JP6161288B2 - 毛髪用の皮膚外用剤 - Google Patents

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Description

本発明は、毛髪用の皮膚外用剤に関し、更に詳細には、黒米抽出物の加水分解物と、ノウゼンカズラ科タベブイア属タベブイアインペティギノーサ(Tabebuia Impetiginosa)樹皮抽出物とを含有することにより、毛乳頭細胞のコラーゲン産生促進に基づく育毛効果と幹細胞増殖因子分泌促進に基づく毛髪の色調変化の改善効果の相乗効果に優れた毛髪用の皮膚外用剤に関するものである。
年齢を経ても黒い髪の毛を多く維持したいという願望は、昨今叫ばれているアンチエイジングにおいて、シミ、シワと並んで大きなテーマのひとつである。しかしながら、エイジング以外に遺伝的素因、更には社会的ストレス、紫外線等が原因となり、徐々に髪の毛の色調が変化したり、髪が脱落して、薄毛や禿となったりする。こういった脱毛症や毛髪の色調変化(例えば、色素異常・脱失、毛髪の白化)を防ぐため、各種メーカーが鎬を削って育毛剤の開発に力を入れてきた。しかしながら、これまで開発されてきた育毛剤は、育毛効果がいまだ不充分であり、特に、毛髪の色調変化(例えば、色素異常・脱失、毛髪の白化[所謂白髪])改善効果については、今のところ十分に安全で効果があるものが得られていないのが現状であった。それ故、育毛効果に優れ、且つ、毛髪の色調変化の改善効果が高い育毛剤が望まれていた。
これまで黒米抽出物に関しては、毛髪損傷予防作用、染毛作用、美白作用、美肌作用、HGF産生促進作用、エラスターゼ阻害作用、線維芽細胞増殖促進作用等を有することが知られているが(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5、特許文献6、特許文献7等を参照)、黒米抽出物の加水分解物に幹細胞増殖因子(SCF)分泌促進作用及び後記ノウゼンカズラ科タベブイア属タベブイアインペティギノーサ(Tabebuia Impetiginosa)樹皮抽出物との併用により、毛乳頭細胞のコラーゲン産生促進作用の相乗作用を有することは、全く知られていなかった。一方、ノウゼンカズラ科タベブイア属植物抽出物に関しては、ケラチノサイト増殖促進作用や抗男性ホルモン作用等を有することが知られているが(例えば、特許文献8、特許文献9、特許文献10、特許文献11等を参照)、毛乳頭細胞のコラーゲン産生促進作用及び前記黒米抽出物の加水分解物との併用により、SCF分泌促進の相乗作用を有することは、全く知られていなかった。
特開2011−37781号公報 特開2010−95455号公報 特開2004−345969号公報 特開2004−99578号公報 特開2004−99503号公報 特開2004−91461号公報 特開2002−3393号公報 特開2009−242344号公報 特開H11−180819号公報 特開H10−316543号公報 特開2006−257060号公報
本発明は、育毛効果と毛髪の色調変化の改善効果の相乗効果に優れた毛髪用の皮膚外用剤を提供することを課題とする。
このような状況に鑑みて、本発明者らは鋭意研究した結果、黒米抽出物の加水分解物と、ノウゼンカズラ科タベブイア属タベブイアインペティギノーサ(Tabebuia Impetiginosa)樹皮抽出物とを含有することにより、毛乳頭細胞のコラーゲン産生促進とSCF分泌促進に基づく育毛効果及び毛髪の色調変化(毛髪の白化)の改善効果の相乗効果に優れた毛髪用の皮膚外用剤を見出し、本発明を完成させた。すなわち本発明の毛髪用の皮膚外用剤は、以下に示すとおりである。
(1)黒米抽出物の加水分解物と、ノウゼンカズラ科タベブイア属タベブイアインペティギノーサ(Tabebuia Impetiginosa)樹皮抽出物とを含有することを特徴とする、毛髪用の皮膚外用剤。
(2)黒米抽出物の加水分解物が、皮膚外用剤全量に対して、固形分として、0.0001質量%〜1質量%含有することを特徴とする、(1)に記載の毛髪用の皮膚外用剤。
(3)ノウゼンカズラ科タベブイア属タベブイアインペティギノーサ(Tabebuia Impetiginosa)樹皮抽出物が、皮膚外用剤全量に対して、固形分として、0.00001質量%〜0.1質量%含有することを特徴とする、(1)又は(2)に記載の毛髪用の皮膚外用剤。
(4)育毛用及び毛髪の色調変化の改善用であることを特徴とする、(1)〜(3)の何れかに記載の毛髪用の皮膚外用剤。
(5)毛髪化粧料であることを特徴とする、(1)〜(4)の何れかに記載の毛髪用の皮膚外用剤。
本発明によれば、育毛効果と毛髪の色調変化(例えば、毛髪の白化[所謂白髪])の改善効果の相乗効果に優れた毛髪用の皮膚外用剤を提供することができる。
(1)本発明の黒米抽出物の加水分解物
本発明の毛髪用の皮膚外用剤は、必須成分として黒米抽出物の加水分解物を含有することを特徴とする。黒米は、玄米の種皮又は果皮の少なくとも一方にアントシアニン系色素を含む品種である。抽出に用いる黒米は、玄米、又は玄米を搗精して得られる精白米のいずれを使用しても良い。黒米抽出物は、それら玄米又は精白米を溶媒で抽出して得られるものである。抽出方法としては、浸漬法、向流抽出法等が用いられる。又、場合によっては超臨界抽出法を用いてもよい。
抽出溶媒としては、水、メタノール、エタノール、プロパノール等の低級アルコール類、オレイルアルコール、ステアリルアルコール、オクチルドデカノール等の高級アルコール類、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、グリセリン等の多価アルコール類、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル等のエステル類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、エチルエーテル、イソプロピルエーテル等のエーテル類、n−ヘキサン、トルエン、クロロホルム等の炭化水素系溶媒等が挙げられ、それらは単独で、もしくは二種以上混合した形で用いられる。それら抽出溶媒のうちでも、後述の加水分解処理を施す場合の該処理工程への移行の容易さや化粧料への幅広い適用が可能であるという点からも、水性媒体、特に水もしくは水と低級アルコール類又は多価アルコール類との混合溶媒の使用が好ましく、なかでも水の単独使用が最も好ましい。混合溶媒を用いる場合、水に対する低級アルコール類や多価アルコール類の混合割合は、一般には70質量%以下、特に50質量%以下とすることが望ましい。
抽出に際して、抽出溶媒のpHは酸性領域、中性領域或いはアルカリ性領域のいずれであってもよいが、該効果は抽出溶媒のpHを7.5〜14.0としたときに得られる抽出物に最も顕著に認められることから、かかるアルカリ条件下で抽出を行うことが好ましい。アルカリ条件下で抽出を行う場合、pHの調整に用いるアルカリとしては、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウムなどのナトリウム塩、水酸化カリウムなどのカリウム塩等が挙げられるが、それらのうちでも水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウムの使用が最も好ましい。
抽出温度、時間等の抽出条件は、用いる溶媒の種類、pH等によっても異なるが、例えば浸漬法の場合であれば、抽出温度は、一般に1〜80℃、好ましくは2〜40℃の範囲であり、又抽出時間は、室温抽出の場合で一般に1時間〜7日間、好ましくは15〜30時間の範囲、80℃の加温抽出の場合で一般に30分〜24時間、好ましくは1〜6時間の範囲である。
抽出を終わったならば、次にろ過、遠心分離等の固液分離手段を施して抽出残渣を除去することにより、黒米抽出物を含む溶液が得られる。この黒米抽出物をさらに加水分解処理を施して目的の黒米抽出物の加水分解物の溶液が得られる。
加水分解処理は、塩酸、硫酸、リン酸等の酸や、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリを用いて行うこともできるが、均質な加水分解物を再現性よく得ることができるという点から、蛋白分解酵素を用いることが最も好ましい。蛋白分解酵素を用いて加水分解処理を行う場合、蛋白分解酵素としては、例えばアクチナーゼ等のアクチナーゼ類、ペプシン等のペプシン類、トリプシン、キモトリプシン等のトリプシン類、パパイン、キモパパイン等のパパイン類、グリシルグリシンペプチダーゼ、カルボキシペプチダーゼ、アミノペプチダーゼ等のペプチダーゼ類、ブロメライン等が挙げられ、それらはいずれか1種を単独で用いても或いは2種以上を組み合わせ用いてもよい。それら酵素のうちでも、アクチナーゼ等のアクチナーゼ類、パパイン、キモパパイン等のパパイン類或いはブロメラインが特に好ましい。
蛋白分解酵素処理は、黒米抽出物溶液に上記の酵素の1種又は2種以上を添加し、用いた酵素の至適pH及び至適温度付近の条件下で酵素反応を行わしめることによって実施される。2種以上の酵素を組み合わせ用いる場合は、用いる酵素の特性に応じて、2種以上の酵素を同時に作用させてもよく、又反応条件を変えもしくは変えずして順次作用させるようにしてもよい。酵素の使用量は、黒米抽出物溶液の固形分100質量部に対して、1種の酵素につき0.001〜50質量部の範囲とするのがよく、より好ましくは0.1〜10質量部の範囲である。又、酵素処理の時間は、用いる酵素の種類等によっても異なるが、一般には0.5〜24時間の範囲であり、好ましくは1〜6時間の範囲である。なお、以上の蛋白分解酵素処理は、場合によってはその前工程である抽出処理の際それと同時に行ってもよい。かくして蛋白分解酵素による処理を終わったならば、酵素処理液を例えば80℃以上に加熱する等適宜の方法を用いて酵素を失活せしめることにより、保存安定性の良好な黒米抽出物加水分解物溶液が得られる。
前記した黒米抽出物の加水分解物は、一般にはpHを4〜8に調整した上、これをそのまま皮膚外用剤に配合してもよく、又必要ならば減圧濃縮等により所定の濃度に調整した上で皮膚外用剤に配合してもよい。又場合によっては、スプレードライ法、凍結乾燥法等常法に従って粉末化したものを皮膚外用剤に配合することもできる。
以上の如くして調製される本発明の黒米抽出物の加水分解物は、後に実施例に示す通り、毛乳頭細胞のSCF分泌を促進し、これにより毛包メラノサイトの再配置を促して、毛髪の色調変化(例えば、毛髪の白化)の改善効果を発揮する。さらに、タベブイアインペティギノーサ樹皮抽出物と併用することで、毛乳頭細胞の結合織毛根鞘におけるコラーゲン産生を相乗的に促進し、これにより毛包の構造を強化することによる育毛効果及び毛髪の色調変化(例えば、毛髪の白化)の改善効果を相乗的に発揮する。
本発明の皮膚外用剤中の黒米抽出物の加水分解物は、皮膚外用剤の用途、適用部位等によっても異なるが、一般には固形分として 0.0001質量%〜1質量%の範囲で配合するのがよく、0.001質量%〜0.1質量%がさらに好ましい範囲である。この範囲よりも少ない場合は毛髪の色調変化(例えば、毛髪の白化)の改善効果を十分に発揮できない場合が存し、多すぎるとタベブイアインペティギノーサ樹皮抽出物との併用による育毛効果の相乗的効果を十分に発揮できない場合が存する。
<製造例1>
黒米の粉砕物100gを、水酸化ナトリウムでpH11〜13に調整した水400ml中で、室温条件下で約24時間浸漬し、抽出した。次に、当該抽出液について、用いる各酵素の至適pHに調整してアクチナーゼ、パパインを各々5mg添加して処理した。処理条件はいずれも30〜40℃で1〜2時間であった。これをろ過して淡黄色透明の酵素分解物溶液約250mlを得た。これを減圧濃縮し、凍結乾燥して、その乾固物1.3gを得た。
(2)本発明のタベブイアインペティギノーサ樹皮抽出物
本発明の毛髪用の皮膚外用剤は、必須成分としてノウゼンカズラ科タベブイア属タベブイアインペティギノーサ(Tabebuia Impetiginosa)樹皮抽出物を含有することを特徴とする。タベブイアインペティギノーサはブラジルにおいてパウダルコ、イペ、イペロッショ、ラパッチョ、タヒボ等と呼ばれ、同意義語としては、タベブイアアヴェラネダエ[T.avellanedae]、タベブイアイペ[T.ipe]等がある。
タベブイアインペティギノーサ樹皮抽出物の調製は、内部樹皮を、必要に応じて予め水洗、乾燥し、好ましくはさらに細切或いは粉砕した上、浸漬法、向流抽出法等適宜の手段により抽出溶媒と接触せしめることによって行われる。
抽出溶媒としては、水、メタノール、エタノール、プロパノール等の低級アルコール類、オレイルアルコール、ステアリルアルコール、オクチルドデカノール等の高級アルコール類、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、グリセリン等の多価アルコール類、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル、トリオクタン酸グリセリル等のエステル類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、エチルエーテル、イソプロピルエーテル等のエーテル類、n−ヘキサン、トルエン、クロロホルム等の炭化水素系溶媒等が挙げられ、それらは単独でもしくは二種以上混合して用いられる。さらには化粧料への幅広い適用が可能であるという点から、水、低級アルコール類及び多価アルコール類から選ばれた一種の単独溶媒又は二種以上の混合溶媒の使用が好ましく、なかでも水の単独使用が最も好ましい。
混合溶媒を用いる場合の混合比は、例えば水とエチルアルコールとの混合溶媒であれば、容量比(以下同じ)で1:1〜25:1、水とグリセリンとの混合溶媒であれば1:1〜20:1、又水と1,3−ブチレングリコールとの混合溶媒であれば、1:1〜20:1の範囲とすることが好ましい。
本発明の抽出物の調製に際して、抽出液のpHは4〜8の範囲に保持されることが好ましく、かかる意味で、必要ならば上記の抽出溶媒に、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、水酸化カリウム、アルギニン等のアルカリ性調整剤や、クエン酸、塩酸、リン酸、硫酸等の酸性調整剤等を配合し、所望のpHとなるように調整してもよい。
被抽出物に対する抽出溶媒の量比は、浸漬法の場合で一般に1:1〜1:200(質量比)の範囲、好ましくは1:5〜1:20の範囲である。
又、抽出温度、時間等の抽出条件は、用いる溶媒の種類、植物の抽出部位・細切度等によっても異なるが、例えば浸漬法の場合であれば、抽出温度は、一般に1〜80℃、好ましくは40℃以下の範囲であり、又抽出時間は、1時間〜1週間程度、特に12〜36時間程度が好適である。
ここに得られる抽出物溶液は、一般にはpHを4〜8に調整した上、これをそのまま、もしくは希釈或いは減圧濃縮等により適宜の濃度に調整して皮膚外用剤に配合してもよく、又場合によっては、スプレードライ法、凍結乾燥法等常法に従って粉末化して皮膚外用剤に配合してもよい。本発明のタベブイアインペティギノーサ樹皮抽出物は、前述したように調製して使用されることもできる。
以上の如くして調製される本発明のタベブイアインペティギノーサ樹皮抽出物は、後に実施例に示す通り、毛乳頭細胞の結合織毛根鞘におけるコラーゲン産生を促進し、毛包の構造を強化することによる育毛効果及び毛髪の色調変化(例えば、毛髪の白化)の改善効果を奏する。さらに、黒米抽出物の加水分解物と併用することで、毛乳頭細胞のSCF分泌を相乗的に促進し、これにより毛包メラノサイトの再配置の促進に基づく毛髪の色調変化(例えば、毛髪の白化)の改善効果を相乗的に発揮する。
本発明の皮膚外用剤中のタベブイアインペティギノーサ樹皮抽出物は、皮膚外用剤の用途、適用部位等によっても異なるが、一般には固形分として0.00001質量%〜0.1質量%の範囲で配合するのがよく、0.0001質量%〜0.01質量%がさらに好ましい範囲である。この範囲よりも少ない場合は育毛効果を十分に発揮できない場合が存し、多すぎると黒米抽出物の加水分解物との併用による毛髪の色調変化(例えば、毛髪の白化)の改善効果を相乗的に十分に発揮できない場合が存する。
<製造例2>
タベブイアインペティギノーサの内部樹皮の細切物100gに精製水1000gを混合し、4℃で24時間抽出を行った後ろ過し、淡褐色透明の抽出物溶液655gを得た。これを減圧濃縮し、凍結乾燥して、その乾固物8.5gを得た。
(3)本発明の毛髪用の皮膚外用剤
かかる黒米抽出物の加水分解物と、タベブイアインペティギノーサ樹皮抽出物とを含有する本発明の毛髪用の皮膚外用剤は、化粧料、医薬部外品、医薬等のいずれとしても使用可能である。その剤形としては、例えばヘアートニック、スカルプエッセンス、ヘアーシャンプー、ヘアーリンス、ヘアートリートメント等が挙げられるが、勿論これらに限定されるものではない。
本発明の皮膚外用剤においては、前記の成分以外に、通常化粧料や皮膚外用医薬で使用される任意成分を含有することができる。この様な任意成分としては、例えば、マカデミアナッツ油、アボカド油、トウモロコシ油、オリーブ油、ナタネ油、ゴマ油、ヒマシ油、サフラワー油、綿実油、ホホバ油、ヤシ油、パーム油、液状ラノリン、硬化ヤシ油、硬化油、モクロウ、硬化ヒマシ油、ミツロウ、キャンデリラロウ、カルナウバロウ、イボタロウ、ラノリン、還元ラノリン、硬質ラノリン、ホホバロウ等のオイル、ワックス類、流動パラフィン、スクワラン、プリスタン、オゾケライト、パラフィン、セレシン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス等の炭化水素類、オレイン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、ウンデシレン酸等の高級脂肪酸類、セチルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、オクチルドデカノール、ミリスチルアルコール、セトステアリルアルコール等の高級アルコール等、イソオクタン酸セチル、ミリスチン酸イソプロピル、イソステアリン酸ヘキシルデシル、アジピン酸ジイソプロピル、セバチン酸ジ−2−エチルヘキシル、乳酸セチル、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ジ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタンエリトリット等の合成エステル油類、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン等の鎖状ポリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサンシロキサン等の環状ポリシロキサン、アミノ変性ポリシロキサン、ポリエーテル変性ポリシロキサン、アルキル変性ポリシロキサン、フッ素変性ポリシロキサン等の変性ポリシロキサン等のシリコーン油等の油剤類、脂肪酸セッケン(ラウリン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム等)、ラウリル硫酸カリウム、アルキル硫酸トリエタノールアミンエーテル等のアニオン界面活性剤類、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベンザルコニウム、ラウリルアミンオキサイド等のカチオン界面活性剤類、イミダゾリン系両性界面活性剤(2−ココイル−2−イミダゾリニウムヒドロキサイド−1−カルボキシエチロキシ2ナトリウム塩等)、ベタイン系界面活性剤(アルキルベタイン、アミドベタイン、スルホベタイン等)、アシルメチルタウリン等の両性界面活性剤類、ソルビタン脂肪酸エステル類(ソルビタンモノステアレート、セスキオレイン酸ソルビタン等)、グリセリン脂肪酸類(モノステアリン酸グリセリン等)、プロピレングリコール脂肪酸エステル類(モノステアリン酸プロピレングリコール等)、硬化ヒマシ油誘導体、グリセリンアルキルエーテル、POEソルビタン脂肪酸エステル類(POEソルビタンモノオレエート、モノステアリン酸ポリオキエチレンソルビタン等)、POEソルビット脂肪酸エステル類(POE−ソルビットモノラウレート等)、POEグリセリン脂肪酸エステル類(POE−グリセリンモノイソステアレート等)、POE脂肪酸エステル類(ポリエチレングリコールモノオレート、POEジステアレート等)、POEアルキルエーテル類(POE2−オクチルドデシルエーテル等)、POEアルキルフェニルエーテル類(POEノニルフェニルエーテル等)、プルロニック型類、POE・POPアルキルエーテル類(POE・POP2−デシルテトラデシルエーテル等)、テトロニック類、POEヒマシ油・硬化ヒマシ油誘導体(POEヒマシ油、POE硬化ヒマシ油等)、ショ糖脂肪酸エステル、アルキルグルコシド等の非イオン界面活性剤類、ポリエチレングリコール、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、エリスリトール、ソルビトール、キシリトール、マルチトール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ジグリセリン、イソプレングリコール、1,2−ペンタンジオール、2,4−ヘキサンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,2−オクタンジオール等の多価アルコール類、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、乳酸、乳酸ナトリウム等の保湿成分類、表面を処理されていても良い、マイカ、タルク、カオリン、合成雲母、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、無水ケイ酸(シリカ)、酸化アルミニウム、硫酸バリウム等の粉体類、表面を処理されていても良い、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化コバルト、群青、紺青、酸化チタン、酸化亜鉛の無機顔料類、表面を処理されていても良い、雲母チタン、魚燐箔、オキシ塩化ビスマス等のパール剤類、レーキ化されていても良い赤色202号、赤色228号、赤色226号、黄色4号、青色404号、黄色5号、赤色505号、赤色230号、赤色223号、橙色201号、赤色213号、黄色204号、黄色203号、青色1号、緑色201号、紫色201号、赤色204号等の有機色素類、ポリエチレン末、ポリメタクリル酸メチル、ナイロン粉末、オルガノポリシロキサンエラストマー等の有機粉体類、パラアミノ安息香酸系紫外線吸収剤、アントラニル酸系紫外線吸収剤、サリチル酸系紫外線吸収剤、桂皮酸系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、糖系紫外線吸収剤、2−(2'−ヒドロキシ−5'−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、4−メトキシ−4'−t−ブチルジベンゾイルメタン等の紫外線吸収剤類、エタノール、イソプロパノール等の低級アルコール類、ビタミンA又はその誘導体、ビタミンB6塩酸塩、ビタミンB6トリパルミテート、ビタミンB6ジオクタノエート、ビタミンB2又はその誘導体、ビタミンB12、ビタミンB15又はその誘導体等のビタミンB類、α−トコフェロール、β−トコフェロール、γ−トコフェロール、ビタミンEアセテート等のビタミンE類、ビタミンD類、ビタミンH、パントテン酸、パンテチン、ピロロキノリンキノン等のビタミン類等、フェノキシエタノール等の抗菌剤等が好ましく例示できる。
以下に実施例を示して本発明についてさらに詳細に説明を加えるが、本発明は、これらの実施例にのみ限定を受けないことはいうまでもない。
<実施例1>コラーゲン産生促進試験
黒米抽出物の加水分解物とタベブイアインペティギノーサ樹皮抽出物による育毛効果及び毛髪の色調変化(例えば、毛髪の白化)の改善の相乗効果を検討するために、毛包成長に関与する毛乳頭細胞のコラーゲン産生の促進効果を調べた。即ち、ヒト由来毛乳頭細胞を96ウェルマイクロプレートに播種し、培地を用いて1日培養後、タベブイアインペティギノーサ樹皮抽出物のみ、あるいはタベブイアインペティギノーサ樹皮抽出物及び黒米抽出物の加水分解物を添加して、さらに5日間培養した。培養後、シリウスレッドによって細胞内のプロコラーゲンを染色した。その後、色素を抽出して540nmの吸光度を測定した。また、コントロールとして、タベブイアインペティギノーサ樹皮抽出物に代えてPBS(-) を添加した場合の吸光度も測定した。結果を図1に示す。黒米抽出物の加水分解物は、タベブイアインペティギノーサ樹皮抽出物のコラーゲン産生促進効果に対して、相乗効果を有することが判る。
<実施例2>SCF分泌促進試験
タベブイアインペティギノーサ樹皮抽出物と黒米抽出物の加水分解物による育毛効果及び毛髪の色調変化(例えば、毛髪の白化)の改善の相乗効果を検討するために、毛髪黒化に関与する毛乳頭細胞のSCFの分泌促進効果を調べた。即ち、ヒト由来毛乳頭細胞を96ウェルマイクロプレートに播種し、1日培養後、当該培地に毛周期退行因子(TGF−β1)を100pg/mlになるように添加してSCFの分泌を抑制した状態で、黒米抽出物の加水分解物のみ、あるいは黒米抽出物の加水分解物及びタベブイアインペティギノーサ樹皮抽出物を添加して、3日間培養した。培養後、培養上清を回収し、ELISA法によりSCF量を測定した。また、コントロールとして、黒米抽出物の加水分解物に代えてPBS(-)を添加した場合のSCF量も測定した。結果を図2に示す。タベブイアインペティギノーサ樹皮抽出物は、黒米抽出物の加水分解物のSCF分泌促進効果に対して相乗効果を有することが判る。
<実施例3>ヘアートニック
下記に示す表1の処方に従って、本発明の毛髪用の皮膚外用剤であるヘアートニックを作製した。
Figure 0006161288
<実施例4>ヘアーシャンプー
下記に示す表2の処方に従って、本発明の毛髪用の皮膚外用剤であるヘアーシャンプーを作製した。すなわち、(12)に(1)〜(11)を順次添加し、加熱混合した後、冷却してヘアーシャンプーを得た。
Figure 0006161288
<実施例5>ヘアーリンス
下記に示す表3の処方に従って、本発明の毛髪用の皮膚外用剤であるヘアーリンスを作製した。すなわち、(16)に(1)、(2)、(7)〜(15)を加熱混合し、(6)に(3)〜(5)を加熱混合し、両者を混合、乳化してヘアーリンスを得た。
Figure 0006161288
<実施例6>ヘアートリートメント
下記に示す表4の処方に従って、本発明の毛髪用の皮膚外用剤であるヘアートリートメントを作製した。すなわち、(19)に(1)、(2)、(11)〜(18)を加熱混合し、(6)及び(10)の混合物に(3)〜(5)及び(7)〜(9)を加熱混合し、両者を混合、乳化してヘアートリートメントを得た。
Figure 0006161288
黒米抽出物の加水分解物によるタベブイアインペティギノーサ樹皮抽出物の、毛乳頭細胞のコラーゲン産生の変化を示す図である。 タベブイアインペティギノーサ樹皮抽出物による黒米抽出物の加水分解物の、SCF分泌の変化を示す図である。

Claims (4)

  1. 黒米抽出物の加水分解物と、ノウゼンカズラ科タベブイア属タベブイアインペティギノーサ(Tabebuia impetiginosa)樹皮抽出物とを含有することを特徴とする、育毛用及び
    毛髪の色調変化の改善用の皮膚外用剤。
  2. 黒米抽出物の加水分解物を、皮膚外用剤全量に対して、固形分として、0.0001質量%〜1質量%含有することを特徴とする、請求項1に記載の皮膚外用剤。
  3. ノウゼンカズラ科タベブイア属タベブイアインペティギノーサ(Tabebuia impetiginosa)樹皮抽出物を、皮膚外用剤全量に対して、固形分として、0.00001質量%〜0
    .1質量%含有することを特徴とする、請求項1又は2に記載の皮膚外用剤。
  4. 毛髪化粧料であることを特徴とする、請求項1〜の何れか1項に記載の皮膚外用剤。
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