずつ分注した。プレートミキサーで混和し、CO2インキュベーターで4日間培養した。4日間培養した96 ウエルプレートを肉眼、顕微鏡下で観察し、陽性コントロール、および陰性コントロールのウエルについて、ウイルス増殖、抑制が問題ない事を確認した。MTT(3-(4,5-dimethylthiazol-2-yl)-2,5-diphenyltetrazolium bromide)液を各ウエルに30μLずつ分注した。CO2インキュベーターで1時間反応させた。各ウエルから、細胞を吸わないように150μLの上清を除去した。150μLの細胞溶解液を加え、プレートミキサーで細胞が全て溶解するまで良く混和した。混和した96ウエルプレートを、マイクロプレートリーダーで560 nm/690 nmの2波長で吸光度を測定した。次の計算式に基づき50% HIV阻害濃度 (EC50)を算出した。
EC50 = 10 Z
Z = (50% - Low %) / (High % -Low %) x {log(High conc.) - log(Low conc.)} + log(Low conc.)
次の計算式に基づき50% 細胞毒性濃度 (CC50)を算出した。
CC50 = 10 Z
Z = (50% - Low %) / (High % -Low %) x {log(High conc.) - log(Low conc.)} + log(Low conc.)
次の計算式に基づき選択指数(selectivity index(SI))を算出した。
SI=CC50/EC50
(結果)
製剤例
「活性成分」なる用語は、本発明化合物、その互変異性体、それらの製薬的に許容される又はそれらの溶媒和物を意味する。
製剤例1
硬質ゼラチンカプセルは次の成分を用いて製造する:
用量
(mg/カプセル)
活性成分 250
デンプン(乾燥) 200
ステアリン酸マグネシウム 10
合計 460mg
製剤例2
錠剤は下記の成分を用いて製造する:
用量
(mg/カプセル)
活性成分 250
セルロース(微結晶) 200
二酸化ケイ素(ヒューム) 10
ステアリン酸 5
合計 665mg
成分を混合し、圧縮して各重量665mgの錠剤にする。
本発明化合物は、ウイルス、特にHIVに対してインテグラーゼ阻害活性および/または細胞増殖阻害活性を有する。よって、インテグラーゼが関与する各種疾患やウイルス感染症(例:エイズ)等の予防または治療に有用である。

Claims (12)

  1. 以下のいずれかの式で示される化合物またはその製薬上許容される塩。
    式(I−1):


    (式中、
    Qは、置換されていてもよく縮合していてもよい炭素環式基または置換されていてもよく縮合していてもよい複素環式基;
    は、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、置換されていてもよい低級アルキル、置換されていてもよいシクロアルキル、置換されていてもよい低級アルケニル、置換されていてもよい低級アルコキシ、置換されていてもよい低級アルケニルオキシ、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいアリールオキシ、置換されていてもよい複素環式基、置換されていてもよい複素環式基オキシ基、または置換されていてもよいアミノ;
    A環は、置換されていてもよい複素環;
    14およびRは、それぞれ独立して、水素、置換されていてもよい低級アルキル、置換されていてもよいシクロアルキル、置換されていてもよいシクロアルキル低級アルキル、置換されていてもよい低級アルケニル、置換されていてもよい低級アルコキシ、置換されていてもよい低級アルケニルオキシ、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいアリール低級アルキル、置換されていてもよいアリールオキシ、置換されていてもよい複素環式基、置換されていてもよい複素環式基低級アルキル、置換されていてもよい複素環式基オキシ、置換されていてもよいリン酸残基、置換されていてもよいリン酸残基で置換されたアリール、置換されていてもよいリン酸残基で置換されたアラルキル、置換されていてもよいリン酸残基で置換されたヒドロキシ、置換されていてもよいリン酸残基で置換されたアミノ、または置換されていてもよいリン酸残基で置換された低級アルキル(該低級アルキルは、O、S、SO、SO、NR(RはRとは独立してRと同一の置換基群から選択される)、−N=および=N−からなる群から選択されるヘテロ原子基が介在していてもよい)、ヒドロキシ、置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよい低級アルキルカルボニル、置換されていてもよいシクロアルキルカルボニル、置換されていてもよいシクロアルキル低級アルキルカルボニル、置換されていてもよい低級アルコキシカルボニル、置換されていてもよいアリールカルボニル、置換されていてもよいアリール低級アルキルカルボニル、置換されていてもよいアリールオキシカルボニル、置換されていてもよい複素環式基カルボニル、置換されていてもよい複素環式基低級アルキルカルボニル、置換されていてもよい複素環式基オキシカルボニル、または置換されていてもよいアミノカルボニル;
    破線は結合の存在または非存在を示す;
    但し、破線が結合の存在を示す場合、Rは存在しない)
    式(I−2):

    (式中、
    D環は、置換されていてもよい複素環;
    その他の記号は前記と同意義)
    式(I−3):


    (式中、
    破線は、結合の非存在を示す;
    およびBは、いずれか一方はCR2021、他方はNR22 であり
    がNR22の場合、RとR22は一緒になって置換されていてもよい複素環を形成してもよく;
    がCR2021の場合、RとR21は一緒になって置換されていてもよい複素環を形成してもよく
    20、R21 および 、それぞれ独立して、水素、置換されていてもよい低級アルキル、置換されていてもよいシクロアルキル、置換されていてもよいシクロアルキル低級アルキル、置換されていてもよい低級アルケニル、置換されていてもよい低級アルコキシ、置換されていてもよい低級アルケニルオキシ、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいアリール低級アルキル、置換されていてもよいアリールオキシ、置換されていてもよい複素環式基、置換されていてもよい複素環式基低級アルキル、置換されていてもよい複素環式基オキシ、置換されていてもよいリン酸残基、置換されていてもよいリン酸残基で置換されたアリール、置換されていてもよいリン酸残基で置換されたアラルキル、置換されていてもよいリン酸残基で置換されたヒドロキシ、置換されていてもよいリン酸残基で置換されたアミノ、または置換されていてもよいリン酸残基で置換された低級アルキル(該低級アルキルは、O、S、SO、SO、NR(Rは、Rとは独立してRと同一の置換基群から選択される)、−N=および=N−からなる群から選択されるヘテロ原子基が介在していてもよい)、ヒドロキシ、置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよい低級アルキルカルボニル、置換されていてもよいシクロアルキルカルボニル、置換されていてもよいシクロアルキル低級アルキルカルボニル、置換されていてもよい低級アルコキシカルボニル、置換されていてもよいアリールカルボニル、置換されていてもよいアリール低級アルキルカルボニル、置換されていてもよいアリールオキシカルボニル、置換されていてもよい複素環式基カルボニル、置換されていてもよい複素環式基低級アルキルカルボニル、置換されていてもよい複素環式基オキシカルボニル、置換されていてもよいアミノカルボニル、置換(チオ)ウレア、または置換スルホニル;
    は水素、置換されていてもよい低級アルキル、置換されていてもよいシクロアルキル、置換されていてもよいシクロアルキル低級アルキル、置換されていてもよい低級アルケニル、置換されていてもよい低級アルコキシ、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいアリール低級アルキル、置換されていてもよいアリールオキシ、置換されていてもよい複素環式基、置換されていてもよい複素環式基低級アルキル、置換されていてもよい複素環式基オキシ、ヒドロキシ、置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよいリン酸残基、置換されていてもよいリン酸残基で置換されたアリール、置換されていてもよいリン酸残基で置換されたアラルキル、置換されていてもよいリン酸残基で置換されたヒドロキシ、置換されていてもよいリン酸残基で置換されたアミノ、または置換されていてもよいリン酸残基で置換された低級アルキル(該低級アルキルは、CO、O、S、SO、SO、NRa(Raは水素または低級アルキル)、−N=および=N−からなる群から選択されるヘテロ原子基が介在していてもよい);
    その他の記号は、前記と同意義)
    式(I−3−3):

    (式中、
    C環は、置換されていてもよい複素環または置換されていてもよい炭素環であり、
    破線は、結合の存在または非存在を示し、
    およびB は、それぞれ独立してC、CR 23 、またはNであり、
    ただし、B およびB がそれぞれ独立してCR 23 またはNの場合、破線は結合の非存在を示し、
    C環が炭素環である場合、B およびB は、それぞれ独立してCまたはCHであり、
    23 は、独立して、水素、置換されていてもよい低級アルキル、置換されていてもよいシクロアルキル、置換されていてもよいシクロアルキル低級アルキル、置換されていてもよい低級アルケニル、置換されていてもよい低級アルコキシ、置換されていてもよい低級アルケニルオキシ、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいアリール低級アルキル、置換されていてもよいアリールオキシ、置換されていてもよい複素環式基、置換されていてもよい複素環式基低級アルキル、置換されていてもよい複素環式基オキシ、置換されていてもよいリン酸残基、置換されていてもよいリン酸残基で置換されたアリール、置換されていてもよいリン酸残基で置換されたアラルキル、置換されていてもよいリン酸残基で置換されたヒドロキシ、置換されていてもよいリン酸残基で置換されたアミノ、または置換されていてもよいリン酸残基で置換された低級アルキル(該低級アルキルは、O、S、SO、SO 、NR (R は、R とは独立してR と同一の置換基群から選択される)、−N=および=N−からなる群から選択されるヘテロ原子基が介在していてもよい)、ヒドロキシ、置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよい低級アルキルカルボニル、置換されていてもよいシクロアルキルカルボニル、置換されていてもよいシクロアルキル低級アルキルカルボニル、置換されていてもよい低級アルコキシカルボニル、置換されていてもよいアリールカルボニル、置換されていてもよいアリール低級アルキルカルボニル、置換されていてもよいアリールオキシカルボニル、置換されていてもよい複素環式基カルボニル、置換されていてもよい複素環式基低級アルキルカルボニル、置換されていてもよい複素環式基オキシカルボニル、置換されていてもよいアミノカルボニル、置換(チオ)ウレア、または置換スルホニル;
    は水素、置換されていてもよい低級アルキル、置換されていてもよいシクロアルキル、置換されていてもよいシクロアルキル低級アルキル、置換されていてもよい低級アルケニル、置換されていてもよい低級アルコキシ、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいアリール低級アルキル、置換されていてもよいアリールオキシ、置換されていてもよい複素環式基、置換されていてもよい複素環式基低級アルキル、置換されていてもよい複素環式基オキシ、ヒドロキシ、置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよいリン酸残基、置換されていてもよいリン酸残基で置換されたアリール、置換されていてもよいリン酸残基で置換されたアラルキル、置換されていてもよいリン酸残基で置換されたヒドロキシ、置換されていてもよいリン酸残基で置換されたアミノ、または置換されていてもよいリン酸残基で置換された低級アルキル(該低級アルキルは、CO、O、S、SO、SO 、NR a (R a は水素または低級アルキル)、−N=および=N−からなる群から選択されるヘテロ原子基が介在していてもよい);
    その他の記号は、前記と同意義)
  2. 以下の式で示される請求項1記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
    式(I−1):


    (式中、各記号は、前記と同意義)
  3. Qが、置換されていてもよい複素環式基である、請求項1または2記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
  4. Qの「複素環式基」が、5〜7員の単環性複素環式基である、請求項3記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
  5. Qの「置換されていてもよい複素環式基」の複素環式基が、以下のいずれかの式で示される、請求項3記載の化合物またはその製薬上許容される塩。

  6. Qの「置換されていてもよい」の置換基が、置換基群Aから選択される1〜4個の同一または異なる置換基である、請求項1〜5のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
    置換基群A:低級アルキル、低級アルコキシ、ハロゲン、ハロゲン化低級アルキル、ハロゲン化低級アルコキシ、および式:

    (式中、
    は、以下の群から選択される基:
    A1:単結合、
    A2:C=OおよびC=Sから選択される基、
    A3:O、S、SO、SOおよびNR1’(R1’は水素もしくは低級アルキル)から選択されるヘテロ原子基、
    A4:XA2およびXA3から選択される同一または異なる、2以上の基が連結して形成される基、
    A5:−N=N−、−C(R1’)=N−、または−N=C(R1’)−(R1’は水素もしくは低級アルキル)から選択される基、
    A6:置換されていてもよい低級アルキレンまたは置換されていてもよい低級アルケニレン、
    A7:XA2、XA3、XA4およびXA5から選択される1またはいずれかの2以上の基が介在しているXA6、および
    A8:XA1〜XA7の任意の組み合わせからなるスペーサー;
    Rは、独立して以下の群から選択される基:
    (1)低級アルキル、
    (2)低級アルコキシ、
    (3)ハロゲン、
    (4)ハロゲン化低級アルキル、
    (5)ハロゲン化低級アルコキシ、および
    (6)低級シクロアルキル
    mは、0〜5の整数)
  7. Qが、以下のいずれかの式で示される、請求項1または2記載の化合物またはその製薬上許容される塩。


    (式中、各記号は、請求項6と同意義)
  8. が低級アルキレン;Rが独立して、低級アルコキシ、ハロゲン、またはハロゲン化低級アルキル;mが1または2である、請求項7記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
  9. 以下のいずれかの式で示される請求項1記載の化合物またはその製薬上許容される塩。

    (式中、Qは、請求項1と同意義)
  10. 請求項1〜9のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩を含有する、医薬組成物。
  11. 抗HIV作用を有する、請求項10記載の医薬組成物。
  12. HIVインテグラーゼ阻害作用を有する、請求項10記載の医薬組成物。
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