JP6676118B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
本発明の好ましい実施形態について説明する。
(第1実施形態)
図1〜図8を参照して、第1実施形態について説明する。
[スロットマシン10の構成]
スロットマシン10(遊技機)は、遊技場等に設置されるものである。
図1に示すように、スロットマシン10は、前面に開口部を有する筐体10bと、開口部を開閉可能に覆う前扉10aとを備える。
図1、図2に示すように、スロットマシン10は、メダル投入口11、ベットボタン12、スタートレバー13、ナビランプ14(14a〜14c)(出力手段)、停止ボタン15(15a〜15c)(停止操作手段)、有利区間ランプ16、表示部17、ランプ18、スピーカ19(出力手段)、リール20(20a〜20c)(変動表示手段)、ドラムユニット21、メダル払出装置22、設定ボタン24、主制御基板25、副制御基板26を備える。
ベットボタン12、スタートレバー13は、遊技者がゲームを開始したりするために操作する操作部である。
ベットボタン12は、掛け数の設定に係る遊技者の操作を受け付け可能な操作手段の一例である。なお、ベットボタン12は、掛け数がそれぞれ異なる複数のボタンを備えていてもよい。
停止ボタン15a〜15cは、リール20a〜20cの停止操作を行うための操作手段の一例である。停止ボタン15は、各リール20a〜20cに対応して設けられており、変動表示されている図柄を停止するための操作を受け付け可能である。停止ボタン15a〜15cは、例えば、各ボタンに内蔵されたLED等の発光手段が点灯することにより、押下操作可能な状態となる。
表示部17は、液晶表示装置等である。表示部17は、画像による各種演出、遊技における各種情報の表示等を行う。
ランプ18、スピーカ19は、発光、音による演出等を行う。
表示部17、ランプ18、スピーカ19等は、各種情報を出力することにより、報知手段、演出手段等として利用できる。
また、後述するように、スピーカ19は、停止ボタン15a〜15cの操作順を、ナビランプ14と同様にナビゲートする。
各リール20a〜20cの周面には、複数(例えば20個)の図柄が表されている。図柄の種類は、例えば、「スイカ」、「チェリー」、「ベル」、「青7(青文字の7)」、「赤7(赤文字の7)」、「BAR」等である。
ドラムユニット21は、リール20a〜20cを回転駆動させる装置である。ドラムユニット21は、筐体10b内部に設けられている。
上記形態により、回転駆動されるリール20a〜20cの周面の一部の図柄が、前扉10aの前面の窓部で視認されることにより、図柄が変動表示される。
なお、可変表示手段の形態は、これに限定されず、例えば、周面の図柄の個数は、20個以外でもよい。また、可変表示手段の形態は、機械的なリールではなく、図柄を液晶表示装置等に表示する形態でもよい。
メダル払出装置22は、ホッパ22aに貯留されたメダルを、メダル払出口22bに払い出す装置である。
主制御基板25は、記憶部25a(記憶手段)、制御部25b(遊技状態制御手段、第1計数手段、第2計数手段、付与手段、更新手段、判定手段)を備える。
記憶部25aは、遊技に関する遊技プログラム、内部抽選を行うための各テーブル31〜33等(図3、図4参照)の各種情報等を記憶する。
本実施形態では、RT1状態、RT2状態の共通ベル役B,Cの当選確率が、設定1〜3間で異なっており、つまり、設定1〜3間で設定差が設けられている。
なお、設定は、2段階以下でも、4段階以上でもよく、また、各種当選役の振り分け率も一部又は全部について同一にしてもよいし、異ならせてもよい。
移行先ATテーブル33は、AT待機状態滞在中において、AT待機状態からAT状態1〜3のうち何れに移行するかを決定するために、参照される。
なお、払出数、当選確率、移行先のAT状態等は、これらのテーブルの規定に限るものではない。
各テーブルを利用した処理の詳細は、後述する。
また、制御部25bは、スタートレバー13等の操作部の操作に応じて、内部抽選処理等をともなうゲーム進行処理、記憶部25aに記憶した各種情報の管理、また、メダル払出装置22等の装置を制御することにより、スロットマシン10の遊技を実現する。
制御部25bの詳細な処理は、後述する。
副制御基板26は、記憶部26a、制御部26bを備える。
記憶部26aは、遊技に関する遊技プログラム等の各種情報等を記憶する。
制御部26bは、主制御基板25の制御部25bからのコマンド(指示)に応じて、スロットマシン10の遊技に同期した演出等の処理、制御を行う。制御部26bは、表示部17、ランプ18、スピーカ19等を制御することにより、映像出力、ランプ発光、ファンファーレ音出力等による演出を行う。これらの出力、演出は、例えば、遊技状態の移行を報知するもの、各遊技状態に対応したもの等である。
制御部25bの詳細な処理は、後述する。
主制御基板25の制御部25b、副制御基板26の制御部26bは、以下のように、ゲームの基本動作を行う。
各ゲーム(本実施形態では、今回ゲームともいう)の開始時には、メダル(クレジットメダルも含む)を用いて掛け数の設定を行う。
掛け数の設定は、メダル投入口11から直接メダルを投入して設定する方法、ベットボタン12を押下操作して設定する方法等を有する。
ベットボタン12を用いる方法では、ベットボタン12が操作されると、クレジットメダルから、所定数(例えば、2枚、3枚)のメダル数が減算され、減算された分が掛け数として設定されることになる。クレジットメダルは、メダル投入口11からのメダル投入や入賞により加算され、例えば、内部データとしてメダル50枚までクレジット(記憶)することができる。
なお、掛け数の上限は、「1」、「2」、又は「4」以上でもよい。
図4の配当テーブル32に示すように、本実施形態では、非ボーナス状態滞在中には、3枚掛け遊技を想定しており、ボーナス状態滞在中には、2枚掛け遊技を想定している。
内部抽選処理では、複数の当選役の中から今回ゲームの当選役を所定の当選確率に基づいて抽選により決定する。
なお、本実施形態では、内部抽選処理は、リール20a〜20cが定常回転に達する前に完了するものとするが、リール20a〜20cが回転を開始する前に完了するようにしてもよい。
このような状態において各停止ボタン15が押下操作されると、その操作タイミングと内部抽選処理の抽選結果とにより許容される図柄の組み合わせで停止するように、各リール20a〜20cが停止制御される。
なお、第3リールとは、3つのリール20a〜20cの停止操作が各1回ずつ計3回された場合において、その最後である3操作目に停止操作をされたリールをいう。また、第3リール停止操作後とは、遊技者が第3リールを停止するために停止操作した停止ボタン15から指等を離した時点後のことをいう。
なお、メダルの払出は、クレジットメダルの上限数を超える分のみが払い出されるように構成することもできるが、所定のボタン等を事前に操作することにより、入賞が発生するごとに、入賞に対応するメダルが払い出されるように構成することもできる。
そして、制御部25bは、このときの停止表示態様に基づいて入賞の有無を判定する。
制御部25bは、中段(上下方向に連続する3つの図柄のうち中央)の入賞ライン上に停止した図柄の組み合わせに基づいて、入賞の判定を行う。なお、入賞ラインは、これに限定されず、例えば、上段、中段、下段3つのラインと斜め2つのラインの計5ラインにしてもよく、また、これら5ラインのうち1以上の任意のラインにしてもよい。
当選役は、例えば、「小役」、「リプレイ役」、「ボーナス役」等を有する。
「小役」に対応する図柄の組み合わせは、例えば、ベル役、レア役、ハズレ役等である。
「ベル役」に対応する図柄の組み合わせは、入賞ライン上の「リール20a(左)・リール20b(中)・リール20c(右)」の順に、「ベル・ベル・ベル」である。
さらに、「ベル役」は、「共通ベル役A〜C」、「押し順ベル役1〜6」を有する。
「共通ベル役A〜C」の何れかに当選時には、押し順に関係なく図柄の組み合わせが揃う。「押し順ベル役1〜6(後述する)」の何れかに当選時には、押し順に従うことにより図柄の組み合わせが揃う。
制御部26bは、レア役に当選した遊技では、これらに対応する図柄の画像、又はその図柄を示唆する画像を、表示部17に表示する。遊技者は、この表示に従って目押しをともなう操作、つまり、表示部17等に表示された図柄と同じ図柄が入賞ライン上に停止するタイミングで各リール20a〜20cの停止操作をすればよい。制御部25bは、この停止操作に応じて、当選役に対応する図柄の組み合わせを停止表示する。
「リプレイ役」に対応する図柄の組み合わせは、「リプレイ・リプレイ・リプレイ」(通常リプレイ)等である。
「ボーナス役」に対応する図柄の組み合わせは、「青7・青7・青7」等である。この図柄の組み合わせの停止に基づいて、遊技状態は、ボーナス状態に移行する。ボーナス状態の詳細は、後述する。
押し順とは、停止ボタン15a〜15cに対する操作順序である。
本実施形態では、押し順をともなう当選役として、押し順ベル役1〜6を有する。
以下のように、制御部25bは、内部抽選による判定結果が押し順ベル役1〜6(特定判定結果)であり、且つ、停止ボタン15a〜15cへの操作態様が押し順に従ったもの(特定操作態様)である場合に、ベル役に対応した図柄の組み合わせである「ベル・ベル・ベル」(特定態様)で、図柄を停止表示させる制御を実行する。
このように、ナビランプ14、スピーカ19は、停止ボタン15a〜15cの操作順に関する情報(特定情報)を出力する。
なお、ナビランプ14、スピーカ19に加えて、又はこれらに代えて、表示部17が、停止ボタン15a〜15cの操作順に関する情報を出力してもよい。
一方、「押し順ベル役1〜6」に当選した場合に、上記のようなナビゲートに従わずに、停止ボタン15を操作したときには、「押し順ベル役1〜6」に対応する図柄の組み合わせが停止されない。詳細な説明は省略するが、本実施形態では、このようなベル取りこぼしの操作がされた場合には、所定の図柄の組み合わせが停止表示し、また、1枚のメダルを払い出すように制御される。
図5等を参照しながら、本実施形態のスロットマシン10の遊技の流れの一例を説明する。
主制御基板25の制御部25b、副制御基板26の制御部26bは、スロットマシン10を、複数の遊技状態に制御可能であり、各遊技状態における各種処理、遊技状態間の移行の制御(以下単に「移行」ともいう)等を、以下のように行う。
以下、特に説明がない場合には、各遊技状態から他の遊技状態への移行時点は、基本的に、移行条件が成立した遊技の第3リール停止操作後である。但し、これに限定されず、移行条件が成立後、次ゲームから移行してもよい。
AT、RT状態、ボーナス状態について説明する。
ATは、アシストタイムの略称である。ATに制御された状態は、押し順ベル役1〜6の当選時において、停止ボタン15a〜15cの操作順が報知されることにより、ベル役の入賞をアシストする遊技状態である。このため、ATに制御された状態では、非ATに制御された状態に比べて出玉スピードが速くなる。そのため、ATに制御された状態は、非ATに制御された状態よりも、遊技者にとって有利な状態である。
内部抽選テーブル31(図3参照)に示すように、RT1状態は、ボーナス役に当選可能な状態である。RT2状態は、ボーナス役に当選不可能な状態である。
また、ボーナス状態は、共通ベル役Aのみが当選する遊技状態である。
RT1状態からRT2状態へは、本実施形態では、ボーナス役の当選(リプレイ役及びボーナス役の重複当選)に基づいて移行する。
RT2状態は、ボーナス役に内部当選した状態で遊技される状態であり、RT2状態からボーナス状態へは、RT2状態に滞在中において、ボーナス役に対応した図柄の組み合わせである「青7・青7・青7」が停止することに基づいて移行する。
なお、ATに制御された状態で押し順ベル役に当選した場合には、押し順に従って停止操作されることにより、ベル役に対応した図柄の組み合わせが停止表示する。また、押し順ベル役の当選時において押し順に従わずに停止操作された場合には、こぼし目に対応した所定の図柄の組み合わせ(ハズレ役と同一の図柄の組み合わせ等)が停止表示される。さらに、ハズレ役に当選した場合には、後述するように、遊技者は、ボーナス役を入賞させる目押し操作を行わない。
このため、RT2状態からボーナス状態へ移行する確率は、極めて低い。
また、設定リセット時等には、低リプレイ確率であるRT0に設定してもよい。RT0からRT1状態へは、例えば、所定の当選役に対応する図柄の組み合わせの停止表示(押し順ベル役当選時等の停止表示)、又は所定の当選役に対応しない図柄の組み合わせの停止表示(押し順ベル役当選時等のこぼし目の停止表示)等によって、容易に移行するようにしてもよい。
また、ボーナス状態に移行する確率は低いが、ボーナス状態における遊技では、2枚掛けの遊技を想定しており、共通ベル役の当選及び入賞に基づいて、2枚のメダル払出数を決定する。このため、仮に、ボーナス状態に移行しても、遊技者は、獲得メダルの増加を期待できない。このため、本実施形態の遊技は、RT2状態において、ハズレ役当選時に(ボーナス役の入賞が可能な時に)、遊技者にボーナス役を入賞させる目押し操作をさせない仕様になっている。
このため、スロットマシン10は、基本的に、RT2状態に制御された状態で、ボーナスには入賞させずに、遊技させる遊技性を有する。
図5(B)に示すように、制御部25bは、遊技状態を、通常区間(第1遊技状態)、有利区間を含む複数の遊技状態に制御可能である。
制御部25bは、通常区間では、通常状態に制御可能である。
また、制御部25bは、有利区間では、後述するように、AT待機状態(第2遊技状態)、AT状態1〜3(第3遊技状態)を含む複数の遊技状態に制御可能である。
制御部25b,26bは、所定の移行条件が成立することに基づいて、これらの遊技状態の間で移行するように制御可能である。
制御部25bは、通常状態滞在中の各ゲームにおいて、設定差が無い当選役(つまり、共通ベル役B,C以外の当選役)に当選したことに基づいて、通常状態からAT待機状態への移行抽選を行い、この移行抽選に当選したこと(第1条件が成立したこと)に基づいて、遊技状態をAT待機状態に移行させる。なお、制御部25bは、設定差がある当選役に当選した場合にも、有利区間への移行抽選を行うようにしてもよい。
このように、制御部25bは、有利区間への移行抽選の結果が非当選である場合には、通常状態を維持し、一方、当選である場合には、AT待機状態に移行させる。
この移行抽選の当選確率は、高確率であり、例えば100%でもよい。このため、遊技状態は、通常状態からAT待機状態に容易に移行する。すなわち、本実施形態では、大部分の遊技が、有利区間で実行される仕様になっている。
すなわち、制御部25bは、後者の制御では、AT待機状態に移行後、有利区間中に滞在中のゲーム回数として、AT待機状態とその後に移行するAT状態1〜3の何れかを含む遊技状態に制御されている期間における連続したゲーム回数をカウント(計数)し、そのカウント値(計数結果)を記憶部25aに記憶する。そして、制御部25bは、このカウント値が、1500回に到達することに基づいて、通常状態に移行し、また、これと同時にこのカウント値を、記憶部25aからリセット(消去)する。
なお、有利区間での連続ゲーム回数の上限は、1500回以外でもよく、例えば、2000回、3000回等でもよい。
但し、制御部25bは、このようなリミッタ到達に基づいて有利区間を終了させる制御が可能であるが、後述するように、本実施形態では、基本的に、リミッタ到達に基づいて有利区間が終了することはない。
(AT待機状態)
AT待機状態からは、AT状態1〜3の何れかに必ず移行し、かつ、他の遊技状態である通常状態には移行しないように制御される。つまり、AT待機状態は、AT状態1〜3の何れかに移行することを待機しながら、遊技を進行する状態である。
また、後述するように、AT状態1〜3は、AT状態2(第2の特別第3遊技状態)、AT状態1(第1の特別第3遊技状態)、AT状態3(特定第3遊技状態)の順に、獲得メダルの増加の期待度が高く、遊技者にとって有利に位置付けられる。本実施形態では、適宜、各AT状態の名称に期待度の程度を付記し、AT状態2(高)、AT状態1(中)、AT状態3(低)と表記する。
遊技者は、AT待機状態滞在中には、AT状態1〜3のなかから、より有利な状態への移行を狙って遊技することになる。
図5(B)に示すように、AT待機状態は、AT待機状態滞在中のゲーム回数に応じて、序盤(計数結果が第3遊技回数よりも少ない第4遊技回数の状態)、中盤(計数結果が第1遊技回数よりも少ない第3遊技回数の状態)、終盤、天井(計数結果が第1遊技回数の状態)の4つに区分される。制御部25bは、序盤、中盤、終盤、天井から移行するAT状態の種別を、AT移行テーブル33(図4参照)を参照することにより決定する。
中盤は、AT待機状態に移行後、ゲーム回数128〜199回目(第3遊技回数)のゲームが実行される区間である。中盤からの移行先は、AT状態2(高)である。
終盤は、AT待機状態に移行後、ゲーム回数200〜255回目のゲームが実行される区間である。終盤からの移行先は、AT状態3(低)である。
天井では、AT待機状態に移行後、256回目(第1遊技回数)のゲームが実行される。天井からの移行先は、AT状態1〜3の何れかである。なお、制御部25bは、天井到達時には、ゲーム開始操作応じて、AT移行テーブル33(図4参照)を参照することにより、AT状態1〜3の何れかを抽選処理によって決定する。
序盤、中盤、終盤の各ゲームにおけるAT状態への移行確率(つまり初当り確率)は、例えば1/470である。
また、AT待機状態滞在中の有利度は、高い順から低い順に、中盤、序盤、天井、終盤になる。
遊技者は、通常状態からAT待機状態に移行後には、まずは、序盤、中盤に滞在中に、レア役に当選させることにより、有利な遊技状態であるAT状態1,2への移行当選を狙って遊技することになる。このため、スロットマシン10は、AT待機状態に移行してから、天井到達前の序盤、中盤における遊技者の遊技意欲を向上できる。
その後、中盤到達時には、遊技者に対して、達成感を与えるとともに、より有利なAT状態2への移行抽選に当選することの期待を向上できる。このため、中盤滞在中の遊技意欲を向上できる。
図6、図7に示すように、AT状態1は、セット継続抽選型の遊技状態であり、最大15セットを実行可能である。各セットは、滞在ゲーム数(終了値)が決まっている。
制御部25bは、セット間の移行処理を、以下のように行う。
制御部25bは、各セットの最初のゲームのゲーム開始操作に基づいて、次セットへ移行するか否か、つまりAT状態1を継続するか否かを決定するための継続抽選処理(セット継続抽選処理)を実行する。制御部25bは、この継続抽選処理に当選した場合には、次セットへの移行を確定する。また、制御部25bは、これに応じて、次セットの滞在ゲーム数分のゲームを保証し、つまり、次セットの滞在ゲーム数分のゲームの実行権利を遊技者に付与する。
例えば、制御部25bは、1セット目の最初のゲームにおいて、次セットである2セット目に移行するか否かの継続抽選処理を行う。
そして、制御部25bは、各セットのゲーム回数のカウント値が各セットの滞在ゲーム数に到達したこと、且つ、継続抽選処理において次セットを継続すると判定されていることに基づいて、次セットに移行し、つまり、AT状態1を継続する。
一方、制御部25bは、各セットのゲーム回数のカウント値が各セットの滞在ゲーム数に到達したこと、且つ、継続抽選処理において次セットを継続しないと判定されていることに基づいて、次セットに移行することなく遊技状態をAT状態1から通常状態に移行する。
1〜4セットは、同一条件の遊技状態であり、その滞在ゲーム数は、40回である。突破確率(つまり、AT状態1の継続率)は、68%である。
6〜9セットは、同一条件の遊技状態であり、その滞在ゲーム数は、80回である。突破確率は、80%である。
11〜14セットは、同一条件の遊技状態であり、その滞在ゲーム数は、120回である。突破確率は、90%である。
このため、遊技者の有利度は、低い順から高い順に、「1〜4セット」、「6〜9セット」、「11〜14セット」となる。すなわち、各セットの滞在ゲーム数は、「1〜4セット」、「6〜9セット」、「11〜14セット」の各セットの順に、順次多くなる。つまり、各セットのゲーム回数が滞在ゲーム数に到達するまでの遊技期間は、継続前のセットよりも、継続後のセットの方が長くなるように制御される。このため、各セットで獲得を期待できるメダル枚数は、「1〜4セット」、「6〜9セット」、「11〜14セット」の順に順次多くなり、また、突破確率も、この順に順次高くなる。
制御部25bは、エンディングの滞在ゲーム数を消化することに基づいて、遊技状態を通常状態に移行する。
前7割は、ATに制御され、後3割は、非ATに制御される。例えば、1セット目は、滞在ゲーム数全40回のうち前28回がATに制御され、後12回が非ATに制御される。
制御部25bは、前7割の期間においては、遊技状態をATに制御するので、前述したように、押し順ベル役1〜6の当選時のゲームにおいて、停止ボタン15a〜15cの押し順の報知を実行する。制御部25bは、抽選テーブルに従って当選役の抽選を行い、前7割の期間のメダル純増は、1ゲームあたり約+3枚である。
このように、制御部25bは、滞在ゲーム数の前7割の期間の方が、後3割の期間よりも、単位遊技あたりにおける遊技価値の増加期待度が高くなるように制御可能である。
また、スロットマシン10は、「1〜4セット」から「6〜9セット」等のように、セットが進行する程、遊技者に有利な遊技状態に制御可能である。このため、スロットマシン10は、より上位のセットに発展させるようにと、遊技者を遊技に熱中させることができるので、遊技の興趣を向上できる。また、AT状態1に移行後の遊技に変化を付けることができるので、遊技が単調にならない。
(1)制御部25bは、AT状態1の継続抽選処理を、各セットの最初のゲームで行うのではなく、他のタイミングで実行してもよい。制御部25bは、AT状態1の継続抽選処理を、例えば、各セットの後3割の区間の各ゲームで実行してもよい。
(2)制御部25bは、後3割の区間のゲームで押し順ベル役に当選した場合にも、前7割に区間と同様に、ATに制御してもよい。この場合には、各セットの全期間に渡って、遊技者にとって有利な遊技状態に制御できる。
また、制御部25bは、押し順ベル役に当選した場合に、所定の確率で、押し順の報知を実行してもよい。この場合には、制御部25bは、例えば、前7割における押し順の報知の確率を、後3割における押し順の報知の確率よりも高くしてもよい。
また、制御部25bは、各セットの滞在をゲーム数で管理するのではなく、例えば、各セットの差枚数、払出枚数、所定の小役数(例えば共通ベルの当選数)等の少なくとも1つで管理するようにしてもよい。この場合には、制御部25bは、各セットにおける差枚数、払出枚数、所定の小役数等をカウントし、このカウント値が予め特定された数値(特定値)に到達したことに基づいて、各セットの遊技を終了させればよい。
図7に示すように、AT状態2は、継続抽選処理の突破確率(つまり当選確率)が、AT状態1よりも高くなるように処理される。他の処理は、AT状態2、AT状態1で同じである。
すなわち、AT状態2の1〜4セットの各セットの突破確率は、85%であり、6〜9セットの各セットの突破確率は、90%であり、11〜14セットの各セットの突破確率は、95%である。また、5セット目、10セット目の突破確率は、それぞれ、90%である。
また、その他の処理(例えば、各セットのゲーム回数、エンディング終了時の累計期待枚数等)は、AT状態2、AT状態1で同じである。
例えば、AT状態に移行後の期待ゲーム数、期待枚数は、AT状態1が138回、248枚であるのに対して、AT状態2が434回、781枚である。また、エンディング到達率は、AT状態1が1.4%であるのに対して、AT状態2が22.6%である。
ここで、本実施形態のAT状態2と、比較例のAT状態とを比較することにより、上記効果をより明確に説明する。
図7、図8に示すように、本実施形態のAT状態2、比較例のAT状態は、期待ゲーム数、期待枚数が同じになるように設計されている。但し、比較例のAT状態は、第1実施のAT状態2とは異なり、各セットの突破率が同じである。
すなわち、比較例のAT状態の1〜4セット、6〜9セット、11〜14セットの各セットの突破確率は、同じ83.6%である。なお、5セット目、10セット目の突破確率は、比較例のAT状態、本実施形態のAT状態2の両方とも、90%である。
このように、期待ゲーム数、期待枚数は、両者でほぼ同一であるのに対して、エンディング到達率は、本実施形態のAT状態2が比較例のAT状態よりも高い。また、エンディング到達前においても、例えば、累計期待枚数1000枚の到達時は、本実施形態のAT状態2が11セット目であるのに対して、比較例のAT状態が8セット目である。
これらのことは、AT状態に移行後の累計期待枚数を、両者で同程度に設計にした場合に、本実施形態のAT状態2は、比較例のAT状態よりも、AT状態の後側の区間での獲得メダルを多くできること、多くのセットの遊技を実行できること等を示す。これによって、本実施形態のAT状態2は、AT状態の後側の区間での遊技を盛り上げることができる。
一方で、同じ程度の期待ゲーム数、期待枚数のAT状態の遊技を実行する場合に、比較例のAT状態は、全区間での遊技が単調になってしまい、また、遊技の盛り上がりに欠ける。
このように、本実施形態のAT状態は、セット突破率を、遊技が進むに従って高くすることにより、前述したように遊技者を熱中させることに加えて、AT状態の後側の区間での遊技を盛り上げることができる。
制御部25bは、AT状態3では、遊技者のメダルの獲得枚数が50枚(つまり差枚数50枚)になるまでATに制御する。また、制御部25bは、獲得枚数が50枚になったゲームの次ゲームから通常状態に移行する。
AT状態のメダル純増は、約+3枚であるので、AT状態3滞在中のゲーム回数は、17回程度である。
このように、AT状態3(低)のメダルの期待枚数は、AT状態1(中)、AT状態2(高)よりも少なく、また、その期待ゲーム数も、AT状態1(中)、AT状態2(高)よりも少ない。
これにより、遊技者にとって、AT状態3(低)は、AT状態1(中)、AT状態2(高)よりも、不利な遊技状態に位置付けられる。
なお、AT状態3から通常状態への移行条件は、上記のようなメダルの差枚数管理によるものではなく、ゲーム数管理によるもの(例えば、AT状態3に滞在中のゲーム回数が20回に到達したこと)にしてもよい。
(1)AT待機状態滞在中には、有利区間のリミッタ到達前であるゲーム回数256回以内に、確実に、AT待機状態からAT状態1〜3の何れかに移行する。このため、AT状態1〜3の何れかに移行後、有利区間のリミッタであるゲーム回数1500回に到達するまでに、十分なゲーム回数(1244回=1500回−256回)を確保できる。このため、AT状態1〜3に何れかに移行後のATの仕様を、十分なゲーム回数(図7の例では、1180回)を確保して設計できる。
また、AT待機状態滞在中において、天井からAT状態に移行するよりも、天井到達前の序盤、中盤からAT状態に移行した方が、有利な遊技状態に移行する確率が高い。このため、AT待機状態からAT状態への移行タイミングに応じて、有利度合いが異なるといった特異な遊技を提供できる。
さらに、通常状態からAT待機状態には容易に移行し、AT待機状態滞在中において、天井到達前にAT移行抽選に当選しない場合でも、天井到達時にはAT状態1〜3の何れかに必ず移行する。このため、スロットマシン10は、「長時間遊技したのにAT状態で遊技できない」といった遊技者の不満が生じにくく、また、AT待機状態滞在時からAT状態に到達するまでの時間を短時間にした遊技を提供できる。
次に、図9、図10を参照し、本発明の第2実施形態について説明する。
なお、第2実施形態の説明及び図面において、前述した第1実施形態と同様の機能を果たす部分には、同一の符号又は末尾(下2桁)に同一の符号を適宜付して、重複する説明を適宜省略する。
第2実施形態のスロットマシンは、AT待機状態滞在中の処理を、第1実施形態から変更したものであり、その他の構成は、第1実施形態と同様である。第2実施形態では、異なる移行先ATテーブル233A,233B,233Cを有する3つの形態のスロットマシンについて説明する。
このため、このスロットマシンは、AT待機状態に移行直後である序盤における有利度が最も高い。これにより、AT前状態の序盤、中盤、終盤の有利度を、第1実施形態とは異なるものにできる。また、AT待機状態の遊技を、AT待機状態に移行直後から盛り上げることができる。
なお、序盤、中盤、終盤と、これらの移行先のAT状態の種別との対応付けは、上記から適宜、変更してもよい。
このスロットマシンの主制御基板の制御部(図2の制御部25b参照)は、序盤、中盤、終盤の各ゲームでレア役に当選したことに基づいてAT状態に移行するか否かの抽選処理を実行し、当該抽選処理と同時又は当該抽選処理後に、移行先ATテーブル233Bを参照することにより、移行先のAT状態の種別の抽選処理を実行する。つまり、制御部は、序盤、中盤、終盤から移行するAT状態の種別を、天井到達時の処理と同様に、抽選によって決定する。
このスロットマシンは、序盤、中盤、終盤からAT状態に移行する場合に、AT状態の種別が一義的に決定されない。このため、遊技に変化を付けることができるので、遊技の興趣を向上できる。
このため、序盤、中盤、終盤から移行するAT状態の種別は、第1実施形態と同じAT種別である確率が高い。そのため、このスロットマシンは、第1実施形態と同様な作用、効果を奏する。但し、序盤、中盤、終盤から移行するAT状態の種別の当選確率は、移行先ATテーブル233Bの内容に限定されることなく、適宜変更してもよい。
シナリオ1〜3は、各シナリオの当選確率の情報、AT待機状態の全256回の滞在ゲーム数を、序盤、中盤、終盤、天井に区分けして配分するための情報を有する。
シナリオ1〜3間では、AT待機状態の滞在ゲーム数を、区分けする情報が異なる。
例えば、シナリオ1は、AT待機状態の全256回の滞在ゲーム数を、序盤、中盤、終盤、天井に、それぞれ1〜127回目、128〜199回目、200〜255回目、256回目に区分けする情報を記憶する。
当選確率は、全シナリオ1〜3で同じであり、33.3%(1/3)である。
図9(C)の移行先ATテーブル233Cは、AT待機状態の序盤、中盤、終盤から移行するAT状態の種別の当選確率を記憶する。AT状態の当選確率は、序盤、中盤、終盤で同じであり、AT状態1(中)が30%、AT状態2(高)が20%、AT状態3(低)が50%である。
なお、移行先ATテーブル233Cは、移行先ATテーブル233Bと同様に、移行先のAT状態の選択確率が序盤、中盤、終盤間で異なる情報を記憶していてもよい。
これにより、制御部は、AT待機状態に滞在中の序盤、中盤、終盤の各ゲーム回数を決定する。
制御部は、例えば、抽選処理によりシナリオ1に決定した場合には、序盤、中盤、終盤、天井のゲームを、それぞれ1〜127回目、128〜199回目、200〜255回目、256回目に設定し、遊技を進行する。
これにより、序盤、中盤、終盤のゲーム数が一義的に決定されないことに加えて、序盤、中盤、終盤から移行可能なAT状態の種別も、一義的に決定されないことになる。このため、遊技により一層の変化を付けることができるので、遊技の興趣を向上できる。
なお、AT待機状態の滞在ゲーム数は、シナリオ1〜3で共通であり256回であるが、一部又は全部のシナリオについて、256回以外にしてもよい。
なお、前述した実施形態の各構成及び後述する変形形態の構成は、それらの一部を用いること、又は適宜組み合わせて用いることもできるが、詳細な説明は省略する。
(1)第1、第2実施形態において、有利区間のリミッタに基づく終了条件は、ゲーム数管理による例を示したが、これに限定されない。有利区間の終了条件は、例えば、有利区間に滞在中に払い出されるメダル数(獲得遊技媒体数)に関連した条件でもよい。この条件は、例えば、メダルの差枚数、メダルの払出枚数等に関するものである。また、制御部25bは、有利区間の終了条件として、例えば、ゲーム数管理、差枚数管理及び払出枚数管理のうち2以上を設定した上で、有利区間を管理してもよい。
制御部25bは、差枚数管理の場合には、有利区間滞在中のメダル投入数及びメダル払い出し数をカウントしこれらの差枚数を管理すればよく、また、払出枚数管理の場合にはメダル払い出し数をカウントすればよい。
この場合には、有利区間のリミッタ(第1獲得遊技媒体数)として、差枚数又は払出枚数を、例えば2400枚と設定できる。
制御部25bは、差枚数管理の場合には、差枚数が有利区間のリミッタに到達することに基づいて、有利区間から通常区間である通常ステージに移行すればよく、また、払出枚数管理の場合には、払出枚数が有利区間のリミッタに到達することに基づいて、同様に通常ステージに移行すればよい。なお、制御部25bは、有利区間終了時には、有利区間におけるゲーム数(カウント値)、差枚数等を消去する。
これらの場合であっても、第1、第2実施形態と同様な効果を奏する。
(3)第1、第2実施形態において、AT待機状態の滞在ゲーム数は、256回である例を示したが、これに限定されない。AT待機状態の滞在ゲーム数は、256回以外でもよい。この場合でも、AT状態に移行後に十分なゲーム回数を確保するために、AT待機状態の滞在ゲーム数は、有利区間のリミッタ未満であることが好適である。
なお、AT待機状態に天井を設定せずに、AT待機状態滞在中にリミッタに到達するよることにより、通常状態に移行可能にしてもよい。
(4)AT待機状態における初当り確率は、1/470以外でもよい。また、有利区間で実行する遊技は、ATタイプではなく、ARTタイプでもよい。さらに、AT状態の種別は、2種類以下でも、4種類以上でもよい。
また、1セットのゲーム数は、第1、第2実施形態で説明したゲーム数(40回、80回、120回)等以外でもよい。
さらに、発展チャレンジ後のセットの滞在ゲーム数は、発展チャレンジ前のセットの滞在ゲーム数よりも、少なくてもよい。
さらにまた、発展チャレンジのセットのゲーム数は、10回以外でもよく、また、その実行回数は、2回(5セット目、10セット目)以外でもよい。また、発展チャレンジは、そのセットごとに、ゲーム数が異なっていてもよい。
また、AT状態1とAT状態2の継続率は、発展チャレンジ前後で異なる例を説明したが、同じでもよい。さらに、発展チャレンジ後の継続率の方が、発展チャレンジ前の継続率よりも低くてもよい。
(7)第1、第2実施形態において、14セット目の継続抽選に当選することにより、エンディングに移行する例を示したが、これに限定されない。
例えば、発展チャレンジの継続当選時の一部(例えば、継続当選時の1%)でエンディングに移行するようにしてもよい。この場合には、エンディングのゲーム回数を、発展チャレンジ以降のセット数に係るゲーム回数、及びゲーム回数200回の和にしてもよい。
また、反対に、副制御基板の制御部が各種手段として実行する動作を、主制御基板の制御部がその一部又は全部を行い、主制御基板の制御部が各種手段として動作することもできる。
すなわち、スロットマシン10は、種々の機能を、仕様等に応じて2つの制御部に分担してもよく、また、各制御部に対応した各記憶部を備えていればよい。また、2つの制御部、2つの記憶部は、それぞれ1つの制御部、1つの記憶部であってもよい。
また、遊技機は、メダル、遊技球等の現物の遊技媒体を用いることなく、データ形式の擬似遊技媒体を用いてゲームを実行可能な、いわゆる封入式遊技機でもよい。
次に、本発明に係る遊技機の第3実施形態について、図11〜図28を参照して説明する。
前扉1001aの上部には、中央に開口窓部が形成された表示器前面枠1017が備えられている。表示器前面枠1017の後方には、例えば、液晶表示器から構成され、遊技に応じた表示による演出や各種報知情報など、複数の情報を表示可能な表示手段としての表示器1008が備えられている。この表示器1008は、表示領域が表示器前面枠1017の開口窓部から前方に臨んだ状態で配設されている。表示器1008の左右には、音による演出や報知を行うスピーカ1009と、発光による演出や報知を行うランプ1011が備えられている。
また、表示窓1006の上方には、遊技者に停止ボタン1005の操作順序をナビゲートするナビランプ1012が備えられている。また、表示窓1006の下方には、遊技状態が後述するART等の遊技者にとって有利な特定遊技状態である旨を報知する有利区間ランプ1013が備えられている。
なお、上部演出ボタン1002fの操作性を向上させるために、上部演出ボタン1002fをスロットマシン1001の最前方となる位置に配設するようにしてもよい。例えば、スロットマシン1001を左側方側から見た場合に、上部演出ボタン1002fの前端部が、他のどの構成物よりも最も右側に突出するように配設するのである。
また、前扉1001aの下部には、メダルが払い出されるメダル払出口1007bが備えられている。
また、筐体のほぼ中央部には、リール1041を回転駆動させるドラムユニット1004が備えられている。また、ドラムユニット1004は、リール1041は、リール1041a、リール1041b、リール1041cが水平方向に並設されて構成されていて、これらリール1041a〜1041cは、ステッピングモータ(図示略)の駆動によりそれぞれ回転可能に構成されている。また、各リール1041a〜1041cの外周面には、所定の配列に従って複数の図柄(識別情報)が配されていて、リール1041の停止状態において、各リール1041a〜1041cについて、連続する所定数(例えば、3つ)の図柄が表示窓1006を透して視認可能となっている。
また、筐体の中央部には、リール1041を回転駆動させるドラムユニット1004を備えている。ドラムユニット1004は、水平方向に並設されるリール1041a、リール1041b、リール1041cを備え、これらリール1041a〜1041cがステッピングモータ(図示省略)の駆動によりそれぞれ回転可能に構成されている。また、各リール1041a〜1041cの外周面には、所定の配列に従って複数の図柄(識別情報)が表され、リール1041の停止状態において、各リール1041a〜1041cについて、連続する所定数(例えば、3つ)の図柄が表示窓1006を透して視認可能となっている。
各リール1041a〜1041cには、例えば、「リプレイ」、「ベル」、「スイカ」、「チェリー」、「7」などの図柄がそれぞれ表されている。
また、筐体の下部には、メダルの払い出しを行うメダル払出装置1007を備え、このメダル払出装置1007から払い出されたメダルはメダル払出口1007bを介して遊技者に払い出される。
図12に示すように、スロットマシン1001には、遊技を統括的に制御する主制御部1010と、主制御部1010からの制御情報に基づき、表示器1008等の制御を行う副制御部1020を備えている。
また、主制御部1010には、ベットボタン1002a、メダルセレクタ1002e、スタートレバー1003、停止ボタン1005(停止ボタン1005a〜1005c)、確率設定装置1015が接続され、各機器に内蔵されたセンサからの信号を入力可能に構成されている。
主制御部1010は、停止ボタン1005からの信号に基づき、回転しているリール1041a〜1041cを停止させる処理を行う。
また、有利区間ランプ1013は、例えば、LEDで構成され、主制御部1010は、ART状態等の遊技者にとって有利な遊技状態が発生した場合に(有利区間中)、有利区間ランプ1013を点灯させる処理を行う。また、有利区間ランプ1013は、例えば、7セグの「ドット」部分等でもよい。
また、ナビランプ1012は、例えば、LEDで構成され、副制御部1020は、主制御部1010からの制御情報に基づき、ART状態等の遊技状態の発生中に、停止ボタン1005の操作順序をナビゲート(押し順ナビ)するためのナビランプ1012の点灯処理を行う。
また、演出ボタン1002d及び上部演出ボタン1002fの各々には、LEDが内蔵され、演出ボタン1002d及び上部演出ボタン1002fに内蔵されたLEDを発光させて、演出ボタン1002d及び上部演出ボタン1002fの操作が有効であることを報知する処理を行う。
したがって、主制御部1010及び副制御部1020は、演出制御手段、操作画像制御手段、表示位置制御手段、操作指示画像制御手段を構成する。なお、演出制御手段、操作画像制御手段、表示位置制御手段、操作指示画像制御手段を主制御部1010或いは副制御部1020のうちの何れか一方で構成してもよい。
そして、ベット数が所定数(例えば、3枚)になったときに、ゲームの開始条件の一つが成立して、1回のゲームを実行可能な権利を保有するゲーム開始可能な状態となる。
内部抽選処理では、複数の当選役の中から今回ゲームの当選役を所定の当選確率に基づいて抽選により決定する。
このような定常回転に達すると、各リール1041a〜1041cに対応して設けられた停止ボタン1005a〜1005cが押圧操作可能な状態となる。
入賞の判定は、表示窓1006内の上・中・下段のライン、右下がりのライン、右上がりのラインの計5ラインいずれかの入賞ライン上に停止した図柄の組合せに基づいて判定される。
小役には、例えば、ベル役、スイカ役、チェリー役がある。
チェリー役は、対応する図柄の組合せを「チェリー・ANY・ANY」とする小役(レア役)であり、「チェリー」が左リール1041aの上段又は下段に停止する弱チェリー役と、「チェリー」が左リール1041aの中段に停止する強チェリー役とがある。
「リプレイ・ベル・ベル」(チャンス目)は、チャンスリプレイ役の当選時に停止表示する図柄の組合せであり、スイカ役及びチェリー役とともに、内部抽選処理において当選確率が比較的低い、所謂レア役として設定されている。
ボーナス役に当選した場合には、ボーナス役の当選状態は、対応する図柄の組合せが停止するまで持ち越される。
例えば、ベル役、チェリー役、スイカ役などの小役に対応する図柄の組合せの停止により、小役入賞の成立が判定され、メダル払出装置1007が駆動制御されることにより、メダル払出口1007bを介して所定数のメダルが払い出される。
また、押し順ベル役の当選時に、特定の押し順以外の押し順(5通りの押し順)で停止ボタン1005a〜1005cを操作したときには、メダルは払い出されない。
なお、ベル役については、ART状態中において、遊技者が保有するメダルが増加するような当選確率に設定されている。
また、弱チェリー役及び強チェリー役に対応する図柄の組合せが停止表示した場合には、1枚のメダルが払い出される。
なお、各役に対応する図柄の組合せが停止表示した場合に払い出されるメダルの数は、上記した枚数以外でもよい。
また、昇格リプレイ役に対応する図柄の組合せの停止により、リプレイ役の当選確率が高められるRTに移行し、RT中に転落リプレイ役に対応する図柄の組合せの停止により、非RTに移行する。
ボーナス状態中は、所定の小役(例えば、共通ベル役)に高確率で当選する状態となり、メダルの払い出し数が所定数(例えば、メダル200枚)を超えると終了する。
また、弱チェリー役、弱スイカ役、チャンスリプレイ役、強チェリー役、強スイカ役は、当選し難い当選役という意味でレア役と称する。
まず、主制御部1010のシステムリセット時には、遊技状態が通常遊技状態で制御され、この遊技状態において、抽選手段としての主制御部1010における各役の抽選が行われる。
第3実施形態のスロットマシン1001においては、ボーナス役は、所定の小役(例えば、弱チェリー役、弱スイカ役、チャンス役、強チェリー役、強スイカ役)と同時に当選(重複当選)する場合と、単独で当選する場合を設けているが、ボーナス役を重複当選するもののみとしてもよいし、単独当選するもののみとしてもよい。
ボーナス当選状態において、ボーナス役に対応する図柄の組合せがリール1041に停止した場合には、特典の付与として遊技状態はボーナス状態に移行する。
ボーナス状態の終了により、遊技状態は通常遊技状態に移行する。
ART状態は、リプレイ役の当選確率が通常遊技状態よりも高められ、さらに、押し順ベル役に対応する図柄の組合せをリール1041に停止させるための停止ボタン1005の停止順序が、報知手段(表示器1008、ナビランプ1012、スピーカ1009)により報知(押し順ナビ)される遊技状態である。
また、ART状態中は、転落リプレイ役に対応する図柄の組合せが停止しないような押し順ナビも行われる。
主制御部1010は、所定のレア役の当選時に、ゲーム実行毎に予め取得しているART状態発生用の乱数を判定することで、ART状態の抽選を実行する。
例えば、弱チェリー役の当選時には1/20の確率でART状態を発生させ、チャンス役の当選時には1/5の確率でART状態を発生させ、強チェリー役の当選時には1/3の確率でART状態を発生させるようにしている。
そして、高確率状態中においては、ART状態の当選確率が、弱チェリー役の当選時には1/8の確率に、チャンス役の当選時には1/2の確率に、強チェリー役の当選時には2/3の確率に、各々高められるようにしている。
なお、ART状態の抽選及び高確率状態の発生の契機役は上記の役以外でもよい。また、高確率状態中には、ベル役当選時にも所定の確率(例えば、1/10)でART状態に当選させるようにしてもよい。
そして、押し順ナビの実行により昇格リプレイ役に対応する図柄の組合せが停止した場合には、リプレイ役の当選確率が高められる状態(RT状態)となり、さらに、押し順ベル役に対する押し順ナビが行われるART状態に遊技状態が移行する。
そして、残りゲーム数が0となった場合には、ART状態の終了条件が成立して、各役に対する押し順ナビが無効となり、ART状態が終了することとなる。
ART状態の終了により、遊技状態はART状態の終了待機状態(非AT状態)に移行し、その後、転落リプレイ役の入賞により、遊技状態は通常遊技状態に移行する。
例えば、弱チェリー役の当選時には1/10の確率で上乗せに当選(9/10の確率で非当選)させ、当選した場合には残りゲーム数に10ゲームを加算させる。また、弱スイカ役の当選時には1/20の確率で上乗せに当選(19/20の確率で非当選)させ、当選した場合には残りゲーム数に30ゲームを加算させる。また、チャンス役の当選時には1/3の確率で上乗せに当選(2/3の確率で非当選)させ、当選した場合には残りゲーム数に20ゲームを加算させる。また、強チェリー役の当選時には1/1の確率で上乗せに当選させ、当選した場合には残りゲーム数に30ゲームを加算させる。また、強スイカ役の当選時には1/5の確率で上乗せに当選(4/5の確率で非当選)させ、当選した場合には残りゲーム数に50ゲームを加算させる。
なお、上乗せ抽選の契機役は上記の役以外でもよい。また、各役当選時の上乗せ抽選の当選確率、及び上乗せされるゲーム数は上記以外でもよく、また、一の役の当選に対する上乗せされるゲーム数に、複数の選択肢を設けるようにしてもよい。
以上のように各遊技状態での制御が行われる。
そして、ボーナス状態の発生演出の最終ゲームのゲーム終了後に、その演出の終了態様によりボーナス役に当選した旨が報知されることとなる。
すなわち、ボーナス役に当選した場合には、発生演出の最終段階でボーナス役の当選が報知され、ボーナス役に当選しない場合には、発生演出(ガセ発生演出)の最終段階でボーナス役の非当選が報知されることとなる。
そして、ART状態が遅延される期間の最終ゲームのゲーム終了後に前兆演出も終了し、その演出の終了態様によりART状態の抽選結果が報知されることとなる。
すなわち、ART状態に当選した場合には、前兆演出の最終段階でART状態の当選が報知され、ART状態に当選しない場合には、前兆演出(ガセ前兆演出)の最終段階でART状態の非当選が報知されることとなる。
なお、ART状態に当選しない場合には、所定のレア役(弱チェリー役、チャンス役、強チェリー役)の当選時に必ず前兆演出(ガセ前兆演出)を発生せずに、所定の確率(例えば、1/2)で前兆演出(ガセ前兆演出)を発生させるようにしてもよい。
そして、上乗せ報知が遅延される期間の最終ゲームのゲーム終了後に上乗せ演出も終了し、その演出の終了態様により上乗せの抽選結果、及び上乗せされるゲーム数が報知されることとなる。
すなわち、上乗せに当選した場合には、上乗せ演出の最終段階で上乗せの当選が報知され、上乗せに当選しない場合には、上乗せ演出(ガセ上乗せ演出)の最終段階で上乗せの非当選が報知されることとなる。
通常遊技状態中のゲームの実行時に所定のレア役(例えば、弱チェリー役、チャンス役、強チェリー役)に当選した場合には、上記したようにART状態の抽選が行われるので、遊技者の期待感を高めるために所定のチャンス演出が表示器1008において行われる。
図13(a)に示すように、所定のレア役に当選した場合の所定の確率(例えば、1/3)で、ゲームの開始時に、操作画像を第1の表示位置へ表示する第1表示態様として、演出ボタン1002d(操作手段)の操作を促す操作画像としての第1操作画像1051が表示される。
第1操作画像1051は、演出ボタン1002dを模したボタン画像と、「押せ!」の文字情報とから構成され、表示器1008の略中央に表示される。
なお、演出ボタン1002dに替えて、ベットボタン1002aの操作に基づき、第1文字画像1052aを表示してもよく、この場合、ベットボタン1002aが操作手段を構成する。
また、チャンス演出は、所定のレア役に当選した場合に必ず実行するようにしてもよいし、ART状態の期待度の高いレア役ほど、チャンス演出の実行確率を高めるようにしてもよい。
第2操作画像1053は、上部演出ボタン1002fを模したボタン画像と、「押せ!」の文字情報とから構成され、表示器1008の略中央に表示される。また、第2操作画像1053は、第1操作画像1051よりも表示面積が大きく設定され、第2操作画像1053の所定部(右下部分)が第1操作画像1051より上部演出ボタン1002fに近い位置となるように表示される。
例えば、弱チェリー役当選時には、第1操作画像1051を29/30の確率で選択し、第2操作画像1053を1/30の確率で選択する。また、チャンス役当選時には、第1操作画像1051を9/20の確率で選択し、第2操作画像1053を1/20の確率で選択する。また、強チェリー役当選時には、第1操作画像1051を7/10の確率で選択し、第2操作画像1053を3/10の確率で選択する。このような傾向で各レア役当選時の操作画像の選択制御が行われる。
なお、第1の表示位置と第2の表示位置の関係は、図13(a)に示すように第1操作画像1051が表示器1008の表示画面の略中央に表示される位置を第1の表示位置として、それを基準にして、それよりも操作画像と補助装置との距離が近づくものであれば何れの場合も第2の表示位置としてもよい。例えば、操作画像の画像自体が補助装置に近づくもの他、操作画像の面積が第1操作画像1051よりも大きくなった場合の表示位置を第2の表示位置としてもよい。
なお、上記チャンス演出は、ART状態の当選契機役の当選時以外に、AT状態中の上乗せ抽選の当選契機役の当選時や、ボーナス役の当選契機役の当選時に行うようにしてもよい。
ART状態は、前述したように、通常遊技状態中に所定のレア役(弱チェリー役、チャンス役、強チェリー役)の当選時に、ART状態の抽選に当選した場合に成立する。
そして、通常遊技状態中に所定のレア役(弱チェリー役、チャンス役、強チェリー役)の当選から所定数のゲームに亘って実行される前兆演出を経て、ART状態の発生が報知され、その後、ART状態が発生する。
また、前兆演出中は、表示器1008の画像表示の他、当該画像表示の演出効果を高めるための効果音がスピーカ1009から出力されるとともに、装飾発光がランプ1011で行われる。
まず、図15(a)に示すように、例えば、所定のレア役に当選したゲームの次ゲームの開始時に、主人公キャラクタ画像と敵キャラクタ画像からなる前兆演出画像1054が表示され、その後、前兆演出画像1054において所定ゲームの間、主人公キャラクタ画像と敵キャラクタ画像の攻防画像が繰り広げられる。
一方、図15(c)は、第2表示態様として、上部演出ボタン1002fの操作が選択された場合の演出画像を示し、上部演出ボタン1002fの操作が選択された場合には、上部演出ボタン1002fを模したボタン画像と、「押せ!」の文字情報とからなる第2操作画像1053が第2の表示位置に表示される。
その後、演出ボタン1002d或いは上部演出ボタン1002fが操作されると、前兆演出画像1054の結果として、主人公キャラクタ画像と敵キャラクタ画像の対戦結果が導出されることとなる。
その後、所定時間経過後(例えば、1秒後)に、図15(e)に示すように、「ART確定」の文字情報からなる第3文字画像1057が表示され、ART状態の発生が報知されることとなる。なお、図15(d)に示した勝利画像1055に関しても、ART状態の発生が識別可能であるので、勝利画像1055もART状態の発生を報知する画像と捉えることもできる。
そして、次ゲームの開始により、ART状態の初期ゲーム数が報知されるとともに、ART状態であることを識別可能な画像(ステージ画像)が表示器1008に表示される。
その後、所定時間経過後(例えば、1秒後)に、図15(g)に示すように、「失敗」の文字情報からなる第4文字画像1058が表示され、ART状態が発生しないこと(非当選)が報知されることとなる。なお、図15(f)に示した敗北画像1056に関しても、ART状態が発生しないことが識別可能であるので、敗北画像1056もART状態が発生しないことを報知する画像と捉えることもできる。
そして、次ゲームの開始により、通常遊技状態であることを識別可能な画像(ステージ画像)が表示器1008に表示される。
このようにすれば、第2操作画像1053が表示された場合、すなわち、上部演出ボタン1002fの操作を伴う前兆演出が行われた場合の遊技者の期待感を高めることが可能となる。
すなわち、ART状態中に所定のレア役(弱チェリー役、強チェリー役、弱スイカ役、強スイカ役、チャンス役)に当選した場合に、所定ゲーム数(例えば、1〜3ゲーム)の上乗せ演出が行われるが、この上乗せ演出の最終ゲームの終了後の演出を、上乗せの当否を報知する上乗せ演出中の結果確定演出として、この結果確定演出において、第1操作画像1051或いは第2操作画像1053が表示され、演出ボタン1002d或いは上部演出ボタン1002fの操作に基づき、ゲーム数の上乗せが行われるか否か、及び上乗せされるゲーム数の報知が行われる。
このようにすれば、第2操作画像1053が表示された場合、すなわち、上部演出ボタン1002fの操作を伴う上乗せ演出が行われた場合の遊技者の期待感を高めることが可能となる。
なお、ボーナス状態の発生演出においても、前兆演出と同様の演出画像を表示するようにしてもよい。すなわち、ボーナス状態の発生演出の最終ゲームの終了後の演出を、ボーナス役の当否を報知する発生演出中の結果確定演出として、この結果確定演出において、第1操作画像1051或いは第2操作画像1053を表示して、演出ボタン1002d或いは上部演出ボタン1002fの操作に基づき、ボーナス役に当選したか否かを報知するようにしてもよい。
図16に示すように、第2操作画像1053は、第1操作画像1051よりも、表示面積が大きく設定されていることから、表示器1008の表示画面の略中央に表示されていても、その画像が表示画面の広範囲に広がるように表示されることとなっている。
したがって、第2操作画像1053が表示器1008に表示された場合には、第1操作画像1051よりも、その画像が上部演出ボタン1002fの位置に近づくように表示されるが、同時に、表示器1008の表示画面の下部に広がって、第1操作画像1051よりも表示画面の下辺部に近い位置に表示されることとなる。
押し順画像1059は、押し順ベル役1〜6を入賞させるための適正な押し順をナビゲートするもので、各画像の中央には停止操作の順序を識別する数字情報が表示される。これらの押し順画像1059は、ゲーム開始時に表示されて、各停止ボタン1005a〜1005cの停止毎に対応する押し順画像1059が順次消去されるようになっている。
すなわち、ゲームの終了後であれば、押し順画像1059は既に表示器1008の表示画面から消去されているので、第2操作画像1053のみを明確に表示することができ、押し順画像1059と第2操作画像1053が重なってしまうことによる各画像の視認性を防止することが可能となるのである。
図17に示す例においては、第2操作画像1053を表示器1008に表示する位置と、第2操作画像1053の周囲の表示が図16に示した例と異なっていて、第2操作画像1053を表示する時期等、その他の点については図16と同様となっている。
また、第2操作画像1053を表示器1008に表示する場合には、第2操作画像1053の周囲に装飾画像1060を表示するようにしている。
装飾画像1060は、発光している上部演出ボタン1002fの光が上部演出ボタン1002fから表示画面側に照射している様子を描いていて、第2操作画像1053の周囲全体を囲うように表示される。
また、装飾画像1060の表示により、第2操作画像1053がより際立つこととなり、第2操作画像1053による報知を確実に行うことができるとともに、上部演出ボタン1002fの位置を確実に遊技者に知らしめることが可能となる。
複数の情報を表示可能な表示手段(表示器1008)を備え、遊技者にとって有利な特典(ART状態)の付与に関連した演出を表示手段に表示するようにした遊技機(スロットマシン1001)において、特典を付与するか否かを抽選する抽選手段(主制御部1010)と、抽選手段による抽選結果に基づき、演出(前兆演出、上乗せ演出、発生演出)を制御可能な演出制御手段(主制御部1010及び副制御部1020)と、遊技者が操作可能な操作手段(演出ボタン1002d)と、表示手段の周辺に配置される、演出を補助可能な補助装置(上演出ボタン1002f)と、を備え、補助装置は、遊技者が操作可能であり操作手段とは別個に設けられる特定操作手段(上部演出ボタン1002f)であり、演出制御手段は、演出の実行中に、操作手段或いは特定操作手段の操作を促す操作画像(第1操作画像1051、第2操作画像1053)を表示するとともに、操作手段或いは特定操作手段の操作に基づき、特典の付与に関連した所定情報(例えば、勝利画像1055)を表示可能な操作画像制御手段(主制御部1010及び副制御部1020)を備え、操作画像制御手段は、抽選手段による抽選結果に基づき、表示手段の表示領域において操作画像の表示位置を制御可能な表示位置制御手段(主制御部1010及び副制御部1020)を備え、表示位置制御手段は、操作画像を、第1の表示位置と、該第1の表示位置よりも操作画像が特定操作手段に近くなる第2の表示位置とに表示可能とし、抽選手段による抽選結果が、特典を付与するものである場合には、特典を付与するものでない場合よりも、操作画像を高い確率で第2の表示位置に表示することを特徴とするのである。
また、操作画像が第1の表示位置よりも特定操作手段に近くなる第2の表示位置に、操作画像を表示するので、操作画像の表示位置と特定操作手段との関連性を高めることができ、特定操作手段の操作を促す報知を確実に行うことが可能となるし、遊技者の期待感を高めることが可能となる。
また、特定操作手段の距離を大きくすることで、特定操作手段がより期待度の高いものであるという印象を遊技者に与えることも可能となる。
また、ゲームの終了後に操作画像を表示するようにすれば、操作指示画像と操作画像とが重なって表示されることを防止できるので、両画像が重なることにより視認性が低下してしまう事態を未然に防止することが可能となる。
したがって、特定操作手段の操作性を向上させることができ、特定操作手段が遊技者からの距離が大きい位置に配設されていても、容易に操作することが可能となり誤操作を防止することが可能となる。
したがって、操作画像が表示されたことをより効果的に報知することができるとともに、興趣性を向上することが可能となる。また、装飾画像を特定操作手段(上部演出ボタン1002f)の位置と関連付けるようなものとすることで、特定操作手段の位置を明確に報知することも可能となる。
次に、本発明に係る遊技機の第3実施形態の第1変形例について、図18〜図25を参照して説明する。
その他に関しては、前述の第3実施形態と同様である。
この最初に第1操作画像1051が表示器1008に表示される際に、図18(a)〜(d)に示すように、複数の表示位置において表示可能となっている。すなわち、第1操作画像1051の有無や、第1操作画像1051が表示される表示位置に応じて、結果確定演出の種類が異なることとなっている。
また、第1操作画像1051の表示に関する各種決定処理は主制御部1010により行われるが、副制御部1020で行うようにしてもよい。
このような第1操作画像1051及び拡大第1操作画像1051aの移動表示は、表示位置制御手段としての主制御部1010及び副制御部1020により制御される。
なお、第1操作画像1051が移動表示をしている間に、第1操作画像1051を拡大第1操作画像1051aに変更するようにしてもよい。このようにすれば、第1操作画像1051の移動表示と拡大との両方で、遊技者の期待感を変化させることが可能となる。
第1操作画像1051、第2操作画像1053、及び拡大第1操作画像1051aは、ボタン画像と、「押せ!」の文字情報とからなる画像と、ボタン画像のみの画像とで表示可能とされ、図20に示す例では、ボタン画像のみで表示されている。
また、補助表示器1019に、対戦に追加参戦するキャラクタである味方キャラクタ画像1040が表示され、その後、対戦結果が確定する直前の画像に味方キャラクタ画像1040が追加表示される。
このように、第1操作画像1051が表示器1008の表示領域における補助表示器1019の近傍位置に表示された場合には、補助表示器1019に味方キャラクタ画像1040が追加表示されることで、見た目上でも、第1操作画像1051が略中央に表示された場合よりも遊技者の期待感を高めることが可能となる。また、第1操作画像1051が補助表示器1019の近傍位置に表示されることと、補助表示器1019に表示された味方キャラクタ画像1040が追加表示されることに関連性を持たせることができ、単に第1操作画像1051を補助表示器1019の近傍位置に表示するよりも、遊技者に分かりやすい形で期待度の高い結果確定演出を実現することができる。
なお、拡大第1操作画像1051aを、補助表示器1019或いは上部演出ボタン1002fの近傍位置に表示する場合にも、拡大基準点を補助表示器1019或いは上部演出ボタン1002f側に近い位置に設定して拡大表示が行われる。
したがって、補助装置と関連した演出が実行可能となり、興趣を向上させることができる。また、第1操作画像1051が第2の表示位置に表示された場合には、遊技者の期待感をより高めることが可能となる。
次に、第3実施形態の第2変形例について、図26を参照して説明する。
したがって、第1の表示位置に第1操作画像1051が表示された場合でも、第1操作画像1051が第2の表示位置に変更する場合もあるので、第1操作画像1051が期待度の低い表示位置に表示された場合でも、遊技者の期待感が低下してしまうことを防止できる。
次に、第3実施形態の第3変形例について、図27を参照して説明する。
なお、第3変形例で示した演出を、前兆演出の最終ゲームの全てで実行してもよいし、所定の確率で実行するようにしてもよい。また、所定の確率で実行する場合には、ART状態(或いは上乗せ)に当選している場合には、当選していない場合よりも高い確率で実行するようにしてもよい。
次に、第3実施形態の第4変形例について、図28を参照して説明する。
そして、演出ボタン1002dが操作されると、図28(a)に示すように、第1操作画像1051が消去し、替わりに第2操作画像1053が表示されて、上部演出ボタン1002fの操作を促す報知が行われる。
また、図28(c)に示すように、可動役物1018aの第2状態への変換に応じて、表示器1008においては、第2操作画像1053が消去し、替わりに勝利画像1055が表示される。
そして、所定時間経過後に、図28(d)に示すように、「ART確定」(「或いは上乗せ確定」)の文字情報からなる第3文字画像1057が表示されて結果が報知される。
そして、所定時間経過後、「失敗」の文字情報からなる第4文字画像1058が表示されて結果が報知される。
また、上部演出ボタン1002fと可動役物1018aが近傍位置に配設されているので、操作する遊技者の手の近くで可動役物1018aの動作が行われることとなり、よりインパクトのある報知態様を実現することができる。
複数の情報を表示可能な表示手段(表示器1008)を備え、遊技者にとって有利な特典(ART状態)の付与に関連した演出を表示手段に表示するようにした遊技機(スロットマシン1001)において、特典を付与するか否かを抽選する抽選手段(主制御部1010)と、抽選手段による抽選結果に基づき、演出を制御可能な演出制御手段(主制御部1010及び副制御部1020)と、遊技者が操作可能な操作手段(演出ボタン1002d)と、表示手段の周辺に配置される、演出を補助可能な補助装置(上部演出ボタン1002f)と、を備え、補助装置は、遊技者が操作可能であり操作手段とは別個に設けられる特定操作手段(上部演出ボタン1002f)であり、演出制御手段は、演出の実行中に、操作手段の操作を促す操作画像(第1操作画像1051)を表示するとともに、操作手段の操作に基づき、特典の付与に関連した所定情報(例えば、勝利画像1055)を表示可能な操作画像制御手段(主制御部1010及び副制御部1020)を備え、操作画像制御手段は、抽選手段による抽選結果に基づき、表示手段の表示領域において操作画像の表示位置を制御可能な表示位置制御手段(主制御部1010及び副制御部1020)を備え、表示位置制御手段は、操作画像を、第1の表示位置と、第1の表示位置よりも補助装置に近い位置である第2の表示位置とに表示可能とし、抽選手段による抽選結果が、特典を付与するものである場合には、特典を付与するものでない場合よりも、操作画像を高い確率で第2の表示位置に表示することを特徴とするのである。
また、操作画像が第1の表示位置よりも特定操作手段に近くなる第2の表示位置に、操作画像を表示するので、操作画像の表示位置と特定操作手段との関連性を高めることができ、特定操作手段の操作を促す報知を確実に行うことが可能となるし、遊技者の期待感を高めることが可能となる。
以上のように、第3実施形態のスロットマシン1001が実現される。
12:ベットボタン
13:スタートレバー
14,14a,14b,14c:ナビランプ
15,15a,15b,15c:停止ボタン
25:主制御基板
25a,26a:記憶部
25b,26b:制御部
26:副制御基板
Claims (1)
- 遊技者にとって有利な特典を付与するか否かを判定可能な判定手段と、
遊技者が操作可能な操作手段と、
前記操作手段への操作を促す操作画像を表示可能な表示手段と、
前記操作手段とは異なる位置に備えられる、遊技者が操作可能な所定操作手段と、
識別情報を変動表示可能な可変表示手段と、
遊技者の停止操作を受け付け可能であって、前記可変表示手段において変動表示している識別情報を停止表示させるための停止操作手段と、
前記可変表示手段において停止表示された識別情報の停止態様が特定態様である場合、遊技媒体を払い出すことが可能な払出手段と、
を備え、
前記所定操作手段は、
前記操作手段よりも当該遊技機で遊技する遊技者から近い位置に配設され、
前記表示手段は、
第1表示位置で操作画像を表示可能であり、
前記第1表示位置よりも前記操作手段に近い位置である第2表示位置で操作画像を表示可能であり、
前記所定操作手段への操作を促す所定操作画像を第3表示位置で表示可能であり、
前記停止操作手段が遊技者による停止操作を受け付けた後に前記第2表示位置において操作画像を表示可能であり、
前記第3表示位置で所定操作画像が表示される場合よりも、前記第2表示位置で操作画像が表示される場合の方が、前記判定手段により特典を付与すると判定される確率が高くなるように制御される
ことを特徴とする遊技機。
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