JP6159952B2 - 遊技機 - Google Patents

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この発明は、獲得利益を報知する演出を実行可能な遊技機に関するものである。
遊技機において、所定の利益付与が確定した場合に、確定している付与利益の利益量を報知する最終段階の演出を実行する前に、確定している付与利益以下の利益量を報知し、それを所定契機に該当するごとに増加させていく演出を行う場合がある。例えば、特許文献1には、設定された有利期間(ATの上乗せゲーム数)の表示を、遊技者の演出用スイッチの操作に基づいて、あるいは遊技者が演出用スイッチを操作しない場合でも遊技機の制御により強制的に、段階的に増加させる演出を実行可能なスロットマシンが開示されている。
特開2012−187133号公報
本願発明は、上記した従来技術を踏まえたうえで、最終的に表示させるべき最終値が決まっており、最終値に到達するまでの中間値を最終値に近づけるように更新しつつ段階的に表示する表示演出において、遊技者に最後まで期待感を持たせることができ、確定表示がされたときの感慨を高められるような、効果的な見せ方を実現可能な遊技機を提供することを目的とする。
本発明の特徴点を図面に示した発明の実施の形態を用いて、以下に説明する。
なお、括弧内の符号は、発明の実施の形態において用いた符号を示し、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
(第1の発明)
第1の発明は、遊技中の所定時に、遊技に関する付与利益の利益量に対応する数値であって、数値が大きいほど付与利益が大きくなる0以上の所定の利益値を決定可能であり、前記利益値に関する表示を所定の表示部(画像表示装置67)に表示させて遊技者に報知する表示演出を実行可能な遊技機に係る。また、この遊技機は、前記利益値を最終値としたときの当該最終値以下の数値であって、前記表示部に表示させるための表示に対応する表示予定値を記憶する表示値記憶手段(153)と、前記表示値記憶手段(153)が記憶している表示予定値に基づく表示を、前記表示部に表示させる表示実行手段(156)と、前記表示演出の実行中において、所定契機に該当する度に、前記表示部の表示が表す付与利益の利益量を増加させるために、前記表示値記憶手段(153)の記憶している表示予定値に加算する0以上の更新値(加算値)を決定する更新値決定手段(加算値決定手段154)と、を少なくとも備えている。
前記更新値決定手段(154)は、前記所定契機に該当する度に、前回所定契機に該当した際に決定した更新値以上となるよう今回の更新値を決定し、前記表示値記憶手段(153)は、前記表示演出の開始時に前記表示予定値の初期値を記憶し、前記所定契機に該当する度に、記憶値を更新して今回の表示予定値を記憶するものである。具体的には、今回所定契機に該当したとき記憶している前回の表示予定値に、前記更新値決定手段(154)によって決定された今回の更新値と前記更新値決定手段(154)によって次回決定され得る更新値の最低値とを加えて(すなわち今回の更新値を2倍した数値を加えて)算出される算出値が、前記最終値以下である場合には、前回の表示予定値に今回の更新値を加えた数値を今回の表示予定値として記憶する。一方、前記算出値が、前記最終値を超える場合には、前記最終値を今回の表示予定値として記憶するように形成されている。そして、前記表示実行手段(156)は、前記表示値記憶手段の記憶値が前記最終値となった場合には、前記最終値によって表される利益量の利益が付与されたことを告知する確定表示を行わせるように形成されていることを特徴とする。
(作用・効果)
本発明における「利益値」は、例えば有利ゲームのゲーム数などが該当する。また、「利益値に関する表示」や「表示予定値に基づく表示」は、利益値や表示予定値を直接表す文字数字だけでなく、利益値の大きさを間接的に表す表示、例えばメーターが上昇する画像なども含む。また、「所定契機に該当」する場合には、所定の操作手段が所定の態様で操作されることや、一定時間が経過することが含まれる。
前記「確定表示」は、表示値記憶手段(154)の記憶している最終値に基づく表示とは別個に行われる表示とすることができる。あるいは、表示値記憶手段(154)が最終値を表示予定値とした場合には、表示予定値に基づく表示を確定表示に差し替えるようにしてもよい。
本発明では、所定契機に該当する度に更新値決定手段(154)が決定する更新値(加算値)が、必ず、前回決定した更新値以上の数値となるように形成されている。更新値は、抽選により決定してもよいし、あらかじめ定められていてもよい。そして、表示予定値をそのまま表す数値を表示部に表示するものとした場合、表示される数値(表示値)は、表示部に確定表示が表示されるに至るまで、所定契機に該当する度に段階的に増加していくものとなる。また、前回の表示予定値に次回決定され得る更新値の最低値を加算した数値が、最終値を超える場合は、今回の表示予定値を最終値とするように形成したため、最終値を表示させる場合に、前回の表示値に加算される更新値が、前回の更新値を下回ることがない。
これにより、最終値に対応する表示が行われるときだけ帳尻合わせで表示の増加量が少なくなってしまうという場合が発生しない。このため、それまで増え続けていた増加量が突然少なくなることで、最終値に達したということを遊技者に看破されてしまう不都合を回避でき、結果として、最後まで遊技者に期待感を抱かせることができる。加えて、最終値が表示される場合に今までのうちで最大の更新値が上乗せされることがあるので、確定表示が行われたときの感慨を高めることができる。
(第2の発明)
第2の発明は、遊技中の所定時に、遊技に関する付与利益の利益量に対応する数値であって、数値が小さいほど付与利益が大きくなる0以上の所定の利益値を決定可能であり、前記利益値に関する表示を所定の表示部に表示させて遊技者に報知する表示演出を実行可能な遊技機であって、前記利益値を最終値としたとき当該最終値よりも大きい数値であって、前記表示部に表示させるための表示に対応する表示予定値を記憶する表示値記憶手段(153)と、前記表示値記憶手段(153)が記憶している表示予定値に基づく表示を、前記表示部に表示させる表示実行手段(156)と、前記表示演出の実行中において、所定契機に該当する度に、前記表示部の表示が表す付与利益の利益量を増加させるために、前記表示値記憶手段(153)の記憶している表示予定値から減算する0以上の更新値(減算値)を決定する更新値決定手段(減算値決定手段)と、を少なくとも備え、前記更新値決定手段は、前記所定契機に該当する度に、前回所定契機に該当した際に決定した更新値以上となるよう今回の更新値を決定し、前記表示値記憶手段(153)は、前記表示演出の開始時に前記表示予定値の初期値を記憶し、前記所定契機に該当する度に、記憶値を更新して今回の表示予定値を記憶するものであり、今回所定契機に該当したとき記憶している前回の表示予定値から、前記更新値決定手段によって決定された今回の更新値と前記更新値決定手段によって次回決定され得る更新値の最低値とを減じて算出される算出値が、前記最終値以上である場合には、前回の表示予定値から今回の更新値を減じた数値を今回の表示予定値として記憶し、前記算出値が、前記最終値に満たない場合には、前記最終値を今回の表示予定値として記憶し、前記表示実行手段(156)は、前記表示値記憶手段(153)の記憶値が前記最終値となった場合には、前記最終値によって表される利益量の利益が付与されたことを告知する確定表示を行わせるように形成されていることを特徴とする。
(作用・効果)
本発明では、表示予定値に対応する数値を表示部に表示するものとした場合、表示値は、表示部に確定表示が表示されるに至るまで、所定契機に該当する度に段階的に減少していき、最終値が表示される場合に今までのうちで最大の更新値が減算され得るものとなる。本発明においても、第1の発明と同様の効果を得られる。
(第3の発明)
第3の発明は、上記した第1又は第2の発明の特徴点に加え、前記更新値決定手段は、前記所定契機に該当する度に、0以上の追加値を抽選により決定するとともに、前回の更新値に前記追加値を加算した数値を、今回の更新値として決定するように形成されていることを特徴とする。
(作用・効果)
本発明によれば、今回の更新値を、確実に前回の更新値以上の数値としつつ、ランダムに変動させることができるので、段階的な表示がワンパターンにならず、最終値を予測し難くできる。
(第4の発明)
第4の発明は、上記した第1乃至第3の発明のいずれかの発明の特徴点に加え、遊技機を作動させるための複数の操作手段を備え、前記表示演出の開始後、前記複数の操作手段のうちのあらかじめ定められた特定の操作手段が、特定の操作態様で操作された場合に、前記所定契機に該当したものとして、前記表示予定値の更新が行われるように形成されていることを特徴とする。
(作用・効果)
本発明においては、特定の操作手段が特定の操作態様で操作される度に、表示部の表示が変化していくので、遊技者が自らの手で表示を更新させて利益値を獲得したように見せることができる。
本願発明は、以上のように構成されているので、付与された利益値を段階的に表示する表示演出において、遊技者に最後まで期待感を持たせることができ、確定表示がされたときの感慨を高められるような、効果的な見せ方を実現可能な遊技機を提供することができる。
本発明の実施の形態であって、スロットマシンの外観正面図である。 スロットマシンの入力、出力及び制御装置を示すブロック図である。 表示値の更新を示す表である。 メイン制御装置の制御に基づくスロットマシンの作動の概略を示すフローチャートである。 サブ制御装置の制御に基づく表示演出実行処理を示すフローチャートである。 表示演出実行処理のうちの、上乗せゲーム数表示処理を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態の変形例であって、表示値の更新を示す表である。 本発明の他の実施の形態であって、表示値の更新を示す表である。
本発明の好適な実施の形態を、遊技機としてスロットマシンを例に、図面に基づき説明する。
(スロットマシン10)
第一の実施の形態におけるスロットマシン10は、図1に示すように、正面側が開口する方形箱状の筐体11と、この筐体11の正面開口を開閉自在かつロック可能な前扉3を有している。
前記筐体11の内部において、開口上部には、3個の回転リール40を有するリールユニット60が設置され、開口下部には、ホッパーユニット65と、電源装置5が設けられている。また、前記リールユニット60の上方には、スロットマシン10の全体の動作を制御するための制御装置20が配置されている。
前記前扉3は、筐体11にヒンジ(図示せず)を介して水平方向に回動自在に取り付けられた板状の扉である。そして、前記前扉3には、図1に示すように、遊技者側に向かって臨む正面パネル12が設けられており、正面パネル12には、3個の回転リール40の図柄を視認可能な図柄表示窓13が形成されている。そして、正面パネル12の下方であってスロットマシン10の高さ方向略中央部は、スロットマシン10を作動させるための操作スイッチが設けられたカウンター状の操作部3Aとなっており、操作部3Aの右端にはメダル投入口14が設けられている。前扉3の下部には、ホッパーユニット65から払い出されたメダルを受ける下皿3Bが設けられている。また、メダル投入口14の下方であって前扉3の裏側には、投入メダルを検知しメダルを判別するためのメダルセレクター4が設けられている。
前記リールユニット60は、筐体11の内部に収納される枠体に固定された3個のステッピングモータ(図示せず)と、各ステッピングモータの出力軸に固定された3個の回転リール40から構成されている。各回転リール40は、合成樹脂からなる回転ドラムと、この回転ドラムの周囲に貼付されるテープ状のリールテープとを備えている。このリールテープの表面には、特に図示しないが、「7」、「BAR」、「リプレイ」、「スイカ」、「ベル」、「チェリー」などの図柄が、1つの回転リール40につき21個ずつ、表示されている。そして、スロットマシン10を正面視したとき、図柄表示窓13からは、各回転リール40の図柄がそれぞれ3個ずつ、合計9個視認できるようになっている。
また、特に図示しないが、各回転リール40には、リールユニット60に設けられたインデックスセンサ60A(図2参照)に検知される検知部としてのスタートインデックスが設けられている。スタートインデックスは、例えば回転ドラムの内側や回転ドラムとリールモータをつなぐスポークに設けられた突片とすることができる。
前記ホッパーユニット65は、図1に示すように、筐体11の内部に設けられた払い出し装置であって、遊技の結果に基づいて、遊技者にメダルを払い出すためのものである。前記電源装置5は、スロットマシン10の主電源のON/OFFを行うためのものである。
ここで、前記操作スイッチとしては、図1に示すように、ベットスイッチ16、精算スイッチ17、スタートスイッチ30、ストップスイッチ50及び演出スイッチ35が設けられている。
前記ベットスイッチ16は、カウンター状の操作部3Aの上面左側に設けられたボタンスイッチであって、クレジットをメダル投入に代えるためのものである。前記精算スイッチ17は、操作部3Aの上面左端に設けられたボタンスイッチであって、クレジットを払い戻すためのものである。ベットスイッチ16の筐体内部側には、特に図示しないが、ボタンの位置移動を検出する接触センサあるいは遮光センサが設けられており、センサの検出信号がベットスイッチ16の操作信号として扱われるようになっている。
前記スタートスイッチ30は、操作部3Aの正面左側に設けられたレバー状のスイッチであって、回転リール40を回転開始させるためのものである。スタートスイッチ30の筐体内部側には、特に図示しないが、レバーの位置移動を検出する接触センサあるいは遮光センサが設けられており、センサの検出信号がスタートスイッチ30の操作信号として扱われるようになっている。
前記トップスイッチ50は、操作部3Aの正面中央部に設けられた3個のボタンスイッチであって、回転中の回転リール40を停止させるためのものである。3個のストップスイッチ50は、それぞれ、3個の回転リール40に対応して設けられている。各ストップスイッチ50の筐体内部側には、特に図示しないが、ボタンの位置移動を検出する接触センサあるいは遮光センサがそれぞれ設けられており、センサの検出信号が各ストップスイッチ50の操作信号として扱われるようになっている。
演出スイッチ35は、メダル投入口14の左側に設けられたボタンスイッチであって、その操作によりスロットマシン10により行われる演出に関わる選択を行うことができるスイッチである。演出スイッチ35のボタン部は、押下可能であるとともに水平方向に回転可能に形成されており、演出スイッチ35の筐体内部側には、特に図示しないが、ボタンの上下方向の移動又は回転を検出する接触センサあるいは遮光センサがそれぞれ設けられており、センサの検出信号が演出スイッチ35の操作信号として扱われるようになっている。
(制御装置20)
上記制御装置20は、図示しないが、CPUを中心に構成され、ROM、RAM、I/O等を備えている。ここでCPUは、1個に限定されず、二個以上のCPUで制御するようにしてもよい。また、CPU、ROM、RAM及びI/O等は一体化されてワンチップを構成してもよい。そして、CPUがROMに記憶されたプログラムを読み込むことで、図2に示すように、メイン制御装置21及びサブ制御装置22を構成する。
ここで、メイン制御装置21の制御に基づくスロットマシン10の作動状態をメイン状態といい、サブ制御装置22の制御に基づくスロットマシン10の作動状態をサブ状態というものとする。
そして、制御装置20の入力側には、図2に示すように、メダルセンサ15、ベットスイッチ16、精算スイッチ17、スタートスイッチ30、ストップスイッチ50、インデックスセンサ60A、演出スイッチ35の各パーツが接続されている。ここで、メダルセンサ15は、図1に示すように、メダルセレクター4に内蔵された検知センサであって、メダル投入口14から投入されたメダルを検知するものである。インデックスセンサ60Aは、特に図示しないが、リールユニット60の枠体に設けられた検知部であって、回転リール40の回転を検知するためのものである。
一方、制御装置20の出力側には、図2に示すように、リールユニット60、ホッパーユニット65、ベット表示部18、クレジット表示部19、画像表示部67、ランプ68、スピーカ69の各パーツが接続されている。ベット表示部18及びクレジット表示部19は、図1に示すように、正面パネル12に設けられた数値表示部であって、後述する投入制御手段70及び払出制御手段120の制御に基づいて、ベット数及びクレジット数を表示するためのものである。
画像表示装置67、ランプ68、スピーカ69は、演出を実行するための演出装置である。ここで、画像表示装置67は、図1に示すように、図柄表示窓13の上側に設けられた窓部の奥に配置された表示装置であり、ドットマトリックス、液晶画面等の表示部に、入賞の報知その他の演出画像を表示するためのものである。ランプ68は発光体の点灯又は点滅により入賞等を報知するためのものであり、スピーカ69は、BGMや操作音等、所定の音声を出力するためのものである。
(メイン制御装置21)
メイン制御装置21は、スタートスイッチ30及びストップスイッチ50の操作により、回転リール40の回転及び停止を制御するためのものである。そして、メイン制御装置21は、図2に示すように、投入制御手段70、役抽選手段80、当選フラグ設定手段90、リール制御手段100、遊技結果判定手段110、払出制御手段120、遊技操作無効手段130の各手段として機能する。
(投入制御手段70)
投入制御手段70は、メダルの投入に関する制御を行う手段であって、メダルセンサ15の検知信号及びベットスイッチ16の操作信号に基づいて、ベット表示部18及びクレジット表示部19の表示及び図示しないメダルキャンセル装置の作動を制御するものである。
ここで、本実施の形態に係るスロットマシン10は、メダル投入口14からメダルを投入することで、1回のゲームにつき、最大3枚のメダルをベットする(掛ける)ことができるように形成されている。1回の遊技を行うためにベットすることができる最大メダル数を規定数という。本実施の形態では、通常は規定数が3に設定されており、メダルを3枚使用して行う3枚掛けゲームが行われる。一方、特定の場合には規定数が2に変更され、メダルを2枚使用して行う2枚掛けゲームが行われる。
また、スロットマシン10に投入された遊技メダルは、あらかじめ定められた枚数(例えば、50枚)まで、電子的に貯留(クレジット)しておくことができるように形成されている。この、クレジットされたメダルの枚数は、クレジット表示部19に表示されるものとなっている。そして、クレジット表示部19にクレジットメダル数が表示されている場合には、メダル投入口14にメダルを投入する代わりに、ベットスイッチ16を操作することによりメダルのベットを行い、スタートスイッチ30を操作可能状態にすることができる。
具体的には、投入制御手段70は、規定数が3の場合において、クレジット表示部19の表示が「0」の場合にメダル投入口14からメダルが投入される(メダルセンサ15Bからの検知信号を受信する)と、最初の3枚までについてはベット表示部18にベット表示を行わせる。3枚を超えて投入した分については、クレジット表示部19の表示を加算する。ベット表示部18にベット数が表示されていない状態でかつクレジット表示部19の表示が「3」以上の場合に、ベットスイッチ16が操作された場合には、クレジット表示部19の表示を「3」減算し、ベット表示部18に3枚のベット表示を行い、メダルを3枚ベットした扱いとする。なお、クレジット表示部19の表示が「3」未満の場合にベットスイッチ16が操作された場合には、クレジット表示部19に表示されている分の遊技メダルをベットした扱いとする。また、規定数が2の場合には、ベットスイッチ16が操作された場合には、クレジット表示部19の表示を2だけ減算し、ベット表示部18に2枚のベット表示を行い、メダルを2枚ベットした扱いとする。なお、本実施の形態では、ベットスイッチ16として、1回の操作で最大ベット数がベットされるマックスベットスイッチのみが設けられているが、1回の操作で1枚のメダルがベットされるシングルベットスイッチを設けてもよい。
また、クレジット表示部19の表示が「50」に達した場合には、図示しないメダルキャンセル装置を作動させて、メダルセレクター4の内部に残留しているメダル及びそれ以降メダル投入口14から投入されるメダルを、メダルセレクター4からキャンセルさせる。また、すでにベットがされている場合(ベット表示部18の表示が規定数に応じた最大ベット数となっている場合)にも、メダルキャンセル装置を作動させて、さらなるメダルの投入を禁止する。キャンセルされたメダルは下皿3Bに払い戻される。
なお、回転リール40の回転中や、ホッパーユニット65がメダルを払い出している最中などの所定の場合においては、投入制御手段70はベットスイッチ16の操作信号を受け付けないと同時に、メダルキャンセル装置を作動させて、メダルの投入によるベットを行わせない。また、後述するが、所定の場合には、メダル投入口14からのメダルの投入又はベットスイッチ16の操作(以下ベット操作という)によらず、ベット表示部18のベット表示を自動的に行う自動ベット処理が行われるようになっている。
(役抽選手段80)
役抽選手段80は、複数の回転リール40で表示される図柄組合せがそれぞれ対応付けられた複数種類の「役」について、当選したか否かの当選判定の抽選(役抽選)を行うものであり、特に図示しないが、役抽選テーブルと、判定手段とを備えている。そして、スタートスイッチ30の操作信号受信のタイミングで、特に図示しないカウント抽出手段がループカウンタの数値を読み取り、判定手段がこの数値と役抽選テーブルとを比較して、当選の有無を判定するものである。
スロットマシン10は、ストップスイッチ50の操作によって役に対応付けられた図柄組合せが有効ライン上に揃って停止すると入賞となり、役に応じた利益が付与されるようになっている。前記役としては、入賞により所定枚数のメダルが払い出される複数の小役(ベル役、チェリー役など)と、入賞により次遊技においてメダルを新たに投入することなく再度の遊技を行える再遊技と、入賞によりボーナスゲームに移行するボーナスとを備えている。
なお、有効ラインとは、3個の回転リール40にそれぞれ表示されている図柄のうち図柄表示窓13から視認可能な図柄を各回転リール40につき1個ずつ繋いでできる、複数の回転リール40の全てを貫くライン(入賞ライン)のうち、入賞するために有効となる図柄組合せの並びを規定したラインである。入賞ラインは、規定数のメダルをベットすることにより有効ラインになる。本実施の形態においては、図1に示すように、左リール41の中段に位置する図柄、中リール42の中段に位置する図柄、右リール43の中段に位置する図柄を繋いでできる中段ラインL1が入賞ラインとして設定されている。そして、本実施の形態では、メイン状態に応じて、1回の遊技につき、メダルを2枚又は3枚ベットすることが可能となっており、2枚のメダルをベットした場合も、3枚のメダルをベットした場合も、中段ラインL1が有効になるが、それぞれの場合で入賞による払い出しメダル数が異なるように設定されている。
本実施の形態においては、ボーナスとして、所定の図柄組合せ(例えば「7・BAR・7」)が対応付けられたCBB(チャレンジビッグボーナス)が設けられている。CBBが入賞すると、次ゲームからボーナスゲームであるチャレンジビッグボーナスゲーム(CBBゲーム)が開始される。ここで、CBBゲームは、チャレンジボーナス(CB)が連続して発生するゲーム期間であり、CBとは、役抽選の抽選結果に関わらず小役が当選状態になるとともに、少なくとも1個の回転リール40について、スベリコマ数が後述する最大スベリコマ数よりも少ないコマ数以下となる1ゲームの期間である。
CBBゲームに移行すると、CBが無条件で、すなわちCBに移行させるための図柄(CB図柄)を揃えることなく開始され、1回のCBが終了すると、再び無条件で次のCBゲームが開始される。また、本実施の形態では、CBBゲーム中(以下CBB中という)以外のゲームでは、規定数が3に設定されており、CBB中は、規定数が2に変更されるように形成されている。CBB中は、いずれの小役が入賞した場合にも、2枚以下のメダルが払い出されるものとなる。つまり、CBBゲームでは、小役が入賞しても1回のゲームで投入枚数以下のメダルしか払い出されない。CBBは、払い出しメダルの総数があらかじめ定められた一定枚数、例えば26枚を超えた場合に終了する。なお、CBB中の規定数は2に限られない。要は、CBB中は、小役が入賞しても規定数を超えるメダルが払い出されないようになっていればよい。
役抽選テーブルは、特に図示しないが、スロットマシン10の出玉の設定ごとに、メイン状態に応じて複数設けられている。そして、上述の当選判定を行う際には、スロットマシン10の設定値やメイン状態に対応した役抽選テーブルが参照されるものとなっている。具体的には、役抽選テーブルとしては、通常状態において参照される通常テーブル、ボーナス作動中において参照されるボーナステーブル、及びボーナス内部中において参照されるボーナス内部中テーブルがあり、これらが設定ごとに設けられている。ここで、通常状態とは、スロットマシン10の初期設定(出荷時又は設定変更後)のメイン状態であり、ボーナス内部中とは、ボーナスが内部当選している場合のメイン状態であり、ボーナス作動中とはボーナスゲームが行われるメイン状態である。通常状態においてボーナスが当選するとボーナス内部中に移行し、ボーナス内部中にボーナスが入賞するとボーナス作動中に移行する。そして、ボーナス作動中に一定枚数のメダルが払い出されると、通常状態に移行する。
各役抽選テーブルにおける全ての小役の当選領域の全領域に対する割合(以下当選確率という)は、通常テーブル及び内部中テーブルにおいて、同等に設定されている。また、ボーナステーブル以外の役抽選テーブルにおける再遊技の当選確率(合算値)は、通常テーブルよりも内部中テーブルの方が高くなるように設定されている。これにより、メイン状態がボーナス内部中である遊技は、遊技メダルを新たに投入することなく遊技を行える再遊技の回数が増えるとともに、小役の当選確率は変化しないので、手持ちのメダルの目減りが少なくなる。さらに、内部中テーブルにおいては、ハズレの領域が極めて少なく、例えば1/65536に設定されている。なお、ボーナステーブルに再遊技の当選領域が設けられていてもよい。また、内部中テーブルにはハズレの領域が設けられていなくてもよい。
(当選フラグ設定手段90)
当選フラグ設定手段90は、当選に対応する当選フラグを成立させるものである。具体的には、CBB中でない場合において、前記役抽選手段80による役抽選の結果、いずれかの役が当選した場合に、小役が当選した場合には当選した小役に対応する小役フラグ(ベルフラグ、チェリーフラグなど)を成立させ、ボーナスが当選した場合にはボーナスフラグ(CBBフラグ)を成立させ、再遊技が当選した場合には再遊技フラグ(リプレイフラグ)を成立させる。小役フラグ及び再遊技フラグは1ゲーム限りでリセットされるが、ボーナスフラグは、当該ボーナスが入賞するまでリセットされない。すなわち、ボーナス当選の場合には、当選の権利が次ゲーム以降に持ち越されるようになっている。
さらに、当選フラグ設定手段80は、CBB中においては、役抽選の結果に関わらず、全ての小役フラグを成立させるようになっている。すなわち、CBB中は、所定の小役が当選した場合であっても、抽選結果がハズレであっても、全ての小役の当選フラグを成立させる。これにより、CBB中は全ての小役が当選している状態となり、小役の入賞が容易な状態となる。
(リール制御手段100)
リール制御手段100は、スタートスイッチ30及びストップスイッチ50の操作信号に基づいて、回転リール40の回転及び停止を制御するためのものであり、図2に示すように、回転制御手段101と、停止制御手段102とを少なくとも備えている。
(回転制御手段101)
回転制御手段101は、スタートスイッチ30の有効な操作信号を受信した場合に、所定の加速度データに基づいて、リールユニット60のステッピングモータを駆動させて回転リール40を回転させるためのものである。
具体的には、前遊技における回転リール40の回転開始から一定時間(4.1秒、いわゆるウエイト時間)が経過していることを条件に、規定数のベットがされている状態でスタートスイッチ30の操作信号を入力した場合には、各ステッピングモータに駆動パルスを出力することにより、全ての回転リール40の回転を一斉に、あるいは所定の順番で開始させる。なお、ステッピングモータを駆動開始させるための駆動パルスをスタート信号というものとする。そして、全ての回転リール40の回転速度が所定の定常回転速度(例えば80rpm)に達すると、この定常回転速度で定速回転を行わせるものとなっている。
(停止制御手段102)
停止制御手段102は、リールユニット60に設けられた回転リール40の回転を検知するためのインデックスセンサ(図示せず)の検知信号に基づき、現時点における回転リール40の回転角度を把握し、ストップスイッチ50が操作された時点での回転リール40の回転角度から、所定の有効ライン上に位置している図柄を特定することができるようになっている。そして、特定された図柄を基準として、この基準図柄から回転方向にあらかじめ定められた個数(最大スベリコマ数、例えば4コマ)移動したときの図柄までの範囲で、対応する回転リール40を停止させるように形成されている。換言すれば、停止制御手段102は、ストップスイッチ50が操作された時点から対応する回転リール40が停止するまでに、この回転リール40が回転する回転量があらかじめ定められたコマ数の範囲内となるように、ステッピングモータの駆動停止を制御するものである。具体的には、前記基準図柄をその位置に停止させてもよい場合にはそのまま回転リール40を停止させ、その位置に停止させてはいけない場合には、回転リール40が停止するまでの時間を遅らせて、有効ライン上からその図柄を蹴飛ばして停止させる。また、最大スベリコマ数の範囲内に、当選図柄が含まれている場合には、回転リール40が停止するまでの時間を遅らせて、有効ライン上にその当選図柄を引き込んで停止させる。なお、ステッピングモータの駆動を停止させるための信号を停止信号というものとする。
ここで、停止制御手段102は、複数の当選フラグが同時に成立している場合に、引き込み制御において、当選した複数の役のうちいずれの役を優先して引き込むかをあらかじめ設定している。例えば、異種役が同時当選している場合の引き込み優先順位を、再遊技>小役>ボーナスに設定している。具体的には、ボーナスと小役が同時に当選している場合には小役の図柄を優先して引き込み、ボーナスと再遊技が同時に当選している場合には再遊技の図柄を優先して引き込む。このため、ボーナス内部中において、ボーナス図柄が優先的に引き込まれるのは、役抽選の結果がハズレの場合のみとなる。
停止制御手段102は、上記したような制御を、優先度に基づいて停止位置候補を特定するための優先度判定データと、基準図柄から図柄何コマ分回転させて回転リール40を停止させるかを役抽選の結果及び停止スイッチ50の操作タイミングに応じて各当選図柄ごとにテーブル上に規定した停止テーブルとに基づいて、行うようになっている。
前記停止テーブルとしては、当選図柄引き込みテーブルと、ハズレテーブルとが設けられている。当選図柄引き込みテーブルは、当選図柄の配列が有効ライン上に停止し、かつ、当選図柄以外の図柄が有効ライン上に停止しないように、操作されたストップスイッチ50に対応する回転リール40の停止位置をあらかじめ定められたスベリコマ数の範囲内で規定してあるものである。ハズレテーブルは、いずれの役を構成する図柄組合せも有効ライン上に停止しないように、対応する回転リール40の停止位置をあらかじめ定められたスベリコマ数の範囲内で規定してあるものである。停止テーブルは、3個の回転リール40にそれぞれ対応して設けられており、先に停止した回転リール40の停止図柄に応じて、未停止の回転リール40の停止テーブルが選択されるようになっている。
ここで、CBB中に用いられる停止テーブルは、全ての小役フラグが成立している状態に対応した停止テーブルとなっている。すなわち、ストップスイッチ50の操作タイミングによって、いずれの小役図柄でも、有効ライン上に引き込み可能となっている。また、CB中に用いられる停止テーブルは、あらかじめ設定された少なくとも1個の回転リール40(例えば左リール41)に対応するものについて、「あらかじめ定められたスベリコマ数」が、1コマ以下(1コマ又は0コマ)となるように設定されている。これにより、CBB中においては、少なくとも1個の回転リール40については、当選図柄の引き込みコマ数が最大1コマとなり、当選図柄を有効ライン上に停止させることが可能なストップスイッチ50の操作タイミングに正確さが要求されることとなる。
ところで、本実施の形態においては、前述したように、ボーナス内部中に小役又は再遊技が当選した場合には、停止制御において、小役図柄又はリプレイ図柄が優先的に引き込まれる。一方、ボーナス内部中に用いられる役抽選テーブルである内部中テーブルは、ハズレの領域が極めて少ない構成となっている。さらに、CBBが当選しても、当選報知などは行われないようになっている。このため、CBBが当選し、当該ゲームでCBBを入賞させられなかった場合には、ボーナス内部中に抽選結果がハズレとなる極めて希な契機に該当しないと、CBBを入賞させることができない仕様となっている。したがって、本実施の形態におけるメイン状態は、いったんCBBが当選し当該ゲームでCBBが入賞しなかった場合には、ほぼ常に、ボーナス内部中に滞在することとなる。なお、通常状態(例えば遊技店の開店時)から早期にボーナス内部中に移行させるために、CBBの当選確率を、例えば1/4程度と、一般的なボーナス当選確率よりも高く設定することができる。CBBでは規定数以上のメダル払い出しがなく、通常状態と比して決して有利な状態とはいえないので、このように当選確率を高くしても、いたずらに射幸心を煽ることにはならない。
(遊技結果判定手段110)
遊技結果判定手段110は、ストップスイッチ50の操作によって回転リール40が全て停止したときに、当該遊技の結果を判定するためのものである。
具体的には、有効ライン上に揃った図柄の組合せが、所定の役に対応付けられたものか否かを判断する。そして、所定の役に対応付けられた図柄組合せが有効ライン上に表示されたと判断した場合には入賞と判定し、その判定結果情報を、払出制御手段120に送信する。
(払出制御手段120)
払出制御手段120は、遊技結果判定手段110の判定結果及び精算スイッチ17の操作に基づいて、ホッパーユニット65を作動させメダルを払い出させるものである。すなわち、遊技結果判定手段110が払い出し小役の入賞を判定した場合には、当該小役の入賞に応じたメダルを払い出し、クレジットが1以上ある場合に精算スイッチ17が操作されたときには、クレジットとして貯留されているメダルを払い出すようになっている。
(遊技操作無効手段130)
遊技操作無効手段130は、ゲーム中の所定時に、ゲームの進行に関する操作を無効にする処理を行わせるものである。
具体的には、遊技操作無効手段130は、回転リール40の回転中や入賞によるメダルの払い出し中、あるいは再遊技の作動中(自動的にベットが行われた状態となっている場合)には、ベット操作を無効にする。ここで、ベット操作を無効にするとは、メダルセレクター4をメダルキャンセル状態にし、ベットスイッチ16の操作を無効にすることである。また、スイッチの操作を無効にするとは、スイッチが効かないように、正確には、そのスイッチとしての機能を果たさないように制御することである。
また、遊技操作無効手段130は、ベットがされていない状態では、スタートスイッチ30の操作を無効にする。また、ウエイト時間が経過していない間(ウエイト中)は、スタートスイッチ30の操作に基づく回転リール40の回転開始を留保する。すなわち、ウエイト時間の経過前にスタートスイッチ30の操作信号を受信しても、ウエイト時間が経過するまでは、ステッピングモータに駆動信号を出力させないようにする。この場合、スタートスイッチ30の操作信号は受け付けるので役抽選処理は行われる。さらに、回転リール40の回転開始後、回転速度が定常回転速度に達し、かつ全ての回転リール40についてスタートインデックスが検知されて図柄参照が可能な状態となるまで、ストップスイッチ50の操作を無効にする。なお、ウエイト中のスタートスイッチ30の操作を有効にして、ウエイト時間が経過するまではストップスイッチ50の操作を無効にするようにしてもよい。
なお、遊技操作無効手段130は、上記以外にも、操作手段の操作に基づくゲームの進行を所定時間停止状態とするフリーズを実行可能であってもよい。例えば、所定のフリーズ開始条件に該当した場合に、スタートスイッチ30を操作しても回転リール40が回転開始しないフリーズや、ストップスイッチ50を操作しても回転リール40が停止しないフリーズや、ゲームが終了しても次ゲームのベット操作が不能となるフリーズを実行可能であってもよい。
(サブ制御装置22)
サブ制御装置22は、メイン制御装置21からの出力信号に基づいて、画像表示装置67やランプ68やスピーカ69等による演出を制御するためのものである。
ここで、サブ制御装置22の制御に基づくサブ状態は、AT状態と、非AT状態とに分かれている。AT状態とは、後述するAT制御手段の制御に基づき、当選役に関して所定の報知(ナビ)がされるAT(アシストタイム)の実行中である状態であり、非AT状態とは、AT状態以外の状態である。非AT状態には、サブ通常状態と、ボーナス状態とが設けられている。また、AT状態には、通常AT状態と、特別AT状態が設けられている。ボーナス状態は、メイン状態がボーナス作動中である場合のサブ状態である。通常AT状態は、上記した当選役に関する報知が行われる状態であり、特別AT状態は、当選役に関する報知が行われるとともに、後述するATゲーム数の上乗せが高確率で行われる状態である。サブ通常状態は、スロットマシン10の初期状態におけるサブ状態であって上記したいずれの状態にも該当しない状態である。
そして、サブ制御装置22は、図2に示すように、少なくとも、演出データ記憶手段140、表示演出実行手段150及びAT制御手段160を備えている。
(演出データ記憶手段140)
演出データ記憶手段140は、画像表示装置67の表示画面に所定の動画や静止画を表示させるための画像データ、ランプ68を所定の態様で点灯点滅させるための発光パターンデータ、スピーカ69から所定の音声を出力させるための音声データなどを記憶するためのものである。
演出データ記憶手段140は、上記した各種データから構成される演出データとして、後述する表示演出実行手段150の制御に基づき行われる表示演出に係る演出データを少なくとも備えている。表示演出の詳細は後述する。
なお、演出データ記憶手段140は、上記した表示演出に係る演出データ以外にも、役抽選の結果に応じてゲーム中の所定契機に行われる抽選結果示唆演出に係る演出データや、特別AT状態において行われる特別演出に係る演出データや、AT開始までのゲーム数が残り少なくなった場合に行われるAT開始示唆演出に係る演出データや、AT状態において行わせるナビ用のデータなどを備えている。
(AT制御手段160)
説明の都合上、AT制御手段160について先に述べる。AT制御手段160は、ATの開始及び終了を制御するものである。
ここで、ATの態様として、一般に、ストップスイッチ50の操作順番(押し順)をナビするものと、当選役に対応付けられた図柄組合せに含まれる図柄(指標図柄)をナビするものがあるが、本実施の形態ではそのいずれでもよい。いずれの場合にも、ナビに従って停止操作をすることにより、小役を入賞させ、AT状態でないときよりも有利な遊技結果を得ることができるものとなる。
ストップスイッチ50の押し順をナビする場合には、役抽選の抽選結果に対してストップスイッチ50の押し順を設定し、押し順の設定された当選領域が当選した場合に設定された押し順(正解の押し順)で停止操作がされたか否かにより、遊技結果が異なるように形成する。例えば、正解の押し順で停止操作がされた場合には、所定の役(正解役)を、条件によっては必ず、入賞させるように停止制御を行う。一方、正解の押し順で停止操作がされなかった場合には、正解役を入賞させず、他の役(不正解役)を入賞させるか、あるいは何の役も入賞させないように停止制御を行う。そして、AT状態中においては、押し順が設定されている当選領域が当選した場合には、正解の押し順をナビする表示を行わせる。例えば、押し順の設定された当選領域の当選時に、画像表示装置67に、最初に停止操作すべきストップスイッチ50や3個のストップスイッチ50の押し順を、左、中、右などの文字や矢印で表示させる。また、ストップスイッチ50の押しボタンの内部に発光体を設け、発光体を点灯させたり発光色を変化させたりして、あるいは、スピーカ69から左、右などの音声を出力させて、操作すべきトップスイッチ50を報知する。
また、指標図柄をナビする場合には、例えば、役として、「白7・ベル・ベル」「赤7・ベル・ベル」「青7・ベル・ベル」の図柄配列からなる小役を設け、「白7」「赤7」「青7」は左リール41において同時に狙えない位置に配置する。また、ベル図柄はストップスイッチ50の操作タイミングに関わらず有効ライン上に引き込み可能に配置する。そして、当選している小役に応じて、「白7」「赤7」「青7」の図柄や色彩を、画像表示装置67に表示させ、遊技者が当選図柄を狙って停止操作できるように形成することができる。
そして、AT制御手段160は、図示しないが、ゲーム数カウンタ、AT抽選手段、ATゲーム数管理手段及び上乗せカウンタを備えている。ゲーム数カウンタは、サブ通常状態中(以下通常中と省略)の消化ゲーム数(実行済みのゲーム数)をカウントするものであり、消化ゲーム数が所定値に達した場合には、通常AT状態に移行するようになっている。通常AT状態に移行するまでのゲーム数は、あらかじめ設定されていてもよいし、抽選により決定してもよい。
AT抽選手段は、ATに関する抽選を行うものである。具体的には、ゲーム数抽選、AT移行抽選、特別AT移行抽選、上乗せ抽選を行う。ゲーム数抽選は、通常AT状態の終了時などに、次回AT状態に移行するまでのゲーム数(いわゆる天井)の抽選を行うものである。AT移行抽選は、通常中において、役抽選の結果が特定の抽選結果となった場合、例えば「チェリー」「CBB」などの当選時に、AT状態に移行するか否かの抽選を行うものである。AT移行抽選に当選すると、次回AT開始までの残りゲーム数がある場合でも、AT状態に移行する。特別AT状態移行抽選は、通常AT状態中(以下通常AT中と省略)の所定の契機役の当選時に、特別AT状態に移行するか否かを抽選より決定するものである。上乗せ抽選は、AT状態中(以下AT中と省略)の所定時、例えば特定役の当選時等に、ATゲーム数の上乗せの有無及び上乗せゲーム数を、抽選により決定するものである。上乗せ抽選に当選すると、後述するATカウンタのカウント値が抽選より決定された数値だけ加算されて、ATのゲーム数が上乗せされる。
ここで、本実施の形態においては、特別AT状態に移行した場合には、小役が当選するごとに、ATゲーム数を何ゲーム上乗せするかの上乗せ抽選が行われるようになっている。すなわち、特別AT状態中(以下特別AT中と省略)には、いずれの小役が当選した場合でも、例えば50〜300ゲームの間で、必ず上乗せが決定されるようになっている。これにより、特別AT中は、通常AT中に比べて、ATゲーム数の上乗せが高確率で行われるものとなっている。上乗せ抽選に当選した場合には、その旨を示唆する所定の報知(例えばランプ68を点滅させるなど)が行われるようにしてもよい。なお、上乗せ抽選を、毎ゲーム行うようにしてもよい。あるいは、小役が当選した場合に上乗せをするか否かの抽選を行うものの、その当選確率を通常AT中に比べて高く設定したり、上乗せされるゲーム数を通常AT中に比べて多く設定するようにしてもよい。
ATゲーム数管理手段は、ATのゲーム数を管理するものであり、図示しないATカウンタを備えている。ATカウンタは、ATのゲーム数をカウントするものである。具体的には、ATゲーム数管理手段は、AT状態への移行が確定(AT開始までのゲーム数消化、AT移行抽選に当選)すると、最低限保証されているATのゲーム数(例えば40ゲーム)をATカウンタに記憶するとともに、AT中は、ATカウンタの記憶値を、1ゲームごとに1ずつ減算する。また、上乗せ抽選に当選した場合には、当該上乗せ抽選で決定されたゲーム数をATカウンタの記憶値に加算する。ATカウンタがゲーム数を有している(記憶値が1以上の)間は、AT状態が維持される。また、ATゲーム数管理手段は、特別AT状態に移行した場合には、ATカウンタによるATゲーム数のカウントを中断させ、あらかじめ設定された所定の特別ATゲーム数(例えば10ゲーム)のカウントを行わせる。特別ATゲーム数のカウント中は、特別AT状態が継続する。なお、カウントは、記憶値の0を初期値としてゲームごとに1ずつインクリメントしていくのであってもよいし、所定値(10)を初期値としてゲームごとに1ずつデクリメントしていくのであってもよい。そして、所定ゲーム数のカウントが終了した場合には、ATゲーム数のカウントを再開させる。
上乗せカウンタは、特別AT中に上乗せされたゲーム数を記憶するためのものである。すなわち、特別AT中において上乗せ抽選が行われると、上乗せカウンタがその都度、決定されたゲーム数を記憶値に加算していく。そして、特別AT状態の終了時には、上乗せカウンタの記憶しているカウント値に基づいて、表示演出実行手段150の制御に基づく表示演出が行われるものとなっている。
(表示演出実行手段150)
表示演出実行手段150は、上記した表示演出を実行させるためのものである。本実施の形態における表示演出は、特別AT中に上乗せされたATゲーム数を、画像表示装置67を用いて表示させる演出であって、特別AT状態の最終ゲームのゲーム終了後(回転リール40の全停止後、又は入賞による払い出し終了後)に、演出スイッチ35が所定の操作態様、例えば所定回数連続して押下操作(連打)される度に、画像表示装置67の表示画面に表示される数字の数値が大きくなるように変化させていき、最終的に特別AT中に上乗せされた総ゲーム数を示す数字を表示するものとなっている。すなわち、上乗せされたゲーム数を報知するにあたり、最初から上乗せ総数を表示するのではなく、上乗せ総数以下の数値を所定回数(最低1回)表示させた後、上乗せ総数を表示させるものである。なお、所定の操作態様は、連打に限られず、演出スイッチ35を一定時間押下し続ける(長押しする)ことや、所定回数回転させることなどとしてもよい。操作態様は、一つの態様(例えば連打)に固定されていてもよいし、複数の態様の中から選択されるものであってもよい。
そして、表示演出実行手段150は、図2に示すように、表示演出決定手段151、操作判定手段152、表示値記憶手段153、加算値決定手段154、加算判定手段155、表示実行手段156の各手段を備えている。
(表示演出決定手段151)
表示演出決定手段151は、表示演出の開始、続行及び終了を決定するものである。本実施の形態では、表示演出決定手段151は、特別AT状態の終了時、すなわち、特別AT状態の最終ゲームにおける遊技結果判定後に、表示演出の開始を決定する。また、表示演出の開始後、以下に述べる操作判定手段152により演出スイッチ35が所定の操作態様で操作されたと判定された場合、又は、前記判定が行われないまま一定時間が経過した場合(以下所定契機に該当した場合という)には、表示演出の続行を決定する。そして、最終的に特別AT中に上乗せされた総ゲーム数、具体的には、特別AT状態の終了時に上乗せカウンタに記憶されていた数値(以下最終値という)に対応する表示(最終表示)が実行された場合には、表示演出の終了を決定する。さらに、表示演出中に、次ゲームが開始された場合、すなわち、ベット操作が行われた場合又はスタートスイッチ30が操作された場合にも、表示演出の終了を決定する。
(操作判定手段152)
操作判定手段152は、演出スイッチ35が所定の操作態様で操作されたか否かを判定するものである。具体的には、表示演出決定手段151が表示演出の開始を決定した場合、及び表示演出の実行中において、後述する表示値記憶手段152が表示値を決定した場合には、入力される演出スイッチ35の操作信号の入力態様が、所定の操作態様と合致しているか否かを判定する。例えば、所定の態様が連打の場合には、演出スイッチ35の操作信号の入力回数をカウントして、所定時間内に所定回数に達した場合には、演出スイッチ35が所定の操作態様で操作されたと判定する。また、所定の態様が長押しの場合には、演出スイッチ35がONとなっている時間を計測して、所定時間に達した場合に、演出スイッチ35が所定の操作態様で操作されたと判定する。一方、一定時間が経過しても演出スイッチ35の操作信号を全く入力しない場合や、一定時間内に所定の操作態様と合致する態様での信号入力を得られなかった場合には、演出スイッチ35が所定の操作態様で操作されなかったと判定する。
(表示値記憶手段153)
表示値記憶手段153は、表示演出において画像表示装置67の表示画面に段階的に表示させるための最終値以下の数字に対応する所定の数値(表示予定値)を記憶するものである。
具体的には、表示値記憶手段153は、図示しない表示値記憶部を備えており、表示演出決定手段151により表示演出の開始が決定された場合には、記憶値の初期値を設定する。初期値は、抽選により決定するようにしてもよいし、あらかじめ定められていてもよい。抽選により決定する場合には、特別AT中に最低限獲得可能な上乗せゲーム数(最低保障値)よりも少ない数値(好ましくは最低保障値の1/2未満)の中から選択し、あらかじめ定めておく場合も、上記最低保障値よりも少ない数値に設定する。初期値は「0」であってもよい。
そして、表示値記憶手段153は、初期値を設定した後、加算値決定手段154が加算値を決定するごとに、後述する加算判定手段155の判定結果に基づいて、表示値記憶部の記憶値を更新する。すなわち、記憶値に加算値を加算した数値を新たな記憶値とする。そして、表示値記憶手段153の記憶値に基づいて、表示実行手段156により画像表示装置67の表示画面に所定の表示(記憶値を表す数字の表示)が行われるものとなる。以下、表示値記憶手段153が表示値記憶部に記憶している値を「表示予定値」といい、表示予定値に基づいて表示画面に表示された数字を「表示値」というものとする。また、表示値記憶部の記憶値を更新することを、表示予定値の更新というものとする。なお、表示値記憶手段153は、所定の場合には、加算値決定手段154の決定した加算値に関わらず、表示値記憶部の記憶値を最終値に書き換える(表示予定値を最終値に書き換える)ようになっているが、その詳細については後述する。
(加算値決定手段154)
加算値決定手段154は、表示値を増加させるために前記表示値記憶手段153の記憶している表示予定値に加算する加算値を決定するための更新値決定手段である。
具体的には、加算値決定手段154は、表示演出の開始後、表示演出決定手段151により表示演出の続行が決定されると、抽選により所定の値を決定し、決定した値を、図示しない加算値記憶部に記憶する。そして、表示演出の続行が決定される度に、換言すれば、所定契機に該当する度に、抽選により所定の値を決定し、加算値記憶部に記憶されている値に決定された値を加算して記憶する。すなわち、前回所定契機に該当した際に決定した加算値(前回の加算値)に今回所定契機に該当した際に抽選により決定した値を加えた値が今回の加算値となる。このようにして、加算値決定手段154は、所定契機に該当する度に、今回の加算値が前回の加算値以上となり、決定表示値が二次曲線的に増大することとなるように、加算値を決定する。なお、抽選により決定される値を追加加算値といい、加算値記憶部の記憶値に追加加算値を加えた値を合計加算値というものとする。
(加算判定手段155)
加算判定手段155は、前記加算値決定手段154が決定した合計加算値を、今回所定契機に該当した際に表示値記憶手段153が記憶している表示予定値(前回の表示予定値)に加算させるか否かを判定するためのものである。具体的には、加算判定手段155は、加算値決定手段154が合計加算値を決定するごとに、合計加算値と最終値とが所定の関係を満たしているか否かを判断し、所定の関係を満たしている場合には合計加算値の加算を許可し、所定の関係を満たしていない場合には加算を不許可とする。
本実施の形態においては、加算判定手段155は、図示しない算出手段を備えており、所定契機に該当して加算値決定手段154が合計加算値を決定するごとに、前回の表示予定値と、今回決定された合計加算値を2倍した数値との和を算出する。そして、当該算出した算出値と、最終値とを比較して、算出値が最終値未満である場合には、加算許可の判定を行い、算出値が最終値以上である場合には、加算不許可の判定を行う。
加算判定手段155が加算許可の判定を行った場合には、表示値記憶手段153は、表示値記憶部の記憶値(前回の表示予定値)に加算値決定手段154が決定した合計加算値を加算して、記憶値を更新する。更新された記憶値が、今回の表示予定値となる。一方、加算判定手段155が加算不許可の判定を行った場合には、表示値記憶手段153は、表示値記憶部の記憶値を最終値に書き換えるようになっている。この場合には、書き換えられた記憶値すなわち最終値が今回の表示予定値となる。
(表示実行手段156)
表示実行手段156は、画像表示装置67の表示画面に、表示演出に係る所定の画像を表示させるためのものである。
具体的には、表示実行手段156は、表示演出決定手段151により表示演出の開始が決定されると、表示値記憶手段153が記憶している表示予定値の初期値に対応する表示を行わせるとともに、遊技者に対して演出スイッチ35の操作を促す表示(操作指示表示)を行わせる。初期値に対応する表示は、例えば、「+???」のような、遊技者に期待感を抱かせるような表示とすることができる。もちろん決定された初期値の数値をそのまま示す「+10」のような表示としてもよい。操作指示表示は、例えば、表示画面に演出スイッチ35の画像を表示させて、矢印等により連打や長押しや回転などのスイッチの操作方法を示唆するものとすることができる。そして、所定契機に該当して表示演出決定手段151が上乗せ演出の継続を決定し、表示値記憶手段153が表示予定値を更新した場合には、決定された表示予定値に対応する表示値を表示させる。例えば、表示予定値が30の場合には、「+30」などの文字数字を表示画面に表示させる。そしてその後、さらに操作指示表示を行わせ、最終値に対応する表示値(最終表示)を表示させるまでこれを繰り返す。これにより、最終値以下の数値に対応する表示値が、段階的に表示されるものとなる。
また、表示実行手段156は、表示演出決定手段151が表示演出の終了を決定した場合には、最終値に対応する確定表示(結果表示)を行わせる。確定表示では、それ以前の表示(仮表示)とは異なる表示態様により、最終結果であることを印象付けるようにして上乗せゲーム数を告知する。所定契機に該当して最終値に対応する表示を表示させたことに基づき表示演出の終了が決定された場合には、最終値の仮表示を確定表示に変化させる。また、所定契機に該当せず次ゲームが開始されたことにより表示演出の終了が決定された場合には、最終値以下の数値に対応する表示を段階的に行わせる過程を省略して、ただちに確定表示を行わせる。確定表示が行われるまでの表示は、上乗せゲーム数の最終値を表す結果表示ではなく、遊技者を煽るための仮表示として位置づけられる。確定表示が行われる前の最終表示も仮表示に含まれる。
なお、表示値記憶手段154が表示予定値を最終値に書き換えた場合には、表示予定値に基づく表示を確定表示に差し替えるようにしてもよい。すなわち、最終表示を行わず、いきなり確定表示を行うようにしてもよい。
(表示値決定の具体例)
表示演出における表示値の決定の具体例を、図3に基づき説明する。
図3は、特別AT中において、450ゲームの上乗せが決定された場合の例である。すなわち、最終値は450である。図中、左欄の数字は、所定契機に該当した回数を示す。「表示値」は所定契機に該当したときに表示画面に表示されている表示に係る表示値である。「追加加算値」、「合計加算値」、「表示予定値」、「算出値」は、所定契機に該当したときに決定される数値を示すもので、初期値は0である。
まず、表示演出の開始後に、表示予定値の初期値が10と決定されたとすると、表示値記憶手段153は表示予定値として10を記憶する(左欄の0)。表示実行手段156は、表示画面に、初期値に対応する所定の表示(「+???」や「+10」)を表示させるとともに、操作指示表示を表示させる。そして、所定契機に該当し、加算値決定手段154の抽選により追加加算値が20と決定されたとすると、加算値記憶部には20が記憶され(前回の合計加算値は0とする)、合計加算値は20となる(左欄の1)。加算判定手段155は、現在の表示値(前回の表示予定値)10に合計加算値20の2倍を加算した算出値50が、最終値450よりも少ないので、加算許可の判定を行う。これに基づき、表示値記憶手段154は、前回の表示予定値10に合計加算値20を加算して表示予定値を30に更新する。これに基づき、表示画面には「+30」が表示される。その次に所定契機に該当し、加算値決定手段154の抽選により追加加算値が10と決定されたとすると、合計加算値は、前回の合計加算値20に10を加算した30となる(左欄の2)。加算判定手段155は、前回の表示予定値30に、合計加算値30の2倍を加算した算出値90が、最終値450よりも少ないので、加算許可の判定を行う。表示値記憶手段154は、表示予定値を30+30=60とし、これに基づき、表示画面には「+60」が表示される。
以上を繰り返し、表示画面に「+230」が表示されているときに所定契機に該当し、追加加算値が30に決定されたとする。この場合、加算判定手段155は、前回の表示予定値230と合計加算値140の2倍を加算した算出値510が最終値450を超えているので、加算不許可の判定を行う。これにより、表示値記憶手段154は、前回の表示予定値230を最終値450に書き換え、今回の表示予定値を450とする。これに基づき、表示画面には「+450」が表示され、その後、確定表示がされる。
ここにおいて、本実施の形態では、上述したように、今回の合計加算値が前回の合計加算値以上の数値に決定されるので、次回の合計加算値は今回の合計加算値を下回ることはない。したがって、前回の表示予定値(現在の表示値)に、今回決定された合計加算値を2倍した数値を加算した値は、次回決定され得る表示予定値の最低値を表すものとなる。そして、次回決定され得る表示予定値の最低値が、最終値を超える場合とは、次回において最終値を表示させるために、今回の表示予定値に次回決定される合計加算値の全てを加算できないことがあり得る場合である。例えば、図3の例において、表示画面に「+230」が表示されているときに、所定契機に該当(5回目)したのにともなって、今回の表示予定値を370(230+140)にしたとする。そうすると、その更新後に所定契機に該当(6回目)したときには、最終値を超える表示予定値は設定できないことから、表示予定値に加算すべき数値は、抽選による追加加算値や前回の合計加算値に関係なく、450−370=80とするほかないことになる。しかしこれだと、最終表示のときだけ表示値の増加幅がダウンしてしまい、尻すぼみ感を否めない。本実施の形態では、上記したような、次回において、最終値を表示させるために表示予定値の更新で合計加算値の全てを加算できない事態が起こらないように、今回の更新において表示予定値を一気に最終値まで増加させてしまうことにより、最終値が表示されるときの加算値(前回の表示値からの増加幅)が、それまでの加算値よりも少なくなってしまうことを回避しているものである。
なお、現在の表示値に、今回決定された合計加算値を2倍した数値を加算した値が、最終値と同値となった場合には、最終値への書き換えは行わず、表示予定値を更新する。例えば、図3の例で、最終値が510だとすると、表示画面に「+230」が表示されているとき(前回の表示予定値が230)のときに、今回の表示予定値を370(230+140)に更新しても、次に所定契機に該当したときには、抽選による追加加算値の値に関係なく、表示予定値に加算すべき数値は前回の合計加算値と同等の140となるので、前回の表示値からの増加幅と同等の増加幅を保つことができるからである。
(スロットマシン10の作動)
次に、上記構成を有するスロットマシン10の作動の概略を、図4のフローに基づき説明する。
まず、ステップ100において、規定数のメダルがベットされたか否かが判断される。ベットには、メダルの投入、ベットスイッチ16の操作の他、再遊技の作動による自動ベット処理も含まれる。規定数のメダルがベットされない場合にはステップ100に戻り、規定数のメダルが投入された場合には、次のステップ101に進む。
ステップ101において、スタートスイッチ30がONとなったか否かが判断される。スタートスイッチ30がONにならない場合には、ステップ101に戻り、スタートスイッチ30がONとなった場合には、次のステップ102に進む。
ステップ102において、役抽選手段70により役抽選処理が行われる。そして、次のステップ103に進む。
ステップ103において、リール回転開始処理が行われる。そして、次のステップ104に進む。
ステップ104において、いずれかのストップスイッチ50がONとなったか否かが判断される。ストップスイッチ50がONとならない場合には、ステップ104に戻り、いずれかのストップスイッチ50がONとなった場合には、次のステップ105に進む。
ステップ105において、回転リール40の回転停止処理が行われる。そして、次のステップ106に進む。
ステップ106において、全ての回転リール40が停止したか、すなわち3個の回転リール40に対応するストップスイッチ50の操作が行われたか否かが判定される。全ての回転リール40が停止していない場合にはステップ104に戻り、全ての回転リール40が停止した場合には、次のステップ107に進む。
ステップ107において、遊技結果判定処理が行われる。そして、次のステップ108に進み、遊技結果に応じた処理が行われる。すなわち、所定の役に対応付けられた図柄が有効ライン上に表示された場合には、入賞メダルの払い出しや、再遊技の作動や、ボーナスゲームへの移行処理が行われ、1回の遊技が終了する。有効ライン上に停止した図柄配列が何の役に対応付けられたものでもない場合には、そのまま1回の遊技が終了する。
次に、サブ制御装置22の制御に基づく表示演出実行処理について、図5のフローに基づき説明する。図5は、表示演出決定手段151により表示演出の開始が決定された後の処理を示している。
まず、ステップ200において、初期値に対応する表示が行われる。そして、次のステップ201に進み、演出スイッチ35の操作指示表示が行われる。そして、次のステップ202に進む。
ステップ202において、演出スイッチ35が所定の態様で操作されたか否かが判断される。演出スイッチ35が所定の態様で操作されたと判断された場合には、次のステップ203に進む。
ステップ203において、上乗せゲーム数表示処理が行われる。そして、次のステップ204に進む。
ステップ204において、上乗せゲーム数表示処理において最終表示がされたか否かが判断される。最終表示がされていないと判断された場合には、表示演出の続行が決定され、ステップ201に戻る。最終表示がされたと判断された場合には、表示演出の終了が決定される。そして、ステップ207に進む。
前記ステップ202において、演出スイッチ35が所定の態様で操作されていないと判断された場合には、ステップ205に進み、一定時間が経過したか否かが判断される。一定時間が経過したと判断された場合には、表示演出の続行が決定され、ステップ203に進む。一方、一定時間が経過していないと判断された場合には、次のステップ206に進む。
ステップ206において、次ゲームが開始されたか否かが判断される。すなわち、遊技者によって、次ゲームを開始させるための操作が行われたか否かが判断される。具体的には、再遊技の作動中でない場合には、ベット操作が行われたか否かが判断され、再遊技の作動中である場合は、スタートスイッチ30が操作されたか否かが判断される。次ゲームが開始されていない場合にはステップ201に戻り、次ゲームが開始された場合には次のステップ207に進む。
ステップ207において、確定表示が行われる。そして表示演出実行処理を終了する。
なお、上記フローでは、演出スイッチ35を全く操作しなくても、一定時間が経過する度に表示演出の続行が決定されて表示値が更新されるようにしてあるが、演出スイッチ35が一定時間操作されない場合には、表示演出の終了を決定して、確定表示を行わせるようにしてもよい。
続いて、前記ステップ203の上乗せゲーム数表示処理について、図6のフローに基づき説明する。
まず、ステップ300において、加算値決定処理が行われる。具体的には、加算値決定手段154が追加加算値の抽選を行い、抽選により決定された値に、前回の合計加算値を加えた値を、今回の合計加算値として決定する。そして、次ステップ301に進む。
ステップ301において、算出値算出処理が行われる。すなわち、図示しない算出手段が、表示値記憶手段153の記憶している表示予定値に、決定された合計加算値の2倍の数値を加算して、算出値を算出する。そして、次のステップ302に進む。
ステップ302において、算出値が最終値を超えているか否かが判断される。算出値が最終値を超えている場合には、ステップ303に進み、表示値が最終値に書き換えられる。すなわち、表示値記憶手段153は、記憶している表示予定値を最終値に書き換える。そして、次のステップ305に進む。一方、算出値が最終値を超えていない場合、すなわち算出値が最終値以下の場合には、ステップ304に進み、表示値に加算値が加算される。すなわち、表示値記憶手段153は、記憶している表示予定値に合計加算値を加算して、表示予定値を更新する。そして、ステップ305に進む。
ステップ305において、決定された表示値に基づく表示処理が行われる。すなわち、画像表示装置67の表示画面に更新された表示予定値に対応する表示、例えば「+60」などが表示される。そして、上乗せゲーム数表示処理を終了する。
(まとめ)
以上のように、本実施の形態においては、特別AT状態において付与された上乗せゲーム数の合計値を、特別AT状態の終了時に遊技者に報知する場合において、最終的な結果表示を行うまでの間に、上乗せゲーム数を表す表示(数字)が徐々に大きくなっていくように、複数回に分けて段階的に表示し、遊技者の期待感を高めるようにしている。そして、段階的に表示される数値の増加量が、必ず前回までの増加量以上となるように設定されている。これにより、最後に帳尻合わせで半端な数が増加表示されることがなく、遊技者に上乗せの終了を看破されてしまうことがない。
ここで、最終値までの数値を段階的に表示する見せ方として、所定契機に該当する度に加算値の増加量が二次曲線的に減っていくように見せることも可能である。この場合には、表示値が最終値に近くなると、例えば、所定契機に該当する度に表示値が1ずつ増えていき、遊技者に「まだ増えるか?」といった期待感を抱かせることができる。その半面、かかる期待感を抱かせるためには、微量ながら表示値が増加していく状況を作り出すために、所定契機に該当する機会をある程度繰り返さなければならないので、演出時間が長引いたり、遊技者に操作を何回も強要することになってしまうという問題点がある。また、加算値の増加量が少なくなってくると、遊技者は最終値が近いということが判ってしまう(最終値の想像がついてしまう)ので、確定表示されたときの感慨が薄れがちである。この点、本実施の形態によれば、ゲーム数を表す数値が最後に大量に(今までのうちの最大量で)上乗せされて最終値が表示されるかたちとなるので、確定表示が行われたときの感慨が増し、興趣を高めることができるとともに、演出を無駄に長引かせなくても期待感を抱かせることができ、ゲーム性を向上させることができるのである。
また、本実施の形態では、表示される数値の増加量に直結する加算値が、前回の合計加算値に、抽選により決定される追加加算値を加えた値となっている。これにより、増加量を前回以上に保ちつつランダムに変動させることができ、加算表示がワンパターンになることがない。ここで、所定契機に該当する度に表示値に加算される加算値を、例外なしに前回以上の加算値となるよう増加パターンをあらかじめ規定した加算値決定テーブルによって定めておくこともできるが、かかる手法を採用すると、その時々によって変動する最終値に合わせて膨大な数の加算値決定テーブルを設けなくてはならなくなる。その点、本実施の形態では、所定契機に該当する度に所定の演算を行って加算値を決定することとしたので、制御装置20のROMに保持すべきデータ量の削減を図ることができる。
なお、本実施の形態における表示演出では、所定契機に該当する度に、上乗せゲーム数を表す数字が加算表示されるものとなっていたが、表示予定値に対応する表示は、当該数値を表す数字に限られない。例えば、メーターが上昇する画像や、風船が膨らむ画像などによって、上乗せゲーム数の大きさを表現するものであってもよい。すなわち、表示予定値が大きいほど、メーターの上昇量や風船の膨張量が大きい画像を対応させる。そして、メーターが上がりきったところで上乗せゲーム数の数値を表示して確定表示としたり、風船が膨らんで爆発したところで上乗せゲーム数を示す数字が表れて確定表示となるような見せ方をすることができる。この場合も、メーターの上昇量や風船の膨張量を表示予定値に対応付けておき、表示予定値の増加量が前回以上となるように加算値を決定することにより、メーターの上昇量や風船の膨張量が徐々に大きくなっていき、最大の上昇量、膨張量となって確定表示が行われるものとすることができる。
また、本実施の形態では、表示演出の実行中、演出スイッチ35が所定の操作態様で操作された場合に、所定契機に該当したものとして表示値を更新するようにしていたが、所定の操作態様で操作されることにより所定契機に該当したと判断される操作手段は、演出スイッチ35に限られない。例えば、ストップスイッチ50やベットスイッチ16であってもよい。ベットスイッチ16の操作に基づき表示演出を進行させる場合には、操作判定手段152は、ベット後(再遊技の作動中であれば全回転リール40の停止後、再遊技の作動中でない場合にはメダル投入又はベットスイッチ16の操作後)のベットスイッチ16の操作信号の入力態様が、所定の態様か否かを判断することとなる。また、表示演出を、特別AT状態が終了したゲームの次ゲームのスタートスイッチ30の操作を契機に開始させるようにして、回転リール40の回転中にスタートスイッチ30やベットスイッチ16が所定の操作態様で操作された場合を、所定契機に該当したことにしてもよい。要は、表示演出の実行中において、所定の操作手段が、メイン制御装置21の制御に基づくゲームの進行に影響を及ぼさない所定の操作態様で操作されたことを、所定契機に該当したこととして扱えばよい。
(変形例)
上記した実施の形態では、加算値を、前回の合計加算値と抽選により決定される追加加算値の和としていたが、加算値は、前回の数値以上となるように設定されるものであれば、かかる手法で算出されたものに限られない。また、上記した実施の形態では、今回の表示予定値は、前回の表示予定値に加算値(合計加算値)を加算した数値としていたが、今回の表示予定値が今回の合計加算値となるようにしてもよい。
また、所定契機に該当する度に表示値(表示予定値)に加算される数値、すなわち次回決定される加算値の最大値を、あらかじめ定めておいてもよい。例えば、図7に示すように、所定契機に該当する度に加算される加算値を、40、50、60・・・のように、前回以上となるようあらかじめ定めておく。この場合、表示値記憶手段153は、初期値又は前回の表示予定値に加算値を加算した数値を今回の表示予定値として記憶し、加算判定手段155は、今回の表示予定値に次回の加算値を加算した算出値を算出する。そして、算出値が最終値以下の場合には、表示値記憶手段153は今回の表示予定値を保持し、算出値が最終値を超えた場合には、表示値記憶手段153は今回の表示予定値を最終値に書き換える(図7の※参照)。あるいは、加算判定手段155は、前回の表示予定値に今回の加算値と次回の加算値を加算した算出値を算出し、算出値が最終値以下の場合には、表示値記憶手段153が初期値又は前回の表示予定値に加算値を加算した数値を今回の表示予定値として記憶し、算出値が最終値を超えた場合には、表示値記憶手段153は表示予定値を最終値に書き換えるようにしてもよい。
また、上記した実施の形態では、表示値記憶手段153は、加算判定手段155が加算許可の判定を行った場合に表示値記憶部の記憶値(前回の表示予定値)に加算値決定手段154の決定した合計加算値を加算して記憶値を更新し、加算判定手段155が加算不許可の判定を行った場合には表示値記憶部の記憶値を最終値に書き換えるように形成されていたが、合計加算値が決定された場合には、表示値記憶手段153はとりあえず表示値記憶部の記憶値を更新し、その後の加算判定手段155の判定に基づいて、更新値を維持するか又は最終値に書き換えるようにしてもよい。例えば、図3において、前回の表示予定値(現在の表示値)が230のときに所定契機に該当して追加加算値が30に決定された場合(左欄の5)、表示値記憶手段153は前回の表示予定値230に合計加算値140を加えた370を今回の表示予定値に更新する。一方、加算判定手段155は、算出値が510で最終値450を超えているいるので、加算不許可の判定を行う。これに基づき、表示値記憶手段153は、更新した加算値370を最終値450に書き換える。仮に、最終値が510以上である場合には、表示値記憶手段153は更新した加算値370を維持する。このように形成しても、結果として、算出値が最終値以下である場合には前回の表示予定値に今回の更新値を加算した数値が今回の表示予定値となり、算出値が最終値を超える場合には最終値が今回の表示予定値となる。
また、上記した実施の形態では、特定の遊技期間中において複数回にわたり決定された上乗せゲーム数の合計値を、1回の表示演出において段階的に表示させるものとしていたが、1回のゲームにおいて複数回にわたり決定された上乗せゲーム数の合計値を、段階的に表示させるものであってもよい。例えば、スタートスイッチ30、各ストップスイッチ50の操作ごとに上乗せ抽選を行い、ゲーム終了時に、各操作ごとの抽選により決定された上乗せゲーム数の合計値を報知する表示演出を行わせるようにすることができる。あるいは、表示演出は、1回のゲームにおいて1回の契機に上乗せされたゲーム数を報知する場合に利用してもよいものである。例えば、特定役の当選時(スタートスイッチ30の操作時)に上乗せ抽選が行われ、50ゲームの上乗せが決定された場合、「50」を最終値として、表示画面に表示される数値が+1、+5、+10、+20、+50のように増加していく表示を行わせることができる。
さらに、表示演出の表示の対象となる所定の利益値は、ATの上乗せゲーム数に限られるものではない。すなわち、本発明は、ATを搭載していない遊技機においても利用可能である。例えば、特定役に当選した回数や入賞した回数等の遊技履歴に応じて所定のポイントが付与され、獲得したポイントに応じて演出上の特典(例えばキャラクター選択が可能となったり、普段は出現しない特別な演出が見られるようになったりする)が付与されるような仕様になっている場合に、所定遊技期間(1ゲームでもよい)において獲得したポイント数を表示演出によって報知することができる。
(他の実施の形態)
上記した実施の形態は、付与される利益量を示す数値(利益値)が大きいほど有利度が高い付与利益を表示する場合の例であったが、本発明は、利益値が小さいほど有利度が高い付与利益を表示する場合にも応用できる。
例えば、AT中の所定期間など特定の遊技期間中、あるいはATの最終ゲームやAT中の所定時(特定役当選時)などの特定のゲームにおいて、次回AT開始までの最大ゲーム数(例えば1000ゲーム)についての短縮抽選を行う。そして、所定の場合(例えば特定役当選時に行われる演出実行抽選に当選した場合や、遊技履歴が特定の条件を満たしている場合など)に、短縮抽選により決定されたゲーム数と最大ゲーム数との差数、すなわち次回AT開始までの残りゲーム数を報知する表示演出を行わせる。例えば、短縮抽選で300ゲームが当選した場合には、残りゲーム数が700であり、この700が最終値となる。このような仕様とした場合には、最も有利なのは残りゲーム数が0(最終値が0)の場合であり(つまりAT終了後ATが即発動する)、最終値が少ないほど有利度が高くなる。そして、表示演出では、演出スイッチ35などの所定の操作手段が所定の操作態様で操作される度に、画像表示装置67の表示画面に表示される数字の数値が小さくなるように変化させていき、最終的に次回AT開始までのゲーム数を示す数字を表示するものとすることができる。
表示演出実行手段150には、表示演出決定手段151、操作判定手段152、表示値記憶手段153、表示実行手段156の他に、図示しないが、更新値決定手段としての減算値決定手段、減算判定手段を設ける。減算値決定手段は、表示値記憶手段152が表示値を決定又は更新する際に、表示値から減算する値(減算値)を決定する。減算値の決定の仕方は、上記した実施の形態と同様に、所定契機に該当する度に抽選により追加減算値を決定し、前回の減算値に追加減算値を加えた値を今回の減算値(合計減算値)として記憶する。減算判定手段は、減算値決定手段が決定した合計減算値を、表示値記憶手段153の記憶している表示値(前回の表示値)から減算させるか否かを判定する。具体的には、減算値決定手段が合計減算値を決定するごとに、合計減算値と最終値とが所定の関係を満たしているか否かを判断し、所定の関係を満たしている場合には合計減算値の減算を許可し、所定の関係を満たしていない場合には減算を不許可とする。
他の実施の形態における表示値の決定の具体例を図8に基づき説明する。
図8は、特定の遊技期間中において、次回AT開始までのゲーム数450ゲームに決定された場合の例である。すなわち、最終値は450である。
まず、表示演出の開始後に、表示値記憶手段153により表示値の初期値が1000と決定されたとすると、表示値記憶部に1000が記憶される。表示実行手段156は、表示画面に、初期値に対応する所定の表示を表示させる。そして、所定契機に該当し、減算値決定手段の抽選により追加減算値が50と決定されたとすると、減算値記憶部には50が記憶され(前回の合計減算値は0とする)、合計減算値は50となる。減算判定手段は、現在の表示値(前回の表示予定値)1000から合計減算値50の2倍を減算した算出値900が、最終値450を超えているので、減算許可の判定を行う。これに基づき、表示値記憶手段154は、表示値記憶部に記憶されている前回の表示予定値1000から合計減算値50を減算して記憶値を950に更新し、今回の表示予定値を950とする。これに基づき、表示画面には「950」が表示される。その次に所定契機に該当し、減算値決定手段の抽選により追加減算値が10と決定されたとすると、合計減算値は、前回の合計減算値50に10を加算した60となる。減算判定手段は、前回の表示予定値950から、合計減算値60の2倍を減算した算出値830が、最終値450を超えているので、減算許可の判定を行う。表示値記憶手段154は、表示予定値を950−60=890とし、これに基づき、表示画面には「890」が表示される。
以上を繰り返し、表示画面に「660」が表示されているときに所定契機に該当(6回目)し、追加減算値が30に決定されたとする。この場合、減算判定手段は、前回の表示予定値660から合計減算値170の2倍を減算した算出値320が最終値450以下であるので、減算不許可の判定を行う。これにより、表示値記憶手段154は、表示値記憶部に記憶されている前回の表示予定値660を最終値450に書き換え、今回の表示予定値を450とする。これに基づき、表示画面には「450」が表示され、その後、確定表示がされる。
このように形成した場合においても、所定契機に該当する度に減算される値が大きくなっていき、最後に最も多く減算されて確定表示が行われるので、上記した実施の形態と同様に、確定表示がされたときの感慨を高めることができる。
本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲における変形及び改良なども含むものである。また、本発明は、矛盾を生じない範囲で、上述した実施の形態に記載されている事項を適宜組み合わせ、あるいは組み替えてもよいものである。
さらに本発明は、スロットマシン以外の遊技機にも応用できる。例えば、遊技媒体として遊技球(パチンコ球)を用いてスロットマシンと同様の遊技を行わせるパロット遊技機や、パチンコ遊技機などにも応用できるものである。
10 スロットマシン 11 筺体
12 表示窓 13 図柄表示窓
15 メダルセンサ 16 ベットスイッチ
20 制御装置 21 メイン制御装置
22 サブ制御装置
30 スタートスイッチ 40 回転リール
50 ストップスイッチ 67 画像表示装置(表示部)
150 表示演出制御手段 152 操作判定手段
153 表示値記憶手段 154 加算値決定手段(更新値決定手段)
155 表示実行手段

Claims (4)

  1. 遊技中の所定時に、遊技に関する付与利益の利益量に対応する数値であって、数値が大きいほど付与利益が大きくなる0以上の所定の利益値を決定可能であり、前記利益値に関する表示を所定の表示部に表示させて遊技者に報知する表示演出を実行可能な遊技機であって、
    前記利益値を最終値としたとき当該最終値以下の数値であって、前記表示部に表示させるための表示に対応する表示予定値を記憶する表示値記憶手段と、
    前記表示値記憶手段が記憶している表示予定値に基づく表示を、前記表示部に表示させる表示実行手段と、
    前記表示演出の実行中において、所定契機に該当する度に前記表示部の表示が表す付与利益の利益量を増加させるために、前記表示値記憶手段の記憶している表示予定値に加算する0以上の更新値を決定する更新値決定手段と、を少なくとも備え、
    前記更新値決定手段は、前記所定契機に該当する度に、前回所定契機に該当した際に決定した更新値以上となるよう今回の更新値を決定し、
    前記表示値記憶手段は、前記表示演出の開始時に前記表示予定値の初期値を記憶し、前記所定契機に該当する度に、記憶値を更新して今回の表示予定値を記憶するものであり、今回所定契機に該当したとき記憶している前回の表示予定値に、前記更新値決定手段によって決定された今回の更新値と前記更新値決定手段によって次回決定され得る更新値の最低値とを加えて算出される算出値が、前記最終値以下である場合には、前回の表示予定値に今回の更新値を加えた数値を今回の表示予定値として記憶し、前記算出値が、前記最終値を超える場合には、前記最終値を今回の表示予定値として記憶するように形成され、
    前記表示実行手段は、前記表示値記憶手段の記憶値が前記最終値となった場合には、前記最終値によって表される利益量の利益が付与されたことを告知する確定表示を行わせるように形成されていることを特徴とする遊技機。
  2. 遊技中の所定時に、遊技に関する付与利益の利益量に対応する数値であって、数値が小さいほど付与利益が大きくなる0以上の所定の利益値を決定可能であり、前記利益値に関する表示を所定の表示部に表示させて遊技者に報知する表示演出を実行可能な遊技機であって、
    前記利益値を最終値としたとき当該最終値よりも大きい数値であって、前記表示部に表示させるための表示に対応する表示予定値を記憶する表示値記憶手段と、
    前記表示値記憶手段が記憶している表示予定値に基づく表示を、前記表示部に表示させる表示実行手段と、
    前記表示演出の実行中において、所定契機に該当する度に前記表示部の表示が表す付与利益の利益量を増加させるために、前記表示値記憶手段の記憶している表示予定値から減算する0以上の更新値を決定する更新値決定手段と、を少なくとも備え、
    前記更新値決定手段は、前記所定契機に該当する度に、前回所定契機に該当した際に決定した更新値以上となるよう今回の更新値を決定し、
    前記表示値記憶手段は、前記表示演出の開始時に前記表示予定値の初期値を記憶し、前記所定契機に該当する度に、記憶値を更新して今回の表示予定値を記憶するものであり、今回所定契機に該当したとき記憶している前回の表示予定値から、前記更新値決定手段によって決定された今回の更新値と前記更新値決定手段によって次回決定され得る更新値の最低値とを減じて算出される算出値が、前記最終値以上である場合には、前回の表示予定値から今回の更新値を減じた数値を今回の表示予定値として記憶し、前記算出値が、前記最終値に満たない場合には、前記最終値を今回の表示予定値として記憶し、
    前記表示実行手段は、前記表示値記憶手段の記憶値が前記最終値となった場合には、前記最終値によって表される利益量の利益が付与されたことを告知する確定表示を行わせるように形成されていることを特徴とする遊技機。
  3. 前記更新値決定手段は、前記所定契機に該当する度に、0以上の追加値を抽選により決定するとともに、前回の更新値に前記追加値を加算した数値を、今回の更新値として決定するように形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載の遊技機。
  4. 遊技機を作動させるための複数の操作手段を備え、
    前記表示演出の開始後、前記複数の操作手段のうちのあらかじめ定められた特定の操作手段が、特定の操作態様で操作された場合に、前記所定契機に該当したものとして、前記表示予定値の更新が行われるように形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の遊技機。
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