JP2015188031A - 基板処理装置 - Google Patents

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Noriyuki Kikumoto
憲幸 菊本
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Abstract

【課題】基板の下面に対向する下面対向部の対向面を均等に洗浄する。
【解決手段】基板処理装置1は、水平状態の基板9の外縁部を下側から支持する環状の基板支持部141と、基板支持部141の内側にて基板9の下面92に対向する下面対向部211とを備える。下面対向部211の対向面219は、中心軸J1から離れるに従って下方に向かう傾斜面である。対向面219には、周方向の全周に亘って配置される放射状の複数の案内溝が設けられ、複数の案内溝のそれぞれが、対向面219の中央部から径方向外方に向かって延びる。このため、洗浄液供給部から対向面219の中央部に供給された洗浄液が、複数の案内溝に沿って径方向外方へと導かれる。これにより、洗浄液が対向面219上に部分的に残留することを抑制し、下面対向部211の対向面219を均等に洗浄することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、基板を処理する基板処理装置に関する。
従来より、半導体基板(以下、単に「基板」という。)の製造工程では、多種類の基板処理装置を用いて基板に対して様々な処理が施される。例えば、表面上にレジストのパターンが形成された基板に薬液を供給することにより、基板の表面に対してエッチング等の処理が行われる。また、エッチング処理の終了後、基板上のレジストを除去したり基板を洗浄する処理も行われる。
例えば、特許文献1の液処理装置では、貯溜槽に貯溜された処理液に基板が浸漬される。貯溜槽は、基板の下面に対向する円形の底部と、底部の外周部を囲むように設けられた堰部とを備える。貯溜槽から処理液を排出する際には、底部の上面が堰部の上端よりも上側へと上昇する。底部の上面は、中心部から外周部の方向に下降する傾斜面であるため、処理液が底部から周囲へと流出する。
特開2013−93381号公報
ところで、特許文献1の液処理装置では、処理液の粘性が高い場合や、貯溜槽の底部が撥液性の材料により形成されている場合等、貯溜槽から処理液を排出する際に、基板の処理に使用された処理液が貯溜槽の底部上面に部分的に残るおそれがある。当該底部上面に使用済みの処理液が残っていると、次の基板を処理する際に、使用済みの処理液が新たな処理液に混入して処理の質が低下するおそれがある。また、使用済みの処理液が底部上面にて乾燥し、パーティクルが発生するおそれもある。
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、基板の下面に対向する下面対向部の対向面を均等に洗浄することを目的としている。
請求項1に記載の発明は、基板を処理する基板処理装置であって、上下方向を向く中心軸を中心とする環状の部材であり、水平状態の基板の外縁部を支持する基板支持部と、前記基板を前記基板支持部と共に前記中心軸を中心として回転する基板回転機構と、前記基板の上面に処理液を供給する処理液供給部と、前記基板支持部の内側にて前記基板の下面に対向する対向面を有する下面対向部と、前記対向面の中央部に洗浄液を供給する洗浄液供給部とを備え、前記対向面が、前記中心軸から離れるに従って下方に向かう傾斜面であり、それぞれが前記対向面の前記中央部から径方向外方に向かって延びるとともに周方向の全周に亘って配置される放射状の複数の案内溝が、前記対向面に設けられる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の基板処理装置であって、前記洗浄液供給部から供給された前記洗浄液が、前記複数の案内溝に流入して径方向外方へと導かれるとともに、前記対向面のうち前記複数の案内溝の間の領域である溝間領域が前記洗浄液により覆われる。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の基板処理装置であって、前記複数の案内溝の少なくとも一部が、前記対向面の前記中央部から前記対向面の外縁に至る。
請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載の基板処理装置であって、前記対向面の外周部における前記複数の案内溝の周方向の本数が、前記対向面の内周部における前記複数の案内溝の周方向の本数よりも多い。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の基板処理装置であって、前記対向面の前記内周部において1本であり、前記外周部において複数に分岐する分岐溝が、前記複数の案内溝に含まれる。
請求項6に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載の基板処理装置であって、前記対向面の外周部における幅が内周部における幅よりも広い幅変更溝が、前記複数の案内溝に含まれる。
請求項7に記載の発明は、請求項1ないし6のいずれかに記載の基板処理装置であって、前記洗浄液供給部により、前記下面対向部の中央部に設けられた下面中央吐出口から前記基板の前記下面に前記洗浄液が供給される。
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の基板処理装置であって、前記洗浄液供給部により、前記下面対向部の前記中央部において前記下面中央吐出口の周囲に設けられた環状吐出口から前記対向面に前記洗浄液が供給される。
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の基板処理装置であって、前記環状吐出口の上方を覆うとともに前記対向面に沿って前記環状吐出口から径方向外方に拡がる環状の吐出口カバー部をさらに備える。
請求項10に記載の発明は、請求項1ないし9のいずれかに記載の基板処理装置であって、前記対向面が、前記洗浄液に対して撥液性を有する。
本発明では、基板の下面に対向する下面対向部の対向面を均等に洗浄することができる。
一の実施の形態に係る基板処理装置の断面図である。 下部ノズル近傍の拡大断面図である。 気液供給部および気液排出部を示すブロック図である。 下面対向部の平面図である。 基板処理装置における処理の流れを示す図である。 基板処理装置の断面図である。 基板処理装置の一部を示す平面図である。 基板処理装置の断面図である。 基板処理装置の断面図である。 下面対向部の部分断面図である。 他の下面対向部の平面図である。 他の下面対向部の平面図である。 他の下面対向部の平面図である。 他の下面対向部の平面図である。
図1は、本発明の一の実施の形態に係る基板処理装置1を示す断面図である。基板処理装置1は、略円板状の半導体基板9(以下、単に「基板9」という。)に処理液を供給して基板9を1枚ずつ処理する枚葉式の装置である。図1では、基板処理装置1の一部の構成の断面には、平行斜線の付与を省略している(他の断面図においても同様)。
基板処理装置1は、チャンバ12と、トッププレート123と、チャンバ開閉機構131と、基板保持部14と、基板回転機構15と、液受け部16と、カバー17とを備える。カバー17は、チャンバ12の上方および側方を覆う。
チャンバ12は、チャンバ本体121と、チャンバ蓋部122とを備える。チャンバ12は、上下方向を向く中心軸J1を中心とする略円筒状である。チャンバ本体121は、チャンバ底部210と、チャンバ側壁部214とを備える。チャンバ底部210は、略円板状の底中央部211と、底中央部211の外縁部から下方へと拡がる略円筒状の底内側壁部212と、底内側壁部212の下端から径方向外方へと拡がる略円環板状の環状底部213と、環状底部213の外縁部から上方へと拡がる略円筒状の底外側壁部215と、底外側壁部215の上端部から径方向外方へと拡がる略円環板状のベース部216とを備える。
チャンバ側壁部214は、中心軸J1を中心とする略円筒状である。チャンバ側壁部214は、ベース部216の内縁部から上方へと突出する。チャンバ側壁部214を形成する部材は、後述するように、液受け部16の一部を兼ねる。以下の説明では、チャンバ側壁部214と底外側壁部215と環状底部213と底内側壁部212と底中央部211の外縁部とに囲まれた空間を下部環状空間217という。
基板保持部14の基板支持部141(後述)に基板9が支持された場合、基板9の下面92は、チャンバ底部210の底中央部211の上面と対向する。以下の説明では、チャンバ底部210の底中央部211を「下面対向部211」と呼び、底中央部211の上面219を「対向面219」という。下面対向部211の対向面219は撥水性を有する。対向面219は、例えば、テフロン(登録商標)等のフッ素系樹脂により形成される。対向面219は、中心軸J1から径方向に離れるに従って下方に向かう傾斜面であり、中心軸J1を中心とする略円錐面の一部である。対向面219を有する下面対向部211の詳細については後述する。
チャンバ蓋部122は中心軸J1に垂直な略有蓋円筒状であり、チャンバ12の上部を含む。チャンバ蓋部122は、略円板状の天蓋部227と、天蓋部227の外縁部から下方に拡がる略円筒状の蓋下筒部228とを備える。チャンバ蓋部122は、チャンバ本体121の上部開口を閉塞する。図1では、チャンバ蓋部122がチャンバ本体121から離間した状態を示す。チャンバ蓋部122がチャンバ本体121の上部開口を閉塞する際には、蓋下筒部228の下端部がチャンバ側壁部214の上部と接する。
チャンバ開閉機構131は、チャンバ12の可動部であるチャンバ蓋部122を、チャンバ12の他の部位であるチャンバ本体121に対して上下方向に相対的に移動する。チャンバ開閉機構131は、チャンバ蓋部122を昇降する蓋部昇降機構である。チャンバ開閉機構131によりチャンバ蓋部122が上下方向に移動する際には、トッププレート123もチャンバ蓋部122と共に上下方向に移動する。チャンバ蓋部122がチャンバ本体121と接して上部開口を閉塞し、さらに、チャンバ蓋部122がチャンバ本体121に向かって押圧されることにより、チャンバ12の内部空間であるチャンバ空間120が、後述する図9に示すように密閉される。
図1に示す基板保持部14は、チャンバ蓋部122とチャンバ本体121との間の空間であるチャンバ空間120に配置され、基板9を水平状態で保持する。すなわち、基板9は、上面91を中心軸J1に垂直に上側を向く状態で基板保持部14により保持される。基板保持部14は、水平状態の基板9の外縁部(すなわち、外周縁を含む外周縁近傍の部位)を下側から支持する上述の基板支持部141と、基板支持部141に支持された基板9の外縁部を上側から押さえる基板押さえ部142とを備える。図1に示す状態では、基板押さえ部142は使用されていない。
基板支持部141は、中心軸J1を中心とする略円環状の部材である。基板支持部141の径方向内側には、上述の下面対向部211が配置される。基板支持部141は、中心軸J1を中心とする略円環板状の支持部ベース413と、支持部ベース413の上面に固定される複数の第1接触部411とを備える。基板押さえ部142は、トッププレート123の下面に固定される複数の第2接触部421を備える。複数の第2接触部421の周方向の位置は、実際には、複数の第1接触部411の周方向の位置と異なる。
トッププレート123は、中心軸J1に垂直な略円板状である。トッププレート123は、チャンバ蓋部122の下方、かつ、基板支持部141の上方に配置される。トッププレート123は中央に開口を有する。基板9が基板支持部141に支持されると、基板9の上面91は、中心軸J1に垂直なトッププレート123の下面と対向する。トッププレート123の直径は、基板9の直径よりも大きく、トッププレート123の外周縁は、基板9の外周縁よりも全周に亘って径方向外側に位置する。
図1に示す状態において、トッププレート123は、チャンバ蓋部122により吊り下げられて支持される。チャンバ蓋部122は、中央部に略環状のプレート保持部222を有する。プレート保持部222は、中心軸J1を中心とする略円筒状の筒部223と、中心軸J1を中心とする略円板状のフランジ部224とを備える。フランジ部224は、筒部223の下端から径方向内方へと拡がる。
トッププレート123は、環状の被保持部237を備える。被保持部237は、中心軸J1を中心とする略円筒状の筒部238と、中心軸J1を中心とする略円板状のフランジ部239とを備える。筒部238は、トッププレート123の上面から上方に拡がる。フランジ部239は、筒部238の上端から径方向外方へと拡がる。筒部238は、プレート保持部222の筒部223の径方向内側に位置する。フランジ部239は、プレート保持部222のフランジ部224の上方に位置し、フランジ部224と上下方向に対向する。被保持部237のフランジ部239の下面が、プレート保持部222のフランジ部224の上面に接することにより、トッププレート123が、チャンバ蓋部122から吊り下がるようにチャンバ蓋部122に取り付けられる。
トッププレート123の外縁部の下面には、複数の第1係合部241が周方向に配列され、支持部ベース413の上面には、複数の第2係合部242が周方向に配列される。実際には、第1係合部241および第2係合部242は、基板支持部141の複数の第1接触部411、および、基板押さえ部142の複数の第2接触部421とは、周方向において異なる位置に配置される。これらの係合部は3組以上設けられることが好ましく、本実施の形態では4組設けられる。第1係合部241の下部には上方に向かって窪む凹部が設けられる。第2係合部242は支持部ベース413から上方に向かって突出する。
図1に示す基板回転機構15は、いわゆる中空モータである。基板回転機構15は、中心軸J1を中心とする環状のステータ部151と、環状のロータ部152とを備える。ロータ部152は、略円環状の永久磁石を含む。永久磁石の表面は、PTFE樹脂にてモールドされる。ロータ部152は、チャンバ12のチャンバ空間120において下部環状空間217内に配置される。ロータ部152の上部には、接続部材を介して基板支持部141の支持部ベース413が取り付けられる。支持部ベース413は、ロータ部152の上方に配置される。
ステータ部151は、チャンバ12外においてロータ部152の周囲に配置される。換言すれば、ステータ部151は、チャンバ空間120の外側においてロータ部152の径方向外側に配置される。本実施の形態では、ステータ部151は、チャンバ底部210の底外側壁部215およびベース部216に固定され、液受け部16の下方に位置する。ステータ部151は、中心軸J1を中心とする周方向に配列された複数のコイルを含む。
ステータ部151に電流が供給されることにより、ステータ部151とロータ部152との間に、中心軸J1を中心とする回転力が発生する。これにより、ロータ部152が、中心軸J1を中心として水平状態で回転する。ステータ部151とロータ部152との間に働く磁力により、ロータ部152は、チャンバ12内において直接的にも間接的にもチャンバ12に接触することなく浮遊し、中心軸J1を中心として基板9を基板支持部141と共に浮遊状態にて回転する。
液受け部16は、カップ部161と、カップ部移動機構162と、カップ対向部163と、外側壁部164とを備える。カップ部161は中心軸J1を中心とする環状であり、チャンバ12の径方向外側に全周に亘って位置する。カップ部移動機構162はカップ部161を上下方向に移動する。換言すれば、カップ部移動機構162は、カップ部161をチャンバ本体121に対して上下方向に相対的に移動する。カップ部移動機構162は、カップ部161の径方向外側に配置される。カップ部移動機構162は、上述のチャンバ開閉機構131と周方向に異なる位置に配置される。カップ対向部163は、カップ部161の下方に位置し、カップ部161と上下方向に対向する。カップ対向部163は、チャンバ側壁部214を形成する部材の一部である。カップ対向部163は、チャンバ側壁部214の径方向外側に位置する環状の液受け凹部165を有する。
カップ部161は、カップ側壁部611と、カップ上面部612とを備える。カップ側壁部611は、中心軸J1を中心とする略円筒状である。カップ上面部612は、中心軸J1を中心とする略円環板状であり、カップ側壁部611の上端部から径方向内方および径方向外方へと拡がる。カップ側壁部611の断面形状は、後述するスキャンノズル188が収容される部位(図1中の右側の部位)と、その他の部位(図1中の左側の部位)とで異なる。カップ側壁部611の図1中の右側の部位は、図1中の左側の部位よりも径方向の厚さが少し薄い。
外側壁部164は、中心軸J1を中心とする略円筒状であり、上下方向に伸縮可能である。図1に示す例では、外側壁部164は、それぞれが周状の複数の山折り線とそれぞれが周状の複数の谷折り線とが上下方向に交互に並ぶベローズである。以下の説明では、外側壁部164をベローズ164と呼ぶ。ベローズ164は、チャンバ側壁部214およびカップ側壁部611の径方向外側に位置し、チャンバ側壁部214およびカップ側壁部611の周囲に全周に亘って設けられる。ベローズ164は、気体や液体を通過させない材料にて形成される。
ベローズ164の上端部は、カップ部161のカップ上面部612の外縁部下面に全周に亘って接続される。換言すれば、ベローズ164の上端部は、カップ上面部612を介してカップ側壁部611に間接的に接続される。ベローズ164とカップ上面部612との接続部はシールされており、気体や液体の通過が防止される。ベローズ164の下端部は、カップ対向部163を介してチャンバ本体121に間接的に接続される。ベローズ164の下端部とカップ対向部163との接続部でも、気体や液体の通過が防止される。ベローズ164は、カップ部移動機構162によるカップ部161の移動(すなわち、カップ部161のチャンバ本体121に対する相対移動)に追随して変形し、上下方向の高さが変更される。
カップ部161のカップ上面部612には、スキャンノズル188が取り付けられる。換言すれば、スキャンノズル188は、蓋下筒部228とカップ側壁部611との間においてカップ部161に取り付けられる。スキャンノズル188は、処理液を吐出する吐出ヘッド881と、ヘッド支持部882とを備える。ヘッド支持部882は、略水平方向に延びる棒状の部材である。ヘッド支持部882の一方の端部である固定端部は、カップ部161のカップ上面部612の下面に取り付けられる。ヘッド支持部882の他方の端部である自由端部には、吐出ヘッド881が固定される。
カップ部161の上部には、ヘッド移動機構189が設けられる。ヘッド移動機構189は、ヘッド支持部882の固定端部の上方にて、カップ部161のカップ上面部612の上面に固定される。ヘッド移動機構189は、ヘッド回転機構891と、ヘッド昇降機構892とを備える。ヘッド回転機構891は、カップ上面部612を貫通してヘッド支持部882の固定端部に接続され、固定端部を中心としてヘッド支持部882を吐出ヘッド881と共に略水平方向に回転する。ヘッド回転機構891によるカップ部161の貫通部はシールされており、気体や液体の通過が防止される。ヘッド昇降機構892は、ヘッド支持部882の固定端部を上下方向に移動することにより、ヘッド支持部882および吐出ヘッド881を昇降する。ヘッド移動機構189は、カップ部移動機構162により、カップ部161と共に上下方向に移動する。
チャンバ蓋部122の中央部には、中心軸J1を中心とする略円筒状の上部ノズル181が固定される。上部ノズル181は、トッププレート123の中央部の開口に挿入可能である。上部ノズル181は上端中央に液吐出口を有し、その周囲にガス噴出口を有する。チャンバ底部210の下面対向部211の中央部には、中心軸J1を中心とする略円筒状の下部ノズル182が取り付けられる。
図2は、下部ノズル182およびその近傍を拡大して示す断面図である。下部ノズル182は、中心軸J1を中心とする略円筒状のノズル本体821と、ノズル本体821の上端部から径方向外方へと拡がる略円環板状の庇部822とを備える。ノズル本体821は、下面対向部211の中央部に形成された略円柱状の貫通孔218に挿入される。ノズル本体821の上端面の中央部には、下面中央吐出口823が設けられる。下面中央吐出口823は、下面対向部211の中央部の中心軸J1上に設けられる。庇部822は、対向面219から上方に離間し、対向面219に沿って径方向外方へと拡がる。庇部822の下面は、対向面211aに略平行である。
上記貫通孔218の直径は、ノズル本体821の外径よりも大きいため、ノズル本体821の外側面と貫通孔218の内側面との間に略円筒状の間隙183が形成される。当該間隙183は、後述する洗浄液が流れる環状の流路となる。以下の説明では、間隙183を「下部環状流路183」という。また、下部環状流路183の環状の上端開口(すなわち、貫通孔218の上端縁とノズル本体821の外側面との間に形成される略円環面状の開口)を、下面環状吐出口831という。下面環状吐出口831は、下面対向部211の中央部において下面中央吐出口823の周囲に設けられた環状吐出口である。上述の庇部822は、下面環状吐出口831の上方を覆うとともに、下面環状吐出口831から径方向外方に拡がる。すなわち、庇部822は、環状の吐出口カバー部である。
図3は、基板処理装置1が備える気液供給部18および気液排出部19を示すブロック図である。気液供給部18は、上述のスキャンノズル188、上部ノズル181、下部ノズル182および下部環状流路183に加えて、薬液供給部813と、純水供給部814と、IPA供給部815と、不活性ガス供給部816とを備える。薬液供給部813は、弁を介してスキャンノズル188に接続される。純水供給部814およびIPA供給部815は、それぞれ弁を介して上部ノズル181に接続される。下部ノズル182および下部環状流路183は、弁を介して純水供給部814に接続される。上部ノズル181は、弁を介して不活性ガス供給部816にも接続される。上部ノズル181は、チャンバ12の内部にガスを供給するガス供給部の一部である。
液受け部16の液受け凹部165に接続される第1排出路191は、気液分離部193に接続される。気液分離部193は、外側排気部194、薬液回収部195および排液部196にそれぞれ弁を介して接続される。チャンバ底部210に接続される第2排出路192は、気液分離部197に接続される。気液分離部197は、内側排気部198および排液部199にそれぞれ弁を介して接続される。気液供給部18および気液排出部19の各構成は、制御部10により制御される。チャンバ開閉機構131、基板回転機構15、カップ部移動機構162およびヘッド移動機構189(図1参照)も制御部10により制御される。
薬液供給部813からスキャンノズル188を介して基板9上に供給される薬液は、例えば、ポリマー除去液、あるいは、フッ酸や水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液等のエッチング液である。純水供給部814は、上部ノズル181、下部ノズル182および下部環状流路183を介して基板9および下面対向部211に純水(DIW:deionized water)を供給する。IPA供給部815は、上部ノズル181を介して基板9上にイソプロピルアルコール(IPA)を供給する。
上述の薬液、純水およびIPAをまとめて処理液と呼ぶと、薬液供給部813、純水供給部814、IPA供給部815、上部ノズル181およびスキャンノズル188は、基板9の上面91に処理液を供給する処理液供給部に含まれる。基板処理装置1では、上記薬液、純水およびIPA以外の処理液を供給する他の供給部が、当該処理液供給部に含まれてもよい。
純水供給部814から下部ノズル182に供給される純水は、下面中央吐出口823(図2参照)から基板9の下面92の中央部に、下面92を洗浄する洗浄液として供給される。純水供給部814から下部環状流路183に供給される純水は、図2に示す下面環状吐出口831から下面対向部211の対向面219の中央部に、対向面219を洗浄する洗浄液として供給される。純水供給部814、下部ノズル182および下部環状流路183は、洗浄液を供給する洗浄液供給部に含まれる。
不活性ガス供給部816は、上部ノズル181を介してチャンバ12内に不活性ガスを供給する。不活性ガス供給部816から供給されるガスは、例えば、窒素(N)ガスである。当該ガスは、窒素ガス以外であってもよい。
図4は、下面対向部211の対向面219を示す平面図である。図4では、下部ノズル182のノズル本体821を二点差線にて示している(図11ないし図14においても同様)。対向面219には、中心軸J1を中心とする周方向の全周に亘って配置される放射状の複数の案内溝184が設けられる。図4では、各案内溝184を太実線にて描く(図11、図12および図14においても同様)。案内溝184の数は、図4に示すものよりも多くてもよく少なくてもよい。複数の案内溝184のそれぞれは、対向面219の中央部から径方向外方に向かって略直線状に延びる凹部である。各案内溝184は、対向面219の中央部に位置する下面環状吐出口831の外縁から対向面219の外縁に至る。各案内溝184の幅は、例えば、径方向において一定である。各案内溝184の幅は、例えば、約2〜3mmであり、深さは、例えば約1mmである。
図5は、基板処理装置1における基板9の処理の流れの一例を示す図である。基板処理装置1では、図6に示すように、チャンバ蓋部122がチャンバ本体121から離間して上方に位置し、カップ部161がチャンバ蓋部122から離間して下方に位置する状態にて、基板9が外部の搬送機構によりチャンバ12内に搬入され、基板支持部141により下側から支持される(ステップS11)。以下、図6に示すチャンバ12およびカップ部161の状態を「オープン状態」と呼ぶ。チャンバ蓋部122とチャンバ側壁部214との間の開口は、中心軸J1を中心とする環状であり、以下、「環状開口81」という。基板処理装置1では、チャンバ蓋部122がチャンバ本体121から離間することにより、基板9の周囲(すなわち、径方向外側)に環状開口81が形成される。ステップS11では、基板9は環状開口81を介して搬入される。
基板9の搬入時には、スキャンノズル188は、カップ部161とカップ対向部163との間に形成される空間160に予め収容されている。空間160は、チャンバ12の外周を全周に亘って囲む略円環状の空間である。以下の説明では、空間160を「側方空間160」という。側方空間160では、カップ側壁部611の下部は、カップ対向部163の液受け凹部165内に位置する。図7は、基板処理装置1の平面図である。図7では、スキャンノズル188の収容状態の理解を容易にするために、チャンバ蓋部122やカップ部161等の図示を省略している。また、ベローズ164に平行斜線を付す。
図7に示すように、スキャンノズル188のヘッド支持部882は、平面視において、径方向外側に凸となるように湾曲している。換言すれば、スキャンノズル188は略円弧状である。側方空間160では、スキャンノズル188は、ヘッド支持部882がベローズ164およびカップ部161のカップ側壁部611(図6参照)に沿うように配置される。
スキャンノズル188が収容される際には、カップ部161が図1に示す位置に位置する状態で、ヘッド回転機構891によりスキャンノズル188が回転し、環状開口81を介してチャンバ12の外側へと移動する。これにより、スキャンノズル188は、カップ部161とカップ対向部163との間の側方空間160に収容される。その後、カップ部移動機構162によりカップ部161が図6に示す位置まで下降する。カップ部161の下降に伴い、側方空間160は小さくなる。
基板9が搬入されると、カップ部161が、図6に示す位置から図8に示す位置まで上昇し、環状開口81の径方向外側に全周に亘って位置する。以下の説明では、図8に示すチャンバ12およびカップ部161の状態を「第1密閉状態」という(図1の状態も同様)。また、図8に示すカップ部161の位置を「液受け位置」といい、図6に示すカップ部161の位置を「退避位置」という。カップ部移動機構162は、カップ部161を、環状開口81の径方向外側の液受け位置と、液受け位置よりも下方の退避位置との間で上下方向に移動する。
液受け位置に位置するカップ部161では、カップ側壁部611が、環状開口81と径方向に対向する。また、カップ上面部612の内縁部の上面が、チャンバ蓋部122の外縁部下端(すなわち、蓋下筒部228の下端)のリップシール232に全周に亘って接する。チャンバ蓋部122とカップ部161のカップ上面部612との間には、気体や液体の通過を防止するシール部が形成される。これにより、チャンバ本体121、チャンバ蓋部122、カップ部161、ベローズ164およびカップ対向部163により囲まれる密閉された空間(以下、「拡大密閉空間100」という。)が形成される。拡大密閉空間100は、チャンバ蓋部122とチャンバ本体121との間のチャンバ空間120と、カップ部161とベローズ164とカップ対向部163とに囲まれる側方空間160とが、環状開口81を介して連通することにより形成された1つの空間である。
続いて、基板回転機構15により一定の回転数(比較的低い回転数であり、以下、「定常回転数」という。)での基板9の回転が開始される。さらに、不活性ガス供給部816(図3参照)から拡大密閉空間100への不活性ガス(ここでは、窒素ガス)の供給が開始されるとともに、外側排気部194(図3参照)による拡大密閉空間100内のガスの排出が開始される。これにより、所定時間経過後に、拡大密閉空間100が、不活性ガスが充填された不活性ガス充填状態(すなわち、酸素濃度が低い低酸素雰囲気)となる。なお、拡大密閉空間100への不活性ガスの供給、および、拡大密閉空間100内のガスの排出は、図6に示すオープン状態から行われていてもよい。
次に、制御部10(図3参照)の制御により、側方空間160においてカップ部161に取り付けられたスキャンノズル188へと、薬液供給部813から所定量の薬液が供給される。これにより、スキャンノズル188が側方空間160に収容された状態(すなわち、スキャンノズル188全体が側方空間160内に位置する状態)で、吐出ヘッド881からのプリディスペンスが行われる。吐出ヘッド881からプリディスペンスされた薬液は、液受け凹部165にて受けられる。
プリディスペンスが終了すると、拡大密閉空間100の外側に配置されたヘッド回転機構891によりヘッド支持部882が回転することにより、図1に示すように、スキャンノズル188の吐出ヘッド881が環状開口81を介して基板9の上方へと移動する。さらに、ヘッド回転機構891が制御部10に制御され、基板9の上方における吐出ヘッド881の往復移動が開始される。吐出ヘッド881は、基板9の中心部と外縁部とを結ぶ所定の移動経路に沿って水平方向に継続的に往復移動する。
そして、薬液供給部813から吐出ヘッド881へと薬液が供給され、水平方向に揺動する吐出ヘッド881から基板9の上面91へと薬液が供給される(ステップS12)。吐出ヘッド881からの薬液は、回転する基板9の上面91に連続的に供給される。薬液は、基板9の回転により基板9の外周部へと拡がり、上面91全体が薬液により被覆される。水平方向に揺動する吐出ヘッド881から回転中の基板9へと薬液が供給されることにより、基板9の上面91に薬液をおよそ均一に供給することができる。また、基板9上の薬液の温度の均一性を向上することもできる。その結果、基板9に対する薬液処理の均一性を向上することができる。
拡大密閉空間100では、回転する基板9の上面91から飛散する薬液が、環状開口81を介してカップ部161のカップ側壁部611にて受けられ、液受け凹部165へと導かれる。液受け凹部165へと導かれた薬液は、図3に示す第1排出路191を介して気液分離部193に流入する。薬液回収部195では、気液分離部193から薬液が回収され、フィルタ等を介して薬液から不純物等が除去された後、再利用される。
薬液の供給開始から所定時間(例えば、60〜120秒)経過すると、スキャンノズル188からの薬液の供給が停止される。続いて、基板回転機構15により、所定時間(例えば、1〜3秒)だけ基板9の回転数が定常回転数よりも高くされ、基板9から薬液が除去される。また、ヘッド回転機構891により、スキャンノズル188が回転し、図8に示すように、チャンバ空間120から環状開口81を介して側方空間160へと移動する。
スキャンノズル188が側方空間160へと移動すると、チャンバ蓋部122およびカップ部161が同期して下方へと移動する。そして、図9に示すように、チャンバ蓋部122の外縁部下端のリップシール231(すなわち、蓋下筒部228の下端)が、チャンバ側壁部214の上部と接することにより環状開口81が閉じられ、チャンバ空間120が、側方空間160と隔絶された状態で密閉される。カップ部161は、図6と同様に、退避位置に位置する。以下、図9に示すチャンバ12およびカップ部161の状態を「第2密閉状態」という。第2密閉状態では、基板9は、チャンバ12の内壁と直接対向し、これらの間に他の液受け部は存在しない。また、スキャンノズル188は、チャンバ空間120から隔離されて側方空間160内に収容される。
第2密閉状態では、基板押さえ部142の複数の第2接触部421が基板9の外縁部に接触する。トッププレート123の下面、および、基板支持部141の支持部ベース413上には、上下方向にて対向する複数対の磁石(図示省略)が設けられる。以下、各対の磁石を「磁石対」ともいう。基板処理装置1では、複数の磁石対が、周方向において第1接触部411、第2接触部421、第1係合部241および第2係合部242とは異なる位置に、等角度間隔にて配置される。基板押さえ部142が基板9に接触している状態では、磁石対の間に働く磁力(引力)により、トッププレート123に下向きの力が働く。これにより、基板押さえ部142が基板9を基板支持部141へと押圧する。
基板処理装置1では、基板押さえ部142が、トッププレート123の自重、および、磁石対の磁力により基板9を基板支持部141へと押圧することにより、基板9を基板押さえ部142と基板支持部141とで上下から挟んで強固に保持することができる。
第2密閉状態では、被保持部237のフランジ部239が、プレート保持部222のフランジ部224の上方に離間しており、プレート保持部222と被保持部237とは接触しない。換言すれば、プレート保持部222によるトッププレート123の保持が解除されている。このため、トッププレート123は、チャンバ蓋部122から独立して、基板保持部14、および、基板保持部14に保持された基板9と共に、基板回転機構15により回転する。
また、第2密閉状態では、第1係合部241の下部の凹部に第2係合部242が嵌る。これにより、トッププレート123は、中心軸J1を中心とする周方向において基板支持部141の支持部ベース413と係合する。換言すれば、第1係合部241および第2係合部242は、トッププレート123の基板支持部141に対する回転方向における相対位置を規制する(すなわち、周方向においてトッププレート123を基板支持部141に固定する)位置規制部材である。チャンバ蓋部122が下降する際には、第1係合部241と第2係合部242とが嵌り合うように、基板回転機構15により支持部ベース413の回転位置が制御される。
チャンバ空間120および側方空間160がそれぞれ独立して密閉されると、外側排気部194(図3参照)によるガスの排出が停止されるとともに、内側排気部198によるチャンバ空間120内のガスの排出が開始される。そして、純水供給部814による基板9への純水の供給が開始される(ステップS13)。
純水供給部814からの純水は、上部ノズル181および下部ノズル182から吐出されて基板9の上面91および下面92の中央部に連続的に供給される。純水は、基板9の回転により上面91および下面92の外周部へと拡がり、基板9の外周縁から径方向外側へと飛散する。基板9から飛散する純水は、チャンバ12の内壁(すなわち、蓋下筒部228の内壁およびチャンバ側壁部214の内壁)にて受けられ、図3に示す第2排出路192、気液分離部197および排液部199を介して廃棄される(後述する基板9の乾燥処理においても同様)。これにより、基板9の上面91のリンス処理および下面92の洗浄処理と共に、チャンバ12内の洗浄も実質的に行われる。
基板処理装置1では、また、ステップS13における基板9への純水供給と並行して、純水供給部814から供給された純水が、図2に示す下部環状流路183の下面環状吐出口831から吐出され、下面対向部211の対向面219の中央部に連続的に供給される。下部環状流路183からの純水の供給量は、例えば、毎分約1リットルである。下面対向部211は、基板9と異なり、回転する構造ではないため、下部環状流路183から対向面219の中央部に洗浄液として供給された純水は、下部環状流路183から純水が連続的に供給されることにより、また、重力により、傾斜面である対向面219上を径方向外方へと拡がる。
対向面219上に供給された純水は、図4に示す複数の案内溝184に流入して案内溝184内を径方向外方へと導かれる。図10は、下面対向部211の対向面219近傍の部位を径方向に略垂直な面にて切断した部分断面図である。図10に示す例では、案内溝184の長手方向に垂直な断面は略半円形である。案内溝184の断面は、他の形状(例えば、逆三角形)であってもよい。
図10に示すように、案内溝184に流入しなかった純水95は、対向面219のうち複数の案内溝184の間の領域である溝間領域185へと拡がり、当該溝間領域185を覆う。図4に示すように、対向面219には複数の案内溝184と複数の溝間領域185とが全周に亘って設けられるため、対向面219は全面に亘って純水95により覆われる。溝間領域185上に存在する純水95は、案内溝184内を径方向外方へと流れる純水95に引っ張られて案内溝184に沿って径方向外方へと案内される。これにより、対向面219上に純水95が部分的に残留することが防止され、下面対向部211の対向面219が均等に洗浄される(ステップS14)。
純水の供給開始から所定時間経過すると、純水供給部814(図3参照)からの純水の供給が停止される。そして、チャンバ空間120内において、基板9の回転数が定常回転数よりも十分に高くされる。これにより、純水が基板9上から除去され、基板9の乾燥処理が行われる(ステップS15)。基板9の乾燥開始から所定時間経過すると、基板9の回転が停止する。基板9の乾燥処理は、内側排気部198によりチャンバ空間120が減圧され、大気圧よりも低い減圧雰囲気にて行われてもよい。
その後、チャンバ蓋部122とトッププレート123とが上昇して、図6に示すように、チャンバ12がオープン状態となる。ステップS15では、トッププレート123が基板支持部141と共に回転するため、トッププレート123の下面に液体はほとんど残存せず、チャンバ蓋部122の上昇時にトッププレート123から液体が基板9上に落下することが防止される。基板9は、外部の搬送機構によりチャンバ12から搬出される(ステップS16)。なお、純水供給部814による純水の供給後、基板9の乾燥前に、IPA供給部815から基板9上にIPAを供給して基板9上において純水がIPAに置換されてもよい。
以上に説明したように、基板処理装置1では、基板9の下面92に対向する下面対向部211の対向面219が、中心軸J1から離れるに従って下方に向かう傾斜面である。対向面219には、周方向の全周に亘って配置される放射状の複数の案内溝184が設けられ、複数の案内溝184のそれぞれが、対向面219の中央部から径方向外方に向かって延びる。このため、洗浄液供給部から対向面219の中央部に供給された洗浄液が、複数の案内溝184に沿って径方向外方へと導かれる。これにより、洗浄液が対向面219上に部分的に残留することを抑制し、下面対向部211の対向面219を均等に洗浄することができる。その結果、基板9の上面91の薬液処理の際等に対向面211aに付着した薬液等を除去することができる。
また、基板処理装置1では、ステップS14において、洗浄液供給部から対向面219の中央部に供給された洗浄液が、複数の案内溝184に流入して径方向外方へと導かれるとともに、溝間領域185が洗浄液により覆われる。これにより、洗浄液が対向面219上に部分的に残留することをさらに抑制し、下面対向部211の対向面219をより一層均等に洗浄することができる。
上述のように、複数の案内溝184はそれぞれ、下面環状吐出口831の外縁から対向面219の外縁に至る。これにより、洗浄液を対向面219上において周方向に略均等に拡げた状態で、対向面219の中央部から外縁まで容易に案内することができる。下面対向部211では、案内溝184は、必ずしも下面環状吐出口831の外縁から対向面219の外縁に至る必要はない。すなわち、案内溝184の径方向内側の端部は、下面環状吐出口831の外縁から径方向外側に離間していてもよく、案内溝184の径方向外側の端部は、対向面219の外縁から径方向内側に離間していてもよい。ただし、複数の案内溝184の少なくとも一部は、対向面219の中央部から(すなわち、下面環状吐出口831の外縁または外縁近傍から)対向面219の外縁に至ることが好ましい。これにより、上述のように、洗浄液を周方向に略均等に拡げた状態で対向面219の中央部から外縁まで容易に案内することができる。
ステップS14では、下面対向部211の中央部に設けられた下面環状吐出口831から対向面219に洗浄液が供給される。このため、対向面219を周方向においてさらに均等に洗浄することができる。また、基板処理装置1では、下面環状吐出口831の上方を覆う環状の庇部822が設けられ、庇部822が対向面219に沿って下面環状吐出口831から径方向外方に拡がる。このため、下面環状吐出口831から供給される洗浄液の流量が比較的多い場合であっても、洗浄液が、下面環状吐出口831から上方に大きく噴出することが防止され、対向面219上を径方向外方へと拡がる。その結果、対向面219をムラなく洗浄することができる。換言すれば、対向面219の洗浄処理の質を向上することができる。
上述のように、下面対向部211の中央部には、下面中央吐出口823を有する下部ノズル182が設けられ、下面中央吐出口823から基板9の下面92に洗浄液が供給される。このため、基板9の下面92の洗浄処理と下面対向部211の対向面219の洗浄処理とを、必要に応じて並行して行うことができる。なお、ステップS14の対向面219の洗浄処理は、例えば、ステップS13における基板9の上面91および下面92への純水供給の終了後に行われてもよい。
基板処理装置1では、上述のように、洗浄液が下面対向部211の対向面219上に部分的に残留することを抑制し、対向面219を均等に洗浄することができる。このため、基板処理装置1の構造は、基板の下面に対向する下面対向部の対向面が洗浄液に対して撥液性を有し、洗浄液が対向面上に部分的に残留しやすい基板処理装置に特に適している。
図11ないし図14は、下面対向部に設けられる案内溝の他の好ましい例を示す平面図である。図11に示す下面対向部211aでは、対向面219に設けられた複数の案内溝が、図4に示す複数の案内溝184に加えて、複数の案内溝184aを含む。各案内溝184aの径方向の長さは、案内溝184の径方向の長さよりも短い。以下、案内溝184aを「短案内溝184a」ともいう。複数の短案内溝184aは、対向面219の外周部に、複数の案内溝184と周方向において交互に配置される。複数の短案内溝184aは、中心軸J1を中心とする周方向の全周に亘って放射状に配置される。各短案内溝184aは、対向面219の外縁から径方向内方に向かって略直線状に延びる。各短案内溝184aの径方向内側の端部は、対向面219の半径のおよそ半分の半径の円周上に位置する。
図11に示す下面対向部211aでは、対向面219の外周部における複数の案内溝184,184aの周方向の本数が、対向面219の内周部における複数の案内溝184の周方向の本数よりも多い。これにより、対向面219の内周部における案内溝間の周方向の距離(すなわち、周方向に隣接する各2本の案内溝の間の領域の幅)と、対向面219の外周部における案内溝間の周方向の距離との差を小さくすることができる。その結果、対向面219をさらに均等に洗浄することができる。なお、対向面219の内周部とは、例えば、中心軸J1を中心として対向面219のおよそ半分の半径を有する円の内側の領域であり、外周部とは、当該内周部を除く領域(すなわち、内周部よりも径方向外側の領域)である。
図12に示す下面対向部211bでは、図4に示す複数の案内溝184に代えて、複数の案内溝184bが対向面219に設けられる。各案内溝184bは、対向面219の内周部において1本であり、外周部において複数(例えば、2本)に分岐する分岐溝である。以下、案内溝184bを「分岐案内溝184b」という。下面対向部211bでは、図10に示す下面対向部211aと同様に、対向面219の外周部における複数の案内溝の周方向の本数が、対向面219の内周部における複数の案内溝の周方向の本数よりも多いため、対向面219をさらに均等に洗浄することができる。また、対向面219に分岐案内溝184bを設けることにより、対向面219の内周部と外周部とにおける案内溝の数の差を容易に実現することができる。なお、下面対向部211bでは、複数の案内溝の全てが分岐案内溝184bである必要はなく、対向面219に設けられた複数の案内溝が分岐案内溝184bを含んでいればよい。
図13に示す下面対向部211cでは、図4に示す複数の案内溝184に代えて、複数の案内溝184cが対向面219に設けられる。図13では、案内溝184cの側縁を細線にて描く。各案内溝184cは、対向面219の外周部における幅が内周部における幅よりも広い幅変更溝である。以下、案内溝184cを「幅変更案内溝184c」という。各幅変更案内溝184cは、下面環状吐出口831の外縁から対向面219の外縁まで略直線状に延びる。下面対向部211cでは、幅変更案内溝184cが設けられることにより、対向面219の内周部における案内溝間の周方向の距離と、対向面219の外周部における案内溝間の周方向の距離との差を小さくすることができる。その結果、対向面219をさらに均等に洗浄することができる。なお、下面対向部211cでは、複数の案内溝の全てが幅変更案内溝184cである必要はなく、対向面219に設けられた複数の案内溝が幅変更案内溝184cを含んでいればよい。
図14に示す下面対向部211dでは、図4に示す複数の案内溝184に代えて、複数の案内溝184dと複数の案内溝184eとが対向面219に設けられる。各案内溝184dの大部分は対向面219の内周部に配置され、各案内溝184eの大部分は対向面219の外周部に配置される。以下の説明では、案内溝184dを「内案内溝184d」といい、案内溝184eを「外案内溝184e」という。複数の内案内溝184dと複数の外案内溝184eとは、周方向において交互に配列される。複数の内案内溝184dおよび複数の外案内溝184eは、中心軸J1を中心とする周方向の全周に亘って放射状に配置される。各内案内溝184dは、下面環状吐出口831の外縁から径方向外方に向かって略直線状に延びる。各外案内溝184eは、対向面219の外縁から径方向内方に向かって略直線状に延びる。好ましくは、複数の内案内溝184dの径方向外側の端部と、複数の外案内溝184eの径方向内側の端部とは周方向に重なる。下面対向部211dにおいても、対向面219を均等に洗浄することができる。
上記基板処理装置1では、様々な変更が可能である。
図4に示す例では、案内溝184の幅は適宜変更されてよい。また、周方向における案内溝184の幅と溝間領域185の幅との比は、洗浄液の種類や対向面219の傾斜角等に合わせて適宜決定されてよい。例えば、対向面219の外周部において、案内溝184の幅が溝間領域185の幅よりも狭くされる。さらに、案内溝184は必ずしも略直線状である必要はなく、対向面219の中央部から湾曲しつつ径方向外方に向かう曲線状であってもよい。他の案内溝についても同様である。溝間領域185は、上方に向かって凸となる凸面状であってもよい。
下面対向部211,211a〜211dでは、下部環状流路183は必ずしも設けられる必要はなく、例えば、下部ノズル182の周囲に複数の略円筒形の流路が周状に配置され、当該複数の流路から対向面219の中央部に洗浄液が供給されてもよい。また、基板9の下面92の洗浄と対向面219の洗浄とを並行して行う必要がない場合、下部ノズル182から供給される洗浄液により対向面219の洗浄が行われてもよい。
例えば、下部ノズル182から基板9の下面92へと洗浄液を噴出して基板9の下面92の洗浄処理を行った後、下部ノズル182から緩やかに洗浄液を吐出して対向面219の中央部に供給し、対向面219の洗浄処理が行われてもよい。あるいは、基板9の下面92の洗浄処理が行われることなく、対向面219の洗浄処理が行われてもよい。いずれの場合も、純水供給部814および下部ノズル182が、上述の洗浄液供給部に含まれる。
このように、対向面219の洗浄処理に下部ノズル182が利用される場合、例えば、低速回転中または停止中の基板9の下面92に下部ノズル182からの洗浄液を供給し、基板9の下面92から対向面219の中央部に落下する洗浄液により対向面219の洗浄処理が行われてもよい。
対向面219の中央部への洗浄液の供給は、基板9が基板支持部141に支持されていない状態で、上部ノズル181やスキャンノズル188等により行われてもよい。
基板処理装置1では、洗浄液供給部から対向面219に供給されて対向面219を洗浄する洗浄液として、純水以外の液体(例えば、炭酸水)が利用されてもよい。基板9の下面92を洗浄する洗浄液についても同様に、純水以外の液体が利用されてもよい。
基板処理装置1の構造は、上述の対向面219が洗浄液に対する親液性を有する材料により形成される基板処理装置に適用されてもよい。また、基板処理装置1の構造は、基板9を収容するチャンバ12を有しない基板処理装置に適用されてもよい。
基板処理装置1では、半導体基板以外に、液晶表示装置、プラズマディスプレイ、FED(field emission display)等の表示装置に使用されるガラス基板の処理に利用されてもよい。あるいは、基板処理装置1は、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、光磁気ディスク用基板、フォトマスク用基板、セラミック基板および太陽電池用基板等の処理に利用されてもよい。
上記実施の形態および各変形例における構成は、相互に矛盾しない限り適宜組み合わされてよい。
1 基板処理装置
9 基板
15 基板回転機構
91 上面
92 下面
141 基板支持部
181 上部ノズル
182 下部ノズル
183 下部環状流路
184,184a〜184e 案内溝
185 溝間領域
188 スキャンノズル
211,211a〜211d 下面対向部
219 対向面
813 薬液供給部
814 純水供給部
822 庇部
823 下面中央吐出口
831 下面環状吐出口
J1 中心軸
S11〜S16 ステップ

Claims (10)

  1. 基板を処理する基板処理装置であって、
    上下方向を向く中心軸を中心とする環状の部材であり、水平状態の基板の外縁部を支持する基板支持部と、
    前記基板を前記基板支持部と共に前記中心軸を中心として回転する基板回転機構と、
    前記基板の上面に処理液を供給する処理液供給部と、
    前記基板支持部の内側にて前記基板の下面に対向する対向面を有する下面対向部と、
    前記対向面の中央部に洗浄液を供給する洗浄液供給部と、
    を備え、
    前記対向面が、前記中心軸から離れるに従って下方に向かう傾斜面であり、
    それぞれが前記対向面の前記中央部から径方向外方に向かって延びるとともに周方向の全周に亘って配置される放射状の複数の案内溝が、前記対向面に設けられることを特徴とする基板処理装置。
  2. 請求項1に記載の基板処理装置であって、
    前記洗浄液供給部から供給された前記洗浄液が、前記複数の案内溝に流入して径方向外方へと導かれるとともに、前記対向面のうち前記複数の案内溝の間の領域である溝間領域が前記洗浄液により覆われることを特徴とする基板処理装置。
  3. 請求項1または2に記載の基板処理装置であって、
    前記複数の案内溝の少なくとも一部が、前記対向面の前記中央部から前記対向面の外縁に至ることを特徴とする基板処理装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の基板処理装置であって、
    前記対向面の外周部における前記複数の案内溝の周方向の本数が、前記対向面の内周部における前記複数の案内溝の周方向の本数よりも多いことを特徴とする基板処理装置。
  5. 請求項4に記載の基板処理装置であって、
    前記対向面の前記内周部において1本であり、前記外周部において複数に分岐する分岐溝が、前記複数の案内溝に含まれることを特徴とする基板処理装置。
  6. 請求項1ないし3のいずれかに記載の基板処理装置であって、
    前記対向面の外周部における幅が内周部における幅よりも広い幅変更溝が、前記複数の案内溝に含まれることを特徴とする基板処理装置。
  7. 請求項1ないし6のいずれかに記載の基板処理装置であって、
    前記洗浄液供給部により、前記下面対向部の中央部に設けられた下面中央吐出口から前記基板の前記下面に前記洗浄液が供給されることを特徴とする基板処理装置。
  8. 請求項7に記載の基板処理装置であって、
    前記洗浄液供給部により、前記下面対向部の前記中央部において前記下面中央吐出口の周囲に設けられた環状吐出口から前記対向面に前記洗浄液が供給されることを特徴とする基板処理装置。
  9. 請求項8に記載の基板処理装置であって、
    前記環状吐出口の上方を覆うとともに前記対向面に沿って前記環状吐出口から径方向外方に拡がる環状の吐出口カバー部をさらに備えることを特徴とする基板処理装置。
  10. 請求項1ないし9のいずれかに記載の基板処理装置であって、
    前記対向面が、前記洗浄液に対して撥液性を有することを特徴とする基板処理装置。
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