JP6163023B2 - 水晶デバイス及び水晶デバイスの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、外部電極が無電解メッキにより形成される水晶デバイス及び水晶デバイスの製造方法に関する。
所定の周波数で振動する水晶振動片を備える表面実装型の水晶デバイスが知られている。水晶デバイスの底面には外部電極が形成されており、水晶デバイスはこの外部電極とプリント基板等とがハンダを介して接合されることによりプリント基板に接合される。しかし、外部電極はハンダに直接接触するため、接合のために加熱されたハンダの熱が外部電極に伝わり、これにより外部電極が剥離し又は外部電極が損傷を受ける場合があった。また、外部電極がハンダに吸収されることにより組成が変わり、損傷を受ける場合があった。
このような問題に対して、例えば特許文献1では、チップ型電子部品の外部電極がニッケルメッキ等の厚膜を含んで形成される旨を示している。また、このように外部電極が厚膜として形成されることにより外部電極が受ける損傷が軽減される旨が示されている。他方、特許文献2では、水晶デバイスの外部電極がニッケルの無電解メッキにより形成される旨を示している。
特開2000−252375号公報 特開2012−44105号公報
しかし、特許文献1及び特許文献2に示されるようなニッケルのメッキ層を含む外部電極では幾つかの問題がある。第1に、通常の無電解メッキでは、メッキ層に鉛(Pb)が含まれるという問題がある。欧州連合(EU)による指令であるRoHS指令では鉛の使用が制限されており、外部電極における鉛含有量が1000ppm以下にならなければならない。第2に、水晶デバイスでは落下耐性及び曲げ耐性の基準を満たす必要があるが、単純に外部電極の形成工程において鉛の使用を減らした場合にはこのような基準を満たすことが困難であるという問題がある。
その為、本発明では、外部電極の鉛含有量を少なくすると共に、落下耐性及び曲げ耐性が高く維持された水晶デバイス及び水晶デバイスの製造方法を提供することを目的とする。
第1観点の水晶デバイスは、表面実装型の水晶デバイスであって、所定の周波数で振動する水晶振動片と、ガラス又は水晶材料で形成され、底面に水晶デバイスを実装するための外部電極が形成され、底面の反対側の面に水晶振動片が載置されるベース板と、を有する。また、外部電極は、ベース板の表面にスパッタにより形成される金属膜と、金属膜の表面に無電解メッキにより形成される無電解メッキ膜と、を含み、無電解メッキ膜が鉛及びビスマスを含有するニッケル層を含む。
第2観点の水晶デバイスは、第1観点において、ニッケル層全体の体積に対する鉛の含有量が90ppmから470ppmであり、ビスマスの含有量が5600ppmから7000ppmである。
第3観点の水晶デバイスは、第1観点及び第2観点において、金属膜が少なくとも、ベース板の表面に形成されるクロム層、クロム層の表面に形成されるニッケルタングステン層、及びニッケルタングステン層の表面に形成される金層を含む。
第4観点の水晶デバイスは、第1観点から第3観点において、無電解メッキ膜が、無電解メッキにより金属膜の表面にパラジウム層が形成され、パラジウム層の表面にニッケル層が形成され、ニッケル層の表面に金層が形成されることにより形成される。
第5観点の水晶デバイスの製造方法は、表面実装型の水晶デバイスの製造方法であって、複数の水晶振動片を用意する工程と、矩形形状に形成された複数のベース板を有するベースウエハを用意する工程と、複数のリッド板を有するリッドウエハを用意する工程と、ベースウエハの一方の主面の水晶デバイスを実装するための外部電極が形成される領域にスパッタにより金属膜を形成する金属膜形成工程と、ベースウエハの他方の主面に複数の水晶振動片を載置する載置工程と、リッドウエハを、水晶振動片が密封されるようにベースウエハの他方の主面に接合する接合工程と、ベースウエハの一方の主面に無電解メッキを施して金属膜の表面にニッケル層を含む無電解メッキ膜を形成する無電解メッキ工程と、を備え、ニッケル層の無電解メッキが鉛及びビスマスを含有するメッキ液にベースウエハを含浸させることにより行い、メッキ液に含まれる鉛の含有量が0.05ml/Lから0.20ml/Lであり、ビスマスの含有量が3.00ml/Lである。
第6観点の水晶デバイスの製造方法は、所定の振動数で振動する振動部と、振動部を囲む枠部と、振動部と枠部とを連結する連結部と、を含む複数の水晶振動片を有する水晶ウエハを用意する工程と、矩形形状に形成された複数のベース板を有するベースウエハを用意する工程と、複数のリッド板を有するリッドウエハを用意する工程と、ベースウエハの一方の主面の水晶デバイスを実装するための外部電極が形成される領域にスパッタにより金属膜を形成する金属膜形成工程と、各ベース板の他方の主面に水晶振動片がそれぞれ載置されるように、ベースウエハと水晶ウエハとを接合する載置工程と、リッドウエハを、振動部が密封されるように水晶ウエハに接合する接合工程と、ベースウエハに無電解メッキを施して金属膜の表面にニッケル層を含む無電解メッキ膜を形成する無電解メッキ工程と、を備える。ニッケル層の無電解メッキは鉛及びビスマスを含有するメッキ液にベースウエハを含浸させることにより行い、メッキ液に含まれる鉛の含有量が0.05ml/Lから0.20ml/Lであり、ビスマスの含有量が3.00ml/Lである。
第7観点の水晶デバイスの製造方法は、第5観点及び第6観点において、金属膜が少なくとも、ベースウエハの表面に形成されるクロム膜、クロム膜の表面に形成されるニッケルタングステン膜、及びニッケルタングステン膜の表面に形成される金膜を含む。
第8観点の水晶デバイスの製造方法は、第5観点から第7観点において、無電解メッキ工程が、ニッケル層が形成される前に無電解メッキによりパラジウム層が形成され、ニッケル層の表面に無電解メッキにより金層が形成される。
本発明の水晶デバイス及び水晶デバイスの製造方法によれば、外部電極の鉛含有量を少なくすると共に、落下耐性及び曲げ耐性を高く維持することができる。
水晶デバイス100の分解斜視図である。 (a)は、図1のA−A断面図である。 (b)は、図2(a)の点線161の拡大図である。 水晶デバイス100の製造方法が示されたフローチャートである。 (a)は、ベースウエハW120の+Y’軸側の面の平面図である。 (b)は、ベースウエハW120の−Y’軸側の面の平面図である。 リッドウエハW110の+Y’軸側の面の平面図である。 (a)は、水晶振動片130が載置されたベースウエハW120の部分断面図である。 (b)は、リッドウエハW110、水晶振動片130、及びベースウエハW120の部分断面図である。 (c)は、リッドウエハW110、水晶振動片130、及び無電解メッキ膜153が形成されたベースウエハW120の部分断面図である。 (a)は、安定剤としての鉛(Pb)の添加量と落下試験及び曲げ試験における不合格サンプル数との関係が示されたグラフである。 (b)は、安定剤としてのビスマス(Bi)の添加量と落下試験及び曲げ試験における不合格サンプル数との関係が示されたグラフである。 (c)は、安定剤としてビスマス(Bi)が添加されている場合において、さらに安定剤として添加された鉛(Pb)の添加量と落下試験及び曲げ試験における不合格サンプル数との関係が示されたグラフである。 水晶デバイス200の分解斜視図である。 (a)は、図8のB−B断面図である。 (b)は、図9(a)の点線163の拡大図である。 水晶デバイス200の製造方法が示されたフローチャートである。 水晶ウエハW230の平面図である。 (a)は、水晶ウエハW230、リッドウエハW110、及びベースウエハW220の部分断面図である。 (b)は、水晶ウエハW230、リッドウエハW110、及び第2金属膜152が形成されたベースウエハW220の部分断面図である。 (c)は、水晶ウエハW230、リッドウエハW110、及び無電解メッキ膜153が形成されたベースウエハW220の部分断面図である。
以下、本発明の好適な実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明の範囲は以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られるものではない。
(第1実施形態)
<水晶デバイス100の構成>
図1は、水晶デバイス100の分解斜視図である。水晶デバイス100は、リッド板110と、ベース板120と、水晶振動片130と、により構成されている。水晶振動片130には例えばATカットの水晶振動片が用いられる。ATカットの水晶振動片は、主面(YZ面)が結晶軸(XYZ)のY軸に対して、X軸を中心としてZ軸からY軸方向に35度15分傾斜されている。以下の説明では、ATカットの水晶振動片の軸方向を基準とし、傾斜された新たな軸をY’軸及びZ’軸として用いる。すなわち、水晶デバイス100においては水晶デバイス100の長辺方向をX軸方向、水晶デバイス100の高さ方向をY’軸方向、X及びY’軸方向に垂直な方向をZ’軸方向として説明する。
水晶振動片130は、所定の周波数で振動し、矩形形状に形成される振動部134と、振動部134の+Y’軸側及び−Y’軸側の面に形成された励振電極131と、各励振電極131から−X軸側に引き出された引出電極132と、を有している。振動部134の+Y’軸側の面に形成されている励振電極131から引き出される引出電極132は、励振電極131から振動部134の−X軸側の+Z’軸側に引き出され、さらに振動部134の+Z’軸側の側面を介して振動部134の−Y’軸側の面にまで引き出されている。振動部134の−Y’軸側の面に形成されている励振電極131から引き出される引出電極132は、励振電極131から振動部134の−X軸側の−Z’軸側の角にまで引き出されている。
ベース板120は、水晶材料又はガラスを基材とし、この基材の表面に電極が形成されることにより形成される。ベース板120の+Y’軸側の面の周囲には、封止材142(図2(a)参照)を介してリッド板110に接合されるための接合面122が形成されている。また、ベース板120の+Y’軸側の面の中央には、接合面122から−Y’軸方向に凹んだ凹部121が形成されている。凹部121には一対の接続電極123が形成されており、各接続電極123は導電性接着剤141(図2(a)参照)を介して水晶振動片130の引出電極132に電気的に接続される。ベース板120の−Y’軸側の面である底面には、水晶デバイス100をプリント基板等へ実装するための外部電極124が形成されている。また、ベース板120の側面の四隅には、ベース板120の内側に凹んだキャスタレーション126が形成されており、キャスタレーション126の側面には側面電極125が形成されている。外部電極124は側面電極125を介して接続電極123に電気的に接続されている。
リッド板110は、−Y’軸側の面に+Y’軸方向に凹んだ凹部111が形成されている。また、凹部111を囲むように接合面112が形成されている。接合面112は封止材142(図2(a)参照)を介してベース板120の接合面122に接合される。
図2(a)は、図1のA−A断面図である。ベース板120の接合面122とリッド板110の接合面112とが封止材142を介して接合されることにより、水晶デバイス100内には密閉されたキャビティ101が形成される。水晶振動片130はキャビティ101内に配置されており、引出電極132が導電性接着剤141を介してベース板120の接続電極123に電気的に接合されている。これにより、励振電極131は外部電極124に電気的に接続される。外部電極124は、ベース板120の基材の−Y’軸側の面の表面に形成される第1金属膜151及び第1金属膜151の表面に形成される無電解メッキ膜153により構成されている。
図2(b)は、図2(a)の点線161の拡大図である。図2(b)では、外部電極124の拡大断面図が示されている。第1金属膜151は、第1層151a、第2層151b、及び第3層151cの3つの層により形成されている。第1層151aはベース板120の基材の表面に形成される層であり、クロム(Cr)により形成される。クロム(Cr)はベース板120の基材である水晶材料及びガラスに良く密着するため第1層151aの素材として用いられる。また、金属膜151の表面に形成される第3層151cは、金(Au)により形成される。クロム(Cr)は水晶材料及びガラスには良く密着するが、ハンダ等にはなじまないため、第1金属膜151の表面はハンダ等に良くなじむ金(Au)で覆われる。さらに、第1金属膜151では、第1層151aと第3層151cとの間に第2層151bが形成される。第1層151aを構成するクロム(Cr)は、製造工程中に熱などがかかった場合に他の層に拡散し、クロム(Cr)とベース板120との密着が弱くなる。また、クロム(Cr)が第1金属膜151の表面に拡散した場合には、クロム(Cr)が酸化して無電解メッキ膜153等の成膜が困難になる。このようなクロム(Cr)の拡散を防ぐために第2層151bを設け、クロム(Cr)が金(Au)層に拡散することが防がれている。
第2層151bは、例えばニッケルタングステン(Ni―W)により形成される。また第2層151bには、プラチナ(白金、Pt)等が用いられても良い。無電解メッキ膜153を含む電極は、無電解メッキ膜153を含まない電極よりも、無電解メッキ膜153により生じる応力によりベース板120に歪みが生じるため剥離しやすくなる。第1金属膜151では第2層151bが設けられることによりクロム(Cr)の拡散が防がれており、第1金属膜151とベース板120の基材との密着が強く保持される。これにより、第1金属膜151が容易に剥離することが防がれている。
無電解メッキ膜153は、第1金属膜151の表面に形成される第1層153aと、第1層153aの表面に形成される第2層153bと、第2層153bの表面に形成される第3層153cとにより形成される。第1層153aはパラジウム(Pd)の層である。第2層153bはニッケル(Ni)の層であり、第3層153cは金(Au)の層である。ニッケルで形成される第2層153bは、外部電極124を形成する層の中で最も厚く形成され、その厚さTNは例えば約1μmに形成される。
<水晶デバイス100の製造方法>
図3は、水晶デバイス100の製造方法が示されたフローチャートである。以下、図3のフローチャートに従って、水晶デバイス100の製造方法について説明する。
ステップS101では、複数の水晶振動片130が用意される。ステップS101では、まず水晶材料により形成された水晶ウエハ(不図示)に複数の水晶振動片130の外形がエッチング等により形成される。さらに各水晶振動片130にスパッタ又は真空蒸着等により励振電極131及び引出電極132が形成される。複数の水晶振動片130は、水晶ウエハに形成された各水晶振動片130が、水晶ウエハから折り取られ又は切り離されることにより用意される。
ステップS201では、ベースウエハW120が用意される。ベースウエハW120には複数のベース板120が形成される。ベースウエハW120は水晶材料又はガラスを基材としており、ベースウエハW120にはエッチングにより凹部121及びウエハが切断されてキャスタレーション126となる貫通孔172(図4(a)参照)が形成される。
ステップS202では、ベースウエハW120に第1金属膜151が形成される。ステップS202は金属膜形成工程である。ベースウエハW120に形成される第1金属膜151は、図2(b)に示されるように、第1層151aを構成するクロム(Cr)、第2層151bを構成するニッケルタングステン(Ni−W)、及び第3層151cを構成する金(Au)により形成される。これらの層は、スパッタ又は真空蒸着により形成される。ステップS202では、第1金属膜151が形成されることにより、各ベース板120に接続電極123、側面電極125の一部、及び外部電極124の一部が形成される。
図4(a)は、ベースウエハW120の+Y’軸側の面の平面図である。図4(a)に示されたベースウエハW120には複数のベース板120が形成されており、各ベース板120はX軸方向及びZ’軸方向に並んで形成されている。また、図4(a)では、互いに隣接したベース板120の境界にスクライブライン171が示されている。スクライブライン171は後述されるステップS404でウエハが切断される位置を示す線である。X軸方向に伸びるスクライブライン171と、Z’軸方向に伸びるスクライブライン171とが交差する位置には、ベースウエハW120をY’軸方向に貫通する貫通孔172が形成されている。貫通孔172は、後述されるステップS404でウエハが切断された後にキャスタレーション126となる。また、各ベース板120の+Y’軸側の面には凹部121が形成されており、各ベース板120の+Y’軸側の面には接続電極123が形成されている。
図4(b)は、ベースウエハW120の−Y’軸側の面の平面図である。ベースウエハW120の−Y’軸側の面には、外部電極124の一部となる第1金属膜151が形成されている。第1金属膜151は、ベースウエハW120のZ’軸方向に伸びるように形成されている。また、第1金属膜151は、貫通孔172内にも形成されている。第1金属膜151は貫通孔172に形成される側面電極125を介して接続電極123に電気的に接続される。
図3に戻って、ステップS301では、リッドウエハW110が用意される。リッドウエハW110には、複数のリッド板110が形成される。各リッド板110の−Y’軸側の面には凹部111が形成される。
図5は、リッドウエハW110の+Y’軸側の面の平面図である。リッドウエハW110には複数のリッド板110が形成され、各リッド板110はX軸方向及びZ’軸方向に並んで形成されている。各リッド板110の−Y’軸側の面には凹部111及び接合面112が形成される。図5では、隣接する各リッド板110の間が二点鎖線で示されており、この二点鎖線はスクライブライン171となる。
ステップS401では、ベースウエハW120に水晶振動片130が載置される。ステップS401は載置工程である。水晶振動片130は、ベースウエハW120の各凹部121に、導電性接着剤141を介して載置される。
図6(a)は、水晶振動片130が載置されたベースウエハW120の部分断面図である。図6(a)は、図1のA−A断面に相当する断面を含む断面図が示されている。引出電極132と接続電極123とを導電性接着剤141を介して電気的に接続することにより、水晶振動片130がベースウエハW120の凹部121に載置される。また、これにより励振電極131とベースウエハW120の−Y’軸側の面に形成される第1金属膜151とが電気的に接続される。
ステップS402では、ベースウエハW120とリッドウエハW110とが接合される。ステップS402は、接合工程である。ベースウエハW120とリッドウエハW110とは、ベースウエハW120の接合面122又はリッドウエハW110の接合面112に封止材142が塗布された後に、ベースウエハW120の接合面122とリッドウエハW110の接合面112とが封止材142を挟んで互いに向かい合うように接合される。
図6(b)は、リッドウエハW110、水晶振動片130、及びベースウエハW120の部分断面図である。図6(b)では、図6(a)と同様の断面を含む断面図が示されている。リッドウエハW110とベースウエハW120とが封止材142を介して接合されることにより、密封されたキャビティ101が形成される。キャビティ101には、水晶振動片130が載置される。
ステップS403では、無電解メッキ膜153が形成される。ステップS403は、無電解メッキ工程である。ステップS403では、ベースウエハW120の−Y’軸側の面に形成される第1金属膜151の表面に無電解メッキがかけられることにより、リッドウエハW110の+Y’軸側の面、ベースウエハW120の−Y’軸側の面、及び貫通孔172の側面に無電解メッキ膜153が形成される。
図6(c)は、リッドウエハW110、水晶振動片130、及び無電解メッキ膜153が形成されたベースウエハW120の部分断面図である。図6(c)には、図6(b)と同様の断面が示されている。無電解メッキ膜153の形成は、まず図2(b)に示されるように、パラジウム(Pd)の無電解メッキにより第1層153aが形成され、第1層153aの表面にニッケル(Ni)の無電解メッキにより第2層153bが形成され、第2層153bの表面に金(Au)の無電解メッキにより第3層153cが形成されることにより行われる。
ステップS404では、リッドウエハW110及びベースウエハW120が切断される。リッドウエハW110及びベースウエハW120は、スクライブライン171において、ダイシング等により切断される。
<無電解メッキにより形成された無電解メッキ膜の評価>
欧州連合(EU)では、欧州連合(EU)による指令であるRoHS指令により、水晶デバイスの外部電極の鉛の含有量を1000ppm以下にしなければならないと規定されている。水晶デバイスの無電解メッキは、メッキ液にベースウエハを含浸することにより行われるが、このメッキ液にはメッキ液を安定させるために安定剤が入れられる。市販の安定剤には鉛(Pb)又はビスマス(Bi)等が使用されるが、鉛の安定剤が使用された場合には、この鉛が無電解メッキ膜に含まれることにより、外部電極から鉛が検出される。従来の無電解メッキの方法では、鉛の含有量が1000ppmを超えてしまい、問題となっている。
一方、水晶デバイスでは、水晶デバイスが落下した場合でも外部電極に剥離が起こらないことが求められる。また、外部電極が厚く形成される場合には、外部電極の収縮などの応力が水晶デバイスに加わり水晶デバイスにクラックなどが生じやすくなる場合があるが、水晶デバイスに曲げ応力がかかった場合でも水晶デバイスにクラックなどが生じないことが求められる。すなわち、水晶デバイスには、外部電極から鉛の含有量を減らすと共に、このような落下耐性及び曲げ耐性を満たすことが求められる。以下の図7(a)から図7(c)において、安定剤としての鉛又はビスマスの添加量を変化させて水晶デバイスの落下試験及び曲げ試験を行った結果を示す。ここで、落下試験は、水晶デバイスの6面に対してそれぞれ水晶デバイスを落下させることを1セットとし、これを50セット行い、最終的に水晶デバイスの外部電極に剥離等の不具合が起きているか否かを確認している。また、曲げ試験では、90mmの長さの水晶板に外部電極と同様の構成の電極を形成し、この水晶板を3mm曲げることによって水晶板にクラックが入るか否かの確認を行っている。また、図に示される鉛(Pb)又はビスマス(Bi)の添加量は、ニッケルで形成される第2層153bを形成する際に使用される安定剤としての鉛(Pb)又はビスマス(Bi)のメッキ液への添加量を示している。
図7(a)は、安定剤としての鉛(Pb)の添加量と落下試験及び曲げ試験における不合格サンプル数との関係が示されたグラフである。図7(a)の試験で使用された安定剤には鉛(Pb)が用いられているが、ビスマス(Bi)は使用されていない。また、落下試験及び曲げ試験は、それぞれ10個のサンプルが用意されることにより行われ、各サンプルについて外部電極の剥離及び水晶板へのクラックの有無が判断されている。試験により外部電極の剥離及びクラックが確認された場合には、そのサンプルは不合格となる。また、グラフの横軸には安定剤としての鉛(Pb)の添加量が示されている。各試験は鉛の添加量が、0.25ml/L、0.5ml/L、1.0ml/L、2.0ml/L、及び3.0ml/Lとなるように行われている。グラフの縦軸には、各試験において不合格となったサンプル数が示されている。
Pb添加量が0.25ml/Lの場合には、曲げ試験において、10個のサンプル中8個のサンプルが不合格になっている。また、曲げ試験においては、Pb添加量が0.5ml/Lの場合に10個、Pb添加量が1.0ml/Lの場合に4個の不合格サンプルが確認されている。一方、落下試験においては、Pb添加量が0.5ml/Lの場合に1個の不合格サンプルが確認されている。Pb添加量が2.0ml/L及び3.0ml/Lの安定剤を使用した場合には、不合格サンプルは確認されなかった。
図7(a)に示されるように、Pb添加量が3.0ml/Lの安定剤を使用した場合には不合格サンプルは確認されないため、従来はPb添加量が3.0ml/Lの安定剤を使用して無電解メッキを行っていた。しかし、ICP発光分光分析又は原子吸光法によりPb添加量が3.0ml/Lの安定剤を使用した場合の無電解メッキにより形成されたニッケル層からは、RoHS指令の基準値である1000ppmを超えた6300ppmの鉛が検出されている。また、この値を基にPb添加量が2.0ml/Lの安定剤によりニッケル層が形成される場合のニッケル層の鉛の含有量を計算すると、ニッケル層に含まれると予想される鉛の含有量は4200ppmとなり、RoHS指令の基準値を超えてしまう。
図7(b)は、安定剤としてのビスマス(Bi)の添加量と落下試験及び曲げ試験における不合格サンプル数との関係が示されたグラフである。図7(b)の試験では安定剤としてビスマス(Bi)が添加されているが、鉛(Pb)は添加されていない。図7(b)に示されるように、曲げ試験では図7(b)に示される全ての添加量において不合格サンプルが出ている。また、落下試験においてもBi添加量が1.0ml/Lの場合に1個の不合格サンプルが発生している。
一般的には、安定剤として鉛を使用する代わりにビスマスが使用される場合があるが、水晶デバイスにおいては曲げ試験に合格することができないため、水晶デバイスにおいては鉛の代わりにビスマス使用した安定剤を使用することはできないと考えられる。
図7(c)は、安定剤としてビスマス(Bi)が添加されている場合において、さらに安定剤として添加された鉛(Pb)の添加量と落下試験及び曲げ試験における不合格サンプル数との関係が示されたグラフである。図7(c)の試験では安定剤としてビスマス(Bi)が3.0ml/L添加されている。図7(c)では、鉛(Pb)添加量が0.0ml/Lの場合に落下試験で1個の不合格サンプルが発生し、鉛(Pb)添加量が0.25ml/Lの場合に曲げ試験で5個の不合格サンプルが発生している。
一方、図7(c)では、鉛(Pb)添加量が0.05ml/Lから0.2ml/Lの範囲で落下試験及び曲げ試験に不合格サンプルが出ていない。そのため、ビスマス(Bi)添加量が3.0ml/L、鉛(Pb)添加量が0.05ml/Lから0.2ml/Lの範囲の安定剤は水晶デバイスに用いることができると考えられる。また、この場合の無電解メッキで形成されたニッケル層における鉛の含有量は、安定剤として3.0ml/Lの鉛を使用した場合に6300ppmの鉛が検出されたことから計算すると、安定剤としての鉛(Pb)添加量が0.05ml/Lの場合に105ppm、安定剤としての鉛(Pb)添加量が0.2ml/Lの場合に420ppmとなることが予測される。また、分析の誤差及びサンプルのロット間の誤差等を考慮すると、数値には1割程度の誤差が生じうると考えられる。これらのことより、ニッケル層における鉛の検出量は、鉛(Pb)添加量が0.05ml/Lから0.2ml/Lの範囲で約90ppmから約470ppmが含まれることが予想される。この範囲はRoHS指令の外部電極の鉛の含有量が1000ppm以下の範囲を十分満たすことができる。
また、ビスマス(Bi)の添加量は、鉛(Pb)とビスマス(Bi)との割合を考慮すると、ニッケル層から約6300ppmのビスマスが検出されると考えられる。約1割程度の誤差を考慮すると、ビスマスはニッケル層から約5600ppmから7000ppmの範囲で検出されると考えられる。
以上により、安定剤としてビスマス(Bi)が3.0ml/L添加され、鉛(Pb)が0.05ml/Lから0.2ml/Lの範囲で添加された場合では、落下試験及び曲げ試験に耐えることができるため好ましい。また、この範囲でニッケル層から検出される鉛の予想量は、約90ppmから約470ppmの間となり、十分にRoHS指令の基準値である1000ppm以内に収まるため好ましい。無電解メッキにより形成されるニッケル層は外部電極全体の9割以上を形成しているため、外部電極全体の鉛の含有量も十分に1000ppm以内に収まると考えられる。
(第2実施形態)
水晶振動片には、振動部の周囲を囲むように枠部が形成された水晶振動片を用いてもよい。以下に枠部を有する水晶振動片が用いられた水晶デバイス200について説明する。また、以下の説明において、第1実施形態と同じ部分に関しては同一の符号を付してその説明を省略する。
<水晶デバイス200の構成>
図8は、水晶デバイス200の分解斜視図である。水晶デバイス200は、リッド板110と、ベース板220と、水晶振動片230と、により構成されている。水晶デバイス200では、第1実施形態と同様に、水晶振動片230にATカットの水晶振動片が用いられている。
水晶振動片230は、所定の周波数で振動し、矩形形状に形成される振動部234と、振動部234の周囲を囲むように形成されている枠部235と、振動部234と枠部235とを連結する連結部236と、を有している。振動部234と枠部235との間には水晶振動片230をY’軸方向に貫通する貫通溝237が形成されており、振動部234と枠部235とが直接接触しないように形成されている。振動部234の−X軸側の+Z’軸側及び−Z’軸側に連結されている連結部236を介して振動部234と枠部235とは連結されている。また、振動部234の+Y’軸側の面及び−Y’軸側の面には励振電極231が形成されており、各励振電極231からはそれぞれ引出電極232が枠部235にまで引き出されている。振動部234の+Y’軸側の面に形成されている励振電極231から引き出される引出電極232は、+Z’軸側の連結部236を介して枠部235の−X軸側に引き出され、さらに枠部235の−Y’軸側の面の+X軸側の+Z’軸側の角にまで引き出されている。振動部234の−Y’軸側の面に形成されている励振電極231から引き出される引出電極232は、−Z’軸側の連結部236を介して枠部235の−X軸側に引き出され、枠部235の−Y’軸側の面の−X軸側の−Z’軸側の角にまで引き出されている。
ベース板220には、+Y’軸側の面の周囲に封止材142(図9参照)を介してリッド板110に接合される接合面122が形成されている。また、ベース板220の+Y’軸側の面の中央には、接合面122から−Y’軸方向に凹んだ凹部121が形成されている。ベース板220の−Y’軸側の面には外部電極224が形成されており、ベース板220の側面の角にはキャスタレーション126が形成されている。また、接合面122のキャスタレーション126の周囲には、接続電極223が形成されている。接続電極223はキャスタレーション126に形成される側面電極225を介して外部電極224に電気的に接続される。
図9(a)は、図8のB−B断面図である。水晶デバイス200は、リッド板110の接合面112と枠部235の+Y’軸側の面とが封止材142を介して接合され、ベース板220の接合面122と枠部235の−Y’軸側の面とが封止材142を介して接合される。また、水晶振動片230とベース板220との接合時に、引出電極232と接続電極223とが電気的に接合される。これにより、励振電極231は外部電極224に電気的に接続される。外部電極224はベース板220の基材の表面に形成される第1金属膜151、第1金属膜151の表面に形成される第2金属膜152、及び第2金属膜152の表面に形成される無電解メッキ膜153により形成される。
図9(b)は、図9(a)の点線163の拡大図である。図9(b)では、外部電極224の拡大断面図が示されている。第1金属膜151は、第1層151a、第2層151b、及び第3層151cの3つの層により形成されている。図2(b)で説明されたように、第1層151aはクロム(Cr)により形成され、第2層151bはニッケルタングステン(Ni―W)等により形成され、第3層151cは金(Au)により形成される。
第2金属膜152は、第1金属膜151の表面に形成される第1層152a、第1層152aの表面に形成される第2層152b、及び第2層152bの表面に形成される第3層152cにより形成されている。第1層152a、第2層152b、及び第3層152cは、それぞれ第1金属膜151の第1層151a、第2層151b、及び第3層151cと同一の構成により形成される。すなわち、第2金属膜152と第1金属膜151とは同一の層の構成により形成される。
無電解メッキ膜153は、第2金属膜152の表面に形成される第1層153aと、第1層153aの表面に形成される第2層153bと、第2層153bの表面に形成される第3層153cと、により形成される。第1層153aはパラジウム(Pd)の層である。第2層153bはニッケル(Ni)の層であり、その厚さTNは例えば約1μmに形成される。また、外部電極224とハンダ等との接続を確実に行うために、第2層153bの表面に金(Au)により第3層153cが形成される。
<水晶デバイス200の製造方法>
図10は、水晶デバイス200の製造方法が示されたフローチャートである。以下、図11のフローチャートに従って、水晶デバイス200の製造方法について説明する。
ステップS501では、水晶ウエハW230が用意される。水晶ウエハW230には複数の水晶振動片230が形成されている。ステップS501は、水晶ウエハを用意する工程である。
図11は、水晶ウエハW230の平面図である。水晶ウエハW230には複数の水晶振動片230が形成されている。図11では、互いに隣接した水晶振動片230の境界にスクライブライン171が示されている。水晶ウエハW230には、エッチングにより貫通溝237が形成され、励振電極231及び引出電極232が形成されることにより複数の水晶振動片230が形成される。
ステップS601では、ベースウエハW220が用意される。ベースウエハW220には、複数のベース板220が形成される。ステップS601は、ベースウエハW220を用意する工程である。
ステップS602では、ベースウエハW220に第1金属膜151が形成される。第1金属膜151は、図9(a)に示されたように、接続電極223及び側面電極225と外部電極224との一部を形成する。ステップS602は、金属膜形成工程である。
ステップS701では、リッドウエハW110が用意される。リッドウエハW110には、複数のリッド板110が形成されている。ステップS701はリッドウエハW110を形成する工程である。
ステップS801では、ベースウエハW220に水晶ウエハW230が載置される。ステップS801は、ベースウエハW220の各ベース板220の+Y’軸側の面に、水晶ウエハW230の各水晶振動片230が対応して載置されるようにベースウエハW220と水晶ウエハW230とを接合する載置工程である。この載置工程では、ベースウエハW220の接合面122が水晶ウエハW230に形成される枠部235の−Y’軸側の面に封止材142を介して接合される。
ステップS802では、水晶ウエハW230とリッドウエハW110とが接合される。ステップS802は、水晶振動片230の振動部234を密封するように、リッドウエハW110を、水晶ウエハW230の+Y’軸側の面に封止材142を介して接合する接合工程である。
図12(a)は、水晶ウエハW230、リッドウエハW110、及びベースウエハW220の部分断面図である。図12(a)は図8のB−B断面を含む断面図である。ベースウエハW220は、水晶ウエハW230の枠部235の−Y’軸側の面に封止材142を介して接合されている。また、接続電極223が引出電極232に電気的に接続されている。リッドウエハW110は、水晶ウエハW230の枠部235の+Y’軸側の面に封止材142を介して接合されている。これによりウエハにキャビティ201が形成され、振動部234がこのキャビティ201に密封される。
ステップS803では、リッドウエハW110及びベースウエハW220に第2金属膜152が形成される。
図12(b)は、水晶ウエハW230、リッドウエハW110、及び第2金属膜152が形成されたベースウエハW220の部分断面図である。第2金属膜152は、図9(b)に示されるように、ベースウエハ220の−Y’軸側からスパッタ又は真空蒸着によりクロム(Cr)、ニッケルタングステン(Ni−W)、及び金(Au)の層が形成されることにより形成される。
ステップS804は、ベースウエハW220に無電解メッキ膜153が形成される。無電解メッキ膜153は、ベースウエハW220に形成される第2金属膜152の表面に、無電解メッキにより形成される。
図12(c)は、水晶ウエハW230、リッドウエハW110、及び無電解メッキ膜153が形成されたベースウエハW220の部分断面図である。無電解メッキ膜153は、図9(b)に示されるように第1層153a、第2層153b、及び第3層153cにより形成される。ステップS804では、パラジウム(Pd)、ニッケル(Ni)、及び金(Au)の層がそれぞれ無電解メッキにより形成されることにより、第1層153a、第2層153b、及び第3層153cが形成される。
ステップS805では、ベースウエハW220、リッドウエハW110、及び水晶ウエハW230がスクライブライン171で切断される。これにより、個々の水晶デバイス200が形成される。
以上、本発明の最適な実施形態について詳細に説明したが、当業者に明らかなように、本発明はその技術的範囲内において実施形態に様々な変更・変形を加えて実施することができる。
例えば、水晶デバイスには発振器が組み込まれて水晶発振器として形成されても良い。また、上記の実施形態では水晶振動片にATカットの水晶振動片である場合を示したが、同じように厚みすべりモードで振動するBTカットの水晶振動片などであっても同様に適用できる。
また、水晶デバイス100では、ステップS202において第1金属膜151の表面にさらに第1金属膜151を形成して複数の金属膜を形成しても良く、水晶デバイス200のように無電解メッキ膜153を形成する前に第2金属膜152を形成しても良い。水晶デバイス200ではベース板220の外部電極224及び側面電極225が第1金属膜151、第2金属膜152、及び無電解メッキ膜153により形成されたが、水晶デバイス100と同様に、第2金属膜152を含まず、第1金属膜151と無電解メッキ膜153とにより形成されても良い。
100、200 … 水晶デバイス
101 … キャビティ
110 … リッド板
111 … 凹部
112 … 接合面
120、220 … ベース板
121 … 凹部
122 … 接合面
123、223 … 接続電極
124、224 … 外部電極
125、225 … 側面電極
126 … キャスタレーション
130、230 … 水晶振動片
131、231 … 励振電極
132、232 … 引出電極
134、234 … 振動部
141 … 導電性接着剤
142 … 封止材
171 … スクライブライン
172 … 貫通孔
235 … 枠部
236 … 連結部
237 … 貫通結部
W110 … リッドウエハ
W120 … ベースウエハ

Claims (7)

  1. 表面実装型の水晶デバイスであって、
    所定の周波数で振動する水晶振動片と、
    ガラス又は水晶材料で形成され、底面に前記水晶デバイスを実装するための外部電極が形成され、前記底面の反対側の面に前記水晶振動片が載置されるベース板と、を有し、
    前記外部電極は、前記ベース板の表面にスパッタにより形成される金属膜と、前記金属膜の表面に無電解メッキにより形成される無電解メッキ膜と、を含み、
    前記無電解メッキ膜が鉛及びビスマスを含有するニッケル層を含み、前記ニッケル層全体の体積に対する前記鉛の含有量が90ppmから470ppmであり、前記ビスマスの含有量が5600ppmから7000ppmである水晶デバイス。
  2. 前記金属膜は少なくとも、前記ベース板の表面に形成されるクロム層、前記クロム層の表面に形成されるニッケルタングステン層、及び前記ニッケルタングステン層の表面に形成される金層を含む請求項1に記載の水晶デバイス。
  3. 前記無電解メッキ膜は、無電解メッキにより前記金属膜の表面にパラジウム層が形成され、前記パラジウム層の表面に前記ニッケル層が形成され、前記ニッケル層の表面に金層が形成されることにより形成される請求項1又は請求項2に記載の水晶デバイス。
  4. 表面実装型の水晶デバイスの製造方法であって、
    複数の水晶振動片を用意する工程と、
    矩形形状に形成された複数のベース板を有するベースウエハを用意する工程と、
    複数のリッド板を有するリッドウエハを用意する工程と、
    前記ベースウエハの一方の主面の前記水晶デバイスを実装するための外部電極が形成される領域にスパッタにより金属膜を形成する金属膜形成工程と、
    前記ベースウエハの他方の主面に前記複数の水晶振動片を載置する載置工程と、
    前記リッドウエハを、前記水晶振動片が密封されるように前記ベースウエハの他方の主面に接合する接合工程と、
    前記ベースウエハの一方の主面に無電解メッキを施して前記金属膜の表面にニッケル層を含む無電解メッキ膜を形成する無電解メッキ工程と、を備え、
    前記ニッケル層の無電解メッキは鉛及びビスマスを含有するメッキ液に前記ベースウエハを含浸させることにより行い、
    前記メッキ液に含まれる前記鉛の含有量が0.05ml/Lから0.20ml/Lであり、前記ビスマスの含有量が3.00ml/Lである水晶デバイスの製造方法。
  5. 所定の振動数で振動する振動部と、前記振動部を囲む枠部と、前記振動部と前記枠部とを連結する連結部と、を含む複数の水晶振動片を有する水晶ウエハを用意する工程と、
    矩形形状に形成された複数のベース板を有するベースウエハを用意する工程と、
    複数のリッド板を有するリッドウエハを用意する工程と、
    前記ベースウエハの一方の主面の前記水晶デバイスを実装するための外部電極が形成される領域にスパッタにより金属膜を形成する金属膜形成工程と、
    前記各ベース板の他方の主面に前記水晶振動片がそれぞれ載置されるように、前記ベースウエハと前記水晶ウエハとを接合する載置工程と、
    前記リッドウエハを、前記振動部が密封されるように前記水晶ウエハに接合する接合工程と、
    前記ベースウエハに無電解メッキを施して前記金属膜の表面にニッケル層を含む無電解メッキ膜を形成する無電解メッキ工程と、を備え、
    前記ニッケル層の無電解メッキは鉛及びビスマスを含有するメッキ液に前記ベースウエハを含浸させることにより行い、
    前記メッキ液に含まれる前記鉛の含有量は0.05ml/Lから0.20ml/Lであり、前記ビスマスの含有量が3.00ml/Lである水晶デバイスの製造方法。
  6. 前記金属膜は少なくとも、前記ベースウエハの表面に形成されるクロム膜、前記クロム膜の表面に形成されるニッケルタングステン膜、及び前記ニッケルタングステン膜の表面に形成される金膜を含む請求項4又は請求項5に記載の水晶デバイスの製造方法。
  7. 前記無電解メッキ工程は、前記ニッケル層が形成される前に無電解メッキによりパラジウム層が形成され、前記ニッケル層の表面に無電解メッキにより金層が形成される請求項4から請求項6のいずれか一項に記載の水晶デバイスの製造方法。
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