JP6163315B2 - 基板処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、基板処理装置に関する。
従来より、半導体基板(以下、単に「基板」という。)の製造工程では、基板処理装置を用いて基板に対して様々な処理が施される。例えば、特許文献1では、基板に付着した有機物を除去液によって除去する基板処理装置が開示されている。当該基板処理装置では、除去液ノズルから基板に対して除去液を供給する前に、裏面側ガスノズルから基板の裏面に対して温調済の窒素ガスを供給することにより、基板の温度が除去液の温度に近づけられる。これにより、基板の表面を流れる除去液の温度を基板の全面においてほぼ均一とし、有機物の除去処理の面内均一性を向上させることができる。
特開2004−158588号公報
ところで、吸着面を有するバキュームチャックにより基板を吸着して保持する特許文献1の基板処理装置では、基板の下面全体に対して処理液による処理を行うことができない。また、基板の下面に対向するガス噴出ノズルを設けつつ下面に処理液を供給する構成では、ガス噴出ノズルへの処理液の流入によるガス噴出ノズルの不具合を避けるため、ガス噴出ノズルへの処理液の流入を抑制する手法も求められる。
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、ガス噴出ノズルから噴出する加熱したガスにより基板を加熱しつつ処理液により基板の上面を処理する基板処理装置において、基板の下面に対して処理液による処理を行うとともに、当該処理の際に、ガス噴出ノズルに当該処理液が流入することを抑制することを目的としている。
請求項1に記載の発明は、基板を処理する基板処理装置であって、上下方向を向く中心軸を中心とする環状であり、水平状態の基板の外縁部を下側から支持する環状支持部と、前記環状支持部の内側にて前記基板の下面の全体に亘って対向する対向面を有する下面対向部と、前記環状支持部を前記基板と共に前記中心軸を中心として前記下面対向部に対して相対的に回転する回転機構と、前記基板の上面に第1処理液を供給する第1処理液供給部と、前記下面対向部に設けられた処理液ノズルから前記基板の前記下面の中央部に第2処理液を供給する第2処理液供給部と、前記下面対向部において前記中心軸から離れた位置に配置され、前記対向面から突出し、前記基板の前記下面に向けて加熱したガスを噴出する少なくとも1つのガス噴出ノズルとを備え、前記対向面が前記中心軸から離れるに従って前記基板から離れる傾斜面であり、前記少なくとも1つのガス噴出ノズルが、前記中心軸とは反対側に向けて前記加熱したガスを噴出するように、前記中心軸に対して傾斜するガス噴出ノズルを含む
請求項に記載の発明は、請求項1に記載の基板処理装置であって、前記中心軸の方向において、前記少なくとも1つのガス噴出ノズルと前記基板の前記下面との間の距離が、8mm以下である。
請求項に記載の発明は、請求項1または2に記載の基板処理装置であって、前記少なくとも1つのガス噴出ノズルが、複数のガス噴出ノズルであり、前記複数のガス噴出ノズルのうち一のガス噴出ノズルの噴出口と前記中心軸との間の距離が、他の一のガス噴出ノズルの噴出口と前記中心軸との間の距離と相違する。
請求項に記載の発明は、請求項1ないしのいずれかに記載の基板処理装置であって、前記第1処理液および前記第2処理液による前記基板に対する処理が行われる、密閉された内部空間を形成する密閉空間形成部をさらに備える。
請求項に記載の発明は、請求項1ないしのいずれかに記載の基板処理装置であって、前記下面対向部の位置が固定され、前記回転機構が、前記環状支持部を前記中心軸を中心として回転する。
本発明によれば、ガス噴出ノズルから噴出する加熱したガスにより基板を加熱しつつ第1処理液により基板の上面を処理する基板処理装置において、基板の下面に対して第2処理液による処理を行うとともに、当該処理の際に、ガス噴出ノズルに第2処理液が流入することを抑制することができる。また、第2処理液を対向面の外側へと容易に導くことができる。
また、請求項の発明では、基板の広範囲を加熱することができる。
基板処理装置を示す断面図である。 気液供給部および気液排出部を示すブロック図である。 基板処理装置の一部を示す断面図である。 基板処理装置の一部を示す断面図である。 下面対向部におけるガス噴出ノズルの配置を示す図である。 基板処理装置における処理の流れを示す図である。 エッチング処理の実験結果を示す図である。 下面対向部におけるガス噴出ノズルの配置の他の例を示す図である。 下面対向部におけるガス噴出ノズルの配置のさらに他の例を示す図である。
図1は、本発明の一の実施の形態に係る基板処理装置1を示す断面図である。基板処理装置1は、略円板状の半導体基板9(以下、単に「基板9」という。)に処理液を供給して基板9を1枚ずつ処理する枚葉式の装置である。図1では、基板処理装置1の一部の構成の断面に対する平行斜線の付与を省略している(他の断面図においても同様)。
基板処理装置1は、チャンバ12と、トッププレート123と、チャンバ開閉機構131と、基板保持部14と、基板回転機構15と、液受け部16と、カバー17とを備える。
チャンバ12は、チャンバ本体121と、チャンバ蓋部122とを備える。チャンバ本体121およびチャンバ蓋部122は非磁性体により形成される。チャンバ本体121は、チャンバ底部210と、チャンバ側壁部214とを備える。チャンバ底部210は、略円板状の中央部211と、中央部211の外縁部から下方に延びる筒状の内側壁部212と、内側壁部212から径方向外方へと広がるベース部213とを備える。チャンバ側壁部214は、上下方向を向く中心軸J1を中心とする環状であり、ベース部213の径方向中央部から上方へと突出する。チャンバ側壁部214を形成する部材は、後述するように、液受け部16の一部を兼ねる。以下の説明では、チャンバ側壁部214と内側壁部212とベース部213とに囲まれた空間を下部環状空間217という。基板保持部14の基板支持部141(後述)に基板9が支持された場合、基板9の下面92は、中央部211の上面211aと対向する。以下の説明では、チャンバ底部210の中央部211を「下面対向部211」と呼び、中央部211の上面211aを「対向面211a」という。下面対向部211の詳細については後述する。
チャンバ蓋部122は中心軸J1に垂直な略円板状であり、チャンバ12の上部を含む。チャンバ蓋部122は、チャンバ本体121の上部開口を閉塞する。図1では、チャンバ蓋部122がチャンバ本体121から離間した状態を示す。チャンバ蓋部122がチャンバ本体121の上部開口を閉塞する際には、チャンバ蓋部122の外縁部がチャンバ側壁部214の上部と接する。
チャンバ開閉機構131は、チャンバ12の可動部であるチャンバ蓋部122を、チャンバ12の他の部位であるチャンバ本体121に対して上下方向に相対的に移動する。チャンバ開閉機構131は、チャンバ蓋部122を昇降する蓋部昇降機構である。チャンバ開閉機構131によりチャンバ蓋部122が上下方向に移動する際には、トッププレート123もチャンバ蓋部122と共に上下方向に一定の範囲にて移動する。チャンバ蓋部122がチャンバ本体121と接して上部開口を閉塞し、さらに、チャンバ蓋部122がチャンバ本体121に向かって押圧されることにより、チャンバ12内に密閉された内部空間(後述の図4参照)が形成される。
基板保持部14は、チャンバ12内に配置され、基板9を水平状態で保持する。すなわち、基板9は、上面91が中心軸J1に垂直に上側を向く状態で基板保持部14により保持される。基板保持部14は、基板9の外縁部を下側から支持する上述の基板支持部141と、基板支持部141に支持された基板9の外縁部を上側から押さえる基板押さえ部142とを備える。基板支持部141は、中心軸J1を中心とする略円環板状の支持部ベース413と、支持部ベース413の上面に固定される複数の第1接触部411とを備える。基板押さえ部142は、トッププレート123の下面に固定される複数の第2接触部421を備える。複数の第2接触部421の周方向の位置は、実際には、複数の第1接触部411の周方向の位置と異なる。
トッププレート123は、中心軸J1に垂直な略円板状である。トッププレート123は、チャンバ蓋部122の下方、かつ、基板支持部141の上方に配置される。トッププレート123は中央に開口を有する。基板9が基板支持部141に支持されると、基板9の上面91は、中心軸J1に垂直なトッププレート123の下面と対向する。トッププレート123の直径は、基板9の直径よりも大きく、トッププレート123の外周縁は、基板9の外周縁よりも全周に亘って径方向外側に位置する。
図1に示す状態において、トッププレート123はチャンバ蓋部122により支持される。詳細には、チャンバ蓋部122の下面には、環状のプレート保持部222が設けられる。プレート保持部222は、中心軸J1を中心とする略円筒状の筒部223と、中心軸J1を中心とする略円板状のフランジ部224とを備える。筒部223は、チャンバ蓋部122の下面から下方に広がる。フランジ部224は、筒部223の下端から径方向外方へと広がる。
トッププレート123は、環状の被保持部237を備える。被保持部237は、中心軸J1を中心とする略円筒状の筒部238と、中心軸J1を中心とする略円板状のフランジ部239とを備える。筒部238は、トッププレート123の上面から上方に広がる。フランジ部239は、筒部238の上端から径方向内方へと広がる。筒部238は、プレート保持部222の筒部223の径方向外側に位置し、筒部223と径方向に対向する。フランジ部239は、プレート保持部222のフランジ部224の上方に位置し、フランジ部224と上下方向に対向する。被保持部237のフランジ部239の下面が、プレート保持部222のフランジ部224の上面に接することにより、トッププレート123が、チャンバ蓋部122から吊り下がるようにチャンバ蓋部122に取り付けられる。
図1に示す基板回転機構15は、いわゆる中空モータである。基板回転機構15は、中心軸J1を中心とする環状のステータ部151と、環状のロータ部152とを備える。ロータ部152は、略円環状の永久磁石を含む。永久磁石の表面は、PTFE樹脂にてモールドされる。ロータ部152は、チャンバ12の内部空間において下部環状空間217内に配置される。ロータ部152の上部には、接続部材を介して基板支持部141の支持部ベース413が取り付けられる。支持部ベース413は、ロータ部152の上方に配置される。
ステータ部151は、チャンバ12外(すなわち、内部空間の外側)においてロータ部152の周囲、すなわち、径方向外側に配置される。本実施の形態では、ステータ部151は、ベース部213に固定され、液受け部16の下方に位置する。ステータ部151は、中心軸J1を中心とする周方向に配列された複数のコイルを含む。
ステータ部151に電流が供給されることにより、ステータ部151とロータ部152との間に、中心軸J1を中心とする回転力が発生する。これにより、ロータ部152が、中心軸J1を中心として水平状態で回転する。ステータ部151とロータ部152との間に働く磁力により、ロータ部152は、チャンバ12内において直接的にも間接的にもチャンバ12に接触することなく浮遊し、中心軸J1を中心として基板9を基板支持部141と共に浮遊状態にて回転する。
液受け部16は、カップ部161と、カップ移動機構162とを備える。既述のように、チャンバ側壁部214を形成する部材の一部は液受け部16に含まれる。カップ部161は中心軸J1を中心とする環状であり、チャンバ側壁部214の径方向外側に位置する。カップ移動機構162はカップ部161を上下方向に移動する。
カップ部161の下部は、チャンバ側壁部214の外側に位置する環状の液受け凹部165内に位置する。液受け凹部165の外周を囲む略円筒状の外壁部168の上端部には、中心軸J1を中心とする略円環板状の外シール部169が固定される。外シール部169は、外壁部168の上端部から径方向内方へと広がり、液受け凹部165の上部開口の外周部を全周に亘って覆う。
チャンバ蓋部122の中央には上部ノズル181が固定される。上部ノズル181は、トッププレート123の中央の開口に挿入可能である。チャンバ底部210の下面対向部211の中央には、下部ノズル182が取り付けられる。下面対向部211には、複数のガス噴出ノズル180がさらに取り付けられる。液受け凹部165の底部は、第1排出路191に接続される。内側壁部212とチャンバ側壁部214との間の下部環状空間217の底部は、第2排出路192に接続される。なお、上部ノズル181および下部ノズル182の設置位置は必ずしも中央部分に限らず、例えば基板9の周縁部に対向する位置であってもよい。複数のガス噴出ノズル180の配置については後述する。
図2は、基板処理装置1が備える気液供給部18および気液排出部19を示すブロック図である。気液供給部18は、上述のガス噴出ノズル180、上部ノズル181および下部ノズル182に加えて、薬液供給部183と、純水供給部184と、IPA供給部185と、不活性ガス供給部186と、加熱ガス供給部187とを備える。薬液供給部183、純水供給部184およびIPA供給部185は、それぞれ弁を介して上部ノズル181に接続される。下部ノズル182は、弁を介して純水供給部184に接続される。上部ノズル181は、弁を介して不活性ガス供給部186にも接続される。上部ノズル181は中央に液吐出口を有し、その周囲にガス噴出口を有する。したがって、正確には、上部ノズル181の一部はチャンバ12の内部にガスを供給する広義のガス供給部の一部である。下部ノズル182は中央に液吐出口を有する。複数のガス噴出ノズル180は、弁を介して加熱ガス供給部187に接続される。
液受け部16の液受け凹部165に接続される第1排出路191は、気液分離部193に接続される。気液分離部193は、外側排気部194、薬液回収部195および排液部196にそれぞれ弁を介して接続される。チャンバ底部210に接続される第2排出路192は、気液分離部197に接続される。気液分離部197は、内側排気部198および排液部199にそれぞれ弁を介して接続される。気液供給部18および気液排出部19の各構成は、制御部10により制御される。チャンバ開閉機構131、基板回転機構15およびカップ移動機構162(図1参照)も制御部10により制御される。
本実施の形態では、薬液供給部183から上部ノズル181を介して基板9上に供給される薬液は、フッ酸や水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液等のエッチング液である。純水供給部184は、上部ノズル181または下部ノズル182を介して基板9に純水(DIW:Deionized Water)を供給する。IPA供給部185は、上部ノズル181を介して基板9上にイソプロピルアルコール(IPA)を供給する。基板処理装置1では、上記以外の処理液を供給する処理液供給部が設けられてもよい。また、不活性ガス供給部186は、上部ノズル181を介してチャンバ12内に不活性ガスを供給する。加熱ガス供給部187は、複数のガス噴出ノズル180を介して基板9の下面92に加熱したガス(例えば、120〜130℃に加熱した高温の不活性ガス)を供給する。本実施の形態では、不活性ガス供給部186および加熱ガス供給部187にて利用されるガスは窒素(N)ガスであるが、窒素ガス以外であってもよい。なお、加熱ガス供給部187において加熱した不活性ガスを利用する場合には、基板処理装置1における防爆対策は簡素化可能または不要である。
図1に示すように、カップ部161は、側壁部611と、上面部612と、下面部613とを備える。側壁部611は、中心軸J1を中心とする略円筒状である。上面部612は、中心軸J1を中心とする略円環板状であり、側壁部611の上端部から径方向内方へと広がる。下面部613は、中心軸J1を中心とする略円環板状であり、側壁部611の下端部から径方向外方へ広がる。上面部612および下面部613は、中心軸J1に略垂直である。図1に示す状態では、カップ部161の側壁部611のほぼ全体および下面部613は、液受け凹部165内に位置する。
チャンバ蓋部122の外縁部の下面には、環状のリップシール231,232が設けられる。リップシール231は、チャンバ側壁部214の上端部の上方に位置する。リップシール232は、カップ部161の上面部612の内縁部の上方に位置する。図1に示すチャンバ蓋部122が下降し、カップ部161が上昇すると、図3に示すように、リップシール232とカップ部161の上面部612の内縁部とが上下方向に関して接する。また、チャンバ蓋部122がチャンバ側壁部214まで下降すると、図4に示すように、リップシール231とチャンバ側壁部214の上端部とが接する。
図1に示すように、トッププレート123の外縁部の下面には、複数の第1係合部241が周方向に配列され、支持部ベース413の上面には、複数の第2係合部242が周方向に配列される。これらの係合部は3組以上設けられることが好ましく、本実施の形態では4組設けられる。第1係合部241の下部には上方に向かって窪む凹部が設けられる。第2係合部242は支持部ベース413から上方に向かって突出する。
チャンバ蓋部122が下降すると、図3および図4に示すように、第1係合部241の凹部に第2係合部242が嵌る。これにより、トッププレート123は、中心軸J1を中心とする周方向において基板支持部141の支持部ベース413と係合する。換言すれば、第1係合部241および第2係合部242は、トッププレート123の基板支持部141に対する回転方向における相対位置を規制する(すなわち、周方向における相対位置を固定する)位置規制部材である。チャンバ蓋部122が下降する際には、第1係合部241と第2係合部242とが嵌り合うように、基板回転機構15により支持部ベース413の回転位置が制御される。なお、図3および図4に示す状態では、プレート保持部222によるトッププレート123の保持が解除されている。
既述のように、図1の支持部ベース413の上面には、基板支持部141の複数の第1接触部411が周方向に配列される。複数の第1接触部411は、複数の第2係合部242よりも径方向内側に配置される。また、トッププレート123の外縁部の下面には、基板押さえ部142の複数の第2接触部421が周方向に配列される。複数の第2接触部421は、複数の第1係合部241よりも径方向内側に配置される。上述のように、複数の第2接触部421の周方向の位置は、複数の第1接触部411の周方向の位置と異なる。本実施の形態では、4つの第1接触部411が周方向に等角度間隔にて配置される。また、周方向に関して各第1接触部411の両側に2つの第2接触部421が隣接して配置されており、1つの第1接触部411に隣接する2つの第2接触部421を1組として、4組の第2接触部421が周方向に等角度間隔に配置される。図3および図4に示すように、チャンバ蓋部122が下降した状態では、基板押さえ部142の複数の第2接触部421が基板9の外縁部に接触する。
トッププレート123の下面、および、基板支持部141の支持部ベース413上には、上下方向にて対向する複数対の磁石(図示省略)が設けられる。以下、各対の磁石を「磁石対」ともいう。基板処理装置1では、複数の磁石対が、周方向において第1接触部411、第2接触部421、第1係合部241および第2係合部242とは異なる位置に、等角度間隔にて配置される。基板押さえ部142が基板9に接触している状態では、磁石対の間に働く磁力(引力)により、トッププレート123に下向きの力が働く。これにより、基板押さえ部142が基板9を基板支持部141へと押圧する。
基板処理装置1では、基板押さえ部142が、トッププレート123の自重、および、磁石対の磁力により基板9を基板支持部141へと押圧することにより、基板9を基板押さえ部142と基板支持部141とで上下から挟んで強固に保持することができる。図3および図4に示す状態では、プレート保持部222と被保持部237とは接触しておらず、トッププレート123は、チャンバ蓋部122から独立して、基板保持部14および基板保持部14に保持された基板9と共に、基板回転機構15により回転する。
図5は、チャンバ底部210の下面対向部211における複数のガス噴出ノズル180の配置を示す図である。図5では、下面対向部211における各ガス噴出ノズル180の取付位置を符号1801を付す実線の丸にて示す(後述の図8および図9において同様)。
図5に示すように、下面対向部211には4個のガス噴出ノズル180が設けられる。詳細には、4個のガス噴出ノズル180は、中心軸J1を中心とする周方向に等角度間隔(図5では、90度間隔)にて配置される。中心軸J1を挟んで互いに対向する2つのガス噴出ノズル180、すなわち、周方向に180度間隔にて配置される2つのガス噴出ノズル180を「ノズル対」と呼ぶと、図5では、2つのノズル対が設けられる。各ノズル対の2つのガス噴出ノズル180における噴出口の中心軸J1からの距離(以下、「噴出口−中心軸間距離」という。)は互いに等しい。また、一方のノズル対の噴出口−中心軸間距離と、他方のノズル対の噴出口−中心軸間距離とは互いに相違する。例えば、半径が約150mm(ミリメートル)の基板9の処理に用いられる基板処理装置1では、一方のノズル対の噴出口−中心軸間距離は110mmであり、他方のノズル対の噴出口−中心軸間距離は145mmである。
既述のように、図1に示す基板支持部141にて基板9が支持された場合、下面対向部211の対向面211aは、基板9の下面92と対向する。対向面211aは、中心軸J1からの距離が増大するに従って下方に位置する傾斜面であり、基板9の下面92のおよそ全体に亘って広がる。対向面211aと基板9の下面92との間の距離は、下部ノズル182近傍において最小となり、例えば5mmである。また、当該距離は、基板9の外縁部において最大となり、例えば30mmである。複数のガス噴出ノズル180は対向面211aから突出し、噴出口1802が対向面211aよりも上方に位置する。
図5中にて中心軸J1の左右に配置されるノズル対のガス噴出ノズル180(すなわち、矢印1803を付していないガス噴出ノズル180)は、その中心軸が取付位置1801における対向面211aの法線におよそ沿うように下面対向部211に固定される。したがって、これらのガス噴出ノズル180は、噴出口1802が取付位置1801よりも僅かに外側に位置するように中心軸J1に対して傾斜する。また、図5中にて中心軸J1の上下に配置されるノズル対のガス噴出ノズル180は、取付位置1801における対向面211aの法線に対して、噴出口1802が外側(中心軸J1とは反対側)に位置するように傾斜して(矢印1803参照)下面対向部211に固定される。このように、基板処理装置1におけるいずれのガス噴出ノズル180も、中心軸J1に対して傾斜し、噴出口1802が上方、かつ、僅かに外側を向く。
図1に示すように、ガス噴出ノズル180の噴出口1802は、基板9の下面92に近接する。基板9を効率よく加熱するという観点では、中心軸J1の方向においてガス噴出ノズル180の上端と基板9の下面92との間の距離は、好ましくは8mm以下であり、より好ましくは5mm以下である(後述の図8および図9のガス噴出ノズル180において同様)。また、ガス噴出ノズル180と基板9との接触を避けるため、ガス噴出ノズル180の上端と基板9の下面92との間の距離は、2mm以上であることが好ましい。
図6は、基板処理装置1における基板9の処理の流れを示す図である。基板処理装置1では、まず、チャンバ蓋部122が図1に示すように上方に位置する状態で、基板9が外部の搬送機構によりチャンバ12の内部空間に搬入されて基板支持部141により下側から支持される(ステップS11)。続いて、チャンバ蓋部122が図3に示す位置まで下降することにより、基板9が基板押さえ部142および基板支持部141により保持される。このとき、チャンバ蓋部122とチャンバ側壁部214とは離間しており、基板9の周囲(すなわち、径方向外側)において、チャンバ蓋部122とチャンバ側壁部214との間に環状開口81が形成される。以下、環状開口81が形成されるチャンバ12の状態を「半オープン状態」と呼ぶ。また、図1の状態を「オープン状態」と呼ぶ。
カップ部161は、図1に示す位置から上昇し、図3に示すように、環状開口81の径方向外側に全周に亘って位置する。このように、カップ移動機構162(図1参照)は、カップ部161を、環状開口81の径方向外側の第1位置と、第1位置よりも下方の第2位置(図1参照)との間で上下方向に移動する。第1位置に位置するカップ部161では、側壁部611は、環状開口81と径方向に対向する。
第1位置に位置するカップ部161では、上面部612の内縁部の上面が、チャンバ蓋部122のリップシール232に全周に亘って接する。これにより、チャンバ蓋部122とカップ部161の上面部612との間に、気体や液体の通過を防止する第1シール615が形成される。また、カップ部161の下面部613の上面が、チャンバ本体121の外シール部169の下面に全周に亘って接する。これにより、チャンバ本体121とカップ部161の下面部613との間に、気体や液体の通過を防止する第2シール616が形成される。
基板処理装置1では、カップ部161の上面部612は、第1位置において第1シール615を形成する第1シール部であり、下面部613は、第1位置において第2シール616を形成する第2シール部である。そして、半オープン状態のチャンバ12(すなわち、環状開口81が形成される状態のチャンバ本体121およびチャンバ蓋部122)、並びに、第1位置に位置するカップ部161により、密閉された内部空間160(以下、「密閉空間160」という。)が形成される。このように、基板処理装置1では、密閉空間160を形成する密閉空間形成部が、チャンバ12およびカップ部161により実現される。
密閉空間160が形成されると、基板回転機構15により一定の回転数(比較的低い回転数であり、以下、「定常回転数」という。)での基板9の回転が開始される。また、不活性ガス供給部186(図2参照)から密閉空間160への不活性ガス(ここでは、窒素ガス)の供給が開始されるとともに、外側排気部194による密閉空間160内のガスの排出が開始される。これにより、所定時間経過後に、密閉空間160が、不活性ガスが充填された不活性ガス充填状態(すなわち、酸素濃度が低い低酸素雰囲気)となる。なお、密閉空間160への不活性ガスの供給、および、密閉空間160内のガスの排出は、図1に示すオープン状態から行われていてもよい。
続いて、薬液供給部183による基板9の上面91への薬液の供給が開始される(ステップS12)。薬液供給部183からの薬液は、図3に示すように、上部ノズル181からトッププレート123の中央の開口を介して基板9の上面91の中央部に緩やかに、かつ、連続的に供給される。薬液は、基板9の回転により外周部へと拡がり、上面91全体が薬液により被覆される。
このとき、回転する基板9の下面92に向けて、複数のガス噴出ノズル180から加熱したガスが噴出される。これにより、各ノズル対の噴出口−中心軸間距離に対応する基板9の半径位置近傍を全周に亘って均一に加熱しつつ、薬液による上面91に対するエッチングが行われる。実際には、トッププレート123の下面は基板9の上面91に近接するため、基板9に対するエッチングは、トッププレート123の下面と上面91との間の極めて狭い空間において行われる。
密閉空間160では、基板9の上面91から飛散する薬液が、環状開口81を介してカップ部161にて受けられ、図2に示す第1排出路191を介して気液分離部193に流入する。薬液回収部195では、気液分離部193から薬液が回収され、フィルタ等を介して薬液から不純物等が除去された後、再利用される。
薬液の供給開始から所定時間(例えば、60〜120秒)経過すると、薬液供給部183からの薬液の供給、および、加熱ガス供給部187からの加熱したガスの供給が停止される。続いて、基板回転機構15により、所定時間(例えば、1〜3秒)だけ基板9の回転数が定常回転数よりも高くされ、基板9から薬液が除去される。このとき、トッププレート123は基板支持部141と共に回転するため、トッププレート123の下面に薬液はほとんど残存せず、トッププレート123から薬液が落下することはない。
基板9の回転数が定常回転数に戻された後、図4に示すように、チャンバ蓋部122およびカップ部161が下方へと移動する。そして、チャンバ蓋部122のリップシール231が、チャンバ側壁部214の上部と接することにより、チャンバ12が密閉された内部空間120(以下、「密閉空間120」という。)を形成する。チャンバ12が密閉された状態では、基板9は、チャンバ12の内壁と直接対向し、これらの間に他の液受け部は存在しない。その後、外側排気部194によるガスの排出が停止されるとともに、内側排気部198による密閉空間120内のガスの排出が開始される。そして、リンス液または洗浄液である純水の基板9への供給が、純水供給部184により開始される(ステップS13)。
純水供給部184からの純水は、上部ノズル181および下部ノズル182から吐出されて基板9の上面91および下面92の中央部に連続的に供給される。純水は、基板9の回転により上面91および下面92の外周部へと拡がり、基板9の外周縁から外側へと飛散する。基板9から飛散する純水は、チャンバ12の内壁(すなわち、チャンバ蓋部122およびチャンバ側壁部214の内壁)にて受けられ、図2に示す第2排出路192、気液分離部197および排液部199を介して廃棄される(後述する基板9の乾燥において同様)。これにより、基板9の上面91のリンス処理および下面92の洗浄処理と共に、チャンバ12内の洗浄も実質的に行われる。
純水の供給開始から所定時間経過すると、純水供給部184からの純水の供給が停止される。そして、密閉空間120内において、基板9の回転数が定常回転数よりも十分に高くされる。これにより、純水が基板9上から除去され、基板9の乾燥が行われる(ステップS14)。基板9の乾燥開始から所定時間経過すると、基板9の回転が停止する。
その後、チャンバ蓋部122とトッププレート123が上昇して、図1に示すように、チャンバ12がオープン状態となる。ステップS14では、トッププレート123が基板支持部141と共に回転するため、トッププレート123の下面に液体はほとんど残存せず、チャンバ蓋部122の上昇時にトッププレート123から液体が基板9上に落下することはない。基板9は外部の搬送機構によりチャンバ12の内部空間から搬出される(ステップS15)。なお、純水供給部184による純水の供給後、基板9の乾燥前に、IPA供給部185から基板9上にIPAを供給して基板9上において純水がIPAに置換されてもよい。
以上に説明したように、基板処理装置1では、環状支持部である基板支持部141により、水平状態の基板9の外縁部が下側から支持され、基板9の下面92に対向する対向面211aを有する下面対向部211が基板支持部141の内側に設けられる。そして、基板9の下面92に向けて加熱したガスを噴出するガス噴出ノズル180が下面対向部211に設けられる。
ここで、ガス噴出ノズル180による基板9の下面92の加熱の有無による基板9の処理の均一性の相違について述べる。図7は、エッチング処理の実験結果を示す図である。図7の横軸は径方向における基板9上の位置を示し、縦軸はエッチング量を示す。また、図7では、基板9の下面92を加熱しない場合(ガス噴出ノズル180を省略する場合と捉えることができる。)の各位置のエッチング量を符号L1を付す破線にて示し、基板9の下面92を加熱する場合の各位置のエッチング量を符号L2を付す一点鎖線にて示す。なお、符号L3を付す実線は、後述の図8の例におけるエッチング量の変化を示す。
図7に示すように、下面92を加熱しない場合には基板9の外縁部においてエッチング量が低くなるのに対し、下面92を加熱する場合には基板9の外縁部におけるエッチング量の低下が抑制される。基板9上の複数の位置におけるエッチング量の最大値A、最小値Bおよび平均値Cを用いて、(((A−B)/2C)×100)により均一性を示す値を求めると、下面92を加熱しない場合におけるエッチング処理の均一性は7%である。これに対し、下面92を加熱する場合におけるエッチング処理の均一性は3%であり、均一性が向上する。
このように、基板処理装置1では、上部ノズル181から吐出する処理液により基板9の上面91を処理する際に、ガス噴出ノズル180から噴出する加熱したガスにより基板9を加熱する(好ましくは、温度が比較的低くなる、中心軸J1から離れた部位を加熱する)ことにより、基板9の温度分布の均一性を向上することができる。その結果、上部ノズル181からの処理液による基板9の上面91に対する処理の均一性を向上することができる。
また、純水を処理液として吐出する下部ノズル182が、処理液ノズルとして下面対向部211に設けられることにより、基板9の下面92に対して当該処理液による処理を行うことが実現される。さらに、ガス噴出ノズル180が、下面対向部211の対向面211aから突出することにより、基板9の下面92の処理の際に、噴出口1802からガス噴出ノズル180内に処理液が流入することを抑制することができる。
基板処理装置1では、ガス噴出ノズル180が中心軸J1に対して傾斜することにより、ガス噴出ノズル180に処理液が流入することをさらに抑制することができる。また、中心軸J1の方向においてガス噴出ノズル180と基板9の下面92との間の距離が8mm以下であることにより、基板9を効率よく加熱することができる。さらに、複数のガス噴出ノズル180のうち一のガス噴出ノズル180の噴出口1802と中心軸J1との間の距離が、他の一のガス噴出ノズル180の噴出口1802と中心軸J1との間の距離と相違することにより、基板9の広範囲を加熱することができる。
また、対向面211aが中心軸J1から離れるに従って基板9から離れる傾斜面であることにより、基板9の下面92の処理に利用される処理液を対向面211aの外側へと容易に導くことができる。その結果、対向面211a上に当該処理液が溜まることを防止することができる。なお、基板処理装置1の設計によっては、対向面211aが基板9の下面92に平行な面であってもよい。
ところで、開放された処理空間にて基板を処理する比較例の基板処理装置を想定した場合、比較例の基板処理装置では、薬液成分を含むガスが外部に拡散するのを防止するため、薬液による基板の処理の際に、当該処理空間内のガスを大流量にて排出することが行われる。また、基板へのパーティクルの付着を防止するために、ダウンフローを発生させることも行われる。したがって、基板の周囲にて上方から下方へと向かう気流が発生し、当該気流により基板の温度が低下しやすくなる。基板の温度低下は基板の外縁部にて顕著となり、基板の温度分布の均一性が低下する。その結果、薬液による基板の処理の均一性が低下する(すなわち、均一性を示すパーセント値が高くなる。)。一定の温度に加熱した薬液を大流量にて基板に供給することにより、基板の温度分布の均一性の低下を抑制することも考えられるが、薬液の消費量が増大してしまう。
これに対し、基板処理装置1では、密閉空間形成部であるチャンバ12およびカップ部161により、比較例の基板処理装置における処理空間に比べて小さな密閉空間160が形成されることにより、基板9からの熱の拡散を抑制することができる。実際には、薬液供給部183により基板9に薬液が供給される際に、トッププレート123が基板9の上面91に近接する。また、下面対向部211が、基板9の下面92に近接する。これにより、基板9からの熱の拡散をさらに抑制することが可能となる。
密閉空間160が形成される基板処理装置1では、薬液成分を含むガスが外部に拡散することもなく、基板へのパーティクルの付着を防止するためのダウンフローの必要性も低いため、密閉空間160に流入するガスおよび密閉空間160から流出するガスの流量を低く設定することが可能である。したがって、基板9の温度低下をさらに低減することができる。その結果、ガス噴出ノズル180からの加熱したガスの流量を比較的低く設定しつつ、基板の温度分布の均一性を向上することができる。また、一定の温度に加熱した薬液を大流量にて基板9に供給する必要もない(すなわち、薬液の消費量を低減することが可能である)ため、基板処理装置1のCOO(cost of ownership)も低減することができる。
図1の基板処理装置1では、薬液による処理の際に、密閉空間160が不活性ガス充填状態(すなわち、低酸素雰囲気)とされ、さらに、ガス噴出ノズル180から加熱した不活性ガスが噴出される。これにより、無機薬液のみならず、可燃性の有機薬液等も使用可能となり、防爆対策も容易となる。
図8は、下面対向部211における複数のガス噴出ノズル180の配置の他の例を示す図である。図8に示す下面対向部211には、それぞれが対向面211aから突出する6個のガス噴出ノズル180が設けられる。詳細には、6個のガス噴出ノズル180のうち4個のガス噴出ノズル180は、図5の4個のガス噴出ノズル180と同様にして配置される。残りの2個のガス噴出ノズル180は、周方向に180度間隔にて中心軸J1の近傍に配置される。このように、図8では、3つのノズル対が設けられ、当該3つのノズル対における噴出口−中心軸間距離は互いに相違する。例えば、半径が約150mmの基板9の処理に用いられる基板処理装置1では、一のノズル対の噴出口−中心軸間距離は110mmであり、他の一のノズル対の噴出口−中心軸間距離は145mmであり、残りのノズル対の噴出口−中心軸間距離は110mmよりも小さい。
対向面211aは、中心軸J1からの距離が増大するに従って下方に位置する傾斜面であり、また、全てのガス噴出ノズル180が中心軸J1に対して傾斜する(後述の図9の例において同様)。図7中に符号L3を付す実線にて示すように、図8の例では、図5の例に比べて基板9の外縁部におけるエッチング量の低下がさらに抑制され、エッチング処理の均一性は1%である。
図9は、下面対向部211における複数のガス噴出ノズル180の配置のさらに他の例を示す図である。図9では、3つのノズル対が設けられ、当該3つのノズル対における噴出口−中心軸間距離は互いに相違する。例えば、半径が約150mmの基板9の処理に用いられる基板処理装置1では、一のノズル対の噴出口−中心軸間距離は65mmであり、他の一のノズル対の噴出口−中心軸間距離は90mmであり、残りのノズル対の噴出口−中心軸間距離は145mmである。
実際には、噴出口−中心軸間距離が最小となるノズル対のガス噴出ノズル180は、噴出口1802が取付位置1801よりも内側に配置されるように傾斜して(矢印1803参照)下面対向部211に固定される。当該ガス噴出ノズル180では、噴出口1802が上方、かつ、僅かに内側を向く。残りのガス噴出ノズル180は、傾斜面である対向面211aの法線におよそ沿うように下面対向部211に固定される。図9の例でも、基板9の上面91に対する処理の均一性を向上することができる。
上記基板処理装置1は様々な変形が可能である。基板9の上面91に供給される処理液を第1処理液とすると、上記基板処理装置1では、第1処理液供給部である薬液供給部183から第1処理液として薬液が上面91に供給されるが、第1処理液は、薬液以外の処理液であってもよい。同様に、基板9の下面92に供給される処理液を第2処理液とすると、上記基板処理装置1では、第2処理液供給部である純水供給部184から第2処理液として純水が下面92に供給されるが、第2処理液は、他の処理液であってもよい。
図1の基板処理装置1では、薬液の供給時にチャンバ12およびカップ部161により密閉空間160が形成され、純水の供給時にチャンバ12のみにより密閉空間120が形成されるが、基板処理装置の設計によっては、カップ部161が省略され、薬液の供給時および純水の供給時の双方において、チャンバ12のみにより密閉された内部空間が形成されてもよい。以上のように、第1処理液および第2処理液による基板9に対する処理が行われる、密閉された内部空間を形成する密閉空間形成部は様々な態様にて実現可能である。
図1の基板処理装置1において、チャンバ蓋部122が省略され、開放された処理空間にて基板9が処理されてもよい。また、水平状態の基板9の外縁部を下側から支持する環状支持部は、様々な態様にて実現可能である。例えば、上記のようにチャンバ蓋部122を省略する場合、基板支持部141に基板9を把持する機構が設けられる。
上記基板処理装置1において、中心軸J1を中心とする環状の基板支持部141を基板9と共に中心軸J1を中心として回転する基板回転機構は、環状のステータ部151および環状のロータ部152を有する中空モータ以外の構成(例えば、環状の基板支持部141に設けられた環状のギアと、当該ギアと係合するギアを回転するモータとの組合せ)により実現されてもよい。また、基板処理装置1の設計によっては、回転機構により下面対向部211が基板9に対して回転してもよい。すなわち、基板処理装置1では、基板支持部141を基板9と共に中心軸J1を中心として下面対向部211に対して相対的に回転する回転機構が設けられる。
また、下面対向部211において1つのガス噴出ノズル180のみが設けられてもよい。すなわち、基板処理装置1では、少なくとも1つのガス噴出ノズル180が下面対向部211に設けられることにより、基板9の下面92を加熱することが可能となる。
基板処理装置にて処理される基板は半導体基板には限定されず、ガラス基板や他の基板であってもよい。
上記実施の形態および各変形例における構成は、相互に矛盾しない限り適宜組み合わされてよい。
1 基板処理装置
9 基板
12 チャンバ
15 基板回転機構
91 上面
92 下面
120,160 内部空間
141 基板支持部
161 カップ部
180 ガス噴出ノズル
182 下部ノズル
183 薬液供給部
184 純水供給部
211 下面対向部
211a 対向面
1802 噴出口
J1 中心軸

Claims (5)

  1. 基板を処理する基板処理装置であって、
    上下方向を向く中心軸を中心とする環状であり、水平状態の基板の外縁部を下側から支持する環状支持部と、
    前記環状支持部の内側にて前記基板の下面の全体に亘って対向する対向面を有する下面対向部と、
    前記環状支持部を前記基板と共に前記中心軸を中心として前記下面対向部に対して相対的に回転する回転機構と、
    前記基板の上面に第1処理液を供給する第1処理液供給部と、
    前記下面対向部に設けられた処理液ノズルから前記基板の前記下面の中央部に第2処理液を供給する第2処理液供給部と、
    前記下面対向部において前記中心軸から離れた位置に配置され、前記対向面から突出し、前記基板の前記下面に向けて加熱したガスを噴出する少なくとも1つのガス噴出ノズルと、
    を備え、
    前記対向面が前記中心軸から離れるに従って前記基板から離れる傾斜面であり、
    前記少なくとも1つのガス噴出ノズルが、前記中心軸とは反対側に向けて前記加熱したガスを噴出するように、前記中心軸に対して傾斜するガス噴出ノズルを含むことを特徴とする基板処理装置。
  2. 請求項1に記載の基板処理装置であって、
    前記中心軸の方向において、前記少なくとも1つのガス噴出ノズルと前記基板の前記下面との間の距離が、8mm以下であることを特徴とする基板処理装置。
  3. 請求項1または2に記載の基板処理装置であって、
    前記少なくとも1つのガス噴出ノズルが、複数のガス噴出ノズルであり、
    前記複数のガス噴出ノズルのうち一のガス噴出ノズルの噴出口と前記中心軸との間の距離が、他の一のガス噴出ノズルの噴出口と前記中心軸との間の距離と相違することを特徴とする基板処理装置。
  4. 請求項1ないしのいずれかに記載の基板処理装置であって、
    前記第1処理液および前記第2処理液による前記基板に対する処理が行われる、密閉された内部空間を形成する密閉空間形成部をさらに備えることを特徴とする基板処理装置。
  5. 請求項1ないしのいずれかに記載の基板処理装置であって、
    前記下面対向部の位置が固定され、
    前記回転機構が、前記環状支持部を前記中心軸を中心として回転することを特徴とする基板処理装置。
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